JP5015912B2 - 防眩性フィルム - Google Patents
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Description
本発明の防眩性フィルムは、防眩層を備えており、通常、基材の上に防眩層が形成されている。また、この防眩性フィルムの防眩層の上に、さらに低屈折率の樹脂層(低屈折率層)を形成してもよい。
基材としては、光透過性を有する支持体、例えば、合成樹脂フィルムなどの透明支持体が使用される。また、光透過性を有する支持体は、光学部材を形成するための透明ポリマーフィルムで構成されていてもよい。
防眩層はポリマーで構成されている。特に、本発明では、耐擦傷性を向上するために、ポリマーと硬化性樹脂前駆体とを組み合わせて用いてもよく、その場合は、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの硬化性樹脂前駆体との硬化物であってもよい。このような方法で防眩層を製造すると、硬化性樹脂前駆体の硬化により、フィルムの表面に規則的又は周期的な凹凸形状が固定化される。
ポリマー成分としては、通常、熱可塑性樹脂が使用される。熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン系樹脂(脂環式オレフィン系樹脂を含む)、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(2,6−キシレノールの重合体など)、セルロース誘導体(セルロースエステル類、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類など)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)、ゴム又はエラストマー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)などが例示できる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
重合性化合物(ii)の反応性基:エポキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基
(i-2)熱可塑性樹脂(i)の反応性基:ヒドロキシル基
重合性化合物(ii)の反応性基:カルボキシル基又はその酸無水物基、イソシアネート基
(i-3)熱可塑性樹脂(i)の反応性基:アミノ基
重合性化合物(ii)の反応性基:カルボキシル又はその酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基
(i-4)熱可塑性樹脂(i)の反応性基:エポキシ基
重合性化合物(ii)の反応性基:カルボキシル基又はその酸無水物基、アミノ基。
硬化性樹脂前駆体としては、熱や活性エネルギー線(紫外線や電子線など)などにより反応する官能基を有する化合物であり、熱や活性エネルギー線などにより硬化又は架橋して樹脂(特に硬化又は架橋樹脂)を形成可能な種々の硬化性化合物が使用できる。
低屈折率層は、低屈折率樹脂で構成されている。低屈折率層を前記防眩層の少なくとも一方の面に積層することにより、光学部材などにおいて、低屈折率層を最表面となるように配設した場合などに、外部からの光(外部光源など)が、防眩性フィルムの表面で反射するのを有効に防止できる。
本発明の防眩性フィルムは、防眩層が、相分離した複数のドメイン及びマトリックスで構成されるとともに、前記ドメインとマトリックスと(前記ドメインとマトリックスとの間)が凹凸状に形成されている。前記ドメインは、閉じた凹凸状(ループ状)域であり、通常、このループ状(外ループ)は、略閉じていればよい。また、前記ドメインは、略全てが独立していてもよいが、一部の隣接するドメインが細長い(幅の狭い)連絡部で接続されていてもよい。
すなわち、Cの値が100%に近づく程、防眩性フィルムによる像のボケが小さい[参考文献;須賀、三田村,塗装技術,1985年7月号]。
本発明の防眩性フィルムは、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの硬化性樹脂前駆体と、溶媒とを含む溶液で構成された湿潤塗膜を水平面に対して傾斜させるとともに、湿潤塗膜を乾燥させる工程において、湿潤(未乾燥)塗膜に細胞状回転対流を発生させることにより製造できる。より具体的には、通常、前記溶液を基材にコーティングし、得られた湿潤塗膜を傾斜させるとともに、塗膜から溶媒を蒸発させることにより行うことができる。さらに、互いに相分離可能な複数のポリマーと、少なくとも1つの硬化性樹脂前駆体と、沸点100℃以上の溶媒とを含む溶液を基材の上に塗布し、得られた湿潤塗膜を水平面に対して傾斜させて載置した後、乾燥工程で、湿潤塗膜に細胞状回転対流(対流セル)を発生させた後、その塗膜を硬化して製造するのが好ましい。なお、前記基材として剥離性基材を用いる場合には、基材から塗膜を剥離して、防眩性膜としてもよい。
