JP4998281B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばハイブリッド車両や電気自動車のような車両を制御するための、車両制御装置に関する。
この種の車両として、例えば特許文献1には、エンジンと、モータジェネレータMG1と、モータジェネレータMG2と、モータジェネレータMG2のロータシャフトに接続される減速機と、減速機とエンジンとモータジェネレータMG1との間で動力分配を行なう動力分割機構PSDとを有し、最終的にドライブシャフトの両端に備わる車輪を駆動させるハイブリッド車両が開示されている。
ここで、特許文献1に開示されたハイブリッド車両の動力伝達機構に、特許文献2に開示された、パーキングレンジへのシフト操作に従いパーキングギヤとパーキングポールとを噛み合わせてロックするパーキング機構を採用することが考えられる。この場合、坂路において、坂路でパーキングロック操作をすると、ドライブシャフトの捻れが急激に復元され、モータジェネレータを回そうとする。モータジェネレータは慣性が大きいため、モータジェネレータのロータシャフトにトルクがかかり、衝撃トルクが発生する恐れがある。
そこで、特許文献3には、坂路で車両が自重(すなわち、位置エネルギ)によって進む方向とは逆方向にモータでトルクをかけて、車両をゆっくり進ませることにより、パーキング機構をロックする制御が提案されている。これによると、ドライブシャフトの捩じれを抑制できるという。しかし、特許文献3に開示された技術では、モータを低回転高トルク状態で運転するため、発熱の問題がある。加えて、電力を消費するため、燃費の悪化を招く虞がある。
また、特許文献4には、パーキングレンジに切り替えられた場合、その時点に対して遅延させて車両を制動させる技術が開示されている。これによると、車両の制動の後には駆動源からのトルクの入力がないので、駆動軸の捻れを未然に防止できるという。しかし、特許文献4に開示された技術では、坂路でパーキングレンジに切り替えられたときまでは考慮されていないので、パーキングギヤの噛み合い状態次第では必ずしも適切な制動制御が実行されない虞がある。
特開2002−274201号公報 特開2006−81264号公報 特開2006−96330号公報 特開2002−122236号公報
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みてなされたものであり、坂路にてパーキング機構をロックさせたときの、ドライブシャフトの捩れや、モータジェネレータのロータシャフトに発生する衝撃トルクを比較的低消費電力ながらも抑制可能な車両制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係る車両制御装置は、上述の課題を解決するために、車両の駆動源の回転軸から駆動軸へ動力を伝達する動力伝達機構の経路に配設されたギヤに対して噛合部材を噛み合わせることにより前記回転軸及び前記駆動軸の回転駆動を固定するパーキング機構を有する車両を制御する車両制御装置であって、当該車両の走行路が坂路であるか否かを判定する坂路判定手段と、前記ギヤと前記噛合部材とが噛み合っている噛み合い状態であるか否かを判定する噛み合い状態判定手段と、前記パーキング機構による固定指示、及び当該車両に対する制動指示を受けた場合であって、前記坂路判定手段により当該車両の走行路が坂路であると判定され、かつ、前記噛み合い状態判定手段により前記噛み合い状態であると判定される場合には、当該車両に対する制動力を所定量低下させる制動力制御手段と、を備える。
この構成によると、以下のようにして上記課題を解決できる。
先ず、動力伝達機構は、減速機や動力分割機を備え、車両(例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車)の駆動源(例えば、モータジェネレータ)の回転軸(例えば、ロータシャフト)から駆動軸(例えば、ドライブシャフト)へ動力を伝達する。ちなみに、当該車両制御装置が特に有効なのは、動力伝達機構に動力遮断機構が組み込まれておらず、駆動軸の捻れを機械的に復元できない場合である。
パーキング機構は、その経路に配設されたギヤ(例えば、パーキングギヤ)に対して噛合部材(例えば、パーキングロックポール)を噛み合わせることにより回転軸及び駆動軸の回転駆動を固定する。なお、固定された回転軸及び駆動軸の回転駆動は、噛み合わせた噛合部材をギヤから離すことにより解除される。なお、上記ギヤがパーキング機構の配設場所は、上記回転駆動を固定することが可能な限りにおいて特に限定されない。
