JP5035002B2 - 希ガス蛍光ランプ点灯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶ディスプレイパネルのバックライト、照明等に利用される希ガス蛍光ランプ点灯装置に関する。
液晶ディスプレイパネルのバックライト光源や照明用ランプには、冷陰極蛍光ランプや、熱陰極蛍光ランプが多く用いられている。これらのランプは、内部に微量の水銀が封入されており、放電により励起された水銀から発生する紫外線により蛍光体を発光させるものであり、高輝度で、かつ効率的な発光が得られる点で優れている。
しかし、環境汚染の防止の観点から、水銀を含まない新しい光源が望まれている。水銀を含まない蛍光ランプとしては、ガラス管の外面に帯状の複数本の電極を配設し、これらの電極に、例えば、昇圧トランスで昇圧された高周波の高電圧を印加して点灯する希ガス蛍光ランプが提案されている。このような希ガス蛍光ランプには、例えば特許文献1に示されているように、ガラス管端部の内部に導電性物質を塗布するなど、希ガス蛍光ランプの始動を補助するための易始動部位が形成されている。
また、高周波の高電圧を印加して点灯する外部電極型の希ガス蛍光ランプでは、特許文献2に示されているように、電極に印加されるランプ電圧波形は、正弦波電圧ではなく、矩形波電圧のような急峻な電圧変化を含む電圧を印加することにより発光効率が高められる。
図14は、従来の希ガス蛍光ランプに係る点灯装置及びランプの等価回路を示す。
同図に示す点灯装置2は、直流電源2b、交流変換回路2a、昇圧トランス2cで構成される。
交流変換回路2aは、発振回路2d、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4、ダイオードD1、D2、D3、D4で構成される。スイッチング素子Q1〜Q4はH型に接続され、フルブリッジ回路を構成する。ダイオードD1〜D4は、スイッチング素子Q1〜Q4の寄生ダイオード、又は別に付加したものであり、スイッチング素子Q1〜Q4に対して夫々個別に並列接続される。方向は低電位から高電位の方向を順方向とする。
発振回路2dからの出力信号S1は、スイッチング素子Q1と、それに対角に位置するQ4へ入力され、出力信号S2は、スイッチング素子Q2と、それに対角に位置するQ3へ入力される。出力信号S1、S2は、高周波パルス信号であり、位相を互いに半周期ずらして出力される。
スイッチング素子Q1〜Q4は、出力信号S1、S2に従ってオン、オフ動作を行なう。直流電源2bからの直流電圧は、交流変換回路部2aのフルブリッジ回路へ入力され、周波数が例えば50kHz程度の高周波電圧に変換される。この高周波電圧は昇圧トランス2cで高電圧に変換され、ランプ1へ供給される。
ランプ1の等価回路は、浮遊容量Cs、ガラスの静電容量Cg、放電空間の静電容量Cd、放電のインピーダンスPで構成される。ガラスの静電容量Cgと放電のインピーダンスPは直列に接続され、放電空間の静電容量Cdは放電のインピーダンスPと並列に接続される。浮遊容量Csは、直列接続されたガラスの静電容量Cgと放電のインピーダンスPに対して並列に接続される。放電のインピーダンスPは大きさが周期的に変化する、抵抗成分と容量成分の合成インピーダンスと考えられる。
図15は、図14に示した点灯装置における発振回路2dの出力信号S1、S2、直流電源2bの出力電流波形、ランプ電流波形、ランプ電圧波形を示したものであり、(a)は発振回路2dの出力信号、(b)は直流電源2bの出力電流波形、(c)はランプ電流波形、(d)はランプ電圧波形である。
時刻t1で発振回路出力信号S1がオンになると、ランプ電圧の極性が反転し、ランプ電圧が急激に変化することで放電が発生する。ランプ1にはパルス的なランプ電流が流れ、昇圧トランス2cの一次側では、それに関わる「第1のパルス電流」が直流電源2bから交流変換回路部2aへ流れる。
時刻t2でランプ電流は0になり、t2〜t4の間は、t1〜t2の逆向きのパルス電流が流れる。この逆向きのパルス電流は、ランプの容量成分、昇圧トランス2cの漏れインダクタンス成分等による共振電流である。昇圧トランス2cの一次側では、それに関わる「反転電流」が交流変換回路部2aから直流電源2bへ流れる。
発振回路2dの出力信号S1は、t2〜t4の間のt3でオフになる。t2〜t3の間は、スイッチング素子Q1、Q4がオンなので、反転電流は、昇圧トランス2cから、スイッチング素子Q1、直流電源、スイッチング素子Q4、昇圧トランス2cへの周回経路を流れる。t3〜t4の間は、スイッチング素子Q1、Q4がオフなので、反転電流は、昇圧トランス2cから、ダイオードDl、直流電源、ダイオードD4、昇圧トランス2cへの周回経路を流れる。t4からは、正方向の共振電流が流れようとするが、スイッチング素子Q1、Q4はオフであり、その方向の電流を阻止するように働くため、共振電流は停止する。時刻t5で発振回路2dの出力信号S2がオンになると、ランプ電圧の極性が反転し、電圧が急激に変化することで放電が発生する。これ以降の動作は、t1〜t5と同様である。
このような希ガス蛍光ランプを装着する液晶ディスプレイパネルの画面輝度は、一般に、周囲の明るさ、ユーザの好み、画像情報などに応じて適当な大きさに調節可能とされ、この画面輝度の調節はバックライトの調光により行われている。
バックライトの調光はバースト調光が一般的である。また、照明用途においても、間接照明などでは使用環境に合わせた明るさに調節するために広い調光範囲が求められる。手法としては、バックライトと同じくバースト調光が一般的である。
バースト調光は、デューティー調光とも言われるが、例えば、ランプ1に交流電圧を印加するオン期間(点灯期間)とランプに交流電圧を印加しないオフ期間(消灯期間)を60〜1kHz程度で周期的に繰り返し、オン期間とオフ期間の時間比率の制御により調光するものである。この調光周期は、液晶バックライトでは、60〜300Hz程度、照明用途では、1kHz程度が適宜選択されている。これらの周期は人間の目に感知されない周期で選択されるもので、周期は上記記載の範囲に特定されるものではない。
特許第3149780号公報 特開平6−163008号公報
図16、図17を用いて希ガス蛍光ランプ1をバースト調光する場合のランプ1の発光について説明する。
図16は希ガス蛍光ランプに交流電圧を印加して点灯させるオン期間におけるランプ1の発光の様子を示す概念図である。同図(a)はバースト調光信号を示し、同図(b)はオン期間におけるランプの点灯状態の変化を示す。
同図(a)(b)に示すように、ランプ1に交流電圧を印加すると、ランプ1は易発光部位15付近(易発光部位が設けられていない場合には、始動しやすい部分)から発光を開始し、時間の経過とともに発光している部分の長さLが長くなり、ランプに交流電圧の印加を開始してからある時間経過すると、ランプの全長に渡って発光するようになる。すなわち、ランプ1のA部分が先に発光し、B部分が遅れて発光する。そして、ランプ1への交流電圧の印加が停止すると、ランプ1は直ちに消灯する。
また、図16(c)に示すようにランプ1が全長に渡って発光するようになるまでの時間は必ずしも一定ではなく、ランダムに変動する。
図17は、同図(a)に示す易始動部位15が設けられた希ガス蛍光ランプ1において、易始動部位15近傍を測定点Aとし、易始動部位15から離れた場所を測定点Bとしてバースト調光点灯させたときの、測定点A及び測定点Bの光出力を測定した結果を示す図である。なお、同図(b)はバースト調光信号を示し、(c)は測定点Aでの光出力、(d)は測定点Bでの光出力を示す。
図16で説明したように、測定点Aにおける光出力はオン期間の立ち上がりとほぼ同じタイミングで発光するが、測定点Bにおいてはオン期間の立ち上がりより発光するタイミングが遅れる。
すなわち、ランプが点灯するオン期間の初期において、測定点Aでは図17(c)に示すように直ちに発光が開始するが、測定点Bでは図17(d)に示すように遅れて発光が開始する。一方、オン期間終了時には、図17(c)(d)に示すように希ガス蛍光ランプ1全体の放電がほぼ同時に停止し、測定点A、測定点Bの発光は同時に停止する。
