JP5013214B2 - レーン判定装置及びレーン判定プログラム、並びにそれを用いたナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
地図データベース15は、所定の領域毎に分けられた地図情報Mと、この地図情報Mに関連付けられた複数の地物情報Fとが格納されたデータベースである。図2は、地図データベース15に格納されている地図情報M及び地物情報Fの構成の例を示す説明図である。この図に示すように、地図データベース15には、道路ネットワークレイヤm1、道路形状レイヤm2、地物レイヤm3が格納されている。
画像情報取得部3は、撮像装置21により撮像した自車位置周辺の画像情報Gを取得する機能部である。この画像情報取得部3が、本発明における「画像情報取得手段」に相当する。ここで、撮像装置21は、撮像素子を備えた車載カメラ等であって、少なくとも自車両の周辺の道路の路面を撮像可能な位置に設けられている。このような撮像装置21としては、例えば、図3に示すような自車両の後方の路面を撮像するバックカメラを用いると好適である。そして、画像情報取得部3は、撮像装置21により撮像したアナログの撮像情報を所定の時間間隔で取り込み、デジタル信号の画像情報Gに変換して取得する。この際の画像情報Gの取り込みの時間間隔は、例えば、10〜50ms程度とすることができる。これにより、画像情報取得部3は、撮像装置21により撮像した複数フレームの画像情報Gを連続的に取得することができる。図4は、画像情報取得部3により取得された画像情報Gの一例を示す図である。ここで取得された画像情報Gは、画像認識部6へ出力される。
自車位置情報取得部4は、自車両の現在位置を示す自車位置情報Pを取得する機能部である。この自車位置情報取得部4が、本発明における「自車位置情報取得手段」に相当する。ここでは、自車位置情報取得部4は、GPS受信機22、方位センサ23、及び距離センサ24と接続されている。ここで、GPS受信機22は、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信する装置である。このGPS信号は、通常1秒おきに受信され、自車位置情報取得部4へ出力される。自車位置情報取得部4では、GPS受信機22で受信されたGPS衛星からの信号を解析し、自車両の現在位置(緯度及び経度)、進行方位、移動速度等の情報を取得することができる。方位センサ23は、自車両の進行方位又はその進行方位の変化を検出するセンサである。この方位センサ23は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリューム、車輪部に取り付ける角度センサ等により構成される。そして、方位センサ23は、その検出結果を自車位置情報取得部4へ出力する。距離センサ24は、自車両の車速や移動距離を検出するセンサである。この距離センサ24は、例えば、車両のドライブシャフトやホイール等が一定量回転する毎にパルス信号を出力する車速パルスセンサ、自車両の加速度を検知するヨー・Gセンサ及び検知された加速度を積分する回路等により構成される。そして、距離センサ24は、その検出結果としての車速及び移動距離の情報を自車位置情報取得部4へ出力する。本実施形態においては、方位センサ23が、自車両の進行方向の変化を検出する進行方向検出手段として機能する。
データ抽出部5は、自車位置情報取得部4で取得された自車位置情報P等に基づいて、地図データベース15から必要な地図情報Mや地物情報Fを抽出する機能部である。本実施形態においては、データ抽出部5は、自車位置情報Pに基づいて、自車両の周辺に存在する対象地物の地物情報Fを抽出して取得し、画像認識部6へ出力する。また、データ抽出部5は、不明区間Uを退出後の道路に存在する対象地物の地物情報Fを抽出して取得し、レーン特定可否判定部8へ出力する。したがって、本実施形態においては、このデータ抽出部5が、本発明における「地物情報取得手段」に相当する。ここで、本実施形態において「対象地物」とは、画像認識部6による画像認識処理の対象となり、更にレーン特定可否判定部8によるレーン特定の可否についての判定処理の対象となる区画線や交通規制等の道路標示を表す。本実施形態においては、このデータ抽出部5により、自車両が進行する道路の各レーンを区画する区画線の形態を表す区画線形態情報Zが取得され、また、道路における交通規制を示す規制標示の形態を表す規制標示形態情報Rが取得される。また、データ抽出部5は、自車位置情報Pと自車両の周辺の地図情報Mとに基づいて、自車両が走行中の道路のレーン情報を抽出して取得し、退出レーン判定部11へ出力する。ここで取得されるレーン情報は、自車両が走行中の道路における自車両の進行方向のレーン数の情報を含んでいる。
