JP5001003B2 - 光触媒活性薄膜 - Google Patents

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Description

本発明は、基体上に形成された光触媒活性薄膜であって、150〜350nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする光触媒活性薄膜に関する。
本願は、2004年5月21日に出願された特願2004−151639号に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来から、抗菌、防黴、防汚、防臭作用を発揮する、酸化チタン(TiO)に代表される光触媒が知られている。光触媒は、太陽光等を吸収して活性化し、酸化作用によって上記のような優れた作用を示す。
通常、光触媒は基体に担持して用いられる。光触媒を基体に担持する方法としては、実用性が高いことから、光触媒を含有してなる薄膜(光触媒活性薄膜)を基体上に形成する方法が注目されている。光触媒活性薄膜を基体上に形成する方法としては、基体上に光触媒前駆体組成物を塗工し、500℃前後で焼成する方法が一般的である。例えば、金属アルコキシド又は金属キレート化合物を含有する光触媒前駆体組成物の溶液を用いて形成する方法(特許文献1、2)や、金属酸化物からなる光触媒に金属アルコキシド又は金属キレート化合物を無機バインダーとして加えたものを用いて形成する方法(特許文献3)等が知られている。
特開2000−144052号公報 特開2001−254072号公報 特開2003−253157号公報
しかし、特許文献1〜3の方法では、薄膜の形成のため基体に光触媒前駆体組成物の溶液を塗工した後高温で焼成等する必要があり、使用できる基体等に制限がある等の問題があった。また、上記文献に記載されている光触媒は、350nmより長波長側の光により光触媒活性を発揮するものであり、太陽光等の光照射により基体が劣化するおそれがある。また、バインダーを介さずに直接基体表面に光触媒薄膜を形成することは困難であった。
一方、特許文献4には、基体と、基体上に形成されたTi、O、Cを主成分とし、C/O比が1以下である光触媒膜とを具備する光触媒体が開示されている。また、この文献には、得られる光触媒膜はアモルファス金属化合物からなり、比較的低温領域(100〜500℃)の加熱又は焼成で得られる旨が記載されている。
特開2002−172333号公報
しかしながら、特許文献4に記載される方法は、光触媒膜の形成温度は比較的低温ではあるが、基体の劣化を防止できるほどに十分に低温とはいえないものである。また、この文献に記載されている光触媒膜は、Ti、O、Cを主成分とし、光触媒活性を示すアモルファス金属化合物からなるとしているのみで、該金属化合物の構造等は特定されていない。
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、基体上に形成された光触媒活性薄膜であって、容易に形成でき、150〜350nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮し、しかもプラスチック基体上に形成した場合に、350nm以上の長波長の光を照射した場合であっても、基体が劣化し難い光触媒活性薄膜を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物、金属有機酸塩、及びこれらの加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも一種を原料として形成されてなる光触媒活性薄膜は、150〜350nmの低波長の光照射により光触媒活性を発揮すること、この光触媒活性薄膜は、基体上に形成する際、100℃未満の温度で処理することにより形成できること、プラスチックからなる基体上にも直接形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(16)の光触媒活性薄膜を提供するものである。
(1)基体上に形成された光触媒活性薄膜であって、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物の加水分解生成物及び金属有機酸塩の加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種で、前記加水分解生成物が、前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物、又は金属有機酸塩を、前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物、又は金属有機酸塩1モルに対して、2モル以下の水を用いて加水分解した生成物であり、前記金属がケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、タンタル、タングステン及び亜鉛からなる群から選ばれる一種であるものから形成されてなるアモルファス状であり、150〜350nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする光触媒活性薄膜。
(2)基体上に、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物の加水分解生成物及び金属有機酸塩の加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種で、前記金属がケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、タンタル、タングステン及び亜鉛からなる群から選ばれる一種であるものを含有する光触媒活性薄膜形成用溶液を塗工し、得られた該溶液の塗膜を100℃未満の温度で加熱して形成されたものであることを特徴とする(1)の光触媒活性薄膜。
(3)前記基体が、金属、セラミックス、ガラス及びプラスチックからなる群から選ばれる少なくとも1つの材質からなることを特徴とする(1)又は(2)の光触媒活性薄膜。
(4)前記基体が、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂及びポリエーテル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種からなるプラスチック基体であることを特徴とする(1)〜(3)いずれかの光触媒活性薄膜。
(5)プラスチック基体上に、前記光触媒活性薄膜形成用溶液を塗工し、得られた該溶液の塗膜を前記基体の軟化点未満、かつ100℃未満の温度で加熱して形成されたものであることを特徴とする(4)の光触媒活性薄膜。