従って、オン期間内の測定点Bの発光時間は、測定点Aに比べて発光の遅れ時間だけ短く、明るさは測定点Aに比べて低くなり、希ガス蛍光ランプ1の軸方向の輝度分布の均一性を悪化させる。
また、図16(c)に示したように測定点Bの発光の遅れ時間はランダムに変動し、その平均値に対して±40%程度の範囲でばらつく。そのため、測定点Bの明るさはバースト調光の周期毎に変化し、測定点Bの近傍でチラツキが生じる。
測定点Bの発光が測定点Aよりも遅れて発光する原因について次のように考えられる。 希ガス蛍光ランプ1の放電は、印加電圧の極性が反転する際の急峻な電圧変化が生じる瞬間に発生し、次の急峻な電圧変化までの間は停止するという放電サイクルを繰り返す。また、希ガス蛍光ランプ1は、電極が配設された場所に対応するガラス管の内表面に、電荷が蓄積されることにより放電が生じやすくなる。
オン期間の初期においては、まず易始動部位15で放電の起点が発生するが、前回のオン期間で蓄積された電荷は、直前のオフ期間で殆ど消失しているため、放電が生じにくい。よって、放電は希ガス蛍光ランプ1全体に広がらず、易始動部位15周辺のみで発生する。放電が発生した易始動部位15周辺領域ではガラス管11の内表面に電荷が蓄積されるため、次の放電サイクルでは容易に放電することができる。さらに次の放電サイクルでは、前回の放電の周辺領域に放電が発生する。このように、放電サイクルを何回か繰り返すことにより、希ガス蛍光ランプ1全体に放電が広がる。この放電サイクルの繰り返しに要する時間が測定点Bの発光の遅れとなる。
また、オン期間の初期においては、放電が充分に形成されていないため、希ガス蛍光ランプ1のキャパシタンス成分が小さくなる。ランプ電圧波形の平坦部分は、ランプとランプに接続される昇圧トランスのインダクタンス、キャパシタンス成分の共振波形の一部とみなせるので、希ガス蛍光ランプ1のキャパシタンス成分が小さい場合、平坦部分の減衰が大きい電圧波形となる。その結果、極性が切り替わる際の急峻な電圧変化の大きさが小さくなり、希ガス蛍光ランプ1へ供給されるエネルギーが小さくなるため、測定点Bの発光の遅れが大きくなる。
このような原因により、バースト調光の周期内におけるオン期間初期において、易始動部位15で発生した放電が希ガス蛍光ランプ1の軸方向全体に広がるには時間を要する。 従って、図17に示したように、オン期間の初期において、測定点Aでは直ちに発光が開始するが、測定点Bではそれよりも遅れて発光が開始し、オン期間終了時では、測定点A、測定点Bの発光は同時に停止する。
以上のように、希ガス蛍光ランプをバースト調光する場合、オン期間の初期において、放電が希ガス蛍光ランプの軸方向全体に直ちに広がらないので、希ガス蛍光ランプ1の軸方向の輝度分布の均一性が悪化するといった問題があった。また、放電が軸方向全体に直ちに広がる速さがランダムに変化するため、明るさにチラツキが生ずるといった問題もあった。
本発明は上記の問題点に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、希ガス蛍光ランプをバースト調光した場合の希ガス蛍光ランプ軸方向の輝度分布の均一性を維持し、また、チラツキを抑制することができる希ガス蛍光ランプ点灯装置を提供することにある。
図14に示した従来の希ガス蛍光ランプの点灯装置においては、図15(b)(c)に示すように、交流変換回路部から直流電源へ向かう反転電流が発生することが知られている。
本発明者が、鋭意検討した結果、図15(b)(c)に示した反転電流を制御することで、希ガス蛍光ランプの測定点Bにおける発光の遅れを問題とならないレベルまで改善できる知見を得た。
すなわち、反転電流が流れると、放電によりランプに蓄積された電荷が放出され、ランプ電圧の極性反転と極性反転の間の電圧波形が低下し、ランプへ入力される電力が低下するため、前記図16に示したような発光の遅れが生ずるものと考えられる。そこで、遮断素子などを設けて反転電流の流れを遮断すれば、放電によりランプに蓄積された電荷を維持することができ、発光の遅れを短縮することができる。これに基づき、反転電流の流れを制御したところ、前記輝度分布の均一性の悪化、明るさのチラツキなどを改善することができた。
なお、近年、大画面対応、効率改善の要求から、ランプ長が長く、管径が大きく、ガス圧が高くなる傾向にあり、これらは全て調光にとって不利な方向に働き、前記した発光の遅れによる輝度分布の均一性の悪化、明るさのチラツキなどが問題になるようになってきた。しかし、これらの悪条件が重ならなければ、軸方向の輝度分布の均一性の悪化、明るさにチラツキが生ずるといった問題はそれほど大きな問題にはならず、反転電流があっても実用上、調光は可能であった。このため、従来においてはこの反転電流に注目していなかった。
本発明においては、今まで注目しなかった反転電流を制御することにより、上記悪条件においても発光の遅れを問題ないレベルまで改善できることを見出したものである。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、本発明においては、以下のようにして前記課題を解決する。
(1)内面に蛍光体が塗布されたガラス管の内部に希ガスが封入され、互いに離間して前記ガラス管の軸方向に伸びる一対の電極が前記ガラス管の外面に配置された希ガス蛍光ランプと、直流電源と、直流電圧を交流電圧に変換し前記電極に印加する点灯回路とを有し、当該点灯回路は、直流電圧を交流電圧に変換する交流変換回路と、当該交流変換回路からの交流電圧を昇圧するトランスとを備え、当該点灯回路により、前記交流変換回路を制御し、前記希ガス蛍光ランプに交流電圧を印加して希ガス蛍光ランプを点灯させるオン期間と、交流電圧の印加を停止し希ガス蛍光ランプを消灯させるオフ期間とを交互に繰り返し、該オン期間とオフ期間の時間比率を変えて希ガス蛍光ランプの明るさを制御する希ガス蛍光ランプ点灯装置において、前記点灯回路に、反転電流制御信号を出力する制御回路と、前記直流電源から見て正方向に流れるパルス電流に対して逆向きに流れる反転電流を阻止する遮断素子と、前記反転電流制御信号に従い、前記遮断素子による反転電流阻止機能を有効/無効とするスイッチング素子とを設ける。
(2)上記(1)において、反転電流制御信号を出力する前記制御回路が、少なくとも、前記オン期間における前記希ガス蛍光ランプの点灯開始時点から、発光が軸方向全体にわたる全発光完了時点までの期間に渡って、前記反転電流阻止機能が有効となるように制御する。
(3)上記(1)(2)において、前記スイッチング素子は前記遮断素子に並列接続され、当該スイッチング素子が前記反転電流制御信号に従いオン、オフする。
(4)上記(1)(2)(3)において、反転電流制御信号を出力する前記制御回路は、前記オン期間における前記希ガス蛍光ランプの点灯開始時点から、所定時間が経過した後に、前記反転電流阻止機能が有効となるように制御する。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)ランプの容量成分、昇圧トランスの漏れインダクタンス成分等による共振電流である「反転電流」を阻止する遮断素子を設けたので、希ガス蛍光ランプをバースト調光する際に生ずる、軸方向の輝度分布の悪化、チラツキを抑制することができる。
(2)希ガス蛍光ランプのオン期間の全域ではなく、少なくとも、希ガス蛍光ランプの点灯開始時点から、発光が軸方向全体にわたる全発光完了時点までの期間に反転電流の阻止機能が有効になるように制御することにより、点灯回路の電力損失を小さくすることができる。
すなわち、反転電流を阻止すると、ランプ電圧が低下しないため、トランスのコアの磁束密度が大きくなってコアロスが増し、点灯回路の電力損失が大きくなる。したがって、反転電流を阻止する期間を必要最小限の期間とすれば、オン期間全体に渡って反転電流を阻止する場合より、電力損失を小さくすることができる。
(3)オン期間における前記希ガス蛍光ランプの点灯開始時点から、所定時間が経過した後に、前記反転電流阻止機能が有効となるように制御することにより、オン期間の初期に生ずるサージ電圧を抑制することができ、サージ電圧が発生することにより絶縁部材が劣化するという不具合が生じることを回避することができる。
