JP5012105B2 - 制御弁式鉛蓄電池 - Google Patents

制御弁式鉛蓄電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5012105B2
JP5012105B2 JP2007064758A JP2007064758A JP5012105B2 JP 5012105 B2 JP5012105 B2 JP 5012105B2 JP 2007064758 A JP2007064758 A JP 2007064758A JP 2007064758 A JP2007064758 A JP 2007064758A JP 5012105 B2 JP5012105 B2 JP 5012105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
electrode plate
mat separator
control valve
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007064758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008226697A (ja
Inventor
晴美 室地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007064758A priority Critical patent/JP5012105B2/ja
Publication of JP2008226697A publication Critical patent/JP2008226697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5012105B2 publication Critical patent/JP5012105B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Cell Separators (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、制御弁式鉛蓄電池に関するものである。
近年、電動カート、電動車椅子といった各種電動車が急速に普及しつつある。このような電動車用の電源としては、ニッケル水素蓄電池やリチウム2次電池に比較して安価な制御弁式鉛蓄電池が広く用いられている。
これらの電動車用に用いる制御弁式鉛蓄電池では、放電容量とともに、放電時の電圧特性、すなわち出力特性が重視される。さらに、回生エネルギーの効率よい回収(回生充電)や、急速充電等、充電受け入れ性に対する要求も高まってきている。
また、当然のことながら、サイクル寿命特性も高いレベルで要求される。充放電サイクルを繰り返して行った制御弁式鉛蓄電池では、正極においては活物質の軟化膨張、負極においては活物質の膨張や硫酸鉛の固定化、電解液減少等の劣化が進行する。
また、鉛蓄電池では、回生や急速充電のための大電流による充電で電解液中の水の減少が促進されるため、充電電流を低く制限する必要上、一般的には、長時間充電(6時間〜24時間)を必要とする。
制御弁式鉛蓄電池の出力特性及び充電受け入れ性を改善するための方法として、セル当たりの正極板と負極板の枚数を増やすことによって、極板の反応有効面積を増大させ、かつ極板間距離を短くする手法が知られている。通常のバックアップ電源用の制御弁式鉛蓄電池では、極板間距離は、2.0mm以上とすることが一般的であるが、この極板間距離を2.0mm未満、特に高出力を要求される制御弁式鉛蓄電池では、1.0mm、0.6mmといった、1.0mm以下の極板間距離を採用する。
このような、極板間距離を短くした制御弁式鉛蓄電池では、充放電サイクルによる活物質膨張のため内部短絡が発生し、短寿命が多く発生する。
このような、膨張した活物質による内部短絡を防ぐために、特許文献1では、セパレータとして、微細ガラス繊維からなるマットと親水化処理された合成繊維不織布を用いる方法が提案されている。
しかしながら、合成繊維不織布を用いた鉛蓄電池を回生エネルギーの回収や急速充電のため大電流で充電すると、サイクル中の電解液減少量が多く、サイクル寿命が短くなるとともに、出力特性が低下する場合があった。また、合成繊維不織布による短絡防止効果が十分でない場合もあり、内部短絡によって、サイクル寿命が短寿命となっていた。
特開平10−40896号公報
本発明は、出力特性とサイクル寿命特性とを高いレベルで両立した制御弁式鉛蓄電池を提供するものである。
前記した課題を解決するために、本発明は、不織布からなる第1のマットセパレータと、不織布からなる第2のマットセパレータとを互いに重ね合わせた状態で正極板と負極板との間に配置し、前記第1のマットセパレータの引張強度が9N/mm2以上かつ30N/mm2以下であり、前記第2のマットセパレータの電池組み込み状態での空孔容積をA、前記空孔容積中に含まれる電解液体積をBとしたとき、(B/A)で与えられる電解液充填率Cを0.76以上とした制御弁式鉛蓄電池を示すものである。また、好ましくは、正極板と負極板間の距離を1.0mm以下とした制御弁式鉛蓄電池に適用する。
