JP5034214B2 - 自動変速機搭載車両の制御装置 - Google Patents

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本発明は、摩擦係合要素の締結/解放によって内燃機関から駆動系への駆動力伝達経路を形成/遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置に関する。
自動変速機を搭載した車両では、シフト選択装置の選択位置を中立位置(Nレンジ)や停車位置(Pレンジ)に操作することで、自動変速機内の駆動力伝達経路を遮断して内燃機関と駆動系とを切り離すことができる。駆動系から切り離された内燃機関は無負荷であるため、この状態でアクセルを踏み込むと内燃機関の回転速度が急上昇して内燃機関はレーシング状態になる。内燃機関がレーシング状態のときにシフト選択装置の選択位置を前進位置(Dレンジ)や後進位置(Rレンジ)に操作した場合には、高回転の内燃機関に停止状態の駆動系が接続され、内燃機関から駆動系に駆動力が急激に入力されることで、車両に接続ショックが発生したり運転者が飛び出し感を感じたりするおそれがある。
上記問題を解決するための方法としては、特許文献1に記載の技術が知られている。この従来技術では、シフト選択装置の選択位置が中立位置或いは停車位置から前進位置或いは後進位置に切り替えられた場合、車速が所定値以下であって内燃機関が高負荷運転状態のときには、自動変速機の変速操作を禁止するようにしている。高負荷運転状態の具体例としては、スロットル開度が所定値以上のとき、或いは、機関回転速度が所定値以上であり、且つ、機関回転加速度が負の所定値以上であるとき、若しくは、機関回転速度が所定値以上であり、且つ、ブレーキ装置が作動中であるときが挙げられている。この従来技術によれば、内燃機関がレーシング状態の間は内燃機関と駆動系とが接続されることはなく、内燃機関から駆動系への駆動力の急激な入力は防止される。
特開平5−141530号公報 特開平4−203430号公報 特開昭61−135944号公報
ところで、シフト選択装置の選択位置を中立位置或いは停車位置から前進位置或いは後進位置に切り替える際、運転者が誤操作ではなく意図してアクセルを踏み込む場合も考えうる。この場合、運転者には明らかに車両を発進させる意思があり、この発進意思に反した自動変速機の変速制御は運転者に違和感を与えることになる。上記の従来技術では、運転者の発進意思は尊重されておらず、内燃機関がレーシング状態の間は運転者に発進意思がある場合でも内燃機関と駆動系とが接続されることはない。このため、運転者は自らの意思どおりに車両を発進させることができず、自動変速機の制御に違和感を覚える可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、機関回転速度が上昇した状態で内燃機関と駆動系とが接続されることにより発生する接続ショックを運転者の発進意思や加速意思に反することなく防止できるようにした、自動変速機搭載車両の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、摩擦係合要素を締結することで内燃機関から駆動系への駆動力の伝達経路を形成し、前記摩擦係合要素を解放することで前記駆動力伝達経路を遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて前記摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置において、
前記シフト選択装置の選択位置が前記摩擦係合要素の解放を要求する何れかの位置から、前記摩擦係合要素の締結を要求する何れかの位置へ切り替えられたことを検出する締結要求検出手段と、
運転者の発進意思の有無を判定する発進意思判定手段と、
前記内燃機関の機関回転速度が第1の基準回転速度より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記発進意思が無いと判定される場合には、前記内燃機関の機関回転速度が前記第1の基準回転速度以下に設定される第2の基準回転速度より低下するまでの間、前記摩擦係合要素の締結を禁止する締結禁止手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記発進意思判定手段は、スロットル開度が略全閉であるか否かを前記発進意思の有無についての判定基準の1つとし、前記スロットル開度が略全閉の場合には、前記発進意思が無いと判定することを特徴としている。
また、第3の発明は、上記の目的を達成するため、摩擦係合要素を締結することで内燃機関から駆動系への駆動力の伝達経路を形成し、前記摩擦係合要素を解放することで前記駆動力伝達経路を遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて前記摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置において、
前記シフト選択装置の選択位置が前記摩擦係合要素の解放を要求する何れかの位置から、前記摩擦係合要素の締結を要求する何れかの位置へ切り替えられたことを検出する締結要求検出手段と、
スロットル開度が略全閉か否か判定するスロットル全閉判定手段と、
前記内燃機関の機関回転速度が第1の基準回転速度より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記スロッル開度が略全閉と判定される場合には、前記内燃機関の機関回転速度が前記第1の基準回転速度以下に設定される第2の基準回転速度より低下するまでの間、前記摩擦係合要素の締結を禁止する締結禁止手段と、
を備えることを特徴としている。
