JP5018929B2 - 空気流量測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流量センサの出力信号である流量電圧信号をデジタルデータに変換して出力する時間A/D変換回路(TAD)を備えた空気流量測定装置に関するもので、特に内燃機関の空気流量測定装置における信号処理装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、複数のアナログ入力電圧信号をアナログマルチプレクサの切り替え制御により順次選択し、選択されたアナログ入力電圧信号をA/D変換して出力する時間A/D変換回路(TAD)と、このTADにより得られるA/D変換出力データ(センサの出力信号であるアナログ入力電圧信号に対応するデジタルデータ)のアナログ−デジタル変換特性が非線形で、これが変換誤差になるため、センサ出力信号の補正処理に用いる基準電圧を少なくとも3個使用してセンサ出力信号のA/D変換出力データのアナログ−デジタル変換特性を直線補正する補正演算回路とを備えた信号処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、TADにより得られるA/D変換出力データのアナログ−デジタル変換特性は、図4に示したように非線形となっており、これをデジタルデータとして用いると、最終のセンサ出力に非直線性誤差が重畳しセンサ出力精度が低下する。
そこで、特許文献1に記載の信号処理装置では、3つの最小電圧Vmin、最大電圧Vmax、中央電圧Vcに対するTAD出力データ(TADにより得られるA/D変換出力データ)を用いて、アナログ−デジタル変換特性の非直線性を、直線補正する補正演算回路を設置している。
ところで、自動車等のエンジンの吸入空気流量を測定する手段として熱式空気流量計(熱線式の流量センサ)が知られている。従来の流量センサは、発熱抵抗体の発熱量が空気流量によって放熱され、その放熱量が空気流量に相関することを利用して、空気流量を測定するものである。この検出方法では、空気流量の絶対値しか検出することができす、空気の流れ方向を検出することができなかった。例えば4気筒エンジンでは、低速回転で且つ高負荷の時に吸気脈動が大きくなり、空気の流れ方向が逆流することがある。このため、空気の順方向および逆方向に関わらず空気の流量のみを検出している従来の流量センサでは、エンジンの燃焼室に吸入される空気流量を正しく検出することができない。
なお、従来は、4気筒エンジンの低速回転域において吸気脈動が大きくなり、スロットル全開付近で逆流を発生する場合が多かったが、近年の排出ガス規制、低燃費化等の要求に対応した給排気バルブの開閉時間を変化させる等の複雑な制御を行うエンジンでは、高速回転域において、吸気脈動、逆流が発生し、逆流量も拡大する傾向にある。
そこで、空気の流れ方向を検出して空気流量を測定する熱線式の流量センサを備えたシステムとして、特許文献2に記載された空気流量測定装置がある。この空気流量測定装置には、流量センサの出力信号である流量電圧信号をデジタル出力信号に変換する時間A/D変換回路を備え、その後、信号補正処理してECU等の外部コンピュータへ出力する信号処理装置を備えている。
流量センサは、シリコン基板の薄膜部の中央に発熱抵抗体(ヒータ)を配置し、この発熱抵抗体を中心にして吸気流方向に沿った上下流側に、流量信号検出用の温度検出抵抗体を配置している。そして、ヒータ温度制御回路で発熱抵抗体を吸気温度に対してある一定温度だけ高くするように設定し、薄膜部の上下流の温度を温度検出抵抗体で検出し、温度検出抵抗体の温度差を算出して流量を測定する。なお、逆流の場合は、上流側、下流側の温度分布が逆になり、算出される温度差の符号も逆転するため、空気の流れ方向も判別できる。ここで、流量とは、質量流量(g/sec)である。
また、流量センサに設置されている発熱抵抗体(ヒータ)、温度補償抵抗体等は、抵抗値が温度依存特性を有する感温抵抗体により構成されている。発熱抵抗体は、温度補償抵抗体と共にブリッジ回路等に組み込まれている。そして、発熱抵抗体に流れる加熱電流は、ヒータ温度制御回路により、発熱抵抗体が周囲の空気温度(吸気温度)に対して所定の発熱温度を保つように制御される。
ところが、流量センサは、個体差に起因して流量出力特性や温度特性にばらつきがあるため、空気流量測定装置は、流量センサの個体差ばらつきをデジタル信号処理回路で補正して、補正された信号をECUに出力するようになっている。
デジタル信号処理回路で個体差ばらつきをデジタル補正するために、特許文献1に記載されたTADおよび直線補正演算回路を備えた信号処理装置を、特許文献2に記載された空気流量測定装置に適用することが考えられる。
なお、特許文献1に記載されたTADを適用した空気流量測定装置では、5個のアナログ入力電圧信号を所定の順序で選択してTADに順次入力し、入力したアナログ入力電圧信号をTAD出力データ(TADにより得られるA/D変換出力データ)に変換してTADから補正演算回路へ出力し、A/D変換データに対して直線補正、流量出力特性や温度特性の補正処理を行う。補正されたデジタル信号は、最終的に周波数信号に変換してECU側へ出力する。
5個のアナログ入力電圧信号とは、流量センサの出力信号を電圧変換した流量電圧信号Vq、流量センサの温度特性を補正するために必要な吸気温度センサの出力信号を電圧変換した温度電圧信号Vt、3個の基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3である。
ここで、特許文献1に記載された信号処理装置を、特許文献2に記載された空気流量測定装置に適用した信号処理装置(比較例1)の場合、図10のフローチャートに示したようなプログラムが考えられる。
TADのA/D変換処理が開始されると、先ずSW切り替え制御によりアナログマルチプレクサを基準電圧信号Vref3側に切り替える。これにより、基準電圧信号Vref3がTADのアナログ入力電圧信号としてサンプリングされる。そして、基準電圧信号Vref3をA/D変換してA/D変換結果であるデジタルデータをレジスタに格納する(ステップS81)。
他のアナログ入力電圧信号である基準電圧信号Vref2、Vref1、温度電圧信号Vt、流量電圧信号Vqについても、ステップS81と同様な処理が行われる(ステップS82〜S85)。
すなわち、TADには、ステップS81〜S85の順序で、しかも一定の周期(サンプリング周期)毎に5個のアナログ入力電圧信号が入力される。また、ステップS85の間隔時間、つまりTADにおける流量電圧信号のサンプリング周期時間は、T1(ms)となる。
また、ステップS81からS85の処理と並行してステップS91〜S93よりなる処理が実行される。
先ずステップS91では、TADから出力されたTAD出力データ(A/D変換出力データ)に対して、特許文献1に記載された直線補正、および特許文献2に記載された温度特性補正等の補正演算処理が実行される。
次に、ステップS92では、補正演算回路から出力された補正演算値(補正処理後のデジタル出力信号)を周波数信号に変換する周波数変換処理が実行される。
次に、ステップS93では、周波数変換回路から出力された周波数信号をECU側のコンピュータへ出力する出力処理が実行される。
特許第4074823号公報 特開2009−288153号公報
[発明が解決すべき課題]
ところが、特許文献1に記載された信号処理装置を、特許文献2に記載された空気流量測定装置に適用した信号処理装置(比較例1)の場合には、5個のアナログ入力電圧信号を一定周期で、しかも一定の順序でサンプリングしてTADでA/D変換するようなプログラムになっている。つまりアナログマルチプレクサのSW切り替え制御が一巡して全てのアナログ入力電圧信号(Vref3、Vref2、Vref1、Vt、Vq)が選択される期間内に流量電圧信号Vqも他のアナログ入力電圧信号と同様に1回ずつサンプリングしてTADでA/D変換するようなプログラムになっている。
これによって、TADにおける流量電圧信号をサンプリングする前回のタイミングと、今回のタイミングとの時間間隔であるサンプリング周期が、サンプリング周期T1(ms)のように非常に長くなる(図10参照)。
したがって、流量電圧信号のサンプリング周期T1(ms)が、図10に示したように長くなると、図9(b)に示したように、流量センサの性能の1つである高周波脈動時(エンジンの高速回転域において発生する吸気脈動時、逆流時)における空気流量変化に追従できなくなるという問題があった。
本発明の目的は、流量センサの出力信号である流量電圧信号のサンプリング周期を、比較例1のサンプリング周期よりも短くすることのできる空気流量測定装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、信号処理装置は、基準電圧発生手段から出力された複数の基準電圧信号および流量センサの出力信号である流量電圧信号を所定の順序で順次選択するマルチプレクサと、複数の基準電圧信号および流量電圧信号をマルチプレクサによって選択された順序で順次サンプリングしてデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換手段とを備えている。そして、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段により得られる流量電圧信号のデジタルデータを、アナログ/デジタル変換手段により得られる複数の基準電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行うように構成されている。
