JP5017983B2 - 板状物の吸着パッド - Google Patents

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Description

本発明は、板状物の吸着方法及び吸着パッドに係り、詳しくは、取付基材に装着されたシール部材が板状物の表面に当接した状態でそのシール部材の内周側に形成される密閉空間に負圧を作用させて板状物を吸着保持する吸着方法及び吸着パッドに関する。
周知のように、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等のフラットパネルディスプレイ用のガラス基板に代表される板状物は、搬送途中での移載時や研磨工程での方向転換時等に、自動化の推進の流れから、吸着パッドにより吸着保持された状態で位置や角度の変更が行われるに至っている。
この種の吸着パッドとしては、板状物の表面に、弾性変形可能なスカート部(シール部材)の先端を押し当て、スカート部と板状物との密着によって囲まれた密閉空間内の空気を、負圧吸引手段(真空ポンプ等)で吸引し、この密閉空間を負圧にして板状物を吸着保持する構成が一般的とされている。
しかしながら、このような吸着方法では、密閉空間を負圧にする際にスカート部が板状物の表面に押し当てられた状態で拡径しながら摩擦を伴って摺動するため、板状物の表面に擦れ傷が付くという品位面での致命的な問題が生じる。しかも、この種の従来の手法では、板状物が乾燥状態にあることから、上記の密閉空間を負圧吸引した場合には、板状物の表面に付着していた埃や汚れ等の異物がこびり付いて、その異物を剥離させることが困難になるという問題をも有している。
そこで、下記の特許文献1によれば、板状物(ガラス板)の表面と吸着パッドのスカート部との間の空間に洗浄液(イオン水)を閉じ込め、このような状態でその空間を負圧にして板状物を吸着保持する手法が開示されている。詳述すると、ガラス板の表面に吸着パッドのスカート部を下降させて接近させた状態で開閉弁を開いてスカート部の内部にイオン水を供給し、このような状態でガラス板の表面にスカート部を押し付けてその弾性変形により拡径させた後に押し付け動作を停止させると共に、開閉弁を閉じてイオン水の供給を停止させる。これにより、スカート部はガラス板の表面に密着し、その後に吸着パッドを上昇させることにより、スカート部が弾性復元して収縮すると共に、これに伴ってスカート部とガラス板の表面との間が負圧状態となることにより、ガラス板が吸着パッドにより吸着保持される構成である。
一方、下記の特許文献2によれば、ガラス板を載置する載置面に溝を設け、その溝内に載置面乾燥防止用の液体供給孔を開口させると共に、載置面に負圧発生用の吸引孔を開口させてなる保持定盤が開示されている。この保持定盤は、水供給源から送られた水を液体供給孔から流出させて溝内を流し、載置面の表面側に水を供給すると共に、吸引孔を通じて負圧吸引を行うことによりガラス板を載置面に吸着保持させる構成とされている。
特開2002−103265号公報 特開2002−144180号公報
ところで、上記の特許文献1に開示の吸着パッドによれば、イオン水は、ガラス板の表面上を流動するか或いはスカート部とガラス板とに囲まれた空間に止まるかの何れかの状態にあることから、スカート部とガラス板との摩擦緩和や、ガラス板表面への埃や汚れのこびり付き抑制等に関して、一応の利点を享受できる。しかしながら、このような吸着手法では、開閉弁を開いてスカート部をガラス板に押し付けた後に開閉弁を閉じてスカート部をガラス板から引き離そうとする場合に生じる負圧のみによって、ガラス板を吸着保持するものであり、且つその負圧はイオン水を介在させた状態で発生するものであるため、負圧による吸着力が不足するという問題が生じる。そのため、近年におけるフラットパネルディスプレイ用(例えばLCD用やPDP用等)のガラス基板のように大型化が推進されていると、この種のガラス板が脱落或いは落下する等のように、吸着力不足の問題が深刻となる。