また、第4の発明は、上記の目的を達成するため、摩擦係合要素を締結することで内燃機関から駆動系への駆動力の伝達経路を形成し、前記摩擦係合要素を解放することで前記駆動力伝達経路を遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて前記摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置置において、
前記シフト選択装置の選択位置が前記摩擦係合要素の解放を要求する何れかの位置から、前記摩擦係合要素の締結を要求する何れかの位置へ切り替えられたことを検出する締結要求検出手段と、
アクセル開度が略全閉か否か判定するアクセル全閉判定手段と、
前記内燃機関の機関回転速度が第1の基準回転速度より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記アクセル開度が略全閉でないと判定される場合には、スロットル開度を略全閉に制御するスロットル制御手段と、
前記内燃機関の機関回転速度が第1の基準回転速度より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記内燃機関の機関回転速度が前記第1の基準回転速度以下に設定される第2の基準回転速度より低下するまでの間、前記摩擦係合要素の締結を禁止する締結禁止手段と、
を備えることを特徴としている。
第5の発明は、第4の発明において、
前記スロットル制御手段は、前記締結禁止手段による締結禁止が解除されて前記摩擦係合要素が締結された後も、前記アクセル開度が一旦所定開度より小さくなるまでの間は、前記スロットル開度を略全閉に維持することを特徴としている。
第6の発明は、第4の発明において、
前記スロットル制御手段は、前記締結禁止手段による締結禁止が解除されて前記摩擦係合要素が締結された後は、前記スロットル開度を略全閉から前記アクセル開度に対応した開度に徐々に変化させていくことを特徴としている。
また、第7の発明は、上記の目的を達成するため、摩擦係合要素を締結することで内燃機関から駆動系への駆動力の伝達経路を形成し、前記摩擦係合要素を解放することで前記駆動力伝達経路を遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて前記摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置において、
前記シフト選択装置の選択位置が前記摩擦係合要素の解放を要求する何れかの位置から、前記摩擦係合要素の締結を要求する何れかの位置へ切り替えられたことを検出する締結要求検出手段と、
スロットル開度が略全閉か否か判定するスロットル全閉判定手段と、
前記摩擦係合要素の内燃機関側要素と駆動系側要素との回転速度差が第1の基準回転速度差より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記スロッル開度が略全閉と判定される場合には、前記回転速度差が前記第1の基準回転速度差以下に設定される第2の基準回転速度差より低下するまでの間、前記摩擦係合要素の締結を禁止する締結禁止手段と、
を備えることを特徴としている。
また、第8の発明は、上記の目的を達成するため、摩擦係合要素を締結することで内燃機関から駆動系への駆動力の伝達経路を形成し、前記摩擦係合要素を解放することで前記駆動力伝達経路を遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて前記摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置において、
前記シフト選択装置の選択位置が前記摩擦係合要素の解放を要求する何れかの位置から、前記摩擦係合要素の締結を要求する何れかの位置へ切り替えられたことを検出する締結要求検出手段と、
アクセル開度が略全閉か否か判定するアクセル全閉判定手段と、
前記摩擦係合要素の内燃機関側要素と駆動系側要素との回転速度差が第1の基準回転速度差より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記アクセル開度が略全閉でないと判定される場合には、スロットル開度を略全閉に制御するスロットル制御手段と、
前記回転速度差が第1の基準回転速度差より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記回転速度差が前記第1の基準回転速度差以下に設定される第2の基準回転速度差より低下するまでの間、前記摩擦係合要素の締結を禁止する締結禁止手段と、
を備えることを特徴としている。
第1の発明によれば、シフト選択装置が摩擦係合要素の締結を要求する位置に切り替えられたときでも、運転者に発進の意思が無ければ、機関回転速度が十分に低下するまでの間は摩擦係合要素の締結は禁止される。したがって、運転者に発進の意思が無いときに内燃機関の駆動力が駆動系に急激に入力されることはなく、車両に接続ショックが生じたり運転者が飛び出し感を感じたりすることは防止される。一方、運転者に発進の意思が有る場合には、要求通りに摩擦係合要素の締結が行われ、駆動力伝達経路の形成により内燃機関から駆動系へ駆動力が伝達されるようになる。これにより、運転者は自らの意思どおりに車両を発進させることができる。
運転者の発進の意思はアクセル操作によって判断することができる。アクセルが操作されているときにはスロットルは開かれ、逆に、アクセルが操作されていないとき、つまり、運転者の発進の意思がないときにはスロットル開度は略全閉になっていると考えられる。したがって、第2の発明によれば、スロットル開度が略全閉であるか否かを発進意思の有無についての判定基準の1つとすることで、運転者の発進意思を正確に判定することができる。
第3の発明によれば、シフト選択装置が摩擦係合要素の締結を要求する位置に切り替えられたときでも、スロットル開度が略全閉になっているならば、機関回転速度が十分に低下するまでの間は摩擦係合要素の締結は禁止される。したがって、アクセルが戻されているときに内燃機関の駆動力が駆動系に急激に入力されることはなく、車両に接続ショックが生じたり運転者が飛び出し感を感じたりすることは防止される。一方、アクセルが踏まれてスロットルが開かれている場合には、要求通りに摩擦係合要素の締結が行われ、駆動力伝達経路の形成により内燃機関から駆動系へ駆動力が伝達されるようになる。これにより、運転者のアクセル操作が車両の発進に反映され、運転者の意思どおりの発進が可能になる。
