JP5002057B2 - スピーカ装置、およびスピーカ装置の製造方法 - Google Patents
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Description
上記スピーカ装置は、内磁型磁気回路であり、短手方向の断面形状が略U字形のヨークと、そのヨーク上に配置された矩形状の磁石と、その磁石上に配置された矩形状のトッププレートとを有する。この磁気回路は、振動方向から見た平面形状が矩形状に形成され、長手方向に沿って直線状の磁気ギャップが形成されている。
上記ヨークは、磁気ギャップに沿って側面部が形成され、長手方向端部には側面部が形成されていない。上記スピーカ装置は、細長形状の振動板に接合されたトラック形状のボイスコイルを有する。このボイスコイルは、直線部分と半円形状の曲線部分とを有する。このボイスコイルは、直線部分が磁気回路の磁気ギャップに配置され、曲線部分が磁気回路の長手方向端部より外側に配置されている。
このため、細長形状の振動板および磁気回路を備えたスピーカ装置で、高音質で、比較的高音圧の音波を出力することが望まれている。
また、上記スピーカ装置の製造方法では、ボイスコイルとプレート又はヨークの間の間隔(ギャップ)が全周で一定でない、製品ごとにギャップの間隔のばらつきが比較的大きい、位置精度が比較的低い、などの不具合が生じる場合がある。
このため、高精度にスピーカ装置を作製することができるスピーカ装置の製造方法が望まれている。特に、ボイスコイルとプレートとを高精度に位置決めすることができるスピーカ装置の製造方法が望まれている。
このため、比較的幅狭の磁気ギャップが形成された磁気回路を備えるスピーカ装置が望まれている。また、簡単な構造で、比較的高音圧の音波を放射することができるスピーカ装置が望まれている。
本発明に係るスピーカ装置は、振動発生源の振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向と短手方向を有する振動板と、前記振動板に直接又はボイスコイルボビンを介して接合されるとともに、前記振動伝達方向に直交する平面形状が環状に形成され、少なくとも前記長手方向に沿った直線部を有するボイスコイルと、前記ボイスコイルを駆動する、前記振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向と短手方向を有する磁気回路と、前記磁気回路を保持するとともに前記振動板を振動可能に支持するフレームとを有し、前記磁気回路は、長手方向と短手方向を有する形状の底面部と、該底面部の短手方向の端部と長手方向の端部のうち該短手方向の端部にのみ磁気ギャップを有する側面部とを備えたヨークと、前記ヨークの底面部上に配置された磁石と、前記磁石上に配置されたプレートとを有し、前記プレートと前記ヨークとの間に、前記長手方向に沿って直線状の磁気ギャップが形成され、前記ボイスコイルは、前記磁気回路の磁気ギャップに配置されるとともに、前記ヨークの底面部の長手方向端部より長手方向外側に延在し、前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部が、前記ヨークの底面部の長手方向の端部より長手方向外側に向かって突出した突出部を有することを特徴とする。
2 磁気回路
3 振動体
4 フレーム
21 ヨーク
22 磁石
23 プレート
31 ボイスコイル
32 ボイスコイルボビン
33 振動板
34 エッジ(振動板支持部)
35 ダンパ
211 底面部
212 側面部
213 突出部
231 突出部
G3 治具
上記振動発生源は、例えばボイスコイルや振動板に相当する。
また、上記スピーカ装置の製造方法により、比較的簡単に、高精度に、幅狭の磁気ギャップが形成された磁気回路を備えるスピーカ装置を作製することができる。
また、上記スピーカ装置は、磁気回路が比較的幅狭の磁気ギャップを備え、その磁気ギャップにボイスコイルが高精度に配置されているので、比較的高音質で高音圧の音波を出力することができる。
図1(A)は、本発明の第1実施形態に係るスピーカ装置1の平面図であり、図1(B)は図1(A)に示されたスピーカ装置1のB−B線に沿った断面図であり、図1(C)は図1(A)に示されたスピーカ装置1のC−C線に沿った断面図である。図2(A)は、ヨーク21の板厚の公差、ヨーク21の加工時の公差および傾きを説明するための断面図である。図2(B)は、ヨーク加工時の公差および傾きを説明するための断面図である。
