JP5018731B2 - ポリマーナノスフェア、その用途及び製造方法 - Google Patents
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Description
さらに、水溶性のホスホリルコリン基含有重合体を用いた可溶化剤が開示されている(例えば特許文献6参照)が、非水溶性のホスホリルコリン基含有重合体が一定条件下に単独でポリマーナノスフェアを形成し得ることは知られていなかった。
次に、繊維に柔軟性効果を付与でき、皮膚バリア機能を高めることができる繊維加工方法を提供することを目的とする。同時に、油性成分等の他の成分を強固に繊維へ固着させることができる繊維加工方法を提供することを目的とする。
さらに、皮膚に対する感触も非常に良好であり、塗布した後には皮膚に高い耐水性を持たせながら、長期間維持できるバリア機能と保湿性をもたらすことのできる化粧料を提供することを目的とする。
(3)PC単量体が、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートである前記(1)又は(2)のポリマーナノスフェア。
(4)LA単量体が、オクタデシルメタクリレートである前記(1)〜(3)のいずれかのポリマーナノスフェア。
(7)40℃以上の温度条件下で、下記工程(1)及び(2)の工程を実施することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかのポリマーナノスフェアの製造方法。
工程(1):重合体を水とアルコールとの混合液に溶解又は分散させる工程、
工程(2):工程1で得られた重合体の溶液又は分散液に水を添加しポリマーナノスフェアを形成させる工程。
次に、本発明の繊維加工方法は、このポリマーナノスフェアの分散液に繊維を含浸することにより、柔軟性効果を付与し、皮膚バリア機能を高めることができる。同時に、親油性成分等の他の成分を強固に繊維へ固着させることができる。さらに、本発明の化粧料は、このポリマーナノスフェアを含むことにより、皮膚に対する感触が良好であり、塗布した後には皮膚に高い耐水性を持たせながら、長期間維持されるバリア機能と保湿性を有している。
ここで、PC単量体は、下記の式(1)で示されるホスホリルコリン類似基含有の単量体である。
また、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2、R3及びR4は同一又は異なる基であって、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。mは0又は1を示す。nは1〜4の整数である。
PC単量体には、前記のPC単量体の1種を単独で、もしくは2種以上を混合物として用いることができる。
PC単量体は、公知の方法で製造できる。例えば、特開昭54−63025号公報、特開昭58−154591号公報等に示された公知の方法等に準じて製造することができる。具体的には、MPCは2−ヒドロキシエチルメタクリレートと環状リン化合物とトリエチルアミン等の第三アミンを用いて反応を行い、さらに生成した環状リン化合物とトリメチルアミンで開環反応を行い、再結晶により精製することによって得ることができる。
前記、式(2)のL2は、炭素数10〜22の長鎖アルキル基を示すが、具体的にはデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコサニル基の直鎖または分岐アルキル基等を示す。
本発明において、ポリマーナノスフェアを形成するに好ましいのは、PC単量体5〜60モル%及びLA単量体40〜95モル%の割合のPC−LA重合体が挙げられる。より好ましくは、PC単量体15〜30モル%及びLA単量体70〜85モル%の割合のPC−LA重合体が挙げられる。LA単量体の割合が40モル%未満であるPC−LA重合体では十分にポリマーナノスフェア分散液の安定性を持たせることができず、95モル%を超えるとポリマーナノスフェアとして形態を形成することが難しくなるので好ましくない。
本発明の工程(1)において、重合体を直接に水/アルコール混合液に溶解・分散することができるが、重合体のアルコール溶液に、アルコールが所定の範囲となるように水を添加して撹拌してもよい。
メタノール/クロロホルム(重量比4/6)を溶離液とし、単分散ポリメチルメタクリレートを標準物質として、屈折率を用いて検出したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量を評価した。
(溶解性の測定)
ポリマー試料の乾燥粉体をサンプル瓶に1.0g取り、それに純水を加えて20gとした液をウェーブローターで24時間撹拌後、2時間静置させた。上澄みの液を0.45μmのメンブレンフィルターでろ過した後、5gを秤量し、重量既知の磁性皿に入れ、105℃で8時間乾燥後の重量から乾燥後残留したポリマー分の重量を算出し、上澄み液に溶解していたポリマーの濃度を評価した。なお、ウエーブローターで撹拌後に沈降物が無く、全て溶解したものは、溶解度が5重量%以上とした。
