JP4995547B2 - ラベル付きインモールド成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、インモールド成形によって成形されているラベル付きインモールド成形品に関し、更に詳しくは、ラベルを良好に引き剥がすことができるラベル付きインモールド成形品に関する。
従来、シャンプー、リンスなどの各種容器、食品収納用の容器などの様々な合成樹脂製の成形品として、インモールド成形品が用いられている。
インモールド成形品は、金型内に入れたシートと樹脂を一体的に成形する方式で作製された成形品である。インモールド成形について、詳しくは、商品名、図柄などの所望の表示を印刷したフィルムを金型内に入れて保持し、この金型内に、溶融樹脂を射出する(射出成形)或いは溶融樹脂を膨張させる(ブロー成形)などし、溶融樹脂の熱及び圧力によって、シートを樹脂に一体化させて成形品を得る成形法である。
得られた成形品は、成形品を構成する樹脂部分とシートが同一素材で形成されているが如く、両者が一体化されている。
このようなインモールド成形は、転写や印刷などでは困難であった複雑な三次元形状への加飾を簡易に行えるので、広く用いられている。
ところで、上記インモールド成形品として、成形物品本体の表面に、複数枚のシート片から構成されたラベルが接着されたものが知られている(特許文献1)。
かかるラベル付きインモールド成形品は、ラベルが、複数枚のシート片からなるので、これを捲ることによって、より多くの表示情報を消費者に与えることができる。
しかしながら、上記インモールド成形品は、複数枚のシート片からなるラベルの表面が、成形物品本体の表面と面一状に形成され且つ該複数枚のシート片の縁が成形物品本体の樹脂材料と接着している(特許文献1の[0012]及び図1など参照)。従って、各シート片を手で捲ることが困難である。また、成形物品本体を歪めてシート片の縁を捲り出す方法も考えられるが、これを実現するためには、成形物品本体の肉厚を薄く形成しなければならない。
さらに、この複数のシート片が、粘着剤を介して剥離可能に互いに接着されていると、特に、各シート片を剥離することが困難である。
実開平6−78243号公報
そこで、本発明は、インモールド成形によって樹脂成形体にラベルが一体的に固着されている成形品に於いて、ラベルを構成するシートを容易に剥離することができるインモールド成形品を提供することを課題とする。
本発明は、インモールド成形によって成形された樹脂成形体と、インモールド成形によって樹脂成形体に固着されたラベルとを有し、ラベルは、樹脂成形体の表面に固着された基材部と、基材部に剥離可能に積層された剥離基材部と、を有し、剥離基材部のうち剥離領域の縁の全体が、基材部の縁よりも内側に位置しており、剥離領域の縁の全体と基材部の縁との間に、基材部の表面から突出された堰止部を有するラベル付きインモールド成形品を提供する。
上記ラベル付きインモールド成形品は、剥離基材部の一部分を摘んでこれを引き剥がすことにより、剥離基材部を基材部から容易に剥離することができる。
さらに、上記ラベル付きインモールド成形品は、ラベルの剥離基材部の剥離領域の縁の全体が、樹脂成形体に固着された基材部の縁よりも内側に位置しているので、特定の縁でなく、剥離基材部の任意の縁を摘んで引き剥がすことができる。
上記ラベル付きインモールド成形品は、剥離領域の縁の全体と基材部の縁との間に、基材部の表面から突出された堰止部を有するので、インモールド成形時、樹脂材料が、堰止部の存在によって、基材部の縁から表面側へと流れ込むことを防止できる。このため、該堰止部が設けられた部分に於いては、剥離基材部の剥離領域の縁に、樹脂材料が接着することを防止でき、剥離基材部を円滑に剥離できる。
また、本発明の好ましい態様は、上記剥離基材部と堰止部とが1枚のシート材からなり、そのシート材の面内に切り目を形成することにより、堰止部と剥離基材部が形成されている上記ラベル付きインモールド成形品を提供する。