坂路判定手段は、例えば斜度センサであり、当該車両の走行路が坂路であるか否かを判定する。ここで、坂路とは、車両に対してある程度の制動力が働いていないと車重に基づく位置エネルギによって車両が前進又は後進しうる程度の斜度をもった走行路として、経験、実験、あるいはシミュレーションによって規定されたものをいう。
噛み合い状態判定手段は、例えば光(例えばレーザ光)、音(例えば、超音波)、或いは電磁ピックを用いてパーキングロックポールのストロークを測定することで、ギヤと噛合部材とが噛み合っている噛み合い状態であるか否かを判定する。なお、噛み合い状態に対して、ギヤと噛合部材とが噛み合っていない状態を、非噛み合い状態ともいう。
制動力制御手段は、例えばブレーキ油圧の量を任意のタイミングで増減させるブレーキECUであり、当該車両に対する制動力を制御する。特に、パーキング機構に対する固定指示、及び当該車両に対する制動指示を受けた場合に、走行路が坂路であると判定されると、パーキング機構が噛み合い状態であるか否かにかかわらず、大なり小なり駆動軸が捩れたり、モータジェネレータの回転軸に衝撃トルクが生じるおそれがある。そこで、制動力制御手段は、坂路判定手段、及び噛み合い状態判定手段による判定結果に少なくとも基づいて、当該車両に対する制動力を制御する。そうすると、坂路にさしかかった車両に対する制動力を適宜低下させることで、当該車両を位置エネルギにまかせて前後させることで、非噛み合い状態から噛み合い状態に徐々に移行させたり、駆動軸の捻れを若干でも解消させることができる。この際、制動力を要求値よりも低減させるだけなので、他に特別な電力を消費することも殆どない。
本発明では特に、パーキング機構による固定指示、及び当該車両に対する制動指示を受けた場合であって、当該車両が走行している路面が坂路であると判定され、かつ、噛み合い状態であると判定される場合には、制動力制御手段により制動力が所定量低下される。
このため、以下の効果が期待される。すなわち、パーキング機構による固定指示を受けた当初から噛み合い状態であるので、後に制動指示が解除されても、非噛み合い状態から噛み合い状態への急激な移行はない。しかし、当初の噛み合い時に、駆動軸が大なり小なり捻れている虞があるところ、制動力を所定量低下させるので、この捩れを戻すことができる。なお、この場合、非噛み合い状態と判定された場合と同じ段階で制動量を低下させてもよいが、当初から噛み合い状態であることの安定性に鑑みて、一段と少ない段階で(例えば、一度に)制動量を低下させてもよい。
以上見てきたように、本発明に係る車両制御装置によれば、坂路にてパーキング機構を固定させたときの、駆動軸の捩れや、回転軸に発生する衝撃トルクを比較的低消費電力ながらも抑制可能である。
本発明に係る車両制御装置の一態様では、前記制動力が前記所定量低下させられ始めてから所定時間経過した場合には、前記制動力制御手段は前記所定量低下させられた制動力を前記制動指示に応じた値にする。
この態様によると、制動力を所定量低下させて駆動軸の捩れを戻すのに要する時間は比較的短いので、その時間を経過したら、制動指示に応じた制動力制御に戻すことができる。
本発明の作用及び他の利得は、次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下、発明を実施するための最良の形態として本発明の一実施形態を、図面に基いて詳細に説明する。
(1)構成
先ず、本発明の実施形態としてのハイブリッド自動車20の概略構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態としてのハイブリッド自動車20の概略構成を示す上面図である。図1に示すように、実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22と、モータジェネレータMG1と、モータジェネレータMG2と、モータジェネレータMG2のロータシャフト160に接続される減速機RDと、減速機RDとエンジン22とモータジェネレータMG1との間で動力分配を行なう動力分割機構PSDと、パーキングロック機構90と、液圧ブレーキユニット110と、バッテリ50と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
エンジン22のクランクシャフト150とモータジェネレータMG1のロータ132とモータジェネレータMG2のロータ137とは同軸を中心に回転する。
