JP5015996B2 - 射出成形同時絵付用シート - Google Patents

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Description

本発明は、特にポリオレフィン系樹脂からなる樹脂成形物にも密着良くラミネートできる射出成形同時絵付用シートに関する。特に、カールが少ない射出成形同時絵付用シートに関する。
従来から、樹脂成形物の表面を絵付した絵付成形品が各種用途で使用されている。例えば、特許文献1、特許文献2等に開示の射出成形同時絵付方法等では、射出成形同時絵付用シートを射出成形の雌雄両型間に配置した後、溶融樹脂をキャビティ内に射出充填することで、樹脂成形物の成形と同時にその表面に射出成形同時絵付用シートを接着積層して、該シートで絵付された絵付成形品を得る方法を開示している。
ところで、従来、射出成形同時絵付方法にて、樹脂成形物に使用する射出成形樹脂としては、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が多かった。この為、射出成形同時絵付方法にて樹脂成形物表面に積層する為に用いるラミネートタイプの射出成形同時絵付用シートについても、これらの射出成形樹脂に接着が良い仕様のものが一般的であった。また、得られる絵付成形品に塗装感や表面艶等の意匠性を付与して高級感を出すとともに十分な耐擦傷性、耐候性等の表面物性も得る為に、最表面層となる表面シートには、アクリル樹脂シート等を使用していた。
(1)例えば、特許文献3に記載の如く、(1)表面シートには、透明性に優れたポリメチルメタクリレート(PMMA)等の透明なアクリル樹脂シートを使用し、裏面側の基材シートにABS樹脂シートを使用し、これらの間に、装飾層等を形成した射出成形同時絵付用シートである。但し、特に最近になって要求が多い、ポリプロピレン等の安価なポリオレフィン系樹脂の射出成形樹脂に対しては、密着性が悪かった。
(2)また、例えば特許文献4に記載されている如く、基材シート兼表面シートとして、透明なアクリル樹脂シートを使用し、その裏面側に装飾層を印刷形成し、最裏面層として、ポリオレフィン系樹脂に密着する接着剤を塗布形成した構成の射出成形同時絵付用シートでは、ポリオレフィン系樹脂への密着は良くなる。しかし、アクリル樹脂シートの成膜技術及びコストの点で、アクリル樹脂シートの厚みは0.1〜0.2mmとなる為に、基材シートとしての腰が無く、シートのハンドリングが難しい上、カールも大きかった。
(3)そこで、本発明者は、特願平11−91537号で、表面シートにはアクリル樹脂を使用し、基材シートにはポリオレフィン系樹脂を使用し、これら間に装飾層等を設けた構成の射出成形同時絵付用シートを提案した。
特公昭50−19132号公報
特公昭43−27488号公報
特開平11−91041号公報
特開平10−128789号公報
しかしながら、上記(3)の構成の射出成形同時絵付用シートは、確かに、ポリオレフィン系樹脂に対する密着性は良くなるが、カールが発生する事があった。この為、射出成形同時絵付時にシートを搬送する際、カールしたシートが装置に引っ掛かったりする不具合が発生した。また、シートを射出成形型に固定する際に、シートがカールしていると、シートの位置決めが不正確となる事もあった。また、射出成形型とは別の型でシートの予備成形をするオフライン予備成形を採用する形態の射出成形同時絵付では、予備成形後、シートを予備成形型から取り外した後、射出成形型にセットする必要があるので、カールの問題は特に大きかった。
ただ、カール低減策としては、表面シートのアクリル樹脂と、基材シートのポリオレフィン系樹脂とは、他の樹脂に変更せず、そのままとする策が望まれた。それは、あくまでも、最表面となる表面シートには、透明性、耐候性等の点で、アクリル樹脂が優れており、また、最裏面となる基材シートにはポリオレフィン系樹脂との密着の点で、ポリオレフィン系樹脂が優れているからである。したがって、表面シートにはアクリル樹脂を用い、基材シートにはポリオレフィン系樹脂を用いる事を前提とした上で、カールを減らす必要があったからである。
そこで、本発明の課題は、ラミネートタイプの射出成形同時絵付用シートにおいて、得られる絵付成形品に十分な透明性及び表面物性を付与できる上、射出成形樹脂として、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いても密着良く樹脂成形物に積層でき、その上、カールが少なく射出成形同時絵付を円滑に行える様にする事である。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明の射出成形同時絵付用シートでは、ラミネートタイプの射出成形同時絵付用シートにおいて、少なくとも、最表面層となる表面シートとして、一方の面に装飾層を形成したポリメチルメタクリレート(フッ素系樹脂を含むものを除く)シートからなる装飾シートと、該装飾シートの前記装飾層面にポリオレフィン系樹脂からなる基材シートを積層してなり、前記表面シートと前記基材シートの総厚が400μm以上、前記表面シートと前記基材シートとの厚み比が、表面シート厚み/基材シート厚み≦0.35であって、かつ、前記表面シートの厚みが30μm以上である、別の型で予備成形が可能な射出成形同時絵付用シートである構成とした。
この様に、ラミネ−ト後に最表面層となる表面シートに透明アクリル樹脂を採用し、一方、樹脂成形物に接する最裏面層となる基材シートには、ポリオレフィン系樹脂を採用し、装飾層をこれらの間に設ける事で、得られる絵付成形品に優れた透明性及び表面物性を付与できる上、特にポリオレフィン系樹脂の樹脂成形物に密着良くラミネートできる。しかも、表面シートと基材シートとの厚み比を、上記の如く特定して、表面シートの厚みが基材シートの厚みに比べて、特定厚み比以下としたので、カールを確実に少なくできる。したがって、特に射出成形型とは別の型で予備成形するオフライン予備成形等の形態による射出成形同時絵付において、射出成形同時絵付用シートの機械的搬送、正確な位置決めが円滑に行え、ハンドリング性に優れている。また、本発明の射出成形同時絵付用シートは、前記構成において更に、前記基材シートが複層構成である構成とした。
本発明の射出成形同時絵付用シートによれば、得られる絵付成形品に優れた透明性及び表面物性を付与し、特にポリオレフィン系樹脂の樹脂成形物に密着良くラミネートできる上、射出成形同時絵付用シート使用時のカール発生を確実に少なくできる。したがって、特に射出成形型とは別の型で予備成形するオフライン予備成形等の形態による射出成形同時絵付において、射出成形同時絵付用シートの機械的搬送、正確な位置決めが円滑に行え、ハンドリング性に優れている。
