JP5018351B2 - 液滴吐出ヘッド - Google Patents

液滴吐出ヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP5018351B2
JP5018351B2 JP2007225032A JP2007225032A JP5018351B2 JP 5018351 B2 JP5018351 B2 JP 5018351B2 JP 2007225032 A JP2007225032 A JP 2007225032A JP 2007225032 A JP2007225032 A JP 2007225032A JP 5018351 B2 JP5018351 B2 JP 5018351B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
individual
actuator
electrodes
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007225032A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009056662A (ja
Inventor
靖弘 加藤
智幸 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2007225032A priority Critical patent/JP5018351B2/ja
Publication of JP2009056662A publication Critical patent/JP2009056662A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5018351B2 publication Critical patent/JP5018351B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッに関する。
従来から液滴吐出ヘッドとして、例えば記録用紙などの被記録媒体に対してインクを吐出するインクジェット記録ヘッドが知られている。このようなインクジェット記録ヘッドとしては、複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室を備えたキャビティユニット(流路ユニット)と、各圧力室内のインクに吐出エネルギーを与える活性部(エネルギー発生部)及びこの活性部に電圧を印加する個別表面電極を有するアクチュエータと、複数の個別表面電極と対向して接合される複数の個別接合電極及びこれら個別接合電極にそれぞれ接続された複数の配線を有する配線基板(配線部材)と、配線基板に設けられ、複数の配線と接続された集積回路(駆動回路)とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェット記録ヘッドにおいて、アクチュエータのその表面には、複数の個別表面電極が複数のノズルと対応して所定方向に沿って配置され、所定方向に直交する方向にずれて形成されている。また、配線基板は、その一端部の個別表面電極と対応する個別接合電極が形成された部分をアクチュエータ上に積層し、他端部が所定方向に直交する方向に引き出されて、外部電極に接続されている。配線基板の各配線は、個別接合電極から駆動回路を介して所定方向に直交する方向に延在して引き回されていることで駆動回路を介して外部電極とアクチュエータとが電気的に接続している。
特開2005−161760号公報(図15)
このような特許文献1に記載のインクジェット記録ヘッドにおいては、隣接する各個別接合電極同士で駆動回路までの距離がそれぞれ異なっていることから、個別接合電極から駆動回路まで延在している配線の配線長が異なり、隣接する配線間の寄生容量にばらつきが生じ、駆動回路から複数の個別表面電極への電圧の応答特性がばらついて、各エネルギー発生部における液滴吐出タイミングにばらつきを生じさせている。また、駆動回路の発熱が大きい場合においては、配線を介して駆動回路の発熱が流路ユニットやアクチュエータへ伝熱する。このとき、配線が密なところほど、流路ユニットやアクチュエータへの伝熱が多く生じるなど、流路ユニット内のインクに影響して、各ノズルからの液滴吐出性能に影響を及ぼしてしまうことがあった。
そこで、本発明の目的は、配線の駆動回路からの配線長ばらつきに起因する液滴吐出性能への悪影響を低減する液滴吐出ヘッドを提供することである。
本発明の液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するための複数のエネルギー発生部と、その表面に前記複数のエネルギー発生部へそれぞれ電圧印加するための複数の個別表面電極を有するアクチュエータと、前記アクチュエータの表面に一端部が重ねられ、その表面と平行で且つ一方向に引き出された配線部材とを備え、前記配線部材の一方の面には、前記複数の個別表面電極と対応して複数の個別接合電極が設けられ、前記アクチュエータを駆動するための駆動回路が、前記引き出された側に実装されるとともに、前記複数の個別接合電極にそれぞれ接続された複数の第1の配線パターンが前記一方向に沿って延在しており、前記配線部材の他方の面には、前記複数の第1の配線パターンに一対一に対応した複数の第2の配線パターンが形成されており、互いに対応する前記第1及び第2の配線パターン同士が、前記配線部材を貫通する貫通孔を介して導通しており、前記個別表面電極と前記個別接合電極とを対応させて接合した液滴吐出ヘッドにおいて、前記複数の個別表面電極は、前記表面上において前記一方向にずれた状態で、前記一方向に直交する方向に沿って所定間隔おきに配置されており、互いに対応する前記第1及び第2の配線パターンの配線長の合計が、互いに対応する他のいずれの前記第1及び第2の配線パターンの配線長の合計ともほぼ同じである。
本発明の液滴吐出ヘッドによると、互いに対応する前記第1及び第2の配線パターンの配線長の合計が、互いに対応するいずれの前記第1及び第2の配線パターンに関してもほぼ同じになっているため、隣接する配線パターン間の寄生容量がほぼ同じになる。すると、駆動回路から複数の個別電極への電圧の応答特性が均一になり、各エネルギー発生部における液滴吐出タイミングなどのばらつきを低減することができる。
また、それぞれ液滴を吐出する複数のノズルと、これら複数のノズルにそれぞれ連通する前記複数のエネルギー発生部に対応して液体を収容する複数の圧力室とを含む、流路ユニットを備え、前記アクチュエータは、前記流路ユニットに対して、前記複数の圧力室と前記複数のエネルギー発生部とが対向するように配置されていることが好ましい。これによると、駆動回路から複数の個別電極への電圧の応答特性が均一になり、各ノズルにおける液滴径や液滴吐出速度などの液滴吐出性能のばらつきを低減することができる。
