JP5007909B2 - 光触媒シート - Google Patents

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Description

本発明は、基材最表面が光触媒を含むフッ素樹脂で被覆された光触媒シートに関する。
野球場,催し場などのドームやサッカースタジアム,テント倉庫,体育館,商業施設などの膜構造物や、軒出テント,トラック幌,養生シートなどに使用される基材や、防雨服,カバン,椅子などに使用される防水布、ベルトコンベア,タイミングベルトなど機械用の繊維補強樹脂の基材には、透光性や防汚性を確保するために、ほぼ透明または無色透明な表面処理剤で被覆されている。なお本明細書で基材とは、上記各種の製品自体又はこれらの製品に用いられる材料を含む概念であり、材料(素材)の表面に表面処理剤を被覆した状態又は被覆する前の状態のものを含む概念として用いている。
従来にあっては、基材の表面に、防汚や耐久性の向上や接合など目的に応じた表面膜が形成されており、この表面膜としては、基材となる膜や繊維の彩色や透光性能を損なわないように、また、防汚性などを確保するために、ほぼ透明または無色透明な表面膜を使用していた。上記膜構造材としては、例えば、ガラス繊維等からなる繊維布を基材とし、この基材をフッ素樹脂層で被覆した膜構造材が知られている。この膜構造材は、不燃性で機械強度が高く、しかも、軽量かつ柔軟性に富むという利点を有している。しかしながら、フッ素樹脂層で被覆した膜構造材においては、大気中の煤煙、粉塵、黄砂などの細い砂等の物質が膜表面に付着して汚れるという問題がある。
近年、光触媒はガラス基板などの各種の材料の表面に被覆されている。日光に含まれる紫外線が光触媒に照射されたとき、光触媒の酸化還元反応を利用して、材料の表面に付着した有機物などによる汚れを分解する、所謂、防汚に利用されつつある。
光触媒をガラス基板に付着させる方法としては、光触媒を含んだバインダ(結合剤)を用いる方法があり、例えば、溶媒中に、バインダとなる非酸化性高分子材料及び酸化チタン微粒子を混合した組成が知られている(特許文献1参照)。この文献では、バインダーとして、シリコーン樹脂などの非酸化性ポリマー、多孔質材のアルミナ及びシリカ、コロイド状酸化錫やこれらの材料の混合物を使用している。このバインダは、従来のプラスティックや繊維のように、加熱による熱処理(シンター)により被覆するための熱工程が必要であった材料にも、乾燥や、低温加熱(キュア)だけで、材料の表面に被覆できることが開示されているが、光触媒を含有させたフッ素樹脂層をフッ素樹脂層上に被覆する方法は、開示されていない。
また、基材に光触媒を含有させたフッ素樹脂層を被覆する方法として、特許文献2及び3には、フッ素樹脂であるPTFE層(ポリテトラフルオロエチレン)上に、光触媒酸化チタン微粒子を含有するディスパージョン(分散剤)を塗布し、乾燥し、焼成する工程を繰り返して光触媒酸化チタン微粒子を露出させたPTFE層を形成することが開示されている。
また、特許文献4及び5には、膜構造材の補強層や支持体となるPTFE層上に、PTFE粉末と光触媒微粒子とを含有するディスパージョンの塗布と焼成により、光触媒層を形成することが開示されている。
米国特許5,616,532号 特開平09−207289号公報(第3−4頁、図1) 特開平10−44346号公報(第5−6頁、図1) 特開平11−47610号公報(第3−4頁、図1) 特開平11−47612号公報(第2−3頁、図1)
膜構造物が大面積の場合には、膜構造物用基材を多数枚使用して組み立てる。この場合には、膜構造物への漏水や空気漏れなどを防止するために、各膜構造物用基材同士を接合させる必要がある。従来、表面がフッ素樹脂で被覆されている基材の場合には、重ね合わせた部分よりも幅の広い同じフッ素樹脂のテープを熱溶着させることで、膜構造物用基材同士の熱接合を行っていた。
しかしながら、表面がフッ素樹脂で被覆されている基材の場合には、基材同士の熱接合はできるものの、フッ素樹脂の表面が汚れ易く、その洗浄は、屋外スタジアムのような大規模膜構造建築物においては、洗浄に要するコストが高いという課題がある。
一方、光触媒をフッ素樹脂層に含有させた光触媒シートにおいては、フッ素樹脂層に酸化チタンのような光触媒となる無機物を含有させると熱接合が困難となり、熱接合性及び熱接合部における防汚性に優れた光触媒シートは、未だ実現されていないという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、光触媒を含むフッ素樹脂を膜構造物の最表面に被覆することにより、フッ素樹脂で被覆した基材同士の熱接合が容易にでき、かつ、防汚性の高い新規な光触媒シートを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の光触媒シート構成は、基材と、基材上に被覆される第1のフッ素樹脂層と、第1のフッ素樹脂層上に被覆され光触媒を含有しない第2のフッ素樹脂層と、第2のフッ素樹脂層上に被覆され少なくとも酸化チタンからなる光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層と、から成る光触媒シートであって、第1のフッ素樹脂層はPTFEからなり、第2のフッ素樹脂層はFEP又はPFAからなり、第3のフッ素樹脂層はFEPからなり、第3のフッ素樹脂層中における光触媒の割合は、10〜60重量%であることを特徴とする。
