JP4998250B2 - 光学ドライブ装置 - Google Patents

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Description

本発明は光学ドライブ装置に関し、特に、記録層が多層化された光ディスクに好適な光学ドライブ装置に関する。
CD(Compact Disc)、DVD、HD−DVD、BD(Blu-ray Disc)等の光ディスクの再生や記録を行うための光学ドライブ装置は、光ディスクの記録層に光ビームを照射し、反射してきた戻り光ビームを光検出器で受光する。そして、光検出器の出力信号(RF信号)を用いて情報の再生を行う。
ところで、ROM(CD−ROM,DVD−ROM等)以外の光ディスクにはランドとグルーブという2種類のラインが予め用意されており、情報は、どちらか一方のみ又は両方のライン(以下、情報書込ラインという。)の中心に書き込まれる。焦点が情報書込ラインの中心にあるときをトラックオンの状態、それ以外のときをトラックオフの状態という。RF信号が記録層に記録されている情報を反映した信号となるのはトラックオンのときである。そこで、光学ドライブ装置は、光ビームの焦点が情報書込ライン上にあるか否かを判定する処理を行う。
ランド又はグルーブのいずれか一方のみが情報書込ラインである場合の上記判定処理においては、光学ドライブ装置はRF信号とトラッキング誤差信号を用いる。トラッキング誤差信号は、焦点がランド又はグルーブの中心にあるときに0となり、それ以外では0以外の値を取る信号である。また、RF信号は、トラックを横切る焦点の移動(この移動をトラックジャンプという。)に伴って振動するが、この振動の最小値が、焦点がグルーブにあるときとランドにあるときとで異なる。そこで、光学ドライブ装置は、RF信号の最小値及びトラッキング誤差信号をモニタし、RF信号の最小値により焦点が情報書込ライン上にあることが示され、かつトラッキング誤差信号が0となった場合にトラックオン状態であると判定する。
なお、特許文献1には、光ディスク記録トラックに追従する、半径方向の位置制御(トラッキングサーボ)のための技術である差動プッシュプル法が開示されている。
特開平4−34212号公報
しかしながら、RF信号は、上記振動や最小値の変化の他に、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークによる変動を有し、この変動のために上記判定処理の精度が悪化してしまうことがある。
なお、記録面の反射率不均一は、製造上の問題により光ディスクの膜厚に不均一が生じ、そのために記録面の反射率が不均一になることである。これによって、RF信号には光ディスクの回転周期とほぼ等しい周期的変動が現れる。また、共焦点クロストークは、記録層が3層以上に多層化されている光ディスクにおいて層間距離が同じになった時に各層の反射光が干渉し合うことである。これによって、RF信号には記録面の反射率不均一による周期的変動の周期よりも短い周期の周期的変動が現れる。
したがって、本発明の課題の一つは、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがある場合の上記判定処理の精度を向上させることができる光学ドライブ装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明による光学ドライブ装置は、光記録媒体で反射した光ビームの強度を示すRF信号RFを取得するRF信号取得手段と、RF信号RFの最大値に生じた周期的変動(共焦点クロストークによる変動)の振幅を示す振幅指示信号SI=RFte−RFtethを取得する振幅指示信号取得手段と、RF信号RFの最大値に生じた周期的変動と該RF信号RFの最小値に生じた周期的変動との振幅比を示す振幅比情報k=RFbebh/RFtebhを取得する振幅差情報取得手段と、振幅指示信号SIと振幅比情報kとに基づいてスライス信号d'を生成するスライス信号生成手段と、RF信号RF及びスライス信号d'を用いてトラックオン状態か否かを判定する判定手段と、を含むことを特徴とする。なお、判定手段は、RF信号RFの振動の最小値とスライス信号d'とを比較し、その結果に基づいてトラックオン状態か否かを判定することとしてもよい。