また、本発明においては、前記第2の配線パターンは、前記配線部材の前記一方の面と直交する方向から見て、前記第1の配線パターンと重なるように配置されていてもよい。また、前記貫通孔は、前記個別表面電極よりも前記駆動回路の近くに配置され、前記第2の配線パターンは、前記一方向に関して前記個別表面電極に近づくように延在していてもよい。
また、前記流路ユニットの上面には、前記流路ユニットを固定し、少なくとも一部が導電性部材で形成された保持部材が取り付けられており、前記配線部材における前記駆動回路と反対側の端部は、前記保持部材と絶縁性材料で接続されていることが好ましい。これによると、駆動回路により活性部を駆動したときに発生する熱が、複数の配線パターン及び絶縁性材料を介して保持部材に伝達し、熱による各圧力室内の液体の粘度などの物性に対する熱影響のばらつきを一層低減させることができ、各ノズルにおける液滴吐出性能のばらつきをより一層低減することができる。
さらに、前記アクチュエータは、前記保持部材よりも小さい外形状をしており、前記保持部材には、前記アクチュエータが露出して収容されるように貫通孔が形成されており、前記アクチュエータの各側面と前記貫通孔の内壁との間には、前記絶縁性材料が充填されていることが好ましい。これによると、アクチュエータおよび流路ユニットを保持部材にとりつけられるとともに、アクチュエータの各側面と貫通孔の内壁との間に充填された絶縁性材料を介して、駆動回路により活性部を駆動したときに発生する熱が、保持部材に伝達するので、熱による各圧力室内の液体の粘度などの物性に対する熱影響のばらつきを一層低減させることができ、各ノズルにおける液滴吐出性能のばらつきをより一層低減することができる。
また、前記配線部材の少なくとも前記アクチュエータと重なる表面には、熱伝導性に優れた部材が配置されていることが好ましい。これによると、駆動回路により活性部を駆動したときに発生する熱が、アクチュエータおよび流路ユニットへより均一に伝達し、熱による各圧力室内の液体の粘度などの物性に対する熱影響のばらつきをさらに低減させることができ、各ノズルにおける液滴吐出性能のばらつきを一層低減することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の液滴吐出ヘッドの一例として、インクジェットプリンタ装置のインクジェットヘッドの分解斜視図である。図2は、ヘッドホルダにインクジェットヘッドが搭載された状態を示す分解斜視図である。
本発明のインクジェットヘッド1を備えたインクジェットプリンタ装置は、単独のプリンタ装置としてだけでなく、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能等を備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device )のプリンタ機能(記録部)としても適用することができるものである。
図示しないインクジェットプリンタ装置は、その本体に設置されたガイド軸にキャリッジとして機能する略箱状のヘッドホルダ60(図2参照)がガイド軸に沿って走査可能に取り付けられていて、ヘッドホルダ60には、その下面に形成されたノズル11からインクを吐出して記録用紙に記録するインクジェットヘッド1が搭載される。
ヘッドホルダ60は、記録用紙に沿ってその幅方向(主走査方向:図1のX方向)に往復走査しながら、主走査方向と直交する方向(副走査方向:図1のY方向)に記録用紙が搬送され、インクジェットヘッド1のノズル11からインクが吐出されることで印字がなされる。
ヘッドホルダ60は、略箱状のその底板20cの下面側に、後述する補強フレーム91を介して、インクジェットヘッド1が、ノズル11が開口する面を下向きに露出させて底板60cとほぼ平行になるように固着される。ヘッドホルダ60の底板60cの上面側には、ダンパー装置61が搭載され、インクジェットプリンタ装置本体内に静置された各色のインク、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクカートリッジ(図示せず)内のインクをインクチューブ62を介して、その内部に区画された複数のインク室に供給して貯留する。ヘッドホルダ60の底板60cには開口部60dが貫通形成されており、この開口部60dの内側では、ダンパー装置61のインク流出口(図示せず)と、インクジェットヘッド1の後述するインク供給口31a〜31dとが、補強フレーム91のインク供給口91a〜91d(図1参照)と弾性シール部材(図示せず)とを介して接続され、ダンパー装置61からインクジェットヘッド1にインクが色毎に独立して供給される。
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェットヘッド1は、複数のノズル11a(図1参照)が下面に露出開口して形成されたノズル面を下面に有する流路ユニット10
の上に、この流路ユニット10内のインクに選択的に吐出圧力を与える圧電アクチュエータ12を接着シートを介して接合し、さらにその上面に圧電アクチュエータ12に駆動信号を出力する可撓性のフレキシブル配線材(配線部材)(FPC:Flexible Printed Circuit)40が、その一端をアクチュエータ12に積層接合して電気的に接続されている。フレキシブル配線材40の他端はその表面に平行で且つX方向に引き出され、さらにその引き出された途中部に駆動回路を内装するドライバIC102を搭載している。ドライバIC102は、外部機器、例えばインクジェットヘッド1を含む記録装置本体の制御基板からシリアル転送されてくる記録データを、各ノズル11aに対応するパラレルデータに変換し、且つ、記録データに対応した所定電圧の波形信号を生成して後述する各配線パターン79に出力する。
流路ユニット10と圧電アクチュエータ11とは、いずれも平面視略長方形の扁平形状を有しているが、流路ユニット10の外形状は、圧電アクチュエータ11の外形状よりもひと回り大きく形成されており、流路ユニット10の背面の略中央に、圧電アクチュエータ11が積層されて、流路ユニット10のY軸方向に平行な一方の辺寄りに設けられた4つのインク供給口37が背面側に露出するようになっている。
