JP5018715B2 - 廃熱回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱源からの廃熱を回収する廃熱回収装置に関するものである。
従来、特許文献1ないし6に記載の廃熱回収装置が知られている。これらの廃熱回収装置は、自動車の走行用動力源としての内燃機関を熱源としている。廃熱回収装置は、内燃機関の排気ガスに含まれる廃熱を、エンジンの冷却水に回収している。
特許文献1および2に記載の廃熱回収装置は、循環型のヒートパイプを備える。特許文献3ないし6に記載の廃熱回収装置は、廃熱回収装置を通る冷却水の流量を調節する制御装置を備えている。さらに、特許文献5および6に記載の廃熱回収装置は、触媒を暖機するために、冷却水の流量を制限する制御装置を開示している。
特開2007−212075号公報 特開2008−51479号公報 実開昭59−52061号公報 特開昭61−295118号公報 特開2008−190437号公報 特開2008−190439号公報
特許文献1および2に記載の廃熱回収装置によると、廃熱媒体としての排気ガスと利用媒体としての冷却水との間にヒートパイプ内の流体が中間媒体として介在している。この構成は、排気ガスと冷却水との温度差を許容することができるという利点がある。ところが、ヒートパイプは自身の熱容量により、始動直後に冷却水の熱量を奪うことがあった。また、ヒートパイプの熱容量は、排気系統に属する装置の始動直後の温度上昇を妨げることがあった。さらに、ヒートパイプ等の装置の正常な機能を維持するために、中間媒体が過剰温度、過剰圧力といった異常状態に到達することを回避する必要もあった。
一方、特許文献3ないし6に記載の廃熱回収装置では、廃熱回収装置に用いられるヒートパイプ内の中間媒体の状態が考慮されていない。このため、ヒートパイプと組み合わせた場合に、ヒートパイプ内の中間媒体を適切な状態に維持することができないおそれがあった。
本発明は、上記問題点に鑑み、ヒートパイプ内の中間媒体を適切な状態に維持することができる廃熱回収装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題点に鑑み、熱源が起動された直後における暖機運転を、ヒートパイプ内の中間媒体を適切な状態に維持しながら実行できる廃熱回収装置を提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用することができる。
請求項1に記載の発明は、内燃機関または外燃機関(2)の排気ガスが流れる排気系統(22)と利用媒体が流れる利用系統(23)とを中間媒体を介し て熱的に連結し、前記排気系統の熱を前記利用系統に取り入れる廃熱回収器(40)と、利用媒体の通路の開度を調節し、廃熱回収器に供給される利用媒体の流量を調節する調節弁(46)と、暖機期間中は、調節弁の開度を制限状態 に調節するとともに、廃熱回収器の暖機期間中に中間媒体の温度または圧力が利用媒体制御値(TH1)に到達すると、調節弁の開度を制限状態より大きい解除状態に調節す る制御装置(47)とを備えることを特徴とする廃熱回収装置という技術的手段を採用する。
この発明によると、廃熱回収器の暖機期間中は、調節弁(46)の開度が制限状態に調節される。このため、暖機期間中は、利用系統(23)からの熱量の持ち出しを抑える ことができる。さらに、暖機期間中に中間媒体の温度または圧力が利用媒体制御値(TH1)に到達すると、調節弁(46)の開度が制限状態より大きい解除状 態に調節される。このため、中間媒体が過剰高温、過剰高圧といった異常状態に到達することを回避することができる。
請求項2に記載の発明は、廃熱回収器(40)は、排気系統に設けられた蒸発部と、利用系統に設けられた凝縮部と、蒸発部と凝縮部とを連結する蒸気通路と液 通路とを含む循環通路と、液通路に設けられ中間媒体の温度または圧力が中間媒体制御値(TH2)に到達すると液通路の開度を制限する循環制限弁(45)と を備える循環型のヒートパイプであるという技術的手段を採用する。
請求項3に記載の発明は、利用媒体制御値は、中間媒体制御値よりも低い温度または低い圧力であるという技術的手段を採用する。
請求項4に記載の発明は、制御装置は、制限状態における調節弁の開度を、廃熱回収器の暖機が進展するに従って徐々に増加させることを特徴とするという技術的手段を採用する。
