JP5023276B2 - 土壌病害防除剤および土壌病害防除方法 - Google Patents

土壌病害防除剤および土壌病害防除方法 Download PDF

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Description

本発明は、焼酎粕を有効成分とする天然物由来の土壌病害防除剤およびそれを用いる土壌病害防除方法に関する。
土壌病害防除対策としては、これまで多くを化学的防除法に依存してきており、臭化メチルを主体に、クロルピクリン剤やダゾメット剤、あるいは線虫に対してはD-D 剤等の燻蒸剤が土壌消毒に使用されてきた。しかし臭化メチルは2005 年に原則廃止および2013年の不可欠用途廃止(全廃)により使用できなくなったことから、クロルピクリン剤等の代替薬剤による防除技術が検討されてきた。しかしながら、使用が簡便で万能的な効果を示す臭化メチルに比べて、それらの防除技術は効果および使用面においてデメリットがあり、代替技術としては不十分な状況にある。また、化学的防除法は環境への負荷や作業者や食品への安全性という点で問題視される場合があるとともに、土壌への処理により土壌病原菌以外の有用な微生物相への多大な影響が懸念され、化学的防除法に替わる持続可能で安全な防除法の開発が求められている。
化学的防除法に頼らない防除法として、太陽熱消毒(非特許文献1、2)や熱水消毒等(非特許文献3)の熱利用による物理的土壌消毒法が普及している。しかしながら、太陽熱消毒においては、天候の影響により効果が不安定であり、また台風襲来による冠水により効果がみられない場合がある。また熱水消毒や蒸気消毒においては熱水が均一に地下浸透しやすい圃場条件および土壌条件が必要なこと、初期投資が大きいこと、処理に時間がかかること、土壌の理化学特性に影響が出る場合があること、エネルギー消費量が多い等の数々のデメリットがあり、代替技術としては問題点が多い。また土壌還元消毒法(特許文献1、非特許文献4)は、米ぬかやふすまおよび糖蜜などの天然物質を混和し潅水することで土壌を還元化して土壌病害虫を死滅させる方法であるが、還元状態にするために圃場全体を圃場容水量以上に潅水する必要があること、圃場表面を完全に塩化ビニル等で完全に密閉する必要があることから、作業上、労力上の負担が大きく、また真冬の処理は効果の面および栽培体系上導入が難しい。これらの技術は、消毒効果を高めるため、処理の範囲が圃場全体に均一に及ぶように、また、可能な限り作物の根域深くまで達するようにし、土壌病害虫を死滅させるあるいは生息密度を発病しない一定水準以下に抑える技術である。
一方、圃場および土壌全体を消毒するのではなく、有用微生物による拮抗性、抵抗性、静菌性などに基づく発病抑制の機能を利用し、土壌病害虫による被害を防除あるいは低減させる生物的防除法がある(特許文献2、3、4、非特許文献5、6、7、8、9など)。しかし既存の生物的防除法は効果の持続性や安定性および汎用性において不十分であり、化学的防除法、物理的防除法、および土壌還元消毒法に比較して一般的に効果が低く、主役を担う段階にはまだない。
特開2004-323395 特開2007-153873 特開2002-53414 特開平9-308372