また、インクジェットヘッド1は、流路ユニット10の背面にて圧電アクチュエータ11を囲むように積層される補強フレーム91(保持部材)を有している。補強フレーム91は、剛性を有する素材(例えば、SUSなどの金属板)からなり、補強フレーム91の平面視形状の中央付近に、貫通孔91aが形成された平面視ロの字状の扁平な板材で、外形が流路ユニット10よりもひと回り大きく形成されており、貫通孔91eから圧電アクチュエータ12が露出されるように、圧電アクチュエータ12の平面形状より略大きい形状に貫通形成されている。枠部91fのうちY軸方向に平行な一方の辺寄りには、インク色ごとにインク供給口91a〜91dが4つ並んで穿設されている。インク供給口91a〜91dは、流路ユニット10のインク供給口31a〜31dに対応して形成されており、補強フレーム91の短手方向に沿って、互いに離隔するように配置されている。なお、各インク供給口91a〜91dは、流路ユニット10に形成された各インク供給口31a〜31dと同一な形状を有している。
この補強フレーム15は、流路ユニット10の剛性を高めるためのものであり、圧電アクチュエータ12をその貫通孔91aから露出させた状態で、流路ユニット10の背面(上面)にあらかじめ補強フレーム91を接着固定してからヘッドホルダ60の底板60cに接着剤によって固定されることで、薄い扁平形状の流路ユニット10(ヘッドホルダ60)の変形や歪みを防止することができる。
また、インクジェットヘッド1は、流路ユニット10の前面(ノズル面)側に配置されたフロントフレーム92を有している。フロントフレーム92は、平面視コの字状の扁平な板材で、流路ユニット10のノズル面とヘッドホルダ60の周囲との段差を解消するために、フロントフレーム92の前面に固着される(図2及び図3参照)。
また、インクジェットヘッド1は、フレキシブル配線材12の背面(図2では上面)における圧電アクチュエータ11と対応する位置に積層される、平面視長方形状の剛性部材81を有している。剛性部材81は、圧電アクチュエータ12の上面とほぼ同じ大きさの偏平形状のアルミニウムから形成されており、フレキシブル配線材40よりも剛性が高く、且つ、熱伝導性の優れた素材からなっていて、例えば、アルミニウムのほかに、銅、SUSなどの金属板が適用されている。剛性部材81は、ドライバIC102により後述する活性部を駆動したときに発生する熱を均等に圧電アクチュエータ12及び流路ユニット10へ均一に伝達することができ、また、剛性があるため、組立て時などのハンドリングを容易にする。
インクジェットヘッド1は、流路ユニット10、圧電アクチュエータ12、フレキシブル配線材40が積層接着されて形成され、さらにその上面に補強フレーム91を下面にはフロントフレーム92が貼り合わされている。圧電アクチュエータ12及びフレキシブル配線材40の圧電アクチュエータ12と重なっている領域は、補強フレーム91に形成された貫通孔91eの内部に収まり、フレキシブル配線材40は、その重なる領域(一端)から延びる延在部(他端)が貫通孔91e上に引き出されている。フレキシブル配線材40の引き出された他端は、ヘッドホルダ60の底板60cに設けられたスリット60fに挿入され、側壁60aに沿って上側に引き出されて回路基板(図示せず)と接合することで、インクジェットプリンタ装置の外部信号源と電気的に接続されている。
流路ユニット10の上面における圧電アクチュエータ12の周辺部分と補強フレーム91の下面とは、接着シート等の接着剤を介して貼り合わされている。これにより、フレキシブル配線材40の上面が補強フレーム91の貫通孔91eから上方側に露出する。また、フロントフレーム92は、流路ユニット10がフロントフレーム92のコの字形に取り囲まれた状態で、補強フレーム91の下面に貼り合わされている。つまり、流路ユニット10に形成されたノズル11aが、コの字形の内側領域から下方側に露出する。
なお、インク供給口31a〜31dは、補強フレーム91と流路ユニット10とが貼り合わされた際に、インク供給口91a〜91dとそれぞれ連通するように位置合わせされて、配置されている。また、後述するが、圧電アクチュエータ12及びフレキシブル配線材40の側面と補強フレーム91の貫通孔91eの側面(内壁)との隙間には、インク漏れ防止用のシリコンなどの熱硬化性樹脂で構成された絶縁性を有するポッティング剤98(絶縁性材料)が充填されている(図6参照)。このように、流路ユニット10、圧電アクチュエータ12及びフレキシブル配線材40は、補強フレーム91及びフロントフレーム92によって固定されている。
ここで、図3及び図4を参照しつ、流路ユニット10の詳細について説明する。図3は、流路ユニットの分解斜視図である。図4は、図3の部分拡大図である。
図3に示すように、流路ユニット10は、下層から順にノズルプレート11、カバープレート15、ダンパープレート16、2枚のマニホールドプレート17,18、2枚のスペーサプレート19,20及びベースプレート21の合計8枚の偏平な板を積層して接着剤で接合したものである。各プレートは、40〜150μm程度の厚さを有し、ノズルプレート11はポリイミドなどの合成樹脂で形成されており、その他のプレート15〜21は42%ニッケル合金鋼板で形成されている。
ノズルプレート11には、微小径(20μm程度)のノズル11aが多数穿設されている。ノズル11aはY方向に沿って千鳥配列状に配置され、ノズル列はX方向に関して所定間隔をなしつつ5列形成されている。図3にはY方向に沿った5つのノズル列のうち第1列N1、第2列N2、及び、第3列N3が示されており、第4列及び第5列は図示されていない。ノズル列のうち第1列N1のノズル11aからはシアンインク、第2列N2のノズル11aからはイエローインク、第3列N3ノズル11aからはマゼンタインク、第4列及び第5列(図示せず)のノズル11aからはブラックインクがそれぞれ吐出される。ブラックインクは使用頻度が高いために2列のノズルから吐出される。
ベースプレート21には、各ノズル11aに対応する複数の圧力室23が穿設されている。圧力室23は、ノズル11aと同様Y方向に沿って千鳥配列状に配置されており、圧力室列はX方向に関して間隔をなしつつ5列形成されている。図3ではY方向に沿った5つの圧力室列にそれぞれ参照番号23−1,23−2,23−3,23−4,23−5を付している。図4に示すように、各列に含まれる圧力室23は、Y方向において隔壁24を介して配置され、隣接する列に含まれる圧力室23に対してY方向に半ピッチずれて、いわゆる千鳥状に配列されている。各圧力室23はX方向に平面視細長な形状を有し、その長手方向の一端はスペーサプレート20に穿設された連通孔29に、他端は、カバープレート15、ダンパープレート16、マニホールドプレート17,18、スペーサプレート19,20にそれぞれ穿設された連通路25を介して各ノズル11aに連通している。
図3に示すように、ベースプレート21には、そのY方向の一端近傍に、4つのインク供給口31が穿設されている。図3ではX方向に適宜間隔で穿設された4つのインク供給口31にそれぞれ参照番号31a,31b,31c,31dを付している。スペーサプレート19,20には各インク供給口31と連通するインク供給通路32が穿設されている。べースプレーと21のインク供給口31には、インク中の異物を除去するためのフィルタ体が接着剤等で一括して貼着されている。