本発明では、前記溶液を塗布した後、細胞状回転対流により、塗膜表面を***させて、表面に規則的又は周期的な凹凸形状を形成する。一般に、回転対流は、溶媒の蒸発乾燥とともに塗膜の表面付近が蒸発熱により冷却された結果、塗膜の上層と下層との間で限界以上の温度差が生じることにより発生する。このような対流は、ベナール型対流と称されている。また、ベナール型対流は、ベナールによって発見され、レイリーによって理論体系付けられたため、ベナール・レイリー対流とも称される。その限界温度差ΔTは、塗膜の厚さd、塗膜(溶液)の動粘性係数ν、塗膜の温度伝導率κ、塗膜の体積膨張係数α、重力加速度gによって決定される。対流は、以下の式で定義されるレイリー数Raが、特定の臨界値を超えると発生する。
このようにして発生した対流は、規則正しく上昇運動と下降運動とが繰り返され、膜表面に規則的又は周期的な凹凸形状が細胞状に配列される。この細胞のアスペクト比(塗布方向/厚み方向)は2/1〜3/1程度になることが知られている。
本発明では、このように回転対流を発生させ、対流の流れ及び固形分濃度差によって生じる表面の凹凸形状を形成するが、このような対流とともに、互いに相分離性を有する2つの成分(ポリマー及び硬化性樹脂前駆体のうち少なくとも2つの成分)を含有する溶液を用いて前記成分を相分離し、相分離構造を形成してもよい。対流と相分離との併用における詳しいメカニズムは解明できていないが、次のように推定できる。
本発明では、ポリマー及び硬化性樹脂前駆体を含む溶液中の溶媒を蒸発させることにより、前記対流や相分離を行うことができる。特に、溶液に含まれる成分の中でも、溶媒は、安定的に対流を発生させるために必要不可欠である。それは、蒸発に伴う気化熱により塗膜表面の温度を低下させる作用を有するからであり、さらに、発生した対流を滞りなく流すための流動性の作用を有するためである。
本発明によれば、対流が発生した際の溶液粘度が低すぎると、対流に伴い***した表面の凹凸形状を保持するために、溶液の粘度は適度に高いのが好ましく、かつ対流が滞りなく流れるためには適度に溶液の粘度は低いのが好ましい。このような溶液の粘度にするために、溶液の固形分濃度は、例えば、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは15〜35重量%程度である。
所望のサイズの細胞状回転対流を発生させるためには、溶液の塗布厚みは、例えば、10〜200μm、好ましくは15〜100μm、さらに好ましくは20〜50μm程度である。対流細胞のアスペクト比が2〜3になることを利用して、例えば、凹凸形状の凸間距離を50μm程度にする場合は、20〜50μm程度の塗布厚みで、基材上に溶液を塗布すれば、溶液中の低沸点溶媒の一部が蒸発することにより、塗膜厚みが薄くなると同時に塗膜の上層と下層との間で温度差が発生し、50μm程度のサイズを有する細胞状回転対流を発生させることができる。
防眩層に異方性を付与するためには、前記溶液を基材に塗布した後、塗膜の硬化前に(例えば、乾燥工程において又は乾燥工程の前段階の工程として)、湿潤塗膜を水平面に対して、所定の角度(例えば、30〜90度、好ましくは45〜90度、さらに好ましくは60〜90度、通常、略90度の角度)傾斜させる。
前記溶液を流延又は塗布した後、溶媒の沸点よりも低い温度(例えば、高沸点溶媒の沸点よりも1〜120℃、好ましくは5〜80℃、特に10〜60℃程度低い温度)で溶媒を蒸発させることにより、細胞状回転対流および相分離を誘起するのが好ましい。例えば、溶媒の沸点に応じて、30〜200℃、好ましくは40〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃程度の温度で乾燥させてもよい。
前記溶液を乾燥した後、熱や活性エネルギー線(紫外線や電子線など)により、塗膜を硬化又は架橋する。硬化方法は、硬化性樹脂前駆体の種類に応じて選択できるが、通常、紫外線や電子線などの光照射により硬化する方法が用いられる。汎用的な露光源は、通常、紫外線照射装置である。なお、光照射は、必要であれば、不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。
