JP5018320B2 - 車両用走行制御装置及びその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、定速走行制御装置や追従走行制御装置など、目標車速に自車速を一致させるよう制駆動力を制御する走行制御装置及びその方法に関する。
定速走行制御装置や追従走行制御装置など、目標車速に自車速を一致させるよう制駆動力を制御する走行制御装置では、目標車速と車速との偏差に応じて車速偏差相当の駆動力指令値を算出するとともに、車速に応じた走行抵抗マップから走行抵抗相当の駆動力指令値を算出している。そして、車速偏差相当の駆動力指令値と走行抵抗相当の駆動力指令値とを加算して、最終的な駆動力指令値(制駆動力指令値)を算出している。このとき、車速偏差相当の駆動力指令値は、目標車速と車速との偏差に応じた値であることから、車速が大きくなるほど、小さくなる。一方、車速が大きくなるほど、走行抵抗相当の駆動力指令値は大きくなる。
ここで、定速走行制御装置や追従走行制御装置の公知の車速の算出方法として、従動輪の左右平均車輪速を車速とするもの、駆動輪の左右平均車輪速を車速とするもの、1輪の車輪速を車速とするもの、又はプロペラシャフト回転数から車速を算出するものがある(例えば特許文献1、2参照)。
特開平8−40231号公報 特開2002−192981号公報
従来技術では、車速偏差相当の駆動力指令値の算出に用いる車速と、走行抵抗相当の駆動力指令値の算出に用いる車速とを、車輪速等のセンサの検出値から算出した同じ値としている。これにより、車輪速等のセンサの故障により、車速算出値が真値よりも小さく算出された場合、車速偏差相当の駆動力指令値は過大になり、走行抵抗相当の駆動力指令値は過小になる。この結果、車速偏差相当の駆動力指令値の増加量と走行抵抗相当の駆動力指令値の減少量との関係から、最終的には、過大な駆動力指令値で走行制御がなされる場合がある。このような場合、車速が過大となり、又は車両が不意に加速してしまい、そのことが、運転者に違和感を与える、乗心地の悪化を招く、といった問題を惹き起こす。
また、車輪速等のセンサの故障により、車速算出値が真値よりも大きく算出された場合も同様な課題がある。すなわち、車輪速等のセンサの故障により、車速算出値が真値よりも大きく算出された場合、車速偏差相当の駆動力指令値は過小になり、走行抵抗相当の駆動力指令値は過大になる。このとき、車速偏差相当の駆動力指令値の減少量と走行抵抗相当の駆動力指令値の増加量との関係から、最終的には、過大な駆動力指令値で走行制御がなされてしまう。
本発明の課題は、車輪速等のセンサが故障した場合でも、最適な走行制御を実現することである。
前記課題を解決するために、本発明は、検出手段が検出した複数の車速の算出用の値を基に、車速偏差相当の駆動力指令値の算出用の車速を、より大きい値として算出するとともに、検出手段が検出した複数の車速の算出用の値を基に、走行抵抗相当の駆動力指令値の算出用の車速を、より小さい値として算出する。
本発明によれば、車速の算出用の値を検出する検出手段が故障した場合でも、車速偏差相当の駆動力指令値の算出用の車速を、より大きい値として算出するとともに、走行抵抗相当の駆動力指令値の算出用の車速を、より小さい値として算出することにより、車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値が真値よりも過大となることを防止でき、車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値の加算値となる最終的な駆動力制御値が過大となることを防止できる。
また、車速の算出用の値を検出する検出手段が故障した場合でも、該検出手段が検出した値をも参照して、車速偏差相当の駆動力指令値の算出用の車速及び走行抵抗相当の駆動力指令値の算出用の車速を算出することで、車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値を、真値から大きく隔たることのない値として算出できる。
以上より、車速の算出用の値を検出する検出手段が故障した場合でも、最適な走行制御を実現することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず第1の実施形態を説明する。
(構成)
第1の実施形態は、車両を走行制御する車両用走行制御装置である。
図1は、車両用走行制御装置の構成を示す。
図1に示すように、車両用走行制御装置は、車間距離センサ1、前右車輪車輪速センサ2、前左車輪車輪速センサ3、後右車輪車輪速センサ4、後左車輪車輪速センサ5、制御開始スイッチ6、制動力制御装置7、エンジン出力制御装置8及びコントローラ9を備える。
距離センサ1は、先行車両との車間距離を検出する。各車輪速センサ2〜5は、各車輪の車輪速を検出する。制御開始スイッチ6は、定速走行制御又は追従走行制御を行うか否かを選択するためのスイッチである。制動力制御装置7は制動力を制御する。エンジン出力制御装置8はエンジン出力を制御する。コントローラ9は定速走行制御又は追従走行制御を行う。
図2及び図3は、コントローラ9における処理手順を示す。コントローラ9は、この処理を所定周期毎に繰り返し行う。
図2に示すように、先ずステップS1において、制御開始スイッチ6の操作状態(操作信号)を読込む。
続いてステップS2において、前記ステップS1で読み込んだ操作状態を基に、制御開始スイッチ6がON状態か否かを判定する。ここで、制御開始スイッチ6がON状態の場合、定速走行制御又は追従走行制御を行うものとして、ステップS3に進み、制御開始スイッチ6がOFF状態の場合、定速走行制御又は追従走行制御を行わないものとして、ステップS14に進む。
ステップS14では、制動力制御装置7及びエンジン出力制御装置8への制御指令値の出力をゼロ(エンジン出力指令値=ゼロ、制動力指令値=ゼロ)として、該図2に示す処理を終了する。
ステップS3では、各車輪速センサ2〜5から各輪の車輪速を読み込む。
続いてステップS4において、前記ステップS2で読み込んだ後右車輪車輪速と後左車輪車輪速との平均値(後輪平均車輪速)を基に、車速車速算出値)Vを算出する。このステップS4で後輪平均車輪速を基に算出した車速Vに基づいて、走行制御全般の制御を行う。すなわち例えば、車輪速センサ2〜5のいずれにも故障を検出できない場合には、後輪平均車輪速を基に算出した車速Vを用いて走行制御を行う。
続いてステップS5において、設定車速VSETを設定する。例えば、公知の技術と同様、定速走行制御又は追従走行制御の開始時の自車速を設定車速に設定し、又は、その後に運転者がスイッチ操作により変更した設定車速を設定する。
続いてステップS6において、車間距離センサ1が先行車両を検出しているか否かを判定する。ここで、車間距離センサ1が先行車両を検出している場合、ステップS7に進み、車間距離センサ1が先行車両を検出していない場合、ステップS13に進む。
ステップS13では、目標車速Vを設定車速VSETに設定する(V=VSET)。このように定速走行制御を行うための目標車速を設定し、定速走行制御を開始する。そして、図3に示すステップS15に進む。
ステップS7以降は、追従走行制御の目標車速を演算する処理ルーチンとなる。先ず、ステップS7では、車間距離センサ1で検出した先行車両との実車間距離Dを読み込む。
続いてステップS8において、目標車間距離Dtを算出する。具体的には、自車速に所定の車間時間を乗ずる等して目標車間距離Dtを算出する。
続いてステップS9において、追従目標車速VFOLLOWを算出する。追従目標車速VFOLLOWは、前記ステップS7で算出した実車間距離Dを、前記ステップS8で算出した目標車間距離Dtに一致させるための値である。
続いてステップS10において、前記ステップS9で算出した追従目標車速VFOLLOWが設定車速VSETよりも大きいか否かを判定する。ここで、追従目標車速VFOLLOWが設定車速VSETよりも大きい場合(VFOLLOW>VSET)、ステップS12に進み、そうでない場合(VFOLLOW≦VSET)、ステップS11に進む。
ステップS12では、目標車速Vを設定車速VSETに設定する。そして、図3に示すステップS15に進む。
ステップS11では、目標車速Vを追従目標車速VFOLLOWに設定する。そして、図3に示すステップS15に進む。