請求項5に記載の発明は、制限状態は、全開を含まない小開度範囲であることを特徴とするという技術的手段を採用する。
請求項6に記載の発明は、解除状態は、全開を含む大開度範囲であることを特徴とするという技術的手段を採用する。
請求項7に記載の発明は、制御装置は、さらに、暖機期間の後に、調節弁の開度を、解除状態に調節することを特徴とするという技術的手段を採用する。
請求項8に記載の発明は、制御装置は、中間媒体の温度または圧力を検出するセンサ(48)と、センサの検出信号を入力し、調節弁を駆動する電気的制御装置(49)とを備えることを特徴とするという技術的手段を採用する。
なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
(第1実施形態)
以下、本発明を車両に搭載された車載装置1の廃熱回収装置4に適用した第1実施形態を説明する。図1は、車載装置1の構成を示すブロック図である。車載装置1は、熱源2と、熱利用装置3と、廃熱回収装置4とを備えている。
熱源2は、車両の動力源でもある内燃機関2である。内燃機関2は、単にエンジンEGとも呼ばれる。エンジン2は、本体21と、本体21から延び出す排気系統22と、冷却水系統23とを有する。廃熱媒体は、排気ガスである。排気系統22は、廃熱系統とも呼ばれる。排気系統22は、排気ガスを流すための排気管を有する。排気系統22には、排気ガスを浄化するための触媒24が配置されている。利用媒体は、冷却水である。冷却水系統23は、利用系統とも呼ばれる。冷却水系統23は、本体21を含む循環経路を構成している。この循環経路内には、本体21によって駆動されるポンプあるいは電動ポンプが設けられている。
熱利用装置3は、エンジン2の冷却水系統23を流れる冷却水の熱を利用する装置である。熱利用装置3は、温水機器HWDとも呼ばれる。熱利用装置3は、エンジン2の冷却水系統23に直列に組み込まれることができる。熱利用装置3は、車両用暖房装置の熱交換器、エンジン暖機装置の温水タンク、およびエンジン2の冷却用熱交換器の少なくともひとつを含むことができる。典型的な実施形態においては、熱利用装置3は、暖房装置の熱交換器と、エンジン2の冷却用熱交換器とを備えることができる。
廃熱回収装置4は、エンジン2の冷却水系統23とエンジン2の排気系統22との間に組み込まれている。廃熱回収装置4は、主として排気系統の熱を冷却水系統に取り入れる。廃熱回収装置4によって取り入れられた熱は、熱利用装置3に供給される。この結果、熱利用装置3は、エンジン2から供給される冷却水の熱と、廃熱回収装置4によって取り入れられた熱との両方を利用することができる。廃熱回収装置4によって取り入れられた熱は、エンジン2の加熱のためにも用いることができる。
廃熱回収装置4は、廃熱回収器40を備える。廃熱回収器40は、エンジンの排気系統22とエンジンの冷却水系統23とを中間媒体を介して熱的に連結する。廃熱回収器40は、循環型のヒートパイプであり、その内部には廃熱回収器40内の温度差によって気相と液相とに変化できる中間媒体が封入されている。中間媒体は、ヒートパイプ媒体とも呼ばれる。廃熱回収器40は、排気系統22に設けられた蒸発部41と、冷却水系統23に設けられた凝縮部42と、蒸発部41と凝縮部42とを連結する循環通路とを有する。循環通路は、蒸気通路43と液通路44とを含む。さらに廃熱回収器40は、液通路44に設けられた循環制限弁45を備える。蒸発部41は、排気ガスと熱交換することにより、中間媒体を沸騰させ、蒸発させる。凝縮部42は、冷却水と熱交換することにより、中間媒体を凝縮させ、液化する。蒸気通路43は、蒸発部41で蒸発した中間媒体の蒸気を凝縮部42に供給する。液通路44は、凝縮部42で凝縮した中間媒体の液を蒸発部41に供給する。
循環制限弁45は、中間媒体の温度または圧力が第2制御値TH2に到達すると液通路44の開度を制限する。第2制御値TH2は、中間媒体を制御するための中間媒体制御値とも呼ばれる。循環制限弁45は、廃熱回収器40内の中間媒体の圧力を感知するダイヤフラム等の感圧部材と、この感圧部材の変位によって液通路44を開閉する弁とを備える。循環制限弁45の構成については、先行技術文献の内容を参照することができる。循環制限弁45が液通路44の開度を制限すると、蒸発部41における中間媒体の蒸発が減少し、排気ガスからの熱回収が減少する。この結果、熱回収動作が停止される。循環制限弁45の第2制御値TH2は、中間媒体の圧力が過剰に上昇することを回避するように、または冷却水の温度が過剰に上昇することを回避するように設定されている。