第4の発明によれば、シフト選択装置が摩擦係合要素の締結を要求する位置に切り替えられたときには、アクセルが踏まれている場合でもスロットルが強制的に閉じられ、且つ、機関回転速度が十分に低下するまでの間は摩擦係合要素の締結が禁止される。このように、機関回転速度を強制的に低下させてから摩擦係合要素を締結することで、車両に接続ショックが生じたり運転者が飛び出し感を感じたりすることを防止しつつ、運転者の発進意思に反することなく車両を速やかに発進させることが可能になる。
第5の発明によれば、締結禁止が解除されて摩擦係合要素が締結された後も、アクセルが大きく踏まれている間はスロットル開度は略全閉に維持され、アクセルが一旦戻された後にアクセル開度に応じたスロットル開度に制御される。これにより、摩擦係合要素が締結された後にスロットルが突然に開かれることはなく、トルクショックや車両の飛び出しは防止される。
第6の発明によれば、締結禁止が解除されて摩擦係合要素が締結された後は、スロットル開度はアクセル開度に対応した開度に徐々に変化するよう制御される。これにより、摩擦係合要素が締結された後にスロットルが突然に開かれることはなく、トルクショックや車両の飛び出しは防止される。
第7の発明によれば、シフト選択装置が摩擦係合要素の締結を要求する位置に切り替えられたときでも、スロットル開度が略全閉になっているならば、摩擦係合要素の内燃機関側要素と駆動系側要素との回転速度差が十分に減少するまでの間、摩擦係合要素の締結は禁止される。したがって、アクセルが戻されているときに内燃機関の駆動力が駆動系に急激に入力されることはなく、車両に接続ショックが生じたり運転者が飛び出し感を感じたりすることは防止される。一方、アクセルが踏まれてスロットルが開かれている場合には、要求通りに摩擦係合要素の締結が行われ、駆動力伝達経路の形成により内燃機関から駆動系へ駆動力が伝達されるようになる。これにより、運転者のアクセル操作が車両の発進或いは加速に反映され、運転者の意思どおりの発進或いは加速が可能になる。
第8の発明によれば、シフト選択装置が摩擦係合要素の締結を要求する位置に切り替えられたときには、アクセルが踏まれている場合でもスロットルが強制的に閉じられ、且つ、摩擦係合要素の内燃機関側要素と駆動系側要素との回転速度差が十分に低下するまでの間、摩擦係合要素の締結は禁止される。このように、摩擦係合要素間の回転速度差を強制的に減少させてから摩擦係合要素の締結を行うことで、車両に接続ショックが生じたり運転者が飛び出し感を感じたりすることを防止しつつ、運転者の意思に反することなく車両を速やかに発進或いは加速させることが可能になる。
実施の形態1.
以下、図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1としての制御装置が適用される車両の駆動システムの概略構成を示す図である。先ず、図1を参照して本実施形態にかかる駆動システムの構成について説明する。
本実施形態にかかる駆動システムは、駆動装置として内燃機関(以下、エンジン)10を備えている。エンジン10は、複数の気筒を有するエンジン本体12、エンジン本体12に接続されて各気筒に空気を供給するための吸気管14、及び、各気筒から燃焼ガスを排出するための排気管(図示略)を備えている。吸気管14には、吸入空気量を調整するためのスロットル16が配置されている。スロットル16は電子制御式であり、アクセル開度等の情報に基づいてその開度が制御されるようになっている。
エンジン本体12には、エンジン本体12の回転速度と図示しないドライブシャフトの回転速度の比率を自動で変化させる自動変速機20が取り付けられている。自動変速機20は、変速機構24と変速機構24の入力軸をエンジン本体12のクランクシャフトに接続するトルクコンバータ22とを備えている。変速機構24は、サンギヤ、プラネタリギヤ、及びリングギヤからなる複数の遊星歯車機構と、ギヤを固定したりギヤ同士を連結したりする複数の摩擦係合要素(クラッチ及びブレーキ)から構成されている。この変速機構24では、各クラッチ及びブレーキの締結/解放の組み合わせにより、駆動力の伝達経路を切り替えて変速比を変化させることができる。例えば、前進5段後進1段のギヤ段を有する変速機構24では、ギヤ段に応じて6つの駆動力伝達経路を選択できるようになっている。また、全てのクラッチ及びブレーキを解放することで、駆動力伝達経路を遮断して変速機構24を中立状態にすることができる。なお、変速機構24には油圧回路26が設けられている。この油圧回路26の油圧制御によって、各クラッチ及びブレーキの締結/解放の切り替えが行われる。
また、本実施形態にかかる駆動システムは、クランクシャフトの回転速度(エンジン回転速度)に応じた信号を出力するエンジン回転速度センサ32と、スロットル16の開度に応じた信号を出力するスロットル開度センサ34を備えている。また、シフト選択装置(シフトレバーやシフトボタン等)42の選択位置に応じた信号を出力するシフトセンサ36も備えている。シフト選択装置42では、選択位置として前進位置(D)、後進位置(R)、中立位置(N)、及び停車位置(P)を選択することができる。さらに、この駆動システムは、アクセル44の開度に応じた信号を出力するアクセル開度センサ38と、車輪46の回転速度に応じた信号を出力する車輪速センサ40を備えている。これらのセンサ32,34,36,38,40の信号は、駆動システム全体を総合的に制御するECU(Electronic Control Unit)30に入力されている。