以上のように、先行車両を検出していない場合には、目標車速Vを設定車速VSETに設定する(前記ステップS13)。また、先行車両を検出している場合でも、追従目標車速VFOLLOWが設定車速VSETよりも大きいときには、目標車速Vを設定車速VSETに設定する(前記ステップS12)。一方、先行車両を検出している場合において、追従目標車速VFOLLOWが設定車速VSET以下のときには、目標車速Vを追従目標車速VFOLLOWに設定する(前記ステップS11)。
図3のステップS15では、車速ΔVを設定する。ここで、設定する車速ΔVは、目標車速Vに一致させる駆動力指令値の算出用の車速である。
図4は、ステップS15における車速ΔVの設定処理の処理手順を示す。
図4に示すように、先ずステップS41において、前記ステップS3で読み込んだ各輪の車輪速から、前右車輪車輪速と前左車輪車輪速との平均値(前輪平均車輪速)V、及び後右車輪車輪速と後左車輪車輪速との平均値(後輪平均車輪速)Vを算出する。
続いてステップS42において、下記(1)式により車速車速算出値、以下、第1車速ともいう。)VΔVを設定する。
ΔV=max(V,V) ・・・(1)
この(1)式により、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、大きい方の値を第1車速ΔVとしている。
続いて図3のステップS16において、前記ステップS11、ステップS12及びステップS13の何れかで設定した目標車速Vと前記ステップS15で設定した第1車速ΔVとの車速偏差ΔV(=V−VΔV)を算出する。
続いてステップS17において、前記ステップS16で算出した車速偏差ΔV及び前記ステップS11、ステップS12及びステップS13の何れかで設定した目標車速Vを用いて、下記(2)式により、エンジン出力制御装置8への駆動力指令値(駆動指令信号)αΔVを算出する。
αΔV=Kpeng ΔV+Kieng∫ΔVdt+feng (VΔV,V) ・・・(2)
ここで、(2)式の右辺第1項及び右辺第2項は、PI制御におけるフィードバック項であり、Kpengは比例ゲインであり、Kiengは積分ゲインである。また、(2)式の右辺第3項は、自車速Vを目標車速Vに一致させるために与えられたフィードフォワード項である。
具体的には次のように算出する。
先ず、第1車速ΔVを目標車速Vに一致させるために必要な車両の前後加速度Gを、下記(3)式により算出する。
G=(V−VΔV )/ΔT ・・・(3)
ここで、ΔTはサンプリング時間である。
そして、この前後加速度Gを実現するためには、車両重量、エンジン特性等に対応した指令値が必要である。このようなことから、図5に例示するマップ(図示しないメモリ上に記憶されている)から前後加速度Gに対応する駆動力指令値αΔVを得る。この駆動力指令値αΔVは、前後加速度Gが大きくなるほど大きくなる。
以上のようにして、自車速Vを示す第1車速ΔVを目標車速Vに一致させる値となる駆動力指令値(以下、車速偏差相当駆動力指令値という。)αΔVを算出する。
ここで、第1車速ΔVと車速偏差相当駆動力指令値αΔVとの関係は、車速偏差相当駆動力指令値αΔVが第1車速ΔVと目標車速Vとの偏差に応じた値になることから、第1車速ΔVが大きくなるほど(目標車速Vとの偏差が小さくなるほど)、車速偏差相当駆動力指令値αΔVは小さくなる。
一方、所定の速度で走行するためには、その所定速度での走行抵抗等の抗力に対応する指令値が必要であり、続くステップS18〜ステップS19において、その指令値を算出する。
ステップS18では、走行抵抗相当の駆動力指令値の算出用の車速車速算出値、以下、第2車速ともいう。)Vを先ず設定する。
具体的には、前記ステップS41で算出した前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vを用いて、下記(4)式により第2車速に設定する。
=min(V,V) ・・・(4)
この(4)式により、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、小さい方の値を第2車速としている。
続いてステップS19において、前記ステップS18で設定した第2車速に対応する走行抵抗相当駆動力指令値(走行抵抗相当駆動指令信号)αを得る。
具体的には、図6に例示するマップ(図示しないメモリ上に記憶されている)から第2車速に対応する走行抵抗相当指令値αを得る。図6に示すように、第2車速が大きくなるほど走行抵抗相当指令値αは大きくなる。
続いてステップS20において、前記ステップS17で算出した車速偏差相当駆動力指令値αΔVと前記ステップS19で算出した走行抵抗相当駆動力指令値αとの加算値として駆動力指令値(駆動指令信号、以下、総駆動力指令値という。)α(=αΔV+α)を得る。
続いてステップS21において、前記ステップS20で算出した総駆動力指令値αが0よりも大きい(正値)か否かを判定する。ここで、総駆動力指令値αが0よりも大きい(α>0)場合、加速要求であるとして、ステップS22に進み、総駆動力指令値αが0以下の場合(α≦0)、減速要求であるとして、ステップS24に進む。
ステップS22では、加速要求であることから、駆動とは目的が反する制動力を解除するため、制動力制御装置7に制動力減少指令を出力する。そして、続くステップS23において、エンジン出力制御装置8へエンジン出力指令値として総駆動力指令値αを出力する(エンジン出力指令値=α)。これにより、エンジン出力制御装置8は、エンジン出力指令値(総駆動力指令値α)に応じた駆動トルクを発生させる。
ステップS24では、減速要求であることから、制動とは目的が反する駆動力を解除するため、エンジン出力制御装置8へ、エンジン出力指令値としてゼロの総駆動力指令値を出力する(エンジン出力指令値=0)。そして、続くステップS25において、制動力制御装置7へ制動力指令値として総駆動力指令値αを出力する(制動力指令値=α)。これにより、制動力制御装置7は、制動力指令値(総駆動力指令値α)に応じた制動トルクを発生させる。
図7は、前記処理により算出される車速と駆動力指令値とを時系列で示したものである。
同図(a)は車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の車速算出値VΔVを示し、同図(b)は走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の車速算出値Vを示し、同図(c)は車速偏差相当駆動力指令値αΔVを示し、同図(d)は走行抵抗相当駆動力指令値αを示し、同図(e)は、車速偏差相当駆動力指令値αΔVと走行抵抗相当駆動力指令値αとの加算値である総駆動力指令値αを示す。これらの値について、目標車速に一致するように加速している途中のA点で、各車輪に取り付けられている車輪速センサのうちの一の後右車輪車輪速センサに失陥が生じた場合の変化を示す。この例では、その失陥により、後右車輪車輪速センサが真値よりも小さい値を出力する。そして、本発明の処理で得られる値と従来技術による処理により得られる値とを比較している。なお、従来技術では、後左右輪の車輪速の平均値(後輪平均車輪速)を車速として算出し、その算出した車速を基に、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出するものとする。
従来技術においては、後右車輪車輪速センサに失陥が生じるA点以前では、この後右車輪車輪速センサと後右車輪車輪速センサから出力される後左右車輪速の平均値となる後輪平均車輪速を車速算出値として(同図(a)、(b)の実線の値)、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出する(同図(c)、(d)の実線の値)。そして、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを基に、総駆動力指令値αを算出する(同図(e)の実線の値)。