表面シートと基材シートの厚み比と、カールとの関係を示す概念図。 本発明の射出成形同時絵付用シートの層構成の幾つかを例示する断面図。 本発明の射出成形同時絵付用シートの層構成の幾つかを例示する断面図。 射出成形同時絵付方法の一例を説明する概念図。 本発明で得られる絵付成形品を例示する断面図。 カールの測定法の説明図。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、図1は表面シートと基材シートとの厚み比と、カールの度合いとの関係を概念的に示す説明図、図2及び図3は本発明の射出成形同時絵付用シートの層構成のうちの幾つかを例示する断面図、図4は本発明の射出成形同時絵付用シートの用途である射出成形同時絵付方法を説明する概念図、図5は本発明の射出成形同時絵付用シートを用いて得られる絵付成形品を例示する断面図、図6はカールの測定法の説明図である。
〔表面シートと基材シートの厚み比〕
本発明では、透明アクリル樹脂の表面シートと、ポリオレフィン系樹脂の基材シートとの厚み比、すなわち基材シートの厚みに対する表面シートの厚みの割合である、「表面シートの厚み/基材シートの厚み」は、0.35以下とする。図1は、試作実験の結果得られた知見であり、表面シートと基材シートの厚み比と、カールの度合いとの関係を概念的に示した概念図であり、同図の如く、該厚み比が0.35を境に、その前後でカールの度合いが急激に変化し、厚み比を0.35以下とすれば、カールは射出成形同時絵付用シートが使用可能な程度に良好となる。
この様な現象は、推察するに、透明アクリル樹脂の表面シートの基材シートの厚みに対する比率が大きい場合、該表面シートの加熱収縮率の大きさの影響を受けやすくなり、カールが大きくなると思われる。この為、上記特定の厚み比とすれば、透明アクリル樹脂からなる表面シートの加熱収縮率の大きさの影響を低減し、カールを確実に少なくできる様になると思われる。
なお、上記厚み比の下限は、もちろんゼロ(表面シート無しの構成)では無いが、実用上用意できる透明アクリル樹脂シートの厚みの下限値の制約を受ける。ちなみに、耐候性、表面の耐摩耗性等の点から、透明アクリル樹脂の表面シートの厚みは30μm以上、より好ましくは50μm以上である。したがって、仮に表面シートに厚み35μmのシートを使用するには、上記厚み比を0.35以下とするには、基材シートには厚みが100μm以上のシートを使用すれば良い。また、逆に、基材シートに厚み400μmのシートを使用する場合には、表面シートには、厚み140μm以下のシートを使用すれば良い事になる。
〔射出成形同時絵付用シートの層構成〕
ここで、図2及び図3の断面図により、本発明の射出成形同時絵付用シートの層構成のうちの幾つかを例示しておく。
図2(A)で例示する射出成形同時絵付用シートSは、最表面層となる透明アクリル樹脂の表面シート1に、装飾層2、プライマー層4、接着剤層5、そしてポリオレフィン系樹脂からなる基材シート3が、この順に積層された構成のものである。この様に、本発明の射出成形同時絵付用シートは、基本的には、表面シート1、装飾層2、基材シート3が積層された構成であるが、必要に応じ適宜、他の層(同図ではプライマー層4、接着剤層5)を層間に設けても良い。また、図2(B)で例示する射出成形同時絵付用シートSは、図2(A)の構成に対して接着剤層5が省略された構成であり、最表面層となる透明アクリル樹脂の表面シート1に、装飾層2、プライマー層4、そしてポリオレフィン系樹脂からなる基材シート3が、この順に積層された構成のシートである。
また、図3(A)で例示する射出成形同時絵付用シートSの如く、基材シート3は複層でも良い。ちなみに、図3(A)の射出成形同時絵付用シートSは、2層の基材シート3の一例である。その他の層構成は、図2(B)と同じで、表面シート1に、装飾層2、プライマー層4、そして表側となる基材シート3A及び裏側となる基材シート3Bとからなる基材シート3が積層された構成のシートである。また、図3(B)は、図3(A)にて、基材シート3が基材シート3Aと基材シート3Bとが接着層6を介して積層した層構成例の射出成形同時絵付用シートSである。
次に、各層について更に詳述する。
〔表面シート〕
表面シート1は、透明アクリル樹脂からなる透明な樹脂シートである。透明アクリル樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等のアクリル樹脂〔但し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの意味〕を単体又は2種以上の混合物として用いる。表面シートに良好な耐擦傷性を付与する為に、透明アクリル樹脂には、滑剤として炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤等の滑剤を添加すると好ましい。但し、滑剤を添加し過ぎると射出成形同時絵付時に型内でシートが滑って、シワ、歪み等を生じ易くなる。その為、滑剤は表面シートの動摩擦係数が0.2〜0.9になる様に添加すると良い。添加量でいうと0.1〜0.5重量%程度である。なお、表面シートは単層の他、2層以上の積層体の透明アクリル樹脂シートとして用いても良い。また、透明とは通常は無着色透明だが、必要に応じ適宜公知の着色剤の添加によって着色透明としても良い。表面シートに透明アクリル樹脂を使用し、装飾層をその下層とする事で、透明アクリル樹脂による優れた透明性によって塗装感や表面艶等の高級感溢れる意匠性を付与出来る事になる。また、ポリオレフィン系樹脂等にくらべて、耐候性及び耐擦傷性等の表面物性も良好にできる。
なお、表面シートの厚みは、前述した厚み比の条件を満たせば、特に制限は無い。表面シートは、通常は20〜200μm程度とする。但し、前述の如く、耐候性、表面の耐摩耗性等の点から、表面シートの厚みは30μm以上、より好ましくは50μm以上とするのが良い。
〔装飾層〕
装飾層2は、印刷等で例えば絵柄等を表現した層である。装飾層の材料としては特に制限は無い。表面シートや基材シート等の隣接する層に密着良く積層できれば良い。装飾層2による絵柄は、例えば、木目、石目、布目、砂目、皮絞模様、幾何学模様、文字、記号、全面ベタ等と任意である。
装飾層2は、通常は印刷インキ又は塗料で、公知の印刷又は塗工法(塗工法は全ベタ柄のとき)により形成する。通常、装飾層2は、表面シート1に対して形成する。そして、装飾層が形成された表面シートを、間に必要に応じ適宜プライマー層4或いは更に接着剤層5等を介して、基材シート3と、ドライラミネーション法等の公知の積層法で積層して射出成形同時絵付用シートとする。