さらに、本発明の好ましい態様は、上記剥離基材部の縁と堰止部の内側の縁で囲われた部分において、前記基材部の表面が露出している上記ラベル付きインモールド成形品を提供する。
本発明に係るラベル付きインモールド成形品は、ラベルの剥離基材部を、樹脂成形体に固着された基材部から容易に剥離することができる。
また、本発明の好ましい態様のラベル付きインモールド成形品は、剥離基材部の剥離が、樹脂成形体によって阻害されず、該剥離基材部の剥離領域を円滑に剥離することができる。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1は、ラベル付きインモールド成形品の正面図を示す。図2(a)は、図1のI−I線断面図を、図2(b)は、同II−II線断面図を示す。但し、図1で矢視した部分は少し曲面状に湾曲しているが、図2では、便宜上直線的に表している。
図1及び図2に於いて、1は、インモールド成形によって成形された樹脂成形体2と、インモールド成形によって樹脂成形体2の表面に固着されたラベル3と、を有するラベル付きインモールド成形品を示す。
樹脂成形体2を構成する樹脂材料は、熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、公知の材料を適宜用いることができる。該樹脂材料としては、例えば、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどを例示できる。中でも、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレンなどが好ましい。樹脂成形体2は、ラベル3をインモールドすることを条件に、射出成形、ブロー成形、差圧成形、発泡成形、圧縮成形などによって成形できる。中でも、樹脂成形体2は、射出成形、ブロー成形で成形した場合に、ラベル3を良好に一体化できる。
樹脂成形体2の肉厚は、特に限定されないが、ある程度の剛性を有する成形体を得るために、0.5mm以上が好ましく、更に、1.0mm以上がより好ましい。本発明のラベル付きインモールド成形品1は、樹脂成形体2を歪めなくてもラベル3の剥離基材部5を容易に剥離できる。このため、肉厚0.5mm以上のように、手で歪めることが困難なほど厚肉状の樹脂成形体2に本発明を適用しても、剥離基材部5を容易に剥離できる。
本発明のラベル付きインモールド成形品1の用途は、特に限定されず、サニタリー品、食品、飲料、薬品、サプリメント、化粧品、玩具などを収納する各種容器(ボトル型容器、箱形容器など)、これら容器の蓋などが代表的であるが、装置部品などに適用することもできる。
インモールド成形品1の形状も特に限定されず、その用途に応じた適宜の形状に形成できる。
なお、図1では、樹脂成形体2として、シャンプーなどを入れるボトル型容器を例示している。
ラベル3は、樹脂成形体2の表面部に固着される基材部4と、該基材部4に剥離可能に積層された剥離基材部5と、を有する。
基材部4は、シート材からなり、その材質は特に限定されず、任意のものを採用できる。該基材部4のシート材としては、例えば、紙、合成紙、各種合成樹脂シート、及びこれらの積層シート、又はこれらに金属蒸着膜などが積層された積層シートなどを用いることができる。合成樹脂シートとしては、例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−環状オレフィン共重合体などのポリオレフィン系シート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系シート、ポリ塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル系シート、6,6ナイロンなどのポリアミド系シート、ポリスチレン、ABSなどのポリスチレン系シート、アイオノマー樹脂シートなど挙げることができる。
基材部4は、インモールド成形の際、樹脂成形体2を構成する樹脂材料の成形温度によって実質的に熱収縮せず且つ成形後の容器収縮に追従しうるものを用いることが好ましい。かかる観点から、基材部4は、2軸延伸ポリプロピレンシート、紙、合成紙などを用いることが好ましい。