一方、上記の特許文献2に開示の保持定盤は、液体供給孔から流出した水が先ず溝内を流れ、その後にガラス板と載置面との間に侵入することになるが、ガラス板は負圧によって載置面に密に接触し得るものである。すなわち、ガラス板に負圧吸引力を生じさせる吸引孔の開口部の周辺では、負圧吸引力を充分に高めたならば、ガラス板と載置面との間に液体を常時流し込むための充分な隙間或いは空間が存在しなくなる。そのため、ガラス板に対する負圧による吸着保持部では、ガラス板の載置面への接触面に対して実質的に水が供給されず或いは水により充分に濡れた状態とはならずに乾燥し、ガラス板表面への摩擦に起因する擦れ傷の発生を確実に抑制できないばかりでなく、ガラス板表面への埃や汚れのこびり付きの発生に関しても適切に回避できないという問題が生じる。
したがって、上記の特許文献1及び2の何れに開示の技術も、ガラス板に対する負圧吸着力を充分に高める事と、ガラス板表面の乾燥を防止する事とに対して、適切に両立し得る良策ではないと言わざるを得ない。
尚、以上のような問題は、ガラス板に限らず、金属板やセラミック板等の他の板状物についても同様にして生じ得る。
本発明は、上記事情に鑑み、板状物に対する負圧吸着力を充分に高めた上で、板状物の負圧による吸着保持部における表面の擦れ傷の発生或いは埃や汚れのこびり付きの発生を適切に抑制することを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するために創案された本発明は、取付基材に装着されたシール部材の先端が板状物の表面に当接した状態で、該シール部材の内周側全域に形成される密閉空間に負圧を作用させることにより、前記板状物を吸着保持するように構成した吸着パッドであって、前記シール部材は、単泡スポンジで形成されて前記板状物への当接部が吸液性を有する外周側弾性体であり、前記取付基材に、前記密閉空間に対して負圧吸引を行う負圧吸引孔と、前記密閉空間に対して液体を供給する液体供給孔とを形成すると共に、前記密閉空間内に、該密閉空間に供給される液体を吸液し且つ該液体を前記板状物の表面に流出させる連泡スポンジで形成された内周側弾性体を配置して、該内周側弾性体を前記取付基材に装着し、前記密閉空間の最外周部位に前記負圧吸引孔が開口する間隙が設けられ且つ該密閉空間の前記間隙を除く全部位に前記内周側弾性体が配置されていることに特徴づけられる。ここで、「吸液性」とは、液体を吸う性質を意味し、また液体が水である場合は、吸水性(保水性と同義)を意味する(以下、同様)。さらに、「吸液」とは、液体を吸うことを意味し、また液体が水である場合は、吸水(保水と同義)を意味する(以下、同様)。
このような構成によれば、取付基材に装着されたシール部材すなわち単泡スポンジで形成された外周側弾性体の内周側全域に密閉空間が形成され、この密閉空間が板状物に対する負圧による吸着保持部に該当すると共に、シール部材の存在により密閉空間の大きさを充分な負圧を発生させるに足るものとした上で、この密閉空間に対して負圧吸引を行いながら液体を供給することになる。なお、単泡スポンジは、多孔が非連通状態にある発泡弾性体であり、シール部材としての役割を確実に果たすことができる。したがって、密閉空間に接している板状物の負圧吸着保持部である表面部分には、高い負圧吸着力が発生すると同時に充分な量の液体が供給されて確実に濡れた状態を維持できることになる。これにより、板状物を吸着保持している際の当該板状物の落下等が適切に防止されると共に、負圧吸着保持部であっても板状物表面の擦れ傷の発生或いは埃や汚れのこびり付きの発生を適切に抑制することが可能となり、板状物表面の広い領域に亘って品位向上を図り得ることになる。しかも、シール部材である単泡スポンジからなる外周側弾性体は、板状物への当接部が吸液性を有しているため、このシール部材はその内周側を密閉空間とする気密性を有しているにも拘らず、当該シール部材の板状物への当接部は吸液性を有しているが故に常に湿潤な状態にある。したがって、この当接部が接している板状物の表面部分も常に濡れた状態に維持されることになる。また、密閉空間に配置された内周側弾性体は、連泡スポンジで形成されており、この連泡スポンジは、多孔が連通状態にある発泡弾性体であるため、全体に吸液性を持たせることができる。そして、この内周側弾性体は、密閉空間に供給される液体を吸液し且つ該液体を前記板状物の表面に流出させるものである。