JP5022981B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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本発明は、荷電粒子線装置に関し、特に、電子線(荷電粒子線)を試料に照射した後の2次電子検出信号に基づき、電子線の照射位置の安定性に影響を与える可能性のある低周波の環境外乱に関する情報を表示する荷電粒子線装置に関する。
近年、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)などの荷電粒子線装置では、分解能の向上などに伴って、電子線の照射位置の安定性がより要求されるようになってきている。例えば、SEMを利用した半導体検査装置では、試料を載せたステージを移動し、電子線で試料を走査し、試料から放出された2次電子を捉え、SEM画像(荷電粒子線装置の検出画像)によってパターン線幅や欠陥を評価している。そして、半導体部品などの検査対象物の微細化に伴い、電子線の照射位置の高い安定性がより必要になってきている。
SEM画像の場合、解像度、画素数、コントラスト、エッジシャープネスなどから画質を判断されることが多い。そして、解像度やエッジシャープネスを左右する要素として、試料に対する電子線の照射位置の変動が挙げられる。つまり、振動(電車、車両、人などによる振動)、磁場、騒音などの環境外乱が装置に作用すると、電子線の光軸がずれ、ステージが微小振動するために、所定の位置に電子線を偏向できず、そのため、SEM画像のエッジが不鮮明になったり、局所的にノイズが入ったりする。
例えば、特許文献1では、床振動などの外部環境から電子線描画装置に伝達される振動を検出し、電子線の照射位置を偏向補正することによって高精度に描画を行う電子線描画装置に関する技術が開示されている。
しかし、特許文献1の開示技術は、電子線描画装置に関するものであって、SEMなどに関するものではない。また、特許文献1の開示技術は、反射電子を利用するものであって、2次電子を利用する技術とは前提が異なり、SEMなどに応用するのは容易ではなく、応用できたとしても高精度を実現するのは困難である。
そこで、本発明者らは、特許出願(特願2008-054223:以下、「先願特許」という。)で、SEM画像を取得する際の2次電子検出信号に同期した電子線の照射位置の計測方法を提案した。この方法では、電子線でパターンエッジを走査し、そのときの2次電子検出信号から荷電粒子線の走査による高周波成分をローパスフィルタによって取り除くことで、低周波の振動成分あるいはノイズ成分を抽出することができる。つまり、SEM画像を1枚取得するときの2次電子検出信号から、環境外乱による電子線の照射位置のずれを検出し、安定性の評価パラメータとして扱うことができる。
特許第3075468号公報
しかしながら、1枚のSEM画像を取得してから次のSEM画像を取得するまでには、待ち時間(タイムラグ)が存在する。したがって、前記先願特許の技術では、2次電子検出信号が、SEM画像1枚の取得時間内であれば連続波形となるが、SEM画像の切り替わり時には不連続波形を含んでしまう。また、複数のSEM画像を取得する場合や1Hz以下のFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)演算などの周波数解析を行う場合には、1秒以上の連続波形が必要となる。
そこで、本発明は、前記した問題を解決するためになされたものであり、荷電粒子線装置において、検出画像の切り替わり時の不連続波形を含んだ2次電子検出信号に基づいた場合でも、電子線の照射位置の安定性を評価するための高精度な解析情報を表示することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明は、試料へ荷電粒子線を照射し前記試料から発生する2次電子を検出器で検出して検出画像を生成する機能を有し、さらに、前記荷電粒子線の照射位置の安定性に影響を与える可能性のある低周波の環境外乱に関する情報を表示する機能を有する荷電粒子線装置である。荷電粒子線装置は、前記検出器から出力される2次電子検出信号のオフセットを取り除くACカップリングと、前記オフセットを取り除かれた2次電子検出信号の入力を受け付けて、前記荷電粒子線の走査による高周波成分を取り除くローパスフィルタと、前記高周波成分を取り除かれた2次電子検出信号の入力を受け付けて、前記検出画像の切り替わり時の不連続波形成分をキャンセルして連続波形成分に基づいて補完する補完手段と、前記補完された2次電子検出信号の波形を周波数解析する解析手段と、前記周波数解析の結果を、前記低周波の環境外乱に関する情報として表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。その他の手段については後記する。
