JP5016884B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5016884B2
JP5016884B2 JP2006266282A JP2006266282A JP5016884B2 JP 5016884 B2 JP5016884 B2 JP 5016884B2 JP 2006266282 A JP2006266282 A JP 2006266282A JP 2006266282 A JP2006266282 A JP 2006266282A JP 5016884 B2 JP5016884 B2 JP 5016884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
insulating film
semiconductor device
sacrificial pattern
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006266282A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008085246A (ja
Inventor
裕之 榎本
太郎 浅井
俊太郎 町田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2006266282A priority Critical patent/JP5016884B2/ja
Priority to US11/774,004 priority patent/US7411260B2/en
Publication of JP2008085246A publication Critical patent/JP2008085246A/ja
Priority to US12/171,226 priority patent/US7670858B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5016884B2 publication Critical patent/JP5016884B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/84Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by variation of applied mechanical force, e.g. of pressure
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/88Sonar systems specially adapted for specific applications
    • G01S15/89Sonar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
    • G01S15/8906Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques
    • G01S15/8909Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques using a static transducer configuration
    • G01S15/8915Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques using a static transducer configuration using a transducer array
    • G01S15/8925Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques using a static transducer configuration using a transducer array the array being a two-dimensional transducer configuration, i.e. matrix or orthogonal linear arrays

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術により製造される超音波センサおよびその製造方法に適用して有効な技術に関する。
超音波センサは、例えば医療用の超音波エコー診断装置や非破壊検査の超音波探傷装置をはじめ様々な装置に実用化されている。
これまで、超音波センサは、圧電体の振動を利用したものが主流であるが、近年のMEMS技術の進歩により、MEMS技術を用いた容量検出型の超音波センサの開発が進められている。
この容量検出型の超音波センサは、互いに対向する電極間に空洞部を持つような構成の振動子を半導体基板上に形成したもので、各電極に直流および交流の電圧を重畳印加することにより、メンブレンが共振周波数付近で振動し、超音波を発生するようになっている。この原理を応用し、上記電極の構造を工夫することで、短軸可変フォーカス対応の1.5次元アレイやリアルタイム3D撮像対応の二次元アレイの研究開発が行われている。
このような超音波センサに係る技術については、例えば米国特許第6320239B1号明細書(特許文献1)に記載があり、シリコン基板を下部電極に用いた容量検出型の超音波トランスデューサが開示されている。
また、パターニングされた下部電極上に形成した構造の容量検出型の超音波トランスデューサもある(例えば特許文献2、非特許文献1参照)。
また、例えば米国特許第6571445B2号明細書(特許文献3)および米国特許第6562650B2号明細書(特許文献4)には、シリコン基板上に形成した信号処理回路の上層に容量検出型の超音波トランスデューサを形成する技術が開示されている。
米国特許第6320239B1号明細書 米国特許第6271620B1号明細書 米国特許第6571445B2号明細書 米国特許第6562650B2号明細書 「2003 アイ・イー・イー・イー ウルトラソニックス シンポジウム(2003 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM)」,(米国),2003年,p.577−580
本発明者の検討によれば、次のことが分かった。
本発明者が検討した超音波センサは、MEMS技術を用いた容量検出型の超音波センサである。この超音波センサを構成する半導体チップの主面上には、複数の超音波センサセル(振動子)がハニカム状に密集状態で配置されている。
各超音波センサセルは、半導体チップの主面上に形成された下部電極と、その下部電極上に空洞部を介して対向するように配置された上部電極とを有する容量検出型のセル構成とされている。このような構成の超音波センサにおいては、下部電極および上部電極に直流および交流の電圧を重畳印加することにより静電気力が働き、空洞部の上方に位置するメンブレンが、共振周波数付近で振動して、超音波を発生することができる。
このような超音波センサでは、絶縁膜間に犠牲層を配置し、絶縁膜に形成した孔部を介して犠牲層をエッチングにより除去することで、空洞部を形成することができる。この際、犠牲層のエッチング残りを防止することが重要である。もしも犠牲層のエッチング残りが生じている状態で超音波センサを製造してしまうと、上記空洞部が所定の形状に形成されず、空洞部の上方に位置するメンブレンが上手く振動できずに、超音波センサとしての機能を十分に発揮できなくなってしまう。このため、犠牲層のエッチング残りの発生は、超音波センサ(半導体装置)の製造歩留まりを低下させる。また、犠牲層のエッチング残りの発生は、超音波センサ(半導体装置)の性能を低下させる。
しかしながら、犠牲層の上部に上部電極を配置した状態で、犠牲層の周辺部から犠牲層をエッチング除去する場合、徐々に犠牲層がエッチングされて空洞が形成されていく過程で、上部電極が視界を邪魔することにより、光学式金属顕微鏡などでは、犠牲層のエッチング残りの有無を確認できないことが分かった。
これを回避するために、犠牲層の上部に上部電極を形成する前に空洞部を形成する方法を検討した。しかしながら、空洞部形成後に上部電極を形成するため、予め空洞形成用の上記孔部をシリコン酸化膜等の絶縁膜で塞ぐ必要がある。この絶縁膜が空洞部の上部に形成されることで、この絶縁膜の更に上に上部電極を配置することとなり、この絶縁膜の膜厚の分だけ上部電極と下部電極の間の距離が増大し、超音波センサ(半導体装置)の送受信感度(性能)が低下するという新たな問題が発生することが分かった。
本発明の目的は、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる技術を提供することにある。
また、本発明の目的は、半導体装置の性能を向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明は、複数のセンサセルが形成されたセンサ領域を主面に有する半導体装置であって、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成された第2絶縁膜と、前記第2絶縁膜上に形成されパターン化された第1導体層と、前記第2絶縁膜上に前記第1導体層を覆うように形成された第3絶縁膜と、前記第3絶縁膜上に形成された第4絶縁膜とを有し、前記複数のセンサセルの各々は、前記センサ領域に、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に形成された第1空洞部と、前記第1導体層からなり前記第1空洞部の上部に形成された第1電極とを有しており、前記第2および第3絶縁膜には前記第2および第3絶縁膜を貫通して前記第1空洞部に達する第1開口部が形成され、前記第1開口部は前記第4絶縁膜によって塞がれており、前記半導体装置の前記主面のうちの前記センサ領域以外の第1領域に前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に形成された第2空洞部を有し、前記第2および第3絶縁膜には前記第2および第3絶縁膜を貫通して前記第2空洞部に達する第2開口部が形成され、前記第2開口部は前記第4絶縁膜によって塞がれており、前記第2空洞部のうち前記第2開口部から最も離れた位置の上部には前記第1導体層が形成されていないものである。
また、本発明は、複数のセンサセルが形成されたセンサ領域を主面に有する半導体装置の製造方法であって、(a)半導体基板上に第1絶縁膜を形成する工程、(b)前記第1絶縁膜上に空洞部形成用の犠牲パターンを形成する工程、(c)前記第1絶縁膜上に前記犠牲パターンを覆うように第2絶縁膜を形成する工程、(d)前記第2絶縁膜上にパターン化された第1導体層を形成する工程、(e)前記第2絶縁膜上に前記第1導体層を覆うように第3絶縁膜を形成する工程、(f)前記第2および第3絶縁膜に前記犠牲パターンの一部を露出するような開口部を形成する工程、(g)前記開口部を通じて前記犠牲パターンを選択的にエッチングすることにより前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に空洞部を形成する工程、(h)前記(g)工程後前記第3絶縁膜上に前記開口部を塞ぐように第4絶縁膜を形成する工程を有し、前記複数のセンサセルの各々は、前記センサ領域に、前記空洞部と、前記第1導体層からなり前記空洞部の上部に設けられた第1電極とを有しており、前記(b)工程では、前記犠牲パターンのうちの第1犠牲パターンを前記センサ領域に、前記犠牲パターンのうちの第2犠牲パターンを前記センサ領域以外の第1領域に形成し、前記(f)工程では、前記第2および第3絶縁膜に、前記第1犠牲パターンの一部を露出するような第1開口部と前記第2犠牲パターンの一部を露出するような第2開口部とを形成し、前記(g)工程では、前記第1および第2開口部を通じて前記第1および第2犠牲パターンを選択的にエッチングした後、前記第1領域の前記第2犠牲パターンのエッチング状態を観察するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
また、半導体装置の性能を向上させることができる。
本願発明を詳細に説明する前に、本願における用語の意味を説明すると次の通りである。
1.半導体基板とは、半導体集積回路の製造に用いるシリコンその他の半導体単結晶基板、石英基板、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等並びにそれらの複合的基板を言う。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1)
本実施の形態の半導体装置は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造された超音波送受信センサである。
図1は、本実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップ1の全体平面図である。なお、図1は、平面図であるが、図面を見易くするために、TEG領域TA1にハッチングを付してある。
半導体チップ1は、厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面(上面、表面)および第2主面(下面、裏面)を有している。図1は、半導体チップ1の第1主面側の平面図(すなわち上面図)が示されている。
図1に示されるように、半導体チップ1の平面形状は、例えば長方形状に形成されている。半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)の長さは、例えば4cm程度、半導体チップ1の短方向(第1方向X)の長さは、例えば1cm程度である。ただし、半導体チップ1の平面寸法は、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば長手方向(第2方向Y)の長さが8cm程度、短方向(第1方向X)の長さが1.5cm程度等、大小様々なセンサがある。
半導体チップ1の第1主面には、センサ領域(センサセルアレイ、振動子アレイ)SAと、複数のボンディングパッド(以下、パッドという)BP1,BP2と、TEG領域TA1(第1領域)とが配置されている。
センサ領域SAには、複数の下部電極配線M0と、これに直交する複数の上部電極配線M1と、複数の振動子(センサセル、後述する振動子20に対応)とが配置されている。
複数の下部電極配線M0は、それぞれ、半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)に沿って延在するように形成されており、半導体チップ1の短方向(第1方向X)に例えば16チャネル(channel:以下、chとも記す)並んで配置されている。
下部電極配線M0は、それぞれ、パッドBP1に電気的に接続されている。パッドBP1は、センサ領域SAの外周であって、半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)の両端近傍に、下部電極配線M0に対応するように、半導体チップ1の短辺に沿って複数並んで配置されている。
複数の上部電極配線M1は、それぞれ、半導体チップ1の短方向(第1方向X)に沿って延在するように形成されており、半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)に例えば192ch並んで配置されている。
上部電極配線M1は、それぞれ、パッドBP2に電気的に接続されている。パッドBP2は、センサ領域SAの外周であって、半導体チップ1の短方向(第1方向X)の両端近傍に、上部電極配線M1に対応するように、半導体チップ1の長辺に沿って複数並んで配置されている。
上記振動子(後述する振動子20に対応)は、例えば静電型可変容量構成とされており、上記下部電極配線M0と、上記上部電極配線M1との交点に配置されている。すなわち、複数の振動子(後述する振動子20に対応)が、センサ領域SA内にマトリクス(行列、アレイ)状に規則的に並んで配置されている。センサ領域SA内においては、下部電極配線M0と上部電極配線M1との交点には、例えば50個の振動子が並列に配置されている。
従って、センサ領域SAは、複数のセンサセル(後述する振動子20に対応)が形成されたセンサ領域であり、半導体チップ1は、複数のセンサセル(後述する振動子20に対応)が形成されたセンサ領域SAを主面(第1主面)に有する半導体装置である。
TEG領域TA1は、半導体チップ1の第1主面において、センサ領域SAの外部(すなわちセンサ領域SA以外の領域)に設けられており、例えば、半導体チップ1の第1主面の角部近傍に配置されている。TEG領域TA1の平面寸法は、例えば1mm×1mm程度とすることができる。TEG領域TA1は、ウエハプロセスを確認するためのTEG(Test Element Group)パターンが形成された領域である。本実施の形態では、TEG領域TA1に、後述する犠牲パターン6のエッチング残りを防止するために用いられるダミーの振動子(後述するダミーの振動子20aに対応)が形成されている。
次に、図2および図3は上記半導体チップ1の要部平面図(要部拡大平面図)、図4および図5は上記半導体チップ1の要部断面図である。図2および図4には、半導体チップ1の本体領域SA1(センサ領域SAとボンディングパッドBP1,BP2形成領域とを合わせた領域)の要部平面図および要部断面図が示され、図3および図5には、半導体チップ1のTEG領域TA1の要部平面図および要部断面図が示されている。図4は、図2のX1−X1線の断面図にほぼ対応し、図5は、図3のX2−X2線の断面図にほぼ対応する。なお、図2は下部電極配線M0と上部電極配線M1との交点に1個の振動子を配置した場合の平面図を示している。簡便のため、図2(本体領域)には、下部電極配線M0が2ch、上部電極配線M1が3chで、各下部電極配線M0と各上部電極配線M1との各交点に位置する振動子20が1個の場合の平面図が示されている。また、図3(TEG領域TA1)には、1個のダミーの振動子20aが示されている。