すなわち、オン期間の初期は反転電流阻止機能を無効とし、その後反転電流阻止機能を有効にすることにより、有る程度のランプの放電が形成された後に点灯回路の電力供給能力が高まる。このため、上記サージ電圧を抑制することができる。
以下、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置について説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係るバースト調光を行う希ガス蛍光ランプ点灯装置の構成を示す図である。また、図2は、本発明の希ガス蛍光ランプの構成の概略を示す斜視図及び径方向断面図である。
図1に示すように、希ガス蛍光ランプ点灯装置2は、直流電源2bと点灯回路2eとによって構成されている。点灯回路2eは、直流電圧を交流の高電圧に変換して出力するものであり、交流変換回路2a、昇圧トランス2c、及び制御回路3から構成されている。点灯回路2eには直流電源2bからの直流電圧と、明るさ制御信号が入力される。
明るさ制御信号は、ランプの明るさ指示値の情報を持つ電気信号である。信号の形態としては、デューティー比の大きさが明るさに対応付けられたPWM信号が用いられる。点灯装置の出力側には希ガス蛍光ランプ1が接続される。
点灯回路2eに入力された明るさ制御信号は、制御回路3へ入力される。制御回路3はタイマー回路3aを備え、制御回路3からはランプの点灯、消灯を制御するための点灯信号と、明るさ制御信号の変化のタイミングを基準にして制御される反転電流制御信号が出力される。点灯信号と、反転電流制御信号は、それぞれ交流変換回路2aの発振回路2dと、遮断回路4へ入力される。
交流変換回路2aは、直流電源2bからの直流電圧を高周波電圧へ変換する動作を行なう。交流変換回路部2aは、点灯信号がオンの場合に高周波電圧を出力し、同信号がオフの場合は高周波電圧の出力を停止する。
また、交流変換回路2aは、遮断回路4を備え、遮断回路4は反転電流制御信号がオンの場合は、ランプ印加電圧の極性反転時に直流電源から見て正方向に流れる正パルス電流の直後において、正パルス電流に対して逆向きの反転電流が流れる事を許可し、同信号がオフの場合は反転電流を阻止するように動作する。
交流変換回路2aからの出力は昇圧トランス2cの一次側に入力され、昇圧トランス2cの二次側からは昇圧された高周波高電圧が出力され、希ガス蛍光ランプ1に印加される。
図2(a)(b)に示すように、希ガス蛍光ランプ1は、ガラス管11にて密閉状に構成された直管状の外囲器であって、その外面には互いに周方向に離間してガラス管の軸方向に伸びる一対の外部電極12が配置され、He、Ar、Xe、Krのいずれか1種類以上を主成分とする希ガスが所定量封入されている。また、必要に応じて易始動部位15がガラス管11の内部に少なくとも1箇所配置されている。
ガラス管11の内面には、希土類蛍光体、ハロリン酸塩蛍光体などの蛍光体よりなる蛍光物質が形成されている。ガラス管11の封着構造はガラス管11の端部にディスク状の封着ガラス板13を封着して構成されているが、例えば、単にガラス管11を加熱しながら縮径加工し溶断するいわゆるトップシールによって構成することもできる。
外部電極12は、例えばアルミニウムテープを幅1mmに切断したものが、ガラス管11の外表面における希ガス蛍光ランプの中心軸を挟んだ対向位置に貼り付けられて構成されている。また、外部電極11は、例えば導電性ペーストをスクリーン印刷することによって焼付けて形成したものであってもよい。
易始動部位15は、導電性物質もしくは易電子放射物質よりなり、放電開始を容易にするために、ガラス管の内部に少なくとも1箇所配置される。放電は易始動部位を起点に発生し、そこから連鎖的に希ガス蛍光ランプ全体に広がる。通常は、ガラス管の端部等に設けられ、点灯中における光取出効率に影響を与えないようにする。
易始動部位15を構成する導電性物質は、材料としては銀、アルミニウム、黒鉛、酸化錫、酸化インジウム、バリウム、ニッケル等を一種以上含んでいる物質か、もしくは前記物質と結合剤との混合物質を適宜使用することができる。易電子放射物質は、材料としてはカーボンナノチューブ、酸化マグネシウム、酸化セシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉛等を一種以上含んでいる物質か、もしくは前記物質と結合剤との混合物質を適宜使用することができる。
また、易始動部位15を構成する導電性物質の形状は、特に限定されるものでなく、点状、粒状、角状、帯状のものが適宜使用できる。さらに、ガラス管11の端部に1箇所設けることに限定されず、複数箇所設けることも可能であり、端部以外の部分に易始動部位15を配置することも始動特性を向上させるという意味においては十分可能なことである。また、易始動部位15は、例えば、ガラス管11に塗布した後に400°Cで焼成固着されるが、具備の方法としては、ガラス管11の内面においてガラス材料に直接溶着する方法や塗布による方法、接着剤等による固着などが採用できる。
また、易始動部位15は、放電空間の一部に狭窄部分を設けて、これより点灯始動性を高めることもできる。また、狭窄部分はガラス管11の内部に内方に向けて突起を形成することにより形成することもできる。外部電極12間の放電空間を介して放電させるにあたり、放電空間の一部を他の部分に対して近距離に設計することにより、始動特性を向上させることができる。
また、狭窄部分はガラス管11の端部に1箇所設けることに限定されず、複数箇所設けることや、端部以外の部分に設けることも可能である。
なお、必ずしも易始動部位15を設ける必要はなく、始動しやすい部分から発光させるようにしてもよい。
図2に示した希ガス蛍光ランプ1は、例えば液晶ディスプレイパネルのバックライト光源として使用され、図3に示すように一平面が開口し、例えば発泡PETなどの拡散反射シートを内面に配置した金属性の筐体21の底部に、複数個ほぼ均等な間隔で配置されている。
そして、筐体21における光照射方向前方側の開口には、拡散板24、光学フィルム23及び液晶パネル22が光照射方向に対してこの順に積み重ねて設けられている。
ここで、拡散板24、光学フィルム23及び液晶パネル22を構成する材質としては、従来から好適に用いられているものが用いられる。
図1に戻り、本発明の第1の実施形態に係る希ガス蛍光ランプ点灯装置について詳細に説明する。
交流変換回路2aは、遮断回路4、発振回路2d、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4、ダイオードD1、D2、D3、D4から構成される。
スイッチング素子Q1〜Q4は、H型に接続され、フルブリッジ回路を構成する。Q1は一方のハイサイドスイッチ、Q2はQ1側のローサイドスイッチ、Q3は他方のハイサイドスイッチ、Q4はQ3側のローサイドスイッチである。ダイオードD1〜D4は、スイッチング素子Q1〜Q4の寄生ダイオード、又は別に付加したものであり、スイッチング素子Q1〜Q4に対して夫々個別に並列接続される。方向は低電位から高電位の方向を順方向とする。
遮断回路4は、直流電源2bから見て正方向に流れるパルス電流に対して逆向きに流れる反転電流を阻止する遮断素子であるダイオードD5と、前記反転電流制御信号に従い、上記ダイオードD5による反転電流阻止機能を有効/無効とするスイッチング素子Q5とによって構成され、スイッチング素子Q1〜Q4で構成されるフルブリッジ回路と直列に接続され、これらの両端に直流電源が接続されている。
ダイオードD5とスイッチング素子Q5は並列接続され、スイッチング素子Q5には制御回路3に設けられたタイマー回路3aからの反転電流制御信号が入力される。
ダイオードD5の方向は、直流電源からみた正方向を順方向とし、スイッチング素子Q5は、前記反転電流制御信号に従ってオン、オフ動作が行なわれ、オンのとき反転電流阻止機能を無効とし、オフのとき反転電流阻止機能を有効とする。
