JP5028668B2

JP5028668B2 - Cathode active material for alkaline battery and alkaline battery

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Publication number: JP5028668B2
Application number: JP2001285788A
Authority: JP
Inventors: 吉行正地; 幸治田上; 義和尾本; 正行仁科; 俊雄上田
Original assignee: Dowa Electronics Materials Co Ltd
Current assignee: Dowa Electronics Materials Co Ltd
Priority date: 2000-12-27
Filing date: 2001-09-19
Publication date: 2012-09-19
Anticipated expiration: 2021-09-19
Also published as: JP2002260653A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は，アルカリ電池用の正極活物質およびそれを用いたアルカリ電池に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より，時計，計測機器，カメラ等に装着されるアルカリ電池（通称ボタン電池）として酸化銀電池が普及している。酸化銀電池は，正極活物質として酸化銀（Ａｇ₂Ｏ），負極活物質として亜鉛末，電解液としてアルカリ溶液例えばＫＯＨやＮａＯＨの水溶液を用いて構成されるものが一般である。銀は高価な材料であるが，酸化銀は小型でも高容量が要求される場合の不可欠な正極活物質とされており，このためにボタン電池の殆んどは酸化銀電池で構成されていると言っても過言ではない。なお，正極活物質は正極作用物質または陽極作用物質と呼ばれることもあり，同様に負極活物質は負極作用物質または陰極作用物質と呼ばれることもある。
【０００３】
通常，酸化銀電池単価に占める正極活物質（Ａｇ₂Ｏ）の割合は非常に高い。また，Ａｇ₂Ｏは導電性が低く，電池の内部抵抗が高くなって電池の放電容量が低くなるという問題もある。このため，Ａｇ₂ＯにＭｎＯ₂を混合して正極活物質とする場合や，特開昭60-105170 号公報, 特開昭57-849号公報, 特開平10-188975 号公報のように他のＡｇ系化合物例えばＡｇＮｉＯ₂を配合して導電性を改良する案等が提案されている。
【０００４】
同様に，特開昭52-142241 号公報には酸化銀を主体とする陽極に酸化ビスマス (Ｂｉ₂Ｏ₃)を添加するとガス発生が抑制でき且つ放電末期の予知ができると教示している。また米国特許第 5,389,469号明細書, その分割出願である米国特許第5,589,109 号明細書および米国特許第6,001,508 号明細書には，ＡｇＯのコアの周囲にＡｇ₂Ｏの中間層を介して銀とビスマスの外皮 (ＡｇＢｉＯ₂またはＡｇＢｉＯ₃からなる外皮) をもつＡｇＯ系の正極活物質を開示しており，このものは，ＡｇＯ粉とビスマス化合物 (硫化ビスマスなど) とをアルカリ溶液中で還元反応させることによって得られると記載されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
酸化銀電池のコスト高を抑制するには，銀以外の安価な物質を正極活物質に共存させてＡｇ使用量を相対的に低くすることが有利であり, このために, 前記のような各種の提案がなされてきた。しかし，該物質としてＭｎＯ₂を共存させる例では，ＭｎＯ₂は真比重が小さく，また放電電位の平坦性が悪いという性質があるから，電池容量としてはそれほど期待できず放電が進むと放電電位の低下が著しいという問題が付随する。Ｎｉ等との化合物を形成する場合には, これを全て正極活物質とする訳ではなく, 放電後に水酸化物を形成して体積膨張を起こすことから，せいぜい数割の添加しか許容できない。したがって，それほどコスト抑制効果は期待できない。
【０００６】
特開昭52-142241 号公報のように酸化ビスマスを添加する例では，酸化銀との酸化還元電位の差を利用して放電末期に２段の電位を得ることにより，この２段電位発生を検知して電池の消耗時を予知するものであるから，その使用量も自ずと限界があり，正極全量に対して高々３〜１２重量％である。同様に米国特許第 5,389,469号明細書（ほか２件も同様）のように，酸化銀粒子の表面に亜酸化銀とビスマス系化合物の被膜を形成するものでも，Ａｇの含有量として少なくとも７８wt％を必要としており，Ａｇ使用量の低減の意味からは充分ではなく，またコア部が不安定な過酸化銀（ＡｇＯ）であるために，長期的な信頼性に不安があると共に放電態様も多段階になりやすい。長期的な信頼性は開回路電圧で評価することができ，活物質の開回路電圧が高すぎると電解液の分解によるガス発生やセパレータの酸化といった長期的な信頼性に問題が生ずるようになるので，正極の開回路電圧は低い方がよいことになる。
【０００７】
したがって，本発明の課題は前記のような問題を解決して，Ａｇの使用量を低減しても放電特性が悪くならず，しかも開回路電圧が低くて長期的な信頼性が得られるような安価且つ新規な電池用正極活物質を得ることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため，本発明者らはＡｇ−Ｂｉ−Ｏ系の化合物に着目して種々の試験研究を続けてきたが，湿式法によって銀塩とビスマス塩の中和澱物を得たうえ，これを適正に酸化処理すると正極活物質に適した化合物が得られることを知見した。このものは，粒子内に化合物結晶を有し且つ粒子内全域にＢｉが分散している粒子からなる新規物質であると考えられ，その正極活物質としての放電特性その他については，先の特願２０００−２７５１２４号の明細書および図面に記載した。
【０００９】
本発明者らは，前記の銀塩とビスマス塩に対してさらにＮｉ，Ｃｏ，Ｍｎなどの遷移金属の塩を加えて中和殿物を得たうえ，これを適正に酸化処理した場合にも正極活物質に適した新たな化合物が得られることを見い出した。したがって本発明は，前記課題を解決できる正極活物質として，Ａｇ，Ｂｉ，Ｍ（Ｍは遷移金属の少なくとも１種の金属，好ましくはＭｎ，ＮｉまたはＣｏの少なくとも１種の金属を表す）およびＯ（酸素）からなる粒子であって，Ａｇ，Ｂｉ，ＭおよびＯからなる化合物の結晶を粒子内に有し且つ粒子内全域にＢｉが分散している粒子からなる電池用正極活物質を提供するものである。
【００１０】
より具体的には，銀，ビスマスおよびＭ’（Ｍ’はマンガン，ニッケルまたはコバルトの少なくとも一種の金属を表す）の無機酸塩を水酸化アルカリと水媒体中で反応させて得たＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有中和殿物を酸化剤で酸化してなるＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物からなるアルカリ電池用の正極活物質：更には，銀，ビスマスおよびＭ’（Ｍ’はマンガン，ニッケルまたはコバルトの少なくとも一種の金属を表す）の無機酸塩と水酸化アルカリとを水媒体中で且つ酸化剤の存在下で反応させて得たＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物からなるアルカリ電池用の正極活物質：を提供する。この正極活物質すなわち該酸化生成物は，銀，ビスマス，Ｍ’および酸素からなる化合物の結晶を有する粒子であって，粒子表面から中心まで全体にわたってビスマスが存在している粒子からなる。この粒子は，Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｍ’）のモル比が１〜７で，Ｂｉ／Ｍ’のモル比が０.１〜１００の範囲にあり，酸素含有量が５重量％以上の組成を有し，好ましくは粒径が０.１〜１０μｍである。また，この正極活物質はＡｇ含有量が７５重量％以下，好ましくは７０重量％以下であり，銀の化合物Ａｇ₂ＯおよびＡｇＯを含まないか，含んだとしても不純物程度（１重量％以下，好ましくは０.５重量％以下）しか含まない。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明に従うアルカリ電池用正極活物質は，基本的にはＡｇ，Ｂｉ，ＭおよびＯの４元素からなる粒子であり，この粒子内に化合物結晶を有しており且つ粒子内全域にＢｉが分散しているという特徴がある。Ｍは遷移金属の少なくとも１種であることができるが，マンガン，ニッケルまたはコバルトの少なくとも一種であるのが好ましい。Ｍがマンガン，ニッケルまたはコバルトの少なくとも一種である場合をＭ’と表示する。
【００１２】
粒子内の化合物結晶は，代表的にはＡｇ−Ｂｉ−Ｍ−Ｏ系の化合物であり，好ましくはＡｇ₂ＯまたはＡｇＯの化合物の結晶を粒子内に有せず，有するとしても，不純物程度にしか有しないという特徴がある。
【００１３】
また，この粒子粉末は，Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｍ）のモル比が１以上７以下，好ましくは２以上５以下で且つ酸素含有量が５重量％以上の組成を有している。Ａｇ含有量は８０重量％以下，好ましくは７５重量％以下，さらに好ましくは７０重量％以下，場合によっては６０重量％以下であることもできる。Ｂｉ／Ｍのモル比については，０.１以上１００未満の範囲であればよいが，好ましくは１以上１０以下である。好ましい組成範囲は，Ａｇ：４５〜７５％，Ｂｉ：１０〜４０％，Ｍ：０.５〜１０％，Ｏ（酸素）：５〜１５％，残部：不可避的不純物である。粒子の粒径は０.１〜１５μｍ，好ましくは０.２〜１０μｍである。平均粒径は０.１〜１０μｍの範囲にある。
【００１４】
このような粒子からなる粉体を正極活物質の主材として使用した場合，従来の酸化銀電池の場合に比べて銀量が低量であるにも拘わらず同等の放電特性を得ることができる。加えてこの粉体の導電率は酸化銀に比べると３桁ほど高いので，酸化銀電池では黒鉛等の導電材の配合を必要としたが，このような導電材が不要となる点でも有利である。
【００１５】
したがって，本発明に従う正極活物質は，前掲の米国特許第 5,389,469号明細書（ほか２件も同様）の粒子と比べた場合にも，粒子内部まで，すなわち粒子内全域にＢｉが分散している点，ＡｇＯやＡｇ₂Ｏの結晶が実質的に存在しない点，更にはＡｇ量が少ない点などで相違しており，このため，各種粉体特性，放電特性，導電特性等についても従来品のものにはない新規な性質を示すと共に，銀量が少ないので安価である。
【００１６】
本発明の正極活物質は，次のような工程を順に経る製法によって得ることができる。ただし，中和工程と酸化工程は同時に実施してもよい。
(1) 「銀の無機酸塩，ビスマスの無機酸塩およびＭの無機酸塩」と「水酸化アルカリ」を水中で反応させて中和殿物を得る工程（中和工程と言う），
(2) 得られた中和殿物の懸濁液に酸化剤を添加して該澱物を酸化する工程（酸化工程という），
(3) その酸化殿物の懸濁液を固液分離して固体の酸化殿物を回収する工程，
(4) 回収した酸化殿物を水洗乾燥する工程，
(5) 得られた乾燥ケーキを解砕して粉体にする工程。
以下に各工程をＭがＭ’である場合を例として詳しく説明する。
【００１７】
〔中和工程〕
中和工程では，Ａｇの無機酸塩と水酸化アルカリとを水中で反応させて殿物を得る中和反応を，「Ｂｉの無機酸塩とＭの無機酸塩」との共存下で行わせることによって，殿物中に目標量の「Ｂｉ＋Ｍ’」を含有させる。この処理は，Ａｇ，ＢｉおよびＭの無機酸塩と，水酸化アルカリとの反応により，Ａｇ，ＢｉおよびＭ’の酸化物と水が生成する反応（すなわち中和反応）を行わせるものであり，この中和反応では出発物質の金属イオンの価数変化を起こさない。換言すれば，本発明が採用する中和反応は，還元条件下や酸化条件下での反応ではなく，したがって, 金属イオンの価数変化を伴う反応は含まない。
【００１８】
中和反応に用いる水酸化アルカリとしては，水酸化ナトリウム（NaOH）や水酸化カリウム (KOH)を使用することができる。「Ａｇ，ＢｉおよびＭ’の無機酸の塩」としては，これら各金属の硝酸塩，硫酸塩，塩酸塩またはリン酸塩等が使用可能であるが，各金属の硝酸塩または硫酸塩が好ましく，代表的には各金属の硝酸塩を使用することができる。例えば, 硝酸銀（AgNO₃)に対して，所望モル数の硝酸ビスマス[Bi(NO₃)₃]と, さらに必要量の硝酸マンガン [Mn(NO₃)₂], 硝酸ニッケル [Ni(NO₃)₂・6H₂O] または硝酸コバルト [Co(NO₃)₂・6H₂O] を組み合わせて水酸化アルカリと水中で反応させる。