スピーカ装置1は、図1(A)に示されるように、振動方向(音響放射方向SD)から視認した場合、振動板33が長手方向および短手方向を有する。詳細には、振動板33は、振動発生源(振動板またはボイスコイル)の振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向および短手方向を有し、例えばトラック形状、楕円形状、長円形状、矩形状などに形成されており、実施形態ではトラック形状に形成されている。このトラック形状の振動板33は、直線部と、規定曲率の半円形状の曲線部とにより形成されている。
音響放射方向SDは、本発明に係る振動発生源(振動板またはボイスコイル)の振動伝達方向の一実施形態に相当する。
図1(B),図1(C),図3(A)に示されるように、本実施形態に係る磁気回路2は、振動発生源の振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向と短手方向を有する。また、磁気回路2は、長手方向に沿って直線状の磁気ギャップMG1が形成されている。磁気ギャップMG1には磁束が形成されている。磁気回路2は、磁気ギャップMG1にボイスコイル31が配置されており、そのボイスコイル31を駆動する。本実施形態に係る磁気回路2は、振動発生源の振動伝達方向に直交する平面形状が細長形状(矩形状)に形成されている。
プレート23は、本発明に係る磁気ギャップを構成する内側中央部の一実施形態に相当する。
ヨーク21は、詳細には、底面部211、および側面部212を有する。本実施形態では、底面部211、および側面部212は一体形成されている。ヨーク21は、短手方向断面形状が、底面部211と底面部211に略直交する両側面部212と備え、三方が外周をなし、内部に空間が形成されている。
側面部212は、底面部211の短手方向の端部に、音響放射方向SDに向かって延在した形状に形成されている。詳細には、側面部212は、底面部211の短手方向の端部と長手方向の端部のうち、短手方向の端部にのみ磁気ギャップが形成されている。本実施形態では、側面部212は、短手方向の両端部に形成されている。つまり、本実施形態に係るヨーク21は、短手方向断面形状が略U字形状に形成されている。
また、ヨーク21は、底面部211が平坦でなくともよく、側面部212が底面部211に対して傾斜したり、曲げ加工されていてもよい。ヨーク21は、底面部211とそれに略直交する両側面部212を備え、内部に空間が形成されていればよい。
図1(B)に示されるように、本実施形態に係る磁石22は、その長手方向の長さLY22が、ヨーク21の長手方向の長さLY21と略同じである。また、磁石22は、その短手方向の長さが、ヨーク21の内寸より小さい。
プレート23は、その上端部の高さが、ヨーク21の上端部の高さと略同じ高さに規定されている。プレート23は、例えば、その厚みがヨークの厚みと略同じである。
本実施形態に係るプレート23は、突出部231を有する。突出部231は、本発明に係るプレートの突出部の一実施形態に相当する。
図1(B),図3(A),図3(B),図4(A),図4(B)に示されるように、突出部231は、スピーカ装置1を裏面側から見た場合、ヨーク21の底面部211の長手方向の端部から、長手方向外側に向かって突出した形状に形成されている。
また、磁気回路2は、ヨーク21の側面部212が、ヨーク21の底面部211の短手方向の端部に形成され、その短手方向の端部にのみ磁気ギャップMG1が形成されている。
また、磁気回路2は、長手方向の端部には側面部が形成されておらず、ヨーク21は、長手方向端部に開口部が形成されている。
後述するように、プレート23とボイスコイル31は、プレート23の突出部231の対向面部(側面部)2310と、ボイスコイル31の第2の直線部312を基準として、位置関係が規定されている。
振動体3は、フレーム4に振動可能に支持されている。詳細には、振動体3は、ボイスコイル31、ボイスコイルボビン(ボイスコイル支持部)32、振動板33、エッジ(振動板支持部)34、ダンパ35を有する。ボイスコイル31は、本発明に係るボイスコイルの一実施形態に相当し、振動板33は本発明に係る振動体の一実施形態に相当する。
また、ボイスコイル31は、振動方向から見た平面形状が、トラック形状、楕円形状、長円形状、矩形状などに形成されており、本実施形態では、図1(B),図1(C),図3(C),図4(A),図4(B)に示されるように、トラック形状に形成されている。