低屈折率層の形成方法は、特に制限されず、前記防眩層上に、少なくとも前記樹脂系材料で構成された層を形成できればよいが、通常、前記防眩層上に、低屈折率成分を含む塗工液を塗布又は流延し、熱又は活性光線などにより塗膜を硬化させることにより低屈折率層を形成できる。
本発明の防眩性フィルムは、光散乱特性について異方性を有するとともに、細胞状回転対流により、各凸部が均一に制御された凹凸形状を有するため、均質で高品位な防眩性を有している。さらに、高い耐擦傷性(ハードコート性)を有するとともに、透過散乱光の強度分布を制御できる。特に、透過光を異方的に透過して散乱させながら、特定の角度範囲での散乱強度を大きくできる。さらに、透過像の鮮明性に優れており、表示面での文字ボケも少ない。また、低屈折率層を形成した場合は、その表面では、外光反射を効率よく防止できる。そのため、本発明の防眩性フィルムは、光学部材等の用途に適しており、前記支持体を、種々の光学部材を形成するための透明ポリマーフィルムで構成することもできる。透明ポリマーフィルムと組み合わせて得られた防眩性フィルムは、そのまま光学部材として用いてもよく、光学要素(例えば、偏光板、位相差板、導光板などの光路内に配設される種々の光学要素)と組み合わせて光学部材を形成してもよい。すなわち、光学要素の少なくとも一方の光路面に前記防眩性フィルムを配設又は積層してもよい。例えば、前記位相差板の少なくとも一方の面に防眩性フィルムを積層してもよく、導光板の出射面に防眩性フィルムを配設又は積層してもよい。
本発明の防眩性フィルムは、種々の表示装置、例えば、液晶表示(LCD)装置、陰極管表示装置、有機又は無機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、表面電界ディスプレイ(SED)、リアプロジェクションテレビディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル付き表示装置などの表示装置に使用できる。これらの表示装置は、前記防眩性フィルムや光学部材(特に偏光板と防眩性フィルムとの積層体など)を光学要素として備えている。特に、高精細又は高精彩液晶ディスプレイなどの大型液晶表示装置に装着しても映り込みを防止できるため、液晶表示装置などに好ましく使用できる。
側鎖に重合性不飽和基を有するアクリル樹脂[(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のカルボキシル基の一部に、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチルアクリレートを付加させた化合物;ダイセル化学工業(株)製、サイクロマーP(ACA)320M、固形分44.2重量%、溶剤:1−メトキシ−2−プロパノール(MMPG)(沸点119℃)]5.88重量部、セルロースアセテートプロピオネート(アセチル化度=2.5%、プロピオニル化度=46%、ポリスチレン換算数平均分子量75,000;イーストマン社製、CAP−482−20)0.8重量部、多官能アクリル系UV硬化モノマー(ダイセルサイテック(株)製、DPHA)3.3重量部、多官能アクリル系UV硬化モノマー(ダイセルサイテック(株)製、PETIA)3.3重量部、及び光開始剤(チバスペシャルティーケミカルズ社製、イルガキュア184)0.5重量部を、メチルエチルケトン(MEK)(沸点80℃)24.7重量部、1−ブタノール(BuOH)(沸点113℃)5.2重量部、及び1−メトキシ−2−プロパノール(沸点119℃)4.5重量部の混合溶媒に溶解した。なお、セルロースアセテートプロピオネートとアクリル樹脂は非相溶であり、得られた溶液は濃縮とともに相分離性を示す。この溶液を、36番のワイヤーバーを用いてトリアセチルセルロースフィルム上に塗布した後、直ちにフィルムの一端(製膜方向の端部)を持ち上げ、縦(垂直)に吊るした。縦に吊るして30秒間保持した後、直ちに80℃、ファン風速4m/分の防爆オーブン内に投入し、1分間乾燥させることにより、対流セル中に相分離構造を発生させ、表面凹凸構造を有する厚さ約10.5μmのコート層を形成した。そして、コート層に、メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)からの紫外線を約30秒間照射することによりUV硬化処理し、ハードコート性および表面凹凸構造を有する防眩性フィルムを作製した。