モータジェネレータMG1は、回転磁界を形成するステータ131と、ステータ131内部に配置され複数個の永久磁石が埋め込まれているロータ132とを含む。ステータ131は、ステータコア133と、ステータコア133に巻回される三相コイル134とを含む。ロータ132は、動力分割機構PSDのサンギヤ151と一体的に回転するサンギヤ軸に結合されている。ステータコア133は、電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、図示しないケースに固定されている。モータジェネレータMG1は、ロータ132に埋め込まれた永久磁石による磁界と三相コイル134によって形成される磁界との相互作用によりロータ132を回転駆動する電動機として動作する。またモータジェネレータMG1は、永久磁石による磁界とロータ132の回転との相互作用により三相コイル134の両端に起電力を生じさせる発電機としても動作する。
また、モータジェネレータMG2は、回転磁界を形成するステータ136と、ステータ136内部に配置され複数個の永久磁石が埋め込まれたロータ137とを含む。ステータ136は、ステータコア138と、ステータコア138に巻回される三相コイル139とを含む。ロータ137は、減速機RDのサンギヤ162に、ロータシャフト160を介して結合されている。ステータコア138は、例えば電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、図示しないケースに固定されている。モータジェネレータMG2は、永久磁石による磁界とロータ137の回転との相互作用により三相コイル139の両端に起電力を生じさせる発電機としても動作する。またモータジェネレータMG2は、永久磁石による磁界と三相コイル139によって形成される磁界との相互作用によりロータ137を回転駆動する電動機として動作する。
モータジェネレータMG1,MG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行う。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータジェネレータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータジェネレータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータジェネレータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータジェネレータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータジェネレータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータジェネレータMG1,MG2の回転子の回転位置θ1,θ2を検出する回転位置検出センサ44,45からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータジェネレータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ44,45から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータジェネレータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を検出している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータジェネレータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータジェネレータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
減速機RDは、プラネタリギヤの回転要素の一つであるプラネタリキャリヤ166がケースに固定された構造により減速を行なう。すなわち、減速機RDは、MG2のロータシャフト160に結合されたサンギヤ162と、リングギヤ152と一体的に回転するリングギヤ168と、リングギヤ168およびサンギヤ162に噛み合いサンギヤ162の回転をリングギヤ168に伝達するピニオンギヤ164とを含む。例えば、サンギヤ162の歯数に対しリングギヤ168の歯数を2倍以上にすることにより、減速比を2倍以上にすることができる。