これにより、吸着パッドの密閉空間と接している表面を含めて板状物の表面全域を常に濡れた状態に維持することが可能となると共に、例えば極めて薄い板状物であっても、板状物の表面に作用する負圧を内周側弾性体の弾性力で適度に受けることができ、高い負圧吸引力による不当な窪み変形が抑制される。これに加えて、内周側弾性体により吸液した液体が、当該弾性体から板状物の表面に流出することになるため、板状物の表面を常に濡れた状態に維持して、乾燥に起因する異物の析出等を回避することが可能となる。なお、上記の負圧吸引は、連続して行うことが好ましく、且つこれと同時に液体の供給も連続して行うことが好ましい。
この吸着パッドは、前記外周側弾性体と内周側弾性体との内外面間に隙間が形成されると共に、該隙間に負圧吸引孔が開口している構造とされている。この事は、前記密閉空間の最外周部位に前記負圧吸引孔が開口する間隙が設けられていることを意味する。
このようにすれば、外周側弾性体の内周側の密閉空間に対して及びその空間内の内周側弾性体に対して、適切に負圧を作用させることができ、またレイアウト面でも有利となる。
更に、前記内周側弾性体に液体が流入するように液体供給孔が開口している構造とすることができる。
このようにすれば、内周側弾性体には液体が供給されて常時滲み込んだ状態となり、板状物の表面は常に濡れた状態に維持されると共に、このような状態を維持して密閉空間に負圧吸引が行われるため、板状物の表面は確実に且つ均一に濡れた状態で吸着パッドにより負圧吸引されることになる。
また、前記内周側弾性体及び外周側弾性体の取付基材への装着面が板状物の表面と平行な状態に配置されるように構成することができる。
このようにすれば、内周側弾性体を外周側弾性体で取り囲ませるための構造が簡単になると共に、この両者を板状物の表面に接触させるための作業も簡素化される。
そして、このような構成の下で、前記外周側弾性体が取付基材への装着面と垂直な方向に弾性変形するように構成することができる。
このようにすれば、密閉空間に対して負圧吸引を行った場合には、外周側弾性体(シール部材)が板状物の表面と垂直な方向に圧縮変形し、この変形に伴う板状物の表面との摩擦が生じなくなるため、擦れ傷の発生を防止する上で、より一層有利となる。
以上の構成を備えた吸着パッドは、板状物がフラットパネルディスプレイ用のガラス基板である場合に好適であり、またそのような場合には、前記液体が水であることが好都合である。
以上のように本発明に係る板状物の吸着方法及び吸着パッドによれば、取付基材に装着されたシール部材の存在によりその内周側に形成される密閉空間の大きさを充分な負圧を発生させるに足るものとした上で、この密閉空間に対して負圧吸引を行いながら液体を供給することになる。したがって、密閉空間に接している板状物の負圧吸着保持部である表面部分には、高い負圧吸着力が発生すると同時に充分な量の液体が供給されて確実に濡れた状態を維持できることになる。これにより、板状物を吸着保持している際の当該板状物の落下等が適切に防止されると共に、負圧吸着保持部であっても板状物表面の擦れ傷の発生或いは埃や汚れのこびり付きの発生を適切に抑制することが可能となり、板状物表面の広い領域に亘って品位向上を図り得ることになる。しかも、シール部材は、単泡スポンジで形成されて板状物への当接部が吸液性を有する外周側弾性体であるため、その内周側を密閉空間とする気密性を有しているにも拘らず、当該シール部材の板状物への当接部は吸液性を有しているが故に常に湿潤な状態にある。したがって、この当接部が接している板状物の表面部分も常に濡れた状態に維持されることになり、密閉空間と接している表面を含めて板状物の表面全域を常に濡れた状態に維持することが可能となる。更に、密閉空間に配置された内周側弾性体は、連泡スポンジで形成され、密閉空間に供給される液体を吸液し且つ該液体を前記板状物の表面に流出させるものであるため、例えば極めて薄い板状物であっても、板状物の表面に作用する負圧を内周側弾性体の弾性力で適度に受けることができ、高い負圧吸引力による不当な窪み変形が抑制される。