MPC3.57g、オクタデシルメタクリレート(C18MA)16.43g(単量体組成モル比、MPC/C18MA=20/80)をn−ブタノール180gに溶解し4つ口フラスコに入れ、30分間窒素を吹込んだ後、60℃でアゾビスイソブチロニトリル0.82gを加えて8時間重合反応させた。
重合液を3リットルのアセトン中にかき混ぜながら滴下し、析出した沈殿を濾過し、48時間室温で真空乾燥を行って、粉末15.8gを得た。得られた共重合体は、重量平均分子量で189,000であり、25℃での水への溶解性は0.01重量%以下であった。これをポリマー1(P−1)とした。
合成例1のポリマー1の合成に準じて、表1に示すように単量体の種類、組成比を変更し、合成例1と同様の操作により、ポリマー2(P−2)〜ポリマー4(P−4)を得た。得られた共重合体の組成比、重量平均分子量、水への溶解性(25℃)を、表1に示した。
合成例1のポリマー1の合成に準じて表1に示すように単量体の種類、組成比を変更し、合成例1と同様の操作により、ポリマー5(C−1)〜ポリマー8(C−4)を得た。得られた共重合体の組成比、重量平均分子量、水への溶解性(25℃)を、表1に示した。
MPC;2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート
C18MA;オクタデシルメタクリレート
C12MA;ドデシルメタクリレート
BMA;ブチルメタクリレート
EHMA;2−エチルヘキシルメタクリレート
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、n−プロパノール/水(重量比4/6)混合液18.0gを加え、70℃の水浴中で激しく撹拌し、白濁した粘性液を得た。この粘性液に70℃に加温した60gの水を撹拌しながら徐々に加え、青白色の散乱のあるポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を得た。この液の一部を採取し、水で希釈して粒子径を測定した結果、31nmであった。また、調整後1週間後の粒子径も30nmであり、凝集も無く安定な分散液であった。
ポリマー2(P−2)〜ポリマー4(P−4)について、実施例1と同様の操作により、ポリマーナノスフェア分散液を得た。ポリマーナノスフェアの粒子径の変化を表2に示す。
分散液はいずれも安定であった。
ポリマー5(C−1)〜ポリマー8(C−4)について、実施例1と同様の操作により、それぞれ白濁した分散液を得た。結果を表2に示す。ポリマー5の場合には、調整後30分以内に沈殿が生じ、安定な分散液は得られなかった。ポリマー6の場合には、調製30分後のナノスフェアの粒子径が120nmであったのに対し、1週間後では890nmと凝集していた。ポリマー7及びポリマー8の場合には、調整後に均一な溶液でありポリマーナノスフェアを形成しなかった。
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、70℃の水78gを撹拌しながら徐々に加え、強く白濁した分散液を得た。結果を表2に示す。調整後30分後には、ほぼ全ての重合体が沈殿しポリマーナノスフェアは形成できなかった。
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、n−プロパノール/水(重量比4/6)混合液18.0gを加え、35℃で激しく撹拌し、白濁した粘性液を得た。この粘性液に35℃の温水60gを撹拌しながら徐々に加え、白濁した分散液を得た。結果を表1に示す。調整後30分後には、沈殿が生じポリマーナノスフェアは形成できなかった。
MPC;2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート
C18MA;オクタデシルメタクリレート
C12MA;ドデシルメタクリレート
BMA;ブチルメタクリレート
EHMA;2−エチルヘキシルメタクリレート
実施例1で得られたポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)72gを水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。柔軟性の指標となるストレッチ試験(2.5Kg荷重)で、90cmの生地が191cmまでストレッチ可能であった。
実施例5で使用したナイロンストッキング生地のストレッチ試験(2.5Kg荷重)では、90cmの生地が130cmまでストレッチ可能であった。
シリコーン系柔軟剤(商品名;ニッカシリコン、製造者;日華化学株式会社)48gを水432gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。柔軟性の指標となるストレッチ試験(2.5Kg荷重)で、90cmの生地が176cmまでストレッチ可能であった。
ポリマー7(C−3)の2.5重量%水溶液(72g)を水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。柔軟性の指標となるストレッチ試験(2.5Kg荷重)で、90cmの生地が135cmまでストレッチ可能であった。