また、上記印刷インキ(或いは塗料)に用いる着色剤は公知の染料や顔料で良く、例えばチタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、コバルトブルー等の無機顔料、アニリンブラック、フタロシアニンブルー、イソインドリノン、キナクリドン等の有機顔料、アルミニウム箔粉等の金属顔料、二酸化チタン被覆雲母等の真珠光沢(パール)顔料、その他染料等を用いる。
また、装飾層2(或いは、印刷インキや塗料)のバインダーの樹脂としては、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂等の公知の樹脂から適宜なものを使用すれば良い。
なお、このバインダーの樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合物、或いはアクリルウレタン樹脂を、主成分として使用するのは、射出成形同時絵付用シート自体の層内の密着性の点で好ましい一態様である。ちなみに、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合物の組み合わせは、アクリル樹脂は表面シートとの密着性向上に寄与し、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は印刷適性や成形適性向上に寄与する。また、アクリルウレタン樹脂は、その単体でそれら適性を満足させる事ができる。
上記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体としては、通常、酢酸ビニル含有量が5〜20重量%程度、平均重合度350〜900程度のものが用いられる。また、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、必要に応じ、更にマレイン酸、フマル酸等のカルボン酸を共重合させたものでも良い。
上記アクリル樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等のアクリル樹脂、或いは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等の分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとを共重合させて得られるアクリルポリオール等のアクリル樹脂を、単体又は2種以上混合して使用する。なお、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタクリレートの意味である。塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合比は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体/アクリル樹脂=1/9〜9/1(重量比)程度である。
上記アクリルウレタン樹脂としては、2液硬化型のアクリルウレタン樹脂、或いは熱可塑性のアクリルウレタン樹脂等を使用すれば良い。
例えば、2液硬化型のアクリルウレタン樹脂は、アクリルポリオールを主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂である。アクリルポリオールとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、オクチル(メタ)アクリレート−エチルヘキシル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等を単体又は2種以上混合して使用する。また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート、或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体、又は多量体を用いる事もできる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等がある。また、熱可塑性のアクリルウレタン樹脂は、例えば2価のアクリルポリオールと2価のイソシアネートとをウレタン結合させて得られる様な、線状高分子からなる。
なお、バインダーの樹脂の主成分として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合物、或いはアクリルウレタン樹脂を使用する場合、副成分の樹脂として、必要に応じて、適宜、主成分とする樹脂以外のその他の樹脂、例えば、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性や2液硬化型等の(アクリルウレタン樹脂以外の)ウレタン樹脂等の樹脂を併用しても良い。
なお、装飾層としては、木目柄等による装飾目的の層の他に、クロム、アルミニウム等の金属の薄膜層、銀粉等の導電性粉末をバインダー中に分散させた、導電性層等の機能層でも良い。
〔基材シート〕
基材シート3は、射出成形同時絵付用シートの最裏面層となる層であり、この基材シートにポリオレフィン系樹脂からなるシートを用いる事によって、射出成形同時絵付用シートを、ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂成形物に密着良くラミネ−トできる様になる。もちろん、射出成形同時絵付用シートのカールを確実に減らす点で、基材シートには、表面シートとの前述した特定の厚み比関係を満たす厚みのシートを使用する。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(低密度、中密度、又は高密度)、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の高結晶質の非エラストマーポリオレフィン系樹脂、或いは各種のオレフィン系熱可塑性エラストマーが用いられる。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば下記のものが使用できる。
(1)特公平6−23278号公報記載の、(A)ソフトセグメントとして、数平均分子量Mnが25,000以上、且つ、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタンに可溶なアタクチックポリプロピレン10〜90重量%と、(B)ハードセグメントとして、メルトインデックスが0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性のアイソタクチックポリプロピレン90〜10重量%、との混合物からなる軟質ポリプロピレン。なお、特に成形性を良好にし、印刷適性(見当精度)とも両立させるには、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとの混合割合は、アタクチックポリプロピレンの重量比で下限は5重量%以上、上限は50重量%以下、より好ましくは40重量%以下が好ましい。