直線部310は、長手方向に沿って形成されている。また、ボイスコイル31の直線部310は、振動板33の長手方向に沿って平行に形成されている。また、直線部310は、第1の直線部311、第2の直線部(位置決め基準部)312を有する。
第2の直線部312は、図1(B),図4(A),図4(B)に示されるように、第1の直線部311に接続されており、ヨーク21の底面部211の長手方向端部より外側に延在している。また、図4(A),図4(B)に示されるように、第2の直線部312は、ボイスコイル31の突出部231の側面部に対向するように、長手方向に沿って配置されている。
ボイスコイル31は、振動方向からの平面形状が矩形状であってもよく、この場合には、ボイスコイル31の長手方向端部の曲線部313が、直線部310に対して直角方向に沿った直線状に形成される。
ボイスコイルボビン32は、その上端部が振動板33に接合されており、下端部付近にボイスコイル31が巻回されている。
振動板33は、詳細には、第1の振動板(中央部)331、および第2の振動板(コーン状振動板)332を有する。
フレーム4は、磁気回路2を保持するとともに、振動板33を振動可能に支持する。例えば、フレーム4は、図1(A)〜図1(C),図3(C),図4(A),図4(B)に示されるように、略中央部裏面側に開口部44が形成され、音響放射方向に向かって拡開した形状に形成されている。詳細には、フレーム4は、被嵌合部40、ヨーク上端接合部41、ヨーク側面接合部42、振動板端部接合平坦部43、およびヨーク長手方向端部接合部425を有する。上記ヨーク上端接合部41、ヨーク側面接合部42、振動板端部接合平坦部43、およびヨーク長手方向端部接合部425は、例えば樹脂、金属などの材料により一体形成されている。
ヨーク上端接合部41は、フレーム4の裏面側の開口部付近に形成され、ヨーク上端接合部41に接着剤などにより接合されている。
ヨーク21の上端部のうち全部又は一部が、フレーム4のヨーク上端接合部41に接合されていてもよい。
また、フレーム4の開口部44には、スピーカ装置の製造時、位置決め用の治具が、スピーカ裏面側から挿入される。
フレーム4の開口部44は、その長手方向の長さが、ヨークの長手方向の長さより長い。また、開口部44は、その長手方向の長さが、プレート23の長手方向の長さより長い。また、開口部44は、その長手方向の長さが、ボイスコイル31の長手方向の長さより長い。また、フレーム4の開口部44は、その短手方向の長さが、ボイスコイル31の短手方向の長さより長い。つまり、フレーム4の開口部44は、少なくともボイスコイル31の平面形状より大きい。
上記スピーカ装置1の動作を説明する。
例えば、音響機器から信号電流が端子部7に入力される。その信号電流が、端子部7から錦糸線701を介してボイスコイル31に入力される。ボイスコイル31に信号電流に応じたローレンツ力(駆動力)が生じ、ボイスコイル31が駆動力により振動方向に沿って振動する。また駆動力がボイスコイルボビン32を介して振動板33に伝動する。振動板33は、その駆動力により振動方向に沿って振動し、音響放射方向(SD)に向かって音波を出力する。
図5は、図1(A)〜図1(C)に示された本発明の第1実施形態に係るスピーカ装置1の製造方法を説明するためのフローチャートである。
詳細には、先ず、図6(A)に示されるように、振動板33、ボイスコイル31、ボイスコイルボビン32、およびエッジ34が、規定の位置関係となるように、前工程で組み立てられる(この前工程は行わなくてもよく、各構成要素を順次組み立ててもよい)。
治具G1は、ボイスコイル31(ボイスコイルボビン32)の内径と略同じ外径の第1突出部G11と、フレーム4のヨーク側面接合部42の内径と略同じ外径の第2突出部G12と、第1突出部G11と第2突出部G12の間に形成された凹部G13とを有する。
上記ステップS1により、フレーム4、振動板33、ボイスコイルボビン32、およびボイスコイル31が接合されたアッセンブリ430が作製される。
治具G2は、図7(A),図7(B)に示されるように、断面形状がU字形状に形成され、凹部G20を有し、内径G21が、磁石23の短手方向の長さと略同じ大きさに形成され、その外径G22が、ヨーク21の短手方向に沿った内径と略同じ大きさに形成されている。
磁石22は、例えば、スピーカ装置組み立て後、着磁装置により音響放射方向(厚み方向)に沿って着磁される。
ステップS1とステップS2は、その順番が逆に行われてもよいし、同時に行われてもよい。