【００１９】
以下，説明の便宜上，「Ａｇ，ＢｉおよびＭ’の無機酸塩」がこれらの金属の「硝酸塩」である場合を例として説明するが，これらの無機酸の塩は前記のとおり硝酸の塩に限られるものではない。
【００２０】
中和処理は，水酸化アルカリを溶解した水溶液に「Ａｇ，Ｂｉ，Ｍ’の硝酸塩の粉体」を添加する方法, アルカリ水溶液と「Ａｇ，Ｂｉ，Ｍ’の硝酸塩を溶解した水溶液」を混合する方法, 「Ａｇ，Ｂｉ，Ｍ’の硝酸塩を溶解した水溶液」に固体の水酸化アルカリを添加する方法のいずれの方法でもよいが，アルカリ水溶液と「Ａｇ，Ｂｉ，Ｍ’の硝酸塩の水溶液」を混合する方法が好ましい。
【００２１】
この中和処理にあたってはアルカリ度は高い方がよく，例えば「Ａｇ＋Ｂｉ＋Ｍ’」に対して, モル比で１０倍程度のアルカリが存在した方が反応が進み易い。反応温度は特に限定されないが室温から１１０℃迄が好ましい。攪拌については，中和反応が均一に進行する程度の攪拌強度が必要である。
【００２２】
中和処理に使用する金属塩中のＡｇ／（Ｂｉ＋Ｍ’）のモル比を変えることによって，最終化合物中のＡｇ／（Ｂｉ＋Ｍ’）の原子比，ひいては粒子中のＡｇ／（Ｂｉ＋Ｍ’）の原子比を調節することができる。本発明者らの経験によると金属塩中のＡｇ／（Ｂｉ＋Ｍ’）のモル比を１以上７以下，好ましくは，２以上５以下の範囲で調節するのがよい。このモル比が小さくなるほど得られる正極活物質の放電容量の低下が大きくなり，逆にこの比があまり大きくなるとＡｇ量が多くなって，その分，Ａｇ量低減という本発明の目的が達成できなくなる。
【００２３】
〔酸化工程〕
酸化工程では通常の酸化剤，例えばＫＭｎＯ₄(過マンガン酸カリ), ＮａＯＣｌ（次亜塩素酸ナトリウム）, Ｈ₂Ｏ₂(過酸化水素), Ｋ₂Ｓ₂Ｏ₈(ペルオクソ２硫酸カリウム）_,Ｎａ₂Ｓ₂Ｏ₈(ペルオクソ２硫酸ナトリウム），オゾン等を用いて中和殿物を酸化処理するものであり，中和殿物中の銀, ビスマスさらにはＭ’の価数を上げる (酸化する) ことを内容とする処理である。この工程は中和殿物の生成と同時に行うこともできるが，好ましくは，中和工程と酸化工程は分離して行う。そして中和工程と酸化工程の間に殿物を含む液を昇温する工程を挿入するのが好ましい。
【００２４】
酸化処理中は液温を５０℃以上，好ましくは７０℃以上として攪拌下に酸化剤を添加するのがよい。しかし，あまり温度が高すぎると酸化剤の分解が進むので１１０℃以下が好ましい。前述のように，この酸化処理は中和殿物中の金属成分の価数を上げる処理，例えばＡｇ⁺¹をＡｇ⁺²に，Ｂｉ⁺³をＢｉ^+3.5やＢｉ⁺⁵に，Ｍ'⁺²をＭ'⁺³, Ｍ'⁺³やＭ'⁺⁴等に酸化する処理であり，この価数変化が充分に行える量の酸化剤を添加することが必要である。具体的には，この価数変化に対して当量以上，好ましくは２倍当量程度の酸化剤を添加するのがよい。
【００２５】
酸化量は，中和処理に用いる原料硝酸塩の金属元素の価数のほか，Ａｇ，Ｂｉ，Ｍ’の相対割合によっても変化し，これに伴って酸化処理後の生成物中のＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’−Ｏの組成比も変化することになるが，完全酸化を行うことによって，全体としてＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’−Ｏ系の結晶性の化合物からなる微細な粒子の集合体が生成することになる。後記の実施例に示すように，本発明者らの調査によれば，この結晶性微粒子内はもとより，微粒子の集合体（Ａｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物）にはＡｇ₂Ｏ等の低価数の化合物はもとより，ＡｇＯ，独立したＢｉの酸化物，独立したＭ’の酸化物等が存在する機会も殆んどなくなり，正極活物質に適したＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’−Ｏ系の結晶性の化合物が得られる。
【００２６】
別法として，このような酸化は中和殿物の生成と同時に行うこともできる。この場合には，前記の中和処理を前記の酸化剤の存在下で行えばよく，アルカリ水溶液に対して，Ａｇ，Ｂｉ，Ｍ’の無機酸塩と酸化剤を同時に添加する方法や，アルカリ水溶液に酸化剤を予め投入しておき，この液にＡｇ，Ｂｉ，Ｍ’の無機酸塩を添加する方法を採用すればよい。例えば後記の実施例に示すように，中和工程と酸化工程を同時に行っても，両者を分離して行った場合と実質的に同じ本発明に従うＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物（酸化殿物）を得ることができる。
【００２７】
〔固液分離・乾燥・解砕工程〕
次いで，酸化殿物の固液分離を処理を行い，水洗し乾燥して黒色のケーキを得る。固液分離を行う前に，酸化殿物を熟成する工程を挿入するのがよい。この熟成工程は，酸化処理後の液をその温度で２０〜１２０分程度保持する処理であり，この熟成処理を行うことによって，酸化殿物の均質化を図ることができる。より具体的には，粒子間で組成のばらつきが少なくなり且つ安定したＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’−Ｏ系化合物の粒子からなる殿物を得ることができる。濾別水洗した殿物の乾燥は５０〜２００℃の温度で行うのがよい。２００℃を超える温度では生成した化合物が分解するおそれがある。得られた乾燥ケーキは，解砕機で解砕することによって，Ａｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物からなるアルカリ電池用の正極活物質として使用可能な粉体を得ることができる。
【００２８】
このような製法で得られるＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’−Ｏ系化合物からなる粉末は後記の実施例に示すように，そのＸ線パターン（銅ターゲット使用，波長＝1.5405オングストローム) の主ピーク群はＸ線回折データベース（ＩＣＤＤ）のどの化合物のものとも一致しない。また，この粉末のＸ線回折では，ＡｇＯまたはＡｇ₂Ｏの主ピーク群は現れない。したがって，この粉末中にはＡｇＯまたはＡｇ₂Ｏとしての化合物は存在しないと言える。存在したとしてもそれは不純物としてのものであり，この不純物量はＡｇＯとＡｇ₂Ｏの両者の合計量として高々１重量％以下，好ましくは０.５重量％以下，さらに好ましくはＸ線回折での検量限界以下の量である。したがって，本発明によれば，これまで知られていない結晶構造と組成をもつＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’−Ｏ系化合物を提供するものであり，前記の製法におけるこの物質の生成反応も新規な反応であると考えられる。
【００２９】
本発明者らは，本発明に従う化合物を得る反応について，下記のような反応式に基づくものであろうと考えている。ただし，中和反応に使用するＡｇ, Ｂｉ, Ｍ’の無機酸塩が, 硝酸銀 (AgNO₃)，硝酸ビスマス[Bi(NO₃)₃]および硝酸ニッケル[Ni(NO₃)₂]であり，水酸化アルカリが水酸化ナトリウム(NaOH)であり，酸化剤はペルオクソ２硫酸ナトリウム(Na₂S₂O₈) であるとする。
【００３０】
中和反応（ 1≦X≦7, 0.1≦Y≦0.99..)
xAgNO₃＋yBi(NO₃)₃ ＋(1-y)Ni(NO₃)₂＋(x+y+2)NaOH
→ Ag_xBi_yNi_(1-y)O_(x+y+2)/2＋(x+y+2)NaNO₃＋(x+y+2)/2H₂O
【００３１】
酸化反応〔 Ag(1)→Ag(1.25), Bi(3)→Bi(3.5) および Ni(2)→Ni(3) の酸化反応〕
Ag_xBi_yNi_(1-y)O_(x+y+2)/2＋(0.25x-0.5y+1)/2Na₂S₂O₈
＋(0.25x-0.5y+1)NaOH → Ag_xBi_yNi_(1-y)O_{(1.25x+0.5y+3)/2}
＋(0.25x-0.5y+1)Na₂SO₄＋(0.25x-0.5y+1)/2H₂O
【００３２】
以下に本発明者らの行った代表的な試験結果を実施例としてあげ，本発明の正極活物質をさらに説明する。
【００３３】
【実施例】
〔実施例１〕
前述した中和工程において，Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｎｉ）のモル比が３，Ｂｉ／Ｎｉのモル比が１となるように硝酸銀 (AgNO₃)，硝酸ビスマス[Bi(NO₃)₃]および硝酸ニッケル[ Ni(NO₃)₂・6 H₂O ] を秤量して溶解した水溶液を，液温が５０℃で（Ａｇ＋Ｂｉ＋Ｎｉ）に対してモル比で１０倍の水酸化ナトリウムを溶解した水溶液（１.５リットル）に攪拌下で加えて中和殿物を得た。この中和殿物の懸濁液を９０℃に昇温し，酸化剤としてペルオクソ２硫酸カリウム（K₂S₂O₈）を，（Ａｇ＋Ｂｉ＋Ｎｉ）に対してモル比で２倍量で，該懸濁液に添加して酸化処理した。酸化処理終了後，９０℃の温度に３０分間保持する熟成を行ったあと，殿物を濾別し，水洗し１００℃で乾燥し，その乾燥品を解砕機で解粉して粉体を得た。
【００３４】
得られた粉体の組成分析を行った結果，
Ａｇ＝６３.５重量％,
Ｂｉ＝１８.５重量％,
Ｎｉ＝６.２重量％，
Ｏ＝１１.１重量％，
Total ＝９９.３重量％であった。
【００３５】
また，この粉体の比表面積を測定したところＢＥＴ法測定値で１８.８ｍ²／g ，圧縮密度を測定したところ６.３０ｇ/cm³であった。また，この粉体のＳＥＭ像から観測された一次粒子の粒径は０.１〜１０μｍの範囲内に分布していた。
【００３６】
さらに，この粉体を粉末Ｘ線回折に供したところ，図１の図形Ｎo.Ａが得られた。図１にはＡｇＯおよびＡｇ₂ＯのＸ線回折図形も併記したが，ＡｇＯおよびＡｇ₂ＯのピークとＮo.Ａの粉体のピークとは相違していることがわかる。また図１においてＡｇ：Ｂｉ＝３：１として示したＸ線回折図形は，先の特願２０００−２７５１２４号の実施例においてＡｇ／Ｂｉのモル比が３となるようにして製造したＡｇ−Ｂｉ−Ｏ系粉体のものである。
【００３７】
また，正極活物質として酸化銀 (Ag₂O) 粉末を測定する場合と同じ方法で，この粉体の導電率を測定したところ，8.2 ×10⁰ S/cmであった。ちなみに酸化銀粉体の導電率は 4.8×10^-5 S/cm 程度である。さらにこの粉体を正極活物質とした場合の開回路電圧を, ほぼ同様の圧縮密度 (6.6 ｇ/cm³) をもつ正極物質として製品化されている酸化銀 (Ag₂O) の粉末と同じ条件で調べた。すなわち，開回路電圧は電池作成後２５℃で１時間放置後の電圧を測定した。その結果，開回路電圧＝1.735 V であり，Ag₂Oのものでは 1.647 Vであった。なお, 特願２０００−２７５１２４号のＡｇ／Ｂｉ＝３の粉体では 1.758 Vであった。
【００３８】
このように，本例で得られた粉体は，銀含有量が６３.５重量％と低いにも拘わらず，正極活物質として良好な開回路電圧特性を示している。したがって，酸化銀に充分に代替できる安価な正極活物質が得られたことがわかる。しかも，この粉体の圧縮密度は６.３０ｇ/cm³と高いので単位体積中に装填できる活物質の量も充分に確保でき，電池の体積エネルギー密度上昇にとっても有利である。Ｘ線回折結果ではこの粉体のピーク群はＸ線データベース（ＩＣＤＤ）のどの化合物のものとも一致しないので，新しい化合物結晶からなるものであると考えられる。すなわち，この正極活物質は，Ａｇ，Ｂｉ，ＮｉおよびＯの４元素の組合せからなる化合物の結晶を粒子内に有している新規物質であると見てよい。
【００３９】
〔実施例２〕
Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉのモル比が表１に表示の値となるように，中和工程で使用した硝酸銀，硝酸ビスマスおよび硝酸ニッケルの配合割合を変えた以外は実施例１を繰り返し，それぞれのＡｇ−Ｂｉ−Ｎｉ−Ｏ系の粉体を得た。各粉体を化学分析してその組成を調べた。その結果を表１に示した。表３中のＮo.３の粉体は前記実施例１で得られたものである。
また，中和工程において硝酸ニッケルに代えて硝酸コバルトを使用し，Ａｇ：Ｂｉ：Ｃｏのモル比が表１に表示の値となるように，硝酸銀，硝酸ビスマスおよび硝酸コバルトの配合割合を変えた以外は実施例１を繰り返し，それぞれのＡｇ−Ｂｉ−Ｃｏ−Ｏ系の粉体を得た。化学分析して得たそれらの組成も表１に併記した。
【００４０】
【表１】