本発明によれば、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークを反映したスライス信号を用いて上記判定処理を行うことができるので、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがある場合の上記判定処理の精度を向上させることができる。
本発明によれば、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがある場合のトラックオン状態判定処理の精度を向上させることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
以下では、初めに一般的なトラックオン状態判定処理について説明し、その後記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがある場合にも対応可能なトラックオン状態判定処理について説明する。
図1(a)は光ディスクの平面図であり、図1(b)は図1(a)中A−A'線における光ディスクの断面図である。
図1に示すように、光ディスクに多数の溝が設けられており、溝の凸部はランドL、凹部はグルーブGと呼ばれる。ただし、溝の凸部と凹部は相対的なものであり、光ディスクの表面・裏面のいずれを下とするかによって異なるものである。したがって、上記とは異なる呼ばれ方をする場合もある。
図1の例ではランドLが情報書込ラインであり、ランドLに情報を記憶するためのマークMが設けられる。このマークMは、光ビームの照射によって記録又は消去される。
次に、図2は光ディスク記録面で反射した光ビームを受光するための光検出器5の外観を示す図である。
図2に示すように、光検出器5はメインビーム受光部M、第1サブビーム受光部S1、第2サブビーム受光部S2を有する。光ビームは回折格子によって3ビーム(0次回折光及び±1次回折光)に分解された状態で記録面に照射されており、第1サブビーム受光部S1、メインビーム受光部M、第2サブビーム受光部S2は、それぞれ+1次回折光(第1サブビームSB1)の戻り光ビーム、0次回折光(メインビームMB)の戻り光ビーム、−1次回折光(第2サブビームSB2)の戻り光ビームを受光する。
各受光部はいずれも、それぞれ所定サイズの正方形の受光面を有する4つの受光領域を正方形状に配置してなる4分割受光部である。具体的には、メインビーム受光部Mは図面右上から時計回りに受光領域a,b,c,dを備える。第1サブビーム受光部S1は図面右上から時計回りに受光領域e1,e2,e3,e4を備える。第2サブビーム受光部S2は図面右上から時計回りに受光領域f1,f2,f3,f4を備える。
光ビームを受光した各受光部は、受光領域ごとに、光ビームの強度を受光面で面積分して得られる値(受光量)の振幅を有する信号を出力する。以下では、各受光領域a,b,c,d,e1,e2,e3,e4,f1,f2,f3,f4に対応する出力信号を、それぞれI,I,I,I,Ie1,Ie2,Ie3,Ie4,If1,If2,If3,If4とする。
トラッキング誤差信号TEは次の式(1)によって定義される。ただし、MPP及びSPPはそれぞれメインプッシュプル信号及びサブプッシュプル信号であり、式(2)(3)で定義される。kは補正係数であり、対物レンズの移動によってMPP及びSPPに生ずるオフセット(レンズシフトオフセット)を丁度キャンセルできるように予め決定される。
TE=MPP−kSPP ・・・(1)
MPP=(I+I)−(I+I) ・・・(2)
SPP=(Ie1+If1)+(Ie4+If4)−(Ie2+If2)−(Ie3+If3) ・・・(3)
図3(a)は図1A−A'線に沿って光ビームの焦点を移動させたときのトラッキング誤差信号TEの変化を示している。図3(a)に示すように、光ビームの焦点がランドL及びグルーブGの中心にあるとき、トラッキング誤差信号TEの値は0となる(図3(a)の点C及び点C)。
また、RF信号RFは次の式(4)によって定義される。
RF=I+I+I+I ・・・(4)
図3(b)は図1A−A'線に沿って光ビームの焦点を移動させたときのRF信号RFの変化を示している。なお、RF信号RFは、後に図4で示すように記録面のマークの凹凸によって激しく振動する信号であるが、同図にはその振動の周期ごとの最大値を包絡してなるトップエンベ信号RFteと、同じく最小値を包絡してなるボトムエンベ信号RFbeとのみを示している。