上記構成によれば、光触媒シートの最上層表面に露出した光触媒により、フッ素樹脂表面の防汚性を高めることができる。
上記構成において、光触媒は、好ましくは、第3のフッ素樹脂層上に露出している部分を有している。基材は繊維からなり、その表面形状が平坦、平坦でない凹凸面、メッシュ状のいずれかであってよい。
基材は、好ましくはガラス繊維からなる。
第3のフッ素樹脂層には、好ましくは、金属材料又は光触媒機能補助物質が添加されている。
上記構成によれば、ガラス繊維からなる基材に形成した光触媒の含有した最上層のフッ素樹脂層が基材側の第1のフッ素樹脂層よりも融点が低いので、光触媒シート同士の熱接合を容易に行うことができると共に、光触媒シートの第3のフッ素樹脂の表面に露出した光触媒に太陽光に含まれる紫外線が照射されたときの酸化還元反応により、高い防汚性が付与される。
本発明の光触媒シートによれば、従来の最上層をフッ素樹脂層としたシートが有していた熱接合性を阻害することなく、かつ、防汚性を付与することができる。したがって、従来のシートに代えて、本発明の光触媒シートを膜構造物などに使用すれば、シート同士の熱接合ができると共に、防汚性を有するので、シートに施した彩色の美観を損なうことなく長期間使用することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面により詳細に説明する。
本発明の光触媒シートの構造を図1〜図4を参照して説明する。図1及び図2は、本発明の光触媒シートの構造を模式的に示す断面図である。図に示すように、本発明の光触媒シート1は、ガラス繊維や繊維補強樹脂などからなる基材2の両面に、第1のフッ素樹脂層3と、第2のフッ素樹脂層4と、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5と、が順次積層された構造を有している。
図1の場合には、一例として、基材2の両表面に多層のフッ素樹脂層3,4,5が被覆された構造を示しているが、図2に示すように、使用目的などに応じて、本発明の光触媒シート10は基材2の片面又は表面の所定の領域だけに、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5を被覆するようにしても勿論構わない。
基材2は、ガラス繊維,カーボン繊維,ポリイミド繊維,ポリイミド繊維,PBO繊維,シリカ繊維,バサルト繊維,ポリエステル繊維,ナイロン繊維,綿,麻,ケナフなどの繊維からなる織物又は不織布である。ここで、基材2の表面形状は、平坦、平坦でない凹凸面、メッシュ状のいずれかであればよい。
上記第1〜第3のフッ素樹脂層3,4,5において、第1のフッ素樹脂層3の融点が第2のフッ素樹脂層4及び第3のフッ素樹脂層5の融点よりも高く、第2のフッ素樹脂層4の融点が第3のフッ素樹脂層5の融点と同じか、または、高くしてよい。この場合には、第2のフッ素樹脂層4と第3のフッ素樹脂層5が同じフッ素樹脂からなっていてもよい。
また、第1のフッ素樹脂層3の融点が第2のフッ素樹脂層4及び第3のフッ素樹脂層5の融点よりも高く、第1のフッ素樹脂層3の融点が第2のフッ素樹脂層4の融点と同じか、または、高くしてもよい。この場合には、第1のフッ素樹脂層3と第2のフッ素樹脂層4とが同じフッ素樹脂からなっていてもよい。
さらに、第1のフッ素樹脂層3と第3のフッ素樹脂層5が同じフッ素樹脂からなっていてもよい。
これにより、光触媒シート同士の熱接合特性を良好とする第1〜第3のフッ素樹脂層の組合わせを容易に得ることができる。
また、上記第1〜第3のフッ素樹脂層3,4,5において、第3のフッ素樹脂層5の融点が第1のフッ素樹脂層3及び第2のフッ素樹脂層4の融点よりも高く、第2のフッ素樹脂層4の融点が第1のフッ素樹脂層3の融点と同じか、または、高くしてもよい。この場合には、第1のフッ素樹脂層3と第2のフッ素樹脂層4とが同じフッ素樹脂からなっていてもよい。
また、第3のフッ素樹脂層5の融点が第1のフッ素樹脂層3及び第2のフッ素樹脂層4の融点よりも高く、第3のフッ素樹脂層5の融点が第2のフッ素樹脂層4の融点と同じか、または、高くしてもよい。この場合には、第3のフッ素樹脂層5と第2のフッ素樹脂層4とが同じフッ素樹脂からなっていてもよい。
上記構成によれば、光触媒シート同士の熱接合特性を良好とする第1〜第3のフッ素樹脂層の組合わせが容易に得ることができる。
