JP5007549B2 - タイヤ横力演算装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ横力を演算するタイヤ横力演算装置に関する。
この種の技術としては、特許文献1に記載の技術が開示されている。
特許文献1にでは、タイヤ摩擦円特性を考慮して車両運動を制御する技術として、線形車両モデルの逆モデルに基づいたフィードフォワード制御器を用いて、目標ヨーレートを実現する操作量を算出するものが開示されている。ここで、線形車両モデルは、タイヤすべり角に対するタイヤ横力の非線形性に対応するために、現時刻のタイヤすべり角近傍で、タイヤ横力特性を線形近似して得られる。
特開平5−193510号公報
しかしながら、上記従来技術では、タイヤ縦力を含んだタイヤの摩擦円特性は考慮されない。このため、制駆動時には精度のよい制御結果が得られず、乗員に乗り心地や操安性の違和感を与える虞があった。
本発明に上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、乗員に与える乗り心地や操安性の違和感を抑制できるタイヤ横力演算装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、タイヤすべり角を推定または検出するタイヤすべり角推定手段と、輪荷重を推定または検出する輪荷重推定手段と、所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力からタイヤスリップ率への関係を近似した近似式と、タイヤスリップ率とタイヤ横力との関係とを用いて、タイヤすべり角推定値と輪荷重推定値とタイヤ縦力とから、タイヤ横力を求めるタイヤ横力推定手段と、を備え、近似式は、タイヤスリップ率をκ、タイヤ縦力をFx i と、輪荷重およびタイヤすべり角から決められる係数B 0 ,C 0 ,D 0 を用いた式、
κ=tan(sin-1(Fx i /D 0 )/C 0 )/B 0
であることとした。

タイヤ横力の演算において、応答速度の速い実タイヤスリップ率を検出する必要がないため、演算周期を短くすることなく、タイヤスリップ率の演算精度を向上することができる。また、所定のタイヤスリップ率の範囲におけるタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を利用するため、収束演算を用いずに摩擦円を考慮した精度よいタイヤ力の演算が可能になり、演算負荷を下げられる。
そのため、摩擦円を考慮した制御を安価に実現できると共に、演算精度が向上するため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。また、タイヤ摩擦円を考慮して、ヨーレート制御を行うフィードフォワード制御器を設計できるため、目標ヨーレートを精度良く実現でき、乗り心地や操安性が向上する。
以下、本発明のタイヤ横力演算装置を実現する最良の形態を、実施例1および実施例2に基づいて説明する。
まず構成を説明する。
図1は、本発明のタイヤ横力演算装置を適用した、左右後輪をそれぞれ別々の電気モータで独立駆動する電気自動車の構成図である。
電気自動車は、駆動力発生源としての電気モータ3RL、3RRを備えており、各々のモータの回転軸は、減速機4RL、4RRを介して、電気自動車の後輪2RL、2RRに連結されている。2つのモータの出力特性、および、2つの減速機の減速比、および、2つの車輪の半径はいずれも同じである。
モータ3RL、3RRはいずれも、永久磁石をロータに埋め込んだ三相同期モータである。リチウムイオンバッテリ6との電力授受を制御する駆動回路5RL、5RRが、それらのモータの力行および回生トルクを、統合コントローラ30から受信するトルク指令値tTRL(左後輪)、tTRR(右後輪)とそれぞれ一致するように調整する。そして、駆動回路5RL、5RRは、各々のモータの出力トルクと、モータ回転軸に取り付けられた回転位置センサ(不図示)により検出したモータ回転速度を各々統合コントローラ30へ送信する。
前輪2FL、2FRは、運転者が操作するステアリングホイール11の回転運動によりステアリングギヤ14を介して機械的に主操舵される他に、補助操舵用モータ12によりステアリングギヤ14を全体的に車幅方向へ変位させることで補助操舵される。即ち、前輪2FL、2FRの舵角はステアリングホイール11による主舵角と補助操舵用モータ12による補助舵角との和となる。前輪舵角は、制御回路13が補助操舵用モータ12の出力を調整することで、統合コントローラ30が送信する目標前輪舵角と一致するように制御される。前輪2FL、2FRには回転数を検出する回転センサ25、26が取り付けられており、各々の回転数を検出して統合コントローラ30へ送信する。