画像認識部6は、画像情報取得部3で取得された画像情報G(図4を参照)に対する画像認識処理を行う機能部である。この画像認識部6が、本発明における「画像認識手段」に相当する。本実施形態においては、画像認識部6は、データ抽出部5により取得された自車両の周辺の対象地物の地物情報Fを用いて、画像情報Gに含まれる対象地物の画像認識処理を行う。ここでは、画像認識処理の対象となる対象地物は、上述したように、道路の路面に設けられた区画線や交通規制等の道路標示である。具体的には、画像認識部6は、取得された画像情報Gに対して二値化処理やエッジ検出処理等を行い、当該画像情報Gに含まれている対象地物(区画線や交通規制等の道路標示)の輪郭情報を抽出する。その後、画像認識部6は、データ抽出部5で抽出された地物情報Fに含まれる、対象地物の形態情報のそれぞれに示される形態のいずれかと一致する輪郭情報を抽出する。当該形態情報と一致する輪郭情報が抽出された場合には、当該輪郭情報に係る地物を対象地物として認識する。そして、自車両と当該輪郭情報に係る対象地物との位置関係を演算し、当該対象地物の地物種別及び自車両との位置関係の情報を、画像認識結果として走行レーン判定部7に出力する。自車両と画像情報Gに含まれる対象地物との位置関係は、当該対象地物の画像情報G中の位置と、自車両への撮像装置21の取付位置、取付角度、及び画角等に基づいて予め演算された自車位置と画像情報G中の各位置との関係を示す情報とに基づいて演算することができる。
走行レーン判定部7は、自車両が走行中のレーンである走行レーンを判定する機能部である。この走行レーン判定部7が、本発明における「走行レーン判定手段」に相当する。走行レーン判定部7は、後述する不明区間U以外の領域において自車両の周囲に存在する区画線の形態を画像認識し、当該区画線の形態の組み合わせに基づいて自車両が走行中のレーンである走行レーンを判定する。本実施形態においては、走行レーン判定部7は、画像認識部6により認識された区画線の形態の組み合わせと、区画線形態情報Zが表す自車両が進行する道路の区画線の形態とに基づいて、走行レーンを判定する。以下では、この走行レーン判定部7による走行レーンの判定処理を走行レーン判定処理という。具体的には、例えば、走行レーン判定部7は、画像認識部6による画像認識結果に示される自車両の周辺の区画線の種別(実線、破線、二重線等の線種)及び各区画線と自車両との位置関係と、自車両の周辺に存在する区画線の地物情報Fとに基づいて、走行レーンを判定する。そして、走行レーン判定部7は、この走行レーン判定処理による判定結果に示される走行レーンの情報を走行レーン情報S1として生成する。
レーン特定可否判定部8は、不明区間Uからの退出後の各レーンについて、走行レーン判定部7により走行レーンが特定可能であるか否かを判定する機能部である。このレーン特定可否判定部8が、本発明における「レーン特定可否判定手段」に相当する。本実施形態においては、レーン特定可否判定部8は、不明区間Uがあることを不明区間Uに進入する前に検知する。自車両が進行する道路の前方に不明区間Uがあることは、地図データベース15に記憶された、例えば交差点や料金所に対応するノードnを参照して検知することができる。
不明区間検出部9は、自車両の不明区間Uへの進入点を検出する機能部である。自車両が不明区間Uへ進入したことを不明区間検出部9が検出したとき、退出レーン判定部11による退出レーン判定処理において、レーン移動判定部10がレーン移動範囲Aを判定する処理を行うための基準点aが設定される。本実施形態においては、上記のとおり、走行レーン判定部7が、データ抽出部5により取得された自車両の周辺に存在する区画線の地物情報Fと、画像認識部6による区画線の画像認識結果とに基づいて、走行レーンの判定を行う構成としている。そのため、本実施形態においては、走行レーン判定部7による走行レーンの判定ができない区間が、画像認識部6による区画線の形態が画像認識できない道路の区間となる。したがって、不明区間検出部9は、画像認識部6により自車両の周辺の区画線を画像認識できない状態のときに、自車両が不明区間U内を走行中であることを検出する。より具体的には、走行レーン判定部7は、自車両の両側の区画線の画像認識結果に基づいて走行レーンの判定を行うため、不明区間検出部9は、画像認識部6により自車両の両側の区画線の双方を画像認識できない区間を不明区間Uとして検出する。このような不明区間Uとしては、例えば、交差点等のように元々路面に区画線が設けられていない区間のほか、区画線がかすれているために画像認識ができない区間等が該当する。図6、8、及び10には、区画線が設けられていない交差点内を不明区間Uとして検出した場合の例を示している。自車両が不明区間Uを走行中であることを検出したとき、不明区間検出部9はその結果をレーン移動判定部10及び退出レーン判定部11に出力する。