上記した本発明の構成によれば、高出力特性とサイクル長寿命特性を兼ね備えた制御弁式鉛蓄電池を提供できる。また、特に、前記正極板と前記負極板間の距離が1.0mm以下の領域は、サイクル用途で制御弁式鉛蓄電池を用いた際に、膨張活物質による内部短絡の発生頻度が高かったが、本発明の構成によれば、高出力特性を得るために、特に正極板と負極板間の距離を1.0mm以下とした制御弁式鉛蓄電池においても、内部短絡と充電時の減液が抑制され、高出力特性と長寿命特性を両立して得ることができるという、顕著な効果を奏する。
本発明の実施の形態による制御弁式鉛蓄電池1の構成を説明する。本発明の制御弁式鉛蓄電池1は、正極板2と負極板3との間に、耐酸性を有した合成樹脂繊維やガラス繊維等の不織布からなる第1のマットセパレータ4と耐酸性を有した合成樹脂繊維やガラス繊維等の不織布からなる第2のマットセパレータ5が重ね合わされた状態で配置され、これらが電解液(図示せず)とともに電槽6内に収納されている。
本発明では、第1のマットセパレータ4の引張強度を9N/mm2以上かつ30N/mm2の範囲とする。本発明においては、第1のマットセパレータとして、PP樹脂やPET樹脂等の耐酸性樹脂繊維の不織布を用いることが、引張強度を確保する上で好ましい。引張強度は、マットの見掛け体積あたりの質量を高めたり、繊維径を太くしたり、繊維マット中にバインダを添加することよって調整することができる。なお、いずれの手法を採用するにせよ、引張強度の増大は、第1のマットセパレータ4の電解液保持量の低下を引き起こす。引張強度と電解液保持量は、強い負の相関関係を有する。
第1のマットセパレータ4の引張強度が9N/mm2未満である場合、膨張した活物質が第1のマットセパレータ4を貫通するため、正極板2と負極板3間が短絡しやすくなる。
第1のマットセパレータ4の引張強度が30N/mm2を越える場合、第1のマットセパレータ4の電解液保持量が低下するため、電池の充電受入性が極端に低下し、電解液中の水分減少が促進され、電池のサイクル寿命特性が低下する。また、第1のマットセパレータ4に当接した正極板2及び負極板3のいずれか一方の極板への電解液補給が阻害されるため、極板表面上でのpHが低下しやすく、結果としてデンドライトショート(樹枝状の鉛析出物による内部短絡)を発生させやすくなると考えられる。
第2のマットセパレータ5は、従来から制御弁式鉛蓄電池に使用されている、0.5〜数μm程度の繊維径を有したガラス繊維の不織布を用いることができる。また、スルホン化等の親水化処理を施したポリプロピレン樹脂繊維等の耐酸性樹脂繊維を用いることもできる。いずれにせよ、本発明では、図1に示したような、第2のマットセパレータ5の電池組み込み状態での空孔容積をA、空孔容積中に含まれる電解液体積をBとしたとき、(B/A)で与えられる電解液充填率Cを0.76以上となる材質のものであればよい。なお、電解液充填率Cは、電解液注液量によって調整することができる。
電解液充填率Cが0.76未満である場合、電解液不足によって、制御弁式鉛蓄電池の出力特性が低下する。また、特に、第1のマットセパレータ4に当接した極板表面のpHの低下を引き起こし、デンドライトショートが発生しやすくなるため、避けるべきである。
電解液充填率Cの値は、最大1となりうるが、この値の上限は、個々の電池の内部構造によって決定付けられる。例えば、電池を倒置した際の弁からの電解液溢れを抑制する等、その電池に求められる耐溢液性能や、負極板での酸素ガス吸収能力によっては、電解液充填率Cの上限を1未満の値、例えば0.95等の値とすればよい。
前記した構成により、高い出力特性と、長いサイクル寿命特性を兼ね備えた制御弁式鉛蓄電池を得ることができる。
なお、特に、図1に示した正極板2と負極板3間の距離、すなわち電池組立状態における第1のマットセパレータ4と第2のマットセパレータ5の厚みの和が1.0mm以下の制御弁式鉛蓄電池において、長いサイクル寿命特性と高い出力特性を両立できる。従来の制御弁式鉛蓄電池においては、正極板と負極板間の距離を1.0mm以下とした場合、高い出力を得ることができるものの、膨張した活物質による短絡が非常に発生しやすく、良好なサイクル寿命を得ることが困難であった。
本発明によれば、正極板と負極板間の距離が1.0mm以下とした制御弁式鉛蓄電池においても、良好な出力特性と良好なサイクル寿命特性を安定して得ることができる。したがって、特に、本発明は、このような、正極板と負極板間の距離を1.0mm以下とした制御弁式鉛蓄電池に適用することが好ましい。