制御回路3に入力された明るさ制御信号はタイマー回路3aに入力され、さらに点灯信号として制御回路3から出力される。タイマー回路3aは、明るさ制御信号がローレベル(L)からハイレベル(H)に変化した時点から、あらかじめ設定された時間幅のローレベル(L)のパルス信号を出力する。タイマー回路3aの出力信号は、反転電流制御信号として、制御回路3から出力される。
図1に示す希ガス蛍光ランプ点灯装置の動作について以下に説明する。
発振回路2dからの出力信号S1は、スイッチング素子Q1、当該スイッチング素子Q1の対角に位置するQ4へ入力され、出力信号S2は、スイッチング素子Q2、当該スイッチング素子Q2の対角に位置するQ3へ入力される。
ランプの点灯、消灯を制御するための点灯信号がオンの場合には、出力信号S1、S2は、位相を互いに半周期ずらした、周波数50kHz前後の高周波パルス信号となり、スイッチング素子Q1〜Q4が、出力信号S1、S2に従ってオン、オフ動作を行うことにより、直流電圧が高周波電圧に変換されて出力される。
また、点灯信号がオフの場合には、出力信号S1、S2はオフになり、スイッチング素子Q1〜Q4が全てオフになることにより、高周波電圧の出力は停止する。
遮断回路4は、スイッチング素子Q5がオンの場合は、直流電源から見て正方向に流れる正パルス電流、正パルス電流に対して逆向きに流れる反転電流のどちらも流すように働く。一方、スイッチング素子Q5がオフの場合は、正パルス電流は流れるが、反転電流は阻止するように働く。
図1の点灯回路において、スイッチング素子Q1、Q4がオンでスイッチング素子Q2、Q3がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流の経路は、直流電源2bから、スイッチング素子Q5又はダイオードD5、スイッチング素子Q1、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q4の順である。
反転電流の経路は、正パルス電流とは逆に、スイッチング素子Q4又はダイオードD4、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q1又はダイオードD1、スイッチング素子Q5、直流電源2bの順である。
また、図1の点灯回路において、スイッチング素子Q2、Q3がオンでスイッチング素子Q1、Q4がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流の経路は、直流電源2bから、スイッチング素子Q5又はダイオードD5、スイッチング素子Q3、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q2の順である。反転電流の経路は、これとは逆に、スイッチング素子Q2又はダイオードD2、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q3又はダイオードD3、スイッチング素子Q5、直流電源2bの順である。
同図に示す点灯回路によれば、制御回路3から送信される反転電流制御信号に従いスイッチング素子Q5をオフにすると、ダイオードD5が直流電源から見て正に流れる電流方向を順方向としているので、反転電流の流れがダイオードD5によって阻止される。
図4(a)は、図1の希ガス蛍光ランプ点灯装置における、明るさ制御信号、点灯信号、反転電流制御信号の動作を示すタイミングチャートである。また、図4(b)は本発明の点灯装置によるランプの点灯状態を示し、図4(c)は反転電流を制御しない従来の点灯装置によるランプの点灯状態を示す図である。
図4(a)(i) に示す明るさ制御信号は、t1〜t4を1周期とする繰り返し信号であり、ランプに交流電圧を印加して点灯させるオン期間と、ランプに交流電圧を印加せずランプを消灯させるオフ期間からなる。
図4(a)(ii)に示す点灯信号は、明るさ制御信号と同じであり、t1〜t3の間は、点灯信号はオンであり、交流変換回路2aから高周波電圧が出力されランプが点灯する(オン期間)。t3〜t4の間は、点灯信号はオフであり、交流変換回路からの出力は停止し、ランプは消灯する(オフ期間)。反転電流制御信号は、t1〜t4の周期内において、t1〜t2の間だけオフである。
図4(a)(iii) に示す反転電流制御信号は、t1〜t2の間はオフで、反転電流阻止機能が有効とされる。また、t2からt4の間はオンで、反転電流阻止機能が無効とされる。
本発明のように反転電流を制御することにより、図4(b)に示すように、発光している部分が管の軸方向に迅速に広がり、軸方向の輝度分布の悪化、チラツキを抑制することができる。これに対し、反転電流を制御しない場合には、図4(c)に示すように、発光している部分が管の軸方向に広がる速度が遅く、前述したように軸方向の輝度分布が悪化するとともに、明るさにチラツキを生ずる。
図4では、反転電流制御信号は、t1〜t2に示す期間、すなわち、蛍光ランプがガラス管の軸方向全体にわたり発光する全発光完了時点までの期間にオフ信号が出力されているが、これは、点灯回路の電力損失を小さくするためであって、t1〜t3の期間全体に渡ってオフ信号を出力するようにしてもよい。
すなわち、反転電流を阻止すると、トランスのコアの磁束密度が大きくなってコアロスが増し、点灯回路の電力損失が大きくなるため、反転電流を阻止する期間を必要最小限の期間とすることが望ましく、このため、図4ではt1〜t2の全発光完了時点までとしているが、必要に応じて、t1〜t3の期間の一部あるいは、t1〜t2の期間の一部にオフ信号を出力するようにしてもよい。
図5は、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置における各部の波形を示す図であり、同図(a)は反転電流制御信号、(b)は交流変換回路への入力電流波形、(c)は希ガス蛍光ランプのランプ電圧波形、(d)はランプ電流波形を示す図である。
反転電流制御信号がオフの場合(同図(a)参照)は、反転電流が流れないので(同図(b)(d)参照)、放電によりランプに蓄積された電荷は維持され、ランプ電圧の極性反転と極性反転の間の電圧波形は殆ど低下しない(同図(c)参照)。
一方、反転電流制御信号がオンの場合は、放電直後、すなわち正のパルス電流が流れた直後に反転電流が流れる(同図(b)(d)参照)。これにより、放電によりランプに蓄積された電荷は一部放出され、ランプ電圧波形は急激に低下する(同図(c)参照)。
反転電流制御信号がオフの場合の、ランプ電圧が極性反転する際の電圧変化の大きさをΔV1、反転電流制御信号がオンの場合の、ランプ電圧が極性反転する際の電圧変化の大きさをΔV2とすると、ΔV1>ΔV2となる。
ランプ電圧が極性反転する際の電圧変化の大きさは、ランプへ入力される電力の大きさと深い関係があり、電圧変化の大きさが大きい程、入力電力は大きい傾向にある。従って、反転電流制御信号がオフの場合は、オンの場合に比べて電力供給能力が高まることにより、放電の広がりを早める、すなわち発光の遅れを短縮する効果がある。
しかし、反転電流制御信号がオフの場合は、放電の広がりを早める、すなわち発光の遅れを短縮する効果がある一方、前述したように、ランプ電圧が低下しないことにより、トランスのコアの磁束密度が大きくなってコアロスが増し、点灯回路の電力損失が大きくなるという欠点がある。
反転電流制御信号がオンの場合は、反転電流が流れることで、適度にランプ電圧が低下してコアロスが減り、結果的に点灯回路の電力損失を小さくするように作用している。
したがって、図4のタイムチャートで説明したように、反転電流制御信号は、点灯信号がオンになっているt1〜t3の期間において、常にオフとされているのではなくt1〜t2の期間にわたってオフにされていることが好ましい。
すなわち、点灯開始から全発光完了時点までの期間においては、反転電流制御信号をオフにして反転電流が流れることを阻止するのが好ましいが、全発光完了時点の後には、以下の理由により、反転電流制御信号をオンにして反転電流の流れを許可する方が好ましい。