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、融点327℃),ポリビニリデンフルオライド(PVDF、融点156〜178℃),テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA、融点=310℃)、テトラフルオロエチレン−へキサフルオロプロピレン共重合体(FEP、融点=275℃)などのフッ素を含むモノマーの重合体、または、共重合体を用いることができる。なお、各材料の融点については、日本弗素樹脂工業会編、「フッ素樹脂ハンドブック」、改訂7版、日本弗素樹脂工業会、平成10年(1998年)6月、p.18を参照されたい。
本発明の光触媒シート1は、一例として、基材2はガラス繊維、上記フッ素樹脂層として、第1のフッ素樹脂層3はPTFE(融点T1=327℃)、第2のフッ素樹脂層4はFEP(融点T2=275℃)またはPFA(T2=310℃)及び光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEP(融点T3=275℃)を使用することができる。
図3は本発明の光触媒シート20の別の構造を模式的に示す断面図である。図に示すように、本発明の光触媒シート20が上記の光触媒シート10と異なるのは、第2のフッ素樹脂層4’にも光触媒を含有させた点である。この第2のフッ素樹脂層4’は、第1のフッ素樹脂層と同じフッ素樹脂層、または、融点の低いフッ素樹脂層とすることができる。光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5の融点(T3)は、光触媒を含有させた第2のフッ素樹脂層4’の融点(T2)と同じかより低い、即ち、T3≦T2というフッ素樹脂層としてもよい。他の構成は光触媒シート10と同じであるので、説明は省略する。
本発明の光触媒シート20は、一例として、基材2はガラス繊維、第1のフッ素樹脂層3はPTFE(融点T1=327℃)、光触媒を含有させた第2のフッ素樹脂層4’としてPTFE(融点T2=327℃),FEP(融点T2=275℃)、PFA(融点T2=310℃)の何れか一つのフッ素樹脂、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEP(融点T3=275℃)を使用することができる。
この構成によれば、後述するが、第2のフッ素樹脂層4’も光触媒を含むので、光触媒シート1同士を焼結により熱接合(以下、適宜、熱溶着とも呼ぶ)する際に、熱接合部における光触媒の作用による防汚性を損なうことがなく、防汚性を長期間に亘り維持することができる。
図4は、本発明の光触媒を含む第3のフッ素樹脂層を被覆した基材の表面側の構造を示す拡大断面図である。光触媒を含む第3のフッ素樹脂層5は、例えば、FEPなどのフッ素樹脂を使用し、さらに、光触媒7,8が添加されている。
ここで光触媒7,8は直径が、例えば1nm〜100nmのアナターゼ型TiO(二酸化チタン)などの光触媒微粒子であり、それぞれ、第3のフッ素樹脂層5内にある光触媒微粒子と、その表面5aに露出した光触媒微粒子を示している。光触媒効果を高めるためには、表面5aに露出した光触媒8の表面積を大きくするために光触媒7,8の粒子径は適度に小さいことが望ましい。
ここで、光触媒7,8は光半導体とも呼ばれる材料である。光触媒7,8は、アナターゼ型TiO(禁制帯幅3.2eV、波長388nm)のほかには、ルチル型TiO (禁制帯幅3.0eV、波長414nm)、三酸化チタン(TiO)などが使用できる。これらのチタン酸化物を総称して酸化チタンと呼ぶ。光触媒は、酸化チタン以外には、酸化亜鉛(ZnO、禁制帯幅3.2eV、波長388nm)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO、禁制帯幅3.2eV、波長388nm)、三酸化タングステン(WO、禁制帯幅3.2eV、波長388nm)などが使用できる。
また、上記光触媒を含む第3のフッ素樹脂層5中に含まれる光触媒の配合量は任意であるが、用途、性能、塗布方法により溶液の粘度を適宜調製すればよい。光触媒シート1,10,20同士を熱接合(以下、適宜、熱溶着とも呼ぶ)する場合には、熱接合部の強度が低下しないように、光触媒の配合量は、フッ素樹脂5中の固形濃度成分量として、好ましくは、10〜60重量%とすればよい。また、本発明の光触媒を含む第3のフッ素樹脂層5中に含まれる光触媒の配合量を変えることにより、光触媒シート1,10,20の表面を疎水性または親水性とすることができる。
また、上記光触媒を含む第3のフッ素樹脂層5に、導電性や光触媒効果の増強効果をさらに付与するためには、金属材料や光触媒機能補助物質を添加すればよい。金属材料としては、Ag,Al,Au,Cu,Fe,In,Ir,Ni,Os,Pd,Pt,Rh,Ru,Sb,Sn,Zn,Zr等が使用できる。
本発明の光触媒シートは以上のように構成されており、最上層に光触媒を含有していることにより、太陽光や蛍光灯に含まれている約400nm以下の紫外線が照射されると、光触媒の酸化還元反応により、光触媒シートに付着する有機物などが分解して高い防汚性が付与される。また、光触媒シート同士の熱接合が容易に行うことができる。