そして、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段が複数の基準電圧信号および流量電圧信号をサンプリングするタイミングを設定するサンプリングタイミング設定部を備えている。そして、サンプリングタイミング設定部は、アナログ/デジタル変換手段が流量電圧信号をサンプリングするタイミングを、アナログ/デジタル変換手段が複数の基準電圧信号のうち隣合う2つの電圧信号をサンプリングするタイミング間に挿入するように構成されているので、流量電圧信号のサンプリング周期を比較例1のサンプリング周期T1(ms)よりも短縮することができる。
すなわち、流量電圧信号のサンプリング周期が、比較例1は他の4つのアナログ入力(電圧)信号と同じサンプリング周期であったが、請求項1に記載の発明によれば、流量電圧信号のサンプリング周期を、比較例1のサンプリング周期T1(ms)に対して概ね1/2〜1/3に短縮することができる。
請求項2に記載の発明によれば、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段が流量電圧信号をサンプリングした時点で、直前までにアナログ/デジタル変換手段がサンプリングした複数の基準電圧信号のデジタルデータを使用して演算処理または補正処理を行うように構成されている。
ここで、例えば内燃機関の機関速度であるエンジン回転速度の変化に伴って吸気脈動の周波数が変化することから、流量センサの出力信号である流量電圧信号は、時々刻々と変化する。これに対して、複数の基準電圧信号は、流量電圧信号と比較して時間経過に伴う変化が遅いため、信号処理装置において流量電圧信号をサンプリングした直前までにサンプリングした複数の基準電圧信号のデジタルデータを使用して演算処理または補正処理を行うことができ、デジタル演算(流量センサの個体差ばらつき)の演算処理または補正処理に対する精度も確保することができる。
請求項3に記載の発明によれば、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段が複数の基準電圧信号および流量電圧信号をサンプリングする各サンプリング周期毎に制御パルス信号を少なくともマルチプレクサに向けて出力する制御パルス信号発生部を備えている。そして、マルチプレクサは、制御パルス信号に従って、複数の基準電圧信号および流量電圧信号を所定の順序で順次選択してアナログ/デジタル変換手段へ出力するように構成されている。
これにより、流量電圧信号に対するアナログ−デジタル変換のサンプリング間隔を短縮することができる。
なお、制御パルス信号発生部から前述したアナログ/デジタル変換手段または後述する時間A/D変換手段または後述するデジタル演算処理手段に向けて制御パルス信号を出力しても良い。
請求項4に記載の発明によれば、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段により得られる流量電圧信号のデジタルデータを、アナログ/デジタル変換手段により得られる複数の基準電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行ってデジタル出力信号に変換して出力するデジタル演算処理手段を備えている。
これにより、流量電圧信号に対するアナログ−デジタル変換(A/D変換)のサンプリング間隔を短縮することができる。
すなわち、流量電圧信号のサンプリング周期が、比較例1は他の4つのアナログ入力(電圧)信号と同じサンプリング周期であったが、請求項4に記載の発明によれば、流量電圧信号のサンプリング周期を、比較例1のサンプリング周期T1(ms)に対して概ね1/2〜1/3に短縮することができる。
請求項5に記載の発明によれば、デジタル演算処理手段は、アナログ/デジタル変換手段により得られる流量電圧信号のデジタルデータを、アナログ/デジタル変換手段により得られる複数の基準電圧信号のデジタルデータに基づいて設定される直線補正式を用いて直線補正する出力特性補正手段を有している。
ここで、アナログ/デジタル変換手段から出力された流量電圧信号のデジタルデータのアナログ−デジタル変換特性は、非線形(非直線)となっているが、出力特性補正手段で直線補正されるため、非直線性誤差を低減した高精度なセンサ出力を得ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、信号処理装置は、デジタル演算処理手段から出力されるデジタル出力信号を、周波数信号(周期パルス)に変換して出力する周波数変換手段を備えている。
ここで、周波数信号とは、具体的にはパルス周期が流量に応じて変化する信号を周波数信号と呼ぶ。
請求項7に記載の発明によれば、アナログ/デジタル変換手段として、マルチプレクサによって選択された順序でアナログ入力(電圧)信号(複数の基準電圧信号および流量電圧信号)を順次サンプリングすると共に、アナログ入力(電圧)信号をサンプリングする毎に各電圧信号のデジタルデータに変換して出力する時間A/D変換手段を適用しても良い。
請求項8に記載の発明によれば、信号処理装置は、基準電圧発生手段から出力された複数の基準電圧信号、温度センサの出力信号である温度電圧信号および流量センサの出力信号である流量電圧信号を所定の順序で順次選択するマルチプレクサと、複数の基準電圧信号、温度電圧信号および流量電圧信号をマルチプレクサによって選択された順序で順次サンプリングしてデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換手段とを備えている。そして、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段により得られる流量電圧信号のデジタルデータを、アナログ/デジタル変換手段により得られる複数の基準電圧信号および温度電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行うように構成されている。
そして、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段が複数の基準電圧信号、温度電圧信号および流量電圧信号をサンプリングするタイミングを設定するサンプリングタイミング設定部を備えている。そして、サンプリングタイミング設定部は、アナログ/デジタル変換手段が流量電圧信号をサンプリングするタイミングを、アナログ/デジタル変換手段が複数の基準電圧信号および温度電圧信号のうち隣合う2つの電圧信号をサンプリングするタイミング間に挿入するように構成されているので、流量電圧信号のサンプリング周期を比較例1のサンプリング周期T1(ms)よりも短縮することができる。
すなわち、流量電圧信号のサンプリング周期が、比較例1は他の4つのアナログ入力(電圧)信号と同じサンプリング周期であったが、請求項8に記載の発明によれば、流量電圧信号のサンプリング周期を、比較例1のサンプリング周期T1(ms)に対して概ね1/2〜1/3に短縮することができる。
請求項9に記載の発明によれば、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段が流量電圧信号をサンプリングした時点で、直前までにアナログ/デジタル変換手段がサンプリングした複数の基準電圧信号および温度電圧信号のデジタルデータを使用して演算処理または補正処理を行うように構成されている。
ここで、例えば内燃機関の機関速度であるエンジン回転速度の変化に伴って吸気脈動の周波数が変化することから、流量センサの出力信号である流量電圧信号は、時々刻々と変化する。これに対して、複数の基準電圧信号および温度センサの出力信号である温度電圧信号は、流量電圧信号と比較して時間経過に伴う変化が遅いため、信号処理装置において流量電圧信号をサンプリングした直前までにサンプリングした複数の基準電圧信号および温度電圧信号のデジタルデータを使用して演算処理または補正処理を行うことができ、デジタル演算(流量センサの個体差ばらつき)の演算処理または補正処理に対する精度も確保することができる。
請求項10に記載の発明によれば、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段が複数の基準電圧信号、温度電圧信号および流量電圧信号をサンプリングする各サンプリング周期毎に制御パルス信号を少なくともマルチプレクサに向けて出力する制御パルス信号発生手段を備えている。そして、マルチプレクサは、制御パルス信号に従って、複数の基準電圧信号、温度電圧信号および流量電圧信号を所定の順序で順次選択してアナログ/デジタル変換手段へ出力するように構成されている。
これにより、流量電圧信号に対するアナログ−デジタル変換のサンプリング間隔を短縮することができる。
なお、制御パルス信号発生部から前述したアナログ/デジタル変換手段または後述する時間A/D変換手段または後述するデジタル演算処理手段に向けて制御パルス信号を出力しても良い。
請求項11に記載の発明によれば、信号処理装置は、アナログ/デジタル変換手段により得られる流量電圧信号のデジタルデータを、アナログ/デジタル変換手段により得られる複数の基準電圧信号および温度電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行ってデジタル出力信号に変換して出力するデジタル演算処理手段を備えている。 これにより、流量電圧信号に対するアナログ−デジタル変換(A/D変換)のサンプリング間隔を短縮することができる。