マニホールドプレート17,18には、圧力室23の各列の下方においてY方向に延在するインク通路が穿設されており、プレート17,18が積層されることにより5つの共通インク室26が形成される。各共通インク室26の一端は、インク供給通路32及びインク供給口31と連通している。図3では5つの共通インク室に参照番号26a,26b,26c,26d,26eを付している。スペーサプレート19,20に穿設された各インク供給通路32を介して、共通インク室26a、26b、26cはインク供給口31a、31b、31cにそれぞれ連通し、共通インク室26d、26eは共にインク供給口31dに連通している。
ダンパープレート16の下面には、各共通インク室26と平面視で一致する形状のダンパー室27が凹設されており、ダンパープレート16とカバープレート15とが積層されることにより密閉状のダンパー室27が形成される。これにより、圧力室23に作用する圧力波のうち共通インク室26に伝播した圧力変動を、ダンパー室27上部の板厚の薄い壁が弾性変形により自由に振動することにより吸収し、クロストークの発生を抑制することができる。
図4に示すように、スペーサプレート19の上面には、X方向に細長な絞り部28が凹設されている。絞り部28はそれぞれ圧力室23に対応するものである。各絞り部28の一端は対応する共通インク室26に連通し、他端はスペーサプレート20に穿設された連通孔29を介して圧力室23に連通する。
各インク供給口31に供給されたインクは、対応する共通インク室26に流入し、そして絞り部28、連通孔29を通って各圧力室23内に分配された後、各圧力室23から連通路25を通って当該圧力室23に対応するノズル11aに至る。インク供給口31aにはシアンインク、インク供給口31bにはイエローインク、インク供給口31cにはマゼンタインク、インク供給口31dにはブラックインクがそれぞれ供給される。ブラックインクが供給されるインク供給口31dからは、2列のブラックインクのインク室27、27が分岐して流入するようにし、ブラックインクを吐出するノズル列を2列に設定している。他の3つのインク供給口には、各インクがそれぞれ単独に供給される。このように、流路ユニット10では、インクが、インク供給口37から接続口38を経て共通インク室34に流入し、接続流路33及び連通孔32を経由して圧力室31に至り、さらに貫通路35を経てノズル4に至るインク流路が形成されている。
次に、図5を参照しつつ、圧電アクチュエータ12の詳細について説明する。図5は、圧電アクチュエータの分解斜視図である。
図5に示すように、圧電アクチュエータ12は、特開2002−254634号公報などに開示された公知のものと同様に、絶縁シート33,34と、複数枚の圧電シート35,36とが積層されて形成されている。圧電シートは、セラミック粉末、バインダ、溶剤を混合したものを1枚の厚さが30μm程度になるように扁平に整形した圧電セラミックス素材のシート(グリーンシート)の複数枚のうち適数枚のシート面に導電性ペーストで電極層を印刷法等によって形成し、そのグリーンシートを積層して焼成することで、圧電シートを形成している。これにより各グリーンシートは、焼結体のセラミックスシートとなる。圧電シート36の上面には、複数の個別電極37が流路ユニット10における各圧力室23の配列に対応して、圧電シート36のY方向に沿って千鳥状に5列に配列されている。各個別電極37は、全体として圧電シート36のX方向に細長く形成されている。また、各個別電極37は、いずれか一方の端部から圧電シート36のY方向に延出された引き出し部37aを有している。なお、いずれの引き出し部37aも、各圧力室23を区画する隔壁24と対向する位置まで引き出されている。
圧電シート35の上面には、複数の圧力室23に跨った共通電極38が設けられている。共通電極38には、圧電シート35が露出した複数の非形成領域39が形成されており、各非形成領域39内に圧電シート35の厚み方向に貫通した孔40が形成されている。各非形成領域39は、対応する個別電極37の引き出し部37aと対向する位置に形成されている。
最上層の絶縁シート33の上面(圧電アクチュエータ12の上面)には、複数の個別電極37にそれぞれ対応する個別表面電極50と、共通電極38に対応する共通表面電極51とが設けられている。個別表面電極50は、圧力室23同士を区画する隔壁24と対向する位置に配置されており、各個別電極37に対応して圧電アクチュエータ12のY方向に沿って千鳥状の5列に配列されている。共通表面電極51は、絶縁シート33の一端部上において、圧電アクチュエータ12のX方向に沿って延在している。各表面電極50,51は、フレキシブル配線材40に形成された後述する個別接合電極78と位置合わせされて個別に電気的に接続される。
絶縁シート33,34には、個別表面電極50と引き出し部37aとに対向する領域であって各孔40に対向する位置に、絶縁シート33,34の厚み方向に貫通した複数の連続孔41が形成されている。この構成で孔40と連続孔41とをそれぞれ位置合わせした状態で、2枚の絶縁シート33,34と複数枚の圧電シート35とを積層することで、圧電アクチュエータ12には、上方の複数枚のシート33〜35を連続して貫通する複数のスルーホールが形成される。これらスルーホールには、圧電アクチュエータ12を製造するときに、個別表面電極50と個別電極37とを電気的に接続するために、導電性部材が充填されている。また、絶縁シート33,34には、共通表面電極51と共通電極38とが対向する領域に、絶縁シート33,34の厚み方向に貫通した3つの連続孔42が絶縁シート33,34のX方向に沿って離隔して形成されている。これら連続孔42にも、圧電アクチュエータ12を製造するときに、共通表面電極51と共通電極38とを電気的に接続するために、導電性部材が充填されている。
このような圧電アクチュエータ12は、個別電極37の電極層と、共通電極38の電極層と圧電シートを挟んで積層方向に交互に設けられ、圧電シート35,36における個別電極37と共通電極38とで挟まれた部分が個別電極37と共通電極38との間に電圧を印加することにより活性部(エネルギー発生部)となる。つまり、活性部は、流路ユニット10に形成された圧力室23と対向するように配置されている。これにより、フレキシブル配線材40から圧電アクチュエータ12に印加された駆動信号によって印加された個別電極37に対応した活性部に、積層方向に圧電縦効果による歪みが発生する。そして、歪みにより、この活性部に対応する圧力室23に圧力波が発生し、この圧力室23に連通するノズル11aからインクが吐出され、用紙への印字が行われる。