廃熱回収装置4は、さらに、調節弁46と、制御装置47とを備える。調節弁46は、廃熱回収器40の凝縮部42に接続された冷却水通路の開度を調節する。調節弁46は、凝縮部42の入り口側通路に設けられている。調節弁46は、通路の開度を、全閉状態から全開状態まで、連続的に調節することができる。制御装置47は、中間媒体の圧力を検出するセンサ48と、センサ48の検出信号を入力し、調節弁46を駆動する電気的制御装置49とを備える。電気的制御装置49は、電気制御ユニットECUとも呼ばれる。センサ48は、中間媒体の圧力を検出し、これに対応する検出信号を出力する。電気的制御装置49は、マイクロコンピュータを含む装置である。電気的制御装置49は、センサ48を含む複数のセンサからの検出信号を入力し、予め記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、調節弁46を駆動する。制御装置47は、暖機期間中に、調節弁46の開度を制限状態に調節する手段を提供している。制御装置47は、暖機期間中に中間媒体の温度または圧力が第1制御値TH1に到達すると、調節弁46の開度を制限状態より大きい解除状態に調節する手段をも提供している。第1制御値TH1は、利用媒体を制御するための利用媒体制御値とも呼ばれる。さらに、制御装置47は、暖機期間の後に、調節弁46の開度を、解除状態に調節する手段をも提供している。
図2は、電気的制御装置49の作動を示すフローチャートである。電気的制御装置49は、車両のイグニッションスイッチ等の電源スイッチが投入状態にある間中フローチャートを所定周期で繰り返し実行する。この結果、電気的制御装置49は、待機運転と、暖機運転と、保護運転と、負荷運転とを提供する。
ステップ101ではセンサ48の検出信号を入力する。ステップ101では、廃熱回収装置4による排気熱の回収が必要であるか否かを判定する。例えば、熱利用装置3から要求があるとき、冷却水温度が所定値以下であるときに回収要求ありと判断する。回収要求がない場合、ステップ103に進む。ステップ103では、待機運転が実施される。待機運転においては、調節弁46が微小開度状態に維持される。排気熱を回収しないときであっても、蒸発部41には高温の排気ガスが流れる。廃熱回収器40が過剰高温に到達することを回避するために、待機運転では、微小開度状態によって所定量の冷却水が流される。
ステップ102で回収要求ありと判断すると、ステップ104に進む。ステップ104では、エンジン2が始動された後の暖機期間中であるか否かを判定する。例えば、エンジン2を始動してから所定時間以内であるとき、冷却水温度が所定温度以下であるとき、廃熱回収器40の中間媒体の圧力が所定値以下であるとき、といった条件のいずれか少なくともひとつが成立するときに暖機期間中であると判断する。暖機期間中ではない場合、すなわち暖機が完了した後は、フローチャートはステップ105に分岐する。ステップ105では、負荷運転が実施される。負荷運転においては、調節弁46の開度が解除状態に調節される。この解除状態は、全開を含む大開度範囲である。負荷運転においては、調節弁46の開度が、熱利用装置3による熱消費量などの負荷に応じた開度に調節される。例えば、熱利用装置3の出口における冷却水温度に応じて、当該温度が低くなるほど調節弁46の開度を増加させて、回収熱量を増加させることができる。
ステップ104で暖機期間中であると判断すると、ステップ106に進む。ステップ106では、廃熱回収器40内の中間媒体の圧力PRが下限値TH0より大きいか否かが判定される。下限値TH0は、廃熱回収器40の暖機に要する時間を短縮するために設けられている。圧力PRが下限値TH0以下である場合、ステップ103に進む。中間媒体の圧力PRが低すぎると評価できるので、待機運転と同じ微小開度が提供される。従って、廃熱回収器40に供給される冷却水の流量、言い換えれば廃熱回収器40からの熱の持ち出しが制限される。この結果、排気ガスによって廃熱回収器40を加熱し、暖機するために必要な熱量が抑制される。