図1には、第1のマットセパレータ4と第2のマットセパレータ5の各一枚を重ね合わせた例を示したが、いずれか一方の2枚がもう一方の1枚を挟み込む構成としてもよい。また、第1のマットセパレータ4と第2のマットセパレータ5とをホットメルトや熱溶着によって両者を接合してもよいが、しなくてもよい。また、第1のマットセパレータ4と第2のマットセパレータ5の一方もしくは両方を袋状に加工し、内部に極板を収納する構造としてもよい。
図1に示した構成において、第1のマットセパレータ4を負極板3側に配置した構成を例示しているが、第1のマットセパレータ4を正極板2側に配置することもできる。電動車用途の制御弁式鉛蓄電池では、負極活物質の膨張が、正極活物質の膨張に比較して顕著となるため、電動ゴルフカート、電動フォークリフト等、電動車向けに本発明の制御弁式鉛蓄電池を用いる場合には第1のマットセパレータ4を負極板3側に配置することが、第2のマットセパレータ5の膨張活物質による破損(穴あき、膨張活物質の貫通)防止の観点で好ましい。
(実施例1)
前記した本発明の実施形態の制御弁式鉛蓄電池において、第1のマットセパレータ4の引張強度と第2のマットセパレータ5の電解液充填率Cを様々に変化させることによって、表1に示す本発明例および比較例に制御弁式鉛蓄電池(以下、電池)を作成、これら各電池の出力特性とサイクル寿命特性を評価した。
Figure 0005012105
なお、本実施例における第1のマットセパレータは、繊維径1.0〜3.0μmのポリプロピレン樹脂繊維の不織布であり、目付け量を調節することによって、引張強度を7.0〜40.0N/mm2 に変化させた。なお、第1のマットセパレータの厚み(19.6kPa加圧時)は0.20mmのものを用いた。なお、引張強度は、19.6kPa加圧時の厚み0.20mm、幅10.0mm、長さ60.0mmの試験片の長手方向に引張強度とした。
本実施例において、第2のマットセパレータは、繊維径0.6〜1.0μmのガラス繊維の不織布であり、19.6kPa加圧時の厚みを0.8mmのものを用いた。第2のマットセパレータへの電解液充填率Cは、注液電解液量によって0.65〜1.00に調整した。19.6kPa加圧状態での第2のマットセパレータに電解液と同様の45wt%硫酸水溶液を減圧状態下で浸し、引き上げた状態の質量と、乾燥状態の第2のマットセパレータ質量からセパレータ質量当たりの最大電解液保液量、すなわち空孔容積Aを算出した。
未注液の各電池について、注液電解液量を変化させ、化成充電した後、第2のマットセパレータを取り出し、セパレータ質量当たりの電解液保液量Bを求め、この保液量Bの空孔容積Aに対する比率(B/A)を第2のマットセパレータにおける電解液充填率Cとした。注液電解液量を変化させることにより、注液電解液量と電解液充填率Cとの相関関係を把握しておき、表1に示した各電池の電解液充填率に対応する電解液を注液した。
なお、本実施例の電池は12V55Ahタイプのモノブロック電池であり、正極板と負極板間の距離を1.0mmとした。なお、正極板の両面には第2のマットセパレータが配置され、負極板の両面には、第1のマットセパレータが配置されている。
電池組立状態において極板群に加わる群圧は19.6kPaであり、この群圧によって第1のマットセパレータと第2のマットセパレータが厚み方向に圧縮された状態となっている。
電池1〜3は、第1のマットセパレータの強度を7.0N/mm2とし、第2のマットセパレータの電解液充填率を、それぞれ0.65、0.76及び1.00としたものである。
電池4〜6は、第1のマットセパレータの強度を9.0N/mm2とし、第2のマットセパレータの電解液充填率を、それぞれ0.65、0.76及び1.00としたものである。
電池7〜9は、第1のマットセパレータの強度を30.0N/mm2とし、第2のマットセパレータの電解液充填率を、それぞれ0.65、0.76及び1.00としたものである。
電池10〜12は、第1のマットセパレータの強度を40.0N/mm2とし、第2のマットセパレータの電解液充填率を、それぞれ0.65、0.76及び1.00としたものである。
上記の電池1〜12について、以下に示す条件で出力特性試験とサイクル寿命試験を行った。
(出力特性試験)
本実施例では、表1に示した各電池を満充電とした後、20A定電流放電(終止電圧10.5V)と14.5V定電圧充電(最大充電電流30A、充電時間12時間)の放電−充電サイクルを20サイクル繰り返した後、1997年1月に刊行された、SAE J1798“RECOMMENDED PRACTICE FOR PERFORMING RATING OF ELECTRIC VEHICLE BATTERY MODULES”で示された条件で、25℃における出力(W、SOC50%放電開始10秒目の値)を測定した。
サイクル寿命試験は、2000年12月に刊行された米国エネルギー省による“PNGV(Partnership for a New Generation of Vehicles) Battery Test Manual”における“Hybrid Life Cycle Test Profiles”に相当する以下の条件、手順により25℃雰囲気下で行った。
(1)各電池を20A定電流放電にてSOC(充電状態)60%まで放電する。