なぜなら、前述のように、反転電流制御信号がオフの場合は放電ランプの軸方向の放電の広がりを早め、発光の遅れを短縮する効果があるが、インバーター損失が大きい欠点がある。一方、反転電流制御信号がオンの場合は発光の遅れを短縮する効果は無いが、インバーター損失は小さい。よって、点灯開始から全発光完了時点までの期間は、発光の遅れを短縮することを優先して反転電流制御信号をオフにして、全発光完了時点以降は、インバーター損失を小さくすることを優先して反転電流制御信号をオンにする。このようにすることで、発光の遅れを短縮することと、インバーター損失を小さくすることの二つの効果を得ることができる。
以上のような本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置によれば、図4のt1〜t2の期間、すなわち、点灯開始から放電ランプのガラス管の軸方向の全長にわたって放電が形成される全発光完了時点までの期間においては、反転電流制御信号をオフにすることによって点灯回路に反転電流が流れることを阻止しているので、ランプ印加電圧の低下を抑制することができる。従って、従来の図16で説明したような希ガス蛍光ランプの易始動部位から離れた箇所での放電の遅れが抑制されるため、希ガス蛍光ランプにチラツキが生じるという問題を確実に回避することができる。
〔第2の実施形態〕
次に本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置に係る第2の実施形態を説明するための図であり、本実施形態は、フルブリッジ回路の一方の側の一対のスイッチング素子および他方の側の一対のスイッチング素子に対応させて、それぞれ遮断回路を設けたものであり、交流変換回路2a以外の構成は図1に示す実施形態と同様なので説明は省略する。
交流変換回路2aは、第1の遮断回路4a、第2の遮断回路4b、発振回路2d、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4、及びダイオードD1、D2、D3、D4から構成される。スイッチング素子Q1〜Q4は、H型に接続され、フルブリッジ回路を構成する。Q1は一方のハイサイドスイッチ、Q2はQ1側のローサイドスイッチ、Q3は他方のハイサイドスイッチ、Q4はQ3側のローサイドスイッチである。ダイオードD1〜D4は、スイッチング素子Q1〜Q4の寄生ダイオード、又は別に付加したものであり、スイッチング素子Q1〜Q4に対して夫々個別に並列接続される。方向は低電位から高電位の方向を順方向とする。
第1の遮断回路4aは、ダイオードD5とスイッチング素子Q5とで構成され、第2の遮断回路4bは、ダイオードD6とスイッチング素子Q6とで構成される。
ダイオードD5とスイッチング素子Q5は並列接続され、同様にダイオードD6とスイッチング素子Q6も並列接続される。スイッチング素子Q5、Q6には反転電流制御信号が入力され、同制御信号に従いオン、オフ動作が行なわれる。第1の遮断回路4aは、スイッチング素子Q1、Q2の列に直列接続され、第2の遮断回路4bは、スイッチング素子Q3、Q4の列に直列接続され、これらの両端に直流電源が接続される。ダイオードD5、D6の方向は、高電位から低電位の方向を順方向とする。
図6に示す希ガス蛍光ランプ点灯装置の動作を以下に説明する。
発振回路2dからの出力信号S1は、スイッチング素子Q1、当該スイッチング素子Q1の対角に位置するスイッチング素子Q4へ入力され、出力信号S2は、スイッチング素子Q2、当該スイッチング素子Q2の対角に位置するスイッチング素子Q3へ入力される。点灯信号がオンの場合には、出力信号S1、S2は、位相を互いに半周期ずらした、周波数50kHz前後の高周波パルス信号となり、スイッチング素子Q1〜Q4が、出力信号S1、S2に従ってオン、オフ動作を行うことにより、直流電圧が高周波電圧に変換されて出力される。
点灯信号がオフの場合には、出力信号S1、S2はオフになり、スイッチング素子Q1〜Q4が全てオフになることにより、高周波電圧の出力は停止する。
遮断回路4a,4bは、スイッチング素子Q5、Q6がオンの場合は、直流電源2bから見て正方向に流れる正パルス電流、当該正パルス電流に対して逆向きに流れる反転電流のどちらも流すように働く。一方、スイッチング素子Q5、Q6がオフの場合は、正パルス電流は流れるが、反転電流は阻止するように働く。
図6において、スイッチング素子Q1、Q4がオン、スイッチング素子Q2、Q3がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。
正パルス電流の経路は、直流電源2bから、スイッチング素子Q5又はダイオードD5、スイッチング素子Q1、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q4の順である。反転電流の経路は、正パルス電流とは逆に、スイッチング素子Q4又はダイオードD4、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q1又はダイオードD1、スイッチング素子Q5、直流電源2bの順である。
また、図6において、スイッチング素子Q2、Q3がオン、スイッチング素子Q1、Q4がオフの場合には、正パルス電流、反転電流は経路は以下のようになる。
正パルス電流の経路は、直流電源2bから、スイッチング素子Q6又はダイオードD6、スイッチング素子Q3、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q2の順である。反転電流の経路は、これとは逆に、スイッチング素子Q2又はダイオードD2、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q3又はダイオードD3、スイッチング素子Q6、直流電源2bの順である。
図6に示す点灯回路によれば、反転電流制御信号に従いスイッチング素子Q5、Q6をオフにすると、ダイオードD5、D6が直流電源から見た正方向を順方向としているので、ダイオードD5、D6によって反転電流の流れが阻止される。
したがって、図1に示した第1の実施形態の点灯装置と同様、発光している部分が管の軸方向に迅速に広がり、軸方向の輝度分布の悪化、チラツキを抑制することができる。
〔第3の実施形態〕
次に本発明の第3の実施形態について説明する。図7は、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置に係る第3の実施形態を説明するための図であり、本実施形態は交流変換回路として、プッシュプル回路を用いたものであり、交流変換回路以外の構成は図1に示す実施形態と同様なので説明は省略する。
交流変換回路2aは、遮断回路4、発振回路2d、スイッチング素子Q1、Q2、ダイオードD1、D2から構成される。昇圧トランス2cの一次側はコイルの中点にも端子が配置される。スイッチング素子Q1、Q2と昇圧トランス2cは、プッシュプル回路を構成し、Q1は昇圧トランス2cの一次側の一端に接続され、Q2は昇圧トランス2cの一次側の他端に接続される。
ダイオードD1、D2は、スイッチング素子Q1、Q2の寄生ダイオード、又は別に付加したものであり、スイッチング素子Q1、Q2に対して夫々個別に並列接続される。方向は低電位から高電位の方向を順方向とする。
遮断回路4は、前記第1の実施形態と同様、ダイオードD3とスイッチング素子Q3で構成される。ダイオードD3とスイッチング素子Q3は並列接続され、スイッチング素子Q3には制御回路3から出力される反転電流制御信号が入力される。スイッチング素子Q3は反転電流制御信号に従いオン、オフ動作を行なう。
また、遮断回路4は、スイッチング素子Q1、Q2と昇圧トランス2cとで構成されるプッシュプル回路と、直流電源2bの間に直列挿入される。ダイオードD3の方向は、直流電源からみた正電流の方向を順方向とする。
図7に示す希ガス蛍光ランプ点灯装置の動作について以下に説明する。
発振回路2dからの出力信号S1は、スイッチング素子Q1へ入力され、出力信号S2は、スイッチング素子Q2へ入力される。点灯信号がオンの場合には、出力信号S1、S2は、位相を互いに半周期ずらした、周波数50kHz前後の高周波パルス信号となり、スイッチング素子Q1、Q2が、出力信号S1、S2に従ってオン、オフ動作を行うことにより、直流電圧が高周波電圧に変換されて出力される。点灯信号がオフの場合には、出力信号S1、S2はオフになり、スイッチング素子Q1、Q2が全てオフになることにより、高周波電圧の出力は停止する。