これに加えて、内周側弾性体により吸液した液体が、当該弾性体から板状物の表面に流出することになるため、板状物の表面を常に濡れた状態に維持して、乾燥に起因する異物の析出等を回避することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る板状物の吸着パッド1の外観斜視形態を例示するものである。なお、本実施形態では、板状物として液晶ディスプレイ用のガラス基板が採用される。また、使用例としては、そのガラス基板の4辺の研磨工程で、2辺(例えば長辺である2辺)の研磨を終えた後に、残りの2辺を研磨すべく、ガラス基板の例えば四隅部をそれぞれ吸着パッド1で吸着保持して、90度方向変換する場合等に使用される。
同図に示すように、この吸着パッド1は、円板状をなす取付基材2の表面に、これと最大径が略同径の円環状または円筒状のシール部材(外周側弾性体)3と、この外周側弾性体3の内周側に所定の隙間を介在させて同心状に配置された内周側弾性体4とが装着(固着)されている。そして、この取付基材2の裏面側には、液体(水)の供給及び気体(空気)の吸引を行うために利用される蓋体5が固着一体化されている。
外周側弾性体3は、多数孔が非連通状態とされて水及び空気を通さない単泡スポンジで形成され、外表面(少なくとも先端面3a)のみが吸水性(保水性)を有している。これに対して、内周側弾性体4は、多数孔が連通状態とされて水及び空気を通す連泡スポンジで形成され、その全体が吸水性(保水性)を有し、本実施形態では、厚み方向に貫通する複数の貫通孔4xが形成されている。
詳述すると、図2(a)、(b)に示すように、取付基材2の中央部には、内周側弾性体4に水が流入するように先端が開口する複数の液体供給孔6が形成されると共に、その外周部を取り囲むように、外周側弾性体3と内周側弾性体4との内外面間の隙間に先端が開口する複数の負圧吸引孔7が形成されている。そして、外周側弾性体3の先端面3aと内周側弾性体4の先端面4aとは同一面上(または略同一面上)に位置しており、外周側弾性体3の先端面3aがガラス基板Gの表面に密接することにより、外周側弾性体3の内周側が密閉空間S(内周側弾性体4の配設箇所を含む)となる。従って、密閉空間Sの最外周部位に、負圧吸引孔7が開口する間隙が設けられ、密閉空間Sの上記間隙を除く全部位に内周側弾性体4が配置された構造になっている。
更に、この吸着パッド1によりガラス基板Gが吸着保持された状態の下では、外周側弾性体3及び内周側弾性体4の取付基材2への装着面は、ガラス基板Gの表面と平行な状態となる。したがって、外周側弾性体3及び内周側弾性体4は、取付基材2への装着面と垂直な方向に弾性変形するように構成されている。
なお、取付基材2に固着されている蓋体5の上部には、液体の供給元となる液体用パイプ8が取り付けられており、この液体用パイプ8から液体供給経路8aを通じて取付基材2の各液体供給孔6に水が供給されるようになっている。また、この蓋体5の上部には、負圧の吸引元となる負圧用パイプ9が取り付けられており、この負圧用パイプ9から負圧吸引経路9aを通じて各負圧吸引孔7に負圧が発生するようになっている。
以上のような構成を備えた吸着パッド1によれば、以下のようにしてガラス基板Gが適切に吸着保持される。
先ず、吸着パッド1の内周側弾性体4及び外周側弾性体3の両者の先端面4a、3aとガラス基板Gの表面との間に隙間が存在している状態で、多量の水を取付基材2の各液体供給孔6から内周側弾性体4を通じてガラス基板Gの全表面に供給し、湿潤な状態に維持しておく。このような状態とした上で、吸着パッド1の外周側弾性体3をガラス基板Gの表面に押し付けて密接させることにより、外周側弾性体3の内周側を密閉空間Sにすると共に、多量の水は依然として密閉空間S内に流し続けながら、吸着パッド1の負圧吸引孔7を通じて密閉空間S内の負圧吸引を行う。
これにより、密閉空間Sに接しているガラス基板Gの表面には、積極的に且つ連続して行われる負圧吸引により高い負圧吸着力が発生すると同時に、充分な量の水が内周側弾性体4を通じて供給されるため、このガラス基板Gの表面は確実に濡れた状態を維持できることになる。したがって、ガラス基板Gを吸着保持している際の負圧不足が解消して、ガラス基板Gの脱落或いは落下等が適切に防止されると共に、ガラス基板Gの表面は、負圧吸引前の濡れた状態を含めて広い表面に亘って湿潤な状態に維持され、擦れ傷の発生或いは埃や汚れのこびり付きの発生が好適に抑制される。