ECU30は、各センサ32,34,36,38,40の信号から得られる情報やその他の情報に基づき、所定の制御プログラムに従ってエンジン10及び自動変速機20を制御している。例えば、エンジン10の制御に関して言えば、アクセル開度センサ38の信号から測定されるアクセル開度に基づいてスロットル16の開度を制御している。また、自動変速機20の制御に関して言えば、シフトセンサ36の信号が示すシフト選択装置42の選択位置、エンジン回転速度センサ32の信号から測定されるエンジン回転速度、スロットル開度センサ34の信号から測定されるスロットル開度等に基づいて最適なギヤ段を計算し、それを実現すべく変速機構24の油圧回路26を制御している。
ECU30により実行される駆動システムの制御の内容を具体的に示したものが図2のフローチャートである。図2のフローチャートは、車両の発進時に実行される駆動制御、特に、自動変速機20の制御のルーチンを示している。以下、図2を参照して本実施形態にかかる発進時の駆動制御について説明する。
図2に示すルーチンの最初のステップS100では、フラグ“XSHIFT”が0か否か判定される。XSHIFTは、変速機構24が中立状態にあるとき、つまり、変速機構24内の全てのクラッチ及びブレーキを解放しているときは“0”になり、クラッチ或いはブレーキの締結によって何れかのギヤ段へのシフトが完了したときに“1”になる。車両が停車状態から発進する場合、シフト選択装置42ではN或いはPの位置が選択されており、その選択に従い変速機構24は中立状態になっている。したがって、少なくとも最初のステップS100の判定時にはXSHIFTは0になっている。
XSHIFTが0の場合、次のステップS102では、シフト選択装置42がN或いはPからD或いはRの位置へ切り替え操作されたか否か判定される。この切り替え操作は、駆動力伝達経路を形成するために必要なクラッチやブレーキの締結の要求を意味している。ステップS102の判定はシフトセンサ36の信号に基づいて行われる。判定の結果、シフト選択装置42が切り替え操作されていない場合には、ステップS112の処理が行われる。ステップS112では、油圧回路26による変速機構24内のクラッチ及びブレーキの油圧制御を行われず、シフト選択装置42の選択位置(N或いはP)に従い変速機構24はそのまま中立状態に維持される。ステップS112の処理が選択されている間は、XSHIFTは0に保持され続ける。
ステップS102の判定の結果、シフト選択装置42がD或いはRの位置へ切り替え操作された場合には、次に、ステップS104の判定が行われる。ステップS104では、車輪速センサ40の信号から測定される車速が所定の基準値Aよりも小さいか否か判定される。車速と基準値Aとの比較は、車両が停車状態(若しくは極低速走行状態)にあるか否か判定するために行われる。このため、基準値Aは例えば5km/h程度の極低速値に設定されている。
ステップS104の判定の結果、車速が基準値A以上の場合、つまり、車両が走行状態になっている場合には、ステップS106及びS108の判定はスキップされ、ステップS110の処理が実行される。ステップS110では、油圧回路26による変速機構24内のクラッチ及びブレーキの油圧制御が行われ、シフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段を実現するように駆動力の伝達経路が形成される。これにより、エンジン10の駆動力が自動変速機20を介してドライブシャフトに伝達されるようになり、車輪に所望の駆動トルクを伝えることが可能になる。ステップS110の処理が選択されたときには、XSHIFTは0から1に切り替えられる。
一方、ステップS104の判定の結果、車速が基準値A未満の場合には、次に、ステップS106の判定が行われる。ステップS106では、スロットル16が略全閉か否か、具体的には、スロットル開度が所定の基準値B(例えば5deg程度)よりも小さいか否か判定される。ここでスロットル開度の判定を行っているのは、運転者の発進意思の有無を判断するためである。運転者の発進の意思はアクセル操作に反映される。運転者に発進意思があってアクセル44が操作されているときにはスロットル16は開かれ、逆に、アクセル44が操作されていないとき、つまり、運転者の発進の意思がないときにはスロットル16は略全閉になっている。
ステップS106の判定の結果、スロットル開度が基準値B以上の場合、つまり、運転者に発進意思が有ると判断できるときには、ステップS108の判定はスキップされ、ステップS110の処理が実行される。ステップS110の処理が実行されることで、エンジン10の駆動力が自動変速機20を介してドライブシャフトに伝達されるようになり、車輪に所望の駆動トルクを伝えることが可能になる。
一方、ステップS106の判定の結果、スロットル開度が基準値B未満の場合、つまり、運転者に発進意思が無いと判断できるときには、次に、ステップS108の判定が行われる。ステップS108では、エンジン回転速度NEが所定の基準値Cよりも小さいか否か判定される。車両が停車状態或いは極低速走行状態にある場合、変速機構24内で駆動力伝達経路を形成/遮断する摩擦係合要素(具体的にはクラッチ)のうち、ドライブシャフト側の要素の回転速度はゼロ若しくは極低回転速度になっている。これに対し、エンジン側の要素はエンジン回転速度に応じた速度で回転しているので、エンジン回転速度があまり高い場合には、摩擦係合要素の締結時に接続ショックが発生する可能性が高い。上記の基準値Cは、接続ショックが許容できる程度のエンジン回転速度(例えば1500rpm)に設定されている。
ステップS108の判定の結果、エンジン回転速度が基準値C以上の場合には、ステップS112の処理が選択される。つまり、この場合は、シフト選択装置42のN或いはPからD或いはRへの切り替え操作にかかわらず、変速機構24内のクラッチ及びブレーキは解放状態に保たれ変速機構24はそのまま中立状態に維持される。ステップS108の条件が成立しない状況、つまり、スロットル16が略全閉であるのにエンジン回転速度が上昇している状況は、シフト選択装置42がN或いはPの位置にあるときに運転者がアクセル44を踏み込み、エンジン10がレーシング状態になってからアクセル44を戻したときに発生する。アクセル44を戻したとき、スロットル16はアクセル44の戻し動作に連動して閉弁するのに対し、エンジン回転数の低下には時間を要するからである。