ステップ106で圧力PRが下限値TH0より大きいと判断すると、ステップ107に進む。ステップ107では、圧力PRが上限値としての第1制御値TH1より小さいか否かが判定される。圧力PRが第1制御値TH1より小さい場合、ステップ108に進む。ステップ108では、暖機運転が実施される。暖機運転においては、調節弁46が制限開度に調節される。制限開度は、全開を含まない小開度範囲である。さらに、この暖機運転においては、調節弁の開度は、暖機運転の開始から暖機が進展するに従って徐々に増加するように調節される。暖機運転においては、圧力PRが上昇するにつれて、調節弁46の開度を増加させる。ただし、その範囲は上記小開度範囲に制限されている。
ステップ107で圧力PRが第1制御値TH1以上であると判断すると、ステップ109に進む。ステップ109では、保護運転が実施される。保護運転では、調節弁46を全開状態に維持する。調節弁46が全開状態にされることで、凝縮部42にはその時に流しうる最大の冷却水が流入し、最大の凝縮能力が発揮される。この結果、中間媒体の圧力PRが過剰に上昇しようとしても、凝縮能力が高められるため、圧力PRの過剰上昇を回避できる可能性が高められる。第1制御値TH1は、廃熱回収器40内の中間媒体の圧力が過剰に上昇することを回避するために設けられている。なお、冷却水の温度が高い場合や、冷却水流量が少ない場合には、調節弁を全開にしただけでは、圧力PRの過剰上昇を抑制できない場合もある。この場合、圧力PRは、第1制御値TH1を越えて、第2制御値TH2に到達することがある。かかる場合には、廃熱回収器40に備えられた循環制限弁45が閉弁することによって、中間媒体の蒸発が制限され、圧力PRの過剰上昇が回避される。このような段階的な保護動作を提供するために、第1制御値TH1は、第2制御値TH2より低い温度または低い圧力に設定されている。
図3(A)、図3(B)、および図3(C)は、エンジン2を始動した後に、調節弁46を全開に維持した場合の状態変化を示すグラフである。図4(A)、図4(B)、図4(C)、および図4(D)は、エンジン2を始動した後に、この実施形態により調節弁46を制御した場合の状態変化を示すグラフである。図4の実線は排気ガス温度がゆっくりと上昇した場合を示す。図4の一点鎖線は、燃料供給量の増加などに起因して排気ガス温度が急激に上昇した場合を示す。Qは冷却水系統から見た熱量の増減を示す。DVは、調節弁46の開度を示す。TEは排気ガスの温度を示す。PRは廃熱回収器40内の中間媒体の圧力を示す。
図3において、エンジン2が常温に冷えた状態から、時刻t0で始動された場合が示されている。エンジン2が始動されると、排気ガス温度TEが上昇する。このような過渡状態においては、排気ガス温度TEは急激に上昇するが、排気系統22に属する機器の温度は、遅れて上昇する。このような遅れは、排気系統22を構成する排気管や触媒24の熱容量、さらには、廃熱回収器40自体の熱容量に起因する。従って、廃熱回収器40が排気ガスの熱を回収可能になるためには、遅れ時間が生じる。さらに、これらの熱容量に起因して、エンジン2が始動された直後は、廃熱回収器40は、冷却水の熱を奪うこととなる。例えば、時刻tcまでは、冷却水系統から熱量が奪われる。また、同時に生じる冷却水系統における大気への放熱と相まって、冷却水温度の上昇が遅れる。
図4において、エンジン2が常温に冷えた状態から、時刻t0で始動された場合が示されている。エンジン2が始動されると、排気ガス温度TEが上昇する。排気ガス温度TEが上昇するに従って、中間媒体の圧力PRが上昇する。圧力PRが下限値TH0以下である間中、調節弁46の開度DVは微小開度に維持される。
その後、時刻t1で圧力PRが下限値TH0より高くなると、暖機運転が開始される。暖機運転中は、圧力PRに正比例して調節弁46の開度DVが設定される。従って、圧力PRが上昇するに従って、開度DVが増加する。ただし、開度DVの増加範囲は、小開度範囲に制限されている。この小開度範囲は、調節弁46の半開度以下の範囲に設定されている。暖機運転中に、暖機が進展するに従って調節弁46の開度が増加することによって、中間媒体の圧力が過剰に上昇することが回避される。エンジン2が始動された直後は排気ガス温度TEが急激に上昇するおそれがある。調節弁46の開度DVを徐々に増加させる制御は、排気ガス温度TEの急上昇があっても、中間媒体の圧力の過剰上昇を回避するために有効である。暖機運転は、暖機期間が完了するまで継続される。例えば、暖機運転は、圧力PRが第1制御値TH1に到達するまで継続される。この実施形態では、時刻t0から時刻t2、または時刻t0から時刻t3までが暖機期間である。よって、ステップ103の待機運転と、ステップ108の暖機運転とが、広い意味での暖機運転を意味している。