本発明によれば、荷電粒子線装置において、検出画像の切り替わり時の不連続波形を含んだ2次電子検出信号に基づいた場合でも、電子線の照射位置の安定性を評価するための高精度な解析情報を表示することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」という。)について、図面を参照(言及図以外の図も適宜参照)しながら説明する。
図1は、荷電粒子線装置の構成図である。荷電粒子線装置100において、電子源1から放出された電子線2は、電子光学鏡筒3の内部で、対物レンズ4によって収束し、偏向レンズ5によって偏向される。また、電子線2は試料6上の偏向領域内で走査され、検出器7で捉えた2次電子の検出信号は、増幅器11によって増幅され、コンソール8のコンピュータ装置30に送られる。そして、コンピュータ装置30によって、試料6の表面形状などの情報を得ることができる。
コンソール8は、コンピュータ装置30とディスプレイ9(表示手段)を備えて構成される。コンピュータ装置30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、入出力インタフェースなどから構成され、それらによって画像処理装置12や演算処理装置31の機能などが実現される。画像処理装置12は、増幅器11からの情報に基づいて検出画像を作成する。演算処理装置31(解析手段)は、FFT演算や平均化処理(複数データの加算平均などを算出して使用する処理)などを行う。
なお、解像度の良い画像(検出画像)を取得するためには電子線2が細く収束し、かつ、電子線2の光軸が試料6に対して安定していなければならない。そこで、電子線の照射位置の安定性に影響を与える可能性のある低周波の環境外乱に関する高精度な解析情報などをディスプレイ9に表示させることが、本実施形態の荷電粒子線装置100における目的となる。
ここで、理解を助けるため、前記先願特許の技術について説明する。図9は、前記先願特許における電子線の照射位置の安定性評価方法の説明図である。なお、図1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図9に示すように、電子線2の偏向領域に、試料6上に形成されたパターンのエッジであるパターンエッジ10が掛かるようにしておく。このように、高倍率でパターンエッジ10を観察することにより、電子線の偏向走査周波数より低域(低い周波数)の変動を計測でき、電子線の照射位置の安定性を評価することができる。
試料6から放出される2次電子を検出器7が検出し、その検出情報を増幅器11が増幅する。増幅器11が増幅した情報91(縦軸は電圧、横軸は時間)は画像処理装置12に送られ、画像処理装置12が処理してディスプレイ9にSEM画像14として表示する。パターンエッジ10を含む領域を電子線2で走査した場合のSEM画像14では、エッジ部は明るく表示(右側の狭い領域)され、それ以外の領域は暗く表示(左側の広い領域)される。
電子線の照射位置の不安定な挙動は1ラインごとの明暗の比の変化となって現れるため、偏向周期の明暗信号をローパスフィルタ13に通過させることによって、電子線の照射位置の変動成分のみ(情報92)が得られる。その後、情報92に対してFFT演算15(周波数解析)などを施すことで、電子線の照射位置の不安定な挙動の原因となっている環境外乱(振動など)に関するパワースペクトルなどが得られる。
このように、前記先願特許の技術によれば、SEM画像14を1枚取得する時間内に関しては、連続波形が得られる。しかし、SEM画像を数枚取得して平均化処理をしたり、FFT解析の下限周波数を1Hz以下としたりする場合には、画像が切り替わる間でも連続した波形が必要になる。そこで、以下の本発明の第1実施形態〜第6実施形態において、当該連続波形を得る手法、および、その連続波形に基づいた解析処理や表示などについて説明する。
(第1実施形態)
図2は、第1実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。なお、図9と同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。第1実施形態では、SEM画像14の切り替わり時の不連続な2次電子検出信号の影響を低減させて、電子線の照射位置の安定性を評価するための情報を得る方法について説明する。
電子線2でパターンエッジ10を含む領域を走査したのち、その領域から放出される2次電子を検出器7で捉え、その出力を増幅器11で増幅し、画像処理装置12で画像に処理してSEM画像14とする。ここで、図3は、2次電子検出信号が順次処理されるときの各波形を示す模式図である。なお、図3の(a)TP1〜(e)TP5は、図2に示すTP1〜TP5の時点での信号である。