スロットル16の閉弁に遅れてエンジン回転数が低下し、やがて基準値Cを下回ることで、ステップS108の条件が成立する。ステップS108の条件の成立後は、次の処理として、ステップ112でなくステップS110の処理が実行される。これにより、油圧回路26による変速機構24内のクラッチ及びブレーキの油圧制御が行われ、シフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段を実現するように駆動力の伝達経路が形成される。
上記の駆動制御ルーチンが実行されることで、シフト選択装置42がN或いはPからD或いはRの位置へ切り替え操作されたときでも、アクセル44が操作されておらずスロットル開度が略全閉になっているならば、エンジン回転速度が十分に低下するまでは、変速機構24内のクラッチ及びブレーキは解放状態に保たれる(ステップS108及びステップS112の処理)。これにより、運転者に発進の意思がない場合には変速機構24はそのまま中立状態に維持されることになり、エンジン10の駆動力が駆動系に急激に入力されることはなく、車両に接続ショックが生じたり運転者が飛び出し感を感じたりすることは防止される。
一方、アクセル44が踏まれてスロットルが開かれている場合、つまり、運転者に発進の意思があると判断できる場合には、シフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段を実現するようにクラッチ及びブレーキの油圧制御が行われ、駆動力伝達経路の形成によりエンジン10から駆動系へ駆動力が伝達されるようになる(ステップS106及びステップS110の処理)。これにより、運転者のアクセル操作が車両の発進に反映され、運転者の意思どおりの発進が可能になる。
本実施の形態においては、ECU30によりステップS102の処理が実行されることで、第1及び第3の発明にかかる「締結要求検出手段」が実現されている。また、ECU30によりステップS106の処理が実行されることで、第1の発明にかかる「発進意思判定手段」及び第3の発明にかかる「スロットル全閉判定手段」が実現されている。また、ECU30によりステップS108及びS112の処理が実行されることで、第1及び第3の発明にかかる「締結禁止手段」が実現されている。
実施の形態2.
以下、図3を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本発明の実施の形態2としての制御装置は、実施の形態1と同様、図1に示す構成の駆動システムに適用される。本実施形態の制御装置は、発進時の駆動制御として実施の形態1とは異なる制御を採ったことに特徴がある。
本実施形態においてECU30により実行される発進時の駆動制御の内容を具体的に示したものが図3のフローチャートである。本実施形態では、発進時の駆動制御として自動変速機20の制御に加え、エンジン10の制御(詳しくはスロットル16の制御)も実行される。以下、図3を参照して本実施形態にかかる発進時の駆動制御について説明する。
図3に示すルーチンの最初のステップS200では、フラグ“XSHIFT”が0か否か判定される。XSHIFTの意味は実施の形態1で説明した通りである。XSHIFTが0の場合には、次のステップS202で、シフト選択装置42がN或いはPからD或いはRの位置へ切り替え操作されたか否か、シフトセンサ36の信号に基づいて判定される。シフト選択装置42がN或いはPの位置にある間は、次にステップS218の処理が行われる。ステップS218では、油圧回路26による変速機構24内のクラッチ及びブレーキの油圧制御は行われず、変速機構24はそのまま中立状態に維持される。ステップS218の処理が選択されている間は、XSHIFTは0に保持され続ける。
ステップS202の判定の結果、シフト選択装置42がD或いはRの位置へ切り替え操作された場合には、次のステップS204で、車速が基準値Aよりも小さいか否か判定される。車速が基準値A以上の場合、つまり、車両が走行状態になっている場合には、途中の処理がスキップされ、ステップS216の処理が実行される。ステップS216では、油圧回路26による変速機構24内のクラッチ及びブレーキの油圧制御が行われ、シフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段を実現するように駆動力の伝達経路が形成される。ステップS216の処理が選択されたときには、XSHIFTは0から1に切り替えられる。
一方、ステップS204の判定の結果、車速が基準値A未満の場合には、次に、ステップS206の判定が行われる。ステップS206では、アクセル開度センサ38の信号に基づいてアクセル44が全閉か否か判定される。なお、アクセル開度は運転者の発進意思の有無を表しており、アクセル44が操作されているときには運転者に発進の意思が有り、アクセル44が全閉のときには運転者に発進の意思は無いと判断することができる。
ステップS204の判定結果は、スロットル開度の制御に用いられる。本実施形態では、車両の発進時、XSHIFTが0から1に切り替わるまでの間は、スロットル開度を決定するためのマップとして通常運転時とは異なるマップが選択されるようになっている。この発進時用のマップによれば、ステップS204の判定においてアクセル開度が全閉の場合には、アクセル開度に連動してスロットル開度も全閉に設定される(ステップS208)。一方、ステップS204の判定においてアクセル44が開かれている場合には、そのアクセル開度とは関係なく、スロットル16は全閉位置まで最大速度で閉じられるステップS210)。これにより、車両の発進時、シフト選択装置42がD或いはRの位置へ切り替え操作されたときには、アクセル開度に関係なくスロットル16は必ず全閉にされることになる。