(2)放電停止後10分間後の各電池の開路電圧を測定する。
(3)各電池を表2に示す充放電パターン1で、定電力充放電を3回繰り返す。
なお、表2に示す電力値について、−の値は充電、+の値は放電を示す。
(4)各電池を表3に示す充放電パターン2で、定電力充放電を45回繰り返す。
なお、表3に示す電力値について、−の値は充電、+の値は放電を示す。
(5)各電池に2)に定電圧定電流電源(電源電圧は(2)で測定した開路電圧とし、最大出力電流を55Aとした)に10分間接続する。
(6)上記(3)〜(5)の操作を1サイクルとし、このサイクルを繰り返し行う。
上記の(3)〜(5)の操作中、電池電圧が7Vまで低下した時点でのサイクル数を、本試験における寿命サイクルとした。なお、上記の操作の100サイクル毎に、(2)の開路電圧の測定を行い、最初に測定したSOC60%状態での開路電圧と異なる場合、各電池を、SOC60%±10%に相当する開路電圧になるよう充電もしくは放電を行った。
このSOCを調整する充電及び放電は、それぞれ200W定電力充電、200W定電力放電とした。なお、鉛蓄電池では、開路電圧とSOCとの間に強い相関関係があるため、あらかじめ、開路電圧とSOCとの相関関係を各電池について計測することによって、開路電圧からSOCを得ることができる。行った。範囲内にはいるまで、200W定電力での充放電で調整した。
Figure 0005012105
Figure 0005012105
各電池の出力特性とサイクル寿命特性を表4に示す。
Figure 0005012105
表1に示した結果から、正極板と負極板間の距離を0.7mm及び1.5mmとした場合においても、第1のマットセパレータの引張強度を9.0N/mm2とした電池1〜3については、いずれも活物質による内部短絡が発生し、サイクル寿命は2000サイクル未満で短寿命であった。第1のマットセパレータの引張強度が低いため、膨張した活物質が第2のマットセパレータを貫通した後、第2のマットセパレータをも貫通し、内部短絡したものと考えられる。
第1のマットセパレータの引張強度を40.0N/mm2とした電池10〜12については、サイクル寿命試験において内部短絡は生じないものの、いずれも出力特性が低く、サイクル寿命も短い傾向があった。第1のマットセパレータによって電解液の極板への拡散が妨げられ、出力特性及び充電受入性に悪影響が出るため、好ましい結果が得られなかったと考えられる。また、充電受入性の低下により、充電不足となり、短寿命となったと考えられる。
第1のマットセパレータの引張強度を9.0N/mm2もしくは30.0N/mm2とし、かつ第2のマットセパレータの電解液充填率Cを0.65とした電池4及び電池7は、出力特性も低く、また寿命サイクル数も低下していた。ガラス繊維マットセパレータに含まれる電解液量が低下したためと考えられる。
一方、第1のマットセパレータの引張強度を9.0N/mm2もしくは30.0N/mm2とし、かつ第2のマットセパレータの電解液充填率を0.76もしくは1.00とした本発明例の電池5、電池6、電池8及び電池9は、出力が8000W以上を有し、かつ寿命サイクル数も3000サイクル以上と、他の比較例の電池と比べて、高い出力と、極めて長いサイクル寿命特性を兼ね備えていた。
(実施例2)
実施例1の電池1、電池2、電池4、電池5、電池7、電池8、電池10、電池11について、表5に示すように、極板間距離0.7mm及び1.5mmに変更した電池13〜28を作成した。
Figure 0005012105
電池13及び電池15は、電池1の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
電池14及び電池16は、電池2の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
電池17及び電池19は、電池4の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
電池18及び電池20は、電池5の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
電池21及び電池23は、電池7の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
電池22及び電池24は、電池8の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
電池25及び電池27は、電池10の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
電池26及び電池28は、電池11の正極板−負極板間距離をそれぞれ0.7mm及び1.5mmとした電池である。
上記の電池13〜28は、電池1〜12に用いたものと同様の、19.6kPa加圧時の厚みが0.2mmである第1のマットセパレータを用いた。正極板−負極板間の距離は、第2のマットセパレータの厚みを調整することによって0.7mmもしくは1.5mmとした。