個別表面電極50は、圧力室23(個別電極37)に対応して、X軸方向に沿って延びる列状に配置され、Y軸方向に5列配列され、且つ、圧力室23(個別電極37)と同じY軸方向に沿って長い細長形状を有しており、その長手方向の一方の端部の上面には、個別表面電極50よりも長さが短く幅広の接続端子50a(導電材料製)が形成されている。この接続端子50aは、フレキシブル配線材40の後述する個別接合電極78と対応して電気的に接合される。接続端子50aは、フレキシブル配線材40の個別接合電極78が、高密度に配置され、配線が引き回されるために、隣接する個別接合電極78端子電極はその間隔を大きくするためにX軸方向に沿って千鳥状に配列されている。そのため、対応する接続端子50aとの間もできるだけ大きく距離をあけるため、X軸方向に沿って千
鳥状に、すなわち、個別表面電極50の長手方向の一端側に設けた接続端子50aと、他端側に設けた接続端子50aとが、X軸方向に沿って交互に並ぶように配置されている。また、Y軸方向に隣接する個別表面電極50aの間でも、接続端子50a同士がY軸方向に隣接しないように配置されている。
コモン表面電極51は、圧電アクチュエータ11のY軸方向に平行な一方(または両方)の辺に沿って、幅広の帯状にそれぞれ形成されており、その上面に適宜間隔をあけて平面視長方形状の接続端子51aが形成されている。接続端子50a,51aは、表面電極50,51と後述するフレキシブル配線材40のバンプ54との接合性を良くするために、表面電極50、51の上に導電性材料を印刷またはメッキにより付着させたものである。
次に、図6及び図7を参照しつつ、フレキシブル配線材40の構成について説明する。なお、図6には、インクジェットヘッドの模式的な概略平面図を示している。また、フレキシブル配線材40上に配置固着される剛性部材81は点線で示し、説明上、剛性部材81、及び、後述する保護層101を透過させて、フレキシブル配線材40上の配線パターン37を明示した状態を示している。図7は、図6のVI−VI線に沿った断面図である。なお、図6におけるフレキシブル配線材40上に形成された配線パターンの配線間隔及び個別接合電極の位置などに関しては、簡単のため模式的に表している。実際には、個別接合電極の数はより多く、配線パターンの配線間隔はより狭くなっている。
図6及び図7に示すように、フレキシブル配線材40は、全体として帯状で、X方向に細長でその長手方向の一端が圧電アクチュエータ12の上面に配置され固着されている。そのフレキシブル配線材40の一端の圧電アクチュエータ12と重なる領域は、補強フレーム91に形成された貫通孔91eから露出して収まっており、その重なる領域から他端に向かって連続した可撓部分が補強フレーム91の貫通孔91eの上側(圧電アクチュエータ12とは反対側)からX方向に引き出されている。可撓部分の長手方向の途中部にはドライバIC102が搭載され、剛性部材81に組み合わせた時にできる隙間を埋めるように、Y方向およびX方向の両側の辺がポッティング剤98で充填されることによって、インク漏れ等による影響を防止されている。なお、ポッティング剤98のドライバIC102に近い側のY方向の辺は、フレキシブル配線材の上からポッティング剤98接着されて
いて、図示されないが、フレキシブル配線材の裏側(アクチュエータと接合している側)においても、剛性部材81との間に出来要る分もポッティング剤を用いてインク漏れしないように封止しておくとよい。フレキシブル配線材40の他端は、外部信号源に接続されていて、信号源から送られた駆動信号が、ドライバIC102を介して圧電アクチュエータ12に出力される。ドライバIC102は、フレキシブル配線材40の幅方向(Y方向)に長い矩形状で、その各入力および出力端子に対してフレキシブル配線材40の各電極からの配線パターン79a、及び、外部信号源からの配線パターン79bとが接続されている。なお、可撓部分に搭載されたドライバIC102は、ヘッドホルダ60の側板60a寄りの部分に設けられたヒートシンク65に接触させることによって、ドライバIC102の発熱をヒートシンク65によって放熱するようにしている(図2参照)。
フレキシブル配線材40は、電気絶縁性且つ可撓性を有する合成樹脂材(例えば、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂)からなるベース材100を有し、ベース材100の上面である電極形成面100aには、導電性材料(銅箔等)をフォトレジストなどにより形成された配線パターン79(79a,79b)を備え、さらにこの配線パターン79を覆う電気絶縁性且つ可撓性を有する合成樹脂材(例えば、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂)からなる保護層101が被覆されている。そして、フレキシブル配線材40の上側において、保護層101の上面に上述した剛性部材81が配置される。なお、配線パターン79は、共通表面電極51と接合される共通接合電極(図示せず)と、各個別表面電極50とそれぞれ接合される複数の個別接合電極78と、共通接合電極及び各個別接合電極78をドライバIC102と電気的に接続する出力用配線パターン79aが形成され、ドライバIC102から外部電極と接続する入力用の配線パターン79bが形成されている。なお、図7には、共通接合電極をドライバIC102と電気的に接続する配線パターンは、図示していない。
個別接合電極78は、圧電アクチュエータ12の上面に形成された個別表面電極50と対向するように、隣接する個別接合電極78同士がX方向にずれた状態で、Y方向に沿って所定間隔おきに配置されている。図6においては、個別接合電極78の配置は、模式的に表しているが、実際には、個別表面電極50と同様にY方向に沿って千鳥状に5列に配列されている。
また、図7に示すように、個別接合電極78は、ベース材100における、圧電アクチュエータ12の各個別表面電極50の接続端子50aと重なる位置に、ベース材100の厚み方向に貫通する複数の貫通穴から配線パターン79の一部分を露出させて設けられていて、この個別接合電極78上に、熱溶融可能な導電性材料製(例えば、半田製)のバンプ54が、個別表面電極50に向かって突出されるように設けられている。これらのバンプ54が個別表面電極50の接続端子50aと接合されることで、個別接合電極78と個別表面電極50とが電気的に接続される。共通表面電極51と共通接合電極も同様にしてバンプ54を介して接続されている。