増幅器11から出力された信号波形は、図3(a)のように電子線の偏向走査周期に同期した波形となっており、SEM画像1枚分の走査が繰り返された後に待ち時間(時刻T〜T間、時刻T〜T間)がある。この図3(a)の信号が得られた後の処理が比較技術(前記先願特許)の場合とは異なる。
TP1の出力波形を、ACカップリング16に通過させることによって、DC(直流)オフセットを取り除く(図3(b)の波形となる)。つまり、図3(b)のTP2の出力波形は、図3(a)のTP1の出力波形を、平均(あるいは中央)値が0(ゼロ)Vとなるように下方に平行移動したものである。なお、ACカップリング16は、電気信号のDC成分(直流成分)を除去する回路構成である。
次に、TP2の出力波形を、第1のローパスフィルタ17に通過させることにより、電子線の照射位置の変動(目標位置に対する実際の照射位置との偏差)が得られる(図3(c)の波形となる)。つまり、第1のローパスフィルタ17は、電子線の走査による高周波成分(例えば数キロHz程度)を取り除く役割を果たす。ただし、このTP3の波形は、変動の振幅に対して画像切り替わり時の矩形波のノイズ(時刻T〜T間、時刻T〜T間の波形)が大きく、FFT演算をしても充分な検出精度が得られない。
そこで、図2に示すように、第1のローパスフィルタ17の出力をアナログスイッチ18(補完手段)の入力信号とし、同時にこの信号を反転増幅器19で反転させて、アナログスイッチ18のコントロール入力とする。このアナログスイッチ18はコントロール入力信号がローレベル(L)で導通、ハイレベル(H)で非導通となる。アナログスイッチ18の出力とGND間は高抵抗20で接続されている。この構成によって、SEM画像14の電子線の照射位置の変動の情報が得られている間は、アナログスイッチ18が導通して、後段の回路にその変動信号が出力される。一方、SEM画像14の切り替わり時には、GND(ゼロ)電位がアナログスイッチ18の後段に出力される。このアナログスイッチ18による出力波形は、図3(d)のTP4に示す通りである。なお、アナログスイッチ18のコントロール入力信号は、適宜増幅器でレベルを調整してもよい。
その後、出力ゼロ(V)の区間を含むTP4の波形を、第2のローパスフィルタ21(補完手段)に通過させることによって、SEM画像の切り替わり時の不連続な波形の影響を低減させることができる(図3(e)のTP5の波形となる)。不連続波形は高周波周期関数で構成されるため、第2のローパスフィルタ21はこの高周波成分を低減させ、評価対象の低周波成分を通過させる役割を果たす。結果として、この第2のローパスフィルタ21により、SEM画像の切り替わり時の不連続波形成分(ゼロ電位とされた部分)を連続波形成分によって補完することができる。また、第2のローパスフィルタ21により、アナログスイッチ18の切り替わり時のノイズの影響を減らすことができ、さらに、その後に周波数解析をする前段階として信号波形の帯域を制限(高域カット)することができる。
このように、第1実施形態の荷電粒子線装置100によれば、簡単なアナログ回路での信号処理によって、ビーム変位(電子線の照射位置)を、直接、電圧信号としてモニタできる。そして、その後、この電圧信号をA/D(analog to digital)変換して周波数解析し、その周波数解析の結果を低周波の環境外乱に関する情報として表示することで、利用者は、検出画像の切り替わり時の2次電子検出信号の不連続波形の影響をあまり受けずに、電子線の照射位置の安定性を評価することができる(詳細は第2実施形態〜第6実施形態で後記)。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。第2実施形態では、検出器7から第2のローパスフィルタ21までの構成は第1実施形態の場合と同じであるので、その部分の構成の説明を省略する。第2のローパスフィルタ21が出力した信号を、その後、A/D変換器22がデジタル信号に変換し、コンピュータ装置30が、メモリ23に記憶し、ウィンドウ処理24、FFT演算15、平均化処理25を行い、その演算処理結果をディスプレイ9に表示する(表示内容については第6実施形態で後記)。なお、ウィンドウ処理24とは、漏れ誤差(リーケージ誤差)を減らすために、データの切り取り(ウィンドウ)の始点と終点の両端を徐々に小さくしていき、次の周期に移る境目をゼロに近くするような重み付け処理のことである。