なお、実質的に熱収縮しないとは、シート材の一方向及び他方向(前記一方向に直交する方向)に於ける熱収縮率が5%以下、好ましくは3%以下のものを言う。
ただし、熱収縮率は、シート材を90℃温水中に10秒間浸漬した際に、下記式によって求められる。
式:熱収縮率(%)=[{(一方向(又は他方向)の元の長さ)−(一方向(又は他方向)の浸漬後の長さ)}/(一方向(又は他方向)の元の長さ)]×100。
基材部4は、樹脂成形体2の樹脂材料が直接当たるため、比較的厚いものが好ましく、例えば、基材部4が合成樹脂シートを含むシートから構成される場合、その厚みは、20〜300μmが好ましく、20〜200μmがより好ましい。
さらに、インモールド成形によって基材部4を樹脂成形体2に強固に固着させるため、基材部4の裏面(樹脂成形体2との接着面)に、熱接着層が設けられていることが好ましい(熱接着層は図示せず)。
熱接着層は、インモールド成形の際の加熱により、樹脂成形体2を構成する樹脂材料に接着するものであれば、その種類は特に制限されない。該熱接着層としては、一般的には感熱接着剤が挙げられる。感熱接着剤としては、例えば、低密度または中密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体及びその金属塩などが挙げられる。該熱接着層は、融点80〜130℃程度のものが好ましい。
熱接着層の厚みは、1〜50μmが好ましく、2〜20μmがより好ましい。
熱接着層の積層方法は、上記樹脂をフィルム状にして基材部4の裏面に積層する方法、上記樹脂のエマルジョン又は溶剤溶解液を基材部4の裏面に塗工する方法、上記樹脂を溶融させて基材部の4裏面に塗工する方法などが挙げられる。
剥離基材部5は、シート材からなり、その材質は特に限定されず、任意のものを採用できる。剥離基材部5のシート材としては、上記基材部4で例示したものなどを適宜用いることができる。剥離基材部5は、基材部4と同様に、インモールド成形の際、樹脂成形体2を構成する樹脂材料の成形温度によって実質的に熱収縮せず且つ成形後の容器収縮に追従しうるものを用いることが好ましい。かかる観点から、剥離基材部5は、2軸延伸ポリプロピレン、紙、合成紙などを用いることが好ましい。なお、剥離基材部5及び基材部4は、同種のシートでもよいし、異なるシートでもよい。
剥離基材部5が合成樹脂シートを含むシートで構成される場合、その厚みは、例えば、20〜100μmが好ましく、30〜80μmがより好ましい。
なお、剥離基材部5は、非透明なシート材または透明なシート材の何れでも良いが、透明なシート材を用いる場合には、剥離基材部5の表面または裏面の少なくとも何れか一方に、隠蔽用のベタ印刷を施すことが好ましい。
また、上記剥離基材部5の裏面(基材部4との積層面)には、擬似接着層6が設けられている。従って、剥離基材部5は、擬似接着層6を介して基材部4の表面に接着されている。この擬似接着層6は、剥離基材部5を基材部4に接着させる層であって、剥離基材部5を手で捲った際に、これを剥離できる程度の接着力を有する層である。
擬似接着層6としては、例えば、感圧型粘着剤、紫外線硬化型接着剤、感熱接着剤などを用いることができる。中でも、剥離基材部5を剥離した後、該剥離基材部5を再貼付可能とするために、擬似接着層6は、感圧型粘着剤(タック)を用いることが好ましい。
擬似接着層6の厚みは、5〜100μmが好ましく、10〜80μmがより好ましい。
擬似接着層6の接着強度は、擬似接着層6と基材部4の表面の剥離強度が、0.5〜5.0N/25mm程度が好ましく、更に、0.5〜2.0N/25mm程度がより好ましい。ただし、この剥離強度は、JIS Z 0237に準拠した値である。
なお、必要に応じて、基材部4の表面、及び/又は、剥離基材部5の表面、及び/又は、剥離基材部5の裏面に、商品名、絵柄などの所望の意匠表示が印刷される。