排気ガス温度TEがさらに上昇すると、圧力PRは、第1制御値TH1に到達する。圧力PRが第1制御値TH1以上になると、保護運転が開始される。時刻t2または時刻t3で圧力PRが第1制御値TH1以上になると、調節弁46の開度DVは、全開に調節される。従って、調節弁46の開度DVは、急激に増加する。この結果、凝縮部42には大量の冷却水が供給され、中間媒体の凝縮が促進され、圧力PRの上昇が抑制される。
排気ガス温度TEがさらに上昇すると、圧力PRは、第2制御値TH2に到達することがある。時刻t4で圧力PRが第2制御値TH2に到達すると、循環制限弁45が液通路44を閉じる。従って、廃熱回収器40内の中間媒体の循環が遮断され、熱輸送が停止する。この結果、中間媒体の蒸発が制限され、圧力PRの上昇が抑制されるとともに、冷却水の温度上昇も抑制される。循環制限弁45は、中間媒体の圧力PRが正常範囲に戻ると再び開弁し、熱輸送を再開させる。
この実施形態では、暖機期間中は、調節弁46の開度を制限状態に調節するから、冷却水系統23からの熱量の持ち出しを抑えることができる。さらに、暖機期間中に中間媒体の温度または圧力が第1制御値TH1に到達すると、調節弁46の開度を制限状態より大きい解除状態に調節する。このため、中間媒体が過剰高温、過剰高圧といった異常状態に到達することを回避することができる。
また、廃熱回収器40として、循環制限弁45を備える循環型のヒートパイプを採用しているので、第2制御値TH2によっても、中間媒体が過剰高温、過剰高圧に到達することが回避される。さらに、第1制御値TH1は、第2制御値TH2よりも低い温度または低い圧力であるから、多重の保護を提供することができる。
また、制御装置47は、暖機が進展するに従って調節弁の開度を徐々に増加させるから、中間媒体に過剰に熱が蓄積されることを回避できる。また、制限状態として、全開を含まない小開度範囲を採用しているから、暖機を早めることができる。一方で、解除状態として、全開を含む大開度範囲を採用しているから、中間媒体の過剰高温、過剰高圧といった異常状態を高い確率で回避できる。さらに、暖機期間の後に、調節弁の開度を解除状態に調節しているから、暖機が完了した後は、排気ガスの熱を十分に回収することができる。
(他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で次のように変形または拡張することができる。
例えば、制御装置47は、中間媒体の圧力に代えて、中間媒体の温度を感知して調節弁の開度を調節する構成をとることができる。また、制御装置47を構成するセンサ48と電気的制御装置49とに代えて、サーモスタットなどの温度−変位変換器、またはダイヤフラムなどの圧力−変位変換器を用いて、調節弁を駆動することができる。
各運転状態における調節弁の開度は、上記実施形態に代えて、以下のように調節することができる。待機運転においては、調節弁は、全閉状態に調節されてもよい。暖機運転においては、調節弁は、全閉よりもやや大きく中開度よりも小さい小開度に固定されてもよい。また、暖機運転においては、調節弁の開度は、時間経過に従って徐々に増加されてもよい。保護運転においては、調節弁は、全開よりもやや小さく中開度より大きい大開度とされてもよい。負荷運転においては、調節弁は、全開または大開度に固定されてもよい。さらに、負荷運転においても、ステップ106と同様の判定を実行し、保護運転に移行してもよい。
廃熱回収器40は、循環型ヒートパイプに代えて、蒸気通路と液通路とをひとつの通路で兼用したヒートパイプを用いることができる。利用系統23は、エンジン2の冷却水が循環する系統に代えて、エンジン2の冷却水とは独立した温水が循環する系統とすることができる。また、利用系統23の利用媒体は、冷却水に代えて、車載機器を潤滑しあるいは作動させるための流体とすることができる。例えば、利用媒体は、エンジン2を潤滑するためのエンジンオイル、車両の変速機の潤滑及び作動のために使用されるトランスミッションオイル、またはディファレンシャルギヤを潤滑するデフオイルなどを用いることができる。