ベース材100のX方向に延在する各配線パターン79aは、圧力室23及び個別接合電極78と同じ数だけ設けられており、その一端はドライバIC102に接続されており、他端はそれぞれ各個別接合電極78を介して、ベース材100のドライバIC102が設けられている側と反対側端部まで延在している。つまり、各個別接合電極78とドライバIC102と電気的に接続する各配線パターン79aが全てドライバIC102からベース材100のドライバIC102が設けられている側と反対側端部まで延在していることから、ドライバIC102からの配線長がほぼ同じであることになる。
図7に示すように、各配線パターン79aのドライバIC102と反対側の端部は、ベース材100の端面側から外側に露出しており、この露出した箇所を介してポッティング剤98と接続されている。これにより、ドライバIC102により活性部を駆動したときに発生する熱が、複数の配線パターン79及びポッティング剤98を介して補強フレーム91に伝達され、熱による各圧力室23内のインクの粘度などの物性に対する熱影響のばらつきを低減させることができ、各ノズル11aにおける液滴吐出性能のばらつきを低減することができる。なお、補強フレーム91の内壁と圧電アクチュエータ12との隙間に充填されたポッティング剤98が充填されない、つまり、発生する熱を空気層へ放熱させることもできるが、インク漏れ等による影響を考えポッティング剤98があったほうが望ましい。
以上説明したインクジェットヘッド1によると、ドライバIC102から引き出された複数の配線パターン79aが全て同じ配線長になっているため、隣接する配線パターン79間の寄生容量がほぼ同じになる。すると、ドライバIC102から複数の個別表面電極50への電圧の応答特性が均一になり、各活性部における液滴吐出タイミングなどのばらつきを低減することができる。すると、各ノズル11aからのインク吐出速度や液滴径などにばらつきがなく、各ノズル11aにおける液滴吐出性能のばらつきを低減することができる。
また、複数の配線パターン79が、ドライバIC102からX方向に関して最も離れている個別接合電極78の位置までそれぞれ延在していることにより、複数の配線パターン79が、フレキシブル配線材40上において、均一に分布している。そのため、ドライバIC102により活性部を駆動したときに発生する熱が、配線パターン79を介して圧電アクチュエータ12および流路ユニット10へ均一に伝達し、熱による各圧力室23内のインクの粘度などの物性に対する熱影響のばらつきを低減させることができ、各ノズル11aにおける液滴吐出性能のばらつきをさらに低減することができる。
さらに、複数の配線パターン79が、ドライバIC102と反対側のフレキシブル配線材40の端部まで延在していることにより、例えば、製造工程において、配線パターン79を適当な長さだけベース材100にパターン印刷し、決められた配線パターン79の長さでこのベース材100を切り取るだけで、容易に所望の配線パターン79を印刷したフレキシブル配線材40を形成することができる。また、その端部にまで形成された配線パターン79で容易に製品完成段階や出荷段階における配線パターン79間のショートによる不良を探す導通検査などを行うことができる。
加えて、フレキシブル配線材40の表面には、剛性部材81が配置されていることにより、ドライバIC102の駆動による熱が、圧電アクチュエータ12および流路ユニット10へより均一に伝達し、熱による各圧力室23内のインクに対する熱影響のばらつきをさらに低減させることができ、各ノズル11aにおける吐出性能のばらつきを一層低減することができる。
次に、フレキシブル配線材40と圧電アクチュエータ12との接合方法について説明する。
フレキシブル配線材40と圧電アクチュエータ12とを接続するときは、予めベース材100に形成された貫通穴から露出する配線パターン79a上の端子電極に導電性材料のバンプを印刷などにより形成した状態で、個別接合電極78が個別表面電極50と対向するように位置決めして、フレキシブル配線材40を圧電アクチュエータ12の流路ユニット10と反対側の面に配置する。そしてフレキシブル配線材40及び圧電アクチュエータ12を配置した状態で、フレキシブル配線材40の上面からヒータ等により圧電アクチュエータ12側に押圧しながら加熱すると、バンプ54が溶融固化し、個別接合電極78が溶融した導電性部材を介して個別表面電極50に電気的及び機械的に接合される。これにより、フレキシブル配線材40と圧電アクチュエータ12とが電気的かつ機械的に接合される。共通接合電極および共通表面電極も同様にして接続する。
ここで、先に述べたように、フレキシブル配線材40上に、同じ配線長を有する複数の配線パターン79がドライバIC102から最も離れている個別接合電極78の位置まで延在しているため、フレキシブル配線材40を圧電アクチュエータ12に接合する際に、配線パターン79を介してフレキシブル配線材40の面内に熱が均一に伝達されるとともに、フレキシブル配線材40の全体の剛性が均一になるため、反りが低減し、フレキシブル配線材40と圧電アクチュエータ12とが偏りなく均一に接合される。さらに、反りが低減することにより、残留応力による配線パターン79の剥離が低減する。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
上述した実施形態においては、複数の配線パターン79aは、ドライバIC102と反対側のフレキシブル配線材40の端部まで延在していたが、複数の配線パターン79aの配線長がほぼ同じであれば、フレキシブル配線材40の端部まで延在していなくてもよい。例えば、複数の配線パターン79aは、ドライバIC102からX方向に関して最も離れている個別接合電極78の位置までそれぞれ延在していてもよい。また、図8(a)では、フレキシブル配線材に両面フレキシブル配線材を採用している。こうすることで、ベース材100の上下両面において、配線パターンを設ける層が配置されることができるため、複数の配線パターン179aは、ドライバIC102からそれぞれ対応する個別接合電極78の位置まで延在しており、最も配線長の長い配線パターン179aとの差の長さだけ、図8(b)に示すように、スルーホール180を介してフレキシブル配線材40の反対側の面に配線パターン279を形成してもよい。さらに、配線パターンは直線状に延在しているものに限らず、配線パターンの引き回し方によっては、配線長がほぼ同じであれば、フレキシブル配線材40のY方向の両端部において外側に広がっていてもよい。
また、本実施形態においては、フレキシブル配線材40の上面に剛性部材81が配置されていたが、ドライバIC102の駆動による熱が微小である場合においては、剛性部材81を設けなくてもよい。
さらに、本実施形態においては、補強フレーム91及びフロントフレーム92によって、流路ユニット10、圧電アクチュエータ12及びフレキシブル配線材40を固定していたが、流路ユニット10、圧電アクチュエータ12及びフレキシブル配線材40が接着のみで十分強固に固定されている場合においては、補強フレーム91及びフロントフレーム92を設けてなくてもよい。このとき、補強フレーム91を設けていないため、圧電アクチュエータ12及びフレキシブル配線材40の側面と補強フレーム91の貫通孔91eの側面との隙間は形成されず、ポッティング剤98を充填することもない。