すなわち、流量電圧信号のサンプリング周期が、比較例1は他の4つのアナログ入力(電圧)信号と同じサンプリング周期であったが、請求項11に記載の発明によれば、流量電圧信号のサンプリング周期を、比較例1のサンプリング周期T1(ms)に対して概ね1/2〜1/3に短縮することができる。
請求項12に記載の発明によれば、デジタル演算処理手段は、アナログ/デジタル変換手段により得られる流量電圧信号のデジタルデータを、アナログ/デジタル変換手段により得られる温度電圧信号のデジタルデータを用いて温度補正する温度特性補正手段を有している。
これによって、流量センサの個体差に起因して流量出力特性や温度特性にばらつきがある場合であっても、流量センサの個体差ばらつきを温度特性補正手段で補正できるので、温度特性補正手段から出力されるデジタル出力信号、つまり流量検出値に対する精度を向上することができる。
請求項13に記載の発明によれば、信号処理装置は、デジタル演算処理手段から出力されるデジタル出力信号を、周波数信号(周期パルス)に変換して出力する周波数変換手段を備えている。
ここで、周波数信号とは、具体的にはパルス周期が流量に応じて変化する信号を周波数信号と呼ぶ。
請求項14に記載の発明によれば、アナログ/デジタル変換手段として、マルチプレクサによって選択された順序でアナログ入力(電圧)信号(複数の基準電圧信号、温度電圧信号および流量電圧信号)を順次サンプリングすると共に、アナログ入力(電圧)信号をサンプリングする毎に各電圧信号のデジタルデータに変換して出力する時間A/D変換手段を適用しても良い。
ここで、請求項1〜14に記載の発明によれば、複数の基準電圧信号を次のように設定しても良い。複数の基準電圧信号は、例えば互いに電圧値が異なる基準電圧(例えば最小電圧Vmin、最大電圧Vmax、最小電圧Vminを下限値とし最大電圧Vmaxを上限値とした場合の入力電圧範囲の中央電圧Vc)に設定されている。中央電圧Vcは、最小電圧と最大電圧との中間値(中央値)の電圧である。
また、複数の基準電圧信号が、例えば3つの基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3からなる場合、基準電圧信号Vref1をサンプリングするタイミングと、基準電圧信号Vref2をサンプリングするタイミングとの間に、流量電圧信号をサンプリングするタイミングを挿入する。さらに、基準電圧信号Vref2をサンプリングするタイミングと、基準電圧信号Vref3をサンプリングするタイミングとの間に、流量電圧信号をサンプリングするタイミングを挿入する。さらに、基準電圧信号Vref3をサンプリングするタイミングと、基準電圧信号Vref1をサンプリングするタイミングとの間に、流量電圧信号をサンプリングするタイミングを挿入する。
これにより、流量電圧信号に対するアナログ−デジタル変換のサンプリング間隔を短縮することができる。
(a)は空気流量測定装置における信号処理装置を示したブロック図で、(b)はセンサチップを示した模式図である(実施例1)。 複数の基準電圧信号、吸気温度電圧信号および空気流量電圧信号をサンプリングするタイミングを示したフローチャートである(実施例1)。 複数の基準電圧信号、吸気温度電圧信号および空気流量電圧信号をサンプリングするタイミングを示したフローチャートである(実施例1)。 TAD出力特性を示したグラフである(実施例1)。 近似直線から理想A/D直線への変換原理を説明するための説明図である(実施例1)。 流量と電圧との間の温度特性を示した説明図である(実施例1)。 (a)、(b)は温度補正の概念を示した説明図である(実施例1)。 (a)は空気の流量を求めるための第1マップを示した説明図で、(b)は補正係数を求めるための第2マップを示した説明図である(実施例1)。 (a)、(b)は内燃機関(エンジン)の吸気脈動(高周波脈動)の周期と流量電圧信号のサンプリング周期とを示したタイミングチャートである(実施例1、比較例1)。 流量電圧信号、基準電圧信号および温度電圧信号をサンプリングするタイミングを示したフローチャートである(比較例1)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、時間A/D変換回路において、流量センサの出力信号である流量電圧信号のサンプリング周期を、比較例1のサンプリング周期よりも短くするという目的に対して、流量電圧信号をサンプリングするタイミングを、複数の基準電圧信号のうち隣合う2つの電圧信号をサンプリングするタイミング間に挿入することで実現した。
これによって、流量センサの出力信号である流量電圧信号のサンプリング周期を、例えば内燃機関の吸気通路内において高周波脈動が発生しているときの空気の脈動周期よりも短くすることができるので、高周波脈動における空気流量のセンシング性能を向上できるという効果を得ることができる。
[実施例1の構成]
図1ないし図8は本発明の実施例1を示したもので、図1(a)は空気流量測定装置における信号処理装置を示した図で、(b)はセンサチップを示した図である。
本実施例のエンジン制御システムは、複数の気筒を有する内燃機関(エンジン)の燃焼室に供給される空気の流量(吸入空気量)を測定(演算)する空気流量測定装置(内燃機関の空気流量演算装置)を備えている。
空気流量測定装置は、熱式の空気流量計(熱式のエアフロメータ)1と、流量電圧信号を含む複数のアナログ入力電圧信号をアナログ−デジタル変換(A/D変換)し、デジタル補正された流量電圧信号をエンジン制御ユニット(ECU)に出力する流量センサ信号処理装置(以下信号処理装置と言う)2とを備えている。
本実施例の信号処理装置2は、複数のアナログ入力電圧信号を所定の順序で順次選択して出力するアナログマルチプレクサ3と、このアナログマルチプレクサ3から所定の順序で入力(選択)したアナログ入力電圧信号をA/D変換出力データ(デジタルデータ)にA(アナログ)/D(デジタル)変換して出力する時間A/D変換回路(アナログ/デジタル変換手段:以下TADと言う)4と、このTAD4により得られるデジタルデータに補正処理を行ってデジタル出力信号に変換して出力するデジタル演算処理回路(デジタル演算処理手段)5と、このデジタル演算処理回路5により得られるデジタル出力信号を周波数信号に周波数変換して出力する周波数変換回路(周波数変換手段)6と、この周波数変換回路6により得られる周波数信号をECU側のマイクロコンピュータ8に出力する出力処理回路7とを備えている。
ここで、本実施例の信号処理装置2は、アナログマルチプレクサ3へサンプリング制御パルス信号を出力する制御パルス信号発生部(図示せず)を備えている。この制御パルス信号発生部は、デジタル演算処理回路5に内蔵されている。
なお、信号処理装置2の詳細は後述する。
アナログマルチプレクサ3を介してTAD4に入力される複数のアナログ入力電圧信号は、基準電圧信号Vref1、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref3、吸気温度電圧信号Vtおよび空気流量電圧信号Vq等である。
アナログマルチプレクサ3の5つのアナログスイッチのうちの3つの第1〜第3アナログスイッチには、互いに電圧値の異なる3種類の基準電圧信号(複数の基準電圧信号)を出力する基準電圧発生回路(アナログ信号発生手段)9が接続されている。この基準電圧発生回路9は、複数の固定抵抗器(図示せず)が直列接続され、固定抵抗器の一端に定電圧Vccを印加することにより、各固定抵抗器の接続点から定電圧Vccの分圧値を取り出せるように構成されている。
TAD4は、アナログマルチプレクサ3によって選択された順序で第1〜第5アナログ入力電圧信号(基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1、吸気温度電圧信号Vt、空気流量電圧信号Vq)を順次サンプリングすると共に、各第1〜第5アナログ入力電圧信号をサンプリングする毎に各第1〜第5アナログ入力電圧信号のデジタルデータに変換して出力する時間A/D変換手段である。
基準電圧発生回路9は、エアフロメータ1の出力信号である空気流量電圧信号Vqのアナログ−デジタル変換特性の直線補正処理に用いる基準電圧信号Vref1(基準電位信号とも言う)をTADに向けて出力する第1基準電位生成部REF1を有している。また、基準電圧発生回路9は、同様に、空気流量電圧信号Vqの補正処理に用いる基準電圧信号Vref2、Vref3(基準電位信号とも言う)をTADに向けて出力する第2、第3基準電位生成部REF2、REF3を有している。
これらの複数の基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3を、後述する直線補正式の設定のための基準電圧としてアナログマルチプレクサ3に入力している。なお、定電圧Vccは、外部電源(直流電源、バッテリ)、MOSFET、固定抵抗器、ツェナダイオード、バイパスコンデンサ等で構成された定電圧回路(図示せず)により生成される。
アナログマルチプレクサ3の5つのアナログスイッチのうちの第4アナログスイッチには、吸気温度電圧信号Vtを出力する温度信号発生回路が接続されている。この温度信号発生回路は、センサチップ上に配置され、流通する空気の温度(吸気温度)を検出する吸気温度センサを有し、この吸気温度センサの出力信号(温度検出抵抗体13の抵抗値変化)を電圧変換してTAD4に向けて出力する吸気温度検出回路11により構成されている。