一方、本発明を適用した場合、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出処理では、先ず前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、大きい方の値が車速算出値(第1車速)VΔVとなる(前記ステップS15)。ここでは、後右車輪車輪速センサに失陥が未だ生じていないので、ほぼ同じ値となる前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうちの何れか一方の値が車速算出値VΔVとなる(同図(a)の実線の値)。例えば、走行制御全般で用いることとしている後輪平均車輪速V車速算出値VΔVとなる。そして、この車速算出値VΔVを基に、車速偏差相当駆動力指令値αΔVを算出する(同図(c)の実線の値)。また、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出処理では、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、小さい方の値が車速算出値(第2車速)Vとなる(前記ステップS18)。ここでは、後右車輪車輪速センサに失陥が未だ生じていないので、ほぼ同じ値となる前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうちの何れか一方の値が車速算出値Vとなる(同図(b)の実線の値)。例えば、走行制御全般で用いることとしている後輪平均車輪速V車速算出値Vとなる。そして、この車速算出値Vを基に、走行抵抗相当駆動力指令値αを算出する(同図(d)の実線の値)。そして、それら算出した車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを基に、総駆動力指令値αを算出する(同図(e)の実線の値)。
よって、従来技術における処理と本発明を適用した処理とが、車速の算出処理以降の処理、すなわち車速算出値を基に車速偏差相当駆動力指令値αΔV、走行抵抗相当駆動力指令値α及び総駆動力指令値αを算出する処理が同じであるとすれば、車輪速センサに失陥が生じることなく、4輪の各車輪速がほぼ同じ値であれば、従来技術における処理結果及び本発明を適用した処理結果ともに、車速算出値のみならず、車速偏差相当駆動力指令値αΔV、走行抵抗相当駆動力指令値α及び総駆動力指令値αも同じ値となる(同図(a)〜(e)の実線の値)。
なお、車速偏差相当駆動力指令値αΔVは、目標車速と車速算出値との偏差に応じた値となる。このため、同図(a)に示すように車速算出値VΔVが目標車速に近づくほど、同図(c)に示すように、車速偏差相当駆動力指令値αΔVが減少する。また、同図(b)に示すように車速算出値Vが増加するほど、走行抵抗相当駆動力指令値αが増加する。よって、本例のように、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少率の方が駆動力指令値αの増加率よりも大きくなる場合には、車速算出値VΔVが目標車速に近づくほど、同図(e)に示すように、総駆動力指令値αが減少する。
一方、後右車輪車輪速センサに失陥が生じたA点以降では次のようになる。
従来技術においては、後右車輪車輪速センサの出力値が真値より小さく(例えば0km/h)なると、後輪平均車輪速により算出される車速算出値も小さくなる(同図(a)の点線の値)。これにより、目標車速と車速算出値との偏差が大きくなり、車速偏差相当駆動力指令値αΔVが増加する(同図(c)の点線の値)。一方、車速算出値が小さくなると(同図(b)の点線の値)、走行抵抗相当駆動力指令値αも減少する(同図(d)の点線の値)。しかし、車速算出値が小さくなった場合の、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの増加分が、走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分よりも多いので、総駆動力指令値αは増加する(同図(e)の点線の値)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となった場合、従来技術においては、総駆動力指令値αが真値よりも大きくなり、それによる車両の加速が、運転者に違和感を与えてしまい、乗心地の悪化を招いてしまう。
一方、本発明を適用した結果は次のようになる。
本発明を適用した場合、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出処理では、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、大きい方の値が車速算出値VΔVとなる(前記ステップS15)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となるA点以降では、後輪平均車輪速よりも大きい前輪平均車輪速の値が車速算出値VΔVとして算出される(同図(a)の実線の値)。これにより、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の車速算出値は、より大きい値として算出される。この結果、A点以降でも、後右車輪車輪速センサの失陥の影響を受けず、車速偏差相当駆動力指令値αΔVは、従来技術(点線の値)と異なり増加するようなことがない(同図(c)の実線の値)。
さらに、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出処理では、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、小さい方の値が車速算出値として算出される(前記ステップS18)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となるA点以降では、前輪平均車輪速よりも小さい後輪平均車輪速の値が車速算出値Vとして算出される(同図(b)の点線の値)。これにより、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の車速算出値は、より小さい値として算出される。この結果、A点以降では、走行抵抗相当駆動力指令値αは真値より小さくなる(同図(d)の点線の値)。
以上のように、車速偏差相当駆動力指令値αΔVを真値相当として算出し、走行抵抗相当駆動力指令値αを真値よりも小さい値として算出している。この結果、総駆動力指令値αは、真値(同図(e)の実線の値)から走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分だけ小さくなる(同図(e)の一点鎖線の値)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となった場合でも、総駆動力指令値αを真値よりも小さくできるので、過大な駆動力を発生してしまうことを防止できる。
図8は、前記処理により実行される車速算出と駆動力指令算出とを時系列で示したものである。
前記図7と同様に、図8(a)は車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の車速算出値VΔVを示し、図8(b)は走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の車速算出値Vを示し、図8(c)は車速偏差相当駆動力指令値αΔVを示し、同図(d)は走行抵抗相当駆動力指令値αを示し、図8(e)は、車速偏差相当駆動力指令値αΔVと走行抵抗相当駆動力指令値αとの加算値である総駆動力指令値αを示す。これらの値について、目標車速に一致するように加速している途中のA点で、各車輪に取り付けられている車輪速センサのうちの後右車輪車輪速センサに失陥が生じた場合の変化を示す。この例では、前記図7の場合と異なり、その失陥により、後右車輪車輪速センサが真値よりも大きい値を出力する。そして、本発明の処理で得られる値と従来技術による処理により得られる値とを比較している。なお、従来技術では、後左右車輪速の平均値を車速として算出し、その算出した車速を基に、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出するものとする。
後右車輪車輪速センサに失陥が生じたA点以降では次のようになる。
従来技術においては、後右車輪車輪速センサの出力値が真値より大きくなると、後輪平均車輪速により算出される車速算出値も大きくなる(同図(a)の点線の値)。これにより、目標車速と車速算出値との偏差が小さくなり、車速偏差相当駆動力指令値αΔVが減少するようになる(同図(c)の点線の値)。
一方、車速算出値が大きくなると(同図(b)の点線の値)、走行抵抗相当駆動力指令値αは増加する(同図(d)の点線の値)。しかし、車速算出値が大きくなった場合の、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分が、走行抵抗相当駆動力指令値αの増加分よりも少ないので、総駆動力指令値αは増加するようになる(同図(e)の点線の値)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となった場合、従来技術においては、総駆動力指令値αが真値よりも大きくなり、それによる車両の加速が、運転者に違和感を与えてしまい、乗心地の悪化を招いてしまう。