更に、外周側弾性体3の先端面3aつまりガラス基板Gへの当接部が吸水性(保水性)を有しているため、この先端面3aが接しているガラス基板Gの表面部分も常に濡れた状態に維持されることになり、ガラス基板Gのその他の表面を含めて全領域を適切に湿潤な状態に維持することが可能となる。
しかも、内周側弾性体4は、密閉空間S内に位置するように取付基材2に装着されているため、液晶ディスプレイ用のガラス基板Gのように極めて薄い板状物であっても、ガラス基板Gの表面に作用する負圧を内周側弾性体4の弾性力で適度に受けることができ、高い負圧吸引力による不当なガラス基板Gの窪み変形が抑制される。
加えて、内周側弾性体4及び外周側弾性体3の取付基材2への装着面が、ガラス基板Gの表面と平行な状態に配置されるため、内周側弾性体4を外周側弾性体3で取り囲ませるための構造が簡単になると共に、この両弾性体3、4をガラス基板Gの表面に密接させるための作業も簡素化される。
更に、外周側弾性体3が取付基材2への装着面と垂直な方向に弾性変形するように構成されているので、負圧吸引を行った場合に、外周側弾性体3がガラス基板Gの表面と垂直な方向に圧縮変形し、この変形に伴うガラス基板Gの表面との摩擦が生じなくなり、擦れ傷の発生がより一層的確に回避される。
なお、この実施形態では、板状物が液晶ディスプレイ用のガラス基板である場合に本発明を適用したが、これ以外のフラットパネルディスプレイ用のガラス基板、或いは金属板やセラミック基板等からなる他の板状物についても同様にして本発明を適用することが可能である。
本発明の実施形態に係る板状物の吸着パッドを示す要部斜視図である。 図2(a)は、上記吸着パッドの縦断正面図、図2(b)は、上記吸着パッドの平面図である。
符号の説明
1 吸着パッド
2 取付基材
3 外周側弾性体(シール部材)
3a 外周側弾性体の先端面(当接部)
4 内周側弾性体
6 液体供給孔
7 負圧吸引孔
G ガラス基板(板状物)

Claims (5)

  1. 取付基材に装着されたシール部材の先端が板状物の表面に当接した状態で、該シール部材の内周側全域に形成される密閉空間に負圧を作用させることにより、前記板状物を吸着保持するように構成した吸着パッドであって、
    前記シール部材は、単泡スポンジで形成されて前記板状物への当接部が吸液性を有する外周側弾性体であり、
    前記取付基材に、前記密閉空間に対して負圧吸引を行う負圧吸引孔と、前記密閉空間に対して液体を供給する液体供給孔とを形成すると共に、
    前記密閉空間内に、該密閉空間に供給される液体を吸液し且つ該液体を前記板状物の表面に流出させる連泡スポンジで形成された内周側弾性体を配置して、該内周側弾性体を前記取付基材に装着し、
    前記密閉空間の最外周部位に前記負圧吸引孔が開口する隙間が設けられ且つ該密閉空間の前記隙間を除く全部位に前記内周側弾性体が配置されている
    ことを特徴とする板状物の吸着パッド。
  2. 前記内周側弾性体に液体が流入するように液体供給孔が開口していることを特徴とする請求項1に記載の板状物の吸着パッド。
  3. 前記内周側弾性体及び外周側弾性体の取付基材への装着面が板状物の表面と平行な状態に配置されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の板状物の吸着パッド。
  4. 前記外周側弾性体が取付基材への装着面と垂直な方向に弾性変形するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の板状物の吸着パッド。
  5. 前記板状物がフラットパネルディスプレイ用のガラス基板であって、前記液体が水であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の板状物の吸着パッド。
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