(2)エチレン−プロピレン−ブテン共重合体樹脂からなる熱可塑性エラストマー。ここで、そのブテンとして、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレンの3種の構造異性体のいずれも用いることができる。共重合体としては、ランダム共重合体で、非晶質の部分を一部含む上記エチレン−プロピレン−ブテン共重合体の好ましい具体例としては次の(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)特開平9−111055号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピレン及びブテンの三元共重合体によるランダム共重合体である。単量体成分の重量比はプロピレンが90重量%以上とする。メルトフローレートは、230℃、2.16kgで1〜50g/10分のものが好適である。そして、このような三元ランダム共重合体100重量部に対して、燐酸アリールエステル化合物を主成分とする透明造核剤を0.01〜50重量部、炭素数12〜22の脂肪酸アミド0.003〜0.3重量部を熔融混練してなるものである。
(ii)特開平5−77371号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピレン、1−ブテンの三元共重合体であって、プロピレン成分含有率が50重量%以上の非晶質重合体20〜100重量%に、結晶質ポリプロピレンを80〜0重量%添加してなるものである。
(iii)特開平7−316358号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピレン、1−ブテンの三元共重合体であって、プロピレン及び/又は1−ブテンの含有率が50重量%以上の低結晶質重合体20〜100重量%に対して、アイソタクチックポリプロピレン等の結晶質ポリオレフィン80〜0重量%を混合した組成物に対して、N−アシルアミノ酸アミン塩、N−アシルアミノ酸エステル等の油ゲル化剤を0.5重量%添加してなるものである。
なお、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体樹脂は、単独で用いても良いし、上記(i)〜(iii)に必要に応じ更に他のポリオレフィン系樹脂を混合して用いても良い。
(3)特公昭53−21021号公報記載の如き、(A)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のオレフィン重合体(結晶性高分子)をハードセグメントとし、これに(B)部分架橋したエチレン−プロピレン共重合体ゴム、不飽和エチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴム等のモノオレフィン共重合体ゴムをソフトセグメントとし、これらを均一に配合し混合してなるオレフィン系エラストマー。なお、モノオレフィンゴム/オレフィン重合体=50/50〜90/10(重量比)の割合で混合する。
(4)特公昭53−34210号公報等に記載の如き、(B)未架橋モノオレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)と、(A)オレフィン系共重合体(結晶性、ハードセグメント)と架橋剤とを混合し、加熱し剪断応力を加えつつ動的に部分架橋させてなるオレフィン系エラストマー。なお、(B)モノオレフィンゴム/(A)オレフィン系共重合体=60/40〜80/20(重量比)である。
(5)特公昭56−15741号公報等に記載の如き、(A)アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体等のペルオキシドと混合・加熱すると分子量を減じ、流動性を増すペルオキシド分解型オレフィン重合体(ハードセグメント)と、(B)エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴム等のペルオキシドと混合・加熱することにより、架橋して流動性が減じるペルオキシド架橋型モノオレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)、(C)ポリイソブチレン、ブチルゴム等のペルオキシドと混合・加熱しても架橋せず、流動性が不変の、ペルオキシド非架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流動性改質成分)、及び(D)パラフィン系、ナフテン系、芳香族系等の鉱物油系軟化剤、とを混合し、有機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理してなるオレフィン系エラストマー。なお、(A)が90〜40重量部、(B)が10〜60重量部で、(A)+(B)=100重量部として、これに、(C)及び/又は(D)が5〜100重量部の配合比となる。
(6)特開平2−139232号公報に記載の如き、エチレン−スチレン−ブチレン共重合体からなるオレフィン系熱可塑性エラストマー。
(7)極性基として水酸基又は/及びカルボキシル基を持たせた、上記(1)から(6)のオレフィン系熱可塑性エラストマー。例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のグラフト重合で水酸基を、また、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の共重合体でカルボキシル基を導入したオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いる。これら水酸基、カルボキシル基はどちらか一方、又は両方を併用してもよく、これら極性基(極性官能基)は、プライマー層、接着剤層等の他の層との接着性を向上させる作用を持つ。
使用するポリオレフィン系樹脂の種類は、射出成形同時絵付用シートを積層する樹脂によって適宜選択すると良い。例えば、積層する樹脂が、ポリプロピレン系の場合はポリプロピレンを使用し、ポリエチレン系の場合はポリエチレンを使用したりするのが好ましい。ポリエチレンやポリプロピレンを採用した場合は、基材シートの入手容易性、汎用性、低コスト等の利点が得られる。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーを使用した場合には、撓りやすくハンドリングも容易となる。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーは、結晶質ポリオレフィン樹脂からなるハードセグメントとゴム(エラストマー)成分からなるソフトセグメントとからなる為、結晶質ポリオレフィン樹脂(高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン等)のシートの場合に起き易い、ネッキング(局所的に不均一にシートの伸びが集中すること)を生じ難く、成形性の点でも有利である。