動力分割機構PSDは、例えばプラネタリギヤであり、クランクシャフト150に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸に結合されたサンギヤ151と、クランクシャフト150と同軸上を回転可能に支持されているリングギヤ152と、サンギヤ151とリングギヤ152との間に配置され、サンギヤ151の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ153と、クランクシャフト150の端部に結合され各ピニオンギヤ153の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ154とを含む。動力分割機構PSDは、サンギヤ151に結合されたサンギヤ軸と、リングギヤ152に結合されたリングギヤ152のケースおよびプラネタリキャリヤ154に結合されたクランクシャフト150の3軸が動力の入出力軸とされる。そしてこの3軸のうちいずれか2軸へ入出力される動力が決定されると、残りの1軸に入出力される動力は他の2軸へ入出力される動力に基づいて定まる。動力の取出用のカウンタドライブギヤ170がリングギヤ152のケースの外側に設けられ、リングギヤ152と一体的に回転する。カウンタドライブギヤ170は、動力伝達減速ギヤRGに接続されている。そしてカウンタドライブギヤ170と動力伝達減速ギヤRGとの間で動力の伝達がなされる。動力伝達減速ギヤRGはディファレンシャルギヤ62を介して、ドライブシャフト61の両端に結合された前輪63a,63b等を駆動する。また、下り坂等では前輪63a,63b等の回転がディファレンシャルギヤ62に伝達され、動力伝達減速ギヤRGはディファレンシャルギヤ62によって駆動される。
パーキングロック機構90は、リングギヤ152のケースの外側に取り付けられたパーキングギヤ92と、パーキングギヤ92と噛み合ってその回転駆動を停止した状態でロックするパーキングロックポール94とからなる。パーキングロックポール94は、他のレンジからPレンジへの操作信号またはPレンジから他のレンジへの操作信号を入力したハイブリッド用電子制御ユニット70により図示しないアクチュエータが駆動制御されることによって作動し、パーキングギヤ92との噛合およびその解除によりパーキングロックおよびその解除を行う。パーキングギヤ92は、リングギヤ152のケースを介して、機械的にドライブシャフト61に接続されているから、パーキングロック機構90は間接的に前輪63a,63bをロックしていることになる。
液圧ブレーキユニット110は、前輪63a,63b及び不図示の後輪に対して夫々設けられたディスクブレーキユニット114a,114bと、各ディスクブレーキユニットに対する作動液としてのブレーキオイルの供給源となる液圧発生装置112と、液圧発生装置30からのブレーキオイルの液圧を適宜調整して各ディスクブレーキユニットに供給することにより、ハイブリッド自動車20の各車輪に対する制動力を設定可能な液圧アクチュエータ113とを含む。ブレーキECU111は、CPUを含むマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に各種プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート等を備える。そして、ブレーキECU111は、ハイブリッドECU70と通信可能であり、ハイブリッドECU70からの制御信号や、ブレーキペダルポジションセンサ86を含む各種センサからの信号に基づいて液圧発生装置112のポンプや、液圧アクチュエータ113を構成する電磁制御弁を制御する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も計算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車両の前後方向の車速を検出可能な車速センサ88からの車速V,車両が走行している路面の斜度を検出可能な斜度センサ101からの斜度θなどが入力ポートを介して入力されている。なお、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
(2)動作
次に、上述のように構成されたハイブリッド自動車20の動作、特にパーキングロック機構90におけるギヤを噛み合わせる際の動作について、図1に加え、図2〜図5を参照して説明する。ここで、図2は、実施形態に係るハイブリッド自動車20の動作を示すフローチャートである。図3は、実施形態に係るハイブリッド自動車20が坂路を走行する様子を示す説明図である。図4は、実施形態に係る実施形態に係るトルクの入力経路を示す動力伝達機構の断面図である。図5は、パーキングロック機構90におけるギヤの噛み合いの様子を示す側面図である(a:非噛み合い状態,b:噛み合い状態)。
図2に示すように、ユーザがシフトレバー81により他のレンジからPレンジに操作すると、そのことを示すシフトポジションSP(言い換えれば、Pレンジ信号)がシフトポジションセンサ82からハイブリッド用電子制御ユニット70へ伝達される(ステップS01)。
Pレンジ信号を受信したハイブリッド用電子制御ユニット70は、次いで、斜度センサ101から出力される斜度θに基づいて、「斜度θ≧θref」が成立するか否かの坂路判定を行う(ステップS02)。なお、θrefは、例えば数°から数十°の角度であり、ブレーキペダル85が踏まれていなければハイブリッド自動車20が位置エネルギによって前進又は後進してしまいうる程度の坂路と、単なる平坦路とを区別する閾値として経験、実験又はシミュレーションにより予め定められる値である。