側鎖に重合性不飽和基を有するアクリル樹脂[(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のカルボキシル基の一部に、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチルアクリレートを付加させた化合物;ダイセル化学工業(株)製、サイクロマーP(ACA)320M、固形分44.2重量%、溶剤:1−メトキシ−2−プロパノール(MMPG)(沸点119℃)]5.66重量部、セルロースアセテートプロピオネート(アセチル化度=2.5%、プロピオニル化度=46%、ポリスチレン換算数平均分子量75,000;イーストマン社製、CAP−482−20)0.6重量部、多官能アクリル系UV硬化モノマー(ダイセルサイテック(株)製、DPHA)2.76重量部、多官能アクリル系UV硬化モノマー(ダイセルサイテック(株)製、PETIA)2.76重量部、及び光開始剤(チバスペシャルティーケミカルズ社製、イルガキュア184)0.4重量部を、メチルエチルケトン(MEK)25重量部、1−ブタノール(BuOH)5.24重量部、及び1−メトキシ−2−プロパノール3重量部の混合溶媒に溶解した。得られた溶液を用いてパイロット機にて塗布を行った。なお、このパイロット機は、コーターヘッドがマイクログラビア方式(45番)であり、乾燥炉(温度70℃、ファン風速4m/分)は10mである。さらに、乾燥炉の入口はコーターヘッドのほぼ真上にあり、コーターヘッドでコートされて30cm進んだ後に、フィルムが縦に立つように(フィルムの製膜方向が重力方向と略平行な状態で)真上に上がり、約2m進んだ(上昇した)後に乾燥炉に入るようなパスになっている。このパイロット機を用いて、線速6m/分でトリアセチルセルロースフィルム上に溶液を塗布し、表面凹凸構造を有する厚さ約10μmのコート層を形成した。そして、乾燥炉から出てきたコート層に、メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)からの紫外線を約30秒間照射することによりUV硬化処理し、ハードコート性および表面凹凸構造を有する防眩性フィルムを作製した。
溶液をトリアセチルセルロースフィルム上に塗布した後、垂直に吊すことなく、30秒間放置し、80℃、風速4m/分の防爆オーブン内に投入した以外は実施例1と同様にして、10.5μmのコート層を形成させた。そして、コート層に、メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)からの紫外線を約30秒間照射することによりUV硬化処理し、ハードコート性および表面凹凸構造を有する防眩性フィルムを作製した。
実施例1のハードコート性および表面凹凸構造を有するコート層に、低屈折率層として、熱硬化性含フッ素化合物塗工液(日産化学(株)製、LR204−6、固形分1重量%)を5番のワイヤーバーを用いて塗布し、乾燥後、90℃で5分間熱硬化させ、低反射防眩性フィルムを作製した。
比較例1のハードコート性および表面凹凸構造を有するコート層に、低屈折率層として、熱硬化性含フッ素化合物塗工液(日産化学(株)製、LR204−6、固形分1重量%)を5番のワイヤーバーを用いて塗布し、乾燥後、90℃で5分間熱硬化させ、低反射防眩性フィルムを作製した。
ヘイズメーター(日本電色(株)製、商品名「NDH−5000W」)を用いて測定した。
防眩性フィルムの写像鮮明度を、写像測定器(スガ試験機(株)製、商品名「ICM−1DD」)を用いて、光学櫛(櫛歯の幅=0.25mm、0.5mm)を用いて、JIS K7150に基づいて測定した。写像鮮明度は、フィルムの製膜方向と光学櫛の櫛歯の方向とが平行になるようにフィルムを設置した場合(方法1)と、フィルムの製膜方向と光学櫛の櫛歯の方向とが直交するようにフィルムを設置した場合(方法2)について測定し、両者の差(絶対値)を算出した。
防眩性フィルムの透過散乱特性を、変角光度計測定装置((株)村上色彩技術研究所製、GP−200)を用いて測定し、出射角0°、30°の透過散乱光強度を測定し、散乱強度比を求めた。
防眩性フィルムの裏面を粘着処理し、それぞれ、正面輝度450cd/m2、コントラスト400対1、20型、解像度60ppiのVA(垂直配向)型LCDパネルの表面に、防眩層の製膜方向(MD方向)が重力方向と垂直となる方向(水平方向)となるように、貼り付け、以下の方法でぎらつき及び防眩性を評価した。
パネル表面から1m離れた距離から画面に緑又は白を表示し、ぎらつきが感じられるかどうかを以下の基準で評価した。
○:ぎらつきは認められるが気にならないレベルである
△:ぎらつきが認められ、気になるレベルである
×:強いぎらつきが認められ、非常に気になる。