このように、第2実施形態の荷電粒子線装置100によれば、第2のローパスフィルタ21が出力した信号に対して、ウィンドウ処理24、FFT演算15、平均化処理25などの周波数解析を具体的に行い、その周波数解析の結果を低周波の環境外乱に関する情報として表示することで、利用者は、荷電粒子線装置の検出画像の切り替わり時の2次電子検出信号の不連続波形の影響をあまり受けずに電子線の照射位置の安定性を評価することができる。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。第3実施形態の特徴は、増幅器11の出力をA/D変換し、それ以降の処理をプログラム(ソフトウェア)で行っていることである。具体的には、まず、増幅器11が出力した信号を、A/D変換器22がデジタル信号に変換する。その後、コンピュータ装置30は、そのA/D変換したデータ(図3(a))をメモリ23に書き込み、オフセット調整26を行う(図3(b))。次に、コンピュータ装置30は、その出力を第1のローパスフィルタ17a(ソフトウェアによるローパスフィルタ)で処理し(図3(c))、ゼロ補完27でしきい値V(マイナスの値)を下回った場合に出力をゼロ電位で補完する(図3(d))。そして、コンピュータ装置30は、その出力を第2のローパスフィルタ21a(ソフトウェアによるローパスフィルタ)で処理し、それ以降は、第1実施形態の場合と同様、ウィンドウ処理24、FFT演算15、平均化処理25を行い、その演算結果をディスプレイ9に表示する
このように、第3実施形態の荷電粒子線装置100によれば、第1実施形態および第2実施形態でアナログ回路によって処理していた部分をソフトウェア的に処理することで、アナログ回路が不要となり、低コスト化を実現することができる。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。第4実施形態では、処理内容は第3実施形態の場合と同じであるが、増幅器11とA/D変換器22もコンソール8として一体化した点が特徴である。
このように、第4実施形態の荷電粒子線装置100によれば、検出器7から出力される信号の処理構成全体をコンソール8に一体化することで、装置の管理が容易になる。
(第5実施形態)
図7は、第5実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。第5実施形態では、処理内容は第3実施形態の場合と同じであるが、A/D変換器22のデジタル出力を受け付けるメモリ23から平均化処理25までの機能をFPGA(Field Programmable Gate Array)40(あるいはCPLD(Complex Programmable Logic Device))に集約(半導体チップ化)している。つまり、この場合、図1の構成におけるコンピュータ装置30がFPGA40(またはCPLD)に置き換わる。
このように、第5実施形態の荷電粒子線装置によれば、ハードウェア記述言語によって動作するFPGA40(またはCPLD)で演算を行うことにより、演算の高速化、コンピュータ装置不要による低コスト化、開発や実装の容易化などを実現することができる。
(第6実施形態)
図8は、周波数解析の結果を表示するディスプレイの画面例である。ディスプレイ9には、SEM画像14、条件50、グラフ28およびパワースペクトル29が表示される。
条件50は、SEM画像14の取得時の各条件を示す。
グラフ28は、3枚のSEM画像14を取得したときの電子線の照射位置の変動の時刻歴波形(時間的変化を示す波形)を示し、縦軸は変位、横軸は時間である。
パワースペクトル29は、前記した時刻歴波形をFFT演算した結果であり、縦軸は振幅、横軸は周波数である。
そして、前記したように2次電子検出信号はSEM画像の切り替わり時に不連続となるが、第1実施形態から第5実施形態で説明した方法により、不連続波形の影響を低減させているため、パワースペクトル29においては、電源同期ノイズ、機械振動起因のスペクトルが識別できるほどの分解能が得られる。さらに、平均化処理によって、周波数解析結果を平滑化することができるが、これは必ずしも必須の処理ではない。
このように、第6実施形態の画面例によれば、周波数解析の結果を、低周波の環境外乱に関する情報として表示することができる。これにより、利用者は、荷電粒子線装置の検出画像の切り替わり時の2次電子検出信号の不連続波形の影響をあまり受けずに電子線の照射位置の安定性を評価することができる。
このようにして、各実施形態の荷電粒子線装置100によれば、検出画像の切り替わり時の不連続波形成分をキャンセルして連続波形成分によって補完し、その補完された2次電子検出信号の波形を周波数解析して、その周波数解析の結果を、低周波の環境外乱に関する情報として表示することで、利用者は、荷電粒子線装置の検出画像の切り替わり時の2次電子検出信号の不連続波形の影響をあまり受けずに電子線の照射位置の安定性を評価することができる。
また、高周波成分を取り除かれた2次電子検出信号の入力を受け付けて検出画像の切り替わり時の不連続波形成分をゼロ電位にするアナログスイッチ18と、不連続波形成分をゼロ電位とされた2次電子検出信号の入力を受け付けてゼロ電位とされた部分を連続波形成分によって補完するための第2のローパスフィルタ21と、によって補完手段を具体的に実現することができる。