【００４１】
〔実施例３〕
Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉのモル比が表２に表示の値となるように，中和工程で使用した硝酸銀，硝酸ビスマスおよび硝酸ニッケルの配合割合を変えた以外は実施例１を繰り返し，それぞれのＡｇ−Ｂｉ−Ｎｉ−Ｏ系の粉体を得た。各粉体の圧縮密度を測定した結果を表２に示した。表２では，各粉末を得るのに配合したＡｇ／（Ｂｉ＋Ｎｉ）比とＢｉ／Ｎｉの影響も知るために，両者の比で整理して圧縮密度の値（ｇ/cm³）を表中に記した。
【００４２】
比較のために先の特願２０００−２７５１２４号に記載したＡｇ−Ｂｉ−Ｏ系の粉体（Ｎｉ無添加のもの）の圧縮密度も表２に併記した。
【００４３】
【表２】

【００４４】
表２から，Ｍ添加によって圧縮密度が高くなる傾向があることがわかる。
【００４５】
〔実施例４〕
Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉのモル比が表３に表示の値となるように，中和工程で使用した硝酸銀，硝酸ビスマスおよび硝酸ニッケルの配合割合を変えた以外は実施例１を繰り返し，それぞれのＡｇ−Ｂｉ−Ｎｉ−Ｏ系の粉体を得た。各粉体の比表面積をＢＥＴ法で測定し，その値（ｍ²／g ）を，前記の表２と同様の表示法に従って，表３に示した。また，比較のためにＡｇ−Ｂｉ−Ｏ系の粉体（Ｎｉ無添加のもの）の比表面積も表３に併記した。
【００４６】
【表３】

【００４７】
表３の結果から，Ｍを添加すると比表面積が高くなる傾向が見られる。
【００４８】
〔実施例５〕
Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉのモル比が表４に表示の値となるように，中和工程で使用した硝酸銀，硝酸ビスマスおよび硝酸ニッケルの配合割合を変えた以外は実施例１を繰り返し，それぞれのＡｇ−Ｂｉ−Ｎｉ−Ｏ系の粉体を得た。各粉体を正極活物質とした場合の開回路電圧を, 正極活物質として製品化されている酸化銀(Ag₂O)の粉末と同じ条件( Ag₂Oでは開回路電圧＝1.647 V ）で測定し，前記の表２〜３と同様の表示法に従って，表４に示した。比較のためにＡｇ−Ｂｉ−Ｏ系の粉体（Ｎｉ無添加のもの）の開回路電圧も表４に併記した。
【００４９】
【表４】

【００５０】
表４の結果から，本発明に従うＡｇ−Ｂｉ−Ｎｉ−Ｏ系の粉体は正極活物質として使用した場合に，Ｎｉ無添加のＡｇ−Ｂｉ−Ｏ系の粉体を用いた場合よりも低い開回路電圧が得られることがわかる。
【００５１】
〔実施例６〕
中和工程において硝酸ニッケルに代えて硝酸コバルトを使用し，Ａｇ：Ｂｉ：Ｃｏのモル比が表５に表示の値となるように，硝酸銀，硝酸ビスマスおよび硝酸コバルトの配合割合を変えた以外は実施例１を繰り返し，それぞれのＡｇ−Ｂｉ−Ｃｏ−Ｏ系の粉体を得た。各粉体を正極活物質とした場合の放電特性 (開回路電圧) を, 実施例５と同様に測定し，その結果を表５に示した。
また，硝酸ニッケルに代えて硝酸マンガンを使用した以外は実施例１を繰り返して得た粉末についても，同様に開回路電圧を測定した。その結果を表５に併記した。
【００５２】
【表５】