一方、本発明を適用した結果は次のようになる。
本発明を適用した場合、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出処理では、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、大きい方の値が車速算出値VΔVとなる(前記ステップS15)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となるA点以降では、前輪平均車輪速よりも大きい後輪平均車輪速の値が車速算出値VΔVとして算出される(同図(a)の点線の値)。これにより、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の車速算出値は、より大きい値として算出される。この結果、A点以降では、車速偏差相当駆動力指令値αΔVは、真値(同図(c)の実線の値)よりも小さくなる(同図(c)の点線の値)。
さらに、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出処理では、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vのうち、小さい方の値が車速算出値Vとなる(前記ステップS18)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となるA点以降では、後輪平均車輪速よりも小さい前輪平均車輪速の値が車速算出値Vとして算出される(同図(b)の実線の値)。これにより、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の車速算出値は、より小さい値として算出される。この結果、A点以降では、後右車輪車輪速センサの失陥の影響を受けず、走行抵抗相当駆動力指令値αは、従来技術(点線の値)と異なり増加するようなことはない(同図(d)の実線の値)。
以上のように、車速偏差相当駆動力指令値αΔVを真値よりも小さい値として算出し、走行抵抗相当駆動力指令値αを真値相当として算出している。この結果、総駆動力指令値αは、真値(同図(e)の実線の値)から車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分だけ小さくなる(同図(e)の一点鎖線の値)。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となった場合でも、総駆動力指令値αを真値よりも小さくできるので、過大な駆動力を発生してしまうことを防止できる。
なお、前記第1の実施形態の説明において、各車輪速センサ2〜5は、車速の算出用の値を複数検出する検出手段を実現している。また、コントローラ9のステップS15の処理は、前記検出手段が検出した値に基づいて、第1車速を算出する第1車速算出手段を実現している。また、コントローラ9のステップS18の処理は、前記検出手段が検出した値に基づいて、第2車速を算出する第2車速算出手段を実現している。また、コントローラ9のステップS17の処理は、前記第1車速算出手段が算出した第1車速に基づいて、車速偏差相当の駆動力指令値を算出するものであり、目標車速と第1車速との偏差に応じた車速偏差相当の駆動力指令値を算出する第1駆動力指令値算出手段を実現している。また、コントローラ9のステップS19の処理は、前記第2車速算出手段が算出した第2車速に基づいて、走行抵抗相当の駆動力指令値を算出するものであり、第2車速が大きくなるほど、走行抵抗相当の駆動力指令値を大きくする第2駆動力指令値算出手段を実現している。また、コントローラ9のステップS20の処理は、前記第1及び第2駆動力指令値算出手段が算出した前記車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値を加算する駆動力指令値加算手段を実現している。また、コントローラ9のステップS21〜ステップS25の処理は、前記駆動力指令値加算手段が加算して得た駆動力指令値に基づいて、車両の制駆動力制御をする制駆動力制御手段を実現している。そして、前記第1車速算出手段が、前記検出手段が検出した複数の値の何れかを用いて、より大きい値の第1車速を算出し、前記第2車速算出手段が、前記検出手段が検出した複数の値の何れかを用いて、より小さい値の第2車速を算出している。
また、前記第1の実施形態は、目標車速と車速との偏差に応じた車速偏差相当の駆動力指令値を算出するとともに、車速が大きくなるほど、大きくなる走行抵抗相当の駆動力指令値を算出し、算出した車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値を加算し、加算して得た駆動力指令値に基づいて、車両の制駆動力制御をする車両用走行制御方法において、車速の算出用の値を複数検出する検出手段が検出した複数の値の何れかを用いて、前記車速偏差相当の駆動力指令値の算出用の車速を、より大きい値として算出するとともに、前記検出手段が検出した複数の値の何れかを用いて、前記走行抵抗相当の駆動力指令値の算出用の車速を、より小さい値として算出する車両用走行制御方法を実現している。
(作用及び効果)
(1)車速の算出用の車輪速を検出する車輪速センサ2〜5が検出した複数の車輪速を用いて、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の第1車速ΔVを、より大きい値として算出するとともに、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の第2車速を、より小さい値として算出している。これにより、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αが真値よりも過大となることを防止でき、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αの加算値となる最終的な駆動力制御値αが過大となることを防止できる。また、車輪速センサ2〜5が故障した場合でも、該車輪速センサ2〜5が検出した車輪速をも参照して、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の車速ΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の車速を算出することで、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを、真値から大きく隔たることのない値として算出できる。これにより、車輪速センサ2〜5が故障した場合でも、最適な走行制御を実現することができる。
(2)前輪平均値車輪速Vと後輪平均値車輪速Vとのうち、大きい方の値から速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の第1車速ΔVを算出し、前輪平均値車輪速Vと後輪平均値車輪速Vとのうち、小さい方の値から走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の第2車速を算出している。これにより、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の第1車速ΔVを、より大きい値として算出するとともに、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の第2車速を、より小さい値として算出することができる。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を説明する。
(構成)
第2の実施形態は、車両を走行制御する車両用走行制御装置である。
第2の実施形態では、前記第1の実施形態のステップS15及びステップS18の車速ΔV,Vの設定処理の内容を異ならせている。