吸気温度検出回路11は、固定抵抗器12と温度検出抵抗体13とが直列接続され、固定抵抗器12の一端に定電圧Vccを印加することにより、固定抵抗器12と温度検出抵抗体13との接続点から定電圧Vccの分圧値を取り出せるように構成されている。定電圧Vccの分圧値は、演算増幅器(オペアンプ)14により増幅されて吸気温度電圧信号Vtとしてアナログマルチプレクサ3に出力される。
温度検出抵抗体13は、周囲の温度(吸気温度)により抵抗値RK2が変化する金属側温抵抗体であって、センサチップ上において発熱抵抗体(ヒータ)15の発熱の影響を受けない場所に配置されている。
アナログマルチプレクサ3の5つのアナログスイッチのうちの第5アナログスイッチには、信号処理装置2のTAD4に空気流量電圧信号Vqを出力する流量信号発生回路が接続されている。この流量信号発生回路は、エンジンの吸気管内に形成される吸気通路を流通する空気の流量を検出する流量センサを有し、この流量センサの出力信号(温度検出抵抗体16〜19の抵抗値変化)を電圧変換してTAD4に向けて出力する空気流量検出回路20により構成されている。
エアフロメータ1は、センサチップ(シリコンチップ、回路基板)の薄膜部の中央に発熱抵抗体15を配置し、この発熱抵抗体15を中心にして空気の流れ方向(吸気流方向)に沿った上下流側に、空気流量電圧信号検出用の温度検出抵抗体16〜19を配置している。
発熱抵抗体15は、温度により抵抗値Rhが変化すると共に、加熱電流が流れると発熱する。この発熱抵抗体15は、エンジンの吸気管内に形成される吸気通路(空気流路)に配置されている。
そして、発熱抵抗体15の駆動回路、つまり発熱抵抗体15の発熱温度を制御するヒータ温度制御装置21は、固定抵抗器22と温度検出抵抗体23とが直列に接続され、固定抵抗器24と傍熱抵抗器25とが直列に接続されてヒータ温度制御ブリッジ回路(第1ブリッジ回路)が構成されている。
温度検出抵抗体23は、周囲の温度(吸気温度)により抵抗値RK1が変化する金属側温抵抗体であって、センサチップ上において発熱抵抗体15の発熱の影響を受けない場所に配置されている。
傍熱抵抗器25は、発熱抵抗体15の熱を受けて抵抗値RIが変化する金属側温抵抗体であって、センサチップ上において発熱抵抗体15の発熱の影響を受ける場所に配置されている。
また、第1ブリッジ回路の固定抵抗器22と固定抵抗器24との接続点には、所定の電源電圧(5V以下の定電圧)が印加されている。また、第1ブリッジ回路の温度検出抵抗体23と傍熱抵抗器25との接続点の電位は、グランド(GND)電位となっている。
ヒータ温度制御装置21は、第1ブリッジ回路の他に、差動増幅器(オペアンプ)26、トランジスタ27等を備え、温度検出抵抗体23により検出される吸気温度に応じて発熱抵抗体15への供給電力を可変制御して傍熱抵抗器25の温度を温度検出抵抗体23により検出される吸気温度よりも一定の温度だけ高くするように構成されている。
具体的には、定電圧Vccを受けて動作するトランジスタ27を介して、発熱抵抗体15の駆動電圧を生成すると共に、差動増幅器26により第1ブリッジ回路のブリッジ出力電圧(ブリッジ間電位差:VL−VR)を求め、このブリッジ出力電圧が所定電圧値(例えば0V)となるようにトランジスタ27の差動を帰還制御して発熱抵抗体15の駆動電圧を可変するように構成されている。この差動増幅器26によるトランジスタ27の帰還制御により発熱抵抗体15の発熱温度Thが、温度検出抵抗体23により検出される雰囲気温度(吸気温度:TK)よりも常に一定温度ΔT(=Th−TK)だけ高く設定される。
空気流量検出回路20は、温度検出抵抗体16と温度検出抵抗体17とが直列接続され、温度検出抵抗体18と温度検出抵抗体19とが直列接続されて流量信号検出ブリッジ回路(第2ブリッジ回路)が構成されている。
温度検出抵抗体16は、その抵抗値RD1が温度により変化する温度検出抵抗体(金属側温抵抗体)であって、発熱抵抗体15よりも吸気流方向の下流側に配置されている。この温度検出抵抗体16は、発熱抵抗体15近傍の下流温度を検出する下流側第1温度センサを構成する。
温度検出抵抗体17は、その抵抗値RU1が温度により変化する温度検出抵抗体(金属側温抵抗体)であって、発熱抵抗体15よりも吸気流方向の上流側に配置されている。この温度検出抵抗体17は、発熱抵抗体15近傍の上流温度を検出する上流側第1温度センサを構成する。
温度検出抵抗体18は、その抵抗値RU2が温度により変化する温度検出抵抗体(金属側温抵抗体)であって、温度検出抵抗体17よりも吸気流方向の上流側に配置されている。この温度検出抵抗体18は、発熱抵抗体15近傍の上流温度を検出する上流側第2温度センサを構成する。
温度検出抵抗体19は、その抵抗値RD2が温度により変化する温度検出抵抗体(金属側温抵抗体)であって、温度検出抵抗体16よりも吸気流方向の下流側に配置されている。この温度検出抵抗体19は、発熱抵抗体15近傍の下流温度を検出する下流側第2温度センサを構成する。
第2ブリッジ回路の温度検出抵抗体16と温度検出抵抗体18との接続点には、電源電圧(5V以下の定電圧)が印加されている。また、第2ブリッジ回路の温度検出抵抗体17と温度検出抵抗体19との接続点の電位は、グランド(GND)電位となっている。
空気流量検出回路20は、第2ブリッジ回路の他に、差動増幅器(オペアンプ)29等を備え、差動増幅器29により第2ブリッジ回路のブリッジ出力電圧(ブリッジ間電位差:VSNS1−VSNS2)を求め、このブリッジ出力電圧を増幅して空気流量電圧信号Vqとしてアナログマルチプレクサ3に出力される。
ここで、空気の流量や空気の流れ方向が検出される仕組みを説明する。
無風状態では、発熱抵抗体15を中心とする対称な温度分布が形成される。したがって、無風状態においては、発熱抵抗体15に対して対称な位置に形成されている温度検出抵抗体16、17に伝達される熱量はほぼ等しく、また、温度検出抵抗体18、19に伝達される熱量はほぼ等しくなる。これにより、温度検出抵抗体16、17の抵抗値RD1、RU1は互いにほぼ等しく、温度検出抵抗体18、19の抵抗値RU2、RD2も互いにほぼ等しくなる。したがって、無風状態では、温度検出抵抗体16、17間の接続点の電位VSNS1と温度検出抵抗体18、19間の接続点の電位VSNS2とは互いに等しく、電位差(VSNS2−VSNS1)はゼロとなる。
また、図1(b)に示したように、空気が上流側(エアクリーナ側)から下流側(エンジン側)に流れると、それに伴い、温度分布の中心位置が発熱抵抗体15の中心位置から下流側に移動するので、発熱抵抗体15よりも上流側に配置されている温度検出抵抗体17、18の温度が低くなり、発熱抵抗体15よりも下流側に配置されている温度検出抵抗体16、19の温度が上昇する。これにより、例えば上流側の温度検出抵抗体17、18の抵抗値が下降し、下流側の温度検出抵抗体16、19の抵抗値が上昇することとなる。電位差(VSNS2−VSNS1)は、もはやゼロとはならず、この場合、電位差(VSNS2−VSNS1)は正の値をとる。
反対に、空気が下流側から上流側に流れると、それに伴い、温度分布の中心位置が発熱抵抗体15の中心位置から上流側に移動するので、例えば上流側の温度検出抵抗体17、18の抵抗値が上昇し、下流側の温度検出抵抗体16、19の抵抗値が下降する。したがって、この場合、電位差(VSNS2−VSNS1)は負の値をとる。
このように、空気の流れ方向に対して、電位差(VSNS2−VSNS1)が正負の値をとるので、この正負の値を判定することにより、空気の流れ方向は検出される。また、空気の流量が多い場合、温度分布は大きく移動するので、温度検出抵抗体16〜19の抵抗値RD1、RU1、RU2、RD2も大きく変動し、電位差(VSNS2−VSNS1)も大きく変動する。このように、空気の流量と電位差には相関関係があり、電位差(VSNS2−VSNS1)の絶対値を測定することにより、空気の流量が検出される。
次に、本実施例の信号処理装置2を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
信号処理装置2は、上述したように、アナログマルチプレクサ3、TAD4、デジタル演算処理回路5、周波数変換回路6および出力処理回路7を備えている。
アナログマルチプレクサ3は、デジタル演算処理回路5内の制御パルス信号発生部から出力される所定周期(サンプリング周期)のSW切り替え信号(サンプリング制御パルス信号)に従って5個の第1〜第5アナログ入力電圧信号(基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1、吸気温度電圧信号Vt、空気流量電圧信号Vq)のうちいずれか1つを選択するものであり、5つのアナログスイッチにより構成されている。
アナログマルチプレクサ3は、サンプリング制御パルス信号に従って、複数の基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1および吸気温度電圧信号Vtのうちの1つの電圧信号をTAD4へ出力する毎に、空気流量電圧信号VqをTAD4へ出力するように構成されている。