半導体チップ1を構成する半導体基板1Sは、例えばシリコン(Si)単結晶からなり、厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面(上面、表面)1Saおよび第2主面(下面、裏面)1Sbを有している。図2および図4に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Sa上には、例えば酸化シリコン(SiO等)などからなる絶縁膜2を介して上記複数の振動子20が配置(形成)されている。
図3に示されるように、複数の振動子20は、それぞれ、例えば平面六角形状に形成されており、例えばハニカム状に配置されている。これにより、複数の振動子20を高密度に配置することができるので、センサ性能を向上させることができる。
また、各振動子20は、下部電極M0Eと、下部電極M0Eに対向するように設けられた上部電極M1Eと、これら電極間に介在された空洞部(第1空洞部)VR1とを有している。
上記下部電極M0Eは、上記下部電極配線M0において上記上部電極配線M1が平面的に重なる部分に形成されている。すなわち、各振動子20の下部電極M0Eは、下部電極配線M0の一部により形成されており、下部電極配線M0のうち、上部電極配線M1と平面的に重なる部分(すなわち上部電極配線M1の下方に位置する部分)が、下部電極M0Eとなる。下部電極M0Eおよび下部電極配線M0は、導体層(積層膜3)からなり、例えば窒化チタン(TiN)膜3a、アルミニウム(Al)膜3bおよび窒化チタン膜3cが下層から順に積層されることで形成されている。窒化チタン膜3cに代えてタングステン(W)膜を用いても良い。
この下部電極M0Eおよび下部電極配線M0の側面には、下部電極M0Eおよび下部電極配線M0の厚さによる段差を軽減する観点等から、例えば酸化シリコンなどの絶縁体からなるサイドウォール(側壁絶縁膜、サイドウォールスペーサ)SWが形成されている。下部電極M0E、下部電極配線M0、絶縁膜2およびサイドウォールSWの表面は、例えば酸化シリコンなどからなる絶縁膜5によって覆われている。
この絶縁膜5上には、例えば酸化シリコン膜などからなる絶縁膜7が堆積されている。絶縁膜7上には、上記上部電極M1Eが下部電極M0Eに対向するように設けられている。
上部電極M1Eは、上記上部電極配線M1において上記下部電極配線M0が平面的に重なる部分に形成されている。すなわち、各振動子20の上部電極M1Eは、上部電極配線M1の一部により形成されており、上部電極配線M1のうち、下部電極配線M0と平面的に重なる部分(すなわち下部電極配線M0の上方に位置する部分)が、上部電極M1Eとなる。上部電極M1Eの平面形状は略六角形状に形成されており、上部電極配線M1において、第1方向Xに延在して上部電極M1E間を連結する連結部M1Cよりも幅広のパターンで形成されている。このように、上部電極配線M1は、複数の上部電極M1Eと、第1方向Xに隣り合う上部電極M1E間を連結する連結部M1Cとを有している。
上部電極M1Eおよび連結部M1Cを含む上部電極配線M1は、導体層(積層膜8)からなり、例えば窒化チタン(TiN)膜8a、アルミニウム(Al)膜8bおよび窒化チタン(TiN)膜8cが下層から順に積層されることで形成されている。窒化チタン膜8cに代えてタングステン膜を用いても良い。
このような下部電極M0Eと上部電極M1Eとの間(絶縁膜5と絶縁膜7の間)には、上記空洞部VR1が形成されている。空洞部VR1の平面形状は、例えば六角形状に形成されている。
上記絶縁膜7上には、上部電極M1Eおよび連結部M1Cを含む上部電極配線M1を覆うように、例えば窒化シリコン(Si等)膜などからなる絶縁膜9が堆積されている。絶縁膜7,9において、上記空洞部VR1の六角部の近傍には、空洞部VR1に達する孔(開口部、コンタクトホール、スルーホール)10が形成されている。孔10は、後述するように、孔10を通じて絶縁膜5,7間の犠牲パターン(後述する犠牲パターン6)をエッチングして空洞部VR1を形成するための孔(空洞部VR1形成用の孔)である。
上記絶縁膜9上には、例えば窒化シリコン膜などからなる絶縁膜11が堆積されている。この絶縁膜11の一部は、上記孔10内に入り込んでおり、これにより、孔10は塞がれている。
上記絶縁膜5,7,9,11には、下部電極配線M0の一部に達する開口部12aが形成されている。この開口部12aから露出する下部電極配線M0の一部が上記パッドBP1になっている。また、上記絶縁膜9,11には、上部電極配線M1の一部に達する開口部12bが形成されている。この開口部12bから露出する上部電極配線M1の一部が上記パッドBP2になっている。
上記絶縁膜11上には、例えばネガ型の感光性ポリイミド膜などからなる絶縁膜(保護膜)13が堆積されている。
絶縁膜13には、開口部14a,14bが形成されている。このうち、開口部14aは、上記開口部12aを平面的に内包する位置および平面寸法で形成されており、開口部14aから露出する下部電極配線M0の一部が上記パッドBP1になっている。また、開口部14bは、上記開口部12bを平面的に内包する位置および平面寸法で形成されており、開口部14bから露出する上部電極配線M1の一部が上記パッドBP2になっている。なお、パッドBP1,BP2は、半導体チップ1の入出力用の端子であり、パッドBP1,BP2には、ボンディングワイヤなどが電気的に接続される。
絶縁膜13は、半導体ウエハから半導体チップ1を切り出すためのダイシング工程等において、半導体チップ1の第1主面上の複数の振動子20を保護する保護膜としての機能を有している。不要であれば、絶縁膜13の形成を省略し、上記絶縁膜11を最上層膜(保護膜)とすることもできる。
半導体チップ1において、上記のような振動子20は、センサ領域SAに形成されている。本実施の形態の半導体チップ1は、更に、センサ領域SA以外の領域(ここではTEG領域TA1)において、図3および図5に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Sa上に、絶縁膜2を介してダミーの振動子20aが配置(形成)されている。
ダミーの振動子20aは、振動子20と同様の形状を有しており、例えば平面六角形状に形成されている。ダミーの振動子20aは、振動子20の下部電極M0Eおよび空洞部VR1とほぼ同様のダミーの下部電極M0E2およびダミーの空洞部(第2空洞部)VR2を有しているが、振動子20の上部電極M1Eに相当するものは有していない。
ダミーの下部電極M0E2は、上記下部電極M0E(下部電極配線M0)と同層の導電層(のパターン)により形成され、ダミーの空洞部VR2は、上記空洞部VR1と同層の空洞部により形成されている。従って、上記のように、下部電極M0Eおよび下部電極配線M0が、窒化チタン(TiN)膜3a、アルミニウム(Al)膜3bおよび窒化チタン膜3cが下層から順に積層された積層膜からなる場合は、ダミーの下部電極M0E2も、窒化チタン(TiN)膜3a、アルミニウム(Al)膜3bおよび窒化チタン膜3cが下層から順に積層された積層膜からなる。窒化チタン膜3cに代えてタングステン(W)膜を用いても良い。
下部電極M0Eおよび下部電極配線M0と同様に、ダミーの下部電極M0E2の側面にもサイドウォールSWが形成されており、ダミーの下部電極M0E2およびその側面上のサイドウォールSWの表面は、絶縁膜5によって覆われている。絶縁膜5上には、絶縁膜7が堆積されている。ダミーの下部電極M0E2の上部において、絶縁膜5と絶縁膜7の間に、上記空洞部VR1と同形状(同寸法)のダミーの空洞部VR2が形成されている。空洞部VR1とダミーの空洞部VR1とは、平面形状が実質的に同じである。従って、ダミーの空洞部VR2も、空洞部VR1と同様、例えば六角形状に形成されている。また、センサ領域SAの空洞部VR1と、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2とは、厚み(半導体基板1Sの第1主面1Saに垂直な方向の寸法)が実質的に同じである。
センサ領域SAにおいては、絶縁膜7上に、上記上部電極M1Eが下部電極M0Eに対向するように設けられているが、TEG領域TA1においては、ダミーの下部電極M0E2の上方には、上記上部電極M1Eに相当するものは形成されていない。
絶縁膜7上には絶縁膜9が堆積されており、TEG領域TA1の絶縁膜7,9において、ダミーの空洞部VR2の六角部の近傍には、ダミーの空洞部VR2に達する孔(開口部、コンタクトホール、スルーホール)10aが形成されている。孔10aは、後述するように、孔10aを通じて絶縁膜5,7間の犠牲パターン(後述する犠牲パターン6a)をエッチングしてダミーの空洞部VR2を形成するための孔(ダミーの空洞部VR2形成用の孔)である。空洞部VR1に対する孔10の位置(形成位置)と、ダミーの空洞部VR2に対する孔10aの位置(形成位置)とは、実質的に同じである。
TEG領域TA1においても、絶縁膜9上には絶縁膜11が堆積されている。この絶縁膜11の一部は、上記孔10a内に入り込んでおり、これにより、孔10aは塞がれている。絶縁膜11上には、絶縁膜(保護膜)13が堆積されている。上記のように、不要であれば、絶縁膜13の形成を省略し、上記絶縁膜11を最上層膜(保護膜)とすることもできる。
このように、本実施の形態の半導体チップ(半導体装置)1は、複数のセンサセル(振動子20)が形成されたセンサ領域SAを主面に有する半導体装置であり、半導体基板1Sと、半導体基板1S上に形成された絶縁膜5(第1絶縁膜)と、絶縁膜5上に形成された絶縁膜7(第2絶縁膜)と、絶縁膜7上に形成され、パターン化された第1導体層(ここでは窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cの積層膜8)と、絶縁膜7上に第1導体層を覆うように形成された絶縁膜9(第3絶縁膜)と、絶縁膜9上に形成された絶縁膜11(第4絶縁膜)とを有している。半導体チップ1の上記複数のセンサセル(振動子20)の各々は、センサ領域SAに、絶縁膜5と絶縁膜7との間に形成された空洞部VR1(第1空洞部)と、上記第1導体層(ここでは窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cの積層膜8)からなり、空洞部VR1の上部に形成された上部電極M1E(第1電極)とを有している。センサ領域SAにおいて、絶縁膜7,9には、絶縁膜7,9を貫通して空洞部VR1に達する孔10(第1開口部)が形成されており、孔10は絶縁膜11によって塞がれている。更に、半導体チップ2は、センサ領域SAを有する主面のうちのセンサ領域SA以外の第1領域(ここではTEG領域TA1)に、絶縁膜5と絶縁膜7との間に形成されたダミーの空洞部VR2(第2空洞部)を有しており、絶縁膜7,9には、絶縁膜7,9を貫通してダミーの空洞部VR2に達する孔10a(第2開口部)が形成され、孔10aは絶縁膜11によって塞がれている。そして、ダミーの空洞部VR2のうち、孔10aから最も離れた位置の上部には、上記第1導体層(ここでは積層膜8)が形成されておらず、本実施の形態では、ダミーの空洞部VR2の上部に上記第1導体層(ここでは積層膜8)が形成されていない(但し、後述の実施の形態2では、ダミーの空洞部VR2の上部に上記第1導体層(積層膜8)が形成されている)。
また、半導体チップ1は、半導体基板1S上に形成され、パターン化された第2導体層(ここでは窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cの積層膜3)を更に有し、絶縁膜5は、半導体基板1S上に上記第2導体層(ここでは積層膜3)を覆うように形成されており、半導体チップ1の複数のセンサセル(振動子20)の各々は、センサ領域SAにおいて、上記第2導体層(ここでは積層膜3)からなり、空洞部VR1の下部に形成された下部電極M0E(第2電極)を更に有している。ダミーの空洞部VR2の下部に上記第2導体層(ここでは積層膜3)がダミーの下部電極M0E2として形成されている。半導体チップ2の複数のセンサセル(振動子20)の各々は、下部電極M0E(第1電極)と、上部電極M1E(第2電極)と、下部電極M0Eおよび上部電極M1E間の絶縁膜5、空洞部VR1および絶縁膜7により形成される可変容量センサである。一方、ダミーの空洞部VR2は、センサとして使用しない空洞部であり、ダミーの下部電極M0E2は、センサとして使用しないダミーの下部電極である。
このような構成の超音波送受信センサにおいては、下部電極配線M0(下部電極M0E)および上部電極配線M1(上部電極M1E)に直流および交流の電圧を重畳印加することにより静電気力が働き、各振動子20のメンブレン(空洞部VR1の上方に位置する膜)が、メンブレンのバネの力との釣り合いにより、共振周波数付近で半導体基板1Sの第1主面1Saに交差する方向(図3の上下方向)に振動し、数MHzの超音波(超音波パルス)を発生するようになっている。また、受信の場合は、各振動子20のメンブレンに到達した超音波の圧力によりメンブレンが振動し、下部電極M0Eと上部電極M1Eとの間の静電容量が変化することで、超音波を検出することができる。すなわち、反射波による下部電極M0Eと上部電極M1Eとの間隔の変位を静電容量(各振動子20の静電容量)の変化として検出するようになっている。
次に、本実施の形態の半導体装置の製造方法を図6〜図17により説明する。図6〜図17は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、本体領域SA1とTEG領域TA1の要部断面図が示されている。なお、図6〜図17に示される本体領域SA1は、図4の左半分に対応する領域である。また、図6〜図17に示されるTEG領域TA1は、図5に対応する領域である。
半導体チップ1を製造するには、まず、図6に示されるように、半導体基板(この段階では半導体ウエハと称する平面略円形状の半導体薄板)1Sを用意する。半導体基板1Sは、例えばシリコン単結晶からなり、厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面(上面、表面)1Saおよび第2主面(下面、裏面)1Sbを有している。
次に、半導体基板1Sの第1主面1Saの全面上に、例えば酸化シリコン(SiO等)膜などからなる絶縁膜2を形成(堆積)する。絶縁膜2の膜厚は、例えば厚さ400nm程度とすることができる。
次に、絶縁膜2上に窒化チタン(TiN)膜3aを形成し、窒化チタン膜3a上にアルミニウム(Al)膜3bを形成し、アルミニウム膜3b上に窒化チタン(TiN)膜3cを形成する。これにより、窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cの積層膜(導体層、第2導体層)3が形成される。アルミニウム膜3bは、アルミニウム単体膜またはアルミニウム合金膜など、アルミニウムを主成分とする導電体膜からなる。積層膜3を構成する窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cは、例えばスパッタリング法などを用いて形成することができる。また、アルミニウム膜3bは、下部電極配線M0の主導体膜となるため、アルミニウム膜3bの膜厚は窒化チタン膜3a,3cの膜厚よりも厚く、例えば、窒化チタン膜3aの膜厚は50nm程度、アルミニウム膜3bの膜厚は500nm程度、窒化チタン膜3cの膜厚は50nm程度とすることができる。
また、絶縁膜2上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜3aを形成することもできる。また、アルミニウム膜3b上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜3cを形成することもできる。また、窒化チタン膜3a,3cに代えて、タングステン(W)膜などを用いることもできる。
次に、図7に示されるように、積層膜3を、リソグラフィ法およびドライエッチング法などを用いてパターニング(加工、選択的に除去)する。パターニングされた積層膜(導体層、第2導体層)3により、下部電極配線M0(下部電極M0E)とダミーの下部電極M0E2とが形成される。
このようにして、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に下部電極配線M0とダミーの下部電極M0E2とが形成される。下部電極配線M0とダミーの下部電極M0E2とは、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に形成され、パターン化(パターニング)された同層の導体層(ここでは積層膜3)からなる。下部電極配線M0およびダミーの下部電極M0E2は、上記のように、パターニングされた金属膜(アルミニウム膜3b)および窒化金属膜(窒化チタン膜3a,3c)の積層膜からなるので、金属膜パターンとみなすことができる。
なお、リソグラフィ法(フォトリソグラフィ法)は、レジスト膜(フォトレジスト膜)の塗布、露光および現像の一連の工程によりレジスト膜を所望のパターン(レジストパターン)にパターニングする方法である。
また、積層膜3のうちの最下層の窒化チタン膜3aは、絶縁膜2と下部電極配線M0(積層膜3)との間の密着性(接着性)を向上するように機能することができる。積層膜3のうちのアルミニウム膜3bは、下部電極配線M0の主導体膜であり、アルミニウム膜3bをアルミニウムまたはアルミニウム合金のようなアルミニウムを主成分とする導体膜により形成することで、下部電極配線M0の低抵抗化を図ることができる。積層膜3のうちの最上層の窒化チタン膜3cは、積層膜3をパターニングする際のリソグラフィ(フォトリソグラフィ)工程の露光工程で、反射防止膜として機能することができる。また、積層膜3のうちの最上層の窒化チタン膜3cは、アルミニウム膜3bの上面の凹凸を緩和し、下部電極配線M0の上面の平坦性を高めるように機能することができる。
次に、半導体基板1S(半導体ウエハ)の第1主面1Sa上の全面に(すなわち絶縁膜2上に)、下部電極配線M0およびダミーの下部電極M0E2の表面を覆うように、酸化シリコン膜などの絶縁膜を堆積し、この絶縁膜を異方性のドライエッチング法によりエッチバック(全面エッチング)することにより、図8に示されるように、下部電極配線M0(下部電極M0E)とダミーの下部電極M0E2の側面(側壁)に絶縁膜を残存させてサイドウォール(側壁絶縁膜)SWを形成するとともに、下部電極配線M0およびダミーの下部電極M0E2の上面を露出させる。