図3(b)に示すように、ボトムエンベ信号RFbeは、光ビームの焦点がランドLにあるときに小さくなり、グルーブGにあるときに大きくなるという性質を有する。そこで、光学ドライブ装置は、ボトムエンベ信号RFbeを用いて光ビームの焦点が現在ランドLにあるのかグルーブGにあるのかを判定する。
具体的には、光学ドライブ装置はボトムエンベ信号RFbeの最大値と最小値の間の一定値を有するスライス信号d(後述する図4の例ではd=(V1−V0)×x/100+V0となる。)を生成し、ボトムエンベ信号RFbeと比較する。そして、ボトムエンベ信号RFbeの方が大きい場合にハイとなり、小さい場合にローとなるミラー信号を生成する。図3(c)にはこのミラー信号の例を示している。光学ドライブ装置は、このミラー信号を用いて、光ビームの焦点が現在ランドLにあるのかグルーブGにあるのかを判定する。なお、ミラー信号の周波数は、BDの場合で数kHz〜数十kHzとなる。
また、光学ドライブ装置は、上述したようにトラックオン状態の判定処理を行うが、この処理は次のようにして行われる。すなわち、光学ドライブ装置は上記ミラー信号を監視し、ミラー信号によって光ビームの焦点が現在ランドLにあることが示される場合に、さらにトラッキング誤差信号TEを監視する。そして、トラッキング誤差信号TEが0となったとき、光ビームの焦点がトラックオン状態となったと判定する。
以上の処理は、これまで一般的に用いられてきたトラックオン状態判定処理であるが、この処理によっては、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがあると十分な精度を得られない。そこで、以下、具体的なRF信号RFの例を挙げながら、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがある場合においても十分な精度を得られるようにした本実施の形態にかかるトラックオン状態判定処理について詳細に説明していく。
まず、図4はトラックジャンプ時におけるRF信号RFの一例を示す図である。同図のRF信号RFは記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがない場合のものである。同図に示すように、実際のRF信号RFは電圧値V0とV1の間で激しく振動する信号であり、その最小値の包絡線がボトムエンベ信号RFbeとなる。なお、同図では、近似的にボトムエンベ信号RFbeが矩形波となるように描いている。
次に、図5は、RF信号RFにおいて記録面の反射率不均一によって周期的変動が生じた状態のRF信号RFを示している。記録面の反射率不均一に起因する周期的変動は変動前の電圧値に比例し、同図に示すように、変動前の電圧値×(1+X1)と変動前の電圧値×(1−Y1)との間での変動として表すことができる。
反射率不均一に起因する変動の量を信号S(最大値X1,最小値−Y1)で表すこととすると、RF信号RFは次の式(5)で表される。なお、図5のRF信号RFは、式(5)において信号Sをサイン波で近似して描いたものである。信号Sの周波数は1倍速BDの場合で約13.5〜27Hz、12倍速BDの場合で約162〜324Hzとなる。
RF=RF(1+S) ・・・(5)
また、図5に示した信号V0rは直流信号V0に記録面の反射率不均一による周期的変動を与えた信号であり、ちょうどRF信号RFのボトムエンベ信号(ミラー信号の周波数成分には追従しない信号)となっている。また、図5に示した信号V1rは直流信号V1に記録面の反射率不均一による周期的変動を与えた信号であり、ちょうどRF信号RFのトップエンベ信号となっている。これらはそれぞれ、次の式(6),式(7)で表される。
V0r=V0×(1+S) ・・・(6)
V1r=V1×(1+S) ・・・(7)
次に、図6は、RF信号RFにおいてさらに共焦点クロストークによる周期的変動が生じた状態のRF信号RFを示している。共焦点クロストークに起因する周期的変動も変動前の電圧値に比例し、同図に示すように、変動前の電圧値×(1+X2)と変動前の電圧値×(1−Y2)との間での変動として表すことができる。
共焦点クロストークに起因する変動の量を信号S(最大値X2,最小値−Y2)で表すこととすると、RF信号RFは次の式(8)で表される。なお、図6のRF信号RFは、式(8)においてRF信号RFとして図5に描いたものを用い、かつ信号Sをサイン波で近似して描いたものである。信号Sの周波数は、例えば信号Sの1周期内に30個の共焦点クロストーク成分があるとすると、1倍速BDの場合で約0.405〜0.81kHz、12倍速BDの場合で約4.86〜9.72kHzとなる。