加えて、本実施形態においては、圧電アクチュエータ12を駆動させることにより圧力室23内のインクに吐出エネルギーとなる圧力波を発生させているが、圧電式のものに限定されず、サーマル式等他の駆動方式を採用してよい。
加えて、本実施形態は、インクジェットヘッドに適用した例を説明したが、インク以外の液体、例えば、液晶表示装置のカラーフィルタを製造するために着色液を塗布するヘッドなど、各種の液体を吐出するヘッドに適用することができる。
本実施形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。 ヘッドホルダにインクジェットヘッドが搭載された状態を示す分解斜視図である。 流路ユニットの分解斜視図である。 図3の部分拡大図である。 圧電アクチュエータの分解斜視図である。 剛性部材を除くインクジェットヘッドの模式的な概略平面図である。 図6のVI−VI線に沿った断面図である。 フレキシブル配線材に印刷された配線パターンの変形例を示す図である。
1 インクジェットヘッド
10 流路ユニット
11a ノズル
12 圧電アクチュエータ
23 圧力室
50 個別表面電極
78 個別接合電極
79 配線パターン
81 剛性部材
91 補強フレーム
91e 貫通孔
98 ポッティング剤
102 ドライバIC

Claims (7)

  1. 液滴を吐出するための複数のエネルギー発生部と、その表面に前記複数のエネルギー発生部へそれぞれ電圧印加するための複数の個別表面電極を有するアクチュエータと、
    前記アクチュエータの表面に一端部が重ねられ、その表面と平行で且つ一方向に引き出された配線部材とを備え、
    前記配線部材の一方の面には、前記複数の個別表面電極と対応して複数の個別接合電極が設けられ、前記アクチュエータを駆動するための駆動回路が、前記引き出された側に実装されるとともに、前記複数の個別接合電極にそれぞれ接続された複数の第1の配線パターンが前記一方向に沿って延在しており、
    前記配線部材の他方の面には、前記複数の第1の配線パターンに一対一に対応した複数の第2の配線パターンが形成されており、
    互いに対応する前記第1及び第2の配線パターン同士が、前記配線部材を貫通する貫通孔を介して導通しており、
    前記個別表面電極と前記個別接合電極とを対応させて接合した液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記複数の個別表面電極は、前記表面上において前記一方向にずれた状態で、前記一方向に直交する方向に沿って所定間隔おきに配置されており、
    互いに対応する前記第1及び第2の配線パターンの配線長の合計が、互いに対応する他のいずれの前記第1及び第2の配線パターンの配線長の合計ともほぼ同じであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記第2の配線パターンは、前記配線部材の前記一方の面と直交する方向から見て、前記第1の配線パターンと重なるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記貫通孔は、前記個別表面電極よりも前記駆動回路の近くに配置され、
    前記第2の配線パターンは、前記一方向に関して前記個別表面電極に近づくように延在していることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. それぞれ液滴を吐出する複数のノズルと、これら複数のノズルにそれぞれ連通し、且つ、前記複数のエネルギー発生部に対応して液体を収容する複数の圧力室とを含む、流路ユニットを備え、
    前記アクチュエータは、前記流路ユニットに対して、前記複数の圧力室と前記複数のエネルギー発生部とが対向するように配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記流路ユニットの上面には、前記流路ユニットを固定し、少なくとも一部が導電性部材で形成された保持部材が取り付けられており、
    前記配線部材における前記駆動回路と反対側の端部は、前記保持部材と絶縁性材料で接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記アクチュエータは、前記保持部材よりも小さい外形状をしており、
    前記保持部材には、前記アクチュエータが露出して収容されるように貫通孔が形成されており、
    前記アクチュエータの各側面と前記貫通孔の内壁との間には、前記絶縁性材料が充填されていることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記配線部材の少なくとも前記アクチュエータと重なる表面には、熱伝導性に優れた部材が配置されていることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出ヘッド。
JP2007225032A 2007-08-31 2007-08-31 液滴吐出ヘッド Active JP5018351B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007225032A JP5018351B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 液滴吐出ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007225032A JP5018351B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 液滴吐出ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009056662A JP2009056662A (ja) 2009-03-19
JP5018351B2 true JP5018351B2 (ja) 2012-09-05

Family

ID=40552856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007225032A Active JP5018351B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 液滴吐出ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5018351B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011152716A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Canon Inc インクジェットヘッド、インクジェット装置およびその製造方法