TAD4は、スタートパルスを周回させるパルス遅延回路と、外部から入力されるサンプリング制御パルス信号の立ち上がり(または立ち下がり)タイミングで、パルス遅延回路内でのスタートパルスの到達位置を検出(ラッチ)し、その検出結果を、スタートパルスが通過した遅延ユニットが先頭から何段目にあるかを表す所定ピットのデジタルデータに変換して出力するラッチ&エンコーダと、パルス遅延回路内でのスタートパルスの周回回数をカウントするカウンタと、このカウンタによるカウント値をサンプリング制御パルス信号の立ち上がり(または立ち下がり)タイミングでラッチするラッチ回路とを備えている。
TAD4は、外部の制御回路(CPU等)からスタートパルス(パルス信号)が入力され、このスタートパルスによってTAD4の動作が開始される。
TAD4では、入力電圧範囲のスペックが最小電圧Vmin〜最大電圧Vmaxに設定されており、この入力電圧範囲内の入力電圧をデジタルデータに変換して出力する。また、中央電圧Vcは、最小電圧Vminと最大電圧Vmaxとの中間値である。TAD4は、3個の基準電圧信号を順次TAD4に入力してそれぞれA/D変換し、そのA/D変換結果に基づいて、後述するように直線補正式を設定する。
ここで、制御パルス信号発生部は、5個の第1〜第5アナログ入力電圧信号(基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1、吸気温度電圧信号Vt、空気流量電圧信号Vq)をTAD4がサンプリングする各サンプリング周期毎にサンプリング制御パルス信号をアナログマルチプレクサ3へ向けて出力する。
また、制御パルス信号発生部は、基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1、吸気温度電圧信号Vtおよび空気流量電圧信号VqをTAD4がサンプリングするタイミング(サンプリングタイミング)を設定するサンプリングタイミング設定部を構成している。
このサンプリングタイミング設定部は、空気流量電圧信号Vqのサンプリングタイミングを、基準電圧信号Vref3、Vref2、Vref1、および吸気温度電圧信号Vtのうち隣合う2つのアナログ入力電圧信号のサンプリングタイミング間に挿入するように構成されている。これにより、アナログマルチプレクサ3は、複数の基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1および吸気温度電圧信号Vtのうちの1つの電圧信号をTAD4へ出力する毎に、空気流量電圧信号VqをTAD4へ出力する。
ここで、図2および図3に示したフローチャートに示したように、基準電圧信号Vref3のサンプリングタイミングと、基準電圧信号Vref2のサンプリングタイミングとの間に、空気流量電圧信号Vqのサンプリングタイミングを入れる。さらに、基準電圧信号Vref2のサンプリングタイミングと、基準電圧信号Vref1のサンプリングタイミングとの間に、空気流量電圧信号Vqのサンプリングタイミングを入れる。さらに、基準電圧信号Vref1のサンプリングタイミングと、吸気温度電圧信号Vtのサンプリングタイミングとの間に、空気流量電圧信号Vqのサンプリングタイミングを入れる。さらに、空気流量電圧信号Vqのサンプリングタイミングと、吸気温度電圧信号Vtのサンプリングタイミングとの間に、基準電圧信号Vref3のサンプリングタイミングを入れる。
これにより、複数の基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1および吸気温度電圧信号Vtのうちの1つの電圧信号がアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力される毎に、空気流量電圧信号Vqがアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力される。したがって、空気流量電圧信号Vqのサンプリング周期が、比較例1は他の4つのアナログ入力電圧信号と同じサンプリング周期であったが、本実施例によれば、空気流量電圧信号Vqのサンプリング周期を、比較例1のサンプリング周期T1(ms)に対して概ね1/2〜1/3のT2に短縮することが可能となる。
デジタル演算処理回路5は、直線補正式を設定すると共に、その直線補正式にてTAD出力のアナログ−デジタル変換特性を直線補正するTAD直線補正部と、空気流量電圧信号Vqの温度特性を補正する温度特性補正部とを備えている。
周波数変換回路6は、デジタル演算処理回路5より出力されたデジタルデータを周波数信号に変換する。
出力処理回路7は、NMOSFET31、固定抵抗器32、バイパスコンデンサ33、およびツェナダイオード34等を備えている。この出力処理回路7は、周波数変換回路6より出力された周波数信号をECU側のマイクロコンピュータ8へ出力する。
ECUには、制御処理や演算処理を行うCPU、制御プログラムまたは制御ロジックや各種データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)等の機能を含んで構成される周知のマイクロコンピュータ8が設けられている。ECUは、信号処理装置2より出力される空気流量信号を、マイクロコンピュータ8に入力されるように構成されている。また、ECUは、各種センサより出力されるセンサ信号が、他のA/D変換回路でA/D変換された後に、マイクロコンピュータ8に入力されるように構成されている。
[実施例1の制御方法]
次に、本実施例の信号処理装置2におけるA/D変換処理方法を図1ないし図8に基づいて簡単に説明する。ここで、図2および図3は複数の基準電圧信号、吸気温度電圧信号Vtおよび空気流量電圧信号Vqをサンプリングするタイミングを示したフローチャートである。
先ずTAD4のA/D変換処理が開始されると、SW切り替え制御によりアナログマルチプレクサ3を基準電圧信号Vref3側に切り替える。これにより、基準電圧信号Vref3がTAD4のアナログ入力電圧信号としてサンプリングされる。そして、基準電圧信号Vref3をA/D変換してA/D変換結果であるデジタルデータをデジタル演算処理回路5のデジタルデータ保持回路(以下レジスタと言う)に格納する(ステップS2)。
次に、空気流量電圧信号Vqを除く他のアナログ入力電圧信号である基準電圧信号Vref2、Vref1、吸気温度電圧信号Vtについても、ステップS2と同様な処理が行われる(ステップS4、S6、S8)。
これにより、空気流量電圧信号Vqを除く、基準電圧信号Vref3、Vref2、Vref1、吸気温度電圧信号VtをA/D変換したデジタルデータがレジスタに格納される。
この図2および図3に示す制御ルーチンは、所定の制御周期で繰り返し実行される。
先ず、SW切り替え制御によりアナログマルチプレクサ3を空気流量電圧信号Vq側に切り替える。これにより、流量センサの出力信号である空気流量電圧信号VqがTAD4のアナログ入力電圧信号としてサンプリングされる。そして、空気流量電圧信号VqをA/D変換してA/D変換結果(A/D変換出力データ)であるデジタルデータをレジスタに格納する(ステップS1)。
このステップS1で、空気流量電圧信号Vqのデジタルデータをレジスタに格納すると、ステップS2〜S3までの処理と並行して行われる並列処理(ステップS11〜S13の処理)が実行される。
先ずステップS11では、TAD4により得られる空気流量電圧信号Vqのデジタルデータ(TAD出力データ)に対して、後述するTAD直線補正処理および出力ばらつき補正処理が実行される。
次に、ステップS12では、デジタル演算処理回路5から周波数変換回路6へ出力された補正演算値(補正処理後のデジタル出力信号)を周波数信号に変換する周波数変換処理が実行される。
次に、ステップS13では、周波数変換回路6から出力処理回路7へ出力された周波数信号をECU側のマイクロコンピュータ8へ出力する出力処理が実行される。
ECU側のマイクロコンピュータ8は、この周波数Fに基づいて空気流路を流れる空気流量(吸入空気流量)を算出する。
上記の並列処理と並行して上述したステップS2の処理が行われる。
次に、ステップS3において、ステップS1と同様な処理が実行され、続いてステップS11〜S13よりなる並列処理が実行される。
ここで、今回サンプリングしていない基準電圧信号Vref2、Vref1、吸気温度電圧信号Vtのデジタルデータは、レジスタに格納されている前回のデジタルデータを使用する。
次に、SW切り替え制御によりアナログマルチプレクサ3を基準電圧信号Vref2側に切り替える。これにより、基準電圧信号Vref2がTAD4のアナログ入力電圧信号としてサンプリングされる。そして、基準電圧信号Vref2をA/D変換してA/D変換結果であるデジタルデータをレジスタに格納する(ステップS4)。
次に、ステップS5において、ステップS1と同様な処理が実行され、続いてステップS11〜S13よりなる並列処理が実行される。
以降、ステップS6〜S8において、基準電圧信号Vref1のA/D変換、空気流量電圧信号VqのA/D変換、吸気温度電圧信号VtのA/D変換のそれぞれ隣り合うA/D変換の間に、空気流量電圧信号VqのA/D変換を挿入する形でサンプリングおよびA/D変換が交互に実行される。
また、空気流量電圧信号Vqのサンプリング直前にステップS2、S4、S6、S8でレジスタに格納されている前回サンプリングしたデジタルデータを使用する。
次に、本実施例のデジタル演算処理回路5におけるTAD直線補正処理について説明する。