(6)前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物が、金属アルコキシドであることを特徴とする(1)〜(5)いずれかの光触媒活性薄膜。
(7)前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物が、前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物のキレート化合物であることを特徴とする(1)〜(6)いずれかの光触媒活性薄膜。
(8)前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物の加水分解生成物及び金属有機酸塩の加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも一種で、前記金属がケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、タンタル、タングステン及び亜鉛からなる群から選ばれる一種であるものからなる光触媒活性薄膜形成用溶液中の分散質の平均粒径が、10nm以下であることを特徴とする(2)〜(7)いずれかの光触媒活性薄膜。
(9)150〜350nmの波長の光が照射されると、該薄膜に接触した有機物質が分解及び/または除去されることを特徴とする(1)〜(8)いずれかの光触媒活性薄膜。
(10)150〜350nmの波長の光が照射されると、光照射された部分が、撥水性から、水の接触角が20°以下の親水性に変化することを特徴とする(1)〜(9)いずれかの光触媒活性薄膜。
(11)250〜310nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする(1)〜(10)いずれかの光触媒活性薄膜。
(12)照射光量が40J/cm2以下の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする(10)又は(11)の光触媒活性薄膜。
(13)照射光量が5J/cm2以下の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする(10)(12)いずれかの光触媒活性薄膜。
(14)有機物を含有する薄膜であることを特徴とする(1)〜(13)いずれかの光触媒活性薄膜。
(15)炭素元素を2〜40重量%含有する薄膜であることを特徴とする(14)の光触媒活性薄膜。
(16)膜厚が50nm以下の薄膜であることを特徴とする(1)〜(15)いずれかの光触媒活性薄膜。
本発明の光触媒活性薄膜は、250〜350nmの低波長の光照射で優れた光触媒活性を示すという従来にない特性を有する。従って、本発明の光触媒活性薄膜は、350nmより高波長の光(可視光等)に曝す必要がなく、また、曝された場合であっても、基体(特にプラスチック基体)が劣化したり、基体と光触媒活性薄膜との接着性が低下することがない。
本発明の光触媒活性薄膜は、100℃未満の低温加熱処理により形成することができるので、加熱処理により基体を傷めることがなく、用いる基体を、耐熱性のものに限定する必要がない。従って、基体として、軽量で加工が容易なプラスチック基体を好適に用いることができる。
また、本発明の光触媒活性薄膜は良好な接着性を有するため、プラスチック等の基体上に容易に直接形成することができ、かつ長期間劣化することがない。
実施例1における光触媒活性薄膜(C−1)のESCAの深さ方向の元素分布を示す図である。 実施例1における光触媒活性薄膜(C−1)をX線回折装置で測定したチャート図である。
以下、本発明の光触媒活性薄膜を詳細に説明する。
本発明の光触媒活性薄膜は、基体上に形成された光触媒活性薄膜であって、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物、金属有機酸塩、並びにこれらの加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも一種から形成されてなり、250〜350nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする。
本発明に用いる基体としては、本発明の光触媒活性薄膜を担持できるものであれば、特に制限されず、透明なものであっても、半透明なものであっても、不透明なものであってもよい。基体を構成する材料としては、特に制限されず、例えば、金属、セラミックス、ガラス及びプラスチックからなる群から選ばれる少なくとも1つの材質からなるものが挙げられる。なかでも、ソーダーライムガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ケイ酸ガラス等のガラスからなるガラス基体;プラスチックからなるプラスチック基体が好ましく、プラスチック基体がより好ましい。
プラスチック基体を構成する樹脂としては、例えば、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミノビスマレインイミド等のポリイミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート等のポリエステル系樹脂;フェノール系エポキシ樹脂、アルコール系エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン等のポリエーテル系樹脂;セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂;ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン等のポリスチレン系樹脂;エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィンの単独重合体又は共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂;ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド系樹脂;エチレン−ポリビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂;エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリ三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリフッ化ビニル、パーフルオロエチレン−パーフルオロプロピレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂;ポリカーボネート、ポリビニルブチラート樹脂、ポリアリレート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記に挙げた樹脂以外にも、ラジカル反応性不飽和化合物を有するアクリル系化合物よりなる樹脂組成物;上記アクリル系化合物とチオール基を有するメルカプト化合物よりなる樹脂組成物;エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート等のオリゴマーを多官能アクリレートモノマーに溶解せしめた樹脂組成物;及びこれらの混合物;等を基体材料として用いることができる。