これにより、本発明の光触媒シートを、例えば、膜構造建築物に用いれば、従来の基材にフッ素樹脂を被覆したシートと同様に、光触媒シート同士の熱接合を容易に行うことができる。また、構造建築物の施工後において、光触媒シートの最上層に露出した酸化チタンなどの光触媒の酸化還元反応による高い防汚性により、長期間に亘り、シートの彩色の美観を損なうことがない。
次に、本発明の光触媒シートの製造方法を図5を参照して説明する。図5は、本発明の光触媒シートを製造する場合の工程を順次示すフロー図である。最初に、図5(A)に示すように、ガラス繊維からなる基材2にディッピングコート法を用いて、第1のフッ素樹脂層3となるフッ素樹脂分散剤を塗布する。なお、本発明において、フッ素樹脂を形成するときに用いる塗布液や分散剤、または、塗布剤などを総称して分散剤と呼ぶ。
次に、図5(B)に示すように、フッ素樹脂分散剤の塗膜の均一性を良くするために、基材に塗布したフッ素樹脂分散剤を乾燥させる。この乾燥工程においては、乾燥温度を20℃〜100℃程度とし、乾燥時間を3分から60分程度とすればよい。乾燥工程は、フッ素樹脂分散剤の組成に応じて、室温放置による自然乾燥または風または熱源を用いた強制乾燥法で行うことができる。強制乾燥法においては、抵抗加熱などの電気炉、赤外線や遠赤外加熱などの熱源と送風機を組み合わせた装置で行うことができる。
次に、図5(C)に示すように焼結工程を施して、基材2に第1のフッ素樹脂層3を被膜として形成する。この焼結工程の処理温度は、基材2に被覆させる第1のフッ素樹脂層3の融点に応じて設定すればよい。
ここで、焼成温度として、第1のフッ素樹脂の融点よりも高くすることにより、フッ素樹脂が溶融し、フッ素樹脂粉末及び光触媒粉末の各粉末間の隙間がなくなる。この焼結工程は、例えば、第1のフッ素樹脂の融点よりもおおよそ50℃高い程度の温度で3分〜30分程度行えばよい。なお、焼結温度はフッ素樹脂の融点よりも50℃以上の高温にすると、フッ素樹脂の分解温度に達し、フッ素樹脂の分解とそれに伴う基材の損傷を招く恐れがあるので好ましくない。
焼結後、冷却工程により、室温に冷却される。この時点で、基材2は、第1のフッ素樹脂層3の被膜で覆われる。
ここで、冷却工程は第1のフッ素樹脂層3となる分散剤により形成される被膜を曇り(ヘイズ)がなく緻密で強靭な膜とするために、第1のフッ素樹脂層3を非結晶化させるために急冷することが好ましい。
冷却工程は、焼結の後で第1のフッ素樹脂層3を被覆した基材2を、電気炉から取り出して室温である雰囲気において自然冷却で行うことができる。
なお、第1のフッ素樹脂層3を所定の膜厚とするために、上記の分散剤の塗布、乾燥、焼結工程を繰り返し行ってもよい(図5(A)と図5(C)に示した点線参照)。
次に、図5(D)に示すように、第1のフッ素樹脂層3上にディッピングコート法を用いて、第2のフッ素樹脂層4となるフッ素樹脂分散剤を塗布する。
次に、図5(E)に示すように、第2のフッ素樹脂層4となるフッ素樹脂分散剤の塗膜の均一性を良くするために、第1のフッ素樹脂層3に塗布した第2のフッ素樹脂層4となるフッ素樹脂分散剤を乾燥させる。
この乾燥工程においては、乾燥温度を20℃〜100℃程度とし、乾燥時間を3分から60分程度とすればよい。
次に、図5(F)に示すように焼結工程を施して、第1のフッ素樹脂層3上に第2のフッ素樹脂層4を被膜として形成する。この焼結工程の処理温度は、第1のフッ素樹脂層3に被覆させた第2のフッ素樹脂層4の融点に応じて設定すればよい。焼結後、冷却工程により室温に冷却される。この時点で、第1のフッ素樹脂層3は、第2のフッ素樹脂層4の被膜で覆われる。
次に、図5(G)に示すように、第2のフッ素樹脂層4上にディッピングコート法を用いて、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5となる、例えば、光触媒となる酸化チタン微粒子を含有させたフッ素樹脂用の分散剤を塗布する。
そして、図5(H)に示すように、第2のフッ素樹脂層4上に塗布した光触媒を含有させたフッ素樹脂層5となる分散剤の塗膜の均一性を良くするために、乾燥させる。この乾燥工程においては、乾燥温度を20℃〜100℃程度とし、乾燥時間を3分から60分程度とすればよい。
次に、図5(I)に示すように焼結工程を施して、第2のフッ素樹脂層4上に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5を被膜として形成する。この焼結工程の処理温度は、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5の融点に応じて設定すればよい。焼結後、冷却工程により室温に冷却される。この時点で、第2のフッ素樹脂層4は、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5の被膜で覆われる。