治具G3は、例えば図8、図9(A),図9(B)に示されるように、プレート23の外寸(プレート23の突出部231の対向面部(側面部)2310)とボイスコイル31の内寸(ボイスコイル31の第2の直線部312)との間に、スピーカ裏面側から嵌挿される。つまり、フレーム4は、裏面側に治具G3が挿入される開口部44が形成されている。
本実施形態に係る治具G3は、図8に示されるように、平面形状が略U字形状に形成され、外周面(第1の当接面)G301、内周面(第2の当接面)G302、および凹状内底部(第3の当接面)G303を有する。
内周面(第2の当接面)G302は、プレート23の突出部231の対向面部(側面部)2310に当接する。
凹状内底部(第3の当接面)G303は、プレート23の突出部231の長手方向端部に当接する。
上記ステップS3,S4により、ボイスコイル31とプレート23とが高精度に位置決めされるとともに、磁気回路2とフレーム4が高精度に位置決め固定される。
接着剤が固化して、磁気回路2とフレーム4とが接着固定された後、治具G3が取り外される。
ステップS6で、上記ステップS1〜S5により作製されたスピーカ装置1に、例えば、組立のチェック、音響特性のチェックなど各種検査を行う。
特に、上記スピーカ装置1の製造方法は、ボイスコイル31とプレート23とを高精度に位置決めすることができる。
つまり、ボイスコイル31とプレート23とを高精度に位置決めすることができるので、磁気回路2の磁気ギャップMG1を比較的幅狭に規定することができる。本発明に係るスピーカ装置1は、磁気回路2が比較的幅狭の磁気ギャップを有し、ボイスコイル33と磁気回路2とが高精度に組み立てられているので、比較的小型化のスピーカ装置を提供することができる。
図10は、本発明の第2実施形態に係るスピーカ装置の要部および治具GA3の裏面図である。第1実施形態と同じ構成については説明を省略する。
図10に示されるように、本実施形態に係る治具GA3は、その外形が、ボイスコイル33の長手方向端部付近の形状に対応した形状に形成されており、長手方向端部に外周当接部GA305が形成されている。外周当接部GA305は、ボイスコイル31の長手方向端部に当接する形状に形成されている。
図11は、本発明の第3実施形態に係るスピーカ装置1Bの平面図であり、図11(B)は図11(A)に示されたスピーカ装置1BのB−B線に沿った断面図であり、図11(C)は図11(A)に示されたスピーカ装置1BのC−C線に沿った断面図である。
図12(A)は、図11(B),図11(C)に示されたスピーカ装置1Bの磁気回路2Bの上面側からの斜視図である。図12(B)は、図11(B),図11(C)に示されたスピーカ装置1Bの磁気回路2Bの裏面側からの斜視図である。図12(C)は、図11(A)に示されたスピーカ装置1Bの振動板33,ボイスコイルボビン32,フレーム4の裏面側からの斜視図である。図13(A)は、図11(A)に示されたスピーカ装置1Bの要部を拡大した裏面側の底面図である。図13(B)は、図11(A),図11(B)に示されたボイスコイル31およびヨーク21の裏面側の底面図である。第1実施形態と同じ構成については、説明を省略する。
磁気回路2は、ヨーク21、磁石22、およびプレート23を有する。ヨーク21は、本発明に係るヨークの一実施形態に相当する。
ヨーク21は、詳細には、底面部211、側面部212、および突出部213を有する。を有する。本実施形態では、底面部211、側面部212、および突出部213は一体形成されている。
ヨーク21の側面部212の突出部213は、その長手方向の端部が、ボイスコイル31の長手方向端部と、ヨーク21の底面部211の長手方向端部との間に位置する。
ボイスコイル31と磁気回路2とは、ヨーク213の突出部213の対向面部(側面部)2130と、ボイスコイル31の第2の直線部とを基準に、位置関係が規定されている。
ヨーク21の製造方法は、上記形態に限られるものではない。例えば、予め切欠部217と突出部213が形成された金属板にプレス加工を施すことにより、ヨーク21を作製してもよい。
図15(A)は、図11(A)に示されたスピーカ装置1Bの要部と治具G5とを拡大した裏面側の底面図である。図15(B)は、スピーカ装置1Bのボイスコイル31、ヨーク21、および治具G5の位置関係を説明するための長手方向の断面図である。図16(A)は、スピーカ装置1Bの磁気回路2B,アッセンブリ430,および治具G5を説明するための短手方向の断面図である。図16(B)は、スピーカ装置1Bの磁気回路2,アッセンブリ430,および治具G5の位置関係を説明するための短手方向の断面図である。第1実施形態と同じ動作については説明を省略する。