さらに、これらの樹脂の1又は2種以上をラミネート、コーティング等の手段によって積層させたものを基体として用いることができる。
これらの中でも、本発明においては、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂及びポリエーテル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種からなるプラスチック基体が特に好ましい。
これらの基体には、いわゆる寸度安定性を向上する目的で、ポリ塩化ビニリデン系ポリマーを含む防水層や、ガスバリアーの目的で、有機及び/又は無機化合物の薄膜等を設けることができる。有機化合物の例としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレン−ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。無機化合物の例としては、シリカ、アルミナ、タルク、バーミキュライト、カオリナイト、雲母、合成雲母等が挙げられる。
また、本発明に用いる基体中には、その他諸機能のため各種有機添加物及び/又は無機添加物が加えられていてもよい。
基体の大きさや形には特に制限されず、平板、立体物、フィルム等いずれも使用することができるが、フィルム状のものが好ましい。また、塗装した物品も基体として用いることができる。
前記基体としてプラスチック基体を用いる場合、プラスチック基体は、フィルム状であるのが好ましい。また、フィルム状の基体としては、未延伸フィルムからなるものであっても、延伸フィルムからなるものであってもよい。
フィルム状のプラスチック基体は、従来公知の方法により製造することができる。例えば、材料となる樹脂を押し出し機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の基体を製造することができる。
また、未延伸の基体を一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等の公知の方法により、基体の流れ(縦軸)方向、又は基体の流れ方向と直角(横軸)方向に延伸することにより延伸基体を製造することができる。この場合の延伸倍率は、基体の原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、縦軸方向及び横軸方向にそれぞれ2〜10倍が好ましい。
フィルム状のプラスチック基体の厚みは、特に制限されるものではないが、通常1〜1000μm、好ましくは3〜500μmである。
本発明の光触媒活性薄膜は、前述した基体上に形成されてなるものであって、(i)加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物、(ii)加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物、(iii)金属有機酸塩、並びに(iv)前記(i)〜(iii)の加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも一種から形成されてなる。
本発明においては、これらを一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
(i)加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物
本発明に用いる加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物は、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有している金属化合物であれば、特に制限されない。ここで、加水分解性基とは、水と接触して加水分解する官能基、又は水存在下で金属原子と酸素原子を介して結合形成し得る官能基のことで、具体的には、ハロゲン原子、アミノ基、アルコキシ基、エステル基、カルボキシ基、ホスホリル基、イソシアナート基、シアノ基、エポキシ基等である。
加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物としては、式(II)で表される化合物を好ましく例示することができる。
Figure 0005001003
上記式(I)中、Mは金属原子を表し、好ましくは周期律表第13族〜第15族の金属原子である。より具体的には、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、タンタル、タングステン及び亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも一種を例示することができる。これらの中でも、チタン、タンタルからなる群から選ばれる少なくとも一種がより好ましい。
前記Rは、水素原子、又は金属原子と酸素原子を介して結合を形成し得る加水分解性基を有していてもよい有機基を表す。
有機基としては、アルキル基、アルケニル基、芳香族基等が挙げられる。
前記Rの炭素数は特に制限されないが、通常1〜20、好ましくは1〜12である。
前記Rの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;クロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、ブロモプロピル基、ブロモオクチル基、トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基;グリシドキシプロピル基、エポキシシクロヘキシルエチル基等のエポキシアルキル基;アミノプロピル基、アミノブチル基等のアミノアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;アクリルオキシプロピル基、メタクリルオキシプロピル基等の(メタ)アクリルオキシアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;フェニル基、ナフチル基等の芳香族基;等が挙げられる。