後輪2RL、2RRは、図示しない操舵用モータによりステアリングギヤ15を全体的に車幅方向へ変位させることで操舵される。後輪舵角は、制御回路13が操舵用モータの出力を調整することで、統合コントローラ30が送信する目標後輪舵角と一致するように制御される。
この他に、統合コントローラ30には、アクセルペダルセンサ23によって検出するアクセル開度信号APOと、ステアリングホイール11の回転軸に取り付けられた操舵角センサ21によって検出するステアリングホイールの回転角信号STRと、ヨーレートセンサ8によって検出するヨーレート信号γと、前輪軸中央に取り付けられた加速度センサ27によって検出される前輪前後方向加速度信号axfと、前輪横方向加速度信号ayfと、後輪軸中央に取り付けられた加速度センサ28によって検出される後輪前後方向加速度信号axrと、後輪横方向加速度信号ayrと、重心位置に取り付けられたすべり角センサ29から出力される車体すべり角信号βが入力される。
次に統合コントローラ30において実行される処理について説明する。
実施例1のタイヤ横力演算装置を適用した電気自動車においては、各種センサからの入力信号に応じて、車両運動モデルを用いて目標タイヤすべり角β0 *、目標ヨーレートγ0 *を実現する目標前後輪舵角δf *r *を算出している。
従来技術として、タイヤ摩擦円特性を考慮して車両運動を制御するものが知られている(例えば、特開平5−193510号公報)。この従来技術では、線形車両モデルの逆モデルに基づいたフィードフォワード制御器を用いて、目標ヨーレートを実現する操作量を算出するものである。ここで、線形車両モデルは、タイヤすべり角に対するタイヤ横力の非線形性に対応するために、現時刻のタイヤすべり角近傍で、タイヤ横力特性を線形近似して得られる。
しかしながら、この従来技術では、タイヤ縦力を含んだタイヤの摩擦円特性は考慮されない。このため、制駆動時には精度のよい制御結果が得られず、乗員に乗り心地や操安性に違和感を与える虞がある。
また別の従来技術として、公知のタイヤモデルであるブラッシュモデルを用い、所望のタイヤ縦力、タイヤ横力を実現する目標タイヤスリップ率を収束演算により求めているものが知られている(例えば、特開2004−25996号公報)。この従来技術では、得られた目標タイヤスリップ率と、車輪速と車体速とから求められる実スリップ率との偏差を用いて、望んだ車両状態を実現する。
しかしながら、この従来技術では、目標タイヤスリップ率の算出に収束演算を必要とする。また、応答速度が速い実スリップ率を精度良く検出するためには、高速な検出周期を必要とする。これらの理由から、制御精度を保障しようとすると、演算負荷が高くなり、演算装置が高価になる可能性がある。また、実スリップ率は検出精度に限界があるため、制御精度が落ちる可能性があり、結果として乗員に乗り心地や操安性に違和感を与える虞がある。
実施例1は、応答速度の速い実タイヤスリップ率を検出することなく、タイヤスリップ率の演算精度を向上させ、また、収束演算を用いずに摩擦円を考慮した精度よいタイヤ力の演算を行おうとするものである。
まず、本発明のタイヤ横力演算装置の特徴であるスリップ率検出値を用いずに、タイヤ縦力からタイヤ横力を演算する方法を説明する。
図2は、タイヤ縦力とタイヤスリップ率の関係を示すグラフである。なお、タイヤ縦力およびタイヤスリップ率はそれぞれ正の値と負の値をとるが図2では、絶対値で示している。
図2のハッチングした範囲で示すように、あるタイヤスリップ率の絶対値の範囲では、タイヤスリップ率の絶対値の増加に伴いタイヤ縦力の絶対値は増加する(図2実線)。そして、あるタイヤスリップ率の絶対値でタイヤ縦力の絶対値はピーク値をとり、それ以上タイヤスリップ率の絶対値が増加するとタイヤ縦力の絶対値は減少する(図2点線)。
そのため、従来、タイヤスリップ率とタイヤ縦力との関係が一意に決まらず、タイヤ縦力からタイヤスリップ率を容易に求める手法が存在しなかった。ゆえに、タイヤ縦力からタイヤスリップ率を演算する際には、収束演算等の手法を用いる必要があった。
タイヤ縦力の絶対値があるタイヤスリップ率の絶対値でピーク値をとり、そのピーク値を境にタイヤ縦力の絶対値が減少し始めるのは、タイヤが路面との接地面全域でスリップするためである。しかしながら、ABS制御やトラクションコントロールなどによってスリップを抑制している場合には、タイヤが路面との接地面全域でスリップする範囲は使用しない。
実施例1では、タイヤスリップ率の使用範囲を、タイヤ縦力が最小となるタイヤスリップ率からタイヤ縦力が最大となるタイヤスリップ率までに限定し、タイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係が一意に得られるようにした。