デジタル演算処理回路5は、サンプリング制御パルス信号を生成して出力する制御パルス信号発生部と、TAD4から出力されるTAD出力(空気流量電圧信号Vqのデジタルデータ、デジタル出力信号)を一時的に記憶するデジタルデータ保持回路(EEPROM、RAM等のメモリまたはレジスタ)と、このレジスタの記憶内容に基づいて直線補正式を設定すると共に、直線補正式を用いてTAD出力(アナログ−デジタル変換特性)を直線補正する補正ロジック部とを備えている。
レジスタは、制御パルス信号発生部がアナログスイッチを順次切り替える指令を出力することにより、最小電圧Vmin、中央電圧Vc、最大電圧Vmaxに対するTAD出力(デジタル出力信号)をそれぞれレジスタ内の各記憶部に記憶する。
補正ロジック部は、直線補正式を設定する補正式設定部、およびこの補正式設定部で設定された直線補正式にしたがってTAD4から出力される実TAD出力(空気流量電圧信号Vqのデジタルデータ)の変換(補正演算)を行う補正演算部を有している。補正式設定部は、レジスタ内の各記憶部にそれぞれ記憶されたMIN、C、MAXに基づいて、直線補正式を設定する。この直線補正式の設定について、図4に基づいて説明する。
ここで、図4は、TAD4により得られるA/D変換出力データのアナログ−デジタル変換特性(TAD出力特性)を示したグラフであり、横軸をTAD4の入力基準電圧、縦軸をTAD出力とする座標上に、入力基準電圧と実TAD出力との関係を示すTAD出力特性曲線が点線で表されている。
このように、TAD出力のアナログ−デジタル変換特性は非直線となっており、この非直線性誤差により最終的なセンサ出力精度が低下する。
そこで、本実施例では、最小電圧Vminから最大電圧Vmaxまでの入力電圧範囲を2つの領域(領域1、領域2)に等分割する。領域境界部となる入力基準電圧は、中央電圧Vc(アナログ入力電圧信号としての基準電圧信号Vref2)である。そして、各領域において、TAD出力特性曲線を、その領域における特性曲線両端を結ぶ直線(近似直線)にて近似する。
すなわち、領域1においては、最小電圧Vminに対するTAD出力を表す座標点と中央電圧Vcに対するTAD出力を表す座標点とを結ぶ近似直線L11に近似し、領域2においては、中央電圧Vcに対するTAD出力を表す座標点と最大電圧Vmaxに対するTAD出力を表す座標点とを結ぶ近似直線L12に近似する。
一方、入力基準電圧に対して正比例したTAD出力特性を持つ直線を理想A/D直線として設定する。本実施例では、最小電圧Vminに対するTAD出力を表す座標点と最大電圧Vmaxに対するTAD出力を示す座標点とを結ぶ直線を理想A/D直線とする。
そして、各領域1、2毎に、近似直線L11、L12上の任意の座標点をその座標点と同じ入力基準電圧値における理想A/D直線上の座標点に変換する変換式、つまり直線補正式を設定する。
ここで、本実施例における各近似直線L11、L12から理想A/D直線上への座標点変換原理について、図5に基づいて説明する。
図5に示したように、点P1(x1,yp1)と点P2(x2,yp2)とを結ぶ直線を近似直線とし、点Q1(x1,yq1)と点Q2(x2,yq2)とを結ぶ直線を理想A/D直線とする。そして、P1→Q1、P2→Q2の変換がなされるものとし、近似直線上の任意の点Pa(xa,ypa)は理想A/D直線上の点Qa(xa,yqa)へ変換されるものとすると、近似直線と理想A/D直線との間に下記の数1の式の比例関係式が成り立つ。
Figure 0005018929
そして、上記の数1の式を整理すると、下記の数2の式が得られる。
Figure 0005018929
ここで、図4のTAD出力特性に戻り、領域1および領域2の両端ではそれぞれ下記の表1に示したような近似直線から理想A/D直線への変換が行われる。
Figure 0005018929
これによって、上記の表1に示した各領域毎の各直線両端の値を上記の数2の式に代入することにより、下記の数3及び4の式に示すような、近似直線上のTAD出力値Xを理想A/D直線上の補正値Hに変換する変換式(直線補正式)が得られる。
Figure 0005018929
Figure 0005018929
そして、TAD4にて実際にA/D変換を行う際に、実TAD出力をXとして上記の数3及び4の式を適用し、実TAD出力(X:空気流量電圧信号Vqのデジタルデータ)に対する直線補正後の補正値Hを、直線補正後の最終的なA/D変換結果として出力することになる。補正式設定部は、レジスタに設定されたMIN、C、MAXの3つの基準TAD出力(第1〜第3デジタル基準電圧信号、第1〜第3デジタル出力信号)を取り込むことにより、上記の数3及び4の式(直線補正式)を設定する。
そして、アナログ入力信号である空気流量電圧信号Vqに対する実TAD出力(空気流量電圧信号Vqのデジタルデータ)は、レジスタに一時的に記憶され、記憶された実TAD出力が補正ロジック部内の補正演算部にて直線補正される。補正演算部により直線補正は、補正式設定部で設定された直線補正式(上記の数3及び4の式)に従って行われ、実TAD出力(X)が補正値Hに補正される。
ここで、TAD4の使用に当たっては、実際のA/D変換の前に予めTAD4に入力基準電圧であるVmin、Vmax、Vcを入力してそれぞれ対応する基準TAD出力MIN、MAX、Cを得て、これらに基づき直線補正式を得て、非直線性のTAD出力特性を直線補正することが前提である。
次に、本実施例のデジタル演算処理回路5における出力ばらつき補正処理(温度特性補正処理)について説明する。
空気流量検出回路20より出力される空気流量電圧信号Vq(Voutとも言う)は、同じ流量であっても、周囲の温度(吸気温度)によって変化する。したがって、本実施例では、TAD4によってA/D変換した後のA/D変換出力(実TAD出力、デジタル流量データ:電圧VD)、あるいはデジタル演算処理回路5のTAD直線補正部で直線補正された直線補正値(デジタル流量データ:電圧VD)を、吸気温度センサより出力された吸気温度電圧信号(Vt)をA/D変換した後のA/D変換出力(実TAD出力、デジタル温度データ:電圧VDt)を用い、基準温度(例えば20℃)での流量を示す補正電圧VDrに補正する。例えば図6に示したように、吸気温度130℃の場合の電圧VD1を、基準温度20℃の補正電圧VD2に補正するという具合である。このような補正は、流量センサに固有の温度特性に基づいて行われる。
ところが、流量センサの個体差に起因する流量出力特性ばらつきによって流量に応じた出力電圧値と温度との関係が、測定流量毎に異なる場合がある。したがって、上述の例で言うと、吸気温度130℃の電圧VD1を基準温度20℃の補正電圧VDrに補正する場合であっても、流量Gが異なると、補正係数が異なってくる。具体的には、図6に示したように、流量G2の時の電圧VD1を補正電圧VD2に補正する場合の補正係数と、流量G1の時の電圧VD3を補正電圧VD4に補正する場合の補正係数とが異なるものとなり、一律の比率で補正できない。
そこで、本実施例のデジタル演算処理回路5では、図7(a)に示したように、先ず電圧VDと吸気温度(例えばTa℃)とから流量Giを求める。そして、図7(b)に示したように、次に、この流量Giと吸気温度とから補正係数Kiを求め、補正電圧VDrを求める。このときの吸気温度が、吸気温度センサからの電圧VDtとして入力される。
具体的には、図8(a)、(b)に示したような2つのマップを参照することによって補正係数Kiを求める。
この補正係数Kiは、ある流量点での基準温度の電圧をVaとし、ある任意温度Tbでの電圧をVbとすると、補正係数は下記の数5の式で表される。
[数5]
Ki=Vb/Va
これらのマップは、流量センサの温度特性に基づいて作成されるものであり、デジタル演算処理回路5の出力ばらつき補正部の調整ROMに、予め記憶されている。ここで、流量センサの温度特性とは、流量センサの個体差に伴う温度特性である。同種製品の間でも温度特性にばらつきがあるために、流量センサの1台毎の温度特性をマップ化して調整ROM(EEPROM)に記憶しておく。
図8(a)に示した第1マップは、入力電圧(V)および吸気温度(℃)に対応する流量Gを示している。このような第1マップを参照することにより、入力電圧VDで吸気温度Taのときの流量Giを求める。ここで、入力電圧および吸気温度はいずれも複数の離散的な値(離散的部分集合)となっているが、マップ容量を小さくするという観点(製品小型化の観点)および精度向上という観点から、5〜10点程度とすることが例示される。この場合、流量Giは、通常、第1マップに基づく補間計算によって取得される。なお、本実施例では、近傍の2点を用いた線型補間を行う。つまり、近傍の2点を用いて1次関数を導き、当該1次関数を用いて間の値を演算するのである。但し、2点以上を用いた2次以上の補間計算(2次以上の関数を用いての演算)を行うようにしても良い。
図8(b)に示した第2マップは、流量(g/sec)および吸気温度(℃)に対応する補正係数Kを示している。このような第2マップを参照することにより、流量Giで吸気温度Taのときの補正係数Kiを求める。ここで、流量および吸気温度はいずれも複数の離散的な値(離散的部分集合)となっているが、上述と同様に、5〜10点程度とすることが例示される。この場合、補正係数Kiは、通常、第2マップに基づく補間計算によって取得される。なお、本実施例では、近傍の2点を用いた線型補間を行う。但し、2点以上を用いた2次以上の補間計算を行うようにしても良い。
そして、本実施例のデジタル演算処理回路5は、補正係数Kiを用いて電圧VDを下記の数6の式により補正し、補正電圧VDrを出力する。