Xは、Mに結合した加水分解性基又は水酸基を表す。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等の炭素数1〜12のアルコキシ基;ヒドロキシイミノ基、ヒドロキシアミノ基、エノキシ基、アミノ基、カルバモイル基等の窒素原子を含有する基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;水酸基;等を例示することができる。
a及びbは、それぞれ独立して、0からm(mは金属原子の原子価を表す。)の整数を表す。ただし、a+b=mである。
前記式(I)で表される化合物は、分子内に加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する化合物である。具体的には、前記式(I)において、bが2以上の化合物;bが1であって、加水分解性基を有するRが1以上である化合物;bが0であって、加水分解性基を有するRが2以上である化合物;を例示することができる。
前記式(I)で表される化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランアルコキシド;
テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等のチタンアルコキシド;
テトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム等のジルコニウムアルコキシド;
ペンタメトキシタンタル、ペンタエトキシタンタル、ペンタブトキシタンタル等のタンタルアルコキシド;
テトラメトキシゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム等のゲルマニウムアルコキシド;
トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシアルミニウム、トリブトキシアルミニウム等のアルミニウムアルコキシド;
テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、ジメチルジクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、8−ブロモオクチルトリクロロシラン、3−ブロモプロピルトリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、クロロメチルトリクロロシラン、アリルトリクロロシラン、3−アクリロキシプロピルトリクロロシラン等のハロゲノシラン;
テトラキス(ジエチルアミノ)シラン等のアミノシラン;
ビニルメチルビス(メチルエチルケトキシミン)シラン等の他のシラン化合物;
3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシヒドロキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメトキシジヒドロキシシラン、オクチルエトキシジヒドロキシシラン等のヒドロキシシラン;等が挙げられる。
これらの中でも、シランアルコキシド、ゲルマニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド及びタンタルアルコキシド等の金属アルコキシドが好ましく、チタンアルコキシド、タンタルアルコキシドがより好ましく、テトラプロポキシチタン、ペンタエトキシタンタルがさらに好ましい。
本発明に用いる加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物は、前記式(I)で表される化合物に代表される単分子化合物である必要はなく、例えば、式(I)等で表される化合物を同様の方法等を用いて得られた加水分解縮重合物(完全加水分解縮重合物あるいは部分加水分解縮重合物)であっても構わない。この場合、加水分解縮重合物とは、金属酸化物状態になる前の状態の加水分解縮合物をいう。
(ii)加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物
本発明に用いる加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物は、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有し、かつ、金属キレート化合物が結合してなるものであれば特に制限されない。なかでも、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物(完全加水分解生成物あるいは部分加水分解生成物)のキレート化合物が好ましい。
用いるキレート化合物としては、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸n−ブチル、アセト酢酸sec−ブチル、アセト酢酸t−ブチル等のβ−ケトエステル類;アセチルアセトン、ヘキサン−2,4−ジオン、ヘプタン−2,4−ジオン、ヘプタン−3,5−ジオン、オクタン−2,4−ジオン、ノナン−2,4−ジオン、5−メチル−ヘキサン−2,4−ジオン等のβ−ジケトン類;等が挙げられる。
加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物は、例えば、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物に、所定量のキレート化合物を添加し攪拌することにより得ることができる。得られる金属キレート化合物は単離することもできるが、そのまま次の加水分解及び縮重合反応に供することもできる。
(iii)金属有機酸塩
本発明に用いる金属有機酸塩は、金属イオンと有機酸から得られる塩である。
金属としては、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素、ゲルマニウム、インジウム、スズ、タンタル、亜鉛、タングステン、鉛からなる群から選ばれる一種以上が挙げられる。
有機酸としては、酢酸、シュウ酸、酒石酸、安息香酸等のカルボン酸類;スルフォン酸、スルフィン酸、チオフェノール等の含硫黄有機酸;フェノール化合物;エノール化合物;オキシム化合物;イミド化合物;芳香族スルフォンアミド;等の酸性を呈する有機化合物が挙げられる。
(iv)前記(i)〜(iii)の加水分解生成物
本発明に用いる加水分解生成物は、前記(i)〜(iii)からなる群から選ばれる少なくとも一種(以下、これらをまとめて「金属化合物等」という。)の1モルに対して、2モル以下の水を用いて加水分解した生成物である。この場合、加水分解生成物は完全加水分解生成物であっても、部分加水分解生成物であってもよい。
本発明の光触媒活性薄膜は、前記金属化合物等1モルに対して、2モル以下の水を添加して加水分解及び縮重合することにより、金属酸化物前駆体を含む溶液(以下、「光触媒活性薄膜形成用組成物」ともいう。)を調製し、このものを基体上に塗工し、得られた塗膜を100℃未満の温度で加熱することにより形成することができる。