すなわち、第2の実施形態では、前記ステップS3で読み込んだ各輪の車輪速から、前右車輪車輪速VFR、前左車輪車輪速VFL、後右車輪車輪速VRR及び後左車輪車輪速VRLのうち、最も大きい値により車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の第1車速ΔVを設定する。また、前記ステップS3で読み込んだ各輪の車輪速から、前右車輪車輪速VFR、前左車輪車輪速VFL、後右車輪車輪速VRR及び後左車輪車輪速VRLのうち、最も小さい値により走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の第2車速を設定する。
これにより、後右車輪車輪速センサが失陥により、真値よりも小さい値を出力するようになった場合には、次のような処理(本発明を適用した処理)になる。
車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出処理(設定処理)では、後右車輪車輪速センサに失陥が生じた場合、後右車輪車輪速VRR以外の前右車輪車輪速VFR、前左車輪車輪速VFL及び後左車輪車輪速VRLのうちの何れかの値が車速算出値(第1車速)VΔVとなる。この結果、前記第1の実施形態と同様に、後右車輪車輪速センサの失陥の影響を受けず、駆動力指令値αΔVは、従来技術と異なり増加するようなことはない。さらに、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出処理(設定処理)では、後右車輪車輪速センサに失陥が生じた場合、後右車輪車輪速VRRの値が車速算出値(第2車速)Vとなる。この結果、第1の実施形態と同様に、走行抵抗相当駆動力指令値αは真値より小さくなる。
以上のように、車速偏差相当駆動力指令値αΔVを真値相当として算出し、走行抵抗相当駆動力指令値αを真値よりも小さい値として算出している。この結果、総駆動力指令値αは、真値から走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分だけ小さくなる。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となった場合でも、総駆動力指令値αを真値よりも小さくできるので、過大な駆動力を発生してしまうことを防止できる。
また、後右車輪車輪速センサが失陥により、真値よりも大きい値を出力するようになった場合には、次のような処理(本発明を適用した処理)になる。
車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出処理(設定処理)では、後右車輪車輪速センサに失陥が生じた場合、後右車輪車輪速VRRの値が車速算出値(第1車速)VΔVとなる。この結果、前記第1の実施形態と同様に、駆動力指令値αΔVは真値よりも小さくなる。
さらに、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出処理(設定処理)では、後右車輪車輪速センサに失陥が生じた場合、後右車輪車輪速VRR以外の前右車輪車輪速VFR、前左車輪車輪速VFL及び後左車輪車輪速VRLのうちの何れかの値が車速算出値(第2車速)Vとなる。この結果、前記第1の実施形態と同様に、後右車輪車輪速センサの失陥の影響を受けず、走行抵抗相当駆動力指令値αは、従来技術と異なり増加するようなことはない。
以上のように、車速偏差相当駆動力指令値αΔVを真値よりも小さい値として算出し、走行抵抗相当駆動力指令値αを真値相当として算出している。この結果、総駆動力指令値αは、真値から車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分だけ小さくなる。よって、後右車輪車輪速センサが失陥となった場合でも、総駆動力指令値αを真値よりも小さくできるので、過大な駆動力を発生してしまうことを防止できる。
(作用及び効果)
(1)各車輪速のうち、最大値の車輪速から速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の車速ΔVを算出し、各車輪速のうち、最小値の車輪速から走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の第1車速を算出している。これにより、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出用の第2車速ΔVを、より大きい値として算出するとともに、走行抵抗相当駆動力指令値αの算出用の車速を、より小さい値として算出することができる。
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態を説明する。
(構成)
第3の実施形態では、前記第1の実施形態のステップS15以降の処理内容を異ならせている。
図9は、前記第1の実施形態におけるステップS15以降の処理内容を変更した第3の実施形態における処理内容を示す。
図9に示すように、先ずステップS61において、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出する。
図10は、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出するための処理ルーチンを示す。
図10に示すように、先ずステップS81において、前輪平均車輪速V及び後輪平均車輪速Vを算出する。
続いてステップS82において、前記ステップS81で算出した前輪平均車輪速V車速とした場合の車速偏差ΔVF(=V−V)を算出する。
続いてステップS83において、前記ステップS81で算出した後輪平均車輪速V車速とした場合の車速偏差ΔVR(=V−V)を算出する。
続いてステップS84において、前記ステップS82で算出した車速偏差ΔVFに応じた車速偏差相当駆動力指令値αΔVFを算出する。また、前記ステップS83で算出した車速偏差ΔVRに応じた車速偏差相当駆動力指令値αΔVRを算出する。各車速偏差ΔVF,ΔVRに応じた各駆動力指令値αΔVF,αΔVRの算出方法は、前記ステップS17で説明した車速偏差相当駆動力指令値αΔVの算出方法と同様である。
続いてステップS85において、前記ステップS81で算出した前輪平均車輪速V車速とした場合の走行抵抗相当駆動力指令値αSFを算出する。また、前記ステップS81で算出した後輪平均車輪速V車速とした場合の走行抵抗相当駆動力指令値αSRを算出する。各平均車輪速V,Vに応じた各走行抵抗相当駆動力指令値αSF,αSRの算出方法は、前記ステップS19で説明した走行抵抗相当駆動力指令値αの算出方法と同様である。
続いてステップS86において、前輪平均車輪速Vが後輪平均車輪速Vよりも大きいか否かを判定する。ここで、前輪平均車輪速Vが後輪平均車輪速Vよりも大きい場合(V>V)、ステップS87に進み、そうでない場合(V≦V)、ステップS90に進む。
ステップS87では、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの増加分(=αΔVR−αΔVF)が走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分(=αSF−αSR)よりも大きいか否かを判定する。ここで、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの増加分の方が大きい場合(αΔVR−αΔVF>αSF−αSR)、ステップS88に進み、走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分の方が大きい場合(αΔVR−αΔVF≦αSF−αSR)、ステップS94に進む。
ステップS88では、前輪についての車速偏差相当駆動力指令値αΔVFで最終的な車速偏差相当駆動力指令値αΔVを設定する(αΔV=αΔVF)。
続いてステップS89において、後輪についての走行抵抗相当駆動力指令値αSRで最終的な走行抵抗相当駆動力指令値αを設定する(α=αSR)。
続いてステップS90において、後輪平均車輪速Vが前輪平均車輪速Vよりも大きいか否かを判定する。ここで、後輪平均車輪速Vが前輪平均車輪速Vよりも大きい場合(V>V)、ステップS91に進み、そうでない場合(V≦V)、ステップS94に進む。
ステップS91では、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分(=αΔVF−αΔVR)が走行抵抗相当駆動力指令値αの増加分(=αSR−αSF)未満か否かを判定する。ここで、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分の方が小さい場合(αΔVF−αΔVR<αSR−αSF)、ステップS92に進み、走行抵抗相当駆動力指令値αの増加分の方が小さい場合(αΔVF−αΔVR≧αSR−αSF)、ステップS94に進む。