以上のようにして、本発明の光触媒シートを製造することができる。
ここで、上記各フッ素樹脂層に用いる分散剤の塗布方法は、ディッピングコート法以外に、バーコート法、エアースプレーコート法,グラビアコート法,含浸法,スポンジ塗り法,静電スプレー法,刷毛塗り法,フローコート法,ロールコート法などが好適に使用できる。
なお、上記の製造工程は、ガラス繊維からなる基材2にディッピングコート法を用いて第1〜第3のフッ素樹脂層3,4,5を連続的に形成する方法であるが、別の方法として、ガラス繊維からなる基材2に第1及び第2のフッ素樹脂層3,4だけを形成した基材を先に製造し、後で、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5を被覆する工程により製造してもよい。
本発明の光触媒シートは、以上のように製造され、基材の最表面に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層で被覆された光触媒シートを、低コストで製造することができる。
次に、本発明の光触媒シートの実施例について説明する。
最初に、基材2として、平均厚さが0.4mmのガラス繊維の両面に、第1のフッ素樹脂層3としてPTFEを約0.2mm、第2のフッ素樹脂層4としてFEPを10μm被膜した。最後に、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5であるFEP層を3μm被覆した。
図6は、実施例1において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5の製造に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤は、FEPの水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を21kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiO2を用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を62.8kg、精製水を94.4kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は40:60である。
光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5は、次の製造工程で被覆した。
最初に、上記基材2に被覆された第2のフッ素樹脂層4であるFEPを形成するための上記分散剤をディッピングコート法により両面に塗布し、自然乾燥し、次に60℃で5分乾燥させた。次に、325℃で10分間焼成し、自然冷却させ、第2のフッ素樹脂層4であるFEPを形成した。
次に、第2のフッ素樹脂層4に上記分散剤をディッピングコート法により塗布した膜を常温で自然乾燥させた後で、60℃で5分間乾燥した。さらに、380℃で10分間加熱焼成してから自然冷却して、第2のフッ素樹脂層4上に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5であるFEP層を3μm被覆し、本発明の光触媒シート1を製造した。
FEPの分散剤組成を変えた以外は、実施例1と同様に、基材の最上層に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEPを形成した。
図7は、実施例2において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤は、FEP水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を42.3kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiOを用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を54.4kg、精製水を81.5kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して、調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は60:40である。そして、実施例1と同様の製造工程により、本発明の光触媒シート1を製造した。
FEPの分散剤組成を変えた以外は、実施例1と同様に、基材の最上層に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEPを形成した。