前記光触媒活性薄膜形成用組成物の調製に用いる水としては、一般水道水、蒸溜水、イオン交換水等が挙げられる。これらのうち、蒸溜水又はイオン交換水の使用が好ましく、電気伝導度が2μs/cm以下のイオン交換水の使用が特に好ましい。
水の添加量は、前記金属化合物等中の加水分解性基の総モル数に対して、モル比で2未満であり、1/2以上2未満の水を分割して添加するのが好ましい。1/2未満では、加水分解及び縮重合が均一に進行せず、金属化合物等が未反応のまま残り、均質で稠密な膜を形成できない。また、2以上では、加水分解及び縮重合過程において、ゲル化又は粒子が凝集して、均質で稠密な膜を形成することができない。
また、水は有機溶媒により希釈したものを添加するのが好ましい。水の希釈に用いる有機溶媒としては、金属化合物との反応性を有しないものであって、かつ、金属化合物が水と反応して加水分解しない温度以下の凝固点を有するもの、すなわち凝固点が0℃以下、特に−10℃以下のものが好ましい。
用いる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、ベンジルアルコール、メチルシクロヘキサノール、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、ヘキサントリオール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール等のアルコール類;ギ酸ブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸ベンジル、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ペンチル等のエステル類;ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ヘプタノン、ジイソブチルケトン等のケトン類;アセトニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類;メチラール等のアセタール類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ミシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、シメン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、デカリン等の脂環式炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;等が挙げられる。これらの有機溶媒は一種単独で、あるいは二種以上組み合わせて使用することができる。
これらのうち、アルコール類、エステル類及び炭化水素類が好ましく、特に、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、トリメチルヘキサノール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類;ペンタン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素類;が好ましい。
水と有機溶媒の混合割合は、有機溶媒100重量部に対し、水の量が、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは1〜15重量部となる量である。水の使用割合が50重量部を超えると、生成する粒子の凝集が激しくなることがある。
なお、水と有機溶媒とが均一に溶解混合する場合には、そのまま使用することができるが、水と有機溶媒とが均一に混合しない場合には、1,2−ビス−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)−1−エタンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(6)ノニルフェニルエーテル等の界面活性剤を使用したり、撹拌処理、超音波処理等の方法で均一に分散させるのが好ましい。
前記金属化合物等の溶液に用いる溶媒としては、水の溶解度が大きく、低温で凝固しないものが好ましい。具体的には、前記添加する水を希釈するのに使用できるものとして列記したものと同様の有機溶媒が使用できる、低級アルコール系溶媒、エーテル系溶媒等の使用が好ましい。また、有機溶媒は一種単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
有機溶媒の使用量は、前記金属化合物等100重量部に対し、好ましくは10〜5,000重量部、さらに好ましくは100〜3,000重量部であり、10重量部未満では生成する微粒子が結合した状態で成長し、粒径制御が困難になる場合があり、一方、5,000重量部を超えると溶液が希薄すぎて、微粒子の生成が困難な場合がある。
本発明に用いる金属化合物等を含有する溶液中の金属化合物の含有量は、特に制限はないが、緻密な薄膜を製造するためには、0.1〜30重量%の範囲が好ましい。
金属化合物等を加水分解及び縮重合する温度は、通常−100℃〜+200℃、好ましくは−80℃〜+150℃である。この場合、金属化合物等を加水分解及び縮重合する温度を段階的に変化させることもできる。例えば、金属化合物等の溶液温度を−80℃〜−20℃に冷却しておき、攪拌下、−10℃〜+20℃の水(又は水と有機溶媒の混合物)をゆっくりと滴下し、水(又は水と有機溶媒の混合物)の滴下終了後、段階的に反応液の温度を溶媒の沸点まで徐々に昇温させて、加水分解・縮合反応を完結させる方法を採用することができる。また、水(又は水と有機溶媒の混合物)の滴下を複数回に分割し、水(又は水と有機溶媒の混合物)の滴下温度を異なる温度に設定することもできる。さらに、金属化合物等を加水分解した後、反応液を適当な塩基で中和してもよい。
金属化合物等を加水分解及び縮重合する時間は、通常、数分間から数十時間である。
以上のようにして得られる光触媒活性薄膜形成用組成物は透明であり、平均粒径1〜10nmの範囲の粒子状物であって、単分散の分散質が有機溶媒中において凝集することなく、溶解若しくは均一に分散したものである。すなわち、金属化合物等は、有機溶媒中、凝集することなく安定に分散してなる、金属−酸素結合を有する分散質となっている。
なお、有機溶媒中に分散させる際には、酸、塩基及び/又は分散安定化剤を添加することもできる。
添加する酸としては、例えば、塩酸、硝酸、ホウ酸、ホウフッ化水素酸等の鉱酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、炭酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸等;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等の光照射によって酸を発生する光酸発生剤;が挙げられる。