ステップS92では、後輪についての車速偏差相当駆動力指令値αΔVRで最終的な車速偏差相当駆動力指令値αΔVを設定する(αΔV=αΔVR)。
続いてステップS93において、前輪についての走行抵抗相当駆動力指令値αSFで最終的な走行抵抗相当駆動力指令値αを設定する(α=αSF)。そして、該図10に示す処理を終了する。
一方、ステップS94では、後輪についての車速偏差相当駆動力指令値αΔVRで最終的な車速偏差相当駆動力指令値αΔVを設定する(αΔV=αΔVR)。
続いてステップS95において、後輪についての走行抵抗相当駆動力指令値αSRで最終的な走行抵抗相当駆動力指令値αを設定する(α=αSR)。そして、該図10に示す処理を終了する。
以上のように、ステップS61において、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出する。そして、算出した車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを基に、ステップS62以降で前記第1の実施形態における処理(前記図3のステップS20以降の処理)と同様な処理を行う。すなわち、車速偏差相当駆動力指令値αΔVに走行抵抗相当駆動力指令値αを加算し、総駆動力指令値α(=αΔV+α)とする(ステップS62)。そして、総駆動力指令値αが0よりも大きい(α>0)場合、加速要求であることから、制動力制御装置7に制動力減少指令を出力するとともに、エンジン出力制御装置8へエンジン出力指令値として総駆動力指令値αを出力する(ステップS63、ステップS64、ステップS65)。また、総駆動力指令値αが0以下の場合(α≦0)、減速要求であることから、エンジン出力制御装置8へエンジン出力指令値としてゼロの総駆動力指令値を出力するとともに、制動力制御装置7へ制動力指令値として総駆動力指令値αを出力する(ステップS63、ステップS66、ステップS67)。
前述の処理では、前記ステップS86で前輪平均車輪速Vが後輪平均車輪速Vよりも大きいか否かを判定している。この判定において、前輪平均車輪速Vが後輪平均車輪速Vよりも大きい場合とは(V>V)、左右の前車輪速センサの何れかが真値よりも大きい値を出力しているか、又は左右の後車輪速センサの何れかが真値よりも小さい値を出力している場合である。
ところで、前輪平均車輪速が真値よりも大きければ、前記第1の実施形態のように、前輪平均車輪速から得た車速を基に、車速偏差相当駆動力指令値を算出するとともに、後輪平均車輪速から得た車速を基に、走行抵抗相当駆動力指令値を算出することが好ましい。
その一方で、後車輪速センサの出力値が真値よりも小さい場合(後輪平均車輪速Vが真値よりも小さい場合)、その後輪平均車輪速Vから得られる車速偏差(目標車速V車速ΔVとの偏差)が過大となるため、車速偏差相当駆動力指令値αΔV(=αVR>αVF)も過大となる。また、走行抵抗相当駆動力指令値α(=αSR<αSF)は逆に過小となる。このような場合でも、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの増加分(αVR−αVF相当)を走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分(αSF−αSR相当)が上回れば、最終的に算出される総駆動力指令値αは過大となることはない。すなわち、運転者に違和感を与えるような加速をしてしまうことはない。このように、最終的に総駆動力指令値αが過大とならなければ、車輪速センサに失陥がない場合に走行制御全般で使用する車輪速、すなわち前記ステップS4で後輪平均車輪速から得た車速を用いて車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出した方が好ましい。例えば、通常、路面状況等により各輪の車輪速が異なるシーンが考えられるため、その都度、車速を得る車輪速(平均車輪速)を変えて、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出してしまうと、不必要な駆動力が発生することになる。
このようなことから、最終的に総駆動力指令値αが過大とならなければ、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αの算出に、走行制御全般で使用する前記ステップS4で後輪平均車輪速を用いた方が不必要な駆動力の抑制をさせないで済み、運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
以上のような関係から、前記ステップS86にて、前輪平均車輪速Vと後輪平均車輪速Vとの大小関係から、後車輪速センサの出力値が真値よりも小さくなっている可能性を判定している。ここで、前輪平均車輪速Vが後輪平均車輪速Vよりも大きい場合、後車輪速センサの出力値が真値より小さくなっている可能性が高いとして、前記ステップS87に進んでいる。
そして、そのステップS87では、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの増加分(=αΔVR−αΔVF)が走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分(=αSF−αSR)未満か否かを判定している。ここで、走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分が車速偏差相当駆動力指令値αΔVの増加分以上の場合(αΔVR−αΔVF≦αSF−αSR)、最終的に総駆動力指令値αが過大とならないのであるから、後輪平均車輪速Vを基に算出した車速偏差相当駆動力指令値αΔVRを最終的に車速偏差相当駆動力指令値αΔVとして設定している(前記ステップS94)。また、後輪平均車輪速Vを基に算出した走行抵抗相当駆動力指令値αSRを最終的に走行抵抗相当駆動力指令値αとして設定している(前記ステップS95)。一方、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの増加分が走行抵抗相当駆動力指令値αの減少分よりも大きい場合には(αΔVR−αΔVF>αSF−αSR)、最終的に総駆動力指令値αが過大とならないようにするため、前記第1の実施形態と同様な処理として、前輪平均車輪速V(>後輪平均車輪速V)を基に算出した車速偏差相当駆動力指令値αΔVFを最終的に車速偏差相当駆動力指令値αΔVとして設定している(前記ステップS88)。また、後輪平均車輪速V(<前輪平均車輪速V)を基に算出した走行抵抗相当駆動力指令値αSRを最終的に走行抵抗相当駆動力指令値αとして設定している(前記ステップS89)。
また、前記ステップS90以降の処理でも、前記ステップS87以降の処理と同様な理由でその処理内容を決定している。すなわち、前記ステップS90で後輪平均車輪速Vが前輪平均車輪速Vよりも大きいか否かを判定している。この判定において、後輪平均車輪速Vが前輪平均車輪速Vよりも大きい場合とは(V>V)、左右の後車輪速センサの何れかが真値よりも大きい値を出力しているか、又は左右の前車輪速センサの何れかが真値よりも小さい値を出力している場合である。
ところで、前輪車輪速が真値よりも小さいのであれば、前記第1の実施形態のように、後輪平均車輪速から得た車速を基に、車速偏差相当駆動力指令値を算出するとともに、前輪平均車輪速から得た車速を基に、走行抵抗相当駆動力指令値を算出することが好ましい。
その一方で、後車輪速センサの出力値が真値よりも大きい場合(後輪平均車輪速Vが真値よりも大きい場合)、その後輪平均車輪速Vから得られる車速偏差(目標車速V車速ΔVとの偏差)が過小となるため、車速偏差相当駆動力指令値αΔV(=αVR<αVF)も過小となる。また、走行抵抗相当駆動力指令値α(=αSF<αSR)は逆に過大となる。このような場合でも、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分(αVF−αVR相当)が走行抵抗相当駆動力指令値αの増加分(αSR−αSF相当)を上回れば、最終的に算出される総駆動力指令値αは過大となることはない。すなわち、運転者に違和感を与えるような加速をしてしまうことはない。このように、最終的に総駆動力指令値αが過大とならなければ、車輪速センサに失陥がない場合に走行制御全般で使用する車輪速、すなわち前記ステップS4で後輪平均車輪速を基に算出した車速を用いて車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出した方が好ましい。例えば、通常、路面状況等により各輪の車輪速が異なるシーンが考えられるため、その都度、車速を得る車輪速(平均車輪速)を変えて、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出してしまうと、不必要な駆動力が発生することになる。