【００５３】
表５から，遷移金属元素ＭとしてＮｉに代えてＣｏまたはＭｎを用いても，Ｎｉを用いた場合と同様の開回路電圧を示すＡｇ−Ｂｉ−Ｃｏ−Ｏ系またはＡｇ−Ｂｉ−Ｍｎ−Ｏ系の正極活物質が得られることがわかる。
【００５４】
また，表５のうち，Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｃｏ）＝３／１で且つＢｉ／Ｃｏ＝ 0.95/0.05の粉体と，Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｍｎ）＝３／１で且つＢｉ／Ｍｎ＝ 0.9/0.1の粉体についてＸ線回折に供したところ，図１の図形Ｎo.ＢとＮo.ＣのＸ線チャートが得られた。これらには，Ｎo.Ａの粉体と同様に，Ａｇ₂Ｏ，ＡｇＯおよびＢｉ₂Ｏ₃ の化合物のピークは存在しない。すなわち，この粉体もＡｇ，Ｂｉ，ＭおよびＯの４元素の組合せからなる化合物の結晶を粒子内に有する新規物質であると見てよい。
【００５５】
表６には，前例粉体数種についての導電率を，Ａｇ₂Ｏのものと対比して示した。表６の結果から，本発明に従う粉体はＡｇ₂Ｏよりも３桁もしくは５桁ほど導電率が高いことがわかる。
【００５６】
【表６】

【００５７】
〔実施例７〕
中和工程において，Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｎｉ）のモル比が表７および表８に表示の値となるように，硝酸銀 (AgNO₃)，硝酸ビスマス[Bi(NO₃)₃]および硝酸ニッケル[ Ni(NO₃)₂・6 H₂O ] を秤量して 0.8リットルの水に溶解した。他方, NaOHをモル濃度で１mol/リットルに調整した液温５０℃のアルカリ水溶液（1.6 リットル) を準備し，このアルカリ水溶液に対し, 前記の塩類を溶解した水溶液と48％NaOH水溶液を同時に添加して中和殿物を得た。そのさい，48％NaOH水溶液の添加量については, 槽内に存在した当初のNaOH総量から，前記塩類の添加によって増加したＮＯ₃ ^-イオンを中和するに要するNaOH量を差引いた場合にも，常に１mol/リットルのNaOH濃度が槽内で維持されるように, 調整した。得られた中和殿物の懸濁液を９０℃に昇温し，酸化剤としてペルオクソ２硫酸ナトリウム（Na₂S₂O₈）を，（Ａｇ＋Ｂｉ＋Ｎｉ）に対してモル比で１倍量で，該懸濁液に添加して酸化処理した。酸化処理終了後，９０℃の温度に３０分間保持する熟成を行ったあと，殿物を濾別し，水洗し１００℃で乾燥し，その乾燥品を解砕機で解粉して粉体を得た。各粉体を正極活物質とした場合の開回路電圧を, 実施例２と同じ条件で測定し，得られた各粉体の測定値を表７中に記入した。また，各粉体の放電容量（ at 1.4 Ｖ）の測定値を表８中に記入した。
【００５８】
また，本例で得られた粉体のうち，代表例として，Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｎｉ）＝３／１で且つＢｉ／Ｎｉ＝ 0.7／0.3 の粉体 (すなわち, Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝３：0.7：0.3 の粉体) と，Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝４：0.7：0.3 の粉体の放電曲線を図２に示した。図２には比較のためにＡｇＯの放電曲線も併せて示した。
表７および８の結果および図２から，本発明に従うＡｇ−Ｂｉ−Ｎｉ−Ｏ系の粉体は正極活物質として使用した場合に，好ましい開回路電圧および放電容量を示すことがわかる。
【００５９】
【表７】

【００６０】
【表８】

【００６１】
さらに，本例で得られた粉体のうち，代表的例としてＡｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝３：0.5：0.5 の粉体, Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝５：0.7：0.3 の粉体，Ａｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝４：0.7：0.3 の粉体，およびＡｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝３：0.7：0.3 の粉体のＸ線回折結果を図３に示した。図３には比較のためにＡｇＯ粉体およびＡｇ₂Ｏ粉体のＸ線回折結果も併記した。図３の結果から，これら本例の粉体は，ＡｇＯやＡｇ₂Ｏとは異なる結晶構造をもつ化合物であること，そして，ＢｉとＮｉの配合量によって僅かに変位が見られるものの，主要なピークが共通する類似の結晶構造を有していることがわかる。これら主要な３本のピークの面間隔は 3.02 ±0.05，2.55±0.05 および 2.33 ±0.05 (オングストローム) であった。このようなピークをもつＡｇ−Ｂｉ−Ｎｉ−Ｏ系の化合物はこれまで知られていない。図４には，図１のＮo.Ｂの粉体（Ａｇ：Ｂｉ：Ｃｏ＝３：0.5：0.5 の粉体）のＸ線回折結果を拡大し, 且つピークに指数（格子面間隔：単位オングストローム）を記載したものを示したが，図４と図３を対比すると明らかなように，ＭがＮｉまたはＣｏでも，主要なピークは共通しており，両者は同じ類型の結晶構造を有することがわかる。
【００６２】
次に，本例で得られた粉体のうち代表例としてＡｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝３：0.7：0.3 の粉体から微量の粒子 (平均粒径 0.6μｍ) をサンプリングし，ＥＳＣＡによって粒子中のＢｉ濃度分布の分析を試みた。測定装置はアルバックファイ株式会社製５８００であり，Ｘ線源はＡｌ陽極線源 (300 V), 粒子表面からの深さエッチング速度は 0.32 ｎｍ/minである。測定結果を図５に示した。図５の横軸は sputter time, 縦軸はＢｉの原子濃度( ％) である。エッチングを約 800分行った (sputter timeが約800 mim)が，これはエッチング速度から換算すると約 0.25 μｍ深さまで, すなわち，粒径 0.6μｍの粒子のほぼ中心にまでエッチングしたことになる。図５の結果は，粒子中のＢｉ濃度は，粒子表面から sputter
time 800 分まで殆んど変化せず，ほぼ一定の値を維持している。
【００６３】
〔実施例８〕
本例は，中和と酸化を同時に行って得た本発明の正極活物質の例を示すものである。
【００６４】
Ａｇ／（Ｂｉ＋Ｎｉ）のモル比が表９および表１０に示した値となるように，それぞれ、硝酸銀 (AgNO₃)，硝酸ビスマス[Bi(NO₃)₃]および硝酸ニッケル[ Ni(NO₃)₂・6 H₂O ] を秤量して、0.8 リットルの水溶液とした。ただし，表９と表１０においてＢｉ／Ｎｉ＝１.０／０と記したのは，硝酸ニッケルを加えないで硝酸Ａｇと硝酸ビスマスだけを表示の割合で溶解したことを示す。
【００６５】
他方，ペルオクソ二硫化カリウム（k₂S₂O₈）を前記の硝酸塩に対してモル比で１倍量秤量し，1.4 リットルの水溶液とした。
【００６６】
硝酸塩の合計量に対しモル比で５倍量のＮａＯＨを溶解した溶液１.６リットルを準備し，このＮａＯＨ溶液に対して，液温を１０４℃に維持しながら，前記の塩類の水溶液とペルオクソ二硫化カリウムの水溶液を３０分間かけて同時に添加した。
【００６７】
添加後終了後，１０４℃の温度に３０分間保持する熟成を行ったあと、液から殿物を濾別し、水洗し、１００℃で乾燥し、その乾燥品を解砕機で解粉した。
【００６８】
得られた各粉体を正極活物質とした場合の開回路電圧と放電容量（at 1.4Ｖ）を実施例１と同じ条件で測定し，それらの結果を表９および表１０に示した。
【００６９】
また，本例で得られた各粉体（合計４種）のそれぞれのＸ線回折結果を図６に示した。図６の結果から，本例で得られたＡｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝５： 0.7：0.3の粉体, ＝３： 0.7： 0.3の粉体, および＝３： 0.5： 0.5の粉体はいずれも図３のものに似たＸ線パターンを有しており，中和と酸化を同時に行っても分離して行った場合と同様の結晶構造をもつ粉体が得られることがわかる。
【００７０】
【表９】