また、基材部4の最表面には、擬似接着層6の剥離性を良くするため、シリコーンなどの公知の易剥離処理層が設けられている(ただし、意匠印刷層及び易剥離処理層の何れも、図示せず)。
上記ラベル3の正面形状は、特に限定されず、円形状、四角形状、三角形状などの多角形状、星形状、その他任意の形状に形成できる。
本発明のインモールド成形用のラベル3は、基材部4の表面に積層された剥離基材部5の縁5aの一部分が、基材部4の縁4aよりも内側に位置していることを特徴とする。なお、剥離基材部5は、上記擬似接着層6を介して、基材部4の表面に剥離可能に積層接着されている。
具体的には、剥離基材部5は、その正面形状が基材部4よりも小さく形成されている。例えば、図示したように、基材部4が、正面視略円形状に形成されている場合、剥離基材部5は、基材部4よりも小径の略円形状に形成されている。
また、剥離基材部5の一部分には、手で摘むための、剥離起点用の舌状部51が形成されている。この舌状部51は、剥離基材部5の一部分が舌状に延出された部分である。
この舌状部51と対向する剥離基材部5の端部52(以下、部分接着部という)は、基材部4の表面に剥離基材部5の剥離領域の接着力に比して強く接着されている。なお、部分接着部52が基材部4の表面に強く接着とは、例えば、手で引張っても剥離できない程度の接着強度で接着している場合や、手で引張って剥離できるが、剥離基材部5の剥離領域よりも強く引っ張らなくては剥離できない場合が含まれる。
従って、剥離基材部5の裏面のうち、前記部分接着部52に於いて基材部4に強く接着する接着剤が設けられている。そして、該部分接着部52を除く剥離基材部52の裏面には、上記擬似接着層6が設けられている。ただし、部分接着部52の裏面を基材部4の表面に接着する手段は、接着剤を用いるものに限られない。例えば、部分接着部52に対応する基材部4の最表面には、上記易剥離処理層を設けず、且つ、部分接着部52を含む剥離基材部52の裏面全体に、感圧型粘着剤などの擬似接着層6を設けてもよい。
なお、図1に於いて、判りやすく図示するため、部分接着部を網掛けで、剥離領域を薄墨塗りで示している。
上記構成の剥離基材部5は、部分接着部52を除いて、その大部分が基材部4から剥離可能な剥離領域とされている。
この剥離基材部5は、舌状部51の縁を含む剥離領域の縁5a全体が、基材部4の縁4aよりも内側に位置するように形成され、該基材部4の表面に積層されている。
上記剥離基材部5の縁5aは、基材部4の縁4aから離れていれば、その長さは特に限定されないが、余りに短いと剥離基材部5の当該縁5aを摘み難いため、剥離基材部5の縁5aと基材部4の縁4aの間の長さWは、3mm以上が好ましく、更に、5mm以上がより好ましい。一方、その上限は、ラベル3の大きさなどに応じて適宜設定されるが、通常、20mm以下が好ましく、更に、10mm以下がより好ましい。
上記ラベル3は、樹脂成形体2に埋設され、剥離基材部5の表面5bが、樹脂成形体2の表面2b(ラベル3が固着されていない、樹脂成形体2の露出面2b)とほぼ面一状にされている。従って、基材部4は、その表面4bが樹脂成形体2の表面2bよりも下方に位置して固着されている。
次に、上記ラベル付きインモールド成形品1は、従来公知のインモールド成形法に準じて作製できる。
すなわち、分割された金型の内面の所定箇所に、上記ラベル3を配置する。ラベル3は、その剥離基材部5の表面5b側を金型内面に面して当接される。このラベル3は、金型に形成された吸着孔を介して吸引することで固定される。
次に、型閉じされた金型内に、加熱によって軟化した中空状の樹脂材料(パリソン)を挿入し、該樹脂材料に加圧エアーを吹き込む。該エアーによって樹脂材料は金型内面側へ膨張し、該樹脂材料がラベル3の基材部4の裏面及び該基材部4の周端縁に接触し、基材部4と樹脂材料が接着する。このようにして上記ラベル付きインモールド成形品1を得ることができる。
なお、上記製法は、ブロー成形を例示したが、射出成形などでも同様に行える。