パネルから斜め上方向に5m離れた天井に備え付けた蛍光灯ついて、LCDパネル(電源オフ又は黒表示)の表面での照り返しを観察し、その映り込みの輪郭がぼかされているかどうかを以下の基準で評価した。
○:蛍光灯の輪郭の映り込みはわずかに認められるが、気にならないレベルである
△:蛍光灯の輪郭の映り込みが認められ、気になるレベルである
×:強く蛍光灯の輪郭が映り込み、非常に気になる。
Claims (19)
- ポリマーで構成されたマトリックスと、このマトリックスと相分離し、かつポリマーで構成された複数のドメインとで構成された防眩層を備えたフィルムであって、前記防眩層の表面において、前記ドメインと前記マトリックスとが凹凸状に形成され、かつ0.5mm幅の光学櫛を用いた写像性測定器で測定した写像鮮明度において、光学櫛に対するフィルムの設置方向を90度変化させたときの写像鮮明度の差(絶対値)が1〜30である防眩性フィルム。
- フィルム表面での反射光の散乱強度が異方性を有している請求項1記載の防眩性フィルム。
- ドメイン内に、相分離により生成し、かつ少なくとも1つの凹凸部が形成されている請求項1記載の防眩性フィルム。
- 防眩層が、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの硬化性樹脂前駆体との硬化物である請求項1記載の防眩性フィルム。
- 硬化性樹脂前駆体の硬化により、凹凸形状が固定化されている請求項4記載の防眩性フィルム。
- ポリマーが、互いに相分離可能な複数のポリマーで構成されるとともに、硬化性樹脂前駆体が、前記複数のポリマーのうち、少なくとも1つのポリマーと相溶性を有する請求項4記載の防眩性フィルム。
- 複数のポリマーのうち、少なくとも1つのポリマーが、硬化性樹脂前駆体の硬化反応に関与する官能基を有している請求項6記載の防眩性フィルム。
- 複数のポリマーのうち、少なくとも1つのポリマーが、(メタ)アクリロイル基を有する請求項6記載の防眩性フィルム。
- 互いに相分離可能な複数のポリマーが、セルロース誘導体と、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂及びポリエステル系樹脂から選択された少なくとも一種の樹脂とで構成されるとともに、前記複数のポリマーのうち少なくとも1つのポリマーが、重合性基を有している請求項6記載の防眩性フィルム。
- 透明ポリマーフィルムで構成された基材の上に防眩層が形成されている請求項1記載の防眩性フィルム。
- 防眩層の上に、さらに低屈折率の樹脂層が形成されている請求項1記載の防眩性フィルム。
- 低屈折率の樹脂層が、屈折率1.3〜1.47の屈折率を有する樹脂で構成されている請求項11記載の防眩性フィルム。
- 全光線透過率が70〜100%であるとともに、ヘーズが1〜30%であり、かつ0.5mm幅の光学櫛を用いた写像性測定器で測定した写像鮮明度が10〜70%である請求項1記載の防眩性フィルム。
- フィルムへの入射光の透過において、入射光の一部が、入射光から0.01〜1°の角度で格子状回折を生じ、かつ散乱光プロファイルにおける出射角0°の光強度(I0)に対する出射角30°の散乱光強度(I30)の比(I30/I0)が、0.00001〜0.001%の範囲にある請求項1記載の防眩性フィルム。
- 液晶表示装置、陰極管表示装置、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、表面電界ディスプレイ、リアプロジェクションテレビディスプレイ、プラズマディスプレイ及びタッチパネル式入力装置から選択された少なくとも一種の表示装置に用いられる請求項1記載の防眩性フィルム。
- 少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの硬化性樹脂前駆体と、溶媒とを含む溶液で構成された湿潤塗膜を水平面に対して傾斜させるとともに、湿潤塗膜を乾燥させる工程において、湿潤塗膜に細胞状回転対流を発生させる請求項1記載の防眩性フィルムの製造方法。
- 互いに相分離可能な複数のポリマーと、少なくとも1つの硬化性樹脂前駆体と、沸点100℃以上の溶媒とを含む溶液を基材に上に塗布して形成された湿潤塗膜を水平面に対して10〜90度傾斜させて載置した後、乾燥工程で、湿潤塗膜に細胞状回転対流を発生させた後、その塗膜を硬化する請求項16記載の製造方法。
- 溶媒が少なくとも2種類の沸点の異なる溶媒で構成されている請求項16記載の製造方法。
- 活性エネルギー線及び熱から選択された少なくとも一種を作用させて、塗膜を硬化する請求項16記載の製造方法。
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