塩基としては、例えば、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、アンモニア、ジメチルホルムアミド、ホスフィン等が挙げられる。
分散安定化剤は、分散質を分散媒中に安定に分散させる効力を有する、解膠剤、保護コロイド、界面活性剤等の凝結防止剤等の剤をいう。例えば、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸等の多価カルボン酸;ヒドロキシカルボン酸;ピロ燐酸、トリポリ燐酸等の燐酸;アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸n−ブチル、アセト酢酸sec−ブチル、アセト酢酸t−ブチル、2,4−ヘキサン−ジオン、2,4−ヘプタン−ジオン、3,5−ヘプタン−ジオン、2,4−オクタン−ジオン、2,4−ノナン−ジオン、5−メチル−ヘキサンジオン等の金属原子に対して強いキレート能力を有する多座配位子化合物;スルパース3000、9000、17000、20000、24000(以上、ゼネカ社製)、Disperbyk−161、−162、−163、−164(以上、ビックケミー社製)等の脂肪族アミン系、ハイドロステアリン酸系又はポリエステルアミン;ジメチルポリシロキサン・メチル(ポリシロキシアルキレン)シロキサン共重合体、トリメチルシロキシケイ酸、カルボキシ変性シリコーンオイル、アミン変性シリコーン等(特許文献5、特許文献6等)のシリコーン化合物;等が挙げられる。
特開平9−208438号公報 特開平2000−53421号公報
本発明においては、上記で得られた溶液をそのまま光触媒活性薄膜形成用組成物として用いることもできるし、適当な溶媒で希釈し、あるいは溶媒を留去した後別の溶媒に再溶解させたものを光触媒活性薄膜形成用組成物として用いることもできる。
光触媒活性薄膜は、得られた光触媒活性薄膜形成用組成物を基体上に塗布又は吹き付け、乾燥することにより形成することができる。
光触媒活性薄膜形成用組成物を基体上に塗布又は吹き付ける方法としては、平滑に塗布できる方法であれば特に制限はされない。例えば、ディッピング法、スピンコート法、メイヤバー法、はけ塗り法等が挙げられ、なかでも、ディッピング法が好ましい。
得られた光触媒活性薄膜形成用組成物の塗膜を加熱・乾燥する温度は、通常300℃以下、好ましくは100℃未満である。基体としてプラスチック基体を用いる場合には、用いるプラスチック基体の軟化点未満、かつ100℃未満の温度が好ましい。
加熱する時間は、加熱温度、組成物の種類等にもよるが、通常数分から数十時間である。
本発明の光触媒活性薄膜は100℃未満の低温で形成することができるものであるため、用いる基体の耐熱温度による制約がなく、基体としてプラスチック基体を好適に用いることができる。また、基体及び光触媒活性薄膜自体の熱劣化を防止することができる。
従来公知のアナターゼ型酸化チタンからなる光触媒の層は、プラスチック基体との接着性が乏しく、また基体を劣化させることがあるため、プラスチック基体と光触媒の層との間に接着剤層等の下地層を設ける必要があったが、本発明の光触媒活性薄膜は、プラスチックからなる基体と良好な接着性を有し、基体を劣化させることが少ないので、プラスチック基体の表面に直接に光触媒活性薄膜を形成することができる。
得られる光触媒活性薄膜の厚みは、好ましくは50nm以下、より好ましくは40nm以下、特に好ましくは1〜20nmである。
形成される光触媒活性薄膜は、有機物を含有するものであるのが好ましい。有機物としては、例えば、前記金属化合物等として金属アルコキシドを使用する場合であれば、アルコキシド基である。
また、形成される光触媒活性薄膜の炭素原子の含有比率は、2〜40重量%であるのが好ましい。このような光触媒活性薄膜は、少ない照射光量で、光触媒活性を発揮することができる。
光触媒活性薄膜に含まれる炭素原子、チタン原子、酸素原子等の含有比率は、例えば、X線光電子分析装置(ESCA)により測定し、求めることができる。
以上のようにして得られる本発明の光触媒活性薄膜は、150〜350nmの波長の光、好ましくは250〜310nmの波長の光の照射により、優れた光触媒活性を発揮する。
用いる照射光源としては、150〜350nmの波長の光を照射できるものであれば特に制約はなく、例えば、ハロゲン電球等の白熱電球;蛍光ランプ、殺菌灯、ブラックライト、ケミカルランプ等の低圧放電ランプ;水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ等の高圧放電ランプ;等が挙げられる。
本発明の光触媒活性薄膜は、150〜350nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮し、該薄膜に接触した有機物質を分解及び/又は除去する。
また、150〜350nmの波長の光が照射されると、光照射された部分が、撥水性から、水の接触角が20°以下の親水性に変化する。
本発明の光触媒活性薄膜が撥水性から親水性に変化するために必要な照射光量は、40J/cm以下、好ましくは5J/cm以下、より好ましくは0.1〜5J/cmである。
本発明の光触媒活性薄膜は、低波長の光で、かつ少ない照射光量で良好な光触媒活性を発揮する。
本発明の光触媒活性薄膜は、軽量で加工が容易なプラスチック基体を好適に用いることができ、低波長の光で、かつ少ない照射光量で良好な光触媒活性を発揮できる。
本発明の光触媒活性薄膜上に有機金属化合物等からなる薄膜を形成すると光感応性基体を得ることができる。この光感応性基体の所定部分を光照射し、光照射された部分の有機金属化合物を分解及び/又は除去することにより、簡便に、かつ短時間で、従来のフォトリソグラフィーの技術により形成されたパターンと同様の微細なパターニングが可能である。
また、本発明の光触媒活性薄膜をポリエステル等のプラスチック基体上に形成して、不純物が少ない緻密な単分子の化学吸着膜を得ることできる。
次に、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(1)光触媒活性薄膜形成用溶液の調製
A−1:テトライソプロポキシチタン〈日本曹達社製、酸化物拠算固形分量28.2重量%〉をエタノールで希釈し、アセト酢酸エチル(和光純薬社製、試薬特級)を滴下、反応後、エタノールで希釈したイオン交換水を滴下、加水分解し、酸化チタン換算固形分1重量%の溶液(A−1)を調製した。この溶液のテトライソプロポキシチタン:アセト酢酸エチル:イオン交換水のモル比は1:2:1であった。