太陽熱とハウス密閉処理による土壌消毒法についてI、II、小玉孝司・福井俊男、奈良農試研報10:71-92、1979年 太陽熱利用土壌消毒の効果安定策としての土壌管理体系の開発、白木己歳・小岩崎規寿・串間秀敏・高橋英生・岩下徹・野間史、宮崎県総農試研報32:1-11、1998 年 熱水土壌消毒−その原理と実践の記録、日本施設園芸協会2002 年 還元消毒法の原理と効果、新村昭憲、日本植物病理学会土壌伝染病談話会レポート22:2-12. 2004年 微生物相の制御による病原微生物抑制、福井糧、土と微生物56:85-93. 2002年 堆肥等有機物を利用した土壌病害の防除、雨宮良幹、土と微生物61(2):123-128. 2007 年 非病原性Fusarium oxysporum によるトマト半身萎凋病の発病抑制、雨宮良幹・小池正徳・平野和也、土と微生物33:27-34. 1989 年 寄生性細菌パスツーリアを用いたネコブセンチュウ防除の実用性、奈良部孝、植物防疫53(9):351-354. 1999 年(パスツーリアペネトランス水和剤1998 年農薬登録取得) 線虫補捉菌を活用したサツマイモネコブセンチュウの生物防除と薬剤感受性、田場聡・諸見里善一・高江洲和子・大城篤、Japanese Journal of Nematology Vol.34 No.1:21-29. 2004 年
従って、本発明の課題は、環境汚染のない天然物由来成分を利用し、広範囲な土壌病害菌および土壌病害虫による土壌病害に対して優れた防除効果を有し、かつ、作物に対しては薬害を生じない土壌病害防除剤を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、焼酎粕が、メロンつる割病、メロン黒点根腐病、ネコブセンチュウ病に対して極めて高い防除効果があり、かつ肥料効果も併せ持つことを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1) 焼酎粕または焼酎粕加工物を有効成分として含む、土壌病害防除剤。
(2) 前記焼酎粕加工物が、焼酎粕を固液分離した液部の濃縮物またはその希釈液である、(1)に記載の土壌病害防除剤。
(3) 前記焼酎粕または焼酎粕加工物の窒素分が、0.05〜5.0%である、(1)または(2)に記載の土壌病害防除剤。
(4) 土壌病害が、糸状菌、細菌、線虫類により発生する土壌病害である、(1)〜(3)のいずれかに記載の土壌病害防除剤。
(5) 糸状菌が、フザリウム属菌またはモノスポラスカス属菌である、(4)に記載の土壌病害防除剤。
(6) 線虫類が、ネコブセンチュウ類である、(4)に記載の土壌病害防除剤。
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の土壌病害防除剤を、対象作物を栽培する土壌に施用することを特徴とする、土壌病害防除法。
(8) (1)〜(6)のいずれかに記載の土壌病害防除剤と堆肥と併用して対象作物を栽培する土壌に施用することを特徴とする、土壌病害防除法。
(9) 土壌が対象作物の植え付け前の本圃土壌または育苗土壌である、(7)または(8)に記載の土壌病害防除法。
本発明の土壌病害防除剤は対象植物の定植前の土壌に施用することにより、土壌病害菌や土壌病害虫により発生する広範な土壌病害に対して優れた防除効果を発揮する。従って、本発明の土壌病害防除剤は、従来用いられてきた土壌燻蒸剤、例えば臭化メチルやクロルピクリンの代替技術として極めて有効である。また、本発明の土壌病害防除剤は施用から定植までの期間が短くて済み、特に冬季に施用しても2週間以内で定植できることが確認されていることから、臭化メチル以外の薬剤では処理期間が長くかかるため施用が難しい低温期の防除にも利用できる。また、本発明の土壌病害防除剤は、天然物由来であるため、土壌施用によっても人畜への危険性や、土壌、河川、その他への環境汚染がなく、しかも肥料効果も併せ持つ。また、年間を通して量、品質とも安定した供給が可能であることから、産地の既存の作型や栽培体系を変えることなく、周年での施用が可能である。よって、本発明の土壌病害防除剤およびそれを用いた土壌病害防除方法は、生産者に対しては施用の労力およびコストを低減でき、消費者に対しては安心かつ安全な農作物を提供できる。さらに、本発明の土壌病害防除剤は、従来は廃棄されていた焼酎粕を再利用するものであるから、廃棄処理コストと環境汚染の低減にも貢献する。