[数6]
VDr(補正電圧)=VD(温度特性補正前の電圧)/Ki
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の空気流量測定装置における信号処理装置2においては、流量センサの出力信号である空気流量電圧信号Vq以外の他の4つのアナログ入力電圧信号(Vref3、Vref2、Vref1、Vt)は、空気流量電圧信号Vqに対して時間に対する変化が緩慢であることに着目して、複数の基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1および吸気温度電圧信号Vtのうちの1つの電圧信号をアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力する毎に、空気流量電圧信号Vqをアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力するように構成されている。
すなわち、空気流量電圧信号VqをTAD4がサンプリングするタイミング(サンプリングタイミング)を、基準電圧信号Vref3、Vref2、Vref1および吸気温度電圧信号Vtのうち隣合う2つのアナログ入力電圧信号をTAD4がサンプリングするタイミング(サンプリングタイミング)間に挿入するように構成されている。例えば基準電圧信号Vref3、Vref2の間、基準電圧信号Vref2、Vref1の間、基準電圧信号Vref1と吸気温度電圧信号Vtとの間、吸気温度電圧信号Vtと基準電圧信号Vref3との間に空気流量電圧信号VqのADサンプリングタイミングが組み込まれている。これにより、アナログマルチプレクサ3のSW切り替え制御が一巡して全てのアナログ入力電圧信号が選択される期間内に、空気流量電圧信号Vqについてのみ複数回選択され、選択される毎に空気流量電圧信号VqをA/D変換してレジスタに今回のデータ(新規データ)として格納される。
これにより、複数の基準電圧信号Vref3、基準電圧信号Vref2、基準電圧信号Vref1および吸気温度電圧信号Vtのうちの1つの電圧信号がアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力される毎に、空気流量電圧信号Vqがアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力される。
したがって、空気流量電圧信号VqをTAD4がサンプリングするサンプリング周期T2(ms)を比較例1のサンプリング周期T1(ms)よりも短縮することが可能となる。すなわち、空気流量電圧信号Vqのサンプリング周期が、比較例1は他の4つのアナログ入力(電圧)信号と同じサンプリング周期であったが、本実施例によれば空気流量電圧信号Vqのサンプリング周期T2(ms)を、比較例1のサンプリング周期T1(ms)に対して概ね1/2〜1/3に短縮することができる。
また、流量センサの出力信号である空気流量電圧信号Vq(TAD4へのアナログ入力電圧信号)をA/D変換したデジタルデータの補正処理を行うデジタル演算処理回路5で必要な基準電圧信号Vref3、Vref2、Vref1、吸気温度センサの出力信号である吸気温度電圧信号Vt(TAD4へのアナログ入力電圧信号)は、空気流量電圧信号Vqをサンプリングした時点で、直前までにサンプリングしてレジスタに格納したデジタルデータを使用するようにしている。
この理由は、エンジン回転速度の変化に伴って吸気脈動の周波数が変化することから、流量センサの出力信号である空気流量電圧信号Vq(TAD4へのアナログ入力電圧信号)は、時々刻々と変化する。これに対して、基準電圧信号Vref3、Vref2、Vref1、吸気温度電圧信号Vtは、空気流量電圧信号Vqと比較して時間経過に伴う変化が遅い(小さい)ため、空気流量電圧信号Vqをサンプリングした直前までにサンプリングした基準電圧信号Vref3、Vref2、Vref1および吸気温度電圧信号Vtのデジタルデータを使用することができ、デジタル演算(流量センサの個体差ばらつき(個体差に起因して流量出力特性や温度特性にばらつき))の補正処理に対する精度も確保することができる。
これにより、高周波脈動のセンシング性能を向上することができる。
そこで、高周波脈動における空気流量のセンシング性能を向上するという目的で、空気流量電圧信号Vqのサンプリングタイミングを、基準電圧信号Vref3、Vref2、Vref1および吸気温度電圧信号Vtのうち隣合う2つのアナログ入力電圧信号のサンプリングタイミング間に挿入するようにする。
これによって、流量センサの出力信号である空気流量電圧信号VqをTAD4がサンプリングするサンプリング周期T2(ms)を比較例1のサンプリング周期T1(ms)よりも短縮する。
また、流量センサの出力信号である空気流量電圧信号Vqのサンプリング周期T2(ms)を、図9(a)に示したように、例えばエンジンの吸気通路内において高周波脈動が発生しているときの空気の高周波脈動の周期よりも短くすることにより、高周波脈動における空気流量のセンシング性能を向上することができる。
なお、吸気脈動の周波数の変化は、エンジン回転速度の変化に対応しているので、流量センサの出力信号である空気流量電圧信号Vqのサンプリング周波数をエンジン回転速度に対応して変化させて、吸気脈動の周波数よりも空気流量電圧信号Vqのサンプリング周波数を大きくするように設定することが望ましい。
[変形例]
本実施例では、流路を流れる空気の流量の検出方式として、発熱抵抗体(抵抗値Rh)の両側に温度検出抵抗体(抵抗値RU1、RU2、RD1、RD2)を配置し、温度検出抵抗体の温度差により流量を検出する方式を採用しているが、流量の検出方式として、流路に設置される発熱抵抗体に温度補償抵抗体との温度差が所定の温度差になるように発熱抵抗体を加熱制御し、発熱抵抗体に流れる加熱電流を直接検出する方式を採用しても良い。
ここで、本実施例では、3個の基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3を用いて直線補正式を設定しているが、基準電圧信号の個数は少なくとも3個以上あれば任意の個数で良い。なお、互いに異なる電圧値を有する基準電圧信号の個数が増える程、直線補正の精度が向上する。
本実施例では、吸気温度電圧信号Vtは、空気流量電圧信号VqのA/D変換出力データ(デジタルデータ)の補正処理に用いるアナログ入力電圧信号である、基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3および吸気温度電圧信号Vtをアナログマルチプレクサ3のSW切り替え制御により所定の順序で順次選択し、A/D変換してレジスタに格納しているが、デジタル演算処理回路5で直線補正を実行し、流量センサの個体差(温度特性)ばらつきを補正しない場合には、吸気温度電圧信号VtをTAD4に入力しなくても良い。具体的には、空気流量電圧信号VqのA/D変換出力データ(デジタルデータ)の補正処理に用いるアナログ入力電圧信号として、複数の基準電圧信号のみをアナログマルチプレクサ3のSW切り替え制御により所定の順序で順次選択し、A/D変換してレジスタに格納する。
本実施例では、複数の基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3および吸気温度電圧信号Vtのうちの1つの電圧信号をアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力する毎に、空気流量電圧信号Vqを1回アナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力するように構成されているが、複数の基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3および吸気温度電圧信号Vtのうちの1つの電圧信号をアナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力する毎に、空気流量電圧信号Vqを複数回(2回以上)アナログマルチプレクサ3からTAD4へ出力するように構成しても良い。
本実施例では、複数の基準電圧信号Vref1、Vref2、Vref3、吸気温度電圧信号Vtおよび空気流量電圧信号VqをTAD(アナログ/デジタル変換手段)4がサンプリングする各サンプリング周期毎にサンプリング制御パルス信号をアナログマルチプレクサ3へ出力する制御パルス信号発生部(サンプリングタイミング設定部)をデジタル演算処理回路5内に設置しているが、制御パルス信号発生部(サンプリングタイミング設定部)をTAD(アナログ/デジタル変換手段)4内に設置しても良い。また、TAD(アナログ/デジタル変換手段)4およびデジタル演算処理回路5の外部に制御パルス信号発生部(サンプリングタイミング設定部)を設置しても良い。
1 エアフロメータ(空気流量計)
2 信号処理装置(流量センサ信号処理装置)
3 アナログマルチプレクサ
4 TAD(アナログ/デジタル変換手段、時間A/D変換手段)
5 制御パルス信号発生部を有するデジタル演算処理回路(デジタル演算処理手段) 6 周波数変換回路(周波数変換手段)
7 出力処理回路(周期変換手段)
8 ECU側のマイクロコンピュータ
9 基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)
11 吸気温度検出回路(吸気温度検出手段)