次に、図9に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Sa上の全面に(すなわち絶縁膜2上に)、下部電極配線M0(下部電極M0E)、ダミーの下部電極M0EおよびサイドウォールSWの表面を覆うように、絶縁膜5を形成(堆積)する。絶縁膜5は、例えば酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。絶縁膜5の厚さは、例えば200nm程度である。
次に、図9に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Saの絶縁膜5上の全面に、例えば多結晶シリコン膜からなる犠牲膜6bを形成(堆積)する。犠牲膜6bは、例えばCVD法により形成でき、その厚み(堆積厚み)は、例えば100nm程度とすることができる。
次に、図10に示されるように、犠牲膜6bをリソグラフィ法およびドライエッチング法によりパターニングすることにより、パターニングされた犠牲膜6bからなる犠牲パターン(空洞部形成用の犠牲パターン)6,6aを形成する。このうち、犠牲パターン(第1犠牲パターン)6は上記空洞部VR1を形成するためのパターンであり、センサ領域SAに形成され、犠牲パターン(第2犠牲パターン)6aは上記ダミーの空洞部VR2を形成するためのパターンであり、センサ領域SA以外の領域(第1領域)、ここではTEG領域TA1に形成される。このため、犠牲パターン6の平面形状は、空洞部VR1と同じ平面形状に形成され、犠牲パターン6aの平面形状は、ダミーの空洞部VR2と同じ平面形状に形成されている。従って、本体領域SA1(のセンサ領域SA)の空洞部VR1形成予定領域に犠牲パターン6を形成し、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2形成予定領域に犠牲パターン6aを形成する。
次に、図11に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Sa上の全面に(すなわち絶縁膜5上に)、犠牲パターン6,6aの表面を覆うように、絶縁膜7を形成(堆積)する。絶縁膜7は、例えば酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。絶縁膜7の厚みは、例えば200nm程度とすることができる。
次に、絶縁膜7上に窒化チタン(TiN)膜8aを形成し、窒化チタン膜8a上にアルミニウム(Al)膜8bを形成し、アルミニウム膜8b上に窒化チタン(TiN)膜8cを形成する。これにより、窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cからなる積層膜(導体層、第1導体層)8が絶縁膜7上に形成される。アルミニウム膜8bは、アルミニウム単体膜またはアルミニウム合金膜など、アルミニウムを主成分とする導電体膜からなる。積層膜8を構成する窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cは、例えばスパッタリング法などを用いて形成することができる。また、アルミニウム膜8bは、上部電極配線M1の主導体膜となるため、アルミニウム膜8bの膜厚は窒化チタン膜8a,8cの膜厚よりも厚い。また、上部電極配線形成用の積層膜8の総厚みは、上記下部電極配線形成用の積層膜3の総厚みよりも薄く、例えば400nm程度とすることができる。この場合、窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cの各膜厚は、例えば、それぞれ50nm、300nmおよび50nm程度とすることができる。
また、絶縁膜7上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜8aを形成することもできる。また、アルミニウム膜8b上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜8cを形成することもできる。また、窒化チタン膜8a,8cに代えて、タングステン(W)膜などを用いることもできる。
次に、図12に示されるように、積層膜8を、リソグラフィ法およびドライエッチング法などを用いてパターニング(加工、選択的に除去)する。パターニングされた積層膜(導体層、第1導体層)8により、上部電極配線M1(上部電極M1Eおよび連結部M1C)が形成される。これにより、絶縁膜7上に上部電極配線M1が形成される。上部電極配線M1は、絶縁膜7上に形成され、パターン化(パターニング)された導体層(ここでは積層膜8)からなる。上部電極配線M1は、上記のように、パターニングされた金属膜(アルミニウム膜8b)および窒化金属膜(窒化チタン膜8a,8c)の積層膜からなるので、金属膜パターンとみなすことができる。なお、本実施の形態では、TEG領域TA1の犠牲パターン6a上には、積層膜8は残存しない。
積層膜8の窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cのそれぞれの機能は、積層膜3の窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cの上記したような機能とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
次に、図13に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Sa上の全面に(すなわち絶縁膜7上に)、上部電極配線M1(上部電極M1E、パターン化された積層膜8)を覆うように、絶縁膜9を形成(堆積)する。絶縁膜9は、例えば窒化シリコン(Si等)膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。また、絶縁膜9の厚みは、例えば500nm程度とすることができる。
次に、図14に示されるように、リソグラフィ法およびドライエッチング法を用いて、絶縁膜9,7に、上記犠牲パターン6,6aに到達して犠牲パターン6,6aの一部を露出するような孔(開口部)10,10aを形成する。このうち、孔10(第1開口部)は、犠牲パターン6に平面的に重なる位置に形成され、孔10の底部で、犠牲パターン6の一部が露出され、孔10a(第2開口部)は、犠牲パターン6aに平面的に重なる位置に形成され、孔10aの底部で、犠牲パターン6aの一部が露出される。
次に、孔10,10aを通じて、犠牲パターン6,6aを、例えば水酸化カリウム溶液などにより選択的にウエットエッチングする。これにより、図15に示されるように、犠牲パターン6,6aが除去され、絶縁膜5と絶縁膜7との間に空洞部(第1空洞部)VR1およびダミーの空洞部(第2の空洞部)VR2が形成される。犠牲パターン6が存在していた領域が空洞部VR1となり、犠牲パターン6aが存在していた領域がダミーの空洞部VR2となる。
すなわち、本体領域SA1(のセンサ領域SA)において、下部電極配線M0(下部電極M0E)と上部電極配線M1(上部電極M1E)との対向面間(犠牲パターン6の除去領域)に空洞部VR1が形成され、TEG領域TA1において、ダミーの下部電極M0E2の上部にダミーの空洞部VR2が形成される。このように、孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aを選択的にエッチングすることにより、空洞部VR1とダミーの空洞部VR2とを形成することができる。
なお、下部電極配線M0において、空洞部VR1を介して上部電極配線M1と対向する部分が下部電極M0Eであり、上部電極配線M1において、空洞部VR1を介して下部電極配線M0と対向する部分が上部電極M1Eである。
また、本実施の形態では、孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aを選択的にエッチング(ウエットエッチング)した後、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察するが、これについては後でより詳細に説明する。
次に、図16に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Sa上の全面に(すなわち絶縁膜9上に)、絶縁膜11を形成(堆積)する。これにより、絶縁膜11の一部を孔10,10a内に埋め込み、孔10,10aを塞ぐことができる。絶縁膜11は、例えば窒化シリコン膜などからなり、プラズマCVD法などを用いて形成することができる。また、絶縁膜11の厚みは、例えば800nm程度とすることができる。
次に、図17に示されるように、絶縁膜11,9,7,5に下部電極配線M0の一部が露出する開口部12aを、また、絶縁膜11,9に上部電極配線M1の一部が露出するような開口部12b(図17では図示せず)を、リソグラフィ法およびドライエッチング法により形成する。このようにして、静電型可変容量構成の振動子20が形成される。なお、ダミーの下部電極M0Eやその上部のダミーの空洞部VR1によってダミーの振動子20aが形成されるが、ダミーの振動子20aは電気的には使用しないので、ダミーの下部電極M0Eを露出する開口部を絶縁膜11,9,7,5に設ける必要はない。
次に、上記図4および図5に示されるように、半導体基板1Sの第1主面1Sa上の全面に(すなわち絶縁膜11上に)、例えばネガ型の感光性ポリイミド膜などからなる絶縁膜13を形成する。それから、露光および現像処理などにより、絶縁膜13に下部電極配線M0および上部電極配線M1の一部が露出するような開口部14a,14bを形成する。開口部14a,14bから露出する下部電極配線M0および上部電極配線M1の一部が上記パッドBP1,BP2になる。
その後、半導体基板1S(半導体ウエハ)から個々のチップ領域を、ダイシング処理により切り出すことにより上記半導体チップ1を製造することができる。
次に、上記製造工程のうち、孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aをウエットエッチングする工程を、より詳細に説明する。
図18は、本実施の形態の半導体装置の製造工程の一部(上記図14〜図16の工程)の製造プロセスフロー図であり、図19は、図18の工程をより詳細に示した製造プロセスフロー図である。図20および図21は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。図20は、上記図14と同じ工程段階に対応し、図21は、上記図15と同じ工程段階に対応する。
なお、図20および図21の各図において、センサ領域SAに形成される1つの振動子20に相当する領域が図の左の「(a)センサ領域SA」に示され、TEG領域TA1に形成される1つのダミーの振動子に相当する領域が図の右側の「(b)TEG領域TA1」に示されている。また、図20および図21は、犠牲パターン6,6a、孔10,10a、上部電極配線M1(上部電極M1E)、空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2の平面パターンを図示し、他の構成要素については、図示を省略している。従って、図20および図21は、絶縁膜5,7,9を透視している。また、図20および図21は、平面図であるが、図面を見易くするために、犠牲パターン6,6a、孔10,10aおよび上部電極配線M1(上部電極M1E)にハッチングを付してある。
上記図6〜図14を参照して説明したような工程、すなわち絶縁膜9,7に犠牲パターン6,6aに到達する孔10,10aを形成する工程(ステップS1)までを行って、上記図14およびそれに対応する図20の構造が得られる。
次に、孔10,10aを通じて、犠牲パターン6,6aを、例えば水酸化カリウム溶液などにより選択的にウエットエッチングして、空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2を形成する(ステップS2)。これにより、上記図15およびそれに対応する図21の構造が得られる。
このステップS2の犠牲パターン6,6aをウエットエッチングして空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2を形成する工程は、次のようなステップS2a〜S2dにより構成される。
すなわち、予めエッチング時間を設定しておき、ウエットエッチング装置を用いて所定のエッチング時間だけ、半導体基板(半導体ウエハ)1Sに対して例えば水酸化カリウム溶液などによるウエットエッチング処理を施し、それによって、孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aを選択的にウエットエッチングする(ステップS2a)。
ステップS2aのエッチング終了後、半導体基板(半導体ウエハ)1Sに対して洗浄(例えば水洗浄)および乾燥処理を施してから、ウエットエッチング装置から半導体基板(半導体ウエハ)1Sを取り出す(ステップS2b)。
次に、光学式顕微鏡(光学式の金属顕微鏡)などを用いて、TEG領域TA1における犠牲パターン6aのエッチング状態(エッチング量、エッチング残りの有無)を観察(確認)する(ステップS2c)。そして、ステップS2cで観察した犠牲パターン6aのエッチング量が、不足か十分かを判断(判別、観察)する(ステップS2d)。
ステップS2dで犠牲パターン6aのエッチング量が十分であると判断した場合(この場合にはセンサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定される)は、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを次工程(絶縁膜11の形成工程)に進める。ステップS2dで犠牲パターン6aのエッチング量が不足していると判断した場合(この場合にはセンサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りが有ると推定される)は、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを、再度ウエットエッチング装置に戻し、ステップS2a〜S2dの工程を繰り返す。
センサ領域SAでは、犠牲パターン6の上部に上部電極配線M1(上部電極M1E)が存在するため、半導体基板1Sの表面側(第1主面1Saの上方側)から光学式金属顕微鏡を用いて犠牲パターン6のエッチング状態(エッチング残りの有無)を観察しようとしても、上部電極配線M1が光の透過を遮る(妨げる)ので、上部電極配線M1の下部に犠牲パターン6が残っているかどうかを観察することはできない。これは、金属膜は可視光をほぼ100%反射するので、金属膜からなる上部電極配線M1を透過して上部電極配線M1の下部の状態(犠牲パターン6のエッチング状態)を観察することができないためである。
しかしながら、TEG領域TA1では、犠牲パターン6aの上部に金属パターン(上部電極配線M1に相当するもの)を形成していない。このため、半導体基板1Sの表面側(第1主面1Saの上方側)から光学式金属顕微鏡などを用いて犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する際に、犠牲パターン6およびダミーの空洞部VR2の内部まで光が透過できるので、犠牲パターン6aのエッチング状態(エッチング残りの有無)を観察することができる。従って、上記ステップS2cでは、光学式顕微鏡(光学式金属顕微鏡)などを用いて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの表面側(第1主面1Saの上方側)から、すなわち図15の矢印で示された方向21から、犠牲パターン6aのエッチング状態を観察して犠牲パターン6aのエッチング量(エッチング残りの有無)を判断することができる。
また、本実施の形態では、光学式の金属顕微鏡などを用いて目視で犠牲パターン6aのエッチング残りを観察できるので、容易かつ的確に、犠牲パターン6aのエッチング量(エッチング残りの有無)を判断することができる。
また、本実施の形態では、TEG領域TA1の犠牲パターン6aを、センサ領域SAの犠牲パターン6と、実質的に同じ形状で同じ寸法に形成している。また、犠牲パターン6aにおける孔10aの位置を、犠牲パターン6における孔10の位置と、実質的に同じにしている。このため、ステップS2aで犠牲パターン6,6aのエッチングを行った際に、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態と、センサ領域SAの犠牲パターン6のエッチング状態とは、ほぼ同じになる。従って、ステップS2cでTEG領域TA1の犠牲パターン6aを観察することで、センサ領域SAの犠牲パターン6のエッチング状態を推定することができる。すなわち、図21のようにTEG領域TA1の犠牲パターン6aにエッチング残りが生じていない場合には、センサ領域SAの犠牲パターン6にもエッチング残りが生じていないと推定することができる。また、TEG領域TA1の犠牲パターン6aにエッチング残りが生じている場合には、センサ領域SAの犠牲パターン6にも同程度のエッチング残りが生じていると、推定することができる。なお、TEG領域TA1の犠牲パターン6aを、センサ領域SAの犠牲パターン6と、実質的に同じ形状で同じ寸法に形成しているため、製造された本実施の形態の半導体チップ1においては、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2は、センサ領域SAの空洞部VR1と、実質的に同じ形状で同じ寸法となる。また、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2における孔10aの位置は、センサ領域SAの空洞部VR1における孔10の位置と、実質的に同じになる。