焼酎粕加工液処理区(高温・N 0.2%区)と無処理区のメロン生育状況を示す。 麦焼酎粕+堆肥区、無処理区、およびCPテープ区(対照区)のメロン生育状況を示す ネコブセンチュウ防除効果試験の状況を示す(奥:焼酎粕加工液処理区、手前:無処理区)。 焼酎粕加工液処理区と無処理区のメロン果実形態を示す。 麦焼酎粕加工液処理区、芋焼酎粕加工液処理区、蕎麦焼酎粕加工液処理区の微生物活性値(A490)を示す。 麦焼酎粕加工液処理区、加工液A処理区、無処理区の微生物活性値(A490)を示す。 麦焼酎粕加工液処理区、加工液A処理区、無処理区のメロン生育(cm)を示す。
本発明の土壌病害防除剤は焼酎粕を有効成分として含有する。焼酎粕は、焼酎の製造工程で産出する蒸留粕であればよく、焼酎原料の種類や焼酎の製造方法については特に限定はされない。焼酎原料としては、芋、麦、蕎麦、米、栗、とうもろこし、黒糖などが挙げられる。また、焼酎粕は、原料の種類が1種単独であっても、2種以上を混合して用いてもよい。また、原料(たとえば甘藷)の品種も1品種であっても、2品種以上であってもよい。
本発明の土壌病害防除剤には、焼酎原酒を得た後に残存する焼酎粕をそのまま用いてよいが、焼酎粕加工物を用いることが好ましい。ここで、焼酎粕加工物とは、焼酎粕を固液分離した液部の加工物をいい、焼酎粕を固液分離した液部の濃縮物やその希釈液が含まれる。焼酎粕加工物の濃縮物は、使用時に適宜希釈することにより自在な成分調整が可能であり、また保存性や流通性の点で有利である。
前記焼酎粕または焼酎粕加工物は、窒素分を0.05〜5.0%、好ましくは0.1〜2.0%、さらに好ましくは0.2〜0.4%の範囲で含有するものが好ましい。窒素分を上記範囲で含有する限り、蒸留直後の焼酎粕をそのまま用いることができるが、窒素分が上記範囲となるように適宜調整した焼酎粕加工物を用いることが好ましい。
窒素分を上記範囲に調整した焼酎粕加工物は、例えば、焼酎粕を固液分離した液部の濃縮物を希釈することによって得ることができる。ここで希釈のために用いる溶媒としては、水、もしくは水を酢酸やクエン酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、プロピオン酸などの有機酸でpH3〜5に適宜調整したもの、焼酎粕を濃縮する際に生じる凝縮水(濃縮工程時に気化した後、凝縮させた水)などが挙げられる。
上記焼酎粕または焼酎粕加工物はそのまま土壌病害防除剤として使用できるが、農薬に使用可能な各種補助剤と混合し、常法に従って、液剤、水和剤、乳剤、粉剤、懸濁剤、粒剤、カプセル剤等の製剤形態に調製して使用できる。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈して使用することができる。ここでいう補助剤としては、担体、乳化剤、懸濁剤、増粘剤、安定剤、分散剤、展着剤、湿潤剤、浸透剤、凍結防止剤、消泡剤などが挙げられ、必要により適宜添加すればよい。担体としては、固体担体と液体担体に分けられ、固体担体としては、澱粉、砂糖、セルロース粉、シクロデキストリン、活性炭、大豆粉、小麦粉、もみがら粉、木粉、魚粉、粉乳などの動植物性粉末;タルク、カオリン、ベントナイト、有機ベントナイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、ゼオライト、ケイソウ土、ホワイトカーボン、クレー、アルミナ、シリカ、硫黄粉末などの鉱物性粉末などが挙げられ、液体担体としては、水;大豆油、綿実油などの植物油;牛脂、鯨油などの動物油;エチルアルコール、エチレングリコールなどのアルコール類などが挙げられる。