ここで、「斜度θ≧θref」が成立する場合には(ステップS02:Yes)、当該ハイブリッド自動車20の走行路が、図3に示すような坂路であると推定される。図3において、ハイブリッド自動車20が当該坂路を下っている様子が示されており、坂路の下り方向が前進方向であり、上り方向が後進方向である。なお当然ながら、ハイブリッド自動車20が当該坂路を上る場合には、前後進方向の対応は入れ替わる。
次いで、ブレーキペダルポジションBPに基づいて、ブレーキペダル85が踏まれているか否かが判定される(ステップS03)。
ここで、「斜度θ≧θref」が成立しない場合(ステップS02:No)、あるいは、ブレーキペダル85が踏まれていると判定されない場合(ステップS03:No)、以下に述べる処理をする必要はない。
他方で、ブレーキペダル85が踏まれていると判定される場合(ステップS03:Yes)、その後、仮にパーキングロック機構90をロックしたままで、ブレーキペダル85を放すと、ハイブリッド自動車20の位置エネルギによってドライブシャフト61が捻れ、そこにエネルギが蓄積される。
この状態で再びブレーキペダル85を踏み込み、パーキングロック機構90のロックを解除すると、ドライブシャフト61の捩れが元に戻ろうとするために生じる復元トルクによって、パーキングギヤ92が急激に回転させられる(図4の太実線矢印を参照)。また、パーキングギヤ92と一体構造となっているリングギヤ152から、減速機RDを介して、MG2のロータシャフト160にトルクが伝達されるが、MG2のロータ137の慣性モーメントが大きいため、MG2のロータシャフト160に反力トルクが発生する(図4の太点線矢印を参照)。
また、パーキングロック機構90をロックしたままで、ブレーキペダル85を放す際に、仮に図5の(a)に示すようにパーキングロック機構90が噛み合い状態ではない非噛み合い状態であるならば、ハイブリッド自動車20が自身の位置エネルギによって移動し、車速が上昇する。その後、図5の(b)に示すようにパーキングロック機構90が噛み合い状態になると、前輪63a,63bの回転を急に止めることはできるものの、ハイブリッド自動車20は勢いで前進方向に前のめりになる。その結果、当初からパーキングロック機構90が噛み合い状態である場合に比べて、ドライブシャフト61が多く捻られ、エネルギも多く蓄積される。この瞬間に再びブレーキペダル85を踏み込むと、更に多くのエネルギが、ドライブシャフト61に蓄積されることになり、もって、MG2のロータシャフト160に発生する衝撃トルクも大きくなる。
そこで、かかるトルクを抑制するべく、パーキングロック機構90が噛み合い状態か否かを判定し(ステップS04)、その判定結果に応じて以下のようにブレーキオイルの液圧を調整する。なお、パーキングロック機構90が噛み合い状態か否かは、例えば、単純にパーキングロックポール94の位置を検出する公知の位置センサや、パーキングロックポール94とパーキングギヤ92との噛み合い時に通電するようなスイッチング機構、あるいは、パーキングロックポール94に対するロック指示信号と車速Vとの関係等に基づいて判定可能である。
ここで、パーキングロック機構90が噛み合い状態でない場合、すなわち非噛み合い状態である場合(ステップS04:No)、ブレーキECU111は、液圧発生装置30における現在のブレーキオイルの液圧を記憶し(ステップS15)、回転が停止していたMG2のロータシャフト160が回転するまで(ステップS17:No)、ブレーキオイルの液圧を徐々に減圧する(ステップS16)。そして、MG2のロータシャフト160がゆっくりと回転したら(ステップS17:Yes)、次にMG2のロータシャフト160の回転が停止するまで(ステップS17:No)、この状態を維持する。その後、パーキングロック機構90が噛み合い状態になり、MG2のロータシャフト160の回転が停止したら(ステップS18:Yes)、ブレーキECU111は、ブレーキオイルの液圧を元の記憶値Pmcに戻す(ステップS08)。
この結果、上述のようにパーキングロック機構90をロックしたままで、ブレーキペダル85をいきなり放す際に、非噛み合い状態から噛み合い状態への移行に伴う、ドライブシャフト61の捻れや、MG2のロータシャフト160に発生する衝撃トルクを抑制できる。