図22は、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を示す平面図である。図22の(a)には、ステップS2aで犠牲パターン6,6aのウエットエッチングを開始する前の状態が示され、(b)、(c)および(d)には、ステップS2aで犠牲パターン6,6aのウエットエッチングを開始した後の状態が示され、このうち(b)は犠牲パターン6,6aのエッチング時間tがt1(ここでt1>0)の状態、(c)は犠牲パターン6,6aのエッチング時間tがt2(ここでt2>t1)の状態、(d)は犠牲パターン6,6aのエッチング時間tがt3(ここでt3>t2)の状態に対応する。すなわち、ステップS2aの犠牲パターン6,6aのウエットエッチングの前後で、図22の(a)の状態(エッチング時間t=0の状態)→図22の(b)の状態(エッチング時間t=t1>0の状態)→図22の(c)の状態(エッチング時間t=t2>t1の状態)→図22の(d)の状態(エッチング時間t=t2>t1の状態)に徐々に変化していく。
ステップS2aで犠牲パターン6,6aのウエットエッチングを開始する前は、図22の(a)に示されるように、犠牲パターン6,6aは全部残っており、空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2はまだ形成されていない。それから、ステップS2aで犠牲パターン6,6aのウエットエッチングを開始した後には、図22の(b)と(c)に示されるように、孔10,10aに近い領域から徐々に犠牲パターン6,6aがエッチングされて除去されていき、それによって孔10,10aに近い領域から徐々に空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2が拡大していく。そして、最終的には、図22の(d)に示されるように、犠牲パターン6,6aの全部がウエットエッチングされて完全に除去され、それによって絶縁膜5と絶縁膜7との間に空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2が完全な状態で形成される。従って、上記図20は、図22の(a)の状態に対応し、上記図21は、図22の(d)の状態に対応する。
ステップS2aにおいて、図22の(d)の状態のように犠牲パターン6aの全部がウエットエッチングにより除去されて、犠牲パターン6aのエッチング残りが無い場合には、ステップS2cでは犠牲パターン6aのエッチング残りは観察されず、ステップS2dでは、犠牲パターン6aのエッチング量が十分であると判断される。この場合、センサ領域SAにおける犠牲パターン6のエッチング残りの有無は観察できないが、犠牲パターン6aと犠牲パターン6とは同じようにエッチングされるので、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング残りが無いことから、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定される。このため、半導体基板(半導体ウエハ)1Sは次工程(絶縁膜11の形成工程)に送られる。
一方、ステップS2aにおいて、図22の(b)または(c)のような段階でウエットエッチングが終了した場合には、TEG領域の犠牲パターン6aは、一部が残存して、犠牲パターン6aのエッチング残りが発生する。この場合には、ステップS2cでは犠牲パターン6aのエッチング残りが観察され、ステップS2dでは、犠牲パターン6aのエッチング量が不足であると判断される。この場合、センサ領域SAにおける犠牲パターン6のエッチング残りの有無は観察できないが、犠牲パターン6aと犠牲パターン6とは同じようにエッチングされるので、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング残りが生じていることから、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りも生じていると推定される。このため、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを、再度ウエットエッチング装置に戻し、ステップS2a〜S2dの工程を繰り返す。
このようにすることで、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング残りが無い状態、すなわち、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定される状態で、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを次工程(絶縁膜11の形成工程)に送ることができる。これにより、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りを防止して、センサ領域SAで空洞部VR1を的確に形成することができる。このため、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を向上させることができる。
従って、製造された本実施の形態の半導体チップ1においては、センサ領域SAに形成された空洞部VR1と同様のダミーの空洞部VR2が、TEG領域TA1の絶縁膜5と絶縁膜7の間に形成される。センサ領域SAの空洞部VR1と異なり、ダミーの空洞部VR2は、センサとしては機能しない空洞部であるが、上記のように、犠牲パターン6aのエッチング状態を観察できるようにしてセンサ領域SAにおける犠牲パターン6のエッチング残りを防止するために形成したものである。
本実施の形態の半導体チップ(半導体装置)1は、複数のセンサセル(振動子20)が形成されたセンサ領域SAを主面に有する半導体装置であるが、センサ領域SAを有する主面のうちのセンサ領域SA以外の第1領域(ここではTEG領域TA1)に、ダミーの空洞部VR2を設け、ダミーの空洞部VR2のうち、孔10aから最も離れた位置の上部には、上部電極配線M1と同層の導体層(ここでは積層膜8)が形成されていないようにしている。特に本実施の形態では、ダミーの空洞部VR2の上部に、上部電極配線M1と同層の導体層(ここでは積層膜8)が形成されていないようにしている。これにより、空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2を形成するための犠牲パターン6,6aのエッチングの際に、ダミーの空洞部VR2形成用の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察できるようになり、ダミーの空洞部VR2形成用の犠牲パターン6aのエッチング状態から空洞部VR2形成用の犠牲パターン6のエッチング状態を推定できるようになるので、センサ領域SAにおける犠牲パターン6のエッチング残りを防止して、空洞部VR1を的確に形成できるようになる。このため、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR1)の上部(上方)に、金属膜(上部電極配線M1)を全く形成していないので、犠牲パターン6aのエッチング状態を詳しく観察でき、また、犠牲パターン6aのエッチングの途中の状態を細かく識別することができる。例えば上記図22の(b)の状態と(c)の状態とを判別することができる。このため、犠牲パターン6,6aをエッチングするのに必要な最低限のエッチング量を精度よく設定するのが容易になり、また、犠牲パターン6,6aをエッチングする際のオーバーエッチングを抑制することができる。
また、本実施の形態では、同じ犠牲膜6bをパターニングして犠牲パターン6と犠牲パターン6aを形成することにより、犠牲パターン6と犠牲パターン6aとを、同じ材料で同じ厚みの膜により形成している。犠牲パターン6と犠牲パターン6aとを、同じ材料で同じ厚みの膜により形成することにより、孔10,10aを通じた犠牲パターン6,6aのウエットエッチング工程で、犠牲パターン6と犠牲パターン6aとのエッチングの進行状況を同じにすることができ、犠牲パターン6aのエッチング状態から犠牲パターン6のエッチング状態を推定することの信頼度を高めることができる。このように、犠牲パターン6と犠牲パターン6aとは、実質的に同じ材料で同じ厚みの膜により形成されていたので、メンブレン(空洞部VR1,VR2上の膜)の反り(凹凸変形)が無いものとみなした場合には、形成された空洞部VR1とダミーの空洞部VR2とは、厚み(半導体基板1Sの第1主面1Saに垂直な方向の寸法)が実質的に同じになる。
また、センサ領域SAにおいて、下部電極M0Eの上部に絶縁膜5を介して犠牲パターン6(空洞部VR1)を形成しているのに合わせて、TEG領域TA1においても、下部電極M0Eと同様のダミーの下部電極M0E2を設け、ダミーの下部電極M0E2の上部に絶縁膜5を介して犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)を形成している。これにより、センサ領域SAにおける下部電極M0E、絶縁膜5、犠牲パターン6および絶縁膜7の積層構造と、TEG領域TA1におけるダミーの下部電極M0E2、絶縁膜5、犠牲パターン6aおよび絶縁膜7の積層構造とを、同じ(同じ層構造)にすることができ、ステップS2aで犠牲パターン6,6aをエッチングする際のエッチング条件を、センサ領域SAの犠牲パターン6とTEG領域TA1の犠牲パターン6aとで同じにすることができる。これにより、ステップS2aで犠牲パターン6,6aのエッチングを行った際に、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態と、センサ領域SAの犠牲パターン6のエッチング状態とを、同じ状態により近づけることができ、ステップS2cで観察したTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態から、センサ領域SAの犠牲パターン6のエッチング状態を、より的確に推定できるようになる。また、ステップS2aで犠牲パターン6aのエッチングの際にオーバーエッチングにより絶縁膜5が除去されてダミーの下部電極M0E2が露出した場合には、それをステップS2cで観察することができ、それによって、オーバーエッチングにより下部電極M0Eが露出したかどうかを判別することが可能になる。
また、犠牲パターン6aの上部には絶縁膜7,9が形成されており、ステップS2cでは、絶縁膜7,9を透過して絶縁膜7,9の下部の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する必要がある。このため、絶縁膜7,9は、可視光が透過し易い(透光性を有する)絶縁膜から構成されていることが好ましい。酸化シリコン膜および窒化シリコン膜は、可視光をほぼ透過するので、絶縁膜7,9は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜から形成されていれば、より好ましい。
また、犠牲パターン6aが可視光を透過し過ぎると、ステップS2cで犠牲パターン6aのエッチング状態を観察できなくなるので、犠牲パターン6aは、絶縁膜7,9よりも、可視光の透過率が低いことが好ましい。
従って、絶縁膜7,9を可視光が透過し易い材料(例えば酸化シリコンまたは窒化シリコン)により形成し、かつ絶縁膜7,9における可視光の透過率よりも犠牲パターン6aにおける可視光の透過率が小さくなるような材料(例えばシリコン膜)により犠牲パターン6,6aを形成することにより、ステップS2cで犠牲パターン6aのエッチング状態を的確に観察できるようになる。また、シリコン膜(多結晶シリコン膜)以外にも金属膜により犠牲パターン6,6aを形成することもでき、金属膜により犠牲パターン6,6aを形成した場合には、金属膜からなる犠牲パターン6,6aは、可視光をほぼ100%反射するので、光学式顕微鏡による犠牲パターン6,6aのエッチング状態の観察が容易になる。
また、ステップS2aでは、絶縁膜5,7,9のエッチングを抑制(防止)しながら、犠牲パターン6,6aを選択的にエッチングする必要がある。このため、絶縁膜5,7,9のエッチング速度よりも、犠牲パターン6,6aのエッチング速度が高くなるような条件で、ステップS2aの犠牲パターン6,6aのウエットエッチングを行う。犠牲パターン6,6aをシリコン膜(多結晶シリコン膜)により形成することで、ステップS2aにおいて、絶縁膜5,7,9のエッチングを抑制(防止)しながら、犠牲パターン6,6aを選択的にエッチングすることができる。また、犠牲パターン6,6aを金属材料などにより形成することもでき、この場合は、ステップS2aの犠牲パターン6,6aのウエットエッチングに用いるエッチング液を、金属材料の種類に合わせて選択して、絶縁膜5,7,9のエッチングを抑制(防止)しながら犠牲パターン6,6aを選択的にエッチングすればよい。
次に、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ1)を、例えば超音波エコー診断装置に適用した場合について説明する。
超音波エコー診断装置は、音波の透過性を利用し、外から見ることのできない生体内部を、可聴音領域を越えた超音波を用いてリアルタイムで画像化して目視可能にした医療用診断装置である。この超音波エコー診断装置のプローブ(探触子)を図23に示す。
プローブ30は、超音波の送受信部である。図23に示されるように、プローブ30を形成するプローブケース30aの先端面には上記半導体チップ1がその第1主面(複数の振動子20の形成面)を外部に向けた状態で取り付けられている。さらに、この半導体チップ1の第1主面側には、音響レンズ30bが取り付けられている。
超音波診断に際しては、上記プローブ30の先端(音響レンズ30b側)を体表(体の表面)に当てた後、これを徐々に微少位置ずつずらしながら走査する。この時、体表に当てたプローブ30から生体内に数MHzの超音波パルスを送波し、音響インピーダンスの異なる組織境界からの反射波(反響またはエコー)を受波する。これにより、生体組織の断層像を得て、対象に関する情報を知ることができるようになっている。超音波を送波してから受波するまでの時間間隔によって反射体の距離情報が得られる。また、反射波のレベルまたは外形から反射体の存在または質に関する情報が得られる。
このような超音波エコー診断装置のプローブ30に本実施の形態の半導体チップ1を用いることにより、プローブ30の性能や信頼性を向上させることができる。
(実施の形態2)
図24は、本実施の形態の半導体装置の要部断面図(TRG領域TA1の要部断面図)であり、図25および図26は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。図24は、上記実施の形態1の図5に対応し、図25および図26は、上記実施の形態1の図20および図21にそれぞれ対応するものである。
本実施の形態の半導体装置の構造は、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2(犠牲パターン6a)の上部(上方)に、上部電極配線M1と同層の金属層(ここでは積層膜8)からなるダミーの上部電極M1E2を形成したこと以外は、上記実施の形態1と同様であるので、ここではその説明は省略する。従って、本実施の形態の半導体装置のセンサ領域SAの構造は、上記実施の形態1と同様である。また、本実施の形態の半導体装置の製造工程は、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの上部(上方)に、上部電極配線M1と同層の金属層(ここでは積層膜8)からなるダミーの上部電極M1E2を形成すること以外は、上記実施の形態1と同様である。
上記実施の形態1では、上記図5のようにTEG領域TA1のダミーの空洞部VR2(犠牲パターン6a)全体の上部(上方)に、上部電極配線M1と同層の金属膜を形成していなかった。それに対して、本実施の形態では、図24に示されるように、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2(犠牲パターン6a)の一部の上部(上方)に、上部電極配線M1と同層の金属層(ここでは積層膜8)からなるダミーの上部電極M1E2を形成している。上部電極配線M1とダミーの上部電極M1E2とは、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に形成され、パターン化(パターニング)された同層の導体層(ここでは積層膜8)からなる。
本実施の形態では、上部電極配線M1を形成するための積層膜8のパターニング工程(上記図11〜図12にかけての工程)において、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの上部にも積層膜8がダミーの上部電極M1E2として残るように、積層膜8をパターニングする。このため、図25に示されるように、センサ領域SAの犠牲パターン6の上部に上部電極配線M1が形成されるとともに、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの上部に、ダミーの上部電極M1E2が形成される。但し、犠牲パターン6aの全部がダミーの上部電極M1E2で覆われてしまうと、ダミーの上部電極M1E2が邪魔して、上記ステップS2cの工程でTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察できなくなるので、本実施の形態では、犠牲パターン6aが部分的にダミーの上部電極M1E2で覆われるようにし、特に、犠牲パターン6aのうち、その犠牲パターン6aに達する孔10aから最も離れた位置42aの上部には、ダミーの上部電極M1E2が形成されていないようにする。従って、本実施の形態の半導体装置は、ダミーの空洞部VR2が部分的にダミーの上部電極M1E2で覆われており、特に、ダミーの空洞部VR2のうち、そのダミーの空洞部VR2に達する孔10aから最も離れた位置42aの上部には、ダミーの上部電極M1E2が形成されていない。