基材シートは、延伸シート、未延伸シートのいずれでも良いが、成形性の点では未延伸シートの方が好ましい。基材シートは、Tダイ押出法等の公知の成膜法によって既にシートとした物を使用しても良いが、透明アクリル樹脂の表面シートに装飾層、更に適宜プライマー層等も形成した積層シートに対して、Tダイ押出法等によってシートとして成膜と同時に積層しても良い。なお、前者の場合は、ドライラミネーション等の公知の積層法で積層すれば良い。
なお、基材シートの厚みは、用途、表面シートとの厚み比の関係、射出成形同時絵付用シート全体としの必要厚さ等にもよるが、80μm〜2mm程度とする。また、該厚みは、射出成形同時絵付用シート全体の総厚が200μm以上となる様にするのが、ハンドリングの容易さ等の点で好ましい。また特に、オフライン予備成形を行う場合には、総厚は400μm以上とすることが好ましい。
基材シートには、更に必要に応じ、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤等の各種の添加剤を添加しても良い。
例えば、難燃剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が用いられる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等が用いられる。また、光安定剤としては、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤等が用いられる。また、充填剤としては、例えば、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、カオリナイト等の体質顔料等が用いられる。
また、着色剤を添加することで、基材シートに着色隠蔽性を付与して、射出成形同時絵付用シートを積層する樹脂の色を隠蔽し且つ装飾層の下地色を整える事もできる。着色剤には、前述装飾層のところで述べた如き、公知の着色剤を使用すれば良い。
なお、図3を参照して既に概説した様に、基材シートは、2層等の複層構成としても良い。2層とする場合、図3(A)で示す如く直接2層を熱融着で積層しても良いが、図3(B)で示す如く層間に接着層6を介して積層しても良い。接着層6にはウレタン樹脂等の公知の接着剤を使用すれば良い。また。層間に接着層を介在させずに2層等と複層構成とするには、例えば、Tダイによる共押出法によって成膜と同時に積層することもできる。接着層を介して積層するには、例えば、ドライラミネーション法で積層すれば良い。この場合、図3(B)で説明すれば、基材シート3Aと基材シート3Bとを積層して一旦、基材シート3とする以外に、表面シート1、装飾層2、プライマー層4、及び基材シート3Aが積層された装飾シート(積層シート)に、基材シート3Bを積層しても良い。装飾シートに於ける装飾層は表面シート或いはプライマー層4形成済みの基材シート3Aに印刷等で形成する。
なお、基材シートを2層構成等と複層構成とするのは、その印刷適性を確保する意味からも有意義である。それは、連続帯状のシートとして基材シートに装飾層を印刷形成する場合には、500μm等とあまりに厚いシートでは、枚葉印刷でなければ出来ないからである。この為、表側となる基材シート3Aを印刷できる厚み(50〜100μm程度)のシートとして、このシートに印刷した後、裏側となる基材シート3Bを、例えば、間に接着層6を介してドライラミネーション法で積層すれば、基材シート3としての必要な総厚を確保できる。なお、装飾層の印刷形成は、表面シートに対して行っても良いのだが、基材シートの方が耐溶剤性が一般的に良く、印刷時の溶剤によるシート劣化の問題が起きにくいからである。但し、基材シートは一般に密着性が劣る問題があるが、それは、図3で例示する如く、ウレタン樹脂等からなるプライマー層4を予め基材シート3に設けた後、装飾層2を設ける事で解決できる。
また、2層構成の基材シートの場合、密着性向上にも効果的である。例えば、図3(A)の場合で説明すれば、基材シート3として、プライマー層4と接する側に分子中に極性官能基を有する基材シート3Aを配置してプライマー層4との密着を確保し、樹脂成形物と接する側に分子中に極性官能基の無い基材シート3Bを配置して射出成形同時絵付けに必要な基材シート3の総厚を確保しつつ価格の上昇も最低限に抑えてなる構成である。なお、ポリオレフィン系樹脂の分子中に極性官能基を付与する為には、例えば、エチレンやプロピレン等のオレフィン系単量体を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸と共に共重合して重合体分子中にカルボキシル基を付与したり、或いは一旦、オレフィン系単量体を酢酸ビニルと共重合した後、鹸化して重合体分子中に水酸基を付与したりすれば良い。
また、基材シートを2層構成とすることで、例えば、樹脂成形物側の基材シート3Bは着色隠蔽層として専ら着色隠蔽付与、成形性、及び射出成形同時絵付けの為に必要な厚さを確保した層として使用し、表側の基材シート3Aは、着色剤等を添加せず、専らプライマー層や接着剤層との密着を確保した層として使用する事も出来、コストを最小限にして且つ複数の要求物性を満たすことができる。そして、上記隠蔽性によって、射出成形樹脂の色に左右されずに、絵付けによる色調表現を安定化できる。
〔プライマー層〕
プライマー層4を、必要に応じ適宜、層間に介在させて層間密着性を向上させる為に設けても良い。図3に例示のプライマー層4は、装飾層2と基材シート3との間の場合である。プライマー層4として、公知のプライマー剤等を適宜選択使用すれば良く、その樹脂としては特に制限は無い。なかでも、ウレタン樹脂を主成分樹脂として使用するのは好ましい。プライマー層4にウレタン樹脂を採用することで、層間密着性を向上させる事が出来る。
上記ウレタン樹脂としては、2液硬化型ウレタン樹脂、1液湿気硬化型ウレタン樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂等を使用すれば良い。