次に、タイヤ縦力とタイヤスリップ率との対応付けについて述べる。
図2のハッチング部に示すタイヤスリップ率の範囲で、タイヤ縦力の増加に応じてタイヤスリップ率とタイヤスリップ率の変化率が増大し、タイヤ縦力の絶対値が最大となるときタイヤスリップ率の変化率が無限大となるようにする。これによりタイヤ摩擦円特性を考慮する際にタイヤ縦力に関して精度のよい演算ができるようになる。
また、以下に述べるように、輪荷重とタイヤすべり角に応じた、タイヤ縦力からスリップ率の関係の変化も対応付ける。
図3は、タイヤスリップ率の絶対値がゼロ近傍であるときの、タイヤ縦力に対するタイヤスリップ率の絶対値の変化率と、輪荷重との関係を示すグラフである。
タイヤスリップ率の絶対値がゼロ近傍のときの、タイヤ縦力の絶対値に対するタイヤスリップ率の変化率を、輪荷重の増加に応じて、図3示す曲線のように下に凸の曲線の傾向を示すように設定する。これにより、車両が旋回中に加減速を行う場合にタイヤ力演算の精度が向上する。
図4は、輪荷重に応じたタイヤ縦力とタイヤスリップ率の関係を示すグラフである。
任意のタイヤ縦力において、輪荷重の増加に応じてタイヤスリップ率が減少するように設定する。このように係数を設定することで、制駆動時に旋回を行う場合のタイヤ力演算精度が向上する。
図5は、タイヤすべり角に応じたタイヤ縦力とタイヤスリップ率の関係を示すグラフである。
任意のタイヤ縦力において、タイヤすべり角の増加に応じてタイヤスリップ率が増加するように設定する。このような関係を有することで、タイヤすべり角が変化する場合のタイヤ力演算精度が向上する。
例えば、タイヤ縦力Fxiからタイヤスリップ率κを求める式は、タイヤすべり角α、輪荷重をFzを用いて、次のように表される。
κ = tan(sin-1(Fxi/D0)/C0)/B0 … (1)
B0(α,Fz) = exp(-|kBx・α|)・Bx(Fz) … (2)
C0(α,Fz) = exp(-|kCx・α|)・Cx … (3)
D0(α,Fz) = exp(-|kDx・α|)・Dx(Fz) … (4)
ここで、Bx、Cx、Dxはマジックフォーミュラタイヤモデルによって決定されるパラメータであり、kBx、kCx、kDxは輪荷重Fziによって決定されるパラメータである。式(1)は、マジックフォーミュラのタイヤモデルをベースにした近似式である。
このスリップ率演算値κと、公知のマジックフォーミュラやブラッシュモデルといったスリップ率を用いてタイヤ力を演算する式とから、タイヤ横力を演算することができる。
図6は、実施例1で用いたタイヤ横力演算装置によって、輪荷重とタイヤすべり角を変化させて演算したタイヤの摩擦円特性を、マジックフォーミュラと比較した結果を示す図であり、(a)はタイヤすべり角が小さいとき、(b)はタイヤすべり角が大きいときの結果を示している。図6に示すように、実施例1のタイヤ横力演算方法によって、輪荷重やタイヤすべり角が変化した場合にも、精度よくタイヤ摩擦円特性を模擬できる。
なお、本実施例では無視したが、タイヤと路面間の摩擦係数に対する補正を行ってもよい。また、タイヤ縦力からタイヤスリップ率を求める手法は、タイヤ縦力、タイヤスリップ率、輪荷重、タイヤすべり角の関係が上述で述べた傾向を示すように設定されていれば、近似式に限らずマップ等を用いても良い。
図7は、統合コントローラ30のブロック図である。
統合コントローラ30では、目標タイヤすべり角および目標ヨーレートに対する制御が、例えば20ms毎に実行される。
規範入力演算器101では、ここでは示さない上位のコントローラで演算される目標車体すべり角β0 *と目標ヨーレートγ0 *、および現在の車体すべり角βとヨーレートγを入力し、次の式(5)、式(6)を用いて規範入力を演算する。
Figure 0005007549
Figure 0005007549
ただし、ωβ、ωγは設計時に決定する規範応答の時定数である。
タイヤすべり角演算器102では、車体すべり角βと、車速Vと、ヨーレートγと、前輪舵角δfと、後輪舵角δrから次の式(7)、式(8)を用いて各輪のタイヤすべり角αi(i=fl,fr,rl,rr)を演算する。なおfl,fr,rl,rrはそれぞれ左前輪、右前輪、左後輪、右後輪を表している。
αfl = αfr = β+(Lf/V)・γ-δf … (7)
αrl = αrr = β-(Lr/V)・γ-δr … (8)
ただし、Lfは前輪軸重心点距離、Lrは後輪軸重心点距離とする。なお、このタイヤすべり角演算器102は、本発明のタイヤすべり角推定手段に相当する。