治具G5は、例えば、ヨーク側面部212の突出部213の内寸(突出部213の側面部2130)とボイスコイル31の内寸(ボイスコイル31の第2の直線部312)との間に、スピーカ裏面側から嵌挿される。つまり、フレーム4は、裏面側に治具G5が挿入される開口部44が形成されている。
本実施形態に係る治具G5は、振動板の振動方向から見た平面形状が略凸字形状に形成され、最外周面(第1の当接面)G51、突出部外周面(第2の当接面)G52を有する。
突出部外周面(第2の当接面)G52は、ボイスコイル31(ボイスコイルボビン32)の第2の直線部312の内周部に当接する。
上記ステップS3A,S4により、ヨーク21とボイスコイル31とが高精度に位置決め固定されるとともに、磁気回路2とフレーム4が高精度に位置決め固定される。
接着剤が固化して、磁気回路2とフレーム4とが接着固定された後、治具G3が取り外される。
つまり、ボイスコイル31と磁気回路2とを高精度に位置決めすることができるので、磁気回路2の磁気ギャップMG1を比較的幅狭に規定することができる。上記スピーカ装置1Bは、磁気回路2が比較的幅狭の磁気ギャップを有し、ボイスコイル33と磁気回路2とが高精度に組み立てられているので、比較的小型化のスピーカ装置1Bを提供することができる。
図17(A)は、本発明の第4実施形態に係るスピーカ装置1Cの要部を拡大した裏面側の底面図である。図17(B)は、図17(A)に示されたボイスコイルおよびヨークの裏面側の底面図である。第1実施形態,第3実施形態と同じ構成については、説明を省略する。
磁気回路2は、ヨーク21、磁石22、およびプレート23を有する。
ヨーク21は第3実施形態に係るスピーカ装置1のヨークと同じ構成であり、プレート23は第1実施形態に係るスピーカ装置1のプレートと同じ構成である。
また、ヨーク側面部21にも突出部を設けることにより磁気ギャップが長くなり、スピーカ駆動時、ボイスコイルにより大きなローレンツ力が生じ、振動板が比較的大きな音波を出力することができる。
特に、上記スピーカ装置1の製造方法は、最終組立時に、プレート23の外寸と、ボイスコイル33の内寸を基準に位置決めを行うので、一般的なスピーカ装置の製造方法と比較して、非常に高精度にスピーカ装置1を組み立てて、作製することができる。
また、ヨーク側面部21に突出部213を設けることにより、上記スピーカ装置の製造方法では、最終組立時に、特に、ヨーク21の突出部213の対向面部内寸と、ボイスコイル33の内寸を基準に位置決めを行うので、一般的なスピーカ装置の製造方法と比較して、非常に高精度にスピーカ装置を組み立てて、作製することができる。
上記実施形態に係るスピーカ装置は、ボイスコイル31、ボイスコイルボビン32、振動板33、フレーム4などが、振動方向から見た平面形状がトラック形状に形成されていたが、この形態に限られるものではなく、例えば、楕円形状、長円形状、矩形状などに形成されていてもよい。
例えば、本発明に係るスピーカ装置は、図18(A)〜図18(C)に示されるように、外磁型磁気回路を有していてもよい。詳細には、図18(A),図18(B)に示されるように、外磁型磁気回路2Eは、ヨーク21E、ヨーク21E上に配置された磁石22E、および磁石22E上に配置されたプレート23Eを有する。この外磁型磁気回路2Eは、磁気ギャップを構成する内側中央部、詳細にはヨーク21Eのポール部215が、ヨーク21Eの底面部211Eの長手方向の端部より長手方向外側に向かって突出した突出部2151Eを有する。
また、図18(B),図18(C)に示されるように、外磁型磁気回路回路2Fは、ポール部215,底面部211Fが形成されたヨーク21F、ヨーク21F上に配置された磁石22E、および磁石22E上に配置されたプレート23Fを有する。この外磁型磁気回路2Fは、磁気ギャップを構成する外側部、詳細にはプレート23Fが、ヨーク21Fの底面部211Fの長手方向の端部より長手方向外側に向かって突出した突出部231Fを有する。
Claims (6)
- 振動発生源の振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向と短手方向を有する振動板と、
前記振動板に直接又はボイスコイルボビンを介して接合されるとともに、前記振動伝達方向に直交する平面形状が環状に形成され、少なくとも前記長手方向に沿った直線部を有するボイスコイルと、