ステップS208或いはS210の処理の後は、ステップS212の判定が行われる。ステップS212では、スロットル16が略全閉まで閉じられたか否か、スロットル開度を基準値Bと比較することで判定される。ステップS212の判定は、スロットル16が全閉になったことを確認するための処理である。スロットル開度が基準値Bを下回るまではステップS218の処理が選択される。つまり、スロットル16が全閉になるまでは、シフト選択装置42のD或いはRへの切り替え操作は受け付けられず、変速機構24はそのまま中立状態に維持される。
ステップS212の判定の結果、スロットル16が略全閉まで閉じられたときには、次に、ステップS214の判定が行われる。ステップS214では、エンジン回転速度NEが所定の基準値Cよりも小さいか否か判定される。アクセル44が踏まれている場合であっても、ステップS210の処理によりスロットル16が強制的に閉じられることで、エンジン回転数はやがて低下してく。ステップS214の判定は、変速機構24内のクラッチを締結したときに接続ショックが生じない程度まで、エンジン回転数が十分に低下したことを確認するための処理である。エンジン回転速度が基準値Cを下回るまではステップS218の処理が選択される。つまり、エンジン回転速度が十分に低下するまでは、シフト選択装置42のD或いはRへの切り替え操作は受け付けられず、変速機構24はそのまま中立状態に維持される。
やがて、エンジン回転数が基準値Cを下回ることで、ステップS214の条件が成立する。ステップS214の条件の成立後は、次の処理として、ステップS216の処理が実行される。これにより、油圧回路26による変速機構24内のクラッチ及びブレーキの油圧制御が行われ、シフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段を実現するように駆動力の伝達経路が形成される。
上記の駆動制御ルーチンが実行されることで、シフト選択装置42がN或いはPからD或いはRの位置へ切り替え操作されたときには、アクセル44が踏まれている場合でもスロットル16が強制的に閉じられ(ステップS206及びステップS210の処理)、且つ、エンジン回転速度が十分に低下するまでの間は変速機構24内のクラッチの締結は禁止される(ステップS214及びステップS218の処理)。このように、エンジン回転速度を強制的に低下させてから変速機構24内のクラッチを締結することで、車両に接続ショックが生じたり運転者が飛び出し感を感じたりすることを防止しつつ、運転者の発進意思に反することなく車両を速やかに発進させることが可能になる。
本実施の形態においては、ECU30によりステップS202の処理が実行されることで、第4の発明にかかる「締結要求検出手段」が実現されている。また、ECU30によりステップS206の処理が実行されることで、第4の発明にかかる「アクセル全閉判定手段」が実現され、ステップS210の処理が実行されることで、第4の発明にかかる「スロットル制御手段」が実現されている。また、ECU30によりステップS214及びS218の処理が実行されることで、第4の発明にかかる「締結禁止手段」が実現されている。
実施の形態3.
以下、図4を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本発明の実施の形態3としての制御装置は、実施の形態2の制御装置において、ECU30に図3に示すルーチンに加えて図4に示すルーチンを実行させることで実現することができる。
本実施形態の制御装置は、油圧回路26による変速機構24内のクラッチ及びブレーキの油圧制御が行われ、シフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段が実現された後の駆動制御、具体的には、スロットル16の制御に特徴がある。以下、図4を参照して本実施形態にかかるスロットル制御について説明する。
図4に示すルーチンは、図3に示すルーチンにおけるステップS210の処理をトリガとして開始される。最初のステップS300では、フラグ“Xアクセル”が0か否か判定される。Xアクセルは、アクセル44が踏まれているときは“0”になり、アクセル44が戻されたときに“1”になる。本ルーチンの開始トリガとなるステップS210の処理は、アクセル開度が全閉でないことを条件に実行される処理であるので、少なくとも最初のステップS300の判定時にはXアクセルは0になっている。
アクセル44が戻されてXアクセルが1になるまでの間は、次のステップS302でフラグ“XSHIFT”が1か否か判定される。図3に示すルーチンでステップS216の処理が実行され、中立状態からシフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段へのシフトが完了したときにXSHIFTは1になる。したがって、XSHIFTが0の場合には未だシフトが完了していない。この場合は、次にステップS310の処理が選択され、スロットル16を強制的に閉じる制御(ステップS210の制御)が維持される。
ステップS302の判定の結果、XSHIFTが1の場合、つまり、シフトが完了した場合には、次にステップS304の判定が行われる。ステップS304では、アクセル44が略全閉まで閉じられたか否か、アクセル開度を所定の基準値D(例えば5deg程度)と比較することで判定される。運転者がアクセル44を踏み続けている間は、次の処理としてステップS310の処理が選択され、スロットル16を強制的に閉じる制御が維持される。
ステップS304の条件が成立したとき、つまり、運転者のアクセル44の戻し操作によってアクセル開度が基準値Dを下回ったときには、先ず、ステップS306でXアクセルが0から1に切り替えられる。次のステップS308では、スロットル16を強制的に閉じる制御が禁止され、アクセル開度に応じてスロットル開度を変化させる通常のスロットル制御が開始される。これ以降は、Xアクセルが1に設定されることにより、ステップS300の判定後は次の処理としてステップS308が選択され、通常のスロットル制御が行われることになる。