【００７１】
【表１０】

【００７２】
さらに本例で得られたＡｇ：Ｂｉ：Ｎｉ＝５： 0.7： 0.3の粉体, ＝３： 0.7： 0.3の粉体, および＝３： 0.5： 0.5の粉体の放電曲線を図７に示した。表９および表１０と図７から，本例で得られたＡｇ−Ｂｉ−Ｍ−Ｏ系の粉体は正極活物質として使用した場合に、好ましい電池特性を持つことがわかる。
【発明の効果】
以上説明したように，本発明によれば，アルカリ電池の正極活物質として，従来の代表的なＡｇ₂Ｏ粉末よりＡｇ量が低くても同等の放電特性を示すＡｇ−Ｂｉ−Ｍ（Ｍ’）−Ｏ系の新規な正極活物質が提供され，しかも，この正極活物質は導電率が酸化銀に比べると非常に良好である。したがって，本発明の正極活物質は安価でありながら高導電率で放電特性に優れ長期的な信頼性に優れるから，正極活物質, 負極物質および電解質からなる高性能で且つ安価な電池を構成する上で貢献するところが極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に従う正極活物質のＸ線回折チャート（ターゲット：Ｃｕ，以下同じ）を他の粉体のものと対比して示したものである。
【図２】本発明に従う正極活物質の放電曲線をＡｇＯと比較して示したものである。
【図３】本発明に従う他の正極活物質のＸ線回折チャートを他の粉体のものと対比して示したものである。
【図４】図１のＮo.Ｂの正極活物質についてのＸ線回折チャートを拡大しピークの指数を記載したものである。
【図５】本発明に従う正極活物質の粒子中のＢｉ濃度分布をＥＳＣＡで測定した結果を示す図である。
【図６】本発明に従う他の正極活物質のＸ線回折チャートである。
【図７】本発明に従う正極活物質の放電曲線の例を示したものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a positive electrode active material for alkaline batteries.And alkaline battery using the sameAbout.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, silver oxide batteries have been widely used as alkaline batteries (commonly called button batteries) attached to watches, measuring instruments, cameras, and the like. Silver oxide batteries have silver oxide (Ag) as the positive electrode active material.₂O), zinc powder as the negative electrode active material, and an alkaline solution such as an aqueous solution of KOH or NaOH as the electrolytic solution is generally used. Silver is an expensive material, but silver oxide is considered an indispensable positive electrode active material when high capacity is required even though it is small. For this reason, most button batteries are composed of silver oxide batteries. It is no exaggeration to say. The positive electrode active material is sometimes called a positive electrode active material or an anodic active material. Similarly, the negative electrode active material is sometimes called a negative electrode active material or a cathode active material.
[0003]
Usually, the positive electrode active material (Ag) in the silver oxide battery unit price₂The proportion of O) is very high. Ag₂O has a problem that the conductivity is low, the internal resistance of the battery is high, and the discharge capacity of the battery is low. For this reason, Ag₂O to MnO₂Or other Ag-based compounds such as AgNiO, as disclosed in JP-A-60-105170, JP-A-57-849, JP-A-10-188975.₂There have been proposed proposals for improving conductivity by blending.
[0004]
Similarly, Japanese Patent Application Laid-Open No. 52-142241 discloses an anode mainly composed of silver oxide with bismuth oxide (Bi₂O_Three) Can suppress gas generation and predict the end of discharge. In addition, US Pat. No. 5,389,469, its divisional application US Pat. No. 5,589,109 and US Pat. No. 6,001,508 include an AgO core around an AgO core.₂Silver and bismuth hulls (AgBiO through an intermediate layer of O₂Or AgBiO_ThreeAn AgO-based positive electrode active material having an outer skin composed of the following is disclosed, which is obtained by a reduction reaction of AgO powder and a bismuth compound (such as bismuth sulfide) in an alkaline solution. .
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In order to suppress the high cost of the silver oxide battery, it is advantageous to make the amount of Ag used relatively low by coexisting an inexpensive material other than silver in the positive electrode active material. Has been proposed. However, as the substance, MnO₂In the example of coexisting MnO₂Has a characteristic that the true specific gravity is small and the flatness of the discharge potential is poor, so that the battery capacity cannot be expected so much, and there is a problem that the discharge potential is remarkably lowered as the discharge proceeds. When a compound such as Ni is formed, not all of this is used as a positive electrode active material, but a hydroxide is formed after discharge to cause volume expansion, so that only a few percent can be added at most. Therefore, the cost control effect cannot be expected so much.
[0006]
In an example in which bismuth oxide is added as in Japanese Patent Laid-Open No. 52-142241, this two-stage potential generation is obtained by obtaining a two-stage potential at the end of discharge using the difference in oxidation-reduction potential with silver oxide. Since it detects and predicts when the battery is depleted, the amount of its use is naturally limited, and it is 3 to 12% by weight based on the total amount of the positive electrode. Similarly, as in US Pat. No. 5,389,469 (the same applies to the other two cases), even if a film of silver suboxide and bismuth compound is formed on the surface of silver oxide particles, the content of Ag should be at least 78 wt%. It is necessary and is not sufficient in terms of reducing the amount of Ag used, and because the core part is unstable silver peroxide (AgO), there are concerns about long-term reliability and the discharge mode is multistage. It is easy to become. Long-term reliability can be evaluated by open-circuit voltage. If the open-circuit voltage of the active material is too high, problems will arise in long-term reliability such as gas generation due to decomposition of the electrolyte and oxidation of the separator. Therefore, the lower the open circuit voltage of the positive electrode, the better.
[0007]
Therefore, the problem of the present invention is to solve the above-mentioned problems, and even if the amount of Ag used is reduced, the discharge characteristics are not deteriorated, and the open circuit voltage is low and long-term reliability can be obtained. The object is to obtain an inexpensive and novel positive electrode active material for a battery.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventors have continued various studies focusing on Ag-Bi-O compounds, but obtained a neutralized starch of silver salt and bismuth salt by a wet method. In addition, it was found that a compound suitable for the positive electrode active material can be obtained by appropriately oxidizing it. This is considered to be a new substance consisting of particles having compound crystals in the particles and Bi dispersed throughout the particles. It described in the specification and drawing of 2000-275124.
[0009]
The present inventors also added a transition metal salt such as Ni, Co, and Mn to the silver salt and bismuth salt to obtain a neutralized precipitate, and also when this was appropriately oxidized. It has been found that a new compound suitable for a positive electrode active material can be obtained. Therefore, the present invention provides Ag, Bi, M (M represents at least one metal of transition metal, preferably at least one metal of Mn, Ni or Co) and O as positive electrode active materials capable of solving the above-mentioned problems. Provided is a positive electrode active material for a battery comprising particles comprising (oxygen), and comprising particles of a compound comprising Ag, Bi, M and O in the particles, and Bi is dispersed throughout the particles. Is.
[0010]
More specifically, Ag—Bi obtained by reacting an inorganic acid salt of silver, bismuth and M ′ (M ′ represents at least one metal of manganese, nickel or cobalt) with an alkali hydroxide in an aqueous medium. A positive electrode active material for an alkaline battery comprising an oxidation product of Ag-Bi-M 'formed by oxidizing a neutralized precipitate containing M' with an oxidizing agent: silver, bismuth and M '(M' is manganese And an oxidation product containing Ag-Bi-M 'obtained by reacting an inorganic acid salt of alkali metal hydroxide with an alkali acid hydroxide in the presence of an oxidizing agent. A positive electrode active material for an alkaline battery is provided. This positive electrode active material, that is, the oxidation product is composed of particles having crystals of a compound composed of silver, bismuth, M ′ and oxygen, and bismuth is present throughout the surface from the particle surface to the center. The particles have a composition in which the molar ratio of Ag / (Bi + M ′) is 1 to 7, the molar ratio of Bi / M ′ is in the range of 0.1 to 100, and the oxygen content is 5% by weight or more. The particle size is preferably 0.1 to 10 μm. The positive electrode active material has an Ag content of 75% by weight or less, preferably 70% by weight or less, and is a silver compound Ag.₂O and AgO are not included, or even if they are included, they only contain impurities (1 wt% or less, preferably 0.5 wt% or less).
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The positive electrode active material for an alkaline battery according to the present invention is basically composed of four elements of Ag, Bi, M, and O, and has a compound crystal in the particle and Bi is dispersed throughout the particle. There is a feature that is. M can be at least one transition metal, but is preferably at least one of manganese, nickel or cobalt. A case where M is at least one of manganese, nickel or cobalt is denoted as M '.
[0012]
The compound crystals in the particles are typically Ag-Bi-MO based compounds, preferably Ag.₂Even if it does not have crystals of O or AgO compounds in the grains, it has a feature that it has only to the extent of impurities.
[0013]
The particle powder has a composition in which the molar ratio of Ag / (Bi + M) is 1 to 7, preferably 2 to 5, and the oxygen content is 5% by weight or more. The Ag content may be 80% by weight or less, preferably 75% by weight or less, more preferably 70% by weight or less, and in some cases 60% by weight or less. The Bi / M molar ratio may be in the range of 0.1 or more and less than 100, but is preferably 1 or more and 10 or less. Preferred composition ranges are Ag: 45 to 75%, Bi: 10 to 40%, M: 0.5 to 10%, O (oxygen): 5 to 15%, and the balance: inevitable impurities. The particle diameter is 0.1 to 15 μm, preferably 0.2 to 10 μm. The average particle size is in the range of 0.1 to 10 μm.
[0014]
When a powder composed of such particles is used as the main material of the positive electrode active material, it is possible to obtain the same discharge characteristics even though the amount of silver is lower than that of a conventional silver oxide battery. . In addition, the electrical conductivity of this powder is about three orders of magnitude higher than that of silver oxide, so the silver oxide battery required the blending of a conductive material such as graphite. This is also advantageous in that such a conductive material is not necessary. is there.
[0015]
Therefore, in the positive electrode active material according to the present invention, Bi is dispersed to the inside of the particle, that is, the entire region within the particle even when compared with the particle of the above-mentioned US Pat. No. 5,389,469 (the same applies to the other two cases). Dot, AgO and Ag₂The difference is that there is virtually no O crystal, and the Ag content is small. For this reason, various powder characteristics, discharge characteristics, conductive characteristics, etc. are not found in conventional products. In addition to showing properties, it is inexpensive because of its low silver content.
[0016]
The positive electrode active material of this invention can be obtained by the manufacturing method which passes through the following processes in order. However, the neutralization step and the oxidation step may be performed simultaneously.
(1) A step of obtaining a neutralized product by reacting “inorganic acid salt of silver, inorganic acid salt of bismuth and M inorganic acid salt” with “alkali hydroxide” in water (referred to as neutralization step),
(2) A step of oxidizing the starch by adding an oxidizing agent to the obtained suspension of neutralized precipitate (referred to as an oxidation step),
(3) recovering the solid oxide precipitate by solid-liquid separation of the oxide precipitate suspension;
(4) A process of washing and drying the collected oxide residue,
(5) A step of crushing the obtained dry cake into powder.
Hereinafter, each step will be described in detail by taking as an example the case where M is M ′.
[0017]
[Neutralization process]
In the neutralization step, the neutralization reaction of obtaining a residue by reacting Ag inorganic acid salt with alkali hydroxide in water is carried out in the coexistence of “Bi inorganic acid salt and M inorganic acid salt”. As a result, the target amount “Bi + M ′” is contained in the temple. This treatment causes a reaction (namely, neutralization reaction) in which an oxide of Ag, Bi, and M ′ and water are formed by a reaction between an inorganic acid salt of Ag, Bi, and M and an alkali hydroxide. This neutralization reaction does not change the valence of the starting metal ion. In other words, the neutralization reaction employed by the present invention is not a reaction under reducing conditions or oxidizing conditions, and therefore does not include reactions involving changes in the valence of metal ions.
[0018]
Sodium hydroxide (NaOH) or potassium hydroxide (KOH) can be used as the alkali hydroxide used for the neutralization reaction. As the “salt of inorganic acid of Ag, Bi and M ′”, nitrates, sulfates, hydrochlorides or phosphates of these metals can be used, but nitrates or sulfates of each metal are preferred, Specifically, a nitrate of each metal can be used. For example, silver nitrate (AgNO_Three) To the desired number of moles of bismuth nitrate [Bi (NO_Three)_Three] And the required amount of manganese nitrate [Mn (NO_Three)₂], Nickel nitrate [Ni (NO_Three)₂・ 6H₂O] or cobalt nitrate [Co (NO_Three)₂・ 6H₂O] in combination is reacted with alkali hydroxide in water.