ポリマー1(P−1)の粉末2.0gに対し、n−プロパノール/水(重量比4/6)混合液18.0gを加え、70℃の水浴中で激しく撹拌し、白濁した粘性液を得た。この粘性液にα−トコフェロールを0.2g加え激しく撹拌し、70℃に加温した60gの水を撹拌しながら徐々に加え、青白色の散乱のあるポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を得た。この液の一部を採取し水で希釈して粒子径を測定した結果、63nmであった。また、調整後1週間後の粒子径も66nmであり、凝集も無く安定な分散液であった。このα−トコフェロールを内包したポリマーナノスフェア分散液72gを水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。この生地5cm×5cmを取りイソプロパノール/ヘキサン混合液(重量比1/1)2g中に10分間撹拌しながら浸漬し、α−トコフェロールを抽出し、下記の条件で液体クロマトグラフにより抽出液の濃度を測定した結果、抽出液中のα−トコフェロール濃度は115ppmであった。また、加工生地をJIS−L0217家庭用洗濯の方法に従い、10回洗濯を行った。洗濯後の生地についても、上記と同様の方法によりα−トコフェロールを抽出し、その濃度を測定した結果、89ppmであった。加工初期の濃度に対する10回洗濯後の濃度の割合(10回洗濯後の残留率)は、約77重量%であった。
溶離液;イソプロパノール/ヘキサン(重量比1/1)
カラム;オクタデシルシリル化シリカゲルカラム
検出;UV吸収、285nm
流量;1mL/分
ポリマー7(C−3)2.0gを使用し、実施例6と同様の操作で、α−トコフェロール0.2gを分散した分散液を得た。この液の一部を採取し水で希釈して粒子径を測定した結果、419nmであった。また、調製後1週間後の粒子径も530nmであり、比較的凝集も少ない安定な分散液であった。このα−トコフェロールを分散した分散液72gを水408gで希釈し、酢酸0.24gを加え、この液にナイロンストッキング生地1足(24g)を浸漬し、30℃で30分間軽く撹拌しながら処理した。その後、生地を遠心脱水機で絞って、60℃で30分間乾燥した。加工生地、10回洗濯後の生地についても、実施例6と同様にα−トコフェロールを抽出し、その濃度を測定した結果、加工生地で108ppm、10回洗濯後の生地で12ppmであった。加工初期の濃度に対する10回洗濯後の濃度の割合(10回洗濯後の残留率)は、約11重量%であった。
下記の条件でドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液で弱い肌荒れを前腕内側部に生じさせた被験者に対して、実施例5で得られたストッキングを使用し着用させ、肌荒れ前の健常時、SDS溶液による肌荒れ時、着用後について、皮膚温度約30℃での経皮水分蒸散量(TEWL)を経皮水分蒸散量測定装置(TewameterTM210、Courage+Khazaka社製)にて測定した。肌荒れ改善度合いに相当する指標として、下記式(a)により肌荒れ改善指数を算出した結果を表3に示した。
0.5重量%SDS水溶液50μLを含浸したパッチテスト用絆創膏(リバテープ製薬社製)を前腕内側部に12時間閉塞貼付することにより、弱い肌荒れ状態を形成させた。
肌荒れ前の健常時の経皮水分蒸散量(TEWL)の値を(A)、SDS溶液による肌荒れ時の値を(B)、着用後の値を(C)とし、健常時と肌荒れ時のTEWL値の差を肌荒れ度合いを示す基準値として、それに対する着用後の肌荒れ改善の度合いを下記式(a)の肌荒れ改善指数とした。この指数では、初期の健常時が100の値、肌荒れ時に0の値となり、着用により改善した後の値が100に近づいて大きくなるほど肌荒れが改善したことを示す。
実施例5で得られたストッキングにかえて比較例8〜9で得られたストッキングを、それぞれ使用し着用させた以外は、全て実施例7と同様に行い、結果を表3に示した。
実施例1と同様にポリマー1(P−1)のポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を調製し、その分散液を純水に対して透析することによりアルコールを除去し、最終的に1重量%のポリマーナノスフェア分散液を得た。透析後の粒子径は、32nmであった。
この分散液10μLを皮膚に3cm×3cmの範囲に塗布し、その塗布時の感触を下記の方法で評価した。結果を表4に示した。
また、塗布前、塗布後、石鹸での洗浄後、3日後について、皮膚温度約30℃での経皮水分蒸散量(TEWL)を経皮水分蒸散量測定装置((TewameterTM210、Courage+Khazaka社製)にて測定し、塗布前のTEWL値を100とする相対値として表5に示した。このとき、各TEWL値が塗布前のTEWL地に比較して低いほど、高いバリア機能を付与したことになる。
22〜46才の男女10名により、使用テストを行った。前記化粧料基材組成物を前腕内側部に適量塗布し、のび、滑り、肌へのなじみ、しっとり感、べたつき感の5項目について下記基準により5段階評価した。さらに、それを平均して判定した。
評価点;5点:非常に良好、4点:良好、3点:普通、2点:やや不良、1点:不良とした。
(判定)
判定記号;評価点の組み合わせとして、平均点4.0点以上を◎、平均点3.0点以上4.0点未満を○、平均点2.0点以上3.0点未満を△、平均点1.0点以上2.0点未満を×とした。