実施の形態2にかかる駆動制御(図3に示すルーチン)によれば、アクセル44が踏まれている場合にはスロットル16が強制的に閉弁されるため、アクセル開度とスロットル開度との対応関係にはずれが生じる。シフト完了後、そのまま通常のスロットル制御に移行すると、スロットル16はアクセル開度に応じたスロットル開度まで急速に開くことになり、トルクの増大によってトルクショックや車両の飛び出しが発生する可能性がある。
しかし、図4に示すスロットル制御ルーチンが実行されることで、変速機構24内のクラッチの締結によりシフトが完了した後も、アクセル44が大きく踏まれている間はスロットル開度は全閉に維持される(ステップS304及びステップS310の処理)。そして、アクセル44が一旦戻された後、アクセル開度に応じたスロットル開度に制御されるようになる(ステップS304及びステップS308の処理)。これにより、シフト完了後にスロットル16が突然に開かれることは無くなり、トルクショックや車両の飛び出しの発生は防止される。
実施の形態4.
以下、図5を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本発明の実施の形態4としての制御装置は、実施の形態2の制御装置において、ECU30に図3に示すルーチンに加えて図5に示すルーチンを実行させることで実現することができる。本実施形態の制御装置は、シフト完了後のスロットル制御として実施の形態3とは異なる制御を採ったことに特徴がある。以下、図5を参照して本実施形態にかかるスロットル制御について説明する。
図5に示すルーチンは、図3に示すルーチンにおけるステップS210の処理をトリガとして開始される。最初のステップS400では、フラグ“Xアクセル除変”が0か否か判定される。Xアクセル除変は、後述するスロットル除変制御の完了後に“1”に設定される。このため、少なくとも最初のステップS400の判定時にはXアクセル除変は0になっている。
スロットル除変制御が完了してXアクセル除変が1になるまでの間は、次のステップS402でフラグ“XSHIFT”が1か否か判定される。図3に示すルーチンでステップS216の処理が実行され、中立状態からシフト選択装置42の選択位置(D或いはR)に応じたギヤ段へのシフトが完了したときにXSHIFTは1になる。したがって、XSHIFTが0の場合には未だシフトが完了していない。この場合は、次にステップS418の処理が選択され、スロットル16を強制的に閉じる制御(ステップS210の制御)が維持される。
ステップS402の判定の結果、XSHIFTが1の場合、つまり、シフトが完了した場合には、次にステップS404の処理が行われる。ステップS404では、スロットル除変制御、つまり、スロットル16を全閉からアクセル開度に応じた通常のスロットル開度まで徐々に開いていく制御が実行される。ステップS406では、スロットル開度センサ34の信号から現在のスロットル開度TAが取り込まれ、ステップS408では、アクセル開度に応じた制御スロットル開度KTAが取り込まれる。制御スロットル開度KTAは、アクセル開度を軸とするマップ(通常のスロットル制御用のマップ)から決定される。
ステップS410では、制御スロットル開度KTAと現在のスロットル開度TAとの偏差が所定の基準偏差G(例えば5deg程度)の内に収まっているか否か判定される。偏差が基準偏差G内になるまでは、次の処理としてステップS416の処理が選択され、スロットル除変制御が継続して実施される。
ステップS410の条件が成立したとき、つまり、現在のスロットル開度TAが制御スロットル開度KTAに略一致したときには、先ず、ステップS412でXアクセル除変が0から1に切り替えられる。次のステップS414では、スロットル除変制御が禁止され、アクセル開度に応じてスロットル開度を変化させる通常のスロットル制御が開始される。これ以降は、Xアクセル除変が1に設定されることにより、ステップS400の判定後は次の処理としてステップS414が選択され、通常のスロットル制御が行われることになる。
上記のスロットル制御ルーチンが実行されることで、変速機構24内のクラッチの締結によりシフトが完了した後は、スロットル16はアクセル開度に対応した通常のスロットル開度に徐々に開けられていく。これにより、シフト完了後にスロットル16が突然に開かれることは無くなり、トルクショックや車両の飛び出しの発生は防止される。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の各実施の形態のものに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変形して実施することもできる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
実施の形態1では、スロットル開度が全閉か否かによって運転者の発進意思の有無を判定しているが、スロットル開度の代わりにアクセル開度に基づいて発進意思の有無を判定してもよい。また、スロットル開度(或いはアクセル開度)に加え、車速やブレーキ操作も考慮して運転者の発進意思の有無を判定するようにしてもよい。
実施の形態1及び実施の形態2では、エンジン回転数が基準値Cを下回ることをシフト実行の条件にしているが、摩擦係合要素であるクラッチのエンジン側要素と駆動系側要素との回転速度差が所定の基準値を下回ることをシフト実行の条件にしてもよい。エンジン側要素の回転速度は、エンジン回転速度から計算することができ、駆動系側要素の回転速度は、ドライブシャフトの回転速度、或いは車速から計算することができる。これによれば、本発明を車両の発進時の駆動制御のみならず、発進後の加速時の駆動制御にも適用することができる。