RF=RF×(1+S) ・・・(8)
一般に、信号Sの周期は信号Sの周期より何十倍も短くなる。ミラー信号の周波数帯と信号Sの周波数帯(共焦点クロストークに起因する周波数変動の周波数帯)が重複するため、これらの各成分をRF信号RFから直接分離することは難しいが、信号Sの成分とミラー信号及び信号Sの成分とを分離することは可能である。
トラックオン状態の判定をしようとする場合、上記したように光学ドライブ装置はスライス信号を生成する必要がある。しかしながら、RF信号が図6のRF信号RFのように変動する場合、上述したスライス信号dは適切なスライス信号とはならない。そこで、光学ドライブ装置は次のようにしてスライス信号d'を生成する。以下、この生成処理について詳しく説明する。
光学ドライブ装置はまず、RF信号RFの最大値に生じた周期的変動のうち共焦点クロストークに起因する成分の振幅を示す振幅指示信号SIを取得する。具体的には、共焦点クロストークによって生ずる周期的変動の周期ごとにトップエンベ信号RFteの最大値を包絡してなるトップホールド信号RFtethを生成する。そして、式(9)により振幅指示信号SIを生成する。
SI=RFte−RFteth ・・・(9)
次に、光学ドライブ装置は、RF信号RFの最大値に生じた周期的変動のうち共焦点クロストークに起因する成分の振幅と、RF信号RFの最小値に生じた周期的変動のうち共焦点クロストークに起因する成分の振幅との比を示す振幅比情報(以下、kとする。)を取得する。上述したように、共焦点クロストークに起因する変動の量は変動前の電圧値に比例するため、振幅情報kはV0r/V1rに等しくなる。
光学ドライブ装置は、上記振幅比情報k=V0r/V1rを算出するために、まず、共焦点クロストークによって生ずる周期的変動の周期ごとにトップエンベ信号RFteの最小値を包絡してなるボトムホールド信号RFtebhと、共焦点クロストークによって生ずる周期的変動の周期ごとにボトムエンベ信号RFbeの最小値を包絡してなるボトムホールド信号RFbebhとを生成する。ボトムホールド信号RFtebhはV1r×(1−Y2)で表され、ボトムホールド信号RFbebhはV0r×(1−Y2)で表される。そこで、光学ドライブ装置はこれらの各信号を用い、式(10)により振幅比情報kを算出する。
k=RFbebhの振幅/RFtebhの振幅=(V0r×(1−Y2))/(V1r×(1−Y2))=V0r/V1r ・・・(10)
なお、振幅比情報kが定数であれば、予め算出して記憶しておくことが可能になる。そこで、例えば光ディスク挿入時等に上記の算出を所定期間にわたって行っておき、得られた数値の平均値を振幅比情報kとして用いることとしてもよい。この場合、k≒V0/V1となる。
光学ドライブ装置は、以上のようにして取得した振幅指示信号SI及び振幅比情報kを用いて式(11)により一時信号gを生成する。図6にはこの一時信号gも示している。
g=RFbebh+k×SI ・・・(11)
そして、式(12)に示すように、一時信号gをシフト量Δだけ上方にシフトさせることにより、スライス信号d'を生成する。図6にはこのスライス信号d'の例も示している。なお、シフト量Δは式(13)で表される。δは定数値である。
d'=g+Δ ・・・(12)
Δ=(RFteth−RFtebh)×k+δ ・・・(13)
なお、一時信号gに式(13)の右辺第一項のみ加算した信号は、ランド/グルーブの違いによって生ずるRF信号RFの変化がないと仮定した場合のRF信号RFのボトムエンベ信号にほぼ等しくなる(ミラー信号の周波数帯と共焦点クロストークに起因する周波数変動の周波数帯が重複するため、RF信号RFから直接このボトムエンベ信号を得ることは困難である。)。そして、定数δは、このボトムエンベ信号から定数値分上方にシフトさせることを意味している。
図6に示すように、スライス信号d'は記録面の反射率不均一や共焦点クロストークによって生ずる周期的変動に追随したものとなっているため、これを用いることにより精度のよいトラックオン状態判定処理を実現できる。
次に、以上説明した処理を実現する光学ドライブ装置1の構成について説明する。
図7は、本実施の形態による光学ドライブ装置1の模式図の一例である。