図25および図26では、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)上にダミーの上部電極M1E2を形成しているが、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうちの孔10aから最も離れた位置42aに相当する犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の中央部の上方の位置において、ダミーの上部電極M1E2に窓部(開口部)41を設けて、そこにダミーの上部電極M1E2(積層膜8)が存在しないようにしている。これにより、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、その犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達する孔10aから最も離れた位置42aの上部に窓部41を設けて、ダミーの上部電極M1E2が形成されていないようにすることができる。
例えば、図25および図26において、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の外接円直径を50μm程度とし、孔10a間の距離を46μm程度とし、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の中央部の上部のダミーの上部電極M1E2の外接円直径を35μm程度とし、ダミーの上部電極M1E2における窓部41の直径を5μm程度とすることができる。
図25の状態から、上記ステップS2においてウエットエッチングにより犠牲パターン6,6aを選択的に除去することで、図26のように、犠牲パターン6,6aが存在していた領域に、空洞部VR1およびダミーの空洞部VR2が形成される。
上記ステップS2aで孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aを選択的にウエットエッチングした際に犠牲パターン6,6aにエッチング残りが生じた場合、上記ステップS2cでTEG領域TA1における犠牲パターン6aのエッチング状態を観察した際に、ダミーの上部電極M1E2の窓部41から、犠牲パターン6aのエッチング残りが観察される。このため、上記ステップS2dで犠牲パターン6aのエッチング量が不足であると判断することができる。この場合には、センサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りが有ると推定されるので、上記ステップS2a〜S2dの工程を繰り返して、センサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りを無くすことができる。
一方、上記ステップS2aで孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aを選択的にウエットエッチングした際に犠牲パターン6,6aにエッチング残りが生じなかった場合、上記ステップS2cでTEG領域TA1における犠牲パターン6aのエッチング状態を観察した際に、ダミーの上部電極M1E2の窓部41から、犠牲パターン6aが観察されない。このため、上記ステップS2dで犠牲パターン6aのエッチング量が十分であると判断することができる。この場合には、センサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定されるので、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを上記ステップS3の工程に送ることができる。
ステップS2aでは、孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aをウエットエッチングするので、犠牲パターン6,6aは孔10,10aから近い領域からエッチングされていく。このため、犠牲パターン6aは、その犠牲パターン6aに達するように形成されている孔10aから最も離れた位置42aが、最後にエッチングされることになる。従って、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達するように形成されている孔10aから最も離れた位置42aで犠牲パターン6aのエッチング残りが生じているか否かを観察できるようにすることが、犠牲パターン6aのエッチング残りが発生しているか否かを判断するために必要である。すなわち、犠牲パターン6aのうち、その犠牲パターン6aに達するように形成されている孔10aから最も離れた位置42a(図25および図26の場合は犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の中心部に対応)に犠牲パターン6aのエッチング残りが生じていなければ、犠牲パターン6aは全て除去され、エッチング残りが無いことを確認することができる。
このため、本実施の形態では、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの上部に上部電極配線M1と同層の金属層からなるダミーの上部電極M1E2を形成するが、犠牲パターン6aのうち、その犠牲パターン6aに達する孔10aから最も離れた位置42aの上部に、窓部41を設けるなどしてダミーの上部電極M1E2が形成されていないようにする。従って、製造された本実施の形態の半導体チップ(半導体装置)においては、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2の上部に上部電極配線M1と同層の金属層(ここでは積層膜8)からなるダミーの上部電極M1E2が形成されているが、ダミーの空洞部VR2のうち、そのダミーの空洞部VR2に達する孔10aから最も離れた位置42aの上部に、窓部41を設けるなどしてダミーの上部電極M1E2が形成されていない状態となっている。これにより、上記ステップS2aで犠牲パターン6aが全て除去されてエッチング残りが無い状態となったことを、上記ステップS2cで確認することができるようになる。TEG領域TA1の犠牲パターン6aにエッチング残りが無いことを確認することにより、センサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定できるので、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定される状態で、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを次工程(絶縁膜11の形成工程)に送ることができる。これにより、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りを防止して、センサ領域SAで空洞部VR1を的確に形成することができる。このため、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態1の場合は、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の上部に、上部電極配線M1と同層の金属層を全く形成していないので、犠牲パターン6aのエッチング状態をより詳しく観察でき、また、犠牲パターン6aのエッチングの途中の状態をより細かく識別することができるようになる。
従って、本実施の形態のように、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)上にダミーの上部電極M1E2を形成するにしても、少なくとも、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、孔10aから最も離れた位置42aの上部には、上部電極配線M1と同層の金属層(ダミーの上部電極M1E2)が形成されていないようにすることが必要である。そして、犠牲パターン6aのエッチング状態をより詳細に識別できるようにするには、上記実施の形態1のように、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の上部に上部電極配線M1と同層の金属層(導体層)が形成されていないようにすることが好ましい。上記実施の形態1では、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、孔10aから最も離れた位置の上部だけでなく、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)全体上に、上部電極配線M1と同層の金属層(ダミーの上部電極M1E2)が形成されていない。
(実施の形態3)
図27および図28は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部平面図であり、それぞれ上記実施の形態1の図20および図21に対応するものである。
上記実施の形態1では、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの平面形状および寸法は、センサ領域SAの犠牲パターン6の平面形状および寸法と実質的に同じに形成され、それによって、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2の平面形状および寸法は、センサ領域SAの空洞部VR1の平面形状および寸法と実質的に同じに形成されていた。それに対して、本実施の形態では、図27に示されるように、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの平面形状は、センサ領域SAの犠牲パターン6の平面形状と相似形状であり、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの方がセンサ領域SAの犠牲パターン6よりも大きい平面寸法を有している。このため、図28に示されるように、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2の平面形状は、センサ領域SAの空洞部VR1の平面形状と相似形状であり、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2の方がセンサ領域SAの空洞部VR1よりも大きい平面寸法を有している。すなわち、上記実施の形態1では、空洞部VR1とダミーの空洞部VR2とは、平面形状が同じ(平面形状および寸法が同じ)であったのに対して、本実施の形態では、空洞部VR1とダミーの空洞部VR2とは、平面形状が相似で、空洞部VR1よりもダミーの空洞部VR2が大きくなっている。
図27および図28に示されるように、犠牲パターン6(空洞部VR1)に対する孔10の相対的な形成位置と、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に対する孔10aの相対的な形成位置とは、実質的に同じである。すなわち、犠牲パターン6(空洞部VR1)と犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)とは、孔10,10aの形成位置を含めて、平面的に相似であるとみなすことができる。
図27および図28の場合は、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の外接円直径を、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)の外接円直径よりも大きくしている。そして、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達するように形成された孔10a間の距離を、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)に達するように形成された孔10間の距離よりも長くしている。例えば、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)の外接円直径を50μm程度とし、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)に達するように形成された孔10間の距離Dを46μm程度とし、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の外接円直径を60μm程度とし、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達するように形成された孔10a間の距離Dを56μm程度とすることができる。
センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)よりも大きな平面形状にTEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)を形成したこと以外は、本実施の形態の半導体装置の構造は、上記実施の形態1と同様であるので、ここではその説明は省略する。従って、本実施の形態の半導体装置のセンサ領域SAの構造は、上記実施の形態1と同様である。また、本実施の形態の半導体装置の製造工程は、上記実施の形態1とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
本実施の形態では、センサ領域SAの犠牲パターン6と、TEG領域TA1の犠牲パターン6aとを、平面形状を相似にし、センサ領域SAの犠牲パターン6よりもTEG領域TA1の犠牲パターン6aの方が、平面形状が大きくなるようにする。これにより、センサ領域SAの犠牲パターン6における孔10から最も離れた位置42(第1の位置)から、その位置42(第1の位置)に最も近い孔10までの距離D(第1の距離)よりも、TEG領域TA1の犠牲パターン6aにおける孔10aから最も離れた位置42b(第2の位置)から、その位置42b(第2の位置)に最も近い孔10aまでの距離D(第2の距離)の方が大きくなる(すなわちD>D)。
従って、製造された本実施の形態の半導体装置においては、センサ領域SAの空洞部VR1と、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2とは、平面形状が相似で、センサ領域SAの空洞部VR1よりもTEG領域TA1のダミーの空洞部VR2の方が、平面形状が大きくなっている。そして、センサ領域SAの空洞部VR1における孔10から最も離れた位置42(第1の位置)から、その位置42(第1の位置)に最も近い孔10までの距離D(第1の距離)よりも、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2における孔10aから最も離れた位置42b(第2の位置)から、その位置42b(第2の位置)に最も近い孔10aまでの距離D(第2の距離)の方が大きくなっている(すなわちD>D)。
なお、図27および図28のパターンの場合は、距離DはD/2に相当し、距離DはD/2に相当する。
上記ステップS2aでは、孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aをウエットエッチングするので、犠牲パターン6,6aは孔10,10aから近い領域からエッチングされていく。このため、センサ領域SAの犠牲パターン6は、孔10から最も離れた位置42が最後にエッチングされ、TEG領域TA1の犠牲パターン6aは、孔10aから最も離れた位置42bが最後にエッチングされることになる。上記のように、距離D(第1の距離)よりも距離D(第2の距離)を大きく(D>D)することで、上記ステップS2aでセンサ領域SAの犠牲パターン6を完全にエッチングするのに要する時間よりも、TEG領域TA1の犠牲パターン6aを完全にエッチングするのに要する時間を、長くすることができる。これにより、上記ステップS2c,S2dでTEG領域TA1の犠牲パターン6aにエッチング残りが生じていなければ、センサ領域SAの犠牲パターン6aにエッチング残りが生じていないと推定することの信頼性を、より高めることができる。このようにすることで、TEG領域TA1の犠牲パターン6aが完全に除去された時点で、センサ領域SAの犠牲パターン6はオーバーエッチングされていることになり、センサ領域SAの犠牲パターン6にエッチ残りが無いことがより高精度に確認できるようになる。従って、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りを防止して、センサ領域SAで空洞部VR1を、より的確に形成することができる。このため、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態を上記実施の形態2と組み合わせることもでき、この場合、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2(犠牲パターン6a)の上部にダミーの上部電極M1E2を形成することができる。但し、この場合には、上記実施の形態2と同様に、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、その犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達する孔10aから最も離れた位置42bの上部に、ダミーの上部電極M1E2が形成されていないようにする。
(実施の形態4)
図29および図30は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部平面図であり、それぞれ上記実施の形態1の図20および図21に対応するものである。
上記実施の形態1では、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の平面形状および寸法は、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)の平面形状および寸法と実質的に同じであり、上記実施の形態2では、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の平面形状は、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)の平面形状と相似であった。それに対して、本実施の形態では、図29および図30に示されるように、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の平面形状および寸法は、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)の平面形状および寸法と、同一でも相似でもなく、異なっている。本実施の形態では、図29および図30に示されるように、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)は、一方向に延在する平面形状を有しており、その端部近傍に孔10aが形成されている。