また、図1に示す構成では、自動変速機20としてトルコン式の多段変速機を備えているが、本発明は他の形式の自動変速機を備えた駆動システムにも適用可能である。例えば、自動変速機は、自動制御クラッチ式の多段変速機(MTベースの変速機構)であってもよい。この場合は、エンジンの出力軸と変速機構の入力軸とを接続する自動クラッチが本発明にかかる摩擦係合要素に相当する。また、自動変速機は、自動クラッチと無段変速機(CVT)の組み合わせであってもよい。この場合も、エンジンの出力軸とCVTの入力軸とを接続する自動クラッチが本発明にかかる摩擦係合要素に相当する。さらに、自動変速機は、トルクコンバータとCVTの組み合わせであってもよい。この場合は、CVT内に配置される駆動力伝達経路の切り替え用のクラッチが本発明にかかる摩擦係合要素に相当する。
また、図1に示す構成では、吸気管14内に配置されたスロットル(バタフライバルブ)16によって吸入空気量を制御するようになっているが、本発明は、吸気バルブの作用角及びリフト量を可変制御することで吸入空気量を制御する形式のエンジンにも適用することができる。この場合は、可変動弁機構付きの吸気バルブが本発明にかかるスロットルに相当する。つまり、本発明にかかるスロットルは、その開度によって吸入空気量を制御できるものであればよく、吸気管に配置されるバタフライバルブには限定されない。
本発明の実施の形態1としての制御装置が適用される車両の駆動システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態1において実行される自動変速制御のルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行される自動変速制御及びスロットル制御のルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3において実行されるスロットル制御のルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4において実行されるスロットル制御のルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
12 エンジン本体
14 吸気管
16 吸気バルブ
20 自動変速機
22 トルクコンバータ
24 変速機構
26 油圧回路
30 ECU
32 エンジン回転数センサ
34 スロットル開度センサ
36 シフトセンサ
38 アクセル開度センサ
40 車輪速センサ
42 スロットル
44 アクセル
46 車輪

Claims (2)

  1. 摩擦係合要素を締結することで内燃機関から駆動系への駆動力の伝達経路を形成し、前記摩擦係合要素を解放することで前記駆動力伝達経路を遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて前記摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置において、
    前記シフト選択装置の選択位置が前記摩擦係合要素の解放を要求する何れかの位置から、前記摩擦係合要素の締結を要求する何れかの位置へ切り替えられたことを検出する締結要求検出手段と、
    アクセル開度が略全閉か否か判定するアクセル全閉判定手段と、
    前記内燃機関の機関回転速度が第1の基準回転速度より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記アクセル開度が略全閉でないと判定される場合には、スロットル開度を略全閉に制御するスロットル制御手段と、
    前記内燃機関の機関回転速度が第1の基準回転速度より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記内燃機関の機関回転速度が前記第1の基準回転速度以下に設定される第2の基準回転速度より低下するまでの間、前記摩擦係合要素の締結を禁止する締結禁止手段と、
    を備え
    前記スロットル制御手段は、前記締結禁止手段による締結禁止が解除されて前記摩擦係合要素が締結された後も、前記アクセル開度が一旦所定開度より小さくなるまでの間は、前記スロットル開度を略全閉に維持することを特徴とする自動変速機搭載車両の制御装置。
  2. 摩擦係合要素を締結することで内燃機関から駆動系への駆動力の伝達経路を形成し、前記摩擦係合要素を解放することで前記駆動力伝達経路を遮断することが可能であり、シフト選択装置の選択位置に応じて前記摩擦係合要素の締結/解放の切り替えを行う自動変速機を搭載した車両の制御装置において、
    前記シフト選択装置の選択位置が前記摩擦係合要素の解放を要求する何れかの位置から、前記摩擦係合要素の締結を要求する何れかの位置へ切り替えられたことを検出する締結要求検出手段と、
    アクセル開度が略全閉か否か判定するアクセル全閉判定手段と、
    前記摩擦係合要素の内燃機関側要素と駆動系側要素との回転速度差が第1の基準回転速度差より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記アクセル開度が略全閉でないと判定される場合には、スロットル開度を略全閉に制御するスロットル制御手段と、
    前記回転速度差が第1の基準回転速度差より高い状態で前記締結要求が検出されたとき、前記回転速度差が前記第1の基準回転速度差以下に設定される第2の基準回転速度差より低下するまでの間、前記摩擦係合要素の締結を禁止する締結禁止手段と、
    を備え
    前記スロットル制御手段は、前記締結禁止手段による締結禁止が解除されて前記摩擦係合要素が締結された後も、前記アクセル開度が一旦所定開度より小さくなるまでの間は、前記スロットル開度を略全閉に維持することを特徴とする自動変速機搭載車両の制御装置。
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