遮断回路4は、スイッチング素子Q3がオンの場合は、直流電源から見て正方向に流れる正パルス電流、当該正パルス電流に対して逆向きに流れる反転電流のどちらも流すように働く。一方、スイッチング素子Q3がオフの場合は、正パルス電流は流れるが、反転電流は阻止するように働く。
図7において、スイッチング素子Q1がオン、スイッチング素子Q2がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。
正パルス電流の経路は、直流電源2bから、スイッチング素子Q3又はダイオードD3、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q1の順である。反転電流の経路は、正パルス電流とは逆に、ダイオードDl又はスイッチング素子Q1、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q3、直流電源2bの順である。
また、図7において、スイッチング素子Q2がオン、スイッチング素子Q1がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。
正パルス電流の経路は、直流電源2bから、スイッチング素子Q3又はダイオードD3、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q2の順である。反転電流の経路は、これとは逆に、ダイオードD2又はスイッチング素子Q2、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q3の順である。
図7に示す点灯回路によれば、反転電流制御信号に従いスイッチング素子Q3をオフにすると、ダイオードD3が直流電源から見た正電流の方向を順方向としているので、反転電流の流れがダイオードD3によって阻止される。
したがって、図1に示した第1の実施形態の点灯装置と同様、発光している部分が管の軸方向に迅速に広がり、軸方向の輝度分布の悪化、チラツキを抑制することができる。
〔第4の実施形態〕
次に本発明の第4の実施形態について説明する。図8は、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置に係る第4の実施形態を説明するための図であり、本実施形態は交流変換回路として、プッシュプル回路を用い、プッシュプル回路の2個のスイッチング素子に対応させて、それぞれ遮断回路を設けたものであり、交流変換回路2a以外の構成は図1に示す実施形態と同様なので説明は省略する。
交流変換回路2aは、第1の遮断回路4a、第2の遮断回路4b、発振回路2d、スイッチング素子Q1、Q2、ダイオードD1、D2から構成される。
昇圧トランス2cの一次側はコイルの中点にも端子が配置される。スイッチング素子Q1、Q2と昇圧トランス2cは、プッシュプル回路を構成する。
ダイオードD1、D2は、スイッチング素子Q1、Q2の寄生ダイオード、又は別に付加したものであり、スイッチング素子Q1、Q2に対して夫々個別に並列接続される。方向は低電位から高電位の方向を順方向とする。
第1の遮断回路4aは、ダイオードD3とスイッチング素子Q3で構成され、第2の遮断回路4bは、ダイオードD4とスイッチング素子Q4で構成される。ダイオードD3とスイッチング素子Q3は並列接続され、同様にダイオードD4とスイッチング素子Q4も並列接続される。スイッチング素子Q3、Q4には反転電流制御信号が入力され、同信号に従いオン、オフ動作を行なう。
第1の遮断回路4aは、並列接続されたスイッチング素子Q1、ダイオードD1と直列に接続され(直列回路1とする)、第2の遮断回路4bは、並列接続されたスイッチング素子Q2、ダイオードD2と直列に接続され(直列回路2とする)、直列回路1の高電位側に昇圧トランス2cの一次側コイルの一端が接続され、直列回路2の高電位側に昇圧トランス2cの一次側コイルの他端が接続される。
ダイオードD3、D4の方向は、直流電源からみた正電流の方向を順方向とする。直流電源は昇圧トランス2cの一次側コイルの中点と、直列回路1、2の低電位側に接続される。
図8に示す希ガス蛍光ランプ点灯装置の動作について以下に説明する。
発振回路からの出力信号S1は、スイッチング素子Q1へ入力され、出力信号S2は、スイッチング素子Q2へ入力される。点灯信号がオンの場合には、出力信号S1、S2は、位相を互いに半周期ずらした、周波数50kHz前後の高周波パルス信号となり、スイッチング素子Q1、Q2が、出力信号S1、S2に従ってオン、オフ動作を行うことにより、直流電圧が高周波電圧に変換されて出力される。点灯信号がオフの場合には、出力信号S1、S2はオフになり、スイッチング素子Q1、Q2が全てオフになることにより、高周波電圧の出力は停止する。
遮断回路4a,4bは、スイッチング素子Q3、Q4がオンの場合は、直流電源から見て正方向に流れる正のパルス電流、当該正のパルス電流に対して逆方向に流れる反転電流のどちらも流れる。一方、スイッチング素子Q3、Q4がオフの場合は、正のパルス電流は流れるが、反転電流は阻止するように働く。
図8において、スイッチング素子Q1がオン、スイッチング素子Q2がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流の経路は、直流電源2bから、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q3又はダイオードD3、スイッチング素子Q1の順である。反転電流の経路は、正パルス電流とは逆に、スイッチング素子Ql又はダイオードD1、スイッチング素子Q3、昇圧トランス2c、直流電源2bの順である。
また、図8において、スイッチング素子Q2がオン、スイッチング素子Q1がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流の経路は、直流電源2bから、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q4又はダイオードD4、スイッチング素子Q2の順である。反転電流の経路は、正パルス電流とは逆に、スイッチング素子Q2又はダイオードD2、スイッチング素子Q4、昇圧トランス2c、直流電源2bの順である。
図8に示す点灯回路によれば、反転電流制御信号に従いスイッチング素子Q3、Q4をオフにすると、ダイオードD3、D4が直流電源から見た正方向を順方向としているので、反転電流の流れがダイオードD3、D4によって阻止される。
したがって、図1に示した第1の実施形態の点灯装置と同様、発光している部分が管の軸方向に迅速に広がり、軸方向の輝度分布の悪化、チラツキを抑制することができる。
〔第5の実施形態〕
次に本発明の第5の実施形態について説明する。図9は、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置に係る第5の実施形態を説明するための図であり、本実施形態は交流変換回路として、ハーフブリッジ回路を用い、2個のスイッチング素子に対応させて、それぞれ遮断回路を設けたものであり、交流変換回路以外の構成は図1に示す実施形態と同様なので説明は省略する。
交流変換回路2aは、第1の遮断回路4a、第2の遮断回路4b、発振回路2d、スイッチング素子Q1、Q2、ダイオードD1、D2、コンデンサC1、C2から構成される。スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC1、C2は、ハーフブリッジ回路を構成する。Q1はハイサイドスイッチ、Q2はローサイドスイッチ、C1はハイサイド側のコンデンサ、C2はローサイド側のコンデンサである。
ダイオードD1、D2は、スイッチング素子Q1、Q2の寄生ダイオード、又は別に付加したものであり、スイッチング素子Q1、Q2に対して夫々個別に並列接続される。方向は低電位から高電位の方向を順方向とする。