輪荷重演算器103では、前輪前後方向加速度信号axfと、前輪横方向加速度信号ayfと、後輪前後方向加速度信号axrと、後輪横方向加速度信号ayrから、次の式(9)、式(10)、式(11)、式(12)を用いて車両各輪の輪荷重Fzi(i=fl,fr,rl,rr)を求める。
Fzfl = Zf-ΔZd-2ΔZc・(Zf-ΔZd)/(Zf+Zr) … (9)
Fzfr = Zf-ΔZd+2ΔZc・(Zf-ΔZd)/(Zf+Zr) … (10)
Fzrl = Zr+ΔZd-2ΔZc・(Zr+ΔZd)/(Zf+Zr) … (11)
Fzrr = Zr+ΔZd+2ΔZc・(Zr+ΔZd)/(Zf+Zr) … (12)
Zf = m・g・Lr/L … (13)
Zr = m・g・Lf/L … (14)
ΔZd = m・ax・hcg/2L … (15)
ΔZc = m・ay・hcg/2Lt … (16)
ax = (axf+axr)/2 … (17)
ay = (Lr・ayf+Lf・ayr)/L … (18)
ただし、mは車重、Lfは前輪軸重心点距離、Lrは後輪軸重心点距離、Ltはトレッドベース距離/2、Lはホイールベース長さ、hcgは重心高さとする。
なお、実施例1では無視したが、サスペンションによる荷重変化の遅れを考慮しても良い。また、各輪の輪荷重は加速度センサを用いずに、前後加速度と横加速度の目標値を代用しても良く、この場合には加速度センサ28はなくても良い。
この輪荷重演算器103は、本発明の輪荷重推定手段に相当する。
タイヤ縦力演算器104では、タイヤ縦力Fxi(i=fl,fr,rl,rr)を駆動力発生装置の出力トルクtTから演算する。なお、タイヤ縦力を車両運動の目標値として与える場合には、目標タイヤ縦力Fxi *を使用してもよい。
タイヤ横力演算器105では、タイヤすべり角演算器102、輪荷重演算器103、タイヤ縦力演算器104より得られた、タイヤすべり角αi、輪荷重Fzi、タイヤ縦力Fxiを用いて、前述のタイヤ横力演算方法に基づいてタイヤ横力Fyiを演算する。なお、このタイヤ横力演算器105は、本発明のタイヤ横力推定手段に相当する。
図8は、タイヤ横力演算器内部105で行われる演算のブロック図である。
図8に示すように、係数演算器201では、タイヤすべり角αi、輪荷重Fziから、前述の式(2)、式(3)、式(4)から係数B0,C0,D0を決定する。
タイヤスリップ率演算器202では、係数演算器201で得られた係数B0,C0,D0を用いて、式(1)よりタイヤスリップ率推定値κを求める。なお、このタイヤスリップ率演算器202は、本発明のタイヤスリップ率演算手段に相当する。
摩擦円特性演算器203では、タイヤスリップ率演算器202の演算結果とタイヤすべり角αiより、摩擦円特性によるタイヤ力補正量を式(19)に基づいて演算する。
Fy0 = cos(CG・tan-1・(BG・(κ-am1))) … (19)
CG = am0 … (20)
BG = am2・cos(tan-1(am3α)) … (21)
なお、式(19)はマジックフォーミュラモデルであり、ami (i=0,1,2,3)はタイヤ緒元で決まる定数である。
タイヤモデル204では、タイヤすべり角αiと輪荷重Fziと摩擦円特性演算器203の結果から、マジックフォーミュラに基づいた式(22)によりタイヤ横力Fyiを演算する。
Fyi = (Dy・sin(cy・tan-1(By・(α+shy)))+svy)・Fy0 … (22)
Dy = μ(a1・Fz+a2)・Fz … (23)
Cy = a0 … (24)
BCDy = a3・sin(2・tan-1(Fz/a4)) … (25)
By = BCDy/(Dy・Cy) … (26)
shy = a8・γ … (27)
svy = a11・Fz・γ … (28)
ここで、ai (i=0,1,2,3,4,8,11)はタイヤ緒元で決まる定数である。なお、このタイヤモデル204は本発明のタイヤ横力演算手段に相当する。
図7へもどり、コーナリングパワー演算器106では、タイヤすべり角演算器102、輪荷重演算器103、タイヤ縦力演算器104より得られた、タイヤすべり角αi、輪荷重Fzi、タイヤ縦力Fxiを用いて各輪のコーナリングパワーを演算する。各輪のコーナリングパワーは、タイヤすべり角演算器102で得られたタイヤすべり角まわりで、前述のタイヤ横力演算方法に基づいて演算したタイヤ横力Fyiを、タイヤすべり角で偏微分することにより式(29)のように表される。ただし、添え字iは左前輪、右前輪、左後輪、右後輪を示すfl、fr、rl、rrとする。
Cp = ∂Fyi/∂α (i=fl,fr,rl,rr)… (29)
線形車両逆モデル107では、平面における車両運動を、横方向、ヨー回転方向で表した運動方程式の逆モデルに基づいて、目標タイヤすべり角α* i(i=fl,fr,rl,rr)を演算する。
なお、線形車両の運動方程式は、各輪のすべり角αiおよび前後輪の舵角δiは、|αi|≪1、|δi|≪1として線形近似され、式(30)、式(31)のように表される。
mV(dβ*/dt+γ*) = Fyfl *+Fyfr *+Fyrl *+Fyrr * … (30)
Iγ(dγ*/dt) = Lf(Fyfl *+Fyfr *)-Lr(Fyrl *+Fyrr *) … (31)
ただし、mは車重、Vは車体速度、β*は目標車体すべり角、γ*は目標ヨーレート、Fxiはタイヤ縦力、Fy* iは目標タイヤ横力、Iγはヨー慣性モーメント、Lfは前輪軸重心点距離、Lrは後輪軸重心点距離、Ltはトレッドベース距離/2とする。
*/dt(=β *)やdγ*/dt(=γ *)は、例えば規範入力演算器101より得ることができる。
ここで、目標タイヤ横力Fyi xは、タイヤ縦力演算器104、コーナリングパワー演算器106およびタイヤすべり角演算器102で求めた、タイヤ横力Fyi、コーナリングパワーCpi、タイヤすべり角αiを用いて式(32)のように表される。
Fyi * = Fyi+Cp(αi *i) … (32)
ただし、αi *は目量タイヤすべり角とする。
ここで目標タイヤすべり角は、線形近似することで式(33)、式(34)で表される。
αfl * = αfr * … (33)
αrl * = αrr * … (34)
よって、式(30)、式(31)、式(32)、式(33)、式(34)より目標タイヤすべり角αi *は式(35)、式(36)で表される。
Figure 0005007549
Figure 0005007549
舵角演算部108では、線形車両逆モデル107により得られた目標タイヤすべり角αf *r *と目標車両すべり角β*と目標ヨーレートγ*とから、操作量となる目標前後輪舵角δf *r *を式(37)、式(38)に基づいて演算する。
δf * = β*+(Lf/V)γ*f * … (37)
δr * = β*+(Lr/V)γ*r * … (38)
なお、式(37)、式(38)は、式(7)、式(8)から求められる。
図9は、実施例1のタイヤ横力演算装置(本発明手法)によって車体すべり角とヨーレートの制御を行った場合と、従来手法のように輪荷重とタイヤ縦力を無視したモデルによるコントローラによって車体すべり角とヨーレートの制御を行った場合のシミュレーション結果である。このシミュレーションにおいては、タイヤ縦力が正方向、つまり車両前方方向に発生したときの結果である。図9(a)は車体すべり角の結果を、(b)はヨーレートの結果を示し、実線は目標値、破線は従来手法、一点鎖線は本発明手法を示している。
図9に示すように、本発明手法を用いて実施例1の統合コントローラ30が演算した目標車体すべり角、目標ヨーレートは、目標値に追従している。一方、従来手法を用いたコントローラが演算した目標車体すべり角、目標ヨーレートは共に目標値に対して誤差が生じることがわかる。この結果から、本発明手法は従来手法と比べタイヤ縦力の変化や、輪荷重の変化に対する応答性に大きな効果があり、乗り心地や操安性が向上するといえる。
実施例1の効果を以下に示す。
(1)実施例1のタイヤ横力演算装置においては、タイヤすべり角を求めるタイヤすべり角演算器(タイヤすべり角推定手段)102と、輪荷重を求める輪荷重演算器(輪荷重推定手段)103と、所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を近似した近似式と、タイヤスリップ率とタイヤ横力との関係とを用いて、タイヤすべり角推定値と輪荷重推定値とタイヤ縦力とから、タイヤ横力を求めるタイヤ横力演算器(タイヤ横力推定手段)105とを備えた。
タイヤ横力の演算において、応答速度の速い実タイヤスリップ率を検出する必要がないため、演算周期を短くすることなく、タイヤスリップ率の演算精度を向上することができる。また、所定のタイヤスリップ率の範囲におけるタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を利用するため、収束演算を用いずに摩擦円を考慮した精度よいタイヤ力の演算が可能になり、演算負荷を下げられる。
以上の効果により、摩擦円を考慮した制御を安価に実現できると共に、演算精度が向上するため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。また、タイヤ摩擦円を考慮して、ヨーレート制御を行うフィードフォワード制御器を設計できるため、目標ヨーレートを精度良く実現でき、乗り心地や操安性が向上する。
(2)タイヤ横力演算器(タイヤ横力推定手段)105は、所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を近似した近似式を用いて、タイヤすべり角推定値と輪荷重推定値と前記タイヤ縦力からタイヤスリップ率を演算するタイヤスリップ率演算器(タイヤスリップ率演算手段)202と、タイヤすべり角推定値と輪荷重推定値とタイヤスリップ率とからタイヤ横力を求めるタイヤモデル(タイヤ横力演算手段)204とを備えた。
よって、タイヤ横力演算において応答速度の速いタイヤスリップ率を検出する必要がないため、短い演算周期を必要とせず演算負荷を下げられる。そのため、摩擦円を考慮した制御を安価に実現できる。
(3)所定のタイヤスリップ率範囲は、任意の輪荷重推定値において、タイヤ縦力が最小となるタイヤスリップ率から、タイヤ縦力が最大となるタイヤスリップ率までの範囲とした。
そのため、タイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係が一意に得ることが可能となる。よって、高価な演算装置を用いて収束演算等を行わなければ実現できなかった演算を、安価な演算装置で実現できるようになりコストの低減できる。
(4)所定のタイヤスリップ率範囲において、タイヤ縦力絶対値の増加に応じてタイヤスリップ率絶対値が増加するとともに、タイヤ縦力絶対値の増加に応じてタイヤスリップ率絶対値の変化率が増大し、タイヤ縦力絶対値が最大となるときに、タイヤスリップ率絶対値の変化率が無限大になるようにした。
そのため、タイヤ摩擦円特性を高精度に考慮した制御を実現できるため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。
(5)所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を近似した近似式を、タイヤスリップ率絶対値がゼロ近傍のときの、タイヤ縦力に対するタイヤスリップ率絶対値の変化率が、輪荷重の増加に応じて、下に凸の曲線で表される関係に設定した。
よって、車両が加速円旋回する場合などに、タイヤ力演算の精度が向上し、精度のよい制御を実現できるため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。
(6)所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を近似した近似式を、輪荷重の増加に応じて、タイヤ縦力に対するタイヤスリップ率を減少させるように設定した。
そのため、車両が旋回中の制駆動時にタイヤ力演算を高精度に行え、精度のよい制御を実現できるため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。
(7)所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を近似した近似式を、すべり角の増加に応じて、タイヤ縦力に対するタイヤスリップ率を増加させるように設定した。
そのため、車両旋回中にタイヤ力演算の精度が向上する。よって、精度のよい制御を実現できるため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。
(8)所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力とタイヤスリップ率との関係を近似した近似式は、タイヤスリップ率をκ、タイヤ縦力をFxiと、輪荷重およびタイヤすべり角から決められる係数B0,C0,D0を用いた式、
κ=tan(sin-1(Fxi/D0)/C0)/B0
とした。
応答速度の速いタイヤスリップ率を検出することなく、タイヤ横力を具体的に演算することができるため、短い演算周期を必要とせず演算負荷を下げられる。また、タイヤ縦力の影響を考慮した精度よいタイヤ横力の演算を、低い演算負荷で得られる。以上の効果により、安価な演算装置で、高精度に摩擦円を考慮した制御を実現できるため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。
次に、実施例2について説明する。
実施例2は、最適経路生成などの車両挙動予測で用いられる内部車両モデルの演算例である。最適経路生成とは、計算機内部に持った車両モデルで予測演算された結果が、規定した評価関数を最適にするように、最適制御により自車の最適経路生成を行うものである。例えば、「自動車の最適経路生成」(計測と制御2006 Vol.45 No.3 pp.209-215、西羅光(日産)、川邊武俊(九州大))記載の手法などが知られている。現実的なコントローラで精度よく最適経路を生成するためには、低い演算負荷で精度の良い演算を行える車両モデルが必要とされる。