レーン移動判定部10は、自車両の車速Vと走行距離とに基づいて、不明区間U内を走行中に、自車両が移動した可能性があるレーン数の範囲であるレーン移動範囲Aを判定する機能部である。このレーン移動判定部10が、本発明における「レーン移動判定手段」に相当する。本実施形態においては、レーン移動判定部10は、まず、距離センサ24により取得される自車両の車速Vに基づいて、自車両が走行中のレーンから隣接するレーンへ移動するのに要する走行距離である単位レーン移動距離Dを求める。すなわち、単位レーン移動距離Dは、この距離を超えて自車両が走行した場合には1レーン分のレーン移動が行われた可能性があると判定する基準となる距離である。ここでは、単位レーン移動距離Dは、下記の式(1)に示すように、基準レーン移動時間Tに、自車両の車速Vを乗じて得られる値とする。
〔単位レーン移動距離D〕=〔基準レーン移動時間T〕×〔車速V〕・・・(1)
この式において、基準レーン移動時間Tは、自車両が走行中のレーンから隣接するレーンへ移動するのに要する基準時間である。具体的には、基準レーン移動時間Tとしては、標準的な運転操作によるレーン移動(車線変更)に要する時間を設定し、例えば、2〜3秒程度の一定値を設定すると好適である。一例として、基準レーン移動時間Tが2秒に設定されており、自車両が60〔km/時〕の車速Vで走行中である場合には、単位レーン移動距離Dは、約33〔m〕となる。なお、本実施形態の説明において、単位レーン移動距離に関する符号「D」は、図6、8及び10の例における各基準点a〜cにおける単位レーン移動距離Da〜Dcを包括的に表すものである。
退出レーン判定部11は、走行レーン判定部7による走行レーンの判定ができない区間である不明区間Uがある場合に、不明区間Uからの退出後の走行レーンである退出レーンを判定する機能部である。この退出レーン判定部11が、本発明における「退出レーン判定手段」に相当する。以下では、この退出レーン判定部11による不明区間Uからの退出後の走行レーンの判定処理を退出レーン判定処理という。本実施形態においては、退出レーン判定部11は、まず、不明区間Uへの進入前の走行レーン情報S1に示される走行レーンから両側に、不明区間Uから退出した際のレーン移動範囲A分広げた範囲内に含まれる一又は二以上のレーンを、不明区間Uからの退出後の走行レーンの候補である退出レーン候補Cとして取得する。例えば、レーン移動範囲Aが「1」である場合(A=1)には、退出レーン判定部11は、走行レーン情報S1に示される走行レーンから両側に1レーン分広げた範囲に含まれるレーン、すなわち、走行レーン情報S1に示される走行レーンとその両側に隣接する2つのレーンを、不明区間Uからの退出後の退出レーン候補Cとして取得する。
判定結果としての退出レーン情報S2は、ナビゲーション用演算部13へ出力される。
中断判定部12は、進行方向検出手段としての方位センサ23により、レーン移動の際に想定される進行方向の変化量よりも大きい自車両の進行方向の変化を検出した場合に、退出レーン判定部11による退出レーンの判定処理を中断する判定を行う機能部である。本実施形態においては、中断判定部12は、自車両の進行方向の変化量に関して予め定めた規定値以上の出力が、方位センサ23から出力された場合に、退出レーン判定部11による退出レーンの判定処理を中断する判定を行う。すなわち、中断判定部12は、方位センサ23からの出力が規定値未満である限り、中断判定を行わない。そして、この中断判定部12による中断判定が行われた場合には、退出レーン判定部11は、走行レーン判定部7やレーン特定可否判定部8、レーン移動判定部10による判定結果に関わらず、不明区間Uからの退出後の自車両が走行中の道路の全てのレーンを退出レーン情報S2として生成する処理を行う。これは、交差点での右折や左折等のような、通常のレーン移動を超える自車両の進路変更があった場合には、退出レーン判定部11による判定処理が無意味なものとなるためである。これにより、退出レーン判定部11による退出レーンの誤判定を防止することができる。