ポリマー1(P−1)のポリマーナノスフェア分散液(濃度2.5重量%)を調製し、その分散液を純水に対して透析することによりアルコールを除去して得た1重量%のポリマーナノスフェア分散液10μLを用いるかわりに、ポリマー7(C−3)の1重量%水溶液10μLを用いた以外は、全て実施例8と同様に行い、結果を表4および表5に示した。
実施例5では、本発明によりポリマーナノスフェアを用いて加工すると、高い柔軟性を持つ繊維が得られたが、これは、比較例7の未加工繊維、比較例8の従来の柔軟剤による加工繊維、比較例9の従来技術のホスホリルコリン基含有重合体による加工繊維に比較して優れていた。
実施例7では、ポリマーナノスフェアで加工した繊維を着用した場合には経皮水分蒸散量が肌荒れ前の状態に近く回復しており、バリア機能の改善効果が高かったのに対し、比較例11〜13ではバリア機能の改善効果が高くなかった。
Claims (7)
- 下記式(1)
(式中、Xは2価の有機残基を示し、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を示し、Zは水素原子又はR5−O−(C=O)−を示す。ここで、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2、R3及びR4は同一又は異なる基であって、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。R5は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を示す。mは0又は1を示す。nは1〜4の整数である。)で示される単量体(PC単量体)と下記式(2)
(式中、L1は、−C6H4−、−C6H10−、−(C=O)−O−、−O−、−(C=O)NH−、−O−(C=O)−及び−O−(C=O)−O−からなる群より選ばれる基を示し、L2は、炭素数10〜22のアルキル基を示し、R6は水素原子又はメチル基を示す。)で示される単量体(LA単量体)の重合体であってPC単量体5〜60モル%及びLA単量体40〜95モル%の割合で重合された重量平均分子量5,000〜5,000,000の重合体から形成されたポリマーナノスフェアであり、
40℃以上の温度条件下で、下記工程(1)及び(2)の工程を実施することにより形成された粒径5〜500nmのポリマーナノスフェア。
工程(1):重合体を水とアルコールとの混合液に溶解又は分散させる工程、
工程(2):工程1で得られた重合体の溶液又は分散液に水を添加しポリマーナノスフェアを形成させる工程。 - 重合体の25℃における水への溶解性が0.5重量%以下である請求項1に記載のポリマーナノスフェア。
- PC単量体が、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートである請求項1又は2に記載のポリマーナノスフェア。
- LA単量体が、オクタデシルメタクリレートである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーナノスフェア。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーナノスフェアが水又は水とアルコールとの混合液に分散したポリマーナノスフェア分散液。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーナノスフェアを含有する化粧料。
- 下記式(1)
(式中、Xは2価の有機残基を示し、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を示し、Zは水素原子又はR5−O−(C=O)−を示す。ここで、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2、R3及びR4は同一又は異なる基であって、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。R5は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を示す。mは0又は1を示す。nは1〜4の整数である。)で示される単量体(PC単量体)と下記式(2)
(式中、L1は、−C6H4−、−C6H10−、−(C=O)−O−、−O−、−(C=O)NH−、−O−(C=O)−及び−O−(C=O)−O−からなる群より選ばれる基を示し、L2は、炭素数10〜22のアルキル基を示し、R6は水素原子又はメチル基を示す。)で示される単量体(LA単量体)の重合体であってPC単量体5〜60モル%及びLA単量体40〜95モル%の割合で重合された重量平均分子量5,000〜5,000,000の重合体に、40℃以上の温度条件下で、下記工程(1)及び(2)の工程を実施することを特徴とするポリマーナノスフェアの製造方法。
工程(1):重合体を水とアルコールとの混合液に溶解又は分散させる工程、
工程(2):工程1で得られた重合体の溶液又は分散液に水を添加しポリマーナノスフェアを形成させる工程。
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