前記ボイスコイルを駆動する、前記振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向と短手方向を有する磁気回路と、
前記磁気回路を保持するとともに前記振動板を振動可能に支持するフレームとを有し、
前記磁気回路は、長手方向と短手方向を有する形状の底面部と、該底面部の短手方向の端部と長手方向の端部のうち該短手方向の端部にのみ磁気ギャップを有する側面部とを備えたヨークと、
前記ヨークの底面部上に配置された磁石と、
前記磁石上に配置されたプレートとを有し、
前記プレートと前記ヨークとの間に、前記長手方向に沿って直線状の磁気ギャップが形成され、
前記ボイスコイルは、前記磁気回路の磁気ギャップに配置されるとともに、前記ヨークの底面部の長手方向端部より長手方向外側に延在し、
前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部が、前記ヨークの底面部の長手方向の端部より長手方向外側に向かって突出した突出部を有することを特徴とする
スピーカ装置。 - 前記ボイスコイルは、前記磁気回路の直線状の磁気ギャップに配置される第1の直線部と、前記ヨークの底面部の長手方向端部より外側に延在する第2の直線部とを有し、
前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部は、前記突出部が前記ボイスコイルの第2の直線部に対向する対向面部を有することを特徴とする請求項1に記載されるスピーカ装置。 - 前記ボイスコイルと前記磁気回路とは、前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部の突出部の対向面部と、前記ボイスコイルの第2の直線部とを基準に、位置関係が規定されていることを特徴とする請求項2に記載されるスピーカ装置。
- 前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部は、その長手方向の端部が、前記ボイスコイルの長手方向端部と、前記ヨークの底面部の長手方向端部との間に位置することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載されるスピーカ装置。
- 前記フレームは、少なくとも、前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部の突出部の裏面側に開口部を有することを特徴とする請求項4に記載されるスピーカ装置。
- 振動発生源の振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向と短手方向を有する振動板と、前記振動板に直接又はボイスコイルボビンを介して接合されるとともに、前記振動伝達方向に直行する平面形状が環状に形成され、少なくとも前記長手方向に沿った直線部を有するボイスコイルと、前記ボイスコイルを駆動する、前記振動伝達方向に直交する平面形状が長手方向と短手方向を有する磁気回路と、前記磁気回路を保持するとともに前記振動板を振動可能に支持するフレームとを有するスピーカ装置の製造方法であって、
前記磁気回路は、長手方向と短手方向を有する形状の底面部と、該底面部の短手方向の端部と長手方向の端部のうち該短手方向の端部にのみ磁気ギャップを有する側面部とを備えたヨークと、該ヨークの底面部上に配置された磁石と、該磁石上に配置されたプレートとを有し、前記プレートと前記ヨークとの間に、前記長手方向に沿って直線状の磁気ギャップが形成され、前記ボイスコイルは、前記磁気回路の磁気ギャップに配置されるとともに、前記ヨークの底面部の長手方向端部より長手方向外側に延在し、前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部が、前記ヨークの底面部の長手方向の端部より長手方向外側に向かって突出した突出部を有し、
前記フレームと前記振動板と前記ボイスコイルとを接合してアッセンブリを作製する第1のステップと、
前記アッセンブリと前記磁気回路とを接合する際、前記磁気ギャップを構成する外側部又は内側中央部の突出部と、前記アッセンブリのボイスコイルの内周部とを基準に、前記アッセンブリと前記磁気回路との位置決めを行い、前記アッセンブリと前記磁気回路とを接合する第2のステップとを有することを特徴とする
スピーカ装置の製造方法。
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