本実施の形態では、更に、TEG領域TA1の犠牲パターン6aの近傍に、目盛用パターン43を形成する。このため、製造された本実施の形態の半導体装置においては、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2の近傍に、目盛用パターン43が形成(配置)されている。目盛用パターン43は、犠牲パターン6,6aと同層の材料膜(上記犠牲膜6b)のパターンにより形成されている。目盛用パターン43は、上記ステップS2での犠牲パターン6aのエッチング量を定量化するために設けられたものであり、規則的に(均等間隔で)配列したパターンである。
図29および図30の場合は、例えば、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)の外接円直径を50μm程度とし、センサ領域SAの犠牲パターン6(空洞部VR1)に達するように形成された孔10間の距離Dを46μm程度とし、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の最大長(犠牲パターン6aの延在方向に沿った長さL)を310μm程度とし、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の端部近傍に形成された孔10aから、その犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、その孔10aから最も離れた位置42cまでの距離Dを300μm程度とすることができる。
TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の形状を変更し、かつ目盛用パターン43を設けたこと以外は、本実施の形態の半導体装置の構造は、上記実施の形態1と同様であるので、ここではその説明は省略する。従って、本実施の形態の半導体装置のセンサ領域SAの構造は、上記実施の形態1と同様である。また、本実施の形態の半導体装置の製造工程は、犠牲膜6bをフォトリソグラフィ法およびドライエッチング法を用いてパターニングする際に(すなわち図9から図10にかけての工程で)、犠牲パターン6,6aとともに目盛用パターン43を形成すること以外は上記実施の形態1とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
本実施の形態では、TEG領域TA1の犠牲パターン6aは、一方向に延在する平面形状を有しており、犠牲パターン6aの端部近傍に、その犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達する孔10aが形成される。そして、センサ領域SAの犠牲パターン6における孔10から最も離れた位置42(第1の位置)から、その位置42(第1の位置)に最も近い孔10までの距離D(第1の距離)よりも、TEG領域TA1の犠牲パターン6aにおける孔10aから最も離れた位置42c(第2の位置)から、その位置42c(第2の位置)に最も近い孔10aまでの距離D(第2の距離)の方が大きくなるようにする(すなわちD>D)。
従って、製造された本実施の形態の半導体装置においては、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2は、一方向に延在する平面形状を有しており、ダミーの空洞部VR2の端部近傍に、そのダミーの空洞部VR2に達する孔10aが形成されている。そして、センサ領域SAの空洞部VR1における孔10から最も離れた位置42(第1の位置)から、その位置42(第1の位置)に最も近い孔10までの距離D(第1の距離)よりも、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2における孔10aから最も離れた位置42c(第2の位置)から、その位置42c(第2の位置)に最も近い孔10aまでの距離D(第2の距離)の方が大きくなっている(すなわちD>D)。
上記ステップS2aでは、孔10,10aを通じて犠牲パターン6,6aをウエットエッチングするので、犠牲パターン6,6aは孔10,10aから近い領域からエッチングされていく。このため、センサ領域SAの犠牲パターン6は、孔10から最も離れた位置42が最後にエッチングされ、TEG領域TA1の犠牲パターン6aは、孔10aから最も離れた位置42cが最後にエッチングされることになる。上記のように、距離D(第1の距離)よりも距離D(第2の距離)を大きく(D>D)することで、上記ステップS2aでセンサ領域SAの犠牲パターン6を完全にエッチングするのに要する時間よりも、TEG領域TA1の犠牲パターン6aを完全にエッチングするのに要する時間を、長くすることができる。これにより、上記ステップS2c,S2dでTEG領域TA1の犠牲パターン6aにエッチング残りが生じていなければ、センサ領域SAの犠牲パターン6aにエッチング残りが生じていないと推定することの信頼性を、より高めることができる。また、本実施の形態のように、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)を、一方向に延在する平面形状とし、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の端部近傍に孔10aを設けたことで、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング量をモニタリングできるようになり、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りが無いことを、より高精度に推定(確認)できるようになる。
また、本実施の形態では、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の近傍(隣)に、目盛用パターン43が形成(配置)されているので、上記ステップS2cで観察した際に、犠牲パターン6aのエッチング量を定量化することができる。このため、上記ステップS2aのエッチング工程での犠牲パターン6aのエッチング量を、上記ステップS2cで定量的に観察(判断)することができるので、犠牲パターン6aのエッチング量が不足か十分かを上記ステップS2dで判断する際の精度(信頼性)を、より高めることができる。これにより、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りをより的確に防止して、センサ領域SAで空洞部VR1をより的確に形成することができる。このため、半導体装置の製造歩留まりを、より向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を、より向上させることができる。
また、本実施の形態を上記実施の形態2と組み合わせることもでき、この場合、TEG領域TA1のダミーの空洞部VR2(犠牲パターン6a)の上部にダミーの上部電極M1E2を形成することができる。但し、この場合には、上記実施の形態2と同様に、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、その犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達する孔10aから距離D(第1の距離)よりも離れた位置の上部に、ダミーの上部電極M1E2が形成されていないようにする。
但し、本実施の形態では、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)を、一方向に延在する平面形状とすることで、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング量をモニタリングできるようにしているので、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の上部には、ダミーの上部電極M1E2に相当するものを形成しない方が、より好ましい。これにより、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態をより詳しく観察でき、また、犠牲パターン6aのエッチングの途中の状態をより細かく識別することができるようになる。
(実施の形態5)
図31〜図34は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。図31は、上記実施の形態1の図20の(a)に対応し、図32は、上記実施の形態1の図20の(b)に対応し、図33は、上記実施の形態1の図21の(a)に対応し、図34は、上記実施の形態1の図21の(b)に対応するものである。すなわち、図31と図33には、センサ領域SAの要部平面図が示され、図32と図34には、TEG領域TA1の要部平面図が示されている。また、図31と図32は、上記図20と同様、上記図14と同じ工程段階に対応し、図33と図34は、上記図21と同様、上記図15と同じ工程段階に対応する。
本実施の形態では、センサ領域SAにおける孔10と犠牲パターン6との配置パターン(相対的な位置関係)に複数種類が存在する場合に、上部電極配線M1と下部電極配線M0との交点に位置する振動子群(複数の振動子20からなるグループ)を1セットとし、センサ領域SAのこの1セットの犠牲パターン51と同一種類(同形状)の犠牲パターン51aの1セットを、TEG領域TA1に配置する。
すなわち、本実施の形態では、犠牲膜6bのパターニングの際に、犠牲パターン6が複数連結された犠牲パターン51をセンサ領域SAに形成し、犠牲パターン6aが複数連結された犠牲パターン51aであって、上記犠牲パターン51と同形状の犠牲パターン51aをTEG領域TA1に形成し、孔10,10aを形成する際に、犠牲パターン51に対する孔10の位置(相対位置)と、犠牲パターン51aに対する孔10aの位置(相対位置)とを同じにする。
従って、製造された本実施の形態の半導体装置では、振動子20(センサセル)をそれぞれ形成する空洞部VR1(第1空洞部)が複数連結された空洞部パターン52(第1空洞部パターン)がセンサ領域SAに形成され、ダミーの空洞部VR2(第2空洞部)が複数連結されたダミーの空洞部パターン52a(第2空洞部パターン)であって、上記空洞部パターン52と同形状のダミーの空洞部パターン52aがTEG領域TA1に形成されている。そして、空洞部パターン52に対する孔10(第1開口部)の位置(相対位置)と、ダミーの空洞部パターン52aに対する孔10a(第2回後部)の位置(相対位置)とは、同じである。
例えば、図31および図33の場合、センサ領域SAにおいて、孔10と犠牲パターン6(空洞部VR1)との配置パターン(相対的な位置関係)は、タイプA、タイプB、タイプC、タイプDおよびタイプEの5種類が存在する。この5種類(タイプA〜E)の犠牲パターン6(空洞部VR1)が連結されて犠牲パターン51(空洞部パターン52)が形成されている。この犠牲パターン51(空洞部パターン52)は、センサ領域SAにおいて上部電極配線M1と下部電極配線M0との交点に形成されている。そして、図32および図34に示されるように、この犠牲パターン51(空洞部パターン52)と同形状の犠牲パターン51a(ダミーの空洞部パターン52a)を、TEG領域TA1に形成している。従って、犠牲パターン51a(ダミーの空洞部パターン52a)を構成する個々の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部パターンVR2)においては、孔10aと犠牲パターン6aとの配置パターン(相対的な位置関係)は、タイプA、タイプB、タイプC、タイプDおよびタイプEの5種類が存在することになる。また、TEG領域TA1の犠牲パターン51a(ダミーの空洞部パターン52a)の上部には、上部電極配線M1と同層の金属膜を形成していない。
それ以外は、本実施の形態の半導体装置の構造は、上記実施の形態1と同様であるので、ここではその説明は省略する。また、本実施の形態の半導体装置の製造工程は、上記実施の形態1とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
図31のように、センサ領域SAにおいて、孔10と犠牲パターン6との配置パターン(相対的な位置関係)が複数種類(ここではタイプA〜Eの5種類)が存在し、それら複数の犠牲パターン6が連結して犠牲パターン51が形成されている。この犠牲パターン51において、上記ステップS2aでは、孔10から近い領域から犠牲パターン51がエッチングされていく。このため、犠牲パターン51を構成する複数の犠牲パターン6は、タイプA〜E毎に、エッチングされ方が異なり、エッチングに要する時間も異なる。
このため、本実施の形態では、センサ領域SAの犠牲パターン51(空洞部パターン52)と同形状の犠牲パターン51a(ダミーの空洞部パターン52a)をTEG領域TA1に形成し、犠牲パターン51(空洞部パターン52)に対する孔10の位置(相対位置)と、犠牲パターン51a(ダミーの空洞部パターン52a)に対する孔10aの位置(相対位置)とを、同じにしている。これにより、ステップS2aのエッチング工程での、センサ領域SAの犠牲パターン51のエッチング状態と、TEG領域TA1の犠牲パターン51aのエッチング状態とを同じにすることができる。このため、上記ステップS2cでTEG領域の犠牲パターン51aのエッチング状態を観察することで、センサ領域SAの犠牲パターン51のエッチング状態を的確に推定することができ、犠牲パターン51,51a全体のエッチング状況を一目で確認できるようになる。従って、複数の犠牲パターン6が連結された犠牲パターン51全体でエッチング残りを防止でき、センサ領域SAで複数の空洞部VR1が連結された空洞部パターン51を、より的確に形成することができる。このため、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を向上させることができる。
但し、本実施の形態では、TEG領域TA1に対して、上記実施の形態1〜4で必要とされる面積以上の面積を確保する必要がある。
(実施の形態6)
図35は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図(TEG領域TA1の要部断面図)であり、図36は、本実施の形態の半導体装置の要部断面図(TEG領域TA1の要部断面図)である。図36は、上記実施の形態1の図5に対応するものである。図35は、図36と同じ領域が示されているが、上記実施の形態1の図14に対応する工程段階の要部平面図である。
上記実施の形態1では、ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの表面(すなわち振動子20形成側の主面)側から、すなわち上記図15の方向21から、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する。それに対して、本実施の形態では、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面1Sb(すなわち振動子20形成側の主面とは反対側の主面)側から、すなわち図35の矢印で示される方向61から、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する。
本実施の形態は、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面側から(すなわち図35の方向61から)TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察するので、半導体基板1Sを透過してTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する必要がある。このため、本実施の形態では、半導体基板(半導体ウエハ)1Sは、透光性を有することが好ましい。本実施の形態では、例えば、石英基板などにより半導体基板(半導体ウエハ)1Sを構成することができる。半導体基板(半導体ウエハ)1Sが透光性を有することにより、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面側から、半導体基板1Sを透過して、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を的確に観察できるようになる。
また、上記実施の形態1では、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの表面側から(すなわち上記図15の方向21から)TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察するので、観察の邪魔にならないように、TEG領域TA1において、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の上部に上部電極配線M1と同層の金属層を全く形成していなかった。
それに対して、本実施の形態では、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面側からTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察するので、観察の邪魔にならないように、図35および図36に示されるように、TEG領域TA1において、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の下部に下部電極配線M0(下部電極M0E)と同層の金属層(上記ダミーの下部電極M0E2に相当するもの)を全く形成していない。これにより、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面側からTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察することが可能となる。