土壌病害防除剤に含有させる焼酎粕または焼酎粕加工物の量は、土壌病害防除効果を発揮する限り、特に制限はないが、例えば、製剤全体に対し、0.01〜100重量%とすることができる。
本発明の土壌病害防除剤の施用方法については、土壌病害の種類や適用作物の種類等によって適宜選択することができる。例えば、本発明の土壌病害防除剤を、対象作物の栽培土壌、好ましくは対象作物の主な根群域の相当する部分、たとえば畝部、または発病程度の高い部分に混和、散布、または潅注などにより施用する。土壌は、播種または苗の植え付け前の本圃土壌または育苗土壌のいずれであってもよい。また施用は土壌に限らず、隔離ベッドや根域制限ポット、苗床等に行ってもよい。
本発明の土壌病害防除剤の施用時期は、対象作物の播種または定植する前が好ましい。施用した土壌に作物苗を定植するタイミングとしては、施用後2日後〜3週間後、好ましくは10日後〜2週間後である。
施用量としては、製剤形態、施用方法や施用時期、対象作物の種類などの条件などの違いによって異なり、特に制限はされないが、たとえば液剤の場合、土壌10a(アール)あたり、0.5〜20トン、好ましくは1〜10トンの範囲で使用すればよい。
本発明の土壌病害防除剤は肥料成分が豊富にあり、定植時に改めて肥料分を施す必要はないが、土壌病害防除剤の施用と、通常の堆厩肥施用とを組み合わせることで、さらに土壌の微生物相が豊かになり、土壌病害防除効果が向上するため、適宜堆肥等を併用してもよい。また補うべき肥料成分があれば各種成分の化成肥料や土壌改良剤および有機質肥料等との併用も可能である。
土壌病害防除剤は耕作前の1回の施用で防除効果は現れるが、複数回の耕作で連用することでさらに土壌病害の抑制効果は高まる。換言すれば、施用回数を増やすことによって土壌病害抑止土壌が形成される。
本発明の土壌病害防除剤を施用することで、土壌中の微生物活性(FDA 加水分解活性)が高まること、細菌や糸状菌の菌密度が高まることなどから、元来圃場に棲息する土壌微生物が活性化され、その微生物コミュニティーが土壌病害菌や土壌病害虫に対して抑制的に働き、作物の発病を抑える環境ができると考えられる。
本発明の土壌病害防除剤により防除されうる病害は、植物寄生性土壌線虫類(ネコブセンチュウ、シストセンチュウ、ネグサレセンチュウなど)、それに寄生する糸状菌(フザリウム属菌やモノスポラスカス属菌など)および細菌(ラルストニア属菌、エルビニア属菌、シュードモナス属菌など)により野菜・花き類・畑作物・果樹類に発生する病害、例えば、つる割病、根腐病、青枯病、軟腐病、立枯病、苗立枯病等が挙げられる。より具体的にはメロンつる割病(Fusarium oxysporum f.sp.melonis)、キュウリつる割病(Fusarium oxysporum f.sp.cucumerinum)、ニガウリつる割病(Fusarium oxysporum f.sp.momordicae )、カンショつる割病(Fusarium oxysporum f.sp.batatas )、イチゴ萎黄病(Fusarium oxysporum f.sp.fragariae )、ホウレンソウ萎凋病(Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae)、レタス根腐病・サラダナ根腐病(Fusarium oxysporum f.sp.lactucae)、スイートピー株枯病(Fusarium oxysporum f.sp.)