本発明のラベル付きインモールド成形品1は、剥離基材部5の舌状部51の縁5aが、基材部4の縁4aよりも内側に位置している。このため、舌状部51の縁5aと基材部4の縁4aの間には、図2(a)に示すように、段差が生じている。このため、舌状部51の縁5aを手で容易に摘むことができる。該舌状部51を摘んだ後、剥離基材部5を部分接着部52側(舌状部51と対向する側)へ引き剥がすことにより、剥離基材部5の剥離領域を基材部4から、容易に剥離することができる。
特に、上記実施形態では、舌状部51の縁5aを含む剥離領域の縁5a全体が、基材部4よりも内側に位置しているので、剥離基材部5の剥離領域を、円滑に剥離できる。
具体的には、インモールド成形に於いては、金型内面にラベル3を固定し、該ラベル3に軟化した樹脂材料を接触させる。このため、軟化した樹脂材料は、ラベル3の基材部4の裏面だけでなく、基材部4の周端縁にも接着する。従って、基材部4の縁4aと剥離基材部5の縁5aが上下に揃っていると、剥離基材部5の縁5aにも樹脂材料が接着する。よって、基材部4の縁4aと剥離基材部5の縁5aが樹脂材料でバインドされ、その部分に於いて剥離基材部5の基材部4に対する剥離性が悪くなる。
この点、上記実施形態では、剥離基材部5の剥離領域の縁5a全体が、基材部4の縁4aよりも内側に位置しているので、基材部4の周端縁に樹脂材料が接着しても、該樹脂材料は、剥離基材部5の剥離領域の縁5aにまで至らない。このため、剥離領域の剥離が樹脂材料によって阻害されず、これを円滑に引き剥がすことができるのである。
ただし、樹脂材料の種類(特に、低粘度の樹脂材料)、剥離基材部5の厚み、剥離基材部5の縁5aと基材部4の縁4aの間の長さW等によっては、インモールド成形時、樹脂材料の一部が、基材部4の縁から表面側へと流れ込み、剥離基材部5の縁に接着する場合も想定される。もっとも、このような場合が起こっても、剥離基材部5の縁に接着する樹脂は僅かであり(層厚が薄い)、更に、剥離基材部5の縁全体に樹脂材料が接着することは稀である。従って、剥離基材部5を円滑に引き剥がすことができる。
次に、上記第1実施形態の変形例を示す。
上記第1実施形態に示す例では、剥離基材部5の剥離領域の縁5a全体が、基材部4の縁4aよりも内側に位置するように形成されているが、例えば、図3に示すように、剥離基材部5の舌状部51の縁5aのみが基材部4の縁4aよりも内側に位置していてもよい。また、剥離基材部5は、舌状部51が形成されているものに限られず、例えば、剥離基材部5の直線状の縁が、基材部4の縁4aよりも内側に位置しているものでもよい。なお、図3に於いて、判りやすく図示するため、剥離領域を薄墨塗りで示している。
また、第1実施形態に示す例では、剥離基材部5には、基材部4と接着された部分接着部52が設けられているが、該部分接着部52を設けず、剥離基材部5の全体が、基材部4に対して剥離可能に積層されていてもよい。
さらに、第1実施形態に示す例では、ラベル3は、剥離基材部5の表面5bが樹脂成形体2の表面とほぼ面一状に埋設されているが、例えば、図4に示すように、剥離基材部5の表面5bが、樹脂成形体2の表面2bから突出していてもよい。もっとも、このようにラベル3を樹脂成形体2の表面2bから突出させる場合には、ラベル3を収納する凹部が形成されたインモールド成形用の金型を用いなければならない。かかる金型を用いたインモールド成形では、ラベル3の位置決めなどを精密に行わなければならない。この点、上記実施形態のように、剥離基材部5の表面5bが樹脂成形体2の表面とほぼ面一状に埋設されているインモールド成形品1は、成形する樹脂成形体2の外形を型取った金型を用いて作製できるので、好ましい態様である。
また、第1実施形態に示す例では、剥離基材部5は、1枚で構成されているが、基材部4の表面に、剥離可能な剥離基材部5が、2枚以上重畳的に積層されていてもよい。この場合、複数枚の剥離基材部5の全てが、上記関係(剥離基材部5の縁5aの少なくとも一部分が、基材部4の縁4aよりも内側に位置する関係)を有していることが好ましいが、複数枚の剥離基材部5のうちの少なくとも1枚が上記関係を有しているものでもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態は、剥離基材部の縁と基材部の縁との間に、堰止部が形成されたラベル付きインモールド成形品に関する。