このため、上記ステップS2cにおいて、TEG領域TA1の犠牲パターン6aにエッチング残りが無いことを確認することにより、センサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定できるので、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定される状態で、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを次工程(絶縁膜11の形成工程)に送ることができる。これにより、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りを防止して、センサ領域SAで空洞部VR1を的確に形成することができる。従って、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を向上させることができる。
また、図35および図36は、TEG領域TA1において、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の上部に、上部電極配線M1と同層の金属層(ダミーの上部電極M1E2)が形成されているが、その形成を省略することもできる。また、TEG領域TA1において、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の上部にダミーの上部電極M1E2を形成する場合は、上記実施の形態2で形成したような窓部41は、本実施の形態のダミーの上部電極M1E2には、形成してもしなくても良い。これは、本実施の形態では、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの表面側からでなく裏面側から犠牲パターン6aのエッチング状態を観察するため、ダミーの上部電極M1E2に窓部41が有っても無くても、犠牲パターン6aのエッチング状態を観察には問題ないためである。
本実施の形態の半導体装置のその他の構造は、上記実施の形態1と同様であるので、ここではその説明は省略する。従って、本実施の形態の半導体装置のセンサ領域SAの構造は、上記実施の形態1と同様である。また、上記ステップS2cでTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する方向が異なる以外は、本実施の形態の半導体装置の製造工程は、上記実施の形態1とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
なお、本実施の形態では、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面側からTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する際に、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの表面側に形成するセンサ面(センサ領域SA)への異物の付着やキズの発生などの不良が生じるのを防止する必要が生じる。
また、本実施の形態を上記実施の形態3〜5と組み合わせることもできる。
(実施の形態7)
図37は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図(TEG領域TA1の要部断面図)であり、図38は、本実施の形態の半導体装置の要部断面図(TEG領域TA1の要部断面図)である。図37は、上記実施の形態6の図35に対応するものであり、図38は、上記実施の形態6の図36に対応するものである。
本実施の形態のおいても、上記実施の形態6と同様に、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面1Sb側から、すなわち図35の方向61か、TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する。このため、本実施の形態でも、上記実施の形態1と同様に、半導体基板(半導体ウエハ)1Sは、透光性を有することが好ましく、例えば、石英基板などにより半導体基板(半導体ウエハ)1Sを構成することができる。
しかしながら、実施の形態6では、TEG領域TA1において、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の下部に下部電極配線M0(下部電極M0E)と同層の金属層を全く形成していなかったのに対して、本実施の形態では、図37および図38に示されるように、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の下部に下部電極配線M0(下部電極M0E)と同層の金属層(ここではダミーの下部電極M0E2)を形成している。
但し、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)全体の下部にダミーの下部電極M0E2を設けた場合、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面側から(すなわち図37の方向61から)TEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察した際に、ダミーの下部電極M0E2が邪魔になって、犠牲パターン6aのエッチング状態が観察できなくなる。
このため、本実施の形態では、TEG領域TAの犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の下部に下部電極配線M0と同層の金属層(ここでは積層膜3)からなるダミーの下部電極M0E2を形成するが、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、その犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達する孔10aから最も離れた位置の上部に、ダミーの下部電極M0E2が形成されていないようにする。例えば、図37および図38に示されるように、犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)のうち、その犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)に達する孔10aから最も離れた位置(上記図25および図26の位置41aに相当する位置)の下部において、ダミーの下部電極M0E2に窓部(開口部)62を設けるなどして、そこにダミーの下部電極M0E2が存在しないようにする。
すなわち、上記実施の形態2では、上記ステップS2cにおいて半導体基板1Sの表面側から犠牲パターン6aのエッチング状態を観察できるようにするためにダミーの上部電極M1E2に窓部41を設けたように、本実施の形態では、上記ステップS2cにおいて半導体基板1Sの裏面側から犠牲パターン6aのエッチング状態を観察できるようにするためにダミーの下部電極M0E2に窓部62を設けている。
これにより、上記ステップS2aで犠牲パターン6aが全て除去されてエッチング残りが無い状態となったことを、上記ステップS2cで確認することができるようになる。TEG領域TA1の犠牲パターン6aにエッチング残りが無いことを確認することにより、センサ領域SAで犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定できるので、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りが無いと推定される状態で、半導体基板(半導体ウエハ)1Sを次工程(絶縁膜11の形成工程)に送ることができる。これにより、センサ領域SAでの犠牲パターン6のエッチング残りを防止して、センサ領域SAで空洞部VR1を的確に形成することができる。このため、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、半導体装置の性能や信頼性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態6の場合は、TEG領域TA1の犠牲パターン6a(ダミーの空洞部VR2)の下部に、下部電極配線M0と同層の金属層を全く形成していないので、犠牲パターン6aのエッチング状態をより詳しく観察でき、また、犠牲パターン6aのエッチングの途中の状態をより細かく識別することができるようになる。
また、本実施の形態では、ダミーの下部電極M0E2に窓部62を設けているため、ダミーの下部電極M0E2の形成後に、窓部62を酸化シリコン膜などからなる絶縁膜63で埋め込んでダミーの下部電極M0E2の上面と絶縁膜63の上面とを平坦化してから、絶縁膜5の形成工程を行う必要がある。それに対して、上記実施の形態6は、絶縁膜63の埋め込みや平坦化工程が不要なので、製造プロセスが簡略化できる。
本実施の形態の半導体装置のその他の構造は、上記実施の形態6と同様であるので、ここではその説明は省略する。従って、本実施の形態の半導体装置のセンサ領域SAの構造は、上記実施の形態1と同様である。また、上記ステップS2cでTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する方向が異なる以外は、本実施の形態の半導体装置の製造工程は、上記実施の形態1とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
このように、実施の形態6,7においても、センサ領域SAに空洞部VR1(犠牲パターン6)を設けるだけでなく、センサ領域SA以外の領域(ここではTEG領域)にダミーの空洞部VR2(犠牲パターン6a)を設けている。しかしながら、上記実施の形態1,2では、ダミーの空洞部VR2のうち、孔10aから最も離れた位置の上部には、上部電極M1E(上部電極配線M1)と同層の導体層を形成しておらず、特に上記実施の形態1では、ダミーの空洞部VR2の上部には上部電極M1E(上部電極配線M1)と同層の導体層を形成していなかった。それに対して、実施の形態6,7は、ダミーの空洞部VR2のうち、孔10aから最も離れた位置の下部には、下部電極M0E(下部電極配線M0)と同層の導体層を形成しておらず、特に実施の形態7では、ダミーの空洞部VR2の下部には下部電極M0E(下部電極配線M0)と同層の導体層を形成していない。
なお、本実施の形態7においても、上記実施の形態6と同様に、上記ステップS2cにおいて、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの裏面側からTEG領域TA1の犠牲パターン6aのエッチング状態を観察する際に、半導体基板(半導体ウエハ)1Sの表面側に形成するセンサ面(センサ領域SA)への異物の付着やキズの発生などの不良が生じるのを防止する必要が生じる。
また、本実施の形態を上記実施の形態3〜5と組み合わせることもできる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である超音波センサを有する半導体装置およびその製造方法に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく種々適用可能であり、例えば圧力センサやマイクロフォン等のような電極間に空洞部を持つ他のセンサを有する半導体装置およびその製造方法にも適用できる。
本発明は、例えば、MEMS技術を用いたセンサを有する半導体装置およびその製造技術に適用して好適なものである。
本発明の一実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップの全体平面図である。 図1の半導体チップの要部拡大平面図である。 図1の半導体チップの要部拡大平面図である。 図2のX1−X1線の断面図である。 図3のX1−X1線の断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図7に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図8に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図9に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図10に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図11に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図12に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図13に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図14に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図15に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図16に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程の一部の製造プロセスフロー図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程の一部のより詳細な製造プロセスフロー図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程中における要部平面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程中における要部平面図である。 TEG領域の犠牲パターンのエッチング状態を示す平面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置を適用した超音波エコー診断装置のプローブの説明図である。 本発明の実施の形態2の半導体装置の要部断面図である。 本発明の実施の形態2の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態2の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態3の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態3の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態4の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態4の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置の製造工程中の要部平面図である。 本発明の実施の形態6の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置の要部断面図である。 本発明の実施の形態6の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置の要部断面図である。
符号の説明
1 半導体チップ
1S 半導体基板
2 絶縁膜
3 積層膜
3a 窒化チタン膜
3b アルミニウム膜
3c 窒化チタン膜
5 絶縁膜
6,6a 犠牲パターン
6b 犠牲膜
7 絶縁膜
8 積層膜
8a 窒化チタン膜
8b アルミニウム膜
8c 窒化チタン膜
9 絶縁膜
10,10a 孔
11 絶縁膜
12a,12b 開口部
13 絶縁膜
14a,14b 開口部
20 振動子
20a ダミーの振動子
21 方向
30 プローブ
30a プローブケース
30b 音響レンズ
41 窓部
42,42a,42b,42c 位置
43 目盛用パターン
51,51a 犠牲パターン
52 空洞部パターン
52a ダミーの空洞部パターン
61 方向
BP1,BP2 ボンディングパッド
,D2,D,D,D 距離
長さ
M0 下部電極配線
M0E 下部電極
M0E2 ダミーの下部電極
M1 上部電極配線
M1C 連結部
M1E 上部電極
M1E2 ダミーの上部電極
SA 領域
SW サイドウォール
TA1 TEG領域
VR1 空洞部
VR2 ダミーの空洞部

Claims (22)

  1. 複数のセンサセルが形成されたセンサ領域を主面に有する半導体装置であって、
    半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に形成された第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜上に形成され、パターン化された第1導体層と、
    前記第2絶縁膜上に前記第1導体層を覆うように形成された第3絶縁膜と、
    前記第3絶縁膜上に形成された第4絶縁膜と、
    を有し、
    前記複数のセンサセルの各々は、前記センサ領域に、
    前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に形成された第1空洞部と、
    前記第1導体層からなり、前記第1空洞部の上部に形成された第1電極と、
    を有しており、
    前記第2および第3絶縁膜には、前記第2および第3絶縁膜を貫通して前記第1空洞部に達する第1開口部が形成され、
    前記第1開口部は前記第4絶縁膜によって塞がれており、
    前記半導体装置の前記主面のうちの前記センサ領域以外の第1領域に、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に形成された第2空洞部を有し、
    前記第2および第3絶縁膜には、前記第2および第3絶縁膜を貫通して前記第2空洞部に達する第2開口部が形成され、
    前記第2開口部は前記第4絶縁膜によって塞がれており、
    前記第2空洞部のうち、前記第2開口部から最も離れた位置の上部には、前記第1導体層が形成されていないことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記半導体基板上に形成され、パターン化された第2導体層を更に有し、