表5に示した電池13〜28についても、実施例1と同条件にて出力特性及びサイクル寿命特性を評価した。これらの結果を表6に示す。
Figure 0005012105
表6に示した結果によれば、第1のマットセパレータの引張強度を9.0N/mm2〜30.0N/mm2とし、第2のマットセパレータの電解液充填率を0.76とすることにより、高い出力と優れたサイクル寿命特性を有した電池を得ることができる。
比較例の電池であり、正極板−負極板間の距離を0.7mmとした電池の寿命サイクル数は500〜1980回であった。また、比較例の電池であり、正極板−負極板間の距離を1.0mmとした電池の寿命サイクル数は850〜2780回であった。さらに、比較例の電池であり、正極板−負極板間の距離を1.5mmとした電池の寿命サイクル数は2200〜2900回であった。
また、寿命劣化モードも実施例1と同様、比較例の電池において第2のマットセパレータの引張強度が7.0N/mm2のものは、膨張活物質による内部短絡が主なものであり、比較例の電池において当該引張強度が9.0〜40.0N/mm2のものは充電不足もしくは、電解液中の水分減少による容量低下で寿命に至っていた。
これらの寿命サイクル数の範囲をみると、正極板−負極板間の距離が1.5mmである場合、サイクル寿命の最大値と最小値の差は700サイクルである一方、当該厚みが1.0mmであるときの当該差は1930サイクル、当該距離が0.7mmである場合の当該差は1480サイクルであった。
これらの結果は、比較例の電池では、正極板−負極板間の距離が0.7mm及び1.0mmの電池は、当該距離が1.5mmの電池に比較して、第2のマットセパレータの引張強度や、第2のマットセパレータの電解液充填率の変化がサイクル寿命特性に及ぼす影響が極めて大きいことを示している。
一方、本発明例の電池では、正極板−負極板間の距離が0.7mmの電池では、寿命サイクル数は3324〜3720サイクル、当該距離が1.0mmでの寿命サイクル数は3150〜3500サイクル、当該厚みが1.5mmでの寿命サイクル数は3281〜3660サイクルであり、正極板−負極板間の距離の変化した場合においても極めて良好な寿命サイクル数を有した制御弁式鉛蓄電池電池を得ることができる。
したがって、特に、正極板−負極板間の距離を1.0mm以下とした電池において、本発明の構成を採用することにより、高い出力特性と、極めて高く、かつ安定したサイクル寿命特性を兼ね備えた制御弁式鉛蓄電池を提供できる。したがって、本発明は、極板間距離が1.0mm以下とした電池に適用することにより、より優れた出力特性と、より優れたサイクル寿命特性を両立することができ、最も好ましい。
本発明により、出力特性・充電受け入れ性・サイクル寿命特性を高レベルで両立した制御弁式鉛蓄電池を提供でき、回生エネルギーの効率よい回収や、電動カート、産業用輸送車など環境に考慮したハイブリットシステム化が可能となる。
本発明の一実施例における制御弁式鉛蓄電池の断面を示す図
符号の説明
1 制御弁式鉛蓄電池
2 正極板
3 負極板
4 第1のマットセパレータ
5 第2のマットセパレータ
6 電槽

Claims (2)

  1. 不織布からなる第1のマットセパレータと、不織布からなる第2マットセパレータとを互いに重ね合わせた状態で正極板と負極板との間に配置し、前記第1のマットセパレータの引張強度が9N/mm2以上かつ30N/mm2以下であり、前記第2のマットセパレータの電池組み込み状態での空孔容積をA、前記空孔容積中に含まれる電解液体積をBとしたとき、(B/A)で与えられる電解液充填率Cを0.76以上とした制御弁式鉛蓄電池。
  2. 前記正極板と前記負極板間の距離が1.0mm以下である請求項1に記載の鉛蓄電池。
JP2007064758A 2007-03-14 2007-03-14 制御弁式鉛蓄電池 Expired - Fee Related JP5012105B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007064758A JP5012105B2 (ja) 2007-03-14 2007-03-14 制御弁式鉛蓄電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007064758A JP5012105B2 (ja) 2007-03-14 2007-03-14 制御弁式鉛蓄電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008226697A JP2008226697A (ja) 2008-09-25