、メロン黒点根腐病(Monosporascus cannonballus)、トマト青枯病・ピーマン青枯病・ショウガ青枯病・ナス青枯病・トルコキキョウ青枯病(Ralstonia solanacearum)、ハクサイ軟腐病(Erwinia carotovora)、トマト立枯病・ピーマン立枯病(Haematonectria ipomoeae)、ショウガ根茎腐敗病(Pythium myriotylum)、およびウリ科野菜、ナス科野菜、アブラナ科野菜、カンショ等の線虫類(ネコブセンチュウ(サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita))など)による病害が挙げられる。これらの土壌病害は、1種のみならず2種以上を併発している場合も同時に防除が可能である。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。
(参考例)焼酎粕加工液の調製
麦、米、蕎麦、芋を原料とする焼酎もろみを常法にて蒸留した本格焼酎蒸留残渣(焼酎粕)を、遠心分離を用いてSS(浮遊物質濃度)が10,000ppm以下となるように固液分離した。その液部を真空濃縮装置により水分30%〜80%、pH3.5〜4.5、全窒素1.0%〜5.0%となるように濃縮したものを、水もしくは濃縮する際に副生する凝縮水を用いて、有機酸濃度5,000ppm〜15,000ppm、全窒素0.2%〜0.4%の範囲に調整し、焼酎粕加工液とした。
(実施例1)メロンつる割病に対する防除効果(麦焼酎粕加工液の温度および窒素分の違
いがメロンつる割病防除効果に与える影響)
(1)試験方法
宮崎総農試内のメロンつる割病汚染圃場において試験を行った。処理区には、定植13日前に液温(高温80℃、常温20℃)と窒素(N)分の異なる4種類の焼酎粕加工液(凝縮水希釈)を土壌に処理した(高温・N 0.2%区、常温・N 0.2%区、高温・N 0.4%区、常温・N 0.4%区)。対照区には、定植39日前に、クロルピクリンテープ(以下、「CPテープ」という)剤を土壌に処理した。土壌処理は、焼酎粕加工液については灌注により行い、CPテープ剤についてはテープ状の薬剤を50cm間隔で畦中央と通路に設置することにより行っ
た。メロン(品種;アールス雅秋冬系)の栽植距離は畦幅135 cm、株間40 cm、1アール
(a)当たり180 株植えとした。焼酎粕加工液処理区の施肥量は、焼酎粕加工液の上記施用によって株当たり窒素(N)分でN 0.2%区は11g、N 0.4%区は22gとなるようにした。また、CPテープ区と無処理区の施肥量は、100日タイプの肥効調節型肥料の施用により、株当り窒素(N)分で11g となるようにした。耕種概要は播種が2009年1月5日、定植が2月2日、交配日が3月12日〜23日、収穫が5月21日であった。収穫日に地際部の維管束褐変程度を調査し、発病株率、発病度を算出した。灌水は生育に合わせ、pF1.6 〜 2.0 の範囲を目標に行った。
(2)試験結果
各処理区における定植21日目の生育を下記表1に示す。また、図1に、高温・N 0.2%区と無処理区の生育状況の写真を示す。
Figure 0005023276
常温・N 0.2%区の生育が最も旺盛で、次いで、高温・N 0.2%区、高温・N 0.4%区、CPテープ区が同程度の生育を示した。無処理区と常温・N 0.4%区が同程度で生育が劣った。特に常温・N 0.4%区は処理後の土壌中のカビの発生が顕著で、定植時も土壌が水をはじく状態でかなり乾燥しやすかった。そのため定植後の活着が悪く初期の生育が劣ったものと考えられる。このように処理濃度が高く、土壌中のカビ発生が顕著な場合は、定植前に十分潅水することや、定植後の潅水量を通常よりも多くすることで活着不良を回避できる。
また、各処理区におけるつる割病の発病株率、発病度、枯死株率を下記表2に示す。
Figure 0005023276