ナビゲーション用演算部13は、主にナビゲーション装置1としての案内機能を実行するためのアプリケーションプログラムAPに従って動作する機能部である。このナビゲーション用演算部13が、本発明における「ナビゲーション用演算手段」に相当する。ここで、アプリケーションプログラムAPは、自車位置情報取得部4により取得された自車位置情報P、データ抽出部5により抽出された地図情報M、並びに走行レーン判定部7により判定された走行レーンの情報としての走行レーン情報S1及び退出レーン情報S2等を参照して動作する。そして、ナビゲーション用演算部13は、アプリケーションプログラムAPに従い、例えば、データ抽出部5により地図データベース15から自車両の周辺の地図情報Mを取得して表示入力装置25に地図の画像を表示するとともに、当該地図の画像上に、自車位置情報Pに基づいて自車位置マークを重ね合わせて表示する処理を行う。また、ナビゲーション用演算部13は、アプリケーションプログラムAPに従い、出発地から目的地までの経路の探索を行い、更に、このように探索された経路と自車位置情報Pとに基づいて、表示入力装置25及び音声出力装置26の一方又は双方を用いて経路誘導を行う。この際、アプリケーションプログラムAPは、走行レーン判定部7や退出レーン判定部11により判定された走行レーンの情報を参照し、自車位置表示、経路探索、及び経路誘導等のナビゲーション動作を行う。具体的には、例えば、表示入力装置25に判定された走行レーンを表示し、或いは判定された走行レーンに応じて無理な車線変更が必要になる経路誘導を中止する等の動作を行う。
次に、本実施形態に係るレーン判定装置2を含むナビゲーション装置1において実行されるレーン判定処理の手順(レーン判定プログラム)について説明する。図11は、本実施形態に係るレーン判定処理の全体の手順を示すフローチャートである。図12は、退出レーン判定処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。図13は、レーン移動判定処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。以下に説明する各処理の手順は、上記の各機能部を構成するハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実行される。上記の各機能部がプログラムにより構成される場合には、ナビゲーション装置1が有する演算処理装置が、上記の各機能部を構成するレーン判定プログラムを実行するコンピュータとして動作する。
まず、レーン判定処理の全体の手順について説明する。図11に示すように、走行レーン判定に際して、ナビゲーション装置1では、まず、自車位置情報取得部4により自車位置情報Pを取得する(ステップ#01)。次に、データ抽出部5により、自車両の周辺に存在する対象地物の地物情報Fを地図データベース15から抽出して取得する(ステップ#02)。また、画像情報取得部3により、自車両に搭載された撮像装置21により撮像した画像情報Gを取得する(ステップ#03)。そして、画像認識部6により、画像情報Gに含まれる対象地物の画像認識処理を行う(ステップ#04)。その後、走行レーン判定部7により、走行レーン判定処理を行い、走行レーン情報S1を取得する(ステップ#05)。ここで、走行レーン判定部7による走行レーン判定処理は、上記のとおり、不明区間U以外の領域において行う走行レーンの判定処理である。この走行レーン判定部7による走行レーン判定処理の内容については既に説明したのでここでは省略する。次に、レーン特定可否判定部8により、地図データベース15を参照して自車両が進行する道路の前方に走行レーン判定部7による走行レーンの判定ができない区間である不明区間Uがあるか否かを判定する(ステップ#06)。レーン特定可否判定部8により、前方に不明区間Uがないと判定された場合には(ステップ#06:No)、処理は終了する。また、レーン特定可否判定部8により、前方に不明区間Uがあると判定された場合には(ステップ#06:Yes)、退出レーン判定処理が実行される(ステップ#07)。以上で、レーン判定処理を終了する。