図8は、実施例3において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤は、FEP水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を58.9kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiOを用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を48.6kg、精製水を70.7kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は70:30である。そして、実施例1と同様の製造工程により、本発明の光触媒シート1を製造した。
FEPの分散剤組成を変えた以外は、実施例1と同様に、基材の最上層に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEPを形成した。
図9は、実施例4において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤は、FEP水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を80.9kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiOを用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を39kg、精製水を58.3kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)を1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して、調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は80:20である。そして、実施例1と同様の製造工程により、本発明の光触媒シート1を製造した。
FEPの分散剤組成を変えた以外は、実施例1と同様に、基材の最上層に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEPを形成した。
図10は、実施例5において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤は、FEP水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を117.6kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiOを用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を25.2kg、精製水を35.4kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して、調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は90:10である。そして、実施例1と同様の製造工程により、光触媒シート1を製造した。
次に、本発明の光触媒シート20を製造した実施例6について説明する。
基材2として、平均厚さが0.4mmのガラス繊維の両面に、第1のフッ素樹脂層3としてPTFEを約0.2mm被覆し、このPTFE層の両面に、実施例1のFEPの分散剤を使用して、光触媒を含有させた第2のフッ素樹脂層4’である厚さ10μmのFEP層と、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5である厚さ3μmのFEP層とを順次積層して、光触媒シート20を製造した。光触媒を含有させたFEP層を形成する分散剤は、実施例2と同じであり、FEPと酸化チタン粉末の重量比率は60:40であった。
次に、比較例1について説明する。
FEPの分散剤組成を変えた以外は、実施例1と同様に、基材の最上層に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEPを形成した。
図11は、比較例1において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤の組成は、FEP水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を14.6kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiOを用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を65.7kg、精製水を97.9kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は30:70である。そして、実施例1と同様の製造工程により比較例1の光触媒シートを製造した。
次に、比較例2について説明する。
FEPの分散剤組成を変えた以外は、実施例1と同様に、基材の最上層に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEPを形成した。