A−2:テトライソプロポキシチタン(日本曹達社製、酸化物拠算固形分量28.2重量%)をエタノールで希釈し、アセチルアセトン(和光純薬社製、試薬特級)を滴下した。80℃で1時間反応後、室温に冷却し、エタノールで希釈したイオン交換水を滴下、加水分解し、酸化チタン換算固形分1重量%の溶液(A−2)を調製した.この溶液のテトライソプロポキシチタン:アセチルアセトン:イオン交換水のモル比は1:2:4であった。
A−3:酢酸エチル/エタノール=50/50(重量比)混合溶媒47.7gにペンタエトキシタンタル(高純度化学研究所社製、試薬)1.72gを溶解し、室温でアセチルアセトン(和光純薬社製、試薬特級)0.84gを滴下した。室温で1時間反応後、前記酢酸エチル/エタノール40gで希釈したイオン交換水9.74gを滴下、加水分解し、室温で24時間反応後、TaO2.5換算固形分1重量%の溶液(A−3)を調製した。この溶液のペンタエトキシタンタル:アセチルアセトン:イオン交換水のモル比は1:2.5:128であった。
AH−1(比較例):テトライソプロポキシチタン〈日本曹達社製、酸化物換算固形分量28,2重量%〉をエタノールで希釈し、酸化チタン換算固形分1重量%の溶液(H−1)を調製した。
(2)基板
光触媒活性薄膜を形成する基板としては次のものを用いた。
B−1:ソーダライムガラス板
B−2:ポリエステルシート(東レ社製、商品名:ルミラー)
B−3:ポリイミドシート(デュポン社製,商品名:カプトン)
B−4:アクリル板
(実施例1〜9、比較例1,2)
上記各基板の表面をエタノールで洗浄・乾燥した。得られた基板上に、上記で調製した光触媒活性薄膜形成用溶液(A−1)、(A−2)、(A−3)、(AH−1)のそれぞれをメイヤーパーNo.3で塗工し、得られた塗膜を60℃で10分間乾燥して、光触媒活性薄膜をそれぞれ得た(C−1〜C−9、CH−1)。
(薄膜物性評価試験)
次いで、上記で得た光触媒活性薄膜形成用溶液及び光触媒活性薄膜の物性を以下のように評価した。
(a)溶液中の金属化合物の粒径
溶液中の粒径は、Ma1vern Instruments Ltd製HPPSで測定した。
(b)膜外観
ヘイズ率測定及び目視により、薄膜の外観を観察した。
透明で、ヘイズ率の変化が0.5%未満であり、膜斑がない場合を○、ヘイズ率の変化が0.5%以上で、膜斑がある場合を×として評価した。
(c)水滴接触角の測定
各薄膜の表面層にマイクロシリンジから水滴5μ1を滴下した後、30秒後に、接触角測定器(エルマ社製、360S型〉を用いて試料表面の接触角を測定した。
膜の結晶性
(d)密着性〈テープ剥離試験〉
各薄膜表面に粘着テープを貼り付け、複数回指の腹で擦りつけその後、テープを引き一剥がした際、基板上の膜が剥離しているかをXPSで元素分析し、剥離しない場合を○、剥離した場合を×で評価した。
(e)膜中の元素の分布
薄膜中の元素の深さ方向の分布の測定は、XPS装置(Quntum2000、アルパックファイ社製)を用いて行った。
アルゴンスパッタリングにより、1kVで0.25分間隔で膜を削り、膜中の炭素原子、酸素原子及びチタン原子の含有率をX線光電子分析装置(ESCA)により測定した。
炭素原子の含有比率(%)は、式:炭素元素の濃度/(炭素元素の濃度+酸素元素の濃度+チタン元素の濃度)×100で求めた。
酸素原子の含有比率(%)は、式:酸素元素の濃度/(炭素元素の濃度+酸素元素の濃度+チタン元素の濃度)×100で求めた。
チタン原子の含有比率(%)は、式:チタン元素の濃度/(炭素元素の濃度+酸素元素の濃度+チタン元素の濃度)×100で求めた。
で求めた。
(f)光触媒活性評価試験
紫外線照射用ランプとして次の2種を用いた。
UV1:殺菌灯(東芝社製、GL−15;波長254nmの紫外線)、照射光量4mW/cm
UV2:ブラックライト(東芝社製、FL15BLB;波長365nmの紫外線)、照射光量2mW/cm
前記(C−1)〜(C−8)の光触媒活性薄膜に上記ランプを使用して紫外線をそれぞれ照射し、表面濡れ性の変化を水の接触角を測定することにより評価した。水の接触角が10°以下の親水化するまでの紫外線照射エネルギーを算出した。
実施例1〜8、比較例1,2の光触媒活性薄膜のそれぞれについて、用いた光触媒活性薄膜形成用溶液及び基板の種類、粒子径、膜外観、密着性、紫外線照射(UV照射)前の接触角、紫外線照射用ランプ(UV光)、及び親水化に必要な照射光量を第1表にまとめた。
Figure 0005001003
実施例9の光触媒活性薄膜について、実施例1と同様にして、光触媒活性薄膜形成用溶液(A−3)を用いて基板(B−2)に塗付乾燥して得られた光触媒活性薄膜に紫外線照射用ランプ(UV光)UV1を照射した。
得られた光触媒活性薄膜は、膜外観、密着性共に良好で親水化に必要な照射光量は1.27J/cmであった。UV照射前の接触角62.5°は、照射時間3分で8.8°の接触角を示し、親水化した。
第1表に示すように、溶液A−1及びA−2中の金属化合物は、加水分解縮合により、ポリマー化し、2.3及び3.8nmのナノ粒子になっていた。光触媒活性薄膜形成用溶液は共に透明であり、凝集粒子は含まれていなかった。
得られた薄膜は、全て膜厚20〜30nmのアモルファスの膜であった.膜外観、密着性は共に良好であった。紫外線照射前の膜の水の接触角は、40−60°を示し、この膜に254nmの紫外線を照射すると、速やかに親水化し、10°以下の接触角を示した。しかし、365nmの紫外線照射では、親水化することがなかった(比較例2)。通常のアナターゼ型TiO光触媒の場合、365nmの光で親水化するのとは異なっていた。
実施例2の膜に紫外線を照射し、水の接触角10°以下に親水化した後の膜のXPSによる深さ方向の元素分析結果を図1に示す。図1中、横軸は表面からの深さ(nm)、縦軸は原子の含有比率(%)をそれぞれ示す。また、C1sは炭素原子の含有比率を、O1sは酸素原子の含有比率を、Ti2pはチタン原子の含有比率をそれぞれ示す。
図1より、腹中には炭素が10−40%程度含有しており、炭素元素は深さ方向に傾斜していた。また、膜中の炭素は、紫外線を照射し、親水化した後でも減少することなく変化しなかった。表面近傍の異常に多い炭素は、測定開始までに付着した有機物汚れによるものと考えられる。
通常のアナターゼ型TiO光触媒の場合、膜中の有機物は紫外線照射により分解されるが、これとは異なっていた。表面層だけが光触媒活性を示していると思われる。
(g)光触媒活性薄膜の結晶性
実施例1の光触媒活性薄膜をX線回折装置で測定した。測定したチャートを図2に示す。図2から、実施例1の光触媒活性薄膜はアモルファスであることがわかる。
産業上の利用の可能性
本発明の光触媒活性薄膜は、250〜350nmの低波長の光照射で優れた光触媒活性を示すという特性を有する。従って、本発明の光触媒活性薄膜は、350nmより高波長の光(可視光等)に曝す必要がなく、また、曝された場合であっても、基体(特にプラスチック基体)が劣化したり、基体と光触媒活性薄膜との接着性が低下することがない。