次に、退出レーン判定処理の手順について説明する。図12に示すように、まず、データ抽出部5は、不明区間Uを退出後の道路における区画線形態情報Z及び規制標示形態情報Rを取得する(ステップ#21)。次に、レーン特定可否判定部8は、データ抽出部5により取得された区画線形態情報Z及び規制標示形態情報Rに基づいて、不明区間Uからの退出後の各レーンについて、走行レーン判定部7により走行レーンが特定可能であるか否かを判定する(ステップ#22)。次に、レーン特定可否判定部8により、全てのレーンが特定可能であるか否かを判定する(ステップ#23)。全てのレーンが特定可能であると判定された場合には(ステップ#23:Yes)、次に、中断判定部12により、退出レーン判定部11による退出レーンの判定処理を中断する判定があったか否かを判定する(ステップ#31)。中断判定部12により、退出レーンの判定処理を中断する判定があった場合には(ステップ#31:Yes)、後述するステップ#33の処理を実行する。一方、中断判定部12が、退出レーンの判定処理を中断する判定を行なわなかった場合には(ステップ#31:No)、退出レーン判定部11は、走行レーン情報S1に示される、不明区間Uに進入前の走行レーンを退出レーンと判定し、そのような退出レーン情報S2を生成する(ステップ#32)。
次に、ステップ#25のレーン移動判定処理の詳細について説明する。図13に示すように、レーン移動判定部10は、まず、不明区間Uへの進入時のレーン移動範囲Aを「0」(A=0)とする(ステップ#41)。次に、レーン移動判定部10は、距離センサ24の検出結果に基づいて、不明区間Uへの進入点である基準点a(図6、8及び10を参照)での自車両の車速Vの情報を取得する(ステップ#42)。そして、レーン移動判定部10は、ステップ#42で取得された自車両の車速Vに基づいて、単位レーン移動距離Da(図6、8及び10を参照)を算出して求める(ステップ#43)。この単位レーン移動距離Daの算出方法については既に説明したので、ここでは説明を省略する。その後、レーン移動判定部10は、距離センサ24の検出結果に基づいて、不明区間Uへの進入点である基準点aからの走行距離の情報を取得する(ステップ#44)。
(1)上記の実施形態においては、走行レーン判定部7が、区画線形態情報Zや規制標示形態情報R等の地物情報Fに基づいて走行レーンを判定する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、区画線形態情報Zや規制標示形態情報R以外の地物情報F、例えば、停止線や中央線等に代表される指示標示の形態を表す情報等に基づいて走行レーンを判定する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、例えばVICS(登録商標;Vehicle Information and Communication System(道路交通情報通信システム))から配信される道路交通情報等のように、自車両の外部に設置された施設から提供される情報により走行レーンを判定する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
2 レーン判定装置
3 画像情報取得部(画像情報取得手段)
5 データ抽出部(地物情報取得手段)
6 画像認識部(画像認識手段)
7 走行レーン判定部(走行レーン判定手段)
8 レーン特定可否判定部(レーン特定可否判定手段)
10 レーン移動判定部(レーン移動判定手段)
11 退出レーン判定部(退出レーン判定手段)
13 ナビゲーション用演算部(ナビゲーション用演算手段)
23 方位センサ(進行方向検出手段)
F 地物情報
G 画像情報
Z 区画線形態情報
R 規制標示形態情報
A レーン移動範囲
U 不明区間
V 車速
D 単位レーン移動距離
C 退出レーン候補
AP アプリケーションプログラム
Claims (13)
- 自車両が走行中のレーンである走行レーンを判定する走行レーン判定手段と、
前記走行レーン判定手段による走行レーンの判定ができない区間である不明区間がある場合に、前記不明区間からの退出後の走行レーンである退出レーンを判定する退出レーン判定手段と、
前記不明区間からの退出後の各レーンについて、前記走行レーン判定手段により走行レーンが特定可能であるか否かを判定するレーン特定可否判定手段と、を備え、
前記退出レーン判定手段は、前記レーン特定可否判定手段により走行レーンが特定可能であると判定されたレーンを、前記退出レーンの候補から除外して前記退出レーンを判定するレーン判定装置。 - 自車両が進行する道路に設けられた地物に係る地物情報を取得する地物情報取得手段を備え、
前記レーン特定可否判定手段は、前記地物情報に基づいて、前記走行レーン判定手段により走行レーンが特定可能であるか否かを判定する請求項1に記載のレーン判定装置。 - 前記地物情報は、道路の各レーンを区画する区画線の形態を表す区画線形態情報を含み、