つる割病による発病株率、発病度、枯死株率は、全ての焼酎粕加工液処理区においてCPテープ区、無処理区よりも低かった。以上の結果より、メロンつる割病に対して焼酎粕加工液が高い防除効果を持つことが確認できた。
(実施例2)メロンつる割病に対する防除効果(焼酎粕の原料の違いがメロンつる割病防
除効果に与える影響)
(1)試験方法
宮崎総農試内のメロンつる割病汚染圃場において試験を行った。処理区には、定植14 日前に原料(麦、芋、蕎麦)の異なる3種類の焼酎粕加工液(凝縮水希釈で、N成分を0.2%に調整)を土壌に処理するか、または、堆肥を処理した後に麦焼酎粕加工液を土壌に処理した(麦焼酎粕区、蕎麦焼酎粕区、芋焼酎粕区、麦焼酎粕+堆肥区)。対照区は定植31日前に、クロルピクリンテープ(CPテープ)剤を土壌に処理した。土壌処理は、焼酎粕加工液については灌注により行い、CPテープ剤についてはテープ状の薬剤を50cm間隔で畦中
央と通路に設置することにより行った。メロン(品種;アールス雅秋冬系)の栽植距離は畦幅135 cm、株間40 cm、1アール(a)当たり180 株植えとした。焼酎粕加工液処理区
の施肥量は、焼酎粕加工液の上記施用によって株当たり窒素(N)分で11gとなるようにした。また、CPテープ区と無処理区の施肥量は、100日タイプの肥効調節型肥料を施用により、株当り窒素(N)分で11g となるようにした。耕種概要は播種が2009年9 月10 日、定植が9月24日、交配日が10月29 日〜 31日、収穫が2010年1月4日であった。収穫日に地際部の維管束褐変程度を調査し、発病株率、発病度を算出した。灌水は生育に合わせ、pF1.6 〜 2.0 の範囲を目標に行った。
(2)試験結果
各処理区におけるつる割病の発病株率、発病度、枯死株率を下記表3に示す。また、図2に、麦焼酎粕+堆肥区、無処理区、CPテープ区のメロン生育状況の写真を示す。
Figure 0005023276
つる割病による枯死株率は、無処理区が21.4%と最も高く、CPテープ区は14.3%であったのに対し、蕎麦焼酎粕区は7.1%、麦焼酎粕区と芋焼酎粕区は3.6%であった。麦焼酎粕+堆肥区では枯死株は無かった。維管束の褐変程度での発病度は、無処理区が36.6と最も高く、次いで、芋焼酎粕区、CPテープ区、蕎麦焼酎粕区、麦焼酎粕区の順で、麦焼酎粕+堆肥区が4.5と最も低かった。
以上の結果から、焼酎粕区は全ての原料で無処理区やCPテープ区よりも高い防除効果を示したが、原料別で見た場合は、麦焼酎粕がメロンつる割病に対して最も高い防除効果を示した。また、同じ麦焼酎粕処理でも事前に堆肥を処理し、土壌中の微生物相を豊かにすることで、その防除効果をさらに高めることが出来る可能性も示唆された。
(実施例3)メロンの主要土壌病害に対する防除効果(麦焼酎粕加工液のメロン黒点根
腐病、メロンつる割病及びサツマイモネコブセンチュウ病に対する防除効果)
(1)試験方法
宮崎総農試内でメロン黒点根腐病、メロンつる割病、及びサツマイモネコブセンチュウ病の汚染圃場をそれぞれ作成し、試験を行った。麦を原料した焼酎粕加工液(凝縮水希釈でN成分を0.2%に調整)は、定植15 日前に土壌に処理した。対照区は黒点根腐病及びつる割病に対してはクロルピクリン燻蒸剤、ネコブセンチュウ病に対してはD-D 剤を定植14 日前に30cm 千鳥に灌注処理した。
各病害の発病の調査は、地上部に関しては萎凋・枯死株の調査を行い、萎凋度を算出した。地下部については、黒点根腐病は根の褐変程度、つる割病は地際部維管束の褐変程度、ネコブセンチュウ病は根こぶの着生程度についてそれぞれ調査を行った。
焼酎粕加工液処理区の施肥量は、焼酎粕加工液の上記施用によって株当たり窒素(N)分で11gとなるようにした。また、対照区と無処理区の施肥量は、100日タイプの肥効調節型肥料を施用により、株当り窒素(N)分で11g となるようにした。耕種概要は、品種はアールス雅秋冬系を用い、播種が2009年9月9日、定植は9月25 日、交配日は11月1〜4日、収穫が2010年1月4日であった。