このようなことから、最終的に総駆動力指令値αが過大とならなければ、車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αの算出に、走行制御全般で使用する前記ステップS4で後輪平均車輪速を用いた方が不必要な駆動力の抑制をさせないで済み、運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
以上のような関係から、前記ステップS90にて、前輪平均車輪速Vと後輪平均車輪速Vとの大小関係から、後車輪速センサの出力値が真値より大きくなっている可能性を判定している。ここで、後輪平均車輪速Vが前輪平均車輪速Vよりも大きい場合、後車輪速センサの出力値が真値より大きくなっている可能性が高いとして、前記ステップS91に進んでいる。
そして、そのステップS91では、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分(=αΔVF−αΔVR)が走行抵抗相当駆動力指令値αの増加分(=αSR−αSF)未満か否かを判定している。ここで、車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分が走行抵抗相当駆動力指令値αの増加分以上の場合(αΔVF−αΔVR≧αSR−αSF)、最終的に総駆動力指令値αが過大とならないのであるから、後輪平均車輪速Vを基に算出した車速偏差相当駆動力指令値αΔVRを最終的に車速偏差相当駆動力指令値αΔVとして設定している(前記ステップS94)。また、後輪平均車輪速Vを基に算出した走行抵抗相当駆動力指令値αSRを最終的に走行抵抗相当駆動力指令値αとして設定している(前記ステップS95)。一方、走行抵抗相当駆動力指令値αの増加分が車速偏差相当駆動力指令値αΔVの減少分よりも大きい場合(αΔVF−αΔVR<αSR−αSF)、最終的に総駆動力指令値αが過大とならないようにするため、前記第1の実施形態と同様な処理として、後輪平均車輪速Vを基に算出した車速偏差相当駆動力指令値αΔVRを最終的に車速偏差相当駆動力指令値αΔVとして設定している(前記ステップS92)。また、前輪平均車輪速Vを基に算出した走行抵抗相当駆動力指令値αSFを最終的に走行抵抗相当駆動力指令値αとして設定している(前記ステップS93)。
なお、前記第3の実施形態では実施形態を次のような構成により実現することもできる。
すなわち、前記第3の実施形態では、走行制御全般を後輪平均車輪速Vから得た車速を用いて行う場合を説明した。これに対して、走行制御全般を前輪平均車輪速Vから得た車速を用いて行うこともできる。この場合には、次のような制御になる。
左右後輪の車輪速の平均値が左右前輪の車輪速の平均値よりも小さく、かつ左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値との差分が、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値との差分よりも小さい場合、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて、第1車速を算出するとともに、左右後輪の車輪速の平均値に基づいて、第2車速を算出する。また、左右前輪の車輪速の平均値が左右後輪の車輪速の平均値よりも小さく、かつ左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値との差分が、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値との差分よりも大きい場合、左右後輪の車輪速の平均値に基づいて、第1車速を算出するとともに、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて、第2車速を算出する。
(作用及び効果)
(1)走行制御全般を後輪平均車輪速Vから得た車速を用いて行っている。そのような前提で、後輪平均車輪速Vが前輪平均車輪速Vよりも小さく、かつ前輪平均車輪速Vに基づいて得た車速偏差相当駆動力指令値αΔVFと後輪平均車輪速Vに基づいて得た車速偏差相当駆動力指令値αΔVRとの差分が、前輪平均車輪速Vに基づいて得た走行抵抗相当駆動力指令値αSFと後輪平均車輪速Vに基づいて得た走行抵抗相当駆動力指令値αSRとの差分よりも大きい場合(αΔVR−αΔVF>αSF−αSR)、前記第1の実施形態と同様に、前輪平均車輪速Vを基に車速偏差相当駆動力指令値αΔVを算出するとともに、後輪平均車輪速Vを基に走行抵抗相当駆動力指令値αを算出している。これにより、常に過大とならないような総駆動力指令値αを算出することができる。また、不必要に駆動力を抑制しないで済む。
また、前輪平均車輪速Vが後輪平均車輪速Vよりも小さく、かつ前輪平均車輪速Vに基づいて得た車速偏差相当駆動力指令値αΔVFと後輪平均車輪速Vに基づいて得た車速偏差相当駆動力指令値αΔVRとの差分が、前輪平均車輪速Vに基づいて得た走行抵抗相当駆動力指令値αSFと後輪平均車輪速Vに基づいて得た走行抵抗相当駆動力指令値αSRとの差分よりも小さい場合(αΔVF−αΔVR<αSR−αSF)、前記第1の実施形態と同様に、後輪平均車輪速Vを基に車速偏差相当駆動力指令値αΔVを算出するとともに、前輪平均車輪速Vを基に走行抵抗相当駆動力指令値αを算出している。これにより、常に過大とならないような総駆動力指令値αを算出することができる。また、不必要に駆動力を抑制しないで済む。
(2)走行制御全般を前輪平均車輪速Vから得た車速を用いて行う場合も、後輪平均車輪速Vに基づいて得た車速を用いて行う場合と同様、常に過大とならないような総駆動力指令値αを算出することができる。また、不必要に駆動力を抑制しないで済む。
本発明の第1の実施形態の車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。 車両用走行制御装置のコントローラの前半の処理手順を示すフローチャートである。 車両用走行制御装置のコントローラの後半の処理手順を示すフローチャートである。 コントローラにおける車速ΔVの設定処理の処理手順を示すフローチャートである。 前後加速度Gと車速偏差相当駆動力指令値αΔVとの関係を示す特性図である。 車速と走行抵抗相当駆動力指令値αとの関係を示す特性図である。 後右車輪車輪速センサが真値よりも小さい値を出力する結果が生じた場合の、車速算出値、車速偏差相当駆動力指令値αΔV、走行抵抗相当駆動力指令値α、総駆動力指令値αの経時変化を示す特性図である。 後右車輪車輪速センサが真値よりも大きい値を出力する結果が生じた場合の、車速算出値、車速偏差相当駆動力指令値αΔV、走行抵抗相当駆動力指令値α、総駆動力指令値αの経時変化を示す特性図である。 第3の実施形態におけるコントローラの処理手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態における車速偏差相当駆動力指令値αΔV及び走行抵抗相当駆動力指令値αを算出する処理手順を示すフローチャートである。
1 車間距離センサ、2 前右車輪車輪速センサ、3 前左車輪車輪速センサ、4 後右車輪車輪速センサ、5 後左車輪車輪速センサ、6 走行制御開始スイッチ、7 制動力制御装置、8 エンジン出力制御装置、9 コントローラ

Claims (6)

  1. 車速の算出用の値を複数検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した値に基づいて、第1車速を算出する第1車速算出手段と、
    前記検出手段が検出した値に基づいて、第2車速を算出する第2車速算出手段と、