JP5012105B2 true JP5012105B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=39845061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007064758A Expired - Fee Related JP5012105B2 (ja) 2007-03-14 2007-03-14 制御弁式鉛蓄電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5012105B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140255752A1 (en) * 2013-03-07 2014-09-11 Daramic, Llc Laminated oxidation protected separator
JP6136080B2 (ja) * 2015-02-18 2017-05-31 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
CN118073772A (zh) 2015-05-05 2024-05-24 达拉米克有限责任公司 材料化学:复合电池隔板、vrla电池及相关方法
WO2018147866A1 (en) 2017-02-10 2018-08-16 Daramic, Llc Improved separators with fibrous mat, lead acid batteries, and methods and systems associated therewith
JP7097403B2 (ja) * 2020-03-31 2022-07-07 古河電池株式会社 鉛蓄電池

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4956858B2 (ja) * 2001-03-01 2012-06-20 パナソニック株式会社 制御弁式鉛蓄電池
JP2003229181A (ja) * 2002-02-04 2003-08-15 Japan Storage Battery Co Ltd 鉛蓄電池の充電制御方法
JP4298216B2 (ja) * 2002-04-17 2009-07-15 日本板硝子株式会社 密閉型鉛蓄電池用セパレータ並びに密閉型鉛蓄電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008226697A (ja) 2008-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6665465B2 (ja) 鉛蓄電池
JP5012105B2 (ja) 制御弁式鉛蓄電池
JP5308806B2 (ja) ニッケル水素蓄電池の製造方法
JP6045329B2 (ja) 鉛蓄電池
KR102031508B1 (ko) 납 축전지
JP6525167B2 (ja) 鉛蓄電池
JP7193420B2 (ja) ニッケル水素二次電池の製造方法
JP6546062B2 (ja) 鉛蓄電池
CN112018456A (zh) 二次电池的制造方法和镍氢二次电池
CN103996882B (zh) 碱性蓄电池
JP5089176B2 (ja) 制御弁式鉛蓄電池の製造方法
KR102204985B1 (ko) 친수성 압착 스펀레이스 부직포를 포함한 vrla 전지 제조방법 및 vrla전지
JP6137518B2 (ja) 鉛蓄電池
JP2009252535A (ja) 制御弁式鉛蓄電池
JP4765263B2 (ja) 制御弁式鉛蓄電池
KR20120137834A (ko) 파우치형 전지
JP2015041445A (ja) アルカリ二次電池の再生方法
JPS59501428A (ja) 進歩した電解液溜を有するニツケル↓−カドミウム電池
JP4649894B2 (ja) 制御弁式鉛蓄電池
JP4235805B2 (ja) 円筒形ニッケル水素蓄電池およびそれを用いた電池モジュール
JPH08213045A (ja) 密閉形アルカリ蓄電池
JP2590520B2 (ja) 密閉型アルカリ蓄電池用セパレータおよびその製造方法
JPH10106525A (ja) 密閉形アルカリ蓄電池
JP2022187783A (ja) 制御弁式鉛蓄電池およびその製造方法、ならびに制御弁式鉛蓄電池を備える蓄電システム
JPH10284117A (ja) アルカリ蓄電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100218

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20100312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120521

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5012105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees