JP5003353B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
特許文献1に記載のインクジェット式記録装置においては、記録ヘッドに供給するためのインクが貯留されたサブタンクが通気フィルムを介して上下に分割されており、通気フィルムよりも下の部分がインクを貯留するためのインク室となり、通気フィルムよりも上の部分がインク室内の空気が排出される空気室となっている。空気室には弁を介して脱気ポンプが接続されており、弁を開いた状態で脱気ポンプを動作させて空気室内の空気を吸引することにより、空気室内及びインク室内の空気が外部に排出される。さらに、脱気ポンプにより空気室内の空気を吸引した後、弁を閉じることにより、空気室内が、圧力が低下した状態に保持され、この後、インク室に流れ込んだ空気は、空気室内の低下した圧力によって吸引されて空気室に排出される。これにより、インク室から記録ヘッドにインクが供給される際にインクと共に空気が記録ヘッドに流れ込んでしまうのを防止することができる。
特開2005−288770号公報
ここで、特許文献1に記載のインクジェット式記録装置においては、インク室内の空気が空気室に排出されたときには、インク室内及びインク室に連通する記録ヘッド内のインクに圧力変動が生じ、これにより、ノズルのメニスカスが振動するなどするため、このときに記録ヘッドからインクを吐出すると、インクの吐出特性が変動してしまう虞がある。しかしながら、空気室を圧力が低下した状態に保持されているときには、空気が通気フィルム近傍にきたときにインク室から空気室に空気が排出されるため、いつ空気が排出されるかは分からず、その結果、インク室から空気室に空気が排出されているときにノズルからインクが吐出されてしまう虞がある。
本発明の目的は、排気流路内の低下した圧力によって液体供給流路内の液体が排気流路に排出されていることを検出することが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに接続された、前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための液体供給流路と、前記液体供給流路に接続された、前記液体供給流路内の気体を排出するための排気流路と、前記液体供給流路と前記排気流路との接続部において前記液体供給流路と前記排気流路とを仕切る壁を構成する、気体のみを透過させる気体透過膜と、前記排気流路と連通するように接続されており、前記排気流路内の気体を吸引することにより前記排気流路内の圧力を低下させる吸引手段と、前記吸引手段により前記排気流路内の気体が吸引されていないときに、前記排気流路と前記吸引手段との連通を遮断する開閉手段と、前記開閉手段により前記排気流路と前記吸引手段との連通が遮断されているときに、前記液体供給流路内の気体が前記排気流路内の低下した圧力により吸引されて前記排気流路に排出されていることを検出する排気検出手段とを備えている(請求項1)。
これによると、排気流路と吸引手段との連通が遮断された状態で排気流路内の低下した圧力によって液体供給流路内の気体が排気流路に排出される場合、液体供給流路内の気体は、気体透過膜の近傍にきたときに排気流路に排出されるため、いつ液体供給流路内の気体が排気流路に排出されるか分からないが、液体供給流路内の気体が排気流路に排出されているときには、排気検出手段によってそのことを検出することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記液体吐出ヘッドは、前記液体供給流路内の気体が前記排気流路に排出されていることが前記排気検出手段により検出されている間は、前記ノズルから液体を吐出しないように構成されていることが好ましい(請求項2)。これによると、液体供給流路内の気体が排気流路に排出されているときには、液体供給流路内及び液体供給流路に連通する液体吐出ヘッド内において圧力変動が生じているため、このときにノズルから液体を吐出させると液体の吐出特性が変動してしまう虞がある。しかしながら、本発明では、液体供給流路内の気体が排気流路に排出されていることが排気検出手段により検出されている間はノズルからの液体が吐出されないので、ノズルにおける液体の吐出特性が変動してしまうのを防止することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記開閉手段は、前記排気流路の途中に設けられ、前記排気流路内における前記気体透過膜から前記吸引手段に向かう方向の流れのみを許容する差圧弁であり、この差圧弁は、前記吸引手段により前記排気流路内の気体が吸引されているときに、前記吸引手段の吸引力で開いて、前記排気流路と前記吸引手段とを連通させるとともに、前記排気流路内が大気圧よりも小さい所定以下の圧力になるまで吸引されてから前記吸引手段による吸引が停止されたときに、前記排気流路と前記吸引手段との連通を遮断することが好ましい(請求項3)。
これによると、開閉手段が、吸引手段の吸引力により開いて、排気流路と吸引手段とを連通させるとともに、排気流路内の気体の吸引後、排気流路と吸引手段との連通を遮断する差圧弁により構成されているため、別途開閉手段による排気流路と吸引手段との連通及びその遮断を切り替えるための装置などを必要とせず、装置の構成が簡単になる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記排気検出手段が、前記排気流路内の圧力が変化していることを検出することで、前記液体供給流路内の気体が前記排気流路に排出されていることを検出することが好ましい(請求項4)。これによると、液体供給流路内の気体が排気流路に排出されると、気体が排出された分だけ排気流路内の圧力は上昇するため、排気流路内の圧力が変化していることを検出することで、液体供給流路内の気体が排気流路に排出されていることを容易に検出することができる。
このとき、前記排気流路に連通するものであって、前記排気流路内の圧力に応じて容積が変化する容積可変室をさらに備えており、前記排気検出手段は、前記容積可変室の容積が変化していることを検出することによって、前記排気流路内の圧力が変化していることを検出することが好ましい(請求項5)。これによると、排気流路に内部の圧力によって容積が変化する容積可変室が連通している場合には、排気流路内の圧力の変化に伴って、容積可変室の容積も変化しているため、容積可変室の容積が変化していることを検出することで、排気流路内において圧力が変化していることを容易に検出することができる。
さらに、このとき、前記排気検出手段は、前記容積可変室の容積を複数の値で検出することが可能な容積検出手段を備えており、前記容積検出手段により検出される前記容積可変室の容積の値が変化したことを検出することで、前記容積可変室の容積が変化していることを検出することが好ましい(請求項6)。
これによると、容積検出手段により容積可変室の容積を複数の値で検出することができるので、容積可変室の容積が変化している間は、容積検出手段により検出される容積可変室の容積の値が順次変化する。したがって、容積検出手段によって検出される容積可変室の容積の値が変化したことを検出することで、容積可変室の容積が変化していることを容易に検出することができる。
さらに、このとき、前記容積検出手段によって検出された前記容積可変室の容積から、前記排気流路内の圧力を複数の値で算出する圧力算出手段をさらに備えていることが好ましい(請求項7)。これによると、容積検出手段は、容積可変室の容積を複数の値で検出することができ、一方、容積可変室の容積は排気流路内の圧力に応じて変化する。したがって、容積可変室の容積から排気流路内の圧力を容易に算出することができる。これにより、別途排気流路内の圧力を検出するための圧力センサなどを設けることなく、排気流路内の圧力を検出することができる。また、比較的高価な圧力センサなどを設ける必要ないので、装置の製造コストを低減することができる。
さらに、このとき、前記吸引手段により前記排気流路内の気体を吸引して前記排気流路内の圧力を低下させる際の、前記排気流路内の圧力の目標値である大気圧よりも低い所定の目標圧力を決定する目標圧力決定手段をさらに備えており、前記吸引手段は、前記圧力算出手段において算出される前記排気流路内の圧力が、前記目標圧力決定手段により決定された前記目標圧力に近づくように、前記排気流路内の気体を吸引することが好ましい(請求項8)。
これによると、圧力算出手段により算出される排気流路内の圧力が目標圧力決定手段により決定される目標圧力に近づくように排気流路内の気体を吸引することにより、排気流路内の圧力を自由に変更することが可能となる。
さらに、このとき、前記液体吐出ヘッドにおいて前記ノズルから液体が吐出されていない期間を検出する不吐出期間検出手段をさらに備えており、前記目標圧力決定手段は、前記不吐出期間検出手段によって検出された前記期間が所定期間を超えたときに、前記目標圧力を、前記不吐出期間検出手段によって検出された前記期間が前記所定期間以下のときよりも低い圧力に決定することが好ましい(請求項9)。
これによると、液体吐出ヘッドにおいて、長期間液体の吐出が行われていない場合、液体供給流路に気体が滞留している可能性が高いため、不吐出期間が所定期間を超えたときに、排気流路内の圧力を、不吐出期間が所定期間以下のときよりも低くすることにより、液体供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記目標圧力決定手段は、前記排気流路内の圧力が時間の経過とともに低下していくように前記目標圧力を決定することが好ましい(請求項10)。これによると、気体透過膜は、時間の経過とともに液体の目詰まりなどによって気体の透過性が低下するため、排気流路内の圧力を時間の経過とともに徐々に低下させていくことにより、液体供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記液体吐出ヘッドに供給するための液体が貯留された液体カートリッジが、前記液体供給流路に対して着脱可能に構成されており、前記液体カートリッジが交換されたときに、前記目標圧力決定手段は、前記目標圧力を前記液体カートリッジの交換前よりも低い圧力に決定し、前記吸引手段は、前記圧力算出手段によって算出される圧力の値に関わらず、前記排気流路内の気体を吸引することが好ましい(請求項11)。
これによると、液体カートリッジが交換されたときには、液体供給流路に多くの気体が入り込むため、液体カートリッジの交換時に、吸引手段により排気流路内の気体を吸引することにより、液体供給流路内に入り込んだ気体を効率よく排出することができる。さらに、吸引手段により排気流路内の気体が吸引されることにより、排気流路内の圧力が直ちに液体カートリッジの交換前の目標圧力よりも低い圧力となるため、吸引手段による気体の吸引の後も、液体カートリッジの交換により液体供給流路に入り込んだ気体を効率よく排気流路に排出することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記液体吐出ヘッドに供給するための液体が貯留された液体カートリッジが、前記液体供給流路に対して着脱可能に構成されており、前記液体カートリッジに残留している液体の量が所定量よりも少なくなったことを検知するニアエンプティ検知手段をさらに備えており、前記目標圧力決定手段は、前記液体カートリッジに残留している液体の量が前記所定量よりも少なくなったことが前記ニアエンプティ検知手段において検知されたときに、前記目標圧力を、検知される前よりも低い圧力に決定することが好ましい(請求項12)。
これによると、液体カートリッジに残留している液体の量が少なくなると、液体供給流路に気体が入り込みやすくなるため、ニアエンプティ検知手段により液体カートリッジに残留している液体の量が所定量よりも少なくなったことが検知されたときに、排気流路内の圧力を、検知される前よりも低くすることにより、液体供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記液体吐出ヘッドに供給するための液体が貯留された液体カートリッジが、前記液体供給流路に対して着脱可能に構成されており、前記液体カートリッジが液体切れになっているか否かを判定する液体切れ判定手段をさらに備えており、前記液体切れ判定手段は、前記吸引手段により前記排気流路内の気体を吸引しても、前記排気流路内の圧力が前記目標圧力決定手段により決定された前記目標圧力まで低下しないときに、前記液体カートリッジが液体切れであると判定することが好ましい(請求項13)。
これによると、液体カートリッジが液体切れのときには、液体カートリッジから液体供給流路を介して排気流路に気体が流れ込むため、吸引手段により排気流路内の気体を吸引しても排気流路内の圧力は目標圧力まで低下しない。したがって、吸引手段により排気流路内の気体を吸引しても、排気流路内の圧力が目標圧力まで低下しないことを検出することで、液体カートリッジが液体切れになったことを検知することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記液体吐出ヘッドは、前記吸引手段により前記排気流路内の気体が吸引されている間は、前記ノズルから液体を吐出しないように構成されていることが好ましい(請求項14)。
これによると、吸引手段により、排気流路内の気体が吸引されているときには、液体供給流路内及び液体供給流路に連通する液体吐出ヘッド内において圧力変動が生じているため、このときにノズルから液体を吐出させると液体の吐出特性が変動してしまう虞がある。しかしながら、本発明では、吸引手段により排気流路内の気体が吸引されている間はノズルからの液体が吐出されないので、ノズルにおける液体の吐出特性が変動してしまうことがない。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。図1に示すように、プリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3、サブタンク4、4つのカートリッジ装着部11、チューブ5a〜5d、チューブ7a〜7c、差圧弁9、チャージタンク12、インク吸引キャップ13、吸引ポンプ14、切り替えユニット15などを備えている。また、プリンタ1の動作は、制御装置100によって制御されている。
キャリッジ2は、駆動装置18によって駆動されて、図1の左右方向(走査方向)に平行に延びた2本のガイド軸17に沿って走査方向に往復移動する。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2上に搭載されており、キャリッジ2とともに走査方向に往復しつつ、その下面に設けられたノズル95(図6参照)から、図示しない用紙搬送機構により図1の下方(紙送り方向)に搬送される記録用紙Pにインク(液体)を吐出する。これにより、記録用紙Pに印刷が行われる。
サブタンク4は、キャリッジ2上に搭載されており、サブタンク4にはインクジェットヘッド3に供給するためのインクが一時的に貯留されている。4つのカートリッジ装着部11は、図1の左右方向に沿って配列されており、各カートリッジ装着部11には、図1の左側に配置されたものから順に、それぞれ、インクカートリッジ6a〜6dが着脱可能となっている。インクカートリッジ6a〜6dには、それぞれ、インクジェットヘッド3に供給するための、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが貯留されている。
チューブ5a〜5dは一端がサブタンク4に接続されているとともに、他端がそれぞれカートリッジ装着部11の後述するインク流路162に接続されている。そして、カートリッジ装着部11に装着されたインクカートリッジ6a〜6dに貯留された上記4色のインクが、それぞれ後述するインク流路162及びチューブ5a〜5bを介してサブタンク4に供給される。これにより、インクジェットヘッド3にはサブタンク4からこれら4色のインクが供給され、ノズル95(図6参照)からは、これら4色のインクが吐出される。
チューブ7a〜7cは、それぞれ、サブタンク4とチャージタンク12、チャージタンク12と差圧弁9、及び、差圧弁9と切り替えユニット15とを接続している。これにより、サブタンク4と切り替えユニット15とは、チューブ7a〜7c、チャージタンク12及び差圧弁9を介して接続される。なお、サブタンク4の後述する排気ユニット23(図3参照)からチューブ7a〜7c、チャージタンク12及び差圧弁9を経て切り替えユニット15に至る気体流路が、本発明に係る排気流路に相当する。
差圧弁9は、後述するように、チューブ7aとチューブ7bとの連通及びその遮断を切り替える。チャージタンク12は、後述するように、排気流路におけるサブタンク4と差圧弁9との間の部分を負圧に保持したときに、負圧に保持された状態が持続する時間を長くするためのものである。
インク吸引キャップ13は、キャリッジ2が移動可能な範囲で図1の最も右側にきたときにインクジェットヘッド3の下面と対向するように配置されており、インクジェットヘッド3がインク吸引キャップ13と対向する位置にきたときに、図1の紙面手前方向に移動して、インクジェットヘッド3の下面に形成されたノズル95を覆う。また、インク吸引キャップ13は切り替えユニット15に接続されている。
吸引ポンプ14は、切り替えユニット15に接続されている。切り替えユニット15は、吸引ポンプ14をチューブ7c及びインク吸引キャップ13のいずれか一方に選択的に接続させる。そして、切り替えユニット15により吸引ポンプ14とチューブ7cとを接続させた状態で吸引ポンプ14動作させることにより、チューブ7cから排気流路内の気体を吸引することが可能となっているとともに、切り替えユニット15により吸引ポンプ14とインク吸引キャップ13とを接続させた状態で吸引ポンプ14を動作させることにより、ノズル95(図5参照)からインクジェットヘッド3内の増粘したインクを吸引することが可能となっている。
次に、カートリッジ装着部11、及び、カートリッジ装着部11に装着されるインクカートリッジ6a〜6dについて詳細に説明する。なお、インクカートリッジ6a〜6dは、貯留されているインクの種類が異なる点以外は同様の構成を有するものであるので、以下ではインクカートリッジ6aについてのみ説明し、インクカートリッジ6b〜6dについては説明を省略する。
図2(a)は図1のインクカートリッジ6aの側面図であり、図2(b)は、図2(a)のインクカートリッジ6aがカートリッジ装着部11に装着された状態を示す図である。図2(a)、図2(b)に示すように、インクカートリッジ6aは、略直方体形状を有しており、インク貯留室151、インク供給部152、気体導入部153を有している。
インク貯留室151は、インクカートリッジ6aの内部に形成されたインクを貯留するための空間である。インク貯留室151の図2左端部は、図2の紙面垂直方向に関して光が通過可能な光通過部154となっている。また、インク貯留室151には、ニアエンプティ検知レバー155が設けられている。
ニアエンプティ検知レバー155は、インク貯留室151の下端部に設けられた支持部155aに回動自在に支持されており、支持部155aから途中で2回折れ曲がりつつ左上方に光通過部154まで延びている。また、光通過部154まで延びたニアエンプティ検知レバー155の先端部は、光通過部154を通過する光を遮断する遮光部155bとなっている。また、ニアエンプティ検知レバー155は、インク貯留室151内のインクよりも比重が小さい材質によって構成されており、インクからの浮力によりインク貯留室151内に貯留されたインクの液面の変化に応じて支持部155aを中心として回動し、これに伴って遮光部155bが上下方向に移動する。
インク供給部152は、インクカートリッジ6aの図2左下端部に設けられている。インク供給部152は、図2における右端部がインク貯留室151に接続されているとともに、インク貯留室151との接続部から図中左方にインクカートリッジ6aの図2における左側の側面まで延びており、図2における左端部がインク貯留室151内のインクを供給するためのインク供給口152aとなっている。また、インク供給部152には、図示しない弁などが設けられており、インクカートリッジ6aがカートリッジ装着部11に装着されたときにのみ、インク貯留室151とインク供給口152aとが連通するように構成されている。
気体導入部153は、インクカートリッジ6aの図2における左上端部に設けられている。インク供給部152は、図2における右端部がインク貯留室151に接続されているとともに、インク貯留室151との接続部から図中左方にインクカートリッジ6aの図2の左側の側面まで延びており、図2における左端部がインク貯留室151内の気体(空気)を導入するための気体導入口153aとなっている。また、気体導入部153には、図示しない弁などが設けられており、インクカートリッジ6aがカートリッジ装着部11に装着されたときにのみ、インク貯留室151と気体導入口153aとが連通するように構成されている。
カートリッジ装着部11は、カートリッジ装着空間161、インク流路162、気体導入流路163、発光部164、受光部165及び蓋166を備えている。カートリッジ装着空間161は、図2(b)の右側が開口した、インクカートリッジ6aが装着される空間である。そして、図2(b)に示すように、インクカートリッジ6aを、インク供給口152a及び気体導入口153aが形成された側面が図2(b)の左側にくるとともに、インク供給口152aが下、気体導入口153aが上となるような姿勢にして、図2(b)右側の開口から挿入することにより、インクカートリッジ6aがカートリッジ装着空間161に装着される。
インク流路162は、カートリッジ装着空間161の図2(b)における左側の壁面を画定する壁の、カートリッジ装着空間161に装着されたインクカートリッジ6aのインク供給口152aとほぼ同じ高さとなる部分に設けられており、図2(b)における左端部がチューブ5aに接続されている。そして、カートリッジ装着空間161にインクカートリッジ6aが装着されると、インク供給口152aとインク流路162とが連通するとともに、前述したように、インク貯留室151とインク供給口152aとが連通する。これにより、インク貯留室151内のインクがインク供給部152及びインク流路162を介してチューブ5aに流れ込む。
気体導入流路163は、カートリッジ装着空間161の図2(b)における左側の壁面を画定する壁の、カートリッジ装着空間161に装着されたインクカートリッジ6aの気体導入口153aとほぼ同じ高さとなる部分に設けられているとともに、カートリッジ装着空間161と反対側の端部において外気と連通している。そして、カートリッジ装着空間161にインクカートリッジ6aが装着されると、気体導入口153aと気体導入流路163とが連通するとともに、前述したように、インク貯留室151と気体導入口153aとが連通する。これにより、インク貯留室151内のインクがインク流路162を介してチューブ5aに流れ出たときに、インクが流れ出た分だけ、気体導入流路163及び気体導入部153を介して、インク貯留室151に外部から外気(気体)が導入される。
発光部164及び受光部165は、図2の紙面垂直方向に関して、カートリッジ装着空間161に装着されたインクカートリッジ6aの光通過部154と重なる位置に、光通過部154を挟むように配置されている。発光部164は、受光部165に向けて光を出射する。受光部165は発光部164から出射された光を受光する。
そして、カートリッジ装着空間161にインクカートリッジ6aが装着された状態で、インク貯留室151内に十分にインクが残っており、ニアエンプティ検知レバー155の遮光部155bが発光部164及び受光部165よりも上方に位置しているときには、発光部164から出射された光は、遮光部155bに遮断されることなく受光部165に到達し、受光部165はこの光を受光する。
一方、インク貯留室151内のインクの残留量が所定量よりも少なくなり、遮光部155bが発光部164及び受光部165と同じ高さまで下がってきたときには、発光部164から出射された光は遮光部155bによって遮断され、受光部165には到達しない。したがって、このとき受光部165は光を受光しない。これにより、受光部165が光を受光しているか否かにより、インクカートリッジ6aのインク貯留室151内に貯留されたインクの残留量が所定の量よりも少なくなっているか否かを判別することができる。なお、このとき、ニアエンプティ検知レバー155は、光通過部154の下側の壁面に接触するため、この後、さらにインク貯留室151内のインクの残量が低下しても、遮光部155bはこれ以上下方には移動しない。
蓋166は、カートリッジ装着部11の図2(b)における右下端部に設けられた支持部166aにおいて回動自在に支持されているとともに、支持部166a近傍の一方の端から、他方の端まで略一直線に沿って延びている。そして、カートリッジ装着空間161にインクカートリッジ6aを装着する際には、蓋166を図2(b)の一点鎖線で示す位置まで回動させた状態で、前述したように、カートリッジ装着空間161の開口からインクカートリッジ6aを挿入し、カートリッジ装着空間161へのインクカートリッジ6aの装着が完了した後、蓋166を図2(b)の実線で示す位置まで回動させて、カートリッジ装着空間161の開口を塞ぐ。このとき、インクカートリッジ6aは、蓋166によって図2(b)左方に押圧されており、これにより、インク供給口152とインク流路162、及び、気体導入口153aと気体導入流路163とがそれぞれ密着する。
また、カートリッジ装着部11は、このほか、カートリッジ装着空間161にインクカートリッジ6aが装着されているか否かを検知するカートリッジ装着検知センサ167(図12参照)を備えている。なお、図2(b)においては、カートリッジ装着検知センサ167の図示を省略している。
次に、サブタンク4について詳細に説明する。図3は図1のサブタンク4の概略を示す斜視図である。図4は図3の平面図である。図5(a)は図4のA−A線断面図である。図5(b)は図4のB−B線断面図である。図5(c)は図4のC−C線断面図である。図5(d)は図4のD−D線断面図である。なお、図面を分かりやすくするため、図4においては、後述する接続ユニット21の流入管31a〜31d及び後述する排気ユニット23を二点鎖線で示すとともに、後述する接続ユニット21の接続部32及びサブタンク本体22の一部の図示を省略している。図3〜図5に示すように、サブタンク4は、接続ユニット21、サブタンク本体22及び排気ユニット23を有している。
接続ユニット21は、チューブ5a〜5dをサブタンク4に接続するものであり、流入管31a〜31d及び接続部32を有している。流入管31a〜31dは互いに平行に紙送り方向に延びた円管であり、走査方向に沿って等間隔に配列されている。流入管31a〜31dは、図3の手前側の端部が、それぞれチューブ5a〜5dに接続されている(図3、図4ではチューブ5a〜5dの図示を省略している)とともに、図3の奥側の端部が接続部32に接続されている。接続部32は、サブタンク本体22の走査方向に関する一方の端部の上面に接合されており、流入管31a〜31dとサブタンク本体22の後述する接続口41a〜41dとを連通させる。
サブタンク本体22は、接続口41a〜41d、インク流路42a〜42d、43a〜43d、46a〜46d、47a〜47d、インク貯留室44a〜44d、及び、ダンパフィルム45a〜45dを有している。接続口41a〜41dは、略円形の平面形状を有しており、サブタンク本体22の図3における右下端部において、図3の上下方向に配列されている。そして、サブタンク本体22には、接続口41a〜41dからインクが供給される。
インク流路42aは、接続口41aから図4の上方に延びており、途中で図4の右上方向に折れ曲がってインク貯留室44a〜44dの図4における下方に隣接する位置まで延びている。
インク流路42bは、接続口41bから図4の左方に延びているともに途中で図中上方に折れ曲がって延びており、さらに途中で図4の右上方向に折れ曲がってインク貯留室44a〜44dの図4における下方に隣接する位置まで延びている。
インク流路42cは、接続口41cから図4の左方に延びているともに途中で図中上方に折れ曲がって延びており、さらに途中で図4の左上方向に折れ曲がってインク貯留室44a〜44dの図4における下方に隣接する位置まで延びている。
インク流路42dは、接続口41dから図4の左方に延びているともに途中で図中上方に折れ曲がって延びており、さらに途中で図4の左上方向に折れ曲がってインク貯留室44a〜44dの図4における下方に隣接する位置まで延びている。
そして、インク流路42a〜42dは、上述したように配置されることにより、図4の上下方向に延びた部分が、図4の左右方向に沿って、右側からインク流路42a、42b、42c、42dの順に配列されている。
インク貯留室44a〜44dは、インク流路42a〜42dの図4における上端部の上方に隣接する位置に、平面視で互いに重なるように配置されており、図5に示すように、鉛直方向に関して上から順に、インク貯留室44b、44a、44d、44cの順に配置されている。また、インク貯留室44a〜44dは、平面視で図4の左右方向を長手方向とする略長方形状を有している。
インク貯留室44bの上面及びインク貯留室44aの下面には、それぞれ、ダンパフィルム45b、45aが設けられており、ダンパフィルム45b、45aがそれぞれインク貯留室44bの上面及びインク貯留室44aの下面を画定する壁となっている。また、インク貯留室44bとインク貯留室44aとの間には、隔壁49が設けられており、隔壁49によってインク貯留室44bとインク貯留室44aとが隔てられている。
インク貯留室44dの上面及びインク貯留室44cの下面には、それぞれ、ダンパフィルム45d、45cが設けられており、ダンパフィルム45d、45cがそれぞれインク貯留室44dの上面及びインク貯留室44cの下面を画定する壁となっている。また、インク貯留室44dとインク貯留室44cとの間には、隔壁50が設けられており、隔壁50によってインク貯留室44dとインク貯留室44cとが隔てられている。なお、インク貯留室44aとインク貯留室44dとの間は空間となっている。
ここで、印刷を行う際などに、キャリッジ2とともにサブタンク4が走査方向に往復移動すると、サブタンク4内のインクが振動してサブタンク4内のインクに圧力変動が生じるが、ダンパフィルム45a〜45dが変形することによりこのインクの圧力変動が抑制される。
インク流路43aは、インク流路42aの先端部(図4における上端部)から鉛直下方(図5(a)の下方)にインク貯留室44aと同じ高さまで延びており、そこから、さらに図5(a)の左方に折れ曲がって延び、インク貯留室44aと接続されている。
インク流路43bは、インク流路42bの先端部(図3における上端部)からさらにインク流路42bの延在方向(図5(b)の左方)に延びてインク貯留室44bと接続されている。
インク流路43cは、インク流路42cの先端部(図4における上端部)から鉛直下方(図5(c)の下方)にインク貯留室44cと同じ高さまで延びており、そこからさらに図5(c)の左方に折れ曲がって延び、インク貯留室44cと接続されている。
インク流路43dは、インク流路42dの先端部(図4における上端部)から鉛直下方(図5(d)の下方)にインク貯留室44dと同じ高さまで延びており、そこからさらに図5(d)の左方に折れ曲がって延び、インク貯留室44dと接続されている。
インク流路46a〜46dは、それぞれ、インク貯留室44a〜44dの図5(a)〜図5(d)の左端部から図中左方に延びてインク流路47a〜47dに接続されている。インク流路47a〜47dは、それぞれ、鉛直方向に沿って延びているとともに、図4の左右方向に沿って、図4の左からインク流路47a、47b、47c、47dの順に配列されている。
インク流路47a〜47dの下端部は、それぞれ、その下端が開口したインク供給部48a〜48dとなっており、インク供給部48a〜48dは、それぞれインクジェットヘッド3の上面に形成されたインク供給口89(図6参照)に接続されている。そして、インク流路47a〜47d内のインクは、インク供給部48a〜48dからインクジェットヘッド3に供給される。
インク流路47a〜47dの上端はそれぞれ開口しており、サブタンク本体22の上面の平面視でインク流路47a〜47dに重なる位置には、これらの開口にまたがって配置されて、これらの開口を覆う気体透過膜60が設けられている。気体透過膜60は、気体のみが通過可能となっており、インク流路47a〜47d内のインクは気体透過膜60を通過することはできない。これにより、後述するように、吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引されたとき、あるいは、排気流路内の圧力が大気圧よりも低い負圧に保持された状態にあるときには、インク流路47a〜47d内の気体のみが、排気流路内の負圧により吸引されて排気流路に排出される。
そして、プリンタ1においては、インクカートリッジ6a〜6dのインクはチューブ5a〜5dから流入管31a〜31dに流れ込み、さらに接続口41a〜41d及びインク流路42a〜42b、43a〜43dを介してインク貯留室44a〜44dに流れ込む。さらに、インク貯留室44a〜44dに一時的に貯留されたインクは、インク流路46a〜46dからインク流路47a〜47dに流れ込み、インク供給部48a〜48dからインクジェットヘッド3に供給される。つまり、インクカートリッジ6a〜6dから、チューブ5a〜5d、流入管31a〜31d、接続口41a〜41d、インク流路42a〜42d、43a〜43d、インク貯留室44a〜44d、及びインク流路46a〜46d、47a〜47dを経て、インクジェットヘッド3に至る流路が、インクジェットヘッド3にインクを供給するためのインク供給流路(液体供給流路)となっている。
排気ユニット23は、サブタンク本体22内の気体を外部に排出するための排気流路を構成するものであり、接続部61及び排気管62を有している。接続部61は、サブタンク本体22と接続される部分であり、サブタンク本体22の上面の平面視でインク流路47a〜47dと重なる部分に、インク流路47a〜47dにまたがってインク流路47a〜47dを覆うように配置されている。接続部61の内部には、個別気体室63a〜63d、連通流路64a〜64d及び共通気体室65が形成されている。
個別気体室63a〜63dは、それぞれ、平面視でインク流路47a〜47dと重なる位置に設けられており、インク流路47a〜47dと個別気体室63a〜63dとは、それぞれ、気体透過膜60を介して連通している。すなわち、気体透過膜60が、インク流路47a〜47d(インク供給流路)と個別気体室63a〜63d(排気流路)と接続部において、インク流路47a〜47dと個別気体室63a〜63dとを仕切る壁を構成している。共通気体室65は、個別気体室63a〜63dの上方に、個別気体室63a〜63dの図4における略下半分にまたがって設けられている。連通流路64a〜64dは、それぞれ、個別気体室63a〜63dと共通気体室65との間に設けられており、上下方向に延びて個別気体室63a〜63dと共通気体室65とを連通させている。
排気管62は、一端が共通気体室65の図4における下側の側面の略中央部に接続された円管であり、図4の下方に延びているとともに、途中で図4の左方に折れ曲がっており、走査方向に関して、流入管21a〜21dと排気管62とが等間隔に配列されている。そして、図4の左方に延びた排気管62の先端が、チューブ7aに接続されている(図3、図4においては、チューブ7aの図示を省略している)。
次に、インクジェットヘッド3について説明する。図6は図1のインクジェットヘッド3の平面図である。図7は図6の部分拡大図である。図8は図7のVIII−VIII線断面図である。図9は図7のIX−IX線断面図である。ただし、図面を分かりやすくするため、図6においては後述する圧力室90、貫通孔92〜94の図示を省略するとともに、ノズル95を図7〜図9よりも大きく図示している。
図6〜図9に示すように、インクジェットヘッド3は、圧力室90などのインク流路が形成された流路ユニット67と、流路ユニット67の上面に配置された圧電アクチュエータ68とを有している。
流路ユニット67は、上から順にキャビティプレート71、ベースプレート72、マニホールドプレート73及びノズルプレート74の4枚のプレートが互いに積層されることによって構成されている。これら4枚のプレート71〜74のうち、ノズルプレート74を除く3枚のプレート71〜73は、ステンレスなどの金属材料からなり、ノズルプレート74は、ポリイミドなどの合成樹脂材料からなる。あるいは、ノズルプレート74も他の3枚のプレート71〜73と同様、金属材料によって構成されていてもよい。
ノズルプレート74には、複数のノズル95が形成されている。複数のノズル95は、紙送り方向(図6の上下方向)に沿って配列されてノズル列88を構成しており、このようなノズル列88が走査方向(図6の左右方向)に4列に配置されている。これら4つのノズル列88を構成するノズル95からは、図6の左側のノズル列88を構成しているものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
キャビティプレート71には、複数のノズル95に対応して複数の圧力室90が形成されている。圧力室90は走査方向を長手方向とする略楕円の平面形状を有しており、平面視で圧力室90の右端部がノズル95と重なるように配置されている。ベースプレート72には、平面視で圧力室90の長手方向の両端部に重なる位置に、それぞれ貫通孔92、93が形成されている。
マニホールドプレート73には、4つのノズル列88に対応してノズル列88の左側に紙送り方向に延びた4つのマニホールド流路91が形成されている。各マニホールド流路91は、平面視で、対応する圧力室90の略左半分と重なっている。各マニホールド流路91の図6における上端部にはそれぞれインク供給口89が設けられている。インク供給口89は、前述したようにサブタンク4のインク供給部48a〜48dと接続されており、サブタンク4内のインクがインク供給口89からマニホールド流路91に供給される。また、マニホールドプレート73には、平面視で貫通孔93とノズル95とに重なる位置に、貫通孔94が形成されている。
そして、流路ユニット67においては、マニホールド流路91が貫通孔92を介して圧力室90に連通し、圧力室90はさらに貫通孔93、94を介してノズル95に連通する。このように流路ユニット67には、マニホールド流路91の出口から圧力室90を経てノズル95に至る複数の個別インク流路が形成されている。
圧電アクチュエータ68は、振動板81、圧電層82及び複数の個別電極83を有している。振動板81は金属材料などの導電性材料からなり、複数の圧力室90を覆うようにキャビティプレート71の上面に接合されている。また、導電性を有する振動板81は、後述するように圧電層82の個別電極83との間に配置された部分に電界を作用させるための共通電極を兼ねており、図示しないドライバICに接続されて常にグランド電位に保持されている。
圧電層82は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であり、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電材料からなり、振動板81の上面に複数の圧力室90にまたがって連続的に配置されている。また、圧電層82は予めその厚み方向に分極されている。
複数の個別電極83は、圧電層82の上面に複数の圧力室90に対応して設けられている。個別電極83は、圧力室90よりも一回り小さい略楕円の平面形状を有しており、平面視で、圧力室90の略中央部に重なる位置に配置されている。また個別電極83の長手方向における一端部(図7の左端部)は、平面視で圧力室90と重ならない位置まで左方に延びており、その先端部が接点83aとなっている。接点83aには、図示しないフレキシブルプリント基板(FPC)等の配線部材を介して図示しないドライバICが接続される。そして、ドライバICにより、複数の個別電極83に選択的に駆動電位が付与される。
ここで、圧電アクチュエータ68の駆動方法について説明する。圧電アクチュエータ68においては、複数の個別電極83の電位は、図示しないドライバICにより予めグランド電位に保持されている。そして、ドライバICにより複数の個別電極83のいずれかに駆動電位が付与されると、駆動電位が付与された個別電極83とグランド電位に保持された共通電極としての振動板81との間に電位差が発生し、圧電層82のこの個別電極83と振動板81とに挟まれた部分に厚み方向の電界が発生する。この電界の向きは圧電層82の分極方向と平行であるため、圧電層82のこの部分は分極方向と直交する水平方向に収縮する。これに伴って、振動板81及び圧電層82の駆動電位が付与された個別電極83に対応する圧力室90に対向する部分が全体として圧力室90に向かって凸となるように変形し、この圧力室90内の容積が減少する。これにより、圧力室90内のインクの圧力が上昇し、圧力室90に連通するノズル95からインクが吐出される。
次に、差圧弁9について説明する。図10は図1の差圧弁9の構成を示す断面図である。
差圧弁9は、図10に示すように、排気流路を構成する気体室101、102及び連通流路103と、気体室101、102及び連通流路103内に設けられた弁本体104とを有している。気体室101と気体室102とは、図10の左右方向に並んで配置されており、気体室101は、その図10における右端部に設けられた連通口107においてチューブ7cと連通しているとともに、気体室102は、その図10における左端部に設けられた連通口109においてチューブ7bと連通している。連通流路103は、気体室101と気体室102との間で左右方向に延びて、気体室101と気体室102とを連通させる、図10の左右方向から見て略円形の流路であり、その径は、図10の上下方向及び紙面垂直方向に関する気体室101、102の長さよりも小さい。
弁本体104は、円柱部104a、遮断部104b、抜け落ち防止部104cを有している。円柱部104aは、連通流路103よりも若干径の小さい略円柱形状を有しており、連通流路103を通過して、気体室101の図10における左端部から気体室102の図10における右端部まで延びている。遮断部104bは、円柱部104aの図10における右端部に設けられており、円柱部104aから外側に傘状に延びており、その径が連通流路103の径よりも大きくなっている。抜け落ち防止部104cは、円柱部104aの図10における左端部に設けられており、円柱部104aから外側に延びており、その径が連通流路103よりも大きくなっている。また、抜け落ち防止部104cには、図10の左右方向に関して連通流路103の縁近傍の部分と重なる部分に複数の貫通穴104dが設けられている。
そして、吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引されているときには、吸引ポンプ14の吸引力により弁本体104が図10の右方に移動する。これにより、遮断部104bと気体室101の図10における左側の壁面との間に隙間ができる(弁が開く)。その結果、気体室101と気体室102とは、貫通穴104d、連通流路103を介して連通する。これにより、排気流路と切り替えユニット15(吸引ポンプ14)とが連通する。このとき、抜け落ち防止部104cの右側の表面が気体室102の右側の壁面に接触するため、弁本体104が連通流路103から抜け落ちてしまうのが防止される。そして、この状態で吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引されることで、排気流路内の気圧が低下して大気圧よりも低い負圧となる。
一方、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引してから吸引ポンプ14を停止させると、気体室102の圧力が負圧となっているため、弁本体104はこの負圧により吸引されて図10の左方に移動し、遮断部104bの外縁部が気体室101の図10左側の壁面に押し付けられる。これにより、遮断部104bと気体室101の左側の壁面との間の隙間がなくなり、気体室101と連通流路103及び気体室102との連通が遮断される。このとき、排気流路のうち、差圧弁9と気体透過膜60との間の部分は外部との連通が遮断されて密閉される。
したがって、排気流路のうち差圧弁9と気体透過膜60との間の部分には外部から気体が流れ込まず、負圧に保持された状態となる。これにより、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引した後も、インク流路47a〜47d内の気体は、この負圧によって吸引されて排気流路に排出される。
このように、本実施形態の差圧弁9は、弁本体104よりもサブタンク4側の排気流路内空間の圧力が、弁本体104よりも切り替えユニット15側(吸引ポンプ14側)の排気流路内空間の圧力よりも十分に小さい場合(サブタンク4側の排気流路内空間の圧力の方が小さく、2つの空間の差圧が所定量以上の場合)に、これら2つの空間の連通を遮断し、そうでない場合(2つの空間の差圧が所定量よりも小さい場合、または、2つの空間の圧力が等しいか、切り替えユニット15側の排気流路内空間の圧力の方が小さい場合)には2つの空間の連通を許容するものである。また、本実施形態の差圧弁9は、サブタンク4側から切り替えユニット15側に向かう気体の流れを許容し、切り替えユニット15側からサブタンク4側に向かう気体の流れを遮断する一方向弁でもある。
また、差圧弁9は、吸引ポンプ14の吸引力により開いて排気流路と吸引ポンプ14との連通させるとともに、吸引ポンプ14による気流路内の気体の吸引を停止させたときに、排気流路と吸引ポンプ14との連通を遮断するため、別途差圧弁9の開閉を切り替えるための装置などが不要であり、プリンタ1の構成が簡単になる。
次にチャージタンク12について説明する。図11はチャージタンク12の構成を示す断面図であり、(a)が後述するチャージ室122c内の圧力が大気圧である場合、(b)がチャージ室122c内の圧力が負圧となった状態を示している。図11に示すように、チャージタンク12は、排気流路を構成する気体流路121と、ベローズ部122及び容積検出センサ123とを有している。
気体流路121は、図11の左右方向に延びており、図中左右両端部に設けられた連通口121a、121bにおいて、それぞれ、チューブ7a、7bと連通している。また、気体流路121における図11の略中央部の上面には、気体流路121とベローズ部122の後述するチャージ室122cとを連通させる連通口121cが設けられている。
ベローズ部122は、図11の上下方向に延びており、内部に天井壁122b及び側壁122aに囲まれたチャージ室122c(容積可変室)が形成されている。天井壁122bは、チャージ室122cの上端部を画定する壁であり、略円形の平面形状を有している。側壁122aは、チャージ室122cの側面を画定する壁であり、天井壁122bの外縁部から、チャージ室122cの外側及び内側に交互に折り曲げられつつ下方に延びている。これにより、天井壁122bに鉛直方向に力が加わることで、天井壁122bが鉛直方向に移動するとともに、側壁122aの折り曲げ角度θが変化して、チャージ室122cの容積が変化する。また、チャージ室122cの下端は開口しており、連通口121cに接続されている。これにより、気体流路121とチャージ室122cとが連通している。
ベローズ部122は、チャージ室122c内の圧力が大気圧のときには、図11(a)に示すように、天井壁122bが最も高い位置にあるとともに、側壁122aの折り曲げ角度θが最大となっている。そして、吸引ポンプ14によりチューブ7cから気体を吸引することによってチャージ室122c内の圧力が低下すると、天井壁122bには、外部の大気圧とチャージ室122c内の負圧との差によって下向きの力が生じる。これにより、図11(b)に示すように、天井壁122bが下方に移動し、これに伴って、側壁122aの折り曲げ角度θが小さくなる。そして、このようなベローズ部122の変形により、チャージ室122cの容積が低下する。
ここで、側壁122aの折り曲げ角度θが小さくなると、側壁122aには図11(a)の状態に戻ろうとする図11上向きの反発力が生じ、側壁122aの折り曲げ角度θが小さくなるほどこの反発力は大きくなる。これにより、ベローズ部122は、大気圧とチャージ室122c内の圧力との差によって生じる力と上記反発力とがつりあったときにチャージ室122cの容積の変化が止まる。したがって、チャージ室122c内の圧力が低いほどチャージ室122cの容積は小さくなる。すなわち、チャージ室122c内の圧力と、チャージ室122cの容積とは所定の関係にある。
逆に、図11(b)に示すように、チャージ室122c内が負圧に保持されているときに、インク流路47a〜47d(インク供給流路)内の気体が気体透過膜60を介して個別気体室63a〜63d(排気流路)に排出されると、気体が排出された分だけ排気流路に連通するチャージ室122c内の圧力が増加する。これにより、大気圧とチャージ室122c内の圧力との差によって生じる下向きの力が小さくなり、ベローズ部122においては、天井壁122bが上方に移動し、これに伴って側壁122aの折り曲げ角度θが大きくなる。このようなベローズ部122の変形によって、チャージ室122cの容積が増加する。
このとき、排気流路にチャージ室122cが設けられているため、排気流路及びチャージ室122cを合わせた容積は、チャージタンク12が設けられていない場合の排気流路の容積と比較して、チャージ室122cの分だけ大きくなる。これにより、インク供給流路から排気流路に気体が流れ込んだときの排気流路内の圧力上昇を緩やかにすることができ、排気流路内が負圧に保持される時間が長くなる。なお、インク供給流路から排気流路に気体が流れ込み、チャージ室122c内の容積が増加する際にも、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引する場合と同様、大気圧とチャージ室122c内の圧力との差によって生じる力と、ベローズ部122の側壁122aによる反発力とがつりあったときに、チャージ室122cの容積の変化が止まる。すなわち、この場合にも、チャージ室122c内の圧力と、チャージ室122cの容積とは所定の関係にある。
容積検出センサ123は、チャージ室122c内の容積を検出するためのセンサであり、可動部124、複数のスリット125及びスリット検出センサ126を有している。可動部124は、ベローズ部122の天井壁122bとともに上下方向に移動する。複数のスリット125は、可動部124の図11における右端部に設けられており、それぞれが図中左右方向に延びているとともに上下方向に配列されている。スリット検出センサ126は、各スリット125がスリット検出センサ126を上下方向に通過したことを検出する。複数のスリット125は、天井壁122bとともに上下方向に移動するため、スリット検出センサ126により各スリット125がスリット検出センサ126を通過したことを検出することによって、チャージ室122cの容積を複数の値で検出することができる。
ここで、前述したように、天井壁122bの位置、つまり、チャージ室122cの容積と、チャージ室122c内の圧力とは所定の対応関係にある。したがって、容積検出センサ123においては、スリット検出センサ126により、天井壁122bとともに上下方向に移動する複数のスリット125の各々がスリット検出センサ126を通過したことを検出することによってチャージ室122c内の圧力を複数の値で検出することができる。
さらに、排気流路が負圧に保持された状態で、インク供給流路から排気流路に気体が排出されている間、排気流路及びチャージ室122c内の圧力は増加し続けるため、この間、容積検出センサ123により検出されるチャージ室122cの容積の値は順次変化する。したがって、容積検出センサ123により検出されるチャージ室122cの容積の値が変化したことを検出することで、インク供給流路から排気流路に気体が排出されていることを容易に検出することができる。
次に、制御装置100について説明する。図12は図1の制御装置100のブロック図である。制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等からなり、これらが、印刷制御部171、排気制御部172、パージ制御部173、排気検出部174、圧力算出部175、目標圧力決定部176、カートリッジ交換検知部177、ニアエンプティ検知部178、不吐出期間検出部179及びインク切れ判定部180として動作する。
印刷制御部171は、プリンタ1において印刷を行う際のインクジェットヘッド3及びキャリッジ2の動作を制御する。また、印刷制御部171は、後述するように、排気流路が負圧に保持されている状態で、排気流路内の負圧によりインク流路47a〜47d(インク供給流路)内の気体が個別気体室63a〜63d(排気流路)に排出されている間、及び、吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引されている間は、インクジェットヘッド3による印刷を停止させる。より詳細には、個別電極83への駆動電位の付与、及び、キャリッジ2の移動を停止させる。
インク供給流路内の気体が排気流路に排出されているときには、サブタンク4及びサブタンク4に連通するインクジェットヘッド3内のインクに圧力変動が生じており、これにより、ノズル95のメニスカスが振動するなどするため、このときにノズル95からインクを吐出すると、インクを吐出しないノズル95からインクが漏れ出す、ノズル95から必要以上のインクが吐出されるなどインクの吐出特性が変動し、印字品質が低下してしまう虞がある。しかしながら、後述するように排気検出部174によりインク供給流路内の気体が排気流路に排出されていることが検出されている間、及び、吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引されている間は、印刷が停止されるため、このようなインクの吐出特性の変動が生じることがない。
排気制御部172は、排気流路内の気体を吸引する際の吸引ポンプ14及び切り替えユニット15の動作を制御する。より詳細には、排気流路内の圧力が大気圧よりも低い所定圧力P1以上となったとき、及び、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたときに、切り替えユニット15により吸引ポンプ14とチューブ7cとを接続させるとともに吸引ポンプ14を動作させて、排気流路内の気体を吸引させる。そして、排気流路内の圧力が所定圧力P1よりも低い後述する目標圧力P2に到達するまで、吸引ポンプ14に排気流路内の気体の吸引を継続させる。なお、上記所定圧力P1は、予め決められたものであり、その値は常に固定されている。
パージ制御部173は、ノズル95からインクジェットヘッド3内のインクを吸引する際の、吸引ポンプ14、切り替えユニット15及びキャリッジ2の動作を制御する。
排気検出部174は、排気流路が密閉された状態にあるときに、容積検出センサ123によって検出されるチャージ室122cの容積の値が変化したことを検出することによって、排気流路内の負圧によってインク流路47a〜47d内の気体が排気流路に排出されていることを検出する。なお、前述した容積検出センサ123と排気検出部174とが本発明に係る排気検出手段に相当する。
圧力算出部175は、容積検出センサ123において検出されたチャージ室122cの容積から排気流路内の圧力を算出する。これにより、圧力算出部175によって排気流路内の圧力が所定圧力P1以上となったことを検出することができるとともに、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引しているときに、排気流路内の圧力が後述する目標圧力P2に到達したか否かを検出することができる。また、排気流路内の圧力を検出するために、別途比較的高価な圧力センサを設ける必要がないため、プリンタ1の製造コストを低減することができる。
目標圧力決定部176は、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引して排気流路内の圧力を低下させる際の、排気流路内の圧力の目標値である目標圧力P2を決定する。ここで、目標圧力P2は大気圧及び所定圧力P1よりも低い圧力であり、後述するように、その値は目標圧力決定部176により変更可能となっている。そして、所定期間を超えて印刷が行われていないとき、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたとき、及び、インクカートリッジ6a〜6dのうちいずれかのインク貯留室151内に残留しているインクの量が所定の量よりも少なくなった場合に、目標圧力決定部176は、通常時よりも目標圧力P2を低い圧力に決定する。また、目標圧力決定部176は、時間の経過とともに、通常時の目標圧力P2を徐々に低下させる。
ここで、長期間ノズル95からインクが吐出されていない場合には、インク供給流路内に大量の気体が存在している可能性が高くなるが、上述したように、所定期間を超えて印刷が行われていないときに目標圧力を通常時(印刷が行われていない期間が所定期間以下のとき)よりも低い圧力にすることにより、次に吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引された後には排気流路内の圧力が通常時よりも低い圧力(大きな負圧)となり、この負圧によってインク供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
また、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたときには、インクカートリッジの交換時にチューブ7aから大量の気体が流れ込むことになるが、上述したように、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたときに目標圧力を通常時(インクカートリッジ6a〜6dの交換前)よりも低い圧力にすることにより、次に吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引された後には排気流路内の圧力が通常時よりも低い圧力(大きな負圧)となり、この負圧によってインク供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。なお、インクカートリッジ6a〜6dが交換されたときには、インク供給流路に確実に気体が流れ込むため、前述したように、直ちに吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引させて、排気流路内の圧力を直ちに目標圧力決定部176において決定された圧力にする。
また、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかのインク貯留室151に貯留されたインクの残量が少なくなると、チューブ7aからインク貯留室151内の気体が流れ込みやすくなるが、上述したように、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかのインク貯留室151に貯留されたインクの残量が所定量よりも少なくなったときに目標圧力P2を通常時(インクの残量が所定量以上のとき)よりも低い圧力にすることにより、次に吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引された後には排気流路内の圧力が通常時よりも低い圧力(大きな負圧)となり、この負圧によってインク供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
また、気体透過膜60は時間の経過とともにインクの目詰まりなどによって気体の透過性が低下するが、時間の経過とともに通常時の目標圧力P2を徐々に低下させていくことにより、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引する毎に、排気流路内の圧力が低下していくため、インク流路47a〜47d内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
カートリッジ交換検知部177は、カートリッジ装着部11に装着されたインクカートリッジ6a〜6dが交換されたことを検知する。より詳細には、カートリッジ装着検知センサ167によりカートリッジ装着部11からインクカートリッジ6a〜6dが取り外されたことが検知された後、カートリッジ装着部11にインクカートリッジ6a〜6dが装着されたことが検知されたときに、インクカートリッジ6a〜6dが交換されたことを検知する。
ニアエンプティ検知部178は、インク貯留室151内のインクの残量が所定量よりも少なくなったことを検知する。具体的には、カートリッジ装着部11にインクカートリッジ6a〜6dが装着されている状態で、発光部164から出射された光が遮光部155bに遮断され、受光部165において光が受光されなくなったときに、インク貯留室151内のインクの残量が所定量よりも少なくなったことを検知する。不吐出期間検出部179は、インクジェットヘッド3においてノズル95からインクが吐出されていない期間(不吐出期間)を検出する。
インク切れ判定部180は、カートリッジ装着部11に装着されたインクカートリッジ6a〜6dのいずれかがインク切れになっているか否かを判定する。より詳細には、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかがインク切れになっていると、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引しても、インク切れとなったインクカートリッジ6a〜6d内の気体がチューブ5a〜5dからインク供給流路に流れ込み、この気体がインク流路47a〜47dから個別気体室63a〜63dに流れ込むため、排気流路内の圧力はわずかしか低下せず、目標圧力P2までは低下しない。そこで、インク切れ判定部180においては、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引し続けても、圧力算出部175において算出される排気流路内の圧力が、目標圧力決定部176により決定された目標圧力P2まで低下しないときは、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかがインク切れであると判定する。
次に、プリンタ1において吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引する動作、印刷を一時的に停止させる動作、及び、目標圧力P2を設定する動作を行う過程について説明する。図13は、このときの動作を示すフローチャートである。
図13に示すように、プリンタ1においては、まず印刷中であるか否かが判断され(ステップS101、以下、単にS101などとする)、印刷中でない場合には(S101:NO)、S106に進む。印刷中である場合には(S101:YES)、排気検出部174の検出結果から、インク供給流路内の気体が、排気流路に排出されているか否かを判断する。
そして、インク供給流路内の気体が排気流路に排出されていないと判断された場合には(S102:NO)、S106に進む。一方、インク供給流路内の気体が排気流路に排出されていると判断された場合には(S102:YES)、印刷を停止させ(S103)、排気流路への気体の排出が完了するまでの間、具体的には、排気検出部174によりインク供給流路内の気体が排気流路に排出されていることが検出されなくなるまでの間(S104:NO)、その状態で待機する。
そして、排気流路への気体の排出が完了したときに(S104:YES)、印刷を再開させてからS106に進む。
S106においては、カートリッジ交換検知部177における検知結果から、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたか否かが判断される。そして、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたと判断されたときには(S106:YES)、S108に進む。インクカートリッジ6a〜6dのいずれも交換されていないと判断されたときには(S106:NO)、圧力算出部175の算出結果から、排気流路内の圧力が上記所定圧力P1以上であるか否かが判断される(S107)。そして、排気流路内の圧力が所定圧力P1以上であると判断されたときには(S107:YES)、S108に進み、排気流路内の所定圧力P1よりも低いと判断されたときには(S107:NO)、S101に戻る。
S108においては、目標圧力決定部176において決定された目標圧力P2が読みだされる。次に、プリンタ1において印刷が行われている場合には(S109:YES)、印刷を停止させてから(S110)、吸引ポンプ14を動作させて排気流路内の気体を吸引する(S111)。一方、プリンタ1において印刷が行われていない場合には(S109:NO)、吸引ポンプ14を動作させて排気流路内の気体を吸引する(S111)。そして、圧力算出部175において算出される排気流路内の圧力が、読み出された目標圧力P2に到達するまで、吸引ポンプ14による排気流路内の気体の吸引が継続され(S112:NO)、排気流路内の圧力が目標圧力P2に到達したときに(S112:YES)、吸引ポンプ14の動作を停止させる(S113)。
そして、上記S110において印刷が停止されていた場合には(S114:YES)、印刷を再開させて(S115)からS101に戻り、そうでない場合には(S114:NO)、そのままS101に戻る。
以上に説明した実施の形態によると、排気流路が負圧に保持されている状態では、インク供給流路内の気体は、インク流路47a〜47dの気体透過膜60の近傍にきたときに、排気流路の負圧によって吸引されることにより個別気体室63a〜63d(排気流路)に排出されるため、いつインク供給流路内の気体が排気流路に排出されるかは分からないが、インク供給流路内の気体が排気流路に排出されているときには、排気検出部174によってそのことを検出することができる。
また、インク供給流路内の気体が排気流路に排出されているときには、排気流路内の圧力が変化しているため、容積検出センサ123によって、排気流路内の圧力変化とともにその容積が変化するチャージ室122cの容積を複数の値で検出し、排気検出部174において、容積検出センサ123によって検出された値に変化が生じたことが検出されたときに、排気流路内の圧力が変化していることを検出することで、インク供給流路内の気体が排気流路に排出されていることを容易に検出することができる。
また、インク供給流路内の気体が排気流路に排出されているときには、サブタンク4及びインクジェットヘッド3内のインクに圧力変動が生じており、このときにノズル95からインクを吐出すると、インクの吐出特性が変動してしまう虞がある。しかしながら、排気検出部174によりインク供給流路内の気体が排気流路に排出されていることが検出されている間、及び、吸引ポンプ14により排気流路内の気体が吸引されている間は、ノズル95からのインクの吐出が停止されるので、印刷の際にノズル95からのインクの吐出特性が変動してしまうことがない。
また、チャージ室122cと排気流路内の圧力とが所定の対応関係にあるので、圧力算出部175において、容積検出センサ123により検出されたチャージ室122cの容積から排気流路内の圧力を容易に算出することができ、算出した圧力が所定圧力P1以上となったときに、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引させて、排気流路内の圧力を目標圧力決定部176において決定された目標圧力P2にすることができる。さらに、排気流路内の圧力を検出するために、別途高価な圧力センサを設ける必要がないため、プリンタ1の製造コストを低減することができる。
また、所定期間を超えてノズル95からインクが吐出されていないとき、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたとき、及び、インクカートリッジ6a〜6dのうちいずれかのインク貯留室151のインクの残量が所定量よりも少なくなったときなど、インク供給流路に大量の気体が存在している可能性が高いときに、目標圧力P2を通常時よりも低い圧力とすることにより、その次に吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引したときの圧力を低くすることができ、この低下した圧力によってインク供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
さらに、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたときには、インクカートリッジの交換時にチューブ5aから確実に大量の気体が流れ込むため、直ちに吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引することにより、効率よくインク供給流路内の気体を排出することができるとともに、排気流路を直ちに通常時よりも低い圧力にすることができる。
さらに、気体透過膜60は時間の経過とともにインクの目詰まりなどによって気体の透過性が悪くなるが、時間の経過とともに、通常時の目標圧力P2を徐々に低くすることにより、インク供給流路内の気体を効率よく排気流路に排出することができる。
また、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかがインク切れのときには、インク切れとなったインクカートリッジ6a〜6dからインク供給流路を介して排気流路に気体が流れ込むため、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引しても排気流路内の圧力はほとんど低下しない。したがって、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引したときに、圧力算出部175によって算出される排気流路内の圧力が変化しないときに、インク切れ判定部180において、インクカートリッジ6a〜6dがインク切れになったと判定することができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本実施の形態と同様の構成を有するものについては同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
容積検出センサは、実施の形態のものには限られない。一変形例では、図14に示すように、容積検出センサ123(図11参照)の代わりに、容積検出センサ220が設けられている。容積検出センサ220は、レバー221、固定台222、可動板223、複数のスリット224及びスリット検出センサ225を有している(変形例1)。
レバー221は略一直線に沿って延びており、図14における略中央部よりも若干右側の部分及び左端部において、それぞれ、支持部221a、221bにより回動自在に支持されている。固定台222は、天井壁122bの上面に固定されており、固定台222に支持部221bが設けられている。
可動板223は、レバー221の図14右側の先端に設けられた板状体であり、図中右側の縁が、支持部221aを中心とする円弧状になっている。複数のスリット125は、可動板223の図中右側の上記円弧状の縁に沿って略等間隔に形成されている。スリット検出センサ225は、実施の形態のスリット検出センサ126(図10参照)と同様のものであり、各スリット224が上下方向にスリット検出センサ225を通過したことを検出する。
この場合には、チャージ室122cの圧力が低下し、天井壁122bが下がると、固定台222が天井壁122bとともに下がる。これにより、レバー221が支持部221aを中心として回動し、支持部221aに対して固定台222と反対側に位置する可動板223が上方に移動する。そして、スリット検出センサ225により各スリット224がスリット検出センサ225を通過したことを検出することにより、チャージ室122c内の容積を複数の値で検出することができる。なお、チャージ室122cの容積変化に対するスリット224の移動方向は、実施の形態におけるチャージ室122cの容積変化に対するスリット125(図10参照)の移動方向とは反対になっている。
また、変形例1においては、レバー221における支持部221aと221bとの間の長さと、支持部221aと可動板223との間の長さとの比を変更することにより、天井壁122bの移動量に対する可動板223(複数のスリット224)の移動量を変更することができるので、センサの設計の自由度が向上する。
また、本実施の形態では、サブタンク4に気体透過膜60が設けられていたが、これには限られず、気体透過膜は、インクカートリッジ6a〜6dからインクジェットヘッド3にインクを供給する流路のいずれかの部分に設けられていればよい。例えば、別の一変形例では、サブタンク4に排気ユニット23及び気体透過膜60(図4参照)が設けられておらず、図15に示すように、インクカートリッジ6a〜6dとサブタンク4とを接続するチューブ5a〜5dの途中に排気ユニット190が設けられている(変形例2)。
図16は、図15のI−I線断面図、II−II線断面図、III−III線断面図及びIV−IV線断面図である。ただし、これら4つの断面図は同様であるので、図16においては、これらを1つの図面で表し、図15のI−I線断面図に関しては括弧を付けずに符号を付し、図15のII−II線断面図、III−III線断面図及びIV−IV線断面図に関しては、括弧付きで符号を付している。
図15、図16に示すように、排気ユニット190は、インク室191a〜191d、気体室192、気体透過膜193a〜193dを有している。インク室191a〜191dは、それぞれ図16における右端部に設けられた連通口195a〜195dにおいてチューブ5a’〜5d’を介してインクカートリッジ6a〜6dに接続されているとともに、図16における左端部に設けられた連通口196a〜196dにおいてチューブ5a’’〜5d’’を介して、それぞれ、サブタンク4の流入管31a〜31d(図3参照)に接続されている。
気体室192は、インク室191a〜191dの上方に、インク室191a〜191dにまたがって延びている。気体室192は、図15の右端部に設けられた連通口197においてチューブ7eに接続されており、チューブ7eを介して気体室192とチャージタンク12とが接続されている。気体透過膜193a〜193dは、それぞれ、平面視でインク室191a〜191dと重なる位置に設けられており、インク室191a〜191dと気体室192とを仕切る壁を構成している。
この場合には、排気ユニット190において、インク室191a〜191d内の気体が気体透過膜193a〜193dを透過して気体室192に排出され、気体室192からチューブ7eに排出される。なお、変形例2においては、気体室192からチューブ7e、チャージタンク12、チューブ7b、差圧弁9及びチューブ7cを経て切り替えユニット15に至る気体流路が、本発明に係る排気流路に相当する。
また、変形例2においては、インク室191a〜191dに対応して気体透過膜193a〜193dが設けられているが、1つの気体透過膜がインク室191a〜191dの上方に、インク室191a〜191dにまたがって設けられていてもよい。あるいは、本実施の形態おいて、気体透過膜60の代わりに、変形例2のようにインク流路47a〜47dに対応して気体透過膜が個別に設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、排気流路に連通する内部の圧力によって容積が変化するチャージ室122cの容積が変化していることを検出することにより、排気流路内の圧力が変化していることを検出したが、これには限られず、他の方法によって、排気流路内の圧力が変化していることを検出してもよい。
また、本実施の形態では、排気流路内の圧力が変化していることを検出することにより、インク供給流路内の気体が排気流路に排出されていることを検出したが、これには限られず、例えば、サブタンク4のインク流路47a〜47d及び個別気体室63a〜63d近傍の部分に光学センサを設け、光学センサにより気体が移動していることを検出することによって、インク流路47a〜47d内の気体が気体透過膜60を透過して個別気体室63a〜63dに排出されていることを検出するなど、他の方法によってインク供給流路内の気体が排気流路に排出されていることを検出してもよい。
また、本実施の形態の差圧弁9の代わりに、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引するときには、排気流路と切り替えユニット15とを連通させ、吸引ポンプ14により排気流路内の気体を吸引しないときには、排気流路と切り替えユニット15との連通を遮断する、開閉装置が設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、所定期間以上印刷が行われていないとき、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかが交換されたとき、及び、インクカートリッジ6a〜6dのいずれかのインク貯留室151内のインクの残量が所定量よりも少なくなったときに、目標圧力P2を通常時よりも低い圧力にしたが、これらのうちいくつかの場合にのみ目標圧力P2の変更を行ってもよい。
また、本実施の形態では、時間の経過とともに、通常時の目標圧力P2を徐々に低下させていたが、通常時の目標圧力P2が常に一定であってもよい。
また、本実施の形態では、容積検出センサ123の検出結果から、排気検出部174によりインク流路47a〜47d内の気体が気体透過膜60を透過して個別気体室63a〜63dに排出されていることを検出するとともに、容積検出センサ123の検出結果から、圧力算出部175において排気流路内の圧力を算出していたが、圧力算出部175が設けられておらず、容積検出センサ123の検出結果から、排気検出部174によりインク流路47a〜47d内の気体が気体透過膜60を透過して個別気体室63a〜63dに排出されていることのみを検出することができるように構成されていてもよい。
以上の説明では、本発明を、ノズルからインクを吐出するプリンタに適用した例について説明したが、本発明をノズルからインク以外の液体を吐出する液体吐出装置に適用することも可能である。
本発明における実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 (a)が図1のインクカートリッジの側面図であり、(b)がインクカートリッジがカートリッジ装着部に装着された状態を示す図である。 図1のサブタンクの概略を示す斜視図である。 図3のサブタンクの平面図である。 (a)が図4のA−A線断面図であり、(b)が図4のB−B線断面図であり、(c)が図4のC−C線断面図であり、(d)が図4のD−D線断面図である。 図1のインクジェットヘッドの平面図である。 図6の部分拡大図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 図6のIX−IX線断面図である。 図1の差圧弁の構成を示す断面図である。 図1のチャージタンクの構成を示す断面図である。 図1の制御装置のブロック図である。 吸引ポンプにより排気流路内の気体を吸引する動作、印刷を一時的に停止させる動作、及び、目標圧力を設定する動作を行う過程を示すフローチャートである。 変形例1の図11相当の図である。 変形例2の図1相当の図である。 図15のI−I線断面図、II−II線断面図、III−III線断面図及びIV−IV線断面図である。
符号の説明
1 プリンタ
3 インクジェットヘッド
4 サブタンク
5a〜5d チューブ
6a〜6d インクカートリッジ
7a〜7c チューブ
9 差圧弁
11 カートリッジ装着部
12 吸引キャップ
14 吸引ポンプ
15 切り替えユニット
42a〜42d、43a〜43d、46a〜46d、47a〜37d インク流路
44a〜44d インク貯留室
60 気体透過膜
100 制御装置
123 容積検出センサ
155 遮断部
164 発光部
165 受光部
167 カートリッジ装着検知センサ
171 印刷制御部
172 排気制御部
173 パージ制御部
174 排気検出部
175 圧力算出部
176 目標圧力決定部
177 カートリッジ交換検知部
178 ニアエンプティ検知部
179 不吐出期間検出部
180 インク切れ判定部
191a〜191d インク室
192 気体室

Claims (14)

  1. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに接続された、前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための液体供給流路と、
    前記液体供給流路に接続された、前記液体供給流路内の気体を排出するための排気流路と、
    前記液体供給流路と前記排気流路との接続部において前記液体供給流路と前記排気流路とを仕切る壁を構成する、気体のみを透過させる気体透過膜と、
    前記排気流路と連通するように接続されており、前記排気流路内の気体を吸引することにより前記排気流路内の圧力を低下させる吸引手段と、
    前記吸引手段により前記排気流路内の気体が吸引されていないときに、前記排気流路と前記吸引手段との連通を遮断する開閉手段と、
    前記開閉手段により前記排気流路と前記吸引手段との連通が遮断されているときに、前記液体供給流路内の気体が前記排気流路内の低下した圧力により吸引されて前記排気流路に排出されていることを検出する排気検出手段とを備えていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記液体吐出ヘッドは、前記液体供給流路内の気体が前記排気流路に排出されていることが前記排気検出手段により検出されている間は、前記ノズルから液体を吐出しないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記開閉手段は、前記排気流路の途中に設けられ、前記排気流路内における前記気体透過膜から前記吸引手段に向かう方向の流れのみを許容する差圧弁であり、この差圧弁は、前記吸引手段により前記排気流路内の気体が吸引されているときに、前記吸引手段の吸引力で開いて、前記排気流路と前記吸引手段とを連通させるとともに、前記排気流路内が大気圧よりも小さい所定以下の圧力になるまで吸引されてから前記吸引手段による吸引が停止されたときに、前記排気流路と前記吸引手段との連通を遮断することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記排気検出手段が、
    前記排気流路内の圧力が変化していることを検出することで、前記液体供給流路内の気体が前記排気流路に排出されていることを検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 前記排気流路に連通するものであって、前記排気流路内の圧力に応じて容積が変化する容積可変室をさらに備えており、
    前記排気検出手段は、前記容積可変室の容積が変化していることを検出することによって、前記排気流路内の圧力が変化していることを検出することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記排気検出手段は、
    前記容積可変室の容積を複数の値で検出することが可能な容積検出手段を備えており、
    前記容積検出手段により検出される前記容積可変室の容積の値が変化したことを検出することで、前記容積可変室の容積が変化していることを検出することを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記容積検出手段によって検出された前記容積可変室の容積から、前記排気流路内の圧力を複数の値で算出する圧力算出手段をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記吸引手段により前記排気流路内の気体を吸引して前記排気流路内の圧力を低下させる際の、前記排気流路内の圧力の目標値である大気圧よりも低い所定の目標圧力を決定する目標圧力決定手段をさらに備えており、
    前記吸引手段は、前記圧力算出手段において算出される前記排気流路内の圧力が、前記目標圧力決定手段により決定された前記目標圧力に近づくように、前記排気流路内の気体を吸引することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記液体吐出ヘッドにおいて前記ノズルから液体が吐出されていない期間を検出する不吐出期間検出手段をさらに備えており、
    前記目標圧力決定手段は、前記不吐出期間検出手段によって検出された前記期間が所定期間を超えたときに、前記目標圧力を、前記不吐出期間検出手段によって検出された前記期間が前記所定期間以下のときよりも低い圧力に決定することを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 前記目標圧力決定手段は、前記排気流路内の圧力が時間の経過とともに低下していくように前記目標圧力を決定することを特徴とする請求項8又は9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記液体吐出ヘッドに供給するための液体が貯留された液体カートリッジが、前記液体供給流路に対して着脱可能に構成されており、
    前記液体カートリッジが交換されたときに、
    前記目標圧力決定手段は、前記目標圧力を前記液体カートリッジの交換前よりも低い圧力に決定し、
    前記吸引手段は、前記圧力算出手段によって算出される圧力の値に関わらず、前記排気流路内の気体を吸引することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の液体吐出装置。
  12. 前記液体吐出ヘッドに供給するための液体が貯留された液体カートリッジが、前記液体供給流路に対して着脱可能に構成されており、
    前記液体カートリッジに残留している液体の量が所定量よりも少なくなったことを検知するニアエンプティ検知手段をさらに備えており、
    前記目標圧力決定手段は、前記液体カートリッジに残留している液体の量が前記所定量よりも少なくなったことが前記ニアエンプティ検知手段において検知されたときに、前記目標圧力を、検知される前よりも低い圧力に決定することを特徴とする請求項8〜11に記載の液体吐出装置。
  13. 前記液体吐出ヘッドに供給するための液体が貯留された液体カートリッジが、前記液体供給流路に対して着脱可能に構成されており、
    前記液体カートリッジが液体切れになっているか否かを判定する液体切れ判定手段をさらに備えており、
    前記液体切れ判定手段は、前記吸引手段により前記排気流路内の気体を吸引しても、前記排気流路内の圧力が前記目標圧力決定手段により決定された前記目標圧力まで低下しないときに、前記液体カートリッジが液体切れであると判定することを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
  14. 前記液体吐出ヘッドは、前記吸引手段により前記排気流路内の気体が吸引されている間は、前記ノズルから液体を吐出しないように構成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の液体吐出装置。
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