光学ドライブ装置1は光ディスク11の再生及び記録を行う。光ディスク11としてはにはCD、DVD、HD−DVD、BD等の各種光記録媒体を用いることができるが、本実施の形態では特に、多層膜によって3層以上に多層化された記録面を有する円盤状の光ディスクを用いる。
図7に示すように、光学ドライブ装置1は、レーザ光源2、光学系3、対物レンズ4、光検出器5、及び処理部6を備えて構成される。これらのうち、レーザ光源2、光学系3、対物レンズ4、及び光検出器5は光ピックアップを構成する。
光学系3は、回折格子21、ビームスプリッタ22、コリメータレンズ23、1/4波長板24、センサレンズ(シリンドリカルレンズ)25を有している。光学系3は、レーザ光源2が発した光ビームを光ディスク11に導く往路光学系として機能するとともに、光ディスク11からの戻りビームを光検出器5に導く復路光学系としても機能する。
まず、往路光学系では、回折格子21は、レーザ光源2が発した光ビームを3ビーム(0次回折光及び±1次回折光)に分解しP偏光としてビームスプリッタ22に入射させる。ビームスプリッタ22は、入射されたP偏光を反射して、その進路を光ディスク11方向に折り曲げる。コリメータレンズ23は、ビームスプリッタ22から入射される光ビームを平行光とする。1/4波長板24は、コリメータレンズ23を通過した光ビームを円偏光とする。1/4波長板24を通過した光ビームは対物レンズ4に入射する。
次に、復路光学系では、ビームスプリッタ22は、記録面で反射し、1/4波長板24を往復することによりS偏光となって復路光学系を逆行してきた光ビームを100%透過してセンサレンズ25に入射させる。センサレンズ25は、ビームスプリッタ22から入射された光ビームに非点収差を付与する。非点収差を付与された光ビームは光検出器5に入射する。
対物レンズ4は、光学系3から入射される光ビーム(平行光状態の光ビーム)を光ディスク11上に集光させるとともに、光ディスク11からの戻り光ビームを平行光に戻す機能を備えている。
光検出器5は、図7に示すように光学系3から出射される戻り光ビームの光路に交差する平面上に設置される。その詳細な構成は図2に示した通りである。
処理部6は、一例として多チャンネル分のアナログ信号をデジタルデータに変換するA/D変換機能を備えたDSP(Digital Signal Processor)で構成されており、光検出器5の出力信号を受け付けて、RF信号RF及びトラッキング誤差信号TEを生成する。そして、これらの各信号を用いてトラックオン状態判定処理を行う。
CPU7はコンピュータやDVDレコーダー等に内臓される処理装置であり、図示しないインターフェイスを介し、処理部6に対して光ディスク11上のアクセス位置を特定するための指示信号を送信する。この指示信号を受信した処理部6は、対物レンズ4を制御して指示されたアクセス位置までのトラックジャンプを実施し、最終的にトラックオン状態と判定したときに、その判定結果をCPU7に対して出力する。この判定結果を受け取ったCPU7は光検出器5の出力信号をデータ信号として取得する。
図8は、トラックジャンプ制御処理及びトラックオン状態判定処理に関する処理部6の機能ブロックを示す機能ブロック図である。
図8に示すように、処理部6は機能的にトラックジャンプ制御部61、RF信号取得部62,振幅指示信号取得部63、振幅比情報取得部64、スライス信号生成部65、TE信号取得部66、トラックオン状態判定部67を含んで構成される。
トラックジャンプ制御部61は、CPU7からの指示信号を受けて対物レンズ4に対して制御信号を送信し、トラックジャンプを開始する。そして、指示されたアクセス位置付近まで対物レンズ4を移動させた後、トラックオン状態判定部67によりトラックオン状態と判定された位置でトラックジャンプを停止し、トラックオン状態との判定結果をCPU7に対して出力する。
RF信号取得部62は光検出器5のメインビーム受光部Mから出力信号I,I,I,Iの入力を受け付け、式(4)によりRF信号RFを生成する。
振幅指示信号取得部63はRF信号取得部62により生成されたRF信号のトップエンベ信号RFteを生成し、さらにこのトップエンベ信号の最大値を共焦点クロストークによって生ずる周期的変動の周期ごとに包絡してなるトップホールド信号RFtethを生成する。そして、式(9)により振幅指示信号SIを生成する。