[0019]
Hereinafter, for convenience of explanation, the case where “inorganic acid salt of Ag, Bi and M ′” is “nitrate” of these metals will be described as an example. However, as described above, these inorganic acid salts are converted into nitric acid salts. It is not limited.
[0020]
Neutralization treatment is a method of adding “Ag, Bi, M ′ nitrate powder” to an aqueous solution in which alkali hydroxide is dissolved. Mixing an alkaline aqueous solution and “aqueous solution in which Ag, Bi, M ′ nitrate is dissolved” Any method of adding a solid alkali hydroxide to an “aqueous solution in which nitrates of Ag, Bi, and M ′ are dissolved” may be used, but an alkaline aqueous solution and an “aqueous solution of an Ag, Bi, and M ′ nitrate” The method of mixing is preferable.
[0021]
In this neutralization treatment, the alkalinity should be high. For example, the reaction is more likely to occur when alkali having a molar ratio of about 10 times that of “Ag + Bi + M ′” is present. Although reaction temperature is not specifically limited, Room temperature to 110 degreeC is preferable. About stirring, the stirring intensity | strength of the grade which neutralization reaction advances uniformly is required.
[0022]
By changing the molar ratio of Ag / (Bi + M ′) in the metal salt used for the neutralization treatment, the atomic ratio of Ag / (Bi + M ′) in the final compound, and hence the Ag / (Bi + M ′) atom in the particle The ratio can be adjusted. According to the experience of the present inventors, the molar ratio of Ag / (Bi + M ′) in the metal salt should be adjusted in the range of 1 to 7, preferably 2 to 5. The smaller the molar ratio, the greater the reduction in the discharge capacity of the positive electrode active material obtained. Conversely, when this ratio is too large, the Ag amount increases, and the object of the present invention, that is, the Ag amount reduction cannot be achieved. .
[0023]
[Oxidation process]
In the oxidation process, the usual oxidizing agent, for example KMnO_Four(Potassium permanganate), NaOCl (sodium hypochlorite), H₂O₂(Hydrogen peroxide), K₂S₂O₈(Potassium peroxodisulfate)_,Na₂S₂O₈(Sodium peroxodisulfate), which is used to oxidize neutralized precipitates using ozone, etc., and is intended to increase (oxidize) the valence of silver, bismuth and M 'in the neutralized precipitates. It is processing to do. Although this step can be performed simultaneously with the formation of the neutralized precipitate, preferably, the neutralization step and the oxidation step are performed separately. And it is preferable to insert the process of heating up the liquid containing the residue between the neutralization process and the oxidation process.
[0024]
During the oxidation treatment, the liquid temperature is set to 50 ° C. or higher, preferably 70 ° C. or higher, and the oxidizing agent is added with stirring. However, if the temperature is too high, decomposition of the oxidant proceeds, so that it is preferably 110 ° C. or lower. As described above, this oxidation treatment is a treatment for increasing the valence of the metal component in the neutralized precipitate, for example, Ag.⁺¹Ag⁺²And Bi⁺³Bi^+3.5And Bi⁺⁵And M '⁺²M '⁺³, M '⁺³And M '⁺⁴It is necessary to add an oxidizing agent in an amount that can sufficiently change the valence. Specifically, it is preferable to add an oxidizing agent equivalent to, or preferably about twice as much as this valence change.
[0025]
The amount of oxidation varies depending on the valence of the metal element of the raw material nitrate used for the neutralization treatment, and also the relative proportion of Ag, Bi, M ′, and accompanying this, Ag—Bi— in the product after the oxidation treatment Although the composition ratio of M′-O also changes, by performing complete oxidation, an aggregate of fine particles composed of a crystalline compound of Ag—Bi—M′—O system as a whole is generated. become. As shown in the examples described later, according to the investigation by the present inventors, the aggregate of fine particles (Ag-Bi-M′-containing oxidation product) as well as the crystalline fine particles is not Ag.₂In addition to low-valence compounds such as O, there is almost no opportunity for AgO, an independent Bi oxide, an independent M ′ oxide, etc., and Ag—Bi-M ′ suitable for a positive electrode active material. A —O-based crystalline compound is obtained.
[0026]
Alternatively, such oxidation can occur simultaneously with the formation of neutralized precipitate. In this case, the neutralization treatment may be performed in the presence of the oxidizing agent, and a method of simultaneously adding an inorganic acid salt of Ag, Bi, M ′ and an oxidizing agent to an alkaline aqueous solution, A method of adding an oxidizing agent to the aqueous solution in advance and adding an inorganic acid salt of Ag, Bi, M ′ to the liquid may be adopted. For example, as shown in the Examples below, even if the neutralization step and the oxidation step are performed simultaneously, the oxidation product containing Ag-Bi-M ′ according to the present invention (oxidation step) is substantially the same as when the two steps are performed separately. Can be obtained).
[0027]
[Solid-liquid separation, drying, crushing process]
Next, solid oxide separation is processed, washed with water and dried to obtain a black cake. It is advisable to insert a process for aging the oxide before solid-liquid separation. This ripening step is a treatment for holding the liquid after the oxidation treatment at that temperature for about 20 to 120 minutes. By performing this ripening treatment, it is possible to homogenize the oxidized precipitate. More specifically, it is possible to obtain a product composed of particles of Ag-Bi-M'-O-based compounds with less variation in composition among particles and stable. It is good to dry the residue washed with water by filtration at a temperature of 50 to 200 ° C. If the temperature exceeds 200 ° C., the produced compound may be decomposed. The obtained dried cake can be crushed by a crusher to obtain a powder that can be used as a positive electrode active material for an alkaline battery made of an oxidation product containing Ag-Bi-M '.
[0028]
The powder composed of an Ag-Bi-M'-O-based compound obtained by such a production method has an X-ray pattern (using a copper target, wavelength = 1.5405 angstroms) having a main peak group of X as shown in the examples below. It does not match that of any compound in the line diffraction database (ICDD). In addition, in the X-ray diffraction of this powder, AgO or Ag₂The main peak group of O does not appear. Therefore, this powder contains AgO or Ag₂It can be said that there is no compound as O. Even if it exists, it is an impurity, and the amount of this impurity is AgO and Ag.₂The total amount of both O is at most 1% by weight, preferably at most 0.5% by weight, and more preferably below the calibration limit in X-ray diffraction. Therefore, according to the present invention, an Ag-Bi-M'-O-based compound having a crystal structure and composition that has not been known so far is provided, and the production reaction of this substance in the above-mentioned production method is also a novel reaction. It is thought that.
[0029]
The present inventors consider that the reaction for obtaining the compound according to the present invention will be based on the following reaction formula. However, the inorganic acid salt of Ag, Bi, M 'used for the neutralization reaction is silver nitrate (AgNO_Three), Bismuth nitrate [Bi (NO_Three)_Three] And nickel nitrate [Ni (NO_Three)₂The alkali hydroxide is sodium hydroxide (NaOH) and the oxidizing agent is sodium peroxodisulfate (Na₂S₂O₈).
[0030]
Neutralization reaction (1 ≦ X ≦ 7, 0.1 ≦ Y ≦ 0.99 ..)
xAgNO_Three+ YBi (NO_Three)_Three + (1-y) Ni (NO_Three)₂+ (X + y + 2) NaOH
→ Ag_xBi_yNi_(1-y)O_{(x + y + 2) / 2}+ (X + y + 2) NaNO_Three+ (X + y + 2) / 2H₂O
[0031]
Oxidation reaction (Oxidation reaction of Ag (1) → Ag (1.25), Bi (3) → Bi (3.5) and Ni (2) → Ni (3))
Ag_xBi_yNi_(1-y)O_{(x + y + 2) / 2}+ (0.25x-0.5y + 1) / 2Na₂S₂O₈
+ (0.25x-0.5y + 1) NaOH → Ag_xBi_yNi_(1-y)O_{(1.25x + 0.5y + 3) / 2}
+ (0.25x-0.5y + 1) Na₂SO_Four+ (0.25x-0.5y + 1) / 2H₂O
[0032]
Hereinafter, typical test results conducted by the present inventors will be described as examples, and the positive electrode active material of the present invention will be further described.
[0033]
【Example】
[Example 1]
In the neutralization step described above, silver nitrate (AgNO) is used so that the molar ratio of Ag / (Bi + Ni) is 3 and the molar ratio of Bi / Ni is 1._Three), Bismuth nitrate [Bi (NO_Three)_Three] And nickel nitrate [Ni (NO_Three)₂・ 6 H₂O] was weighed and dissolved in an aqueous solution (1.5 liters) in which sodium hydroxide was dissolved 10 times in molar ratio with respect to (Ag + Bi + Ni) at a liquid temperature of 50 ° C. under neutralization. I got a temple. The suspension of this neutralized residue was heated to 90 ° C. and potassium peroxodisulfate (K₂S₂O₈) Was added to the suspension in an amount twice as much as (Ag + Bi + Ni) in a molar ratio and oxidized. After completion of the oxidation treatment, after aging for 30 minutes at a temperature of 90 ° C., the product is filtered off, washed with water and dried at 100 ° C., and the dried product is pulverized with a crusher to obtain a powder. It was.
[0034]
As a result of composition analysis of the obtained powder,
Ag = 63.5% by weight,
Bi = 18.5% by weight,
Ni = 6.2% by weight,
O = 11.1% by weight,
Total = 99.3% by weight.
[0035]
Further, when the specific surface area of this powder was measured, the measured value by the BET method was 18.8 m.²/ G, compression density measured 6.30g / cm^ThreeMet. Moreover, the primary particle diameter observed from the SEM image of this powder was distributed within the range of 0.1 to 10 μm.
[0036]
Furthermore, when this powder was subjected to powder X-ray diffraction, the figure No. A in FIG. 1 was obtained. FIG. 1 shows AgO and Ag₂The X-ray diffraction pattern of O is also shown, but AgO and Ag₂It can be seen that the O peak is different from the No. A powder peak. Further, the X-ray diffraction pattern shown as Ag: Bi = 3: 1 in FIG. 1 is an Ag-Bi produced with the Ag / Bi molar ratio of 3 in the example of the above Japanese Patent Application No. 2000-275124. -O-based powder.
[0037]
In addition, silver oxide (Ag₂O) The electrical conductivity of this powder was measured in the same way as when measuring the powder.⁰ S / cm. By the way, the conductivity of silver oxide powder is 4.8 × 10^-Five It is about S / cm. Furthermore, when this powder was used as the positive electrode active material, the open circuit voltage was almost the same as the compression density (6.6 g / cm^Three) Silver oxide (Ag₂It was examined under the same conditions as the powder of O). That is, the open circuit voltage was measured after leaving the battery at 25 ° C. for 1 hour. As a result, the open circuit voltage = 1.735 V, and Ag₂For O, it was 1.647 V. In addition, the powder of Ag / Bi = 3 in Japanese Patent Application No. 2000-275124 was 1.758 V.
[0038]
Thus, although the powder obtained in this example has a low silver content of 63.5% by weight, it exhibits good open circuit voltage characteristics as a positive electrode active material. Therefore, it can be seen that an inexpensive positive electrode active material that can be sufficiently substituted for silver oxide was obtained. Moreover, the compression density of this powder is 6.30 g / cm.^ThreeTherefore, the amount of active material that can be loaded in a unit volume can be secured sufficiently, which is advantageous for increasing the volumetric energy density of the battery. In the X-ray diffraction results, the peak group of this powder does not match that of any compound in the X-ray database (ICDD), so it is considered that the powder consists of new compound crystals. That is, this positive electrode active material can be regarded as a new material having in its particles crystals of a compound composed of a combination of four elements of Ag, Bi, Ni, and O.
[0039]
[Example 2]
Example 1 was repeated except that the mixing ratio of silver nitrate, bismuth nitrate and nickel nitrate used in the neutralization step was changed so that the molar ratio of Ag: Bi: Ni would be the value shown in Table 1. A —Bi—Ni—O-based powder was obtained. Each powder was subjected to chemical analysis to examine its composition. The results are shown in Table 1. The powder No. 3 in Table 3 was obtained in Example 1.
In addition, cobalt nitrate was used instead of nickel nitrate in the neutralization step, and the mixing ratio of silver nitrate, bismuth nitrate and cobalt nitrate was changed so that the molar ratio of Ag: Bi: Co would be the value shown in Table 1. Example 1 was repeated with the exception that Ag-Bi-Co-O-based powders were obtained. Their compositions obtained by chemical analysis are also shown in Table 1.
[0040]
[Table 1]