他方で、パーキングロック機構90が噛み合い状態である場合(ステップS04:Yes)、上述のような非噛み合い状態から噛み合い状態への移行はない。しかし、パーキングロック機構90をロックしたときに、急激に噛み合い状態にされると、ドライブシャフト61は大なり小なり捻れる虞がある。そこで、ブレーキECU111は、液圧発生装置30における現在のブレーキオイルの液圧を記憶し(ステップS05)、ブレーキオイルの液圧を減圧する、又は0にして(ステップS06)、t秒間待機する(ステップS07)。なお、t秒間とは、捻れたドライブシャフト61が元に戻るために要する微小時間として経験、実験、又はシミュレーションにより予め算出されうる値であり、例えば数ミリ秒程度である。その後、ブレーキECU111は、ブレーキオイルの液圧を元の記憶値Pmcに戻す(ステップS08)。
この結果、パーキングロック機構90をロックしたときに、大なり小なり捻れたドライブシャフト61を、若干元に戻すことができ、もってMG2のロータシャフト160に発生する衝撃トルクを抑制できる。
以上説明した実施形態によれば、パーキングロック機構90をロックしたとき捻れたドライブシャフト61を元に戻し、MG2のロータシャフト160に発生する衝撃トルクを抑制可能となる。
なお、上述の実施形態において、ハイブリッド自動車20は、本発明に係る「車両」の一例であり、モータジェネレータMG2は、本発明に係る「駆動源」の一例であり、ロータシャフト160は、本発明に係る「回転軸」の一例であり、ドライブシャフト61は、本発明に係る「駆動軸」の一例であり、減速機RD及び動力分割機構PSDは、本発明に係る「動力伝達機構」の一例であり、パーキングギヤ92は、本発明に係る「ギヤ」の一例であり、パーキングロックポール94は、本発明に係る「噛合部材」の一例であり、パーキングロック機構90は、本発明に係る「パーキング機構」の一例であり、斜度センサ101及びハイブリッド用電子制御ユニット70は、本発明に係る「坂路判定手段」の一例であり、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、本発明に係る「噛み合い状態判定手段」の一例であり、ブレーキECU111は、本発明に係る「制動力制御手段」の一例であり、回転位置検出センサ45及びハイブリッド用電子制御ユニット70は、本発明に係る「回転状態特定手段」の一例である。
なお、上述の実施形態では、ハイブリッド自動車20を用いて説明したが、電動機で駆動するタイプの他の車種、例えば電気自動車に本発明は適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う車両制御装置も又、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の実施形態としてのハイブリッド自動車20の概略構成を示す上面図である。 実施形態に係るハイブリッド自動車20の動作を示すフローチャートである。 実施形態に係るハイブリッド自動車20が坂路を走行する様子を示す説明図である。 実施形態に係る実施形態に係るトルクの入力経路を示す動力伝達機構の断面図である。 パーキングロック機構90におけるギヤの噛み合いの様子を示す側面図である(a:非噛み合い状態,b:噛み合い状態)。
符号の説明
20…ハイブリッド自動車、MG2…モータジェネレータ、160…ロータシャフト、61…ドライブシャフト、RD…減速機、PSD…動力分割機構、92…パーキングギヤ、94…パーキングロックポール、90…パーキングロック機構、101…斜度センサ、70…ハイブリッド用電子制御ユニット、111…ブレーキECU、45…回転位置検出センサ

Claims (2)

  1. 車両の駆動源の回転軸から駆動軸へ動力を伝達する動力伝達機構の経路に配設されたギヤに対して噛合部材を噛み合わせることにより前記回転軸及び前記駆動軸の回転駆動を固定するパーキング機構を有する車両を制御する車両制御装置であって、
    当該車両の走行路が坂路であるか否かを判定する坂路判定手段と、
    前記ギヤと前記噛合部材とが噛み合っている噛み合い状態であるか否かを判定する噛み合い状態判定手段と、
    前記パーキング機構による固定指示、及び当該車両に対する制動指示を受けた場合であって、前記坂路判定手段により当該車両の走行路が坂路であると判定され、かつ、前記噛み合い状態判定手段により前記噛み合い状態であると判定される場合には、当該車両に対する制動力を所定量低下させる制動力制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記制動力が前記所定量低下させられ始めてから所定時間経過した場合には、前記制動力制御手段は前記所定量低下させられた制動力を前記制動指示に応じた値にする
    ことを特徴とする請求項に記載の車両制御装置。
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