前記レーン特定可否判定手段は、一のレーンについて、当該レーンの両側の区画線の形態の組み合わせが他のレーンの両側の区画線の形態の組み合わせと一致しない場合に、前記走行レーン判定手段により走行レーンが特定可能であると判定する請求項2に記載のレーン判定装置。 - 前記地物情報は、道路における交通規制を示す規制標示の形態を表す規制標示形態情報を含み、
前記レーン特定可否判定手段は、一のレーンについて、当該レーンに設けられた一又は二以上の規制標示の組み合わせが他のレーンに設けられた一又は二以上の規制標示の組み合わせと一致しない場合に、前記走行レーン判定手段により走行レーンが特定可能であると判定する請求項2又は3に記載のレーン判定装置。 - 前記退出レーン判定手段は、前記レーン特定可否判定手段が全てのレーンについて前記走行レーン判定手段により走行レーンが特定可能であると判定した場合には、前記不明区間への進入前に前記走行レーン判定手段により判定された走行レーンを前記退出レーンと判定する請求項1から4のいずれか一項に記載のレーン判定装置。
- 自車両の車速と走行距離とに基づいて、前記不明区間内を走行中に、自車両が移動した可能性があるレーン数の範囲であるレーン移動範囲を判定するレーン移動判定手段を備え、
前記退出レーン判定手段は、前記不明区間への進入前に前記走行レーン判定手段により判定された走行レーンと、前記レーン移動判定手段により判定された前記レーン移動範囲とに基づいて設定される退出レーン候補の中から、前記退出レーンを判定する請求項1から5のいずれか一項に記載のレーン判定装置。 - 前記レーン移動判定手段は、自車両の車速に基づいて、自車両が走行中のレーンから隣接するレーンへ移動するのに要する走行距離である単位レーン移動距離を求め、自車両の走行距離が前記単位レーン移動距離を超える毎に一レーン分増加させる処理を、前記不明区間から退出するまで繰り返すことにより前記レーン移動範囲を判定する請求項6に記載のレーン判定装置。
- 前記単位レーン移動距離は、自車両が走行中のレーンから隣接するレーンへ移動するのに要する基準時間である基準レーン移動時間に、自車両の車速を乗じて得られる値である請求項7に記載のレーン判定装置。
- 自車位置周辺の画像情報を取得する画像情報取得手段と、前記画像情報に含まれる区画線の形態の画像認識を行う画像認識手段と、を備え、
前記走行レーン判定手段は、前記画像認識手段により認識された区画線の形態の組み合わせと、前記区画線形態情報が表す自車両が進行する道路の区画線の形態とに基づいて、走行レーンを判定する請求項1から8のいずれか一項に記載のレーン判定装置。 - 前記不明区間は、前記画像認識手段により前記区画線の形態を画像認識できない道路の区間である請求項9に記載のレーン判定装置。
- 自車両の進行方向の変化を検出する進行方向検出手段を更に備え、
前記進行方向検出手段により、レーン移動の際に想定される進行方向の変化量よりも大きい自車両の進行方向の変化を検出した場合には、前記退出レーン判定手段は、前記不明区間からの退出後の自車両が走行中の道路の全てのレーンを前記退出レーンと判定する請求項1から8のいずれか一項に記載のレーン判定装置。 - 請求項1から11のいずれか一項に記載のレーン判定装置と、
前記レーン判定装置により判定された退出レーンに基づいて、所定のアプリケーションプログラムに従って経路案内を行なうナビゲーション用演算手段と、
を備えたナビゲーション装置。 - 自車両が走行中のレーンである走行レーンを判定する走行レーン判定ステップと、
前記走行レーン判定手段による走行レーンの判定ができない区間である不明区間がある場合に、前記不明区間からの退出後の走行レーンである退出レーンを判定する退出レーン判定ステップと、
前記不明区間からの退出後の各レーンについて、前記走行レーン判定手段により走行レーンが特定可能であるか否かを判定するレーン特定可否判定ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記退出レーン判定ステップでは、前記レーン特定可否判定ステップにより走行レーンが特定可能であると判定されたレーンを、前記退出レーンの候補から除外して前記退出レーンを判定する処理を実行させるレーン判定プログラム。
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JP2010107386A (ja) | 2010-05-13 |
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