また、廃熱回収装置4は、車載装置1に代えて、定置型の内燃機関に適用することができる。例えば、内燃機関を動力源、熱源とする熱電併給装置に廃熱回収装置4を組み合わせてもよい。熱源は、エンジン2に代えて、外燃機関などを用いることができる。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る車載装置1の構成を示すブロック図である。 図2は、実施形態の制御装置の作動を示すフローチャートである。 図3は、調節弁の開度を全開に固定した場合の状態変化を示すグラフであって、図3(A)は冷却水系統の熱量を示すグラフ、図3(B)は調節弁の開度を示すグラフ、図3(C)は排気ガス温度を示すグラフである。 図4は、実施形態による状態変化を示すグラフであって、図4(A)は冷却水系統の熱量を示すグラフ、図4(B)は調節弁の開度を示すグラフ、図4(C)は排気ガス温度を示すグラフ、図4(D)は中間媒体の圧力を示すグラフである。
符号の説明
2 エンジン
21 本体
22 排気系統
23 冷却水系統
3 熱利用装置
4 廃熱回収装置
40 廃熱回収器
41 蒸発器
42 凝縮器
43 蒸気通路
44 液通路
45 循環制限弁
46 調節弁
47 制御装置
48 センサ
49 電気的制御装置

Claims (8)

  1. 内燃機関または外燃機関(2)の排気ガスが流れる排気系統(22)と利用媒体が流れる利用系統(23)とを中間媒体を介して熱的に連結し、前記排気系統の熱を前記利用系統に取り入れる廃熱回収器(40)と、
    前記利用媒体の通路の開度を調節し、前記廃熱回収器に供給される前記利用媒体の流量を調節する調節弁(46)と、
    前記廃熱回収器の暖機期間中は、前記調節弁の開度を制限状態に調節するとともに、当該暖機期間中に前記中間媒体の温度または圧力が利用媒体制御値(TH1)に到達すると、前記調節弁の開度を前記制限状態より大きい解除状態に調節する制御装置(47)とを備えることを特徴とする廃熱回収装置。
  2. 前記廃熱回収器(40)は、
    前記排気系統に設けられた蒸発部と、
    前記利用系統に設けられた凝縮部と、
    前記蒸発部と前記凝縮部とを連結する蒸気通路と液通路とを含む循環通路と、
    前記液通路に設けられ前記中間媒体の温度または圧力が中間媒体制御値(TH2)に到達すると前記液通路の開度を制限する循環制限弁(45)とを備える循環型のヒートパイプであることを特徴とする請求項1に記載の廃熱回収装置。
  3. 前記利用媒体制御値は、前記中間媒体制御値よりも低い温度または低い圧力であることを特徴とする請求項2に記載の廃熱回収装置。
  4. 前記制御装置は、前記制限状態における前記調節弁の開度を、前記廃熱回収器の暖機が進展するに従って徐々に増加させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の廃熱回収装置。
  5. 前記制限状態は、全開を含まない小開度範囲であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の廃熱回収装置。
  6. 前記解除状態は、全開を含む大開度範囲であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の廃熱回収装置。
  7. 前記制御装置は、さらに、前記暖機期間の後に、前記調節弁の開度を、前記解除状態に調節することを特徴とする請求項6に記載の廃熱回収装置。
  8. 前記制御装置は、
    前記中間媒体の温度または圧力を検出するセンサ(48)と、
    前記センサの検出信号を入力し、前記調節弁を駆動する電気的制御装置(49)とを備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の廃熱回収装置。
JP2008248862A 2008-09-26 2008-09-26 廃熱回収装置 Expired - Fee Related JP5018715B2 (ja)

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