実施例1と同じ構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図10に、本発明のタイヤ横力演算装置を用いた車両モデルのブロック図を示す。
ここで、タイヤすべり角演算器301は実施例1のタイヤすべり角演算器102と、輪荷重演算器302は実施例1の輪荷重演算器103と同様の演算を行う。
ステア遅れ演算器303では、前後輪舵角は時定数1/ωδの一次遅れで追従するものとして、次の式(39)、式(40)に示す演算を行っている。
Figure 0005007549
Figure 0005007549
タイヤ横力演算器304では、実施例1のタイヤ横力演算器105と同様、図8のブロック図に示したタイヤ横力演算手法に基づいてタイヤ横力の演算を行う。
タイヤ力遅れ演算器305では、タイヤ縦力Fxi、タイヤ横力は時定数1/ωx、1/ωyの一次遅れで追従するものとして(41) (42)式に示す演算を行っている。ただし、添え字iは左前輪、右前輪、左後輪、右後輪を示すfl、fr、rl、rrとする。
Fxi' = -ωx・Fxi'+ωx・Fxi … (41)
Fyi' = -ωy・Fyi'+ωy・Fyi … (42)
線形車両モデル306では、平面における車両運動を、前後方向、横方向、ヨー回転方向の3自由度として式(43)、式(44)、式(45)に示した運動方程式の演算を行う。ここで、式(43)、式(44)、式(45)は各輪のすべり角αi、前後輪の舵角δiを|αi|≪1、|δi|≪1として、線形近似している。添え字iは左前輪、右前輪、左後輪、右後輪を示すfl、fr、rl、rrとする。
m・(dV/dt) = Fxfl+Fxfr+Fxrl+Fxrr … (43)
m・V・(dβ/dt+γ) = Fxfl+Fxfr+Fxrl+Fxrr … (44)
Iγ(dγ/dt) = Lf(Fxfl+Fxfr)-Lr(Fxrl+Fxrr)+Lt{(Fxfl+Fxfr)-(Fxrl+Fxrr)} … (45)
ここで、mは車重、Vは車体速度、βは車体滑り角、γはヨーレート、Fxiはタイヤ縦力、Fyiはタイヤ横力、Iγはヨー慣性モーメント、Lfは前輪軸重心点距離、Lrは後輪軸重心点距離、Ltはトレッドベース距離/2とする。
次に、回避運動を想定した入力を車両モデルに与え、車両運動を演算した結果を示す。
図11は、従来のようにマジックフォーミュラを用いて演算したシミュレーション結果と、本発明のタイヤ横力演算装置(本発明手法)を用いて演算したシミュレーション結果を示したタイムチャートである。このシミュレーションでは、従来手法を用いたモデルの演算周期を1msとし、本発明手法を用いたモデルの演算周期を20msとして演算したときのものである。入力は、どちらも同じ前輪舵角と、パルス状に与えた後輪駆動力とする。
図11(a)は入力として与える前輪舵角、(b)は横力の応答、(c)は横方向位置、(d)はヨーレートを示し、実線は目標値、破線は従来手法、一点鎖線は本発明手法を示している。
この結果より、本発明手法を用いた車両運動の演算結果は、従来手法の車両運動演算結果を模擬できていることが分かる。
また、従来手法では、演算周期を20msとした場合、タイヤスリップ率が発散してしまい、車両運動を演算することができなかった。これに対し、本発明手法は演算精度を落とすことなく、演算負荷を改善することに大きな効果があることが分かる
次に、実施例2の効果について述べる。
以上の結果から、計算機内部に持った車両モデルを用いて経路生成等の演算を行う場合、モデルとして本発明手法を用いることで、安価な演算装置で、高精度に摩擦円を考慮した制御を実現できるため、乗り心地や操安性が向上し、違和感が抑制される。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1および実施例2に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1および実施例2に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1および実施例2では、本発明のタイヤ横力演算装置を電気自動車に適用した例を示したが、前後輪の操舵が可能な車両であれば電気自動車に限らず、さまざまな車両に適用できる。