[0041]
Example 3
Example 1 was repeated except that the mixing ratio of silver nitrate, bismuth nitrate and nickel nitrate used in the neutralization step was changed so that the molar ratio of Ag: Bi: Ni would be the value shown in Table 2. A —Bi—Ni—O-based powder was obtained. The results of measuring the compression density of each powder are shown in Table 2. In Table 2, in order to know the influence of the Ag / (Bi + Ni) ratio and Bi / Ni blended to obtain each powder, the compression density values (g / cm^Three) Was noted in the table.
[0042]
For comparison, the compression density of the Ag-Bi-O-based powder (without Ni addition) described in the previous Japanese Patent Application No. 2000-275124 is also shown in Table 2.
[0043]
[Table 2]

[0044]
From Table 2, it can be seen that the compression density tends to increase with the addition of M.
[0045]
Example 4
Example 1 was repeated except that the mixing ratio of silver nitrate, bismuth nitrate and nickel nitrate used in the neutralization step was changed so that the molar ratio of Ag: Bi: Ni would be the value shown in Table 3, and each Ag was repeated. A —Bi—Ni—O-based powder was obtained. The specific surface area of each powder was measured by the BET method and the value (m²/ G) is shown in Table 3 according to the display method similar to Table 2 above. For comparison, the specific surface area of Ag-Bi-O-based powder (without Ni addition) is also shown in Table 3.
[0046]
[Table 3]

[0047]
From the results shown in Table 3, the specific surface area tends to increase when M is added.
[0048]
Example 5
Example 1 was repeated except that the mixing ratio of silver nitrate, bismuth nitrate and nickel nitrate used in the neutralization step was changed so that the molar ratio of Ag: Bi: Ni would be the value shown in Table 4. A —Bi—Ni—O-based powder was obtained. The open circuit voltage when each powder is used as the positive electrode active material is the silver oxide (Ag₂O) Same conditions as powder (Ag₂O was measured at an open circuit voltage = 1.647 V) and shown in Table 4 according to the display method similar to Tables 2 and 3 above. For comparison, the open circuit voltage of Ag-Bi-O-based powder (without Ni addition) is also shown in Table 4.
[0049]
[Table 4]

[0050]
From the results in Table 4, the Ag-Bi-Ni-O-based powder according to the present invention is lower when used as the positive electrode active material than when the Ni-free Ag-Bi-O-based powder is used. It can be seen that an open circuit voltage is obtained.
[0051]
Example 6
In the neutralization step, cobalt nitrate was used instead of nickel nitrate, and the mixing ratio of silver nitrate, bismuth nitrate and cobalt nitrate was changed so that the molar ratio of Ag: Bi: Co would be the value shown in Table 5. Example 1 was repeated to obtain respective Ag—Bi—Co—O-based powders. The discharge characteristics (open circuit voltage) when each powder was used as the positive electrode active material were measured in the same manner as in Example 5. The results are shown in Table 5.
Moreover, the open circuit voltage was similarly measured about the powder obtained by repeating Example 1 except having used manganese nitrate instead of nickel nitrate. The results are also shown in Table 5.
[0052]
[Table 5]

[0053]
From Table 5, even if Co or Mn is used as the transition metal element M instead of Ni, an Ag—Bi—Co—O system or an Ag—Bi—Mn—O that exhibits the same open circuit voltage as when Ni is used. It can be seen that a positive electrode active material is obtained.
[0054]
In Table 5, Ag / (Bi + Co) = 3/1 and Bi / Co = 0.95 / 0.05 powder, and Ag / (Bi + Mn) = 3/1 and Bi / Mn = 0.9 / 0.1 powder. When the body was subjected to X-ray diffraction, the X-ray charts of figures No. B and No. C in FIG. 1 were obtained. These include Ag as well as No. A powder.₂O, AgO and Bi₂O_Three There is no peak of the compound. That is, this powder can be regarded as a novel substance having crystals of a compound composed of a combination of four elements of Ag, Bi, M and O in the particles.
[0055]
Table 6 shows the electrical conductivity of several examples of the previous powders as Ag.₂Shown in comparison with O. From the results in Table 6, the powder according to the present invention is Ag.₂It can be seen that the conductivity is higher by 3 or 5 digits than O.
[0056]
[Table 6]

[0057]
Example 7
In the neutralization step, silver nitrate (AgNO) is used so that the molar ratio of Ag / (Bi + Ni) becomes the value shown in Table 7 and Table 8._Three), Bismuth nitrate [Bi (NO_Three)_Three] And nickel nitrate [Ni (NO_Three)₂・ 6 H₂O] was weighed and dissolved in 0.8 liter of water. On the other hand, an alkaline aqueous solution (1.6 liters) with a temperature of 50 ° C. adjusted to 1 mol / liter of NaOH in molar concentration was prepared, and an aqueous solution in which the above salts were dissolved and a 48% aqueous NaOH solution were added simultaneously to this alkaline aqueous solution. A neutralized temple was obtained. At that time, the added amount of 48% NaOH aqueous solution was increased from the initial total amount of NaOH present in the tank by the addition of the above-mentioned salts._Three ^-Even when the amount of NaOH required to neutralize ions was subtracted, adjustment was made so that a NaOH concentration of 1 mol / liter was always maintained in the tank. The resulting neutralized suspension was heated to 90 ° C. and sodium peroxodisulfate (Na₂S₂O₈) Was added to the suspension at a molar ratio of (Ag + Bi + Ni) to the suspension and oxidized. After completion of the oxidation treatment, after aging for 30 minutes at a temperature of 90 ° C., the product is filtered off, washed with water and dried at 100 ° C., and the dried product is pulverized with a crusher to obtain a powder. It was. The open circuit voltage when each powder was used as the positive electrode active material was measured under the same conditions as in Example 2. The measured values of each obtained powder were entered in Table 7. In addition, the measured value of the discharge capacity (at 1.4 V) of each powder was entered in Table 8.
[0058]
Further, among the powders obtained in this example, as a representative example, a powder of Ag / (Bi + Ni) = 3/1 and Bi / Ni = 0.7 / 0.3 (that is, Ag: Bi: Ni = 3: 0.7). : 0.3) and the discharge curve of the powder of Ag: Bi: Ni = 4: 0.7: 0.3 is shown in FIG. FIG. 2 also shows a discharge curve of AgO for comparison.
From the results in Tables 7 and 8 and FIG. 2, it can be seen that the Ag—Bi—Ni—O-based powder according to the present invention exhibits a preferable open circuit voltage and discharge capacity when used as a positive electrode active material.
[0059]
[Table 7]

[0060]
[Table 8]