    前記第1絶縁膜は、前記半導体基板上に前記第2導体層を覆うように形成されており、
    前記複数のセンサセルの各々は、前記センサ領域において、前記第2導体層からなり、前記第1空洞部の下部に形成された第2電極を更に有していることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記第2空洞部の下部に前記第2導体層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第2空洞部の上部に前記第1導体層が形成されていないことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部は、厚みが同じであることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記複数のセンサセルの各々は、前記第1電極と、前記第2電極と、前記第1電極および前記第2電極間の前記第1絶縁膜、前記第1空洞部および前記第2絶縁膜により形成される可変容量センサであることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第2空洞部は、センサとして使用しない空洞部であることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部は、平面形状が同じであることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記第1空洞部に対する前記第1開口部の位置と、前記第2空洞部に対する前記第2開口部の位置とが、同じであることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1空洞部における前記第1開口部から最も離れた第1の位置から、前記第1の位置に最も近い前記第1開口部までの第1の距離よりも、前記第2空洞部における前記第2開口部から最も離れた第2の位置から、前記第2の位置に最も近い前記第2開口部までの第2の距離の方が大きいことを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部は、平面形状が相似で、前記第1空洞部よりも前記第2空洞部が大きいことを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記第2空洞部は、一方向に延在する平面形状を有しており、その端部近傍に前記第2開口部が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項12記載の半導体装置において、
    前記第2空洞部の近傍に形成された目盛用パターンを更に有することを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記センサセルをそれぞれ形成する第1空洞部が複数連結された第1空洞部パターンが前記センサ領域に形成され、
    前記第2空洞部が複数連結された第2空洞部パターンであって、前記第1空洞部パターンと同形状の前記第2空洞部パターンが前記第1領域に形成され、
    前記第1空洞部パターンに対する前記第1開口部の位置と、前記第2空洞部パターンに対する前記第2開口部の位置とが、同じであることを特徴とする半導体装置。
  15. 複数のセンサセルが形成されたセンサ領域を主面に有する半導体装置であって、
    半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、パターン化された第2導体層と、
    前記半導体基板上に、前記第2導体層を覆うように形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜上に形成された第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜上に形成され、パターン化された第1導体層と、
    前記第2絶縁膜上に前記第1導体層を覆うように形成された第3絶縁膜と、
    前記第3絶縁膜上に形成された第4絶縁膜と、
    を有し、
    前記複数のセンサセルの各々は、前記センサ領域に、
    前記第2導体層により形成された第2電極と、
    前記第1導体層により、前記第2電極に対向するように形成された第1電極と、
    前記第1電極および前記第2電極の間で、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に形成された第1空洞部と、
    を有しており、
    前記第2および第3絶縁膜には、前記第2および第3絶縁膜を貫通して前記第1空洞部に達する第1開口部が形成され、
    前記第1開口部は前記第4絶縁膜によって塞がれており、
    前記半導体装置の前記主面のうちの前記センサ領域以外の第1領域に、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に形成された第2空洞部を有し、
    前記第2および第3絶縁膜には、前記第2および第3絶縁膜を貫通して前記第2空洞部に達する第2開口部が形成され、
    前記第2開口部は前記第4絶縁膜によって塞がれており、
    前記第2空洞部のうち、前記第2開口部から最も離れた位置の下部には、前記第2導体層が形成されていないことを特徴とする半導体装置。
  16. 請求項15記載の半導体装置において、
    前記第2空洞部の下部に前記第2導体層が形成されていないことを特徴とする半導体装置。
  17. 請求項16記載の半導体装置において、
    前記半導体基板は、透光性を有することを特徴とする半導体装置。
  18. 複数のセンサセルが形成されたセンサ領域を主面に有する半導体装置の製造方法であって、
    (a)半導体基板上に第1絶縁膜を形成する工程、
    (b)前記第1絶縁膜上に、空洞部形成用の犠牲パターンを形成する工程、
    (c)前記第1絶縁膜上に、前記犠牲パターンを覆うように第2絶縁膜を形成する工程、
    (d)前記第2絶縁膜上に、パターン化された第1導体層を形成する工程、
    (e)前記第2絶縁膜上に、前記第1導体層を覆うように第3絶縁膜を形成する工程、
    (f)前記第2および第3絶縁膜に、前記犠牲パターンの一部を露出するような開口部を形成する工程、
    (g)前記開口部を通じて、前記犠牲パターンを選択的にエッチングすることにより、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に空洞部を形成する工程、
    (h)前記(g)工程後、前記第3絶縁膜上に、前記開口部を塞ぐように第4絶縁膜を形成する工程、
    を有し、
    前記複数のセンサセルの各々は、前記センサ領域に、
    前記空洞部と、
    前記第1導体層からなり、前記空洞部の上部に設けられた第1電極と、
    を有しており、
    前記(b)工程では、前記犠牲パターンのうちの第1犠牲パターンを前記センサ領域に、前記犠牲パターンのうちの第2犠牲パターンを前記センサ領域以外の第1領域に形成し、
    前記(f)工程では、前記第2および第3絶縁膜に、前記第1犠牲パターンの一部を露出するような第1開口部と前記第2犠牲パターンの一部を露出するような第2開口部とを形成し、
    前記(g)工程では、前記第1および第2開口部を通じて前記第1および第2犠牲パターンを選択的にエッチングした後、前記第1領域の前記第2犠牲パターンのエッチング状態を観察することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  19. 請求項18記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、前記第2犠牲パターンのうち、前記第2開口部から最も離れた位置の上部には、前記第1導体層が形成されないことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 請求項18記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、前記第2犠牲パターンの上部には、前記第1導体層が形成されないことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  21. 請求項18記載の半導体装置の製造方法において、
    前記空洞部のうち、前記第1犠牲パターンのエッチングにより形成された第1空洞部は、前記センサセルを構成し、前記第2犠牲パターンのエッチングにより形成された第2空洞部は、センサとして使用しない空洞部であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  22. 請求項18記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(g)工程では、光学式顕微鏡を用いて前記第1領域の前記第2犠牲パターンのエッチング状態を観察することを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2006266282A 2006-09-29 2006-09-29 半導体装置およびその製造方法 Active JP5016884B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006266282A JP5016884B2 (ja) 2006-09-29 2006-09-29 半導体装置およびその製造方法
US11/774,004 US7411260B2 (en) 2006-09-29 2007-07-06 Semiconductor device and manufacturing method thereof
US12/171,226 US7670858B2 (en) 2006-09-29 2008-07-10 Semiconductor device and manufacturing method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006266282A JP5016884B2 (ja) 2006-09-29 2006-09-29 半導体装置およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008085246A JP2008085246A (ja) 2008-04-10
JP5016884B2 true JP5016884B2 (ja) 2012-09-05

Family

ID=39260301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006266282A Active JP5016884B2 (ja) 2006-09-29 2006-09-29 半導体装置およびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (2) US7411260B2 (ja)
JP (1) JP5016884B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4581011B2 (ja) * 2008-01-25 2010-11-17 株式会社東芝 電気部品とその製造方法
US8119426B2 (en) * 2008-06-17 2012-02-21 Hitachi, Ltd. Method of manufacturing an ultrasonic transducer semiconductor device
WO2009154015A1 (ja) * 2008-06-20 2009-12-23 株式会社日立製作所 半導体装置の検査方法
JP5409251B2 (ja) * 2008-11-19 2014-02-05 キヤノン株式会社 電気機械変換装置およびその製造方法
US8431420B2 (en) 2009-01-16 2013-04-30 Hitachi Medical Corporation Manufacturing method of ultrasonic probe and ultrasonic probe
JP2010177300A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 応力評価用teg
WO2010100861A1 (ja) * 2009-03-05 2010-09-10 株式会社日立メディコ 超音波トランスデューサ、その製造方法、および、それを用いた超音波探触子
US8900975B2 (en) * 2013-01-03 2014-12-02 International Business Machines Corporation Nanopore sensor device
KR102126033B1 (ko) * 2013-10-23 2020-06-23 삼성전자주식회사 초음파 변환기 및 이를 채용한 초음파 진단장치
CN107710787B (zh) * 2015-05-29 2019-12-06 株式会社日立制作所 超声波换能器及超声波检查装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH032523A (ja) * 1989-05-29 1991-01-08 Sharp Corp シリコンマイクロセンサ素子の製造方法
DE19643893A1 (de) 1996-10-30 1998-05-07 Siemens Ag Ultraschallwandler in Oberflächen-Mikromechanik
US5982709A (en) * 1998-03-31 1999-11-09 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Acoustic transducers and method of microfabrication
US6271620B1 (en) 1999-05-20 2001-08-07 Sen Corporation Acoustic transducer and method of making the same
US6246158B1 (en) 1999-06-24 2001-06-12 Sensant Corporation Microfabricated transducers formed over other circuit components on an integrated circuit chip and methods for making the same
JP4089124B2 (ja) * 2000-04-11 2008-05-28 富士電機デバイステクノロジー株式会社 半導体エッチングモニタおよびそれを用いた半導体力学量センサの製造方法
JP4471856B2 (ja) * 2005-01-27 2010-06-02 株式会社日立製作所 超音波トランスデューサおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US7670858B2 (en) 2010-03-02
JP2008085246A (ja) 2008-04-10
US20080274576A1 (en) 2008-11-06
US20080079099A1 (en) 2008-04-03
US7411260B2 (en) 2008-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5016884B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP4961260B2 (ja) 半導体装置
JP5286369B2 (ja) 超音波探触子の製造方法および超音波探触子
JP5108100B2 (ja) 半導体装置の製造方法
EP1810619B1 (en) Capacitive ultrasonic transducer and endo cavity ultrasonic diagnosis system using the same
JP4271252B2 (ja) 超音波振動子セル、超音波振動子エレメント、超音波振動子アレイ及び超音波診断装置
JP4979283B2 (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP4972350B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US10090780B2 (en) Device with electrode connected to through wire, and method for manufacturing the same
JP5851238B2 (ja) 超音波トランスデューサ、その製造方法、および、それを用いた超音波探触子
JP5834657B2 (ja) 超音波プローブおよび超音波画像診断装置
JP7141934B2 (ja) 超音波トランスデューサ、その製造方法および超音波撮像装置
JP7224190B2 (ja) 超音波トランスデューサ、その製造方法および超音波撮像装置
JP6752727B2 (ja) 超音波トランスデューサおよび超音波撮像装置
JP7153985B2 (ja) 静電容量型デバイスおよび圧電型デバイス
CN112485775A (zh) 换能装置、换能结构及其制造方法
JP2013219303A (ja) 半導体装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120515

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120611

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5016884

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250