12 固定抵抗器
13 温度検出抵抗体(吸気温度センサ)
14 演算増幅器
15 発熱抵抗体
16 温度検出抵抗体(流量センサ)
17 温度検出抵抗体(流量センサ)
18 温度検出抵抗体(流量センサ)
19 温度検出抵抗体(流量センサ)
20 空気流量検出回路(空気流量検出手段)

Claims (14)

  1. (a)流路を流れる空気の流量を検出する流量センサを有し、この流量センサの出力信号を電圧変換して出力する流量検出手段と、
    (b)前記流量センサの出力信号である流量電圧信号の補正処理に用いる複数の基準電圧信号を出力する基準電圧発生手段と、
    (c)前記複数の基準電圧信号および前記流量電圧信号を所定の順序で順次選択するマルチプレクサ、並びに前記複数の基準電圧信号および前記流量電圧信号を前記マルチプレクサによって選択された順序で順次サンプリングしてデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換手段を有し、
    前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記流量電圧信号のデジタルデータを、前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記複数の基準電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行う信号処理装置と
    を備えた空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記アナログ/デジタル変換手段が前記複数の基準電圧信号および前記流量電圧信号をサンプリングするタイミングを設定するサンプリングタイミング設定部を有し、
    前記サンプリングタイミング設定部は、前記アナログ/デジタル変換手段が前記流量電圧信号をサンプリングするタイミングを、前記アナログ/デジタル変換手段が前記複数の基準電圧信号のうち隣り合う2つの電圧信号をサンプリングするタイミング間に挿入することを特徴とする空気流量測定装置。
  2. 請求項1に記載の空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記流量電圧信号をサンプリングした時点で、直前までにサンプリングした前記複数の基準電圧信号のデジタルデータを使用して演算処理または補正処理を行うことを特徴とする空気流量測定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記複数の基準電圧信号および前記流量電圧信号をサンプリングする各サンプリング周期毎に制御パルス信号を出力する制御パルス信号発生部を有し、
    前記マルチプレクサは、前記制御パルス信号に従って、前記複数の基準電圧信号および前記流量電圧信号を所定の順序で順次選択して前記アナログ/デジタル変換手段へ出力することを特徴とする空気流量測定装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記流量電圧信号のデジタルデータを、前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記複数の基準電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行ってデジタル出力信号に変換して出力するデジタル演算処理手段を有していることを特徴とする空気流量測定装置。
  5. 請求項4に記載の空気流量測定装置において、
    前記デジタル演算処理手段は、前記流量電圧信号のデジタルデータを、前記複数の基準電圧信号のデジタルデータに基づいて設定される直線補正式を用いて直線補正する出力特性補正手段を有していることを特徴とする空気流量測定装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記デジタル出力信号を周波数信号に変換して出力する周波数変換手段を有していることを特徴とする空気流量測定装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、
    前記アナログ/デジタル変換手段は、前記マルチプレクサによって選択された順序でアナログ入力信号を順次サンプリングすると共に、前記アナログ入力信号をサンプリングする毎に各電圧信号のデジタルデータに変換して出力する時間A/D変換手段であることを特徴とする空気流量測定装置。
  8. (a)流路を流れる空気の流量を検出する流量センサを有し、この流量センサの出力信号を電圧変換して出力する流量検出手段と、
    (b)前記流路を流れる空気の温度を検出する温度センサを有し、この温度センサの出力信号を電圧変換して出力する温度検出手段を備え、
    (c)前記流量センサの出力信号である流量電圧信号の補正処理に用いる複数の基準電圧信号を出力する基準電圧発生手段と、
    (d)前記複数の基準電圧信号、前記温度センサの出力信号である温度電圧信号および前記流量電圧信号を所定の順序で順次選択するマルチプレクサ、並びに前記複数の基準電圧信号、前記温度電圧信号および前記流量電圧信号を前記マルチプレクサによって選択された順序で順次サンプリングしてデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換手段を有し、
    前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記流量電圧信号のデジタルデータを、前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記複数の基準電圧信号および前記温度電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行う信号処理装置と
    を備えた空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記アナログ/デジタル変換手段が前記複数の基準電圧信号、前記温度電圧信号および前記流量電圧信号をサンプリングするタイミングを設定するサンプリングタイミング設定部を有し、
    前記サンプリングタイミング設定部は、前記アナログ/デジタル変換手段が前記流量電圧信号をサンプリングするタイミングを、前記アナログ/デジタル変換手段が前記複数の基準電圧信号および前記温度電圧信号のうち隣り合う2つの電圧信号をサンプリングするタイミング間に挿入することを特徴とする空気流量測定装置。
  9. 請求項8に記載の空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記流量電圧信号をサンプリングした時点で、直前までにサンプリングした前記複数の基準電圧信号および前記温度電圧信号のデジタルデータを使用して演算処理または補正処理を行うことを特徴とする空気流量測定装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載の空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記複数の基準電圧信号、前記温度電圧信号および前記流量電圧信号をサンプリングする各サンプリング周期毎に制御パルス信号を出力する制御パルス信号発生部を有し、
    前記マルチプレクサは、前記制御パルス信号に従って、前記複数の基準電圧信号、前記温度電圧信号および前記流量電圧信号を所定の順序で順次選択して前記アナログ/デジタル変換手段へ出力することを特徴とする空気流量測定装置。
  11. 請求項8ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、 前記信号処理装置は、前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記流量電圧信号のデジタルデータを、前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記複数の基準電圧信号および前記温度電圧信号のデジタルデータを用いて演算処理または補正処理を行ってデジタル出力信号に変換して出力するデジタル演算処理手段を有していることを特徴とする空気流量測定装置。
  12. 請求項11に記載の空気流量測定装置において、
    前記デジタル演算処理手段は、前記流量電圧信号のデジタルデータを、前記アナログ/デジタル変換手段により得られる前記温度電圧信号のデジタルデータを用いて温度補正する温度特性補正手段を有していることを特徴とする空気流量測定装置。
  13. 請求項11または請求項12に記載の空気流量測定装置において、
    前記信号処理装置は、前記デジタル出力信号を周波数信号に変換して出力する周波数変換手段を有していることを特徴とする空気流量測定装置。
  14. 請求項8ないし請求項13のうちのいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、 前記アナログ/デジタル変換手段は、前記マルチプレクサによって選択された順序でアナログ入力信号を順次サンプリングすると共に、前記アナログ入力信号をサンプリングする毎に各電圧信号のデジタルデータに変換して出力する時間A/D変換手段であることを特徴とする空気流量測定装置。
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