例えば、2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール等が用いられる。また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート、或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体、又は多量体を用いる事もできる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等がある。
1液湿気硬化型ウレタン樹脂は、分子末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを必須成分とする組成物である。前記プレポリマーは、通常は分子両末端に各々イソシアネート基を1個以上有するポリイソシアネートプレポリマーであり、常温で固体の熱可塑性樹脂の状態にあるものである。イソシアネート基同士が空気中の水分により反応して鎖延長反応を起こして、その結果、分子鎖中に尿素結合を有する反応物を生じて、この尿素結合に更に分子末端のイソシアネート基が反応して、ビウレット結合を起こして分岐し、架橋反応を起こす。分子末端にイソシアネート基を有するプレポリマーの分子鎖の骨格構造は任意であるが、具体的には、ウレタン結合を有するポリウレタン骨格、エステル結合を有するポリエステル骨格、ポリブタジエン骨格等である。適宜これら1種又は2種以上の骨格構造を採用する。なお、分子鎖中にウレタン結合がある場合は、このウレタン結合とも末端イソシアネート基が反して、アロファネート結合を生じて、このアロファネート結合によっても架橋反応を起こす。
熱可塑性ウレタン樹脂は、2価のポリオールと2価のイソシアネートとをウレタン結合させて得られる線状高分子からなる。
なお、プライマー層は、上述の如き特定樹脂を用いたインキ又は塗液をプライマー剤として、公知の印刷法又は塗工法で形成すれば良い。
〔接着剤層〕
また、接着剤層5を、必要に応じ適宜、装飾層2と基材シート3間に設けたプライマー層4に対して、このプライマー層4と基材シート3間に介在させて、これらを接着させる層として設けても良い。接着剤層の樹脂としては、特に制限は無く、公知の各種熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を適宜使用すれば良い。但し、前記プライマー層4にウレタン樹脂を使用し、且つ装飾層のバインダーの樹脂を塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合物或いはアクリルウレタン樹脂を主成分樹脂として使用する場合には、この接着剤層は塩素化ポリプロピレンを主成分として構成すると、プライマー層4と基材シート3間の層間密着力向上に好ましい結果が得られる。なお、接着剤層は、上記した樹脂等を用いたインキ又は塗液で、公知の印刷法又は塗工法で形成すれば良い。接着剤層の厚みは特に制限はないが、例えば5〜20μm程度である。
なお、敢えて接着剤層5も設けて、プライマー層4と接着剤層5との2層を、装飾層2と基材シート3との間に介在させた構成とする理由は、主に以下の二つである。
(1)基材シートの易接着処理を目的とする場合;すなわち、この場合、接着剤層5は、この後で詳述する基材シート3が単層構成で、且つコスト等の点から、接着性向上に寄与する極性官能基を導入していない樹脂シートの場合に、極性官能基導入の基材シートに代わる樹脂層として利用することにより、プライマー層4と基材シート3との接着性を強化することができる。この場合は、接着剤層5は、基材シート3側の表面に形成する方が、接着力向上の点で好ましい。接着剤層5は、グラビアロールコート、熔融押出コート等の公知の塗工法で形成する。なお、もちろんだが、基材シート3に、極性官能基を導入したポリオレフィン系樹脂を使用する場合でも、接着剤層を使用しても良い。
(2)表面シート1への印刷・塗工工程と基材シート3との積層工程とのオフライン化を目的とする場合;すなわち、この場合は、表面シート1上に装飾層2とプライマー層4を形成するまでは、慣用の印刷・塗工機によりインラインで連続して加工が終わる。一方、基材シート3の積層(ラミネ−ト)は、印刷・塗工機とは別のラミネ−ト機で行われる為、現実の生産工程の管理上は、印刷・塗工機の工程とラミネ−ト機の工程とは同時連続化させずに別個に独立して各々機械が空いているときに各々の機械が受け持つ工程を実施する方が、多品種量産時には効率的な場合が多い。そして、この場合は、表面シート1上に装飾層2と、1液又は2液硬化型ウレタン樹脂を用いてプライマー層4を形成してから、基材シート3を積層するまでの時間が、プライマー層4に用いるウレタン樹脂の硬化反応完了時間(ポットライフ)よりも長くなることも有る。もし、ポットライフを超過すると、もはやプライマー層は接着力を失う。そこで、プライマー層4を形成後、インライン連続で、そのポットライフ未満のうちに、プライマー層4上に更に熱可塑性樹脂を用いて接着剤層5形成しておくことにより、ポットライフが無限大の塩素化ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の接着剤層5により基材シート3との接着力は時間無制限となる。また、それならば、むしろ塩素化ポリプロピレンをプライマー層4に用い、接着剤層5の追加を省くことも一応考えられるが、結論は不可である。これは、装飾層2を構成するアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との混合物或いはアクリルウレタン樹脂と、塩素化ポリプロピレンとは、接着性が不十分の為である。ここで言う接着性が不十分とは、初期接着力は十分であっても、耐熱性試験、耐候性試験等の耐環境試験を行った後での接着力が低下し、層間で容易に剥がれてしまうことを言う。よって、印刷・塗工工程とラミネ−ト工程のオフライン化には、表面シート1に装飾層2とプライマー層4と熱可塑性樹脂の接着剤層5までをインライン形成しておいたものを適宜、基材シート3に熱プレスにて接着剤層5で熔融接着させて積層する方式が最適となる。なお、この場合、接着剤層5は、上記特定樹脂を用いたインキ又は塗液を用い、グラビアロールコート等の公知の印刷法又は塗工法で、表面シート1のプライマー層4の表面側に、装飾層2及びプライマー層4と連続して形成する。
〔射出成形同時絵付方法〕
ここで、上述した本発明の射出成形同時絵付用シートの使用用途である、射出成形同時絵付方法について、一応説明しておく。ここでの射出成形同時絵付方法は、ラミネ−ト形態となり、特公昭50−19132号公報、特公昭43−27488号公報等に記載されるように、射出成形同時絵付用シートを、一対の型の間に配置した後、両型を型締めし、両型で形成されるキャビティ内に流動状態の樹脂を射出し充填して固化させて、樹脂成型物の成形と同時にその表面に射出成形同時絵付用シートを積層して、樹脂成形物を絵付けする方法である。