(2)試験結果
各処理区におけるメロン黒点根腐病、メロンつる割病、ネコブセンチュウ病に対する防除効果試験結果を下記表4に示す。なお、表4Bのメロンつる割病はメロン黒点根腐病が混発した。
Figure 0005023276
焼酎粕加工液処理区は、メロン黒点根腐病及びメロンつる割病に対して対照のクロルピクリン剤処理区より萎凋・枯死株率が低く抑えられ、高い防除効果が認められた。また、ネコブセンチュウ病に対しても無処理区は枯死株が多発し、根こぶ指数も高く、非常に発生程度の高い条件下であったが、焼酎粕加工液処理区では枯死株は皆無であり、発病を低く抑え高い防除効果が認められた(図3)。また対照のD-D剤と比較して根こぶ指数はほぼ同等であったが、地上部の萎凋程度が低く、果実品質が高かった(図4)。以上の結果から、焼酎粕加工液処理区は、いずれの土壌病害に対しても高い防除効果が認められた。
(実施例4) 焼酎粕のメロンつる割病に対する防除作用機序の解明
(1)試験方法
メロンつる割病汚染圃場から汚染土を採取し、1/2000 ワーグネルポットに詰め、麦、芋、蕎麦を原料とした焼酎粕加工液3種(いずれの加工液も凝縮水希釈でN成分を0.2%に調整)、および麦を原料とした焼酎粕加工液(水希釈でN成分を0.2%に調整。以後、「加工液A」と称する)を1ポット当たり約1.1 L(10t/10a 換算)を潅注し、2週間静置後、メロン(品種;アールス雅秋冬系)を1ポット当たり3株(3反復)定植した。定植までの土の経時的なpH、定植時の有機酸濃度、地温、酸化還元電位、微生物活性の推移、微生物の動態、および定植後のメロンの生育調査を行った。
また、麦を原料とした焼酎粕加工液2種(凝縮水希釈または水希釈でN成分を0.2%に調整)については、圃場試験でメロンつる割病に対する防除効果を調査した。
(2)試験結果
(a) 経時的pH
定植までの土の経時的なpHについては、いずれの焼酎粕加工液処理区においても、処理時のpHは4前後であったが、処理3日後には無処理区と差がないほどまで上昇していた。
(b) 有機酸濃度
いずれの焼酎粕加工液処理区においても、各種有機酸も定植時には検出されず、急激に有機酸の分解が進むことによりpH が上昇するものと推測された。
(c) 地温
いずれの焼酎粕加工液処理区においても、地温は微生物の活動が活性化されることにより、かなり上昇することが予想されたが、20〜30℃の範囲にあり、防除効果には熱による直接的な影響はないと考えられた。
(d) 酸化還元電位
いずれの焼酎粕加工液処理区においても、酸化還元電位は処理後3日目の測定では+330〜+800の範囲にあり、その後やや上昇し、酸化状態で推移した。
(e) 微生物活性の推移、微生物の動態
いずれの焼酎粕加工液処理区においても、焼酎粕加工液処理により、糸状菌や細菌数は増加する傾向にあったが、病原菌(Fusarium oxysporum)の菌密度も大幅に増加した。従って、防除効果は病原菌の増殖を抑制することによるものではないことが判明した。
(f) 微生物活性値
微生物活性値(A490)については、焼酎粕加工液3種(麦、芋、蕎麦)の比較において原料により差があり、最も高いのは麦焼酎粕加工液であった(図5)。一方、圃場試験(実施例2)においても、麦焼酎粕加工液の防除効果は芋焼酎粕加工液、蕎麦焼酎粕加工液より高い結果となったので、防除効果は微生物の活性化の関与が示唆された。
また、微生物活性値(A490)の麦焼酎粕加工液と加工液Aの比較においては、麦焼酎粕加工液処理区の方が糸状菌及び細菌の菌密度がより高く、それを裏付けるように微生物活性値が高かった(図6)。