[0061]
Further, among the powders obtained in this example, representative examples are Ag: Bi: Ni = 3: 0.5: 0.5 powder, Ag: Bi: Ni = 5: 0.7: 0.3 powder, Ag: Bi : X-ray diffraction results of the powder of Ni: 4: 0.7: 0.3 and the powder of Ag: Bi: Ni = 3: 0.7: 0.3 are shown in FIG. FIG. 3 shows AgO powder and Ag for comparison.₂The X-ray diffraction results of the O powder are also shown. From the results of FIG. 3, the powders of these examples are AgO and Ag.₂It can be seen that it is a compound having a crystal structure different from O, and has a similar crystal structure in which major peaks are common, although slight displacement is observed depending on the amount of Bi and Ni. The spacing between these three major peaks was 3.02 ± 0.05, 2.55 ± 0.05 and 2.33 ± 0.05 (angstrom). An Ag—Bi—Ni—O-based compound having such a peak has not been known so far. 4 shows an enlarged X-ray diffraction result of No. B powder (Ag: Bi: Co = 3: 0.5: 0.5 powder) in FIG. 1, and an index (lattice spacing: unit angstrom) at the peak. As shown in FIG. 4 and FIG. 3, it is clear that even if M is Ni or Co, the main peaks are common and both have the same type of crystal structure. Recognize.
[0062]
Next, as a representative example of the powder obtained in this example, a small amount of particles (average particle diameter 0.6 μm) was sampled from the powder of Ag: Bi: Ni = 3: 0.7: 0.3, An attempt was made to analyze the Bi concentration distribution. The measuring device is 5800 manufactured by ULVAC-PHI, the X-ray source is an Al anode source (300 V), and the depth etching rate from the particle surface is 0.32 nm / min. The measurement results are shown in FIG. In FIG. 5, the horizontal axis represents sputter time, and the vertical axis represents Bi atomic concentration (%). Etching was carried out for about 800 minutes (sputter time was about 800 mim), which is about 0.25 μm deep, that is, about the center of a particle with a particle size of 0.6 μm when converted from the etching rate. The results in Fig. 5 show that the Bi concentration in the particles
Time remains almost constant until 800 minutes, and remains almost constant.
[0063]
Example 8
This example shows an example of the positive electrode active material of the present invention obtained by simultaneously performing neutralization and oxidation.
[0064]
Silver nitrate (AgNO) was used so that the molar ratio of Ag / (Bi + Ni) was the value shown in Table 9 and Table 10._Three), Bismuth nitrate [Bi (NO_Three)_Three] And nickel nitrate [Ni (NO_Three)₂・ 6 H₂O] was weighed into a 0.8 liter aqueous solution. However, in Tables 9 and 10, Bi / Ni = 1.0 / 0 indicates that Ag nitrate and bismuth nitrate were dissolved at the indicated ratio without adding nickel nitrate.
[0065]
On the other hand, potassium peroxodisulfide (k₂S₂O₈) Was weighed in a molar ratio with respect to the nitrate to give a 1.4 liter aqueous solution.
[0066]
Prepare 1.6 liters of a solution in which 5 times the amount of NaOH is dissolved in molar ratio to the total amount of nitrate, and maintain the solution temperature at 104 ° C. while maintaining the solution temperature at 104 ° C. An aqueous solution of potassium disulfide was added simultaneously over 30 minutes.
[0067]
After completion of the addition, aging was carried out at a temperature of 104 ° C. for 30 minutes, and then the residue was filtered from the liquid, washed with water and dried at 100 ° C., and the dried product was pulverized with a crusher.
[0068]
The open circuit voltage and discharge capacity (at 1.4 V) when each obtained powder was used as the positive electrode active material were measured under the same conditions as in Example 1. The results are shown in Tables 9 and 10.
[0069]
Moreover, each X-ray-diffraction result of each powder (total 4 types) obtained by this example was shown in FIG. From the result of FIG. 6, the powders of Ag: Bi: Ni = 5: 0.7: 0.3, = 3: 0.7: 0.3, and = 3: 0.5: 0.5 obtained in this example are all. It has an X-ray pattern similar to that of FIG. 3, and it can be seen that a powder having a crystal structure similar to that obtained when the neutralization and oxidation are performed separately is obtained.
[0070]
[Table 9]

[0071]
[Table 10]

[0072]
Furthermore, FIG. 7 shows the discharge curves of Ag: Bi: Ni = 5: 0.7: 0.3 powder obtained in this example, = 3: 0.7: 0.3 powder, and = 3: 0.5: 0.5 powder. It was. From Table 9 and Table 10 and FIG. 7, it can be seen that the Ag-Bi-MO powder obtained in this example has favorable battery characteristics when used as a positive electrode active material.
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, as a positive electrode active material of an alkaline battery, a conventional representative Ag is used.₂A novel positive electrode active material based on Ag-Bi-M (M ')-O, which exhibits equivalent discharge characteristics even when the Ag content is lower than that of O powder, is provided, and this positive electrode active material has a conductivity of silver oxide. Very good compared. Therefore, since the positive electrode active material of the present invention is inexpensive, it has high conductivity, excellent discharge characteristics, and excellent long-term reliability. Therefore, it constitutes a high-performance and inexpensive battery comprising a positive electrode active material, a negative electrode material, and an electrolyte. The contribution to the above is extremely large.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an X-ray diffraction chart (target: Cu, the same applies hereinafter) of a positive electrode active material according to the present invention in comparison with those of other powders.
FIG. 2 shows a discharge curve of a positive electrode active material according to the present invention in comparison with AgO.
FIG. 3 shows an X-ray diffraction chart of another positive electrode active material according to the present invention in comparison with that of other powders.
4 is an enlarged X-ray diffraction chart for the positive electrode active material of No. B in FIG.
FIG. 5 is a diagram showing the results of measuring the Bi concentration distribution in the particles of the positive electrode active material according to the present invention by ESCA.
FIG. 6 is an X-ray diffraction chart of another positive electrode active material according to the present invention.
FIG. 7 shows an example of a discharge curve of a positive electrode active material according to the present invention.

Claims

銀，ビスマスおよびＭ’（Ｍ’はマンガン，ニッケルまたはコバルトの少なくとも一種の金属を表す）の無機酸塩と水酸化アルカリとを水媒体中で且つ酸化剤の存在下で反応させて得たＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物からなるアルカリ電池用の正極活物質であって，該酸化生成物は銀，ビスマス，Ｍ’および酸素からなる化合物の結晶を有する粒子からなり、その粒子は粒子表面から中心まで全体にわたってビスマスが存在しているものであるアルカリ電池用の正極活物質。 Ag obtained by reacting an inorganic acid salt of silver, bismuth and M ′ (M ′ represents at least one metal of manganese, nickel or cobalt) with an alkali hydroxide in an aqueous medium in the presence of an oxidizing agent. -Bi-M 'is a positive electrode active material for an alkaline battery comprising a containing oxidation products, the oxidation products are silver, bismuth, M' consists particles having a crystal of a compound consisting of and oxygen, the particles particles A positive electrode active material for an alkaline battery , in which bismuth is present from the surface to the center.

該酸化生成物は銀含有量が７５重量％以下であり且つ該化合物の結晶はＡｇ，Ｂｉ，Ｍ’およびＯからなる請求項１に記載の正極活物質。2. The positive electrode active material according to claim 1 , wherein the oxidation product has a silver content of 75 wt% or less, and crystals of the compound are composed of Ag, Bi, M ′, and O. 3.

負極活物質，正極活物質および電解質からなるアルカリ電池において，前記の正極活物質が, 銀，ビスマスおよびＭ’（Ｍ’はマンガン，ニッケルまたはコバルトの少なくとも一種の金属を表す）の無機酸塩を水酸化アルカリと水媒体中で反応させて得たＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有中和殿物を酸化剤で酸化してなるＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物からなるアルカリ電池であって，該酸化生成物は銀，ビスマス，Ｍ’および酸素からなる化合物の結晶を有する粒子からなり，その粒子は粒子表面から中心まで全体にわたってビスマスが存在しているものであるアルカリ電池。 In an alkaline battery comprising a negative electrode active material, a positive electrode active material, and an electrolyte, the positive electrode active material is an inorganic acid salt of silver, bismuth, and M ′ (M ′ represents at least one metal of manganese, nickel, or cobalt). An alkaline battery comprising an Ag-Bi-M'-containing oxidation product obtained by oxidizing an Ag-Bi-M'-containing neutralized product obtained by reacting with an alkali hydroxide in an aqueous medium with an oxidizing agent, The alkaline product is an alkaline battery in which the oxidation product is composed of particles having a crystal of a compound composed of silver, bismuth, M ′, and oxygen , and the particles have bismuth throughout the surface from the particle surface.

負極活物質，正極活物質および電解質からなるアルカリ電池において，前記の正極活物質が, 銀，ビスマスおよびＭ’（Ｍ’はマンガン，ニッケルまたはコバルトの少なくとも一種の金属を表す）の無機酸塩と水酸化アルカリとを水媒体中で且つ酸化剤の存在下で反応させて得たＡｇ−Ｂｉ−Ｍ’含有酸化生成物からなるアルカリ電池であって，該酸化生成物は銀，ビスマス，Ｍ’および酸素からなる化合物の結晶を有する粒子からなり，その粒子は粒子表面から中心まで全体にわたってビスマスが存在しているものであるアルカリ電池。 In an alkaline battery comprising a negative electrode active material, a positive electrode active material and an electrolyte, the positive electrode active material is an inorganic acid salt of silver, bismuth and M ′ (M ′ represents at least one metal of manganese, nickel or cobalt) An alkaline battery comprising an Ag-Bi-M'-containing oxidation product obtained by reacting an alkali hydroxide with an aqueous hydroxide in the presence of an oxidizing agent, the oxidation product comprising silver, bismuth, M ' alkaline batteries and made of particles having a crystalline compound consisting of oxygen, the particles are those of bismuth is present throughout the particle surface to the center.