振幅比情報取得部64はRF信号取得部62により生成されたRF信号のトップエンベ信号RFteとボトムエンベ信号RFbeを生成し、さらに共焦点クロストークによって生ずる周期的変動の周期ごとにトップエンベ信号RFteの最小値を包絡してなるボトムホールド信号RFtebhと、共焦点クロストークによって生ずる周期的変動の周期ごとにボトムエンベ信号RFbeの最小値を包絡してなるボトムホールド信号RFbebhとを生成する。そして、これらを用いて式(10)により振幅比情報kを算出する。なお、上述したように振幅比情報kの算出は事前に行っておくこととしてもよい。
スライス信号生成部65は、以上のようにして生成された各信号及び振幅比情報kを用いて式(12)によりスライス信号d'を生成する。
TE信号取得部66はメインビーム受光部M及び各サブビーム受光部S1,S2から出力信号I,I,I,I,Ie1,Ie2,Ie3,Ie4,If1,If2,If3,If4の入力を受け付け、式(1)によりトラッキング誤差信号TEを生成する。
トラックオン状態判定部67はボトムエンベ信号RFbeとスライス信号d'とを比較し、ボトムエンベ信号RFbeの方が大きい場合にハイとなり、小さい場合にローとなるミラー信号を生成する。トラックオン状態判定部67は、このミラー信号を用いて、光ビームの焦点が現在ランドLにあるのかグルーブGにあるのかを判定する。
また、トラックオン状態判定部67は上記ミラー信号を監視し、ミラー信号によって光ビームの焦点が現在ランドLにあることが示される場合に、さらにトラッキング誤差信号TEを監視する。そして、トラッキング誤差信号TEが0となったとき、光ビームの焦点がトラックオン状態となったと判定し、判定結果をトラックジャンプ制御部61に出力する。この判定結果を受けたトラックジャンプ制御部61の処理は上述した通りである。
以上説明したように、光学ドライブ装置1によれば、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークを反映したスライス信号d'を用いてトラックオン状態判定処理を行うことができるので、記録面の反射率不均一や共焦点クロストークがある場合のトラックオン状態判定処理の精度を向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、実際のRF信号では、光ディスクの表面上の汚れや埃(Defect)によって急激に落ち込む場合がある。図9には、このような場合のRF信号の例としてRF信号RFを示している。RF信号RFは図6のRF信号RFにDefectによる落ち込み(落ち込み点Pから所与の期間内の落ち込み)を加えたものである。
図9に示すように、RF信号RFのボトムホールド信号RFbebhとRF信号RFのボトムホールド信号RFbebh(図6に示したものと同じ。)とを比較すると、ボトムホールド信号RFbebhは、落ち込み期間だけでなく、その後しばらくの間、ボトムホールド信号RFbebhよりも小さくなる。そうすると、その間、式(12)によって算出されるスライス信号d'の値も小さくなってしまい、正しいミラー信号を生成できないことになる。
そこで、ボトムホールド信号RFbebh(共焦点クロストークによって生ずる周期的変動の周期ごとにボトムエンベ信号RFbeの最小値を包絡してなる信号)に代えて、より長い周期、例えば記録面の反射率不均一によって生ずる周期的変動の周期ごとにボトムエンベ信号RFbeの最小値を包絡してなるボトムホールド信号RFbebhbhを用いることとしてもよい。こうすると、落ち込み点Pにおける信号の段差が小さくなるので、Defectがスライス信号d'に及ぼす影響を低減することができる。したがって、RF信号が図9のような動きをしても、トラックオン状態判定処理の精度を向上させることができる。
また、上記実施の形態ではトラッキング誤差信号として式(1)(差動プッシュプル法)によって求めるものを用いたが、本発明では他にも、3ビーム法や1ビーム法など各種方法によって求めるトラッキング誤差信号を用いることが可能である。
なお、一般的なトラックオン状態判定処理において用いられるスライス信号dの算出式d=(V1−V0)×x/100+V0に習い、例えばスライス信号d'=(RFte−RFbebh)×x/100+RFbebhとすることも考えられるが、このようにして得られるスライス信号d'は変動幅が十分でなく、トラックオン状態判定処理の精度が十分に向上しないおそれがある。