なお、基本的には、射出成形同時絵付方法としては、従来公知の各種形態をとり得る。例えば、射出成形同時絵付用シートの予備成形を行う形態、或いは行わない形態。また、射出成形同時絵付用シートの予熱を行う形態、行わない形態。なお、予備成形時には通常は射出成形同時絵付用シートは予熱する。但し、本発明の射出成形同時絵付用シートの場合は、これらのなかでも、ハンドリング操作が増える予備成形をオフラインで行う形態が、本シートのカール低減性能を十二分に発揮する点で好適な形態の一つである。
なお、もちろんの事だが、射出成形同時絵付用シートの絞りが大きい場合は、予備成形を行うのが好ましい。一方、射出成形同時絵付用シートの絞りが少ない場合は、射出される流動状態の樹脂の樹脂圧で該シートを成形しても良い。この際、絞りが浅ければ、予備成形無しで樹脂射出と同時に型内に充填される流動状態の樹脂の樹脂圧で射出成形同時絵付用シートを成形しても良い。また、樹脂圧で射出成形同時絵付用シートを成形する場合でも、該シートは予熱せずに射出樹脂の熱を利用しても良い。また、射出成形同時絵付用シートの予備成形は、通常は、射出成形型を真空成形型と兼用して行うが、型間に該シートを供給する前に、型外部で別の真空成形型で該シートを真空成形する様な予備成形でも良い。また、予備成形は、射出成形型を真空成形型と兼用して行う形態が効率的で且つ精度良く積層できる点で好ましい。しかし、予備成形済み射出成形同時絵付用シートを予め別の場所で纏めて製造しておく場合等では、予備成形は、射出成形型とは別の型で行うオフライン予備成形の形態が好ましい。なお、本発明の説明に於いて、真空成形とは真空圧空成形も包含する。
ところで、図4は射出成形同時絵付方法を或る一形態で説明する概念図である。図4に示す形態では、射出成形型は別の型である真空成形型で、射出成形同時絵付用シートを加熱し軟化させて予備成形した後に、成形された射出成形同時絵付用シートを射出成形型に挿入後、型締めして樹脂を射出する、オフラン予備成形による形態である。そこで次に、図4を用いて、この形態の射出成形同時絵付方法を更に説明する。
先ず、図4(A)の如く、型面に吸引孔31等の吸引手段を有する真空成形型Mvを用いて、ヒータ32で加熱軟化させた射出成形同時絵付用シートを真空成形により予備成形する。なお、真空成形型Mvは、鉄やアルミニウム等の金属、或いはセラミックス等からなる。また、射出成形同時絵付用シートSは適宜枠状のシートクランプ33で固定する。この際、射出成形同時絵付用シートの基材シート側は、射出樹脂側(図面上方)となる向きとする。また、ヒータ32による加熱軟化は、例えば非接触の輻射加熱とするが、接触による伝導加熱でも良い。そして、予備成形は、吸引孔から吸引して真空成形して、射出成形同時絵付用シートを真空成形型Mvの型面に沿わせ真空成形する。なお、真空成形は圧空も併用する真空圧空成形でも良く、これも包含する。
次いで、予備成形された射出成形同時絵付用シートSを、図4(B)の如く、一対の射出成形型MaとMbとの間に供給する。ここでは射出成形型Maの方は射出ノズルと連通する湯道(ランナー)及び湯口(ゲート)を有し、射出成形型Mbはそのキャビティ面が前記予備成形型Mvの型面と同一又は略同一形状を成し、予備成形済の射出成形同時絵付用シートを固定する型となる。これらの型は鉄等の金属、或いはセラミックスからなる。型開き状態に於いて両型Ma、Mb間に射出成形同時絵付用シートSを供給し、型Mbに射出成形同時絵付用シートSを枠状のシートクランプ42で押圧する等して固定する。この際、射出成形同時絵付用シートの基材シート側は、図面右側の射出樹脂側となる様にする事はもちろんである。次いで、図4(C)の如く両型を型締めし、両型で形成さるキャビティに加熱熔融状態等の流動状態の樹脂を充填する。そして、射出成形同時絵付用シートの不要部分がある場合は、それを適宜トリミングすれば絵付成形品が得られる。
〔射出成形樹脂〕
なお、射出成形同時絵付方法に於いて、射出成形して樹脂成形物とする樹脂としては、基本的には、射出成形同時絵付方法に於ける従来公知のものが使用でき特に制限はなく、製品の要求物性やコスト等に応じて選定される。但し、本発明の射出成形同時絵付用シートは、ポリオレフィン系樹脂に対して密着が良い様に構成されているので、ポリオレフィン系樹脂が好適である。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の高結晶質の非エラストマーポリオレフィン系樹脂、或いは各種のオレフィン系熱可塑性エラストマーが用いられる。
なお、本発明の射出成形同時絵付用シートはこれらポリオレフィン系樹脂と密着性が良い様に構成してあるが、その密着性をより向上させる必要がある場合には、これらポリオレフィン系樹脂に、エチレンプロピレンゴムを添加すると良い。エチレンプロピレンゴムはエチレン−プロピレン共重合体からなるゴム(EPR)であり、非晶質のランダム共重合体である。また、エチレンプロピレンゴムとしては純粋なエチレン−プロピレン共重合体の他に、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)も使用できる。エチレンプロピレンゴムはポリオレフィン樹脂100重量部に対し1〜40重量部の範囲で添加するのが、密着性向上、剛性維持の点から好ましい。
なお、射出成形樹脂は、用途に応じて適宜、着色剤を添加して着色した樹脂を使用しても良い。着色剤には、前述装飾層で述べた如き公知の着色剤を使用できる。また、射出成形樹脂には、必要に応じて適宜、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機物粉末、ガラス繊維等の充填剤、安定剤、滑剤等の公知の各種添加剤を含有させる。
〔絵付成形品〕
本発明の射出成形同時絵付用シートを樹脂成形物に積層する事で、図5の断面図で概念的に示す如き絵付成形品Pが得られる。すなわち、前述した本発明の射出成形同時絵付用シートSが樹脂成形物7の表面に積層した構成の成形品である。樹脂成形物7の樹脂としてはポリオレフィン系樹脂が好適である。もちろん、射出成形同時絵付用シートSは、その基材シートが樹脂成形物と接する様に積層されている。なお、樹脂成形物に用いるポリオレフィン系樹脂は、前記射出成形樹脂で説明した如き樹脂である。樹脂成形物7の表面に射出成形同時絵付用シートSを積層するには、前述した射出成形同時絵付方法が好適である。ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂成形物に射出成形同時絵付用シートが積層した絵付成形品は、射出成形同時絵付用シートと樹脂成形物との密着性に優れ、また表面の透明性も良好な成形品となる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳述する。