図12は、比較例2において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤の組成は、FEP水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を8.8kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiOを用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を67.5kg、精製水を101.9kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は20:80である。そして、実施例1と同様の製造工程により比較例2の光触媒シートを製造した。
次に、比較例3について説明する。
FEPの分散剤組成を変えた以外は、実施例1と同様に、基材の最上層に光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5としてFEPを形成した。
図13は、比較例3において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層5に用いた分散剤の組成を示す表である。分散剤の組成は、FEP水系ディスパージョン(固形分54重量%、三井デュポンフロロケミカル(株)製、120−J)を4.1kg、粒径が1nm〜100nmのアナターゼ型TiOを用いた水系ディスパージョン(固形分28重量%、特注品)を70.2kg、精製水を103.9kg、シリコン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)1.8kg(全体の1重量%)を混合、攪拌して調製した。FEPと酸化チタン粉末の重量比率は10:90である。そして、実施例1と同様の製造工程により比較例3の光触媒シートを製造した。
次に、比較例4について説明する。
最上層となる第3のフッ素樹脂層に光触媒を入れない以外は、実施例1と同様の製造方法により、従来構造のシートを製造した。
実施例1〜6で製造した光触媒シート及び比較例1〜4で製造したシートを、膜構造建築物の施工に使用し、熱接合特性と、屋外暴露の汚れの評価を行った。
図14は、実施例及び比較例の熱接合特性と、屋外暴露の汚れの評価結果を示す表である。表は、各実施例と各比較例における光触媒の第3のフッ素樹脂層中の重量%と、それに対応する熱接合特性と、屋外暴露の汚れの評価結果を示している。熱接合特性は、光触媒シート同士の熱接合部を試験機あるいは試験者の手により、おおよそ、20mm/分の速度で剥離することにより行った。熱接合特性は、フッ素樹脂層同士が完全に溶融し、フッ素樹脂層全体が基材であるガラス繊維から完全に剥がれる場合を良好として○印で示し、その他のフッ素樹脂層間で剥離が生じる場合などの不良を×印で示している。
図から明らかなように、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層中の重量%(以下、適宜、光触媒の重量%と呼ぶ)が10%から60%である実施例1〜6及び光触媒を含有させていない比較例4の熱接合特性は良好である。
一方、光触媒の重量%が70%〜90%である比較例1〜3においては、熱接合特性が不良となった。このように、光触媒の重量%がおおよそ70%以上で不良となるのは、第3のフッ素樹脂層5に含まれる光触媒が増加するために、第3のフッ素樹脂5とその下層にある第1のフッ素樹脂層3及び第2のフッ素樹脂4,4’との密着力が低下するためと推測される。
屋外暴露の汚れの評価は、上記実施例及び比較例のシートを屋外に12カ月暴露した後、シート表面の汚れを評価した。汚れが付着していないシートを優良として○印で示し、汚れが殆ど付着していないシートを良として△印で示し、汚れが付着したシートを不良として×印で示している。屋外暴露は、本出願人の空間技術研究所(大阪府枚方市)屋上にて行った。
図から明らかなように、最上層のフッ素樹脂層5に含有される光触媒の重量%が20%から60%である実施例1〜4及び実施例6は防汚性が優れている。さらに、光触媒の重量%が10%である実施例5及び同70%以上の比較例1〜3の場合には、汚れが殆ど付着しないことが分かる。一方、比較例4の最上層に光触媒を含有させない従来のシートは防汚性がないことが分かる。
実施例5において、防汚性がやや悪くなるのは、フッ素樹脂層中の光触媒が少ない(10重量%)ことに起因しているが、光触媒を含有させていない比較例4の防汚性がないのに比べると、はるかに防汚性が高く、光触媒添加の効果が顕著である。
これに対して、比較例1〜3のように光触媒を多く含有している場合に防汚性が低下するのは、最上層の光触媒を含有させたフッ素樹脂層3とその下部のフッ素樹脂層3,4との熱接合性が悪いために、時間を経過すると光触媒を含有させたフッ素樹脂層3の欠落が生じ、光触媒を含有させていない下部のフッ素樹脂層4,5が直接外気に接触するためと推定される。