以下、第2実施形態の説明において、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、第1実施形態と同様の構成及び効果については、その説明を省略し、用語及び符号を援用する場合がある。また、上記第1実施形態の変形例も、第2実施形態に適用することができる。
図5及び図6に於いて、本実施形態のラベル付きインモールド成形品1は、インモールド成形によって成形された樹脂成形体2と、インモールド成形によって樹脂成形体2の表面に固着されたラベル3と、を有する。
本実施形態のラベル3は、基材部4と、基材部4の表面に剥離可能に積層された剥離基材部5と、基材部4の縁4aと剥離基材部5の縁5aとの間に於いて基材部4の表面に積層された堰止部7と、を有する。
なお、図5に於いて、判りやすく図示するため、剥離基材部5の剥離領域を薄墨塗りで、堰止部7を網掛けで示している。
具体的には、基材部4は、上記第1実施形態と同様に、所定形状(図示した例では、円形状)に形成されたシート材からなり、基材部4の裏面には、熱接着層が設けられていることが好ましい(熱接着層は図示せず)。
剥離基材部5及び堰止部7は、例えば、同一のシート材8からなる。該シート材8としては、上記第1実施形態の剥離基材部5として例示したシート材を用いることができる。
剥離基材部5及び堰止部7は、基材部4に積層されたシート材8に、切り目9を形成することにより区画されている。
具体的には、基材部4の表面には、シリコーンなどの公知の易剥離処理層(図示せず)が設けられている。この基材部4の表面に、裏面に擬似接着層6が設けられたシート材8が積層されている。このシート材8は、基材部4と略同形状に形成されており、基材部4の縁4aとシート材8の縁が一致している。このシート材8の面内には、切り目9が形成されている。該切り目9は、シート材8を厚み方向に切断している。該切り目9によって囲われた部分が、基材部4から剥離可能な剥離基材部5に相当し、切り目9の外側から基材部4の縁4aまでの部分が、堰止部7に相当する。従って、切り目9(後述する第2の切り目91が形成されている場合には、切り目9及び第2の切り目91)は、剥離基材部5の縁5aを構成している。
切り目9の形状は、特に限定されず、形成する剥離基材部5の形状に合わせて適宜形成できる。切り目9の形状としては、例えば、図5に示すように、基材部4の縁線の形状に略沿った有端状に形成することができる。該切り目9は、その両端部9a,9aを起点として、略U字状に湾曲した後、基材部4の縁線形状に沿って略円状に形成されている。また、切り目9の両端部9a,9aに対向する位置に於いて、該切り目9の中途部から該切り目9と所定角方向に第2の切り目91が形成されている。この第2の切り目91の略中央部は、外側へ膨らんだ形状に形成されている。この外側へ膨らんだ部分の内側は、剥離基材部5を剥離する際の、剥離起点用の舌状部51となる。
上記第2の切り目91と切り目9で囲われた部分(換言すると、剥離基材部5の縁5aと堰止部7の内側の縁とで囲われた部分)に於けるシート材8は、除去されている。シート材8が除去された部分は、基材部4の表面が露出した露出部10とされている。このように露出部10が形成されることにより、剥離基材部5の縁5aの一部分(特に剥離基材部5の舌状部51の縁)は、基材部4の表面から段差状に突出している。
上記ラベル3は、第1実施形態と同様にして、インモールド成形によって、樹脂成形体2の表面に固着される。
ラベル付きインモールド成形品1のラベル3は、剥離基材部5の舌状部51を手で摘んで、剥離基材部5を剥離することができる。特に、舌状部51の縁の外側には、露出部10が形成されているので、該舌状部51の縁を容易に摘むことができる。