(a)は本発明の実施の形態による光ディスクの平面図であり、(b)は図1(a)中A−A'線における光ディスクの断面図である。 本発明の実施の形態による光検出器を光ビームの照射方向から見た場合の外観図である。 (a)は図1A−A'線に沿って光ビームの焦点を移動させたときのトラッキング誤差信号TEの変化を示す図である。(b)は図1A−A'線に沿って光ビームの焦点を移動させたときのRF信号RFの変化を示している。(c)は図3(b)のボトムエンベ信号とスライス信号を用いて作成したミラー信号である。 トラックジャンプ時におけるRF信号の一例を示す図である。 記録面の反射率不均一によって周期的変動が生じた状態のRF信号を示している。 記録面の反射率不均一及び共焦点クロストークによって周期的変動が生じた状態のRF信号を示している。 本発明の実施の形態による光学ドライブ装置の模式図である。 本発明の実施の形態によるトラックジャンプ制御処理及びトラックオン状態判定処理に関する処理部の機能ブロックを示す機能ブロック図である。 Defectによる落ち込みが生じた状態のRF信号を示している。
符号の説明
1 光学ドライブ装置
2 レーザ光源
3 光学系
4 対物レンズ
5 光検出器
6 処理部
7 CPU
11 光ディスク
21 回折格子
22 ビームスプリッタ
23 コリメータレンズ
24 1/4波長板
25 センサレンズ
61 トラックジャンプ制御部
62 RF信号取得部
63 振幅指示信号取得部
64 振幅比情報取得部
65 スライス信号生成部
66 TE信号取得部
67 トラックオン状態判定部
M メインビーム受光部
S1 第1サブビーム受光部
S2 第2サブビーム受光部

Claims (6)

  1. 3層以上に多層化された光記録媒体で反射した光ビームの強度を示すRF信号を取得するRF信号取得手段と、
    前記RF信号の最大値に生じた周期的変動の振幅を示す振幅指示信号を取得する振幅指示信号取得手段と、
    前記光記録媒体の記録面の凹凸によって生ずる振動の周期である第1の周期ごとの前記RF信号の最大値を包絡してなるトップエンベ信号の、前記第1の周期より長い第2の周期ごとの最小値を包絡してなる第1のボトムホールド信号と、前記第1の周期ごとの前記RF信号の最小値を包絡してなるボトムエンベ信号の、前記第2の周期ごとの最小値を包絡してなる第2のボトムホールド信号とに基づき、前記RF信号の最大値に生じた周期的変動と該RF信号の最小値に生じた周期的変動との振幅比を示す振幅比情報を取得する振幅比情報取得手段と、
    前記振幅指示信号と前記振幅比情報とに基づいてスライス信号を生成するスライス信号生成手段と、
    前記RF信号及び前記スライス信号を用いてトラックオン状態か否かを判定する判定手段と、
    を含むことを特徴とする光学ドライブ装置。
  2. 前記振幅指示信号取得手段は、前記トップエンベ信号と、前記トップエンベ信号の前記第2の周期ごとの最大値を包絡してなるトップホールド信号とに基づき、前記振幅指示信号を取得することを特徴とする請求項1に記載の光学ドライブ装置。
  3. 前記第2の周期は共焦点クロストークによる周期的変動の周期であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学ドライブ装置。
  4. 前記スライス情報生成手段は、前記第2のボトムホールド信号に前記振幅指示信号と前記振幅比情報の積を加算してなる一時信号の振幅を所定のシフト量だけシフトさせることによって、前記スライス信号を生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学ドライブ装置。
  5. 前記トップエンベ信号をRF te、前記トップホールド信号をRF teth、前記第1のボトムホールド信号をRF tebh、前記第2のボトムホールド信号をRF bebh、前記シフト量をΔとすると、前記スライス信号d'は
    d'=RF bebh+(RF bebh/RF tebh)×(RF te−RF teth)+Δ
    と表されることを特徴とする請求項4に記載の光学ドライブ装置。
  6. 前記判定手段は、前記RF信号の振動の最小値と前記スライス信号とを比較し、その結果に基づいてトラックオン状態か否かを判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学ドライブ装置。
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