この際、防汚性のよい実施例1〜6の熱接合部の防汚性に関しては、実施例6の光触媒シート20が最も汚れが付着しないことが分かった。これは、最上層の第3のフッ素樹脂層5と第2のフッ素樹脂層4’の両方に光触媒が含有されているので、光触媒を含有したフッ素樹脂層の厚さが厚いことから、時間が経過しても、光触媒を含有させたフッ素樹脂層5の傷などによる欠陥が生じにくいからと推定される。
これにより、光触媒を含有させる第3のフッ素樹脂層のフッ素樹脂に対する酸化チタンの重量%が10〜60%の範囲において、良好な熱接合特性と共に、高い防汚性が得られることが分かる。
本発明は、上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。例えば、上記実施の形態で説明した、基材やフッ素樹脂は目的に応じて適宜選択することができ、また、光触媒を含有させたフッ素樹脂の分散剤の組成も適宜に選択できることは勿論である。
本発明による光触媒シート構造の一例を模式的に示す断面図である。 本発明による光触媒シート構造の他の例を模式的に示す断面図である。 本発明の光触媒シートの別の構造を模式的に示す断面である。 本発明の光触媒を含む第3のフッ素樹脂層を被覆した基材の表面側の構造を示す拡大断面図である。 本発明の光触媒シートの製造工程を順次示すフロー図である。 実施例1において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層の製造に用いた分散剤の組成を示す表である。 実施例2において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層に用いた分散剤の組成を示す表である。 実施例3において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層に用いた分散剤の組成を示す表である。 実施例4において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層に用いた分散剤の組成を示す表である。 実施例5において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層に用いた分散剤の組成を示す表である。 比較例1において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層に用いた分散剤の組成を示す表である。 比較例2において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層に用いた分散剤の組成を示す表である。 比較例3において、光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層に用いた分散剤の組成を示す表である。 実施例及び比較例の熱接合特性と、屋外暴露の汚れの評価結果を示す表である。
符号の説明
1,10,20:光触媒シート
2:基材
3:第1のフッ素樹脂層
4:第2のフッ素樹脂層
4’:光触媒を含有させた第2のフッ素樹脂層
5:光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層
5a:光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層の表面
7:第3のフッ素樹脂層内の光触媒
8:第3のフッ素樹脂層の表面に露出した光触媒

Claims (5)

  1. 基材と、
    該基材上に被覆される第1のフッ素樹脂層と、
    該第1のフッ素樹脂層上に被覆され光触媒を含有しない第2のフッ素樹脂層と、
    該第2のフッ素樹脂層上に被覆され少なくとも酸化チタンからなる光触媒を含有させた第3のフッ素樹脂層と、
    から成る光触媒シートであって、
    上記第1のフッ素樹脂層は、PTFEからなり、
    上記第2のフッ素樹脂層は、FEP又はPFAからなり、
    上記第3のフッ素樹脂層は、FEPからなり、
    上記第3のフッ素樹脂層中における上記光触媒の割合は、10〜60重量%であることを特徴とする光触媒シート。
  2. 前記光触媒は、前記第3のフッ素樹脂層上に露出している部分を有していることを特徴とする、請求項1に記載の光触媒シート。
  3. 前記基材は繊維からなり、その表面形状が平坦、平坦でない凹凸面、メッシュ状のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の光触媒シート。
  4. 前記基材はガラス繊維からなることを特徴とする、請求項1に記載の光触媒シート。
  5. 前記第3のフッ素樹脂層には、金属材料又は光触媒機能補助物質が添加されていることを特徴とする、請求項1に記載の光触媒シート。
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