さらに、電子線2の試料6上における照射位置の変動の時刻歴波形(複数の検出画像の切り替わり前後の波形を含んでいる時刻歴波形)と、当該時刻歴波形を周波数解析した結果と、をディスプレイ9に表示することで、複数のSEM画像14に関する高精度な解析結果を表示することができる。
また、周波数解析の結果が時刻歴波形のパワースペクトルを含んでいることで、利用者は、電子線の照射位置の安定性を評価しやすい。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。例えば、各実施形態の荷電粒子線装置は、半導体検査装置、測長SEM、分析SEM、などに適用することができる。また、周波数解析は、FFT演算によるものでなくても、通常のFT(Fourier Transform:フーリエ変換)演算によるものであってもよい。その他、具体的な構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
荷電粒子線装置の構成図である。 第1実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。 2次電子検出信号が順次処理されるときの各波形を示す模式図である。 第2実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。 第3実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。 第4実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。 第5実施形態の荷電粒子線装置の構成を示す図である。 周波数解析の結果を表示するディスプレイの画面例である。 先願特許における電子線の照射位置の安定性評価方法の説明図である。
符号の説明
1 電子源
2 電子線
3 電子光学鏡筒
4 対物レンズ
5 偏向レンズ
6 試料
7 検出器
8 コンソール
9 ディスプレイ
10 パターンエッジ
11 増幅器
12 画像処理装置
13 ローパスフィルタ
14 SEM画像
15 FFT演算
16 ACカップリング
17,17a 第1のローパスフィルタ
18 アナログスイッチ
19 反転増幅器
20 高抵抗
21,21a 第2のローパスフィルタ
22 A/D変換器
23 メモリ
24 ウィンドウ処理
25 平均化処理
26 オフセット調整
27 ゼロ補完
28 グラフ
29 パワースペクトル
30 コンピュータ装置
40 FPGA(CPLD)
100 荷電粒子線装置

Claims (4)

  1. 試料へ荷電粒子線を照射し前記試料から発生する2次電子を検出器で検出して検出画像を生成する機能を有し、さらに、前記荷電粒子線の照射位置の安定性に影響を与える可能性のある低周波の環境外乱に関する情報を表示する機能を有する荷電粒子線装置であって、
    前記検出器から出力される2次電子検出信号のオフセットを取り除くACカップリングと、
    前記オフセットを取り除かれた2次電子検出信号の入力を受け付けて、前記荷電粒子線の走査による高周波成分を取り除くローパスフィルタと、
    前記高周波成分を取り除かれた2次電子検出信号の入力を受け付けて、前記検出画像の切り替わり時の不連続波形成分をキャンセルして連続波形成分に基づいて補完する補完手段と、
    前記補完された2次電子検出信号の波形を周波数解析する解析手段と、
    前記周波数解析の結果を、前記低周波の環境外乱に関する情報として表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 前記補完手段は、
    前記高周波成分を取り除かれた2次電子検出信号の入力を受け付けて、前記検出画像の切り替わり時の不連続波形成分をゼロ電位にするスイッチと、
    前記不連続波形成分をゼロ電位とされた2次電子検出信号の入力を受け付けて、ゼロ電位とされた部分を連続波形成分に基づいて補完するための第2のローパスフィルタと、
    を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  3. 前記表示手段は、
    前記荷電粒子線の前記試料上における照射位置の変動の時間的変化を表す時刻歴波形と、当該時刻歴波形を周波数解析した結果と、を表示し、前記時刻歴波形は複数の前記検出画像の切り替わり前後の波形を含んでいる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記周波数解析の結果は、前記荷電粒子線の前記試料上における照射位置の変動の時間的変化を表す時刻歴波形に関するパワースペクトルを含んでいることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置。
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