JP5212513B2 (ja) 2011-03-28 2013-06-19 ブラザー工業株式会社 フレキシブル配線基板、フレキシブル配線基板の組み付け方法、アクチュエータ装置の製造方法、液体吐出装置の製造方法
JP2014151476A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Fujifilm Corp 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
JP6597279B2 (ja) * 2015-12-18 2019-10-30 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP6728718B2 (ja) 2016-02-01 2020-07-22 セイコーエプソン株式会社 Memsデバイス、及び、液体噴射ヘッド
KR102111682B1 (ko) * 2018-12-18 2020-05-15 한국기계연구원 잉크 순환형 잉크젯 헤드 유닛 및 이를 포함하는 잉크 순환형 잉크젯 헤드 조립체, 잉크 순환형 잉크젯 헤드 유닛의 제조방법

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3618960B2 (ja) * 1996-05-13 2005-02-09 キヤノン株式会社 インクジェット記録ヘッド及び該ヘッドを搭載するインクジェット装置
JP2002234161A (ja) * 2000-12-04 2002-08-20 Canon Inc インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP4379583B2 (ja) * 2003-12-04 2009-12-09 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録ヘッド
JP4419754B2 (ja) * 2004-08-27 2010-02-24 ブラザー工業株式会社 インクジェットヘッド
JP2006281504A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録装置の記録ヘッド
JP4827439B2 (ja) * 2005-05-25 2011-11-30 キヤノン株式会社 インクジェット記録ヘッド用基板および該基板を用いるインクジェット記録ヘッド
JP2007012899A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Brother Ind Ltd 配線基板及びインクジェットヘッド
JP4857986B2 (ja) * 2005-07-28 2012-01-18 ブラザー工業株式会社 インクジェットプリンタ、及びインクジェットプリンタ用ヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009056662A (ja) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7438389B2 (en) Inkjet head
US8075098B2 (en) Electronic apparatus and flexible wiring member
JP4720917B2 (ja) 液体吐出ヘッド及びこれを含む記録装置の製造方法、並びに、液体吐出ヘッド及び記録装置
JP5018351B2 (ja) 液滴吐出ヘッド
US7712885B2 (en) Liquid-droplet jetting apparatus
JP2009004419A (ja) フレキシブル配線体及び液滴吐出ヘッド
JP4940672B2 (ja) インクジェット式記録ヘッド
JP4720916B2 (ja) 記録装置
US20060170738A1 (en) Ink-Jet Head and Connecting Structure
JP4687879B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JP4784191B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JP6217448B2 (ja) 液体吐出装置及び圧電アクチュエータ
JP4666822B2 (ja) 液体吐出記録ヘッド
JP2007090870A (ja) 液体吐出ヘッド及びその製造方法
US8070271B2 (en) Liquid transfer device and manufacturing method thereof
JP2005246903A (ja) インクジェット記録装置
CN109130489B (zh) 液体喷射头、以及液体喷射装置
JP5534142B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4631434B2 (ja) インクジェットヘッド
JP5633342B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法、及び、液体吐出ヘッド
JP2007055245A (ja) インクジェットプリンタ、インクジェットプリンタ用ヘッド及びそれに用いるフレキシブルケーブル
JP2012218251A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US7731340B2 (en) Liquid jetting head and method for producing the same
JP2009255561A (ja) 液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP2010094880A (ja) 液滴吐出装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120515

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5018351

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150622

Year of fee payment: 3