実施例1のタイヤ横力演算装置を適用した、左右後輪をそれぞれ別々の電気モータで独立駆動する電気自動車の構成図である。 実施例1のタイヤ縦力とタイヤスリップ率の関係を示すグラフである。 実施例1のタイヤスリップ率の絶対値がゼロ近傍であるときの、タイヤ縦力に対するタイヤスリップ率の絶対値の変化率と、輪荷重との関係を示すグラフである。 実施例1の輪荷重に応じたタイヤ縦力とタイヤスリップ率の関係を示すグラフである。 実施例1のタイヤすべり角に応じたタイヤ縦力とタイヤスリップ率の関係を示すグラフである。 実施例1のタイヤ横力演算装置によって、輪荷重とタイヤすべり角を変化させて演算したタイヤの摩擦円特性を、マジックフォーミュラと比較した結果を示す図である。 実施例1の統合コントローラのブロック図である。 実施例1のタイヤ横力演算器内部で行われる演算のブロック図である。 実施例1のタイヤ横力演算装置によって車体すべり角とヨーレートの制御を行った場合と、従来手法のように輪荷重とタイヤ縦力を無視したモデルによるコントローラによって車体すべり角とヨーレートの制御を行った場合のシミュレーション結果である。 実施例2のタイヤ横力演算装置を用いた車両モデルのブロック図を示す。 実施例2のタイヤ横力演算装置を用いて演算したシミュレーション結果と、従来のマジックフォーミュラを用いて演算したシミュレーション結果とを示したタイムチャートである。
符号の説明
102 タイヤすべり角演算器
103 輪荷重演算器
104 タイヤ縦力演算器
105 タイヤ横力演算器
107 線形車両逆モデル
108 舵角演算部
201 係数演算器
202 タイヤスリップ率演算器
204 タイヤモデル

Claims (7)

  1. タイヤすべり角を推定または検出するタイヤすべり角推定手段と、
    輪荷重を推定または検出する輪荷重推定手段と、
    所定のタイヤスリップ率の範囲でタイヤ縦力からタイヤスリップ率への関係を近似した近似式と、タイヤスリップ率とタイヤ横力との関係とを用いて、タイヤすべり角推定値と輪荷重推定値とタイヤ縦力とから、タイヤ横力を求めるタイヤ横力推定手段と、
    を備え
    前記近似式は、前記タイヤスリップ率をκ、前記タイヤ縦力をFx i と、前記輪荷重および前記タイヤすべり角から決められる係数B 0 ,C 0 ,D 0 を用いた式、
    κ=tan(sin-1(Fx i /D 0 )/C 0 )/B 0
    であることを特徴とするタイヤ横力演算装置。
  2. 請求項1に記載のタイヤ横力演算装置において、
    前記タイヤ横力推定手段は、
    前記所定のタイヤスリップ率の範囲で前記タイヤ縦力と前記タイヤスリップ率との関係を近似した近似式を用いて、前記タイヤすべり角推定値と前記輪荷重推定値と前記タイヤ縦力から前記タイヤスリップ率を演算するタイヤスリップ率演算手段と、
    前記タイヤすべり角推定値と前記輪荷重推定値と前記タイヤスリップ率とからタイヤ横力を求めるタイヤ横力演算手段と、
    を有することを特徴とするタイヤ横力演算装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタイヤ横力演算装置において、
    前記所定のタイヤスリップ率範囲は、任意の輪荷重推定値において、前記タイヤ縦力が最小となるタイヤスリップ率から、前記タイヤ縦力が最大となるタイヤスリップ率までの範囲であることを特徴とするタイヤ横力演算装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ横力演算装置において、
    前記所定のタイヤスリップ率範囲において、前記タイヤ縦力絶対値の増加に応じてタイヤスリップ率絶対値が増加するとともに、前記タイヤ縦力絶対値の増加に応じて前記タイヤスリップ率絶対値の変化率が増大し、前記タイヤ縦力絶対値が最大となるときに、前記タイヤスリップ率絶対値の変化率が無限大になることを特徴とするタイヤ横力演算装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ横力演算装置において、
    前記近似式を、前記タイヤスリップ率絶対値がゼロ近傍のときの、前記タイヤ縦力に対する前記タイヤスリップ率絶対値の変化率が、前記輪荷重の増加に応じて、下に凸の曲線で表される関係に設定することを特徴とするタイヤ横力演算装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ横力演算装置において、
    前記近似式を、前記輪荷重の増加に応じて、前記タイヤ縦力に対する前記タイヤスリップ率を減少させるように設定ことを特徴とするタイヤ横力演算装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ横力演算装置において、
    前記近似式を、前記すべり角の増加に応じて、前記タイヤ縦力に対する前記タイヤスリップ率を増加させるように設定することを特徴とするタイヤ横力演算装置。
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