図2(A)の如き構成の射出成形同時絵付用シートSを次の様にして作製した。無着色のポリメチルメタクリレート(PMMA)シート(厚さ0.125mm)を透明アクリル樹脂の表面シート1として、その片面に、バインダーの樹脂が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との1対1重量比混合物で、弁柄を主成分とする着色剤を使用した着色インキを印刷して木目柄の装飾層2を形成し、更にアクリルポリオールと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートとからなる2液硬化型ウレタン樹脂を主成分とするプライマーインキを全面に印刷してプライマー層4を厚さ2μmに形成して、印刷シートとした。次に予め、弁柄、カーボンブラック、黄鉛、及びチタン白を主成分とする着色剤の添加で黄褐色に着色され不透明なポリプロピレンからなる基材シート3(厚さ0.4mm)の片面に、塩素化ポリプロピレンを主成分とする接着剤を塗工して厚さ4μmの接着剤層5を形成した上で、該接着剤層5と上記印刷シートの未硬化状態のプライマー層4とが接する様にして、基材シート3を上記印刷シートにドライラミネーション法によって積層して、本発明の射出成形同時絵付用シートSを得た。ちなみに、表面シートと基材シートとの厚み比、表面シート厚み/基材シート厚みは、0.125/0.40=0.31である。なお、他の実施例及び比較例と共に、内容は表1に纏めて示す。
実施例1に於いて、表面シートの厚みを0.075mmに変え、且つ基材シートの厚みを0.38mm(但し、厚み0.08mmの表側基材シートと厚み0.30mmの裏側基材シートとを2液硬化型ウレタン樹脂の接着層を介してドライラミネーションで2層積層体とした基材シート)に変更した他は、実施例1と同様にして、射出成形同時絵付用シートを得た。厚み比は、0.20である。
なお、上記基材シートは、厚み0.08mmの表側基材シートには、マレイン酸のグラフト共重合により分子中にカルボキシル基を導入した無着色透明なポリプロピレンからなるシートを用い、厚み0.30mmの裏側基材シートには実施例1同様に着色剤で着色した不透明なポリプロピレンからなるシートを用いて、アクリルポリオールと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートとからなる2液硬化型ウレタン樹脂を主成分とする接着剤の接着層を間に介して、ドライラミネーション法によって積層したシートを用いた。
実施例1に於いて、表面シートの厚みを0.050mmに変え、且つ基材シートは実施例2と同じ厚み0.38mmのシートを使用した他は、実施例1と同様にして、射出成形同時絵付用シートを得た。厚み比は、0.13である。
実施例1に於いて、基材シートを、実施例2で使用した基材シートに変更した他は、実施例1と同様にして、射出成形同時絵付用シートを得た。厚み比は、0.33である。
[比較例1]
実施例1に於いて、基材シートの厚みを0.20mmに変えた他は、実施例1と同様にして、射出成形同時絵付用シートを得た。厚み比は0.63である。
[比較例2]
実施例1に於いて、基材シートの厚みを0.30mmに変えた他は、実施例1と同様にして、射出成形同時絵付用シートを得た。厚み比は0.42である。
〔性能評価〕
カールの評価は、上記実施例及び比較例の各射出成形同時絵付用シートを、縦横各120mmの正方形に切り出し、160℃雰囲気のオーブンに1分間放置後、取り出して、シート温度が20℃に冷えた後、図6で示す如く、射出成形同時絵付用シートSを水平面E上に置き、湾曲したシートの水平面からの(最大)高さHを測定して、カールの度合いを評価した。そして(最大)高さが20mm以下ならば良好、20mmを越えると不良と判定した。その結果、表1の如く、厚み比が0.35超過の各比較例はいずれもカールの度合いが40mm以上で不良でカールが強かったが、厚み比が0.35以下の各実施例ではいずれもカールの度合いが5〜18mmであり良好でカールは弱かった。また、厚み比0.35前後では、カールの度合いの差は、20mm以上異なり、厚み比=0.35の臨界的効果(厚み比≦0.35の有意性)が認められた。
Figure 0005015996
次に、図4の概念図で説明した様なオフランイ予備成形による射出成形同時絵付けを行って、カール発生によるハンドリング時の不具合の有無を評価した。なお、射出成形樹脂には、エチレン−プロピレン共重合体ゴムを10重量%添加したポリプロピレン樹脂を使用して、図5に示す如き、射出成形同時絵付用シートSが樹脂成形物7に積層された絵付成形品Pを作製した。この結果、各実施例では、予備成形後の射出成形同時絵付用シートを、射出成形型にセットする際のハンドリング及び位置決め精度も良好であった。しかも、木目柄で絵付けされ且つ透明性も良好で、高級感溢れる意匠感を有する絵付成形品が得られた。しかし、各比較例はカールが大きく予備成形後の射出成形同時絵付用シートにカールが発生しており、射出成形型にセットする際のハンドリングが円滑に行かず、且つ射出成形型への位置決め精度も甘くなり、この為、一部の絵付成形品では、表面の射出成形同時絵付用シートの皺が入り外観不良となった。
1 表面シート
2 装飾層
3 基材シート
3A (表側の)基材シート
3B (裏側の)基材シート
4 プライマー層
5 接着剤層
6 接着層
7 樹脂成形物
31 吸引孔
32 ヒータ
33 シートクランプ
E 水平面
H カールの高さ
Ma 射出成形型(雄型)
Mb 射出成形型(雌型)
Mv 真空成形型
P 絵付成形品
S 射出成形同時絵付用シート

Claims (2)

  1. ラミネートタイプの射出成形同時絵付用シートにおいて、少なくとも、最表面層となる表面シートとして、一方の面に装飾層を形成したポリメチルメタクリレート(フッ素系樹脂を含むものを除く)シートからなる装飾シートと、該装飾シートの前記装飾層面にポリオレフィン系樹脂からなる基材シートを積層してなり、前記表面シートと前記基材シートの総厚が400μm以上、前記表面シートと前記基材シートとの厚み比が、表面シート厚み/基材シート厚み≦0.35であって、かつ、前記表面シートの厚みが30μm以上である、別の型で予備成形が可能な射出成形同時絵付用シート。
  2. 前記基材シートが複層構成である請求項1記載の射出成形同時絵付用シート。
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