なお、剥離基材部5は、切り目9の両端部9a,9aの間に於いて堰止部7に連設されている。このため、剥離基材部5は、基材部4から完全に剥離されず、堰止部7との連設部分に於いて、繋がったままとなる。また、切り目9の両端部9a,9a近傍は、略U字状などのように折り返し状に形成されているので、剥離基材部5を剥離した際に、その端部が破れる虞がない。
本実施形態のラベル付きインモールド成形品1は、剥離基材部5の縁5aの外側に、堰止部7が周設されている。このため、インモールド成形時、基材部4の縁4aから流れ込む樹脂材料は、堰止部7によって止められ、剥離基材部5の縁5aに至ることがない。従って、剥離基材部5に樹脂材料が接着せず、剥離基材部5の剥離領域を良好に剥離することができる。
本実施形態は、樹脂材料の流れ込みを堰止部7によって防止できるので、a)低粘度の樹脂材料を使用する、b)剥離基材部5が厚い、c)剥離基材部5の縁5aと基材部4の縁4aの間の長さWが短い、などの場合に、特に好ましい。
次に、本実施形態の変形例を示す。
上記第2実施形態では、第2の切り目91を形成することにより、露出部10が設けられているが、例えば、図7に示すように、露出部10が設けられていないラベル3でもよい。この場合、剥離基材部5の剥離領域の縁5aの一部分(例えば、舌状部51の縁)を捲り、これを剥離起点として剥離基材部5を剥離する。
また、上記第2実施形態に於いて、堰止部7の裏面に対応する基材部4の表面には、易剥離処理層が設けられているが、堰止部7の裏面に対応する基材部4の表面には、易剥離処理層を設けなくても良い。なぜなら、堰止部7は、剥離することを目的としないからである。
さらに、上記第2実施形態では、剥離基材部5の縁5a全体を囲繞するように堰止部7が設けられているが、該堰止部7は、剥離基材部5の縁5aの一部分に設けられていても良い。もっとも、堰止部7が剥離基材部5の縁5a全体に沿って設けられている方が好ましい。なぜなら、樹脂材料が剥離基材部5の縁5aに接着することを確実に防止できるからである。
なお、上記第2実施形態に於いて、剥離基材部5を、基材部4から完全に剥離できるように構成してもよい。かかる手段としては、例えば、シート材8の面内に形成される切り目9を無端状にすることなどが挙げられる。
第1実施形態のラベル付きインモールド成形品の正面図。 (a)は、図1のI−I線断面図、(b)は、同II−II線断面図。 変形例に係るラベル付きインモールド成形品の正面図。 変形例に係るラベル付きインモールド成形品の部分断面図。 第2実施形態のラベル付きインモールド成形品の正面図。 (a)は、図5のIII−III線断面図、(b)は、同IV−IV線断面図。 変形例に係るラベル付きインモールド成形品の正面図。
1…ラベル付きインモールド成形品、2…樹脂成形体、3…ラベル、4…ラベルの基材部、5…ラベルの剥離基材部、6…ラベルの擬似接着層、7…ラベルの堰止部

Claims (3)

  1. インモールド成形によって成形された樹脂成形体と、インモールド成形によって前記樹脂成形体に固着されたラベルと、を有し、
    ラベルは、樹脂成形体の表面に固着された基材部と、基材部に剥離可能に積層された剥離基材部と、を有し、剥離基材部のうち剥離領域の縁の全体が、基材部の縁よりも内側に位置しており、
    前記剥離領域の縁の全体と基材部の縁との間に、基材部の表面から突出された堰止部を有する、ことを特徴とするラベル付きインモールド成形品。
  2. 前記剥離基材部と堰止部とが1枚のシート材からなり、前記シート材の面内に切り目を形成することにより、前記堰止部と剥離基材部が形成されている、請求項1に記載のラベル付きインモールド成形品。
  3. 前記剥離基材部の縁と堰止部の内側の縁で囲われた部分において、前記基材部の表面が露出している、請求項1または2に記載のラベル付きインモールド成形品。
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