    前記第1車速算出手段が算出した第1車速に基づいて、車速偏差相当の駆動力指令値を算出するものであり、目標車速と第1車速との偏差に応じた車速偏差相当の駆動力指令値を算出する第1駆動力指令値算出手段と、
    前記第2車速算出手段が算出した第2車速に基づいて、走行抵抗相当の駆動力指令値を算出するものであり、第2車速が大きくなるほど、走行抵抗相当の駆動力指令値を大きくする第2駆動力指令値算出手段と、
    前記第1及び第2駆動力指令値算出手段が算出した前記車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値を加算する駆動力指令値加算手段と、
    前記駆動力指令値加算手段が加算して得た駆動力指令値に基づいて、車両の制駆動力制御をする制駆動力制御手段と、を備え、
    前記検出手段は、車速の算出用の値として各車輪の車輪速を検出するものとして各車輪に備えられた車輪速検出手段であり、
    前記第1車速算出手段は、前記検出手段が検出した左右後輪の車輪速の平均値と左右前輪の車輪速の平均値とのうち、大きい方の値から前記第1車速を算出し、
    前記第2車速算出手段は、前記検出手段が検出した左右後輪の車輪速の平均値と左右前輪の車輪速の平均値とのうち、小さい方の値から前記第2車速を算出することを特徴とする車両用走行制御装置。
  2. 車速の算出用の値を複数検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した値に基づいて、第1車速を算出する第1車速算出手段と、
    前記検出手段が検出した値に基づいて、第2車速を算出する第2車速算出手段と、
    前記第1車速算出手段が算出した第1車速に基づいて、車速偏差相当の駆動力指令値を算出するものであり、目標車速と第1車速との偏差に応じた車速偏差相当の駆動力指令値を算出する第1駆動力指令値算出手段と、
    前記第2車速算出手段が算出した第2車速に基づいて、走行抵抗相当の駆動力指令値を算出するものであり、第2車速が大きくなるほど、走行抵抗相当の駆動力指令値を大きくする第2駆動力指令値算出手段と、
    前記第1及び第2駆動力指令値算出手段が算出した前記車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値を加算する駆動力指令値加算手段と、
    前記駆動力指令値加算手段が加算して得た駆動力指令値に基づいて、車両の制駆動力制御をする制駆動力制御手段と、を備え、
    前記検出手段は、車速の算出用の値として各車輪の車輪速を検出するものとして各車輪に備えられた車輪速検出手段であり、
    前記第1車速算出手段は、前記検出手段が検出した各輪の車輪速のうち、最大値の車輪速から前記第1車速を算出し、
    前記第2車速算出手段は、前記検出手段が検出した各輪の車輪速のうち、最小値の車輪速から前記第2車速を算出することを特徴とする車両用走行制御装置。
  3. 行制御全般が、前記検出手段が検出した左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速を用いて行われるものであり、
    左右後輪の車輪速の平均値が左右前輪の車輪速の平均値よりも小さく、かつ左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値との差分が、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値との差分よりも大きい場合、前記第1車速算出手段は、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第1車速を算出するとともに、前記第2車速算出手段は、左右後輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第2車速を算出し、
    左右前輪の車輪速の平均値が左右後輪の車輪速の平均値よりも小さく、かつ左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値との差分が、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値との差分よりも小さい場合、前記第1車速算出手段は、左右後輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第1車速を算出するとともに、前記第2車速算出手段は、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第2車速を算出することを特徴とする請求項に記載の車両用走行制御装置。
  4. 走行制御全般が、前記検出手段が検出した左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速を用いて行われるものであり、
    左右後輪の車輪速の平均値が左右前輪の車輪速の平均値よりも小さく、かつ左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値との差分が、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値との差分よりも小さい場合、前記第1車速算出手段は、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第1車速を算出するとともに、前記第2車速算出手段は、左右後輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第2車速を算出し、
    左右前輪の車輪速の平均値が左右後輪の車輪速の平均値よりも小さく、かつ左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た車速偏差相当の駆動力指令値との差分が、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値と左右後輪の車輪速の平均値に基づいて得た走行抵抗相当の駆動力指令値との差分よりも大きい場合、前記第1車速算出手段は、左右後輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第1車速を算出するとともに、前記第2車速算出手段は、左右前輪の車輪速の平均値に基づいて、前記第2車速を算出することを特徴とする請求項に記載の車両用走行制御装置。
  5. 目標車速と車速との偏差に応じた車速偏差相当の駆動力指令値を算出するとともに、車速が大きくなるほど、大きくなる走行抵抗相当の駆動力指令値を算出し、算出した車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値を加算し、加算して得た駆動力指令値に基づいて、車両の制駆動力制御をする車両用走行制御方法において、
    車速の算出用の値を複数検出するために各車輪の車輪速を検出するものとして各車輪に備えられた車輪速検出手段である検出手段が検出した複数の値の何れかを用いて車速を算出するに際し、前記検出手段が検出した左右後輪の車輪速の平均値と左右前輪の車輪速の平均値とのうち、大きい方の値から前記車速偏差相当の駆動力指令値の算出用の第1車速を算出するとともに、前記検出手段が検出した左右後輪の車輪速の平均値と左右前輪の車輪速の平均値とのうち、小さい方の値から前記走行抵抗相当の駆動力指令値の算出用の第2車速を算出することを特徴とする車両用走行制御方法。
  6. 目標車速と車速との偏差に応じた車速偏差相当の駆動力指令値を算出するとともに、車速が大きくなるほど、大きくなる走行抵抗相当の駆動力指令値を算出し、算出した車速偏差相当の駆動力指令値及び走行抵抗相当の駆動力指令値を加算し、加算して得た駆動力指令値に基づいて、車両の制駆動力制御をする車両用走行制御方法において、
    車速の算出用の値を複数検出するために各車輪の車輪速を検出するものとして各車輪に備えられた車輪速検出手段である検出手段が検出した複数の値の何れかを用いて車速を算出するに際し、前記検出手段が検出した各輪の車輪速のうち、最大値の車輪速から前記車速偏差相当の駆動力指令値の算出用の第1車速を算出するとともに、前記検出手段が検出した各輪の車輪速のうち、最小値の車輪速から前記走行抵抗相当の駆動力指令値の算出用の第2車速を算出することを特徴とする車両用走行制御方法。
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