(g)メロンの生育調査
麦焼酎粕加工液処理区では、加工液A処理区と比較して初期生育が明らかに抑えられ、遅れて生育が旺盛となった(図7)。
(h) 圃場試験
圃場試験では、麦焼酎粕加工液の防除効果は高かったが、加工液Aの効果はやや劣った(表5)。麦焼酎粕加工液と加工液Aの成分の差は主に酢酸濃度の差であった。
Figure 0005023276
以上の結果から、焼酎粕によるメロンつる割病に対する防除作用機序には、焼酎粕加工液成分による有用土壌微生物の活性化およびその影響によると思われる誘導抵抗性が関与していることが示唆された。また、その防除活性には焼酎粕の酢酸濃度が影響することがわかった。
(実施例5)メロンに対する焼酎粕加工液の肥料効果
(1)試験方法
宮崎総農試内のメロンつる割病汚染圃場において試験を行った。処理区には、定植13日前に原料(麦、芋、蕎麦)の異なる3種類の焼酎粕加工液(いずれの加工液も凝縮水希釈でN成分0.2%に調整)を土壌に処理した。対照区には、定植31日前に、CPテープ剤を土壌に処理した。土壌処理は、焼酎粕加工液については灌注により行い、CPテープ剤についてはテープ状の薬剤を50cm間隔で畦中央と通路に設置することにより行った。メロン(品種
;アールス雅秋冬系)の栽植距離は畦幅135 cm、株間40 cm、1アール(a)当たり180株植えとした。焼酎粕加工液処理区の施肥量は、焼酎粕加工液の上記施用によって株当たり窒素(N)分で11gとなるようにした。また、CPテープ区と無処理区の施肥量は、100日タイプの肥効調節型肥料の施用により、株当り窒素(N)分で11g となるようにした。耕種概要は播種が2009年9月10日、定植が9月24日、交配日が10月29日〜31日、収穫が2010年1月4日であった。灌水は生育に合わせ、pF1.6〜2.0の範囲を目標に行った。
各処理区における定植26日目の生育を下記表6に、収穫終了時の茎葉の状態を下記表7に、果実の特性を下記表8にそれぞれ示す。
Figure 0005023276
Figure 0005023276
Figure 0005023276
定植後、26日目の生育調査では肥効調節型肥料区の生育が最も旺盛で、各焼酎粕加工液区はやや生育が抑制されていた。特に草丈について、その差が顕著であった。収穫時の生育調査では、全ての調査項目において、肥効調節型肥料区と各焼酎粕加工液区の差はほとんど無かった。果実調査は、果重や果実の大きさで肥効調節型肥料区と各焼酎粕加工液区の差は無かった。
本発明は農薬製造分野において利用できる。

Claims (6)

  1. 焼酎粕を固液分離した液部の濃縮物を凝縮水、または有機酸でpH3〜5に調整した水溶液にて希釈し、有機酸濃度を5,000〜15,000ppm、全窒素濃度を0.2〜0.4%に調整した焼酎粕加工液を有効成分として含む、土壌病害防除剤。
  2. 土壌病害が、糸状菌、細菌、線虫類により発生する土壌病害である、請求項に記載の土壌病害防除剤。
  3. 糸状菌が、フザリウム属菌またはモノスポラスカス属菌である、請求項に記載の土壌病害防除剤。
  4. 線虫類がネコブセンチュウ類である、請求項に記載の土壌病害防除剤。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の土壌病害防除剤を、対象作物を栽培する土壌に施用することを特徴とする、土壌病害防除法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の土壌病害防除剤と堆肥と併用して対象作物を栽培する土壌に施用することを特徴とする、土壌病害防除法。
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