第1の遮断回路4aは、ダイオードD3とスイッチング素子Q3で構成され、第2の遮断回路4bは、ダイオードD4とスイッチング素子Q4で構成される。
ダイオードD3とスイッチング素子Q3は並列接続され、同様にダイオードD4とスイッチング素子Q4も並列接続される。スイッチング素子Q3、Q4には反転電流制御信号が入力され、スイッチング素子Q3、Q4は反転電流制御信号に従いオン、オフ動作を行なう。第1の遮断回路4aは、並列接続されたスイッチング素子Q1、ダイオードD1の一端に対して直列挿入され、第2の遮断回路4bは、並列接続されたスイッチング素子Q2、ダイオードD2の一端に対して直列挿入される。ダイオードD3、D4の方向は、直流電源2bからみた正電流の方向を順方向とする。
図9に示す希ガス蛍光ランプ点灯装置の動作について以下に説明する。
発振回路からの出力信号S1は、スイッチング素子Q1へ入力され、出力信号S2は、スイッチング素子Q2へ入力される。点灯信号がオンの場合には、出力信号S1、S2は、位相を互いに半周期ずらした、周波数50kHz前後の高周波パルス信号となり、スイッチング素子Q1、Q2が、出力信号S1、S2に従ってオン、オフ動作を行うことにより、直流電圧が高周波電圧に変換されて出力される。点灯信号がオフの場合には、出力信号S1、S2はオフになり、スイッチング素子Q1、Q2が全てオフになることにより、高周波電圧の出力は停止する。
遮断回路4a,4bは、スイッチング素子Q3、Q4がオンの場合は、コンデンサC1、C2が放電する方向に流れる正のパルス電流、当該正のパルス電流に対して逆方向に流れる反転電流のどちらも流れる。一方、スイッチング素子Q3、Q4がオフの場合は、正のパルス電流は流れるが、反転電流は阻止するように働く。
図9において、スイッチング素子Q1がオン、スイッチング素子Q2がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流のハイサイド側の経路は、コンデンサC1から、スイッチング素子Q3又はダイオードD3、スイッチング素子Q1、昇圧トランス2c、コンデンサC1の順である。反転電流のハイサイド側の経路は、正パルス電流とは逆に、コンデンサC1から、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q1又はダイオードD1、スイッチング素子Q3、コンデンサC1の順である。
また、図9において、スイッチング素子Q2がオン、スイッチング素子Q1がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流のローサイド側の経路は、コンデンサC2から、昇圧トランス2c、スイッチング素子Q4又はダイオードD4、スイッチング素子Q2、コンデンサC2の順である。反転電流のローサイド側の経路は、正パルス電流とは逆に、コンデンサC2から、スイッチング素子Q2又はダイオードD2、スイッチング素子Q4、昇圧トランス2c、コンデンサC2の順である。
図9に示す点灯回路によれば、反転電流制御信号に従いスイッチング素子Q3、Q4をオフにすると、ダイオードD3、D4が正パルス電流の方向を順方向としているので、反転電流の流れがダイオードD3、D4によって阻止される。
したがって、図1に示した第1の実施形態の点灯装置と同様、発光している部分が管の軸方向に迅速に広がり、軸方向の輝度分布の悪化、チラツキを抑制することができる。
〔第6の実施形態〕
次に本発明の第6の実施形態について説明する。図10は、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置に係る第6の実施形態を説明するための図であり、本実施形態は交流変換回路として、ハーフブリッジ回路を用い、2個のスイッチング素子に共通の遮断回路を設けたものであり、交流変換回路以外の構成は図1に示す実施形態と同様なので説明は省略する。 交流変換回路2aは、遮断回路4、発振回路2d、スイッチング素子Q1、Q2、ダイオードD1、D2、コンデンサC1、C2から構成される。スイッチング素子Q1、Q2、コンデンサC1、C2は、ハーフブリッジ回路を構成する。
Q1はハイサイドスイッチ、Q2はローサイドスイッチ、C1はハイサイド側のコンデンサ、C2はローサイド側のコンデンサである。ダイオードD1、D2は、スイッチング素子Q1、Q2の寄生ダイオード、又は別に付加したものであり、スイッチング素子Q1、Q2に対して夫々個別に並列接続される。方向は低電位から高電位の方向を順方向とする。
遮断回路4は、ダイオードD3、D4とスイッチング素子Q3で構成され、直列接続されたダイオードD3とD4は、スイッチング素子Q3と並列接続される。スイッチング素子Q3には反転電流制御信号が入力され、反転電流制御信号に従いオン、オフ動作を行なう。遮断回路4は、並列接続されたスイッチング素子Q1、ダイオードD1と、並列接続されたスイッチング素子Q2、ダイオードD2の間に直列挿入され、さらにD3、D4の接続点に昇圧トランス2cの一次側コイルの一端が接続される。ダイオードD3、D4の方向は、直流電源からみた正電流の方向を順方向とする。
図10に示す希ガス蛍光ランプ点灯装置の動作について以下に説明する。
発振回路2dからの出力信号S1は、スイッチング素子Q1へ入力され、出力信号S2は、スイッチング素子Q2へ入力される。点灯信号がオンの場合には、出力信号S1、S2は、位相を互いに半周期ずらした、周波数50kHz前後の高周波パルス信号となり、スイッチング素子Q1、Q2が、出力信号S1、S2に従ってオン、オフ動作を行うことにより、直流電圧が高周波電圧に変換されて出力される。
点灯信号がオフの場合には、出力信号S1、S2はオフになり、スイッチング素子Q1、Q2が全てオフになることにより、高周波電圧の出力は停止する。
遮断回路4は、スイッチング素子Q3がオンの場合は、コンデンサC1、C2が放電する方向に流れる正のパルス電流、当該正のパルス電流に対して逆方向に流れる反転電流のどちらも流すように働く。一方、スイッチング素子Q3がオフの場合は、コンデンサC1、C2が放電する方向に流れる正のパルス電流は流れるが、反転電流は阻止するように働く。
図10において、スイッチング素子Q1がオン、スイッチング素子Q2がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流のハイサイド側の経路は、コンデンサC1から、スイッチング素子Ql、ダイオードD3、昇圧トランス2c、コンデンサC1の順である。反転電流のハイサイド側の経路は、正パルス電流とは逆に、コンデンサC1から、昇圧トランス2c、ダイオードD4、スイッチング素子Q3、スイッチング素子Q1又はダイオードD1の順である。
また、図10において、スイッチング素子Q2がオン、スイッチング素子Q1がオフの場合には、正パルス電流、反転電流の経路は以下のようになる。正パルス電流のローサイド側の経路は、コンデンサC2から、昇圧トランス2c、ダイオードD4、スイッチング素子Q2、コンデンサC2の順である。反転電流のローサイド側の経路は、正パルス電流とは逆に、コンデンサC2から、スイッチング素子Q2又はダイオードD2、スイッチング素子Q3、ダイオードD3、昇圧トランス2c、コンデンサC2の順である。
図10に示す点灯回路によれば、反転電流制御信号に従いスイッチング素子Q3をオフにすると、ダイオードD3、D4が正パルス電流の方向を順方向としているので、反転電流の流れがダイオードD3、D4によって阻止される。
したがって、図1に示した第1の実施形態の点灯装置と同様、発光している部分が管の軸方向に迅速に広がり、軸方向の輝度分布の悪化、チラツキを抑制することができる。
〔第7の実施形態〕
図11は、本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置に係る第7の実施形態を説明する図である。図11は希ガス蛍光ランプ点灯装置の制御回路3の構成例を示したものであり、本実施形態では、サージ電圧の抑制効果を持たせた制御回路の構成例を示す。
なお、図11に示す制御回路は、前記第1乃至第6の実施形態のどれにでも適用でき、前述した制御回路3を図11に示す制御回路に置き換えることにより、サージ電圧の抑制効果を持たせることができる。