本発明の光触媒活性薄膜は、100℃未満の低温加熱処理により形成することができるので、加熱処理により基体を傷めることがなく、用いる基体を、耐熱性のものに限定する必要がない。従って、基体として、軽量で加工が容易なプラスチック基体を好適に用いることができる。
また、本発明の光触媒活性薄膜は良好な接着性を有するため、プラスチック等の基体上に容易に直接形成することができ、かつ長期間劣化することがない。

Claims (16)

  1. 基体上に形成された光触媒活性薄膜であって、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物の加水分解生成物及び金属有機酸塩の加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種で、
    前記加水分解生成物が、前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物、又は金属有機酸塩を、前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物、又は金属有機酸塩1モルに対して、2モル以下の水を用いて加水分解した生成物であり、
    前記金属がケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、タンタル、タングステン及び亜鉛からなる群から選ばれる一種であるものから形成されてなるアモルファス状であり、150〜350nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする光触媒活性薄膜。
  2. 基体上に、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物の加水分解生成物及び金属有機酸塩の加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種で、前記金属がケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、タンタル、タングステン及び亜鉛からなる群から選ばれる一種であるものを含有する光触媒活性薄膜形成用溶液を塗工し、得られた該溶液の塗膜を100℃未満の温度で加熱して形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光触媒活性薄膜。
  3. 前記基体が、金属、セラミックス、ガラス及びプラスチックからなる群から選ばれる少なくとも1つの材質からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光触媒活性薄膜。
  4. 前記基体が、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂及びポリエーテル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種からなるプラスチック基体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  5. プラスチック基体上に、前記光触媒活性薄膜形成用溶液を塗工し、得られた該溶液の塗膜を前記基体の軟化点未満、かつ100℃未満の温度で加熱して形成されたものであることを特徴とする請求項4に記載の光触媒活性薄膜。
  6. 前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物が、金属アルコキシドであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  7. 前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物が、前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物のキレート化合物であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  8. 前記加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属化合物の加水分解生成物、加水分解性基及び/又は水酸基を合計で2以上有する金属キレート化合物の加水分解生成物及び金属有機酸塩の加水分解生成物からなる群から選ばれる少なくとも一種で、前記金属がケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、タンタル、タングステン及び亜鉛からなる群から選ばれる一種であるものからなる光触媒活性薄膜形成用溶液中の分散質の平均粒径が、10nm以下であることを特徴とする請求項2〜のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  9. 150〜350nmの波長の光が照射されると、該薄膜に接触した有機物質が分解及び/または除去されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  10. 150〜350nmの波長の光が照射されると、光照射された部分が、撥水性から、水の接触角が20°以下の親水性に変化することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  11. 250〜310nmの波長の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  12. 照射光量が40J/cm2以下の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする請求項10または11に記載の光触媒活性薄膜。
  13. 照射光量が5J/cm2以下の光照射により光触媒活性を発揮することを特徴とする請求項1012のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  14. 有機物を含有する薄膜であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
  15. 炭素元素を2〜40重量%含有する薄膜であることを特徴とする請求項14に記載の光触媒活性薄膜。
  16. 膜厚が50nm以下の薄膜であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の光触媒活性薄膜。
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