図11において、制御回路3には、明るさ設定値の情報がPWM信号のデューティー比の大きさで表された、明るさ制御信号が入力される。
制御回路3に入力された明るさ制御信号は、タイマー回路3b、タイマー回路3cへ入力され、さらに制御回路3の出力信号である、点灯信号として出力される。
タイマー回路3b、タイマー回路3cは、明るさ制御信号がローレベル(L)からハイレベル(H)に変化した時点から、あらかじめ設定された時間幅のローレベル(L)のパルス信号を出力する。
タイマー回路3b、タイマー回路3cの出力信号は、排他的論理和回路EXORに入力され、排他的論理和回路EXORの出力信号は否定回路NOTに入力され、否定回路NOTの出力信号は反転電流制御信号として出力される。
図12は、オン期間の初期に生じるサージ電圧の抑制効果を持たせた、点灯信号と反転電流制御信号の動作を示すタイミングチャートであり、同図(a)は明るさ制御信号、(b)のA,B,Cは図11のA,B,C点の波形、(c)は発振回路2dに送られる点灯信号、(d)は図11に示す制御回路から出力される反転電流制御信号である。
図12において、明るさ制御信号は、t1〜t5を1周期とする繰り返し信号であり、t1〜t4の間は、明るさ制御信号はオンであり、交流変換回路から高周波電圧が出力されランプが点灯する(オン期間)。t4〜t5の間は、明るさ制御信号はオフであり、交流変換回路からの出力は停止し、ランプは消灯する(オフ期間)。
図12(b)のAは、タイマー回路3bの出力信号で、t1〜t5の周期内において、t1〜t2の間のみローレベル(L)の信号が出力される。Bは、タイマー回路3cの出力信号で、t1〜t5の周期内において、t1〜t3の間のみ、ローレベル(L)の信号が出力される。Cは、排他的論理和回路EXORの出力信号で、t1〜t5の周期内において、t2〜t3の間のみ、H信号が出力される。
点灯信号は、明るさ制御信号と同じであるが、反転電流制御信号は、t1〜t5の周期内において、t2〜t3の間のみ、L信号が出力される。
図13に、オン期間の初期におけるランプ印加電圧波形を示す。オン期間の初期は、高いピーク電圧(サージ電圧)が生じる。これは、オン期間初期は放電がまだ形成されておらず、希ガス蛍光ランプで消費されるエネルギーが小さいので、昇圧トランスのリーケージインダクタンスとの間で、Qの高い共振回路が形成されるためと考えられる。
すなわち、前述した図4のように、オン期間の最初から反転電流制御信号をオフにした場合、放電がまだ充分に形成されていないうちから点灯回路の電力供給能力が高まるため、高いサージ電圧が発生するおそれが無いとは言えない。
一方、図12に示すように、オン期間の最初は反転電流制御信号をオンにし、途中からオフにする場合は、有る程度のランプの放電が形成された後に点灯回路の電力供給能力が高まるので、確実にサージ電圧を抑制することができる。従って、サージ電圧が発生することにより絶縁部材が劣化するという不具合が生じることを確実に回避することができる。
なお、本実施形態に示した回路では、オフ期間中の反転電流制御信号はオンになるが、オンに限定される必要は無く、オンとオフのどちらでも良い。
本発明の第1の実施形態に係る希ガス蛍光ランプ点灯装置の構成を示す図である。 本発明の希ガス蛍光ランプの構成の概略を示す斜視図及び径方向断面図である。 希ガス蛍光ランプを液晶ディスプレイパネルのバックライト光源に使用した場合の構成例を示す図である。 図1の希ガス蛍光ランプ点灯装置における明るさ制御信号、点灯信号、反転電流制御信号のタイムチャート及び本発明と従来装置におけるランプの点灯状態を示す図である。 本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置における各部の波形を示す図である。 本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置の第2の実施形態を説明する図である。 本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置の第3の実施形態を説明する図である。 本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置の第4の実施形態を説明する図である。 本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置の第5の実施形態を説明する図である。 本発明の希ガス蛍光ランプ点灯装置の第6の実施形態を説明する図である。 本発明の第7の実施形態である希ガス蛍光ランプ点灯装置の制御回路の他の構成例を示す図である。 図11の制御回路における点灯信号と反転電流制御信号の動作を示すタイミングチャートである。 反転電流を遮断した場合のオン期間の初期におけるランプ印加電圧波形を示す図である。 従来の希ガス蛍光ランプに係る点灯装置及びランプの等価回路を示す図である。 図14の点灯装置における発振回路の出力信号、直流電源の出力電流波形、ランプ電流波形、ランプ電圧波形を示す図である。 希ガス蛍光ランプに交流電圧を印加して点灯させるオン期間におけるランプ1の発光の様子を示す概念図である。 バースト調光点灯させたときの、測定点A及び測定点Bの光出力を測定した結果を示す図である。
符号の説明
1 希ガス蛍光ランプ
2 希ガス蛍光ランプ点灯装置
2a 交流変換回路
2b 直流電源
2c 昇圧トランス
2d 発振回路
2e 点灯回路
3 制御回路
3a〜3c タイマー回路
4, 4a,4b 遮断回路
11 ガラス管
12 外部電極
15 易始動部位
Q1〜Q6 スイッチング素子
D1〜D6 ダイオード
EXOR 排他的論理和回路
NOT 否定回路

Claims (4)

  1. 内面に蛍光体が塗布されたガラス管の内部に希ガスが封入され、互いに離間して前記ガラス管の軸方向に伸びる一対の電極が前記ガラス管の外面に配置された希ガス蛍光ランプと、直流電源と、直流電圧を交流電圧に変換し前記電極に印加する点灯回路とを有し、
    当該点灯回路は、直流電圧を交流電圧に変換する交流変換回路と、当該交流変換回路からの交流電圧を昇圧するトランスとを備え、
    当該点灯回路により、前記交流変換回路を制御し、前記希ガス蛍光ランプに交流電圧を印加して希ガス蛍光ランプを点灯させるオン期間と、交流電圧の印加を停止し希ガス蛍光ランプを消灯させるオフ期間とを交互に繰り返し、該オン期間とオフ期間の時間比率を変えて希ガス蛍光ランプの明るさを制御する希ガス蛍光ランプ点灯装置において、
    前記点灯回路は、
    反転電流制御信号を出力する制御回路と、
    前記直流電源から見て正方向に流れるパルス電流に対して逆向きに流れる反転電流を阻止する遮断素子と、
    前記反転電流制御信号に従い、前記遮断素子による反転電流阻止機能を有効/無効とするスイッチング素子とを備える
    ことを特徴とする希ガス蛍光ランプ点灯装置。
  2. 反転電流制御信号を出力する前記制御回路は、
    少なくとも、前記オン期間における前記希ガス蛍光ランプの点灯開始時点から、発光が軸方向全体にわたる全発光完了時点までの期間に渡って、前記反転電流阻止機能が有効となるように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ点灯装置。
  3. 前記スイッチング素子は前記遮断素子に並列接続され、当該スイッチング素子は、前記反転電流制御信号に従いオン、オフする
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の希ガス蛍光ランプ点灯装置。
  4. 反転電流制御信号を出力する前記制御回路は、前記オン期間における前記希ガス蛍光ランプの点灯開始時点から、所定時間が経過した後に、前記反転電流阻止機能が有効となるように制御する
    ことを特徴とする請求項1,2または請求項3に記載の希ガス蛍光ランプ点灯装置。
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