JP4992893B2 - 非対称な構造を有する酸無水物、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents
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Description
<1>液晶分子に適切なプレチルト角を付与すること。しかも、該プレチルト角が、ラビング時の押込み強度や、加熱時の温度条件による影響を受けにくいこと。
<2>液晶分子の配向の欠陥が発生しないこと。
<3>液晶表示素子に適切な電圧保持率(Voltage Holding Ratio: V.H.R.)を与えること。
<4>液晶表示素子に任意の画像を長時間表示させた後、別の画像に変えた時に前の画像が残像として残る「焼き付き」と呼ばれる現象が起きにくいこと。
特にTFT型表示素子に用いられる高品質な配向膜は、高い電圧保持率を有し、しかも焼き付き現象を起こしにくいことが要求されている。
[1]下記の式(1)で表される酸無水物。
(式中R1、R2およびR3はそれぞれ独立して水素または1価の有機基であり、mおよびnはそれぞれ独立して0または1以上の整数であり、そして、mおよびnの両方が同時に0であることはない。)
(式中R4、R5およびR6はそれぞれ独立して水素または1価の有機基であり、Aは単結合、アルキレンまたは1つのメチレン(−CH2−)が酸素(−O−)で置き換えられたアルキレンであり、pおよびqはそれぞれ独立して0または1以上の整数であり、そして、pおよびqの両方が同時に0であることはない。)
(式中R7は水素または1価の有機基であり、Bは単結合、アルキレンまたは1つのメチレン(−CH2−)が酸素(−O−)で置き換えられたアルキレンであり、sおよびtはそれぞれ独立して0または1以上の整数であり、そして、sおよびtの両方が同時に0であることはない。)
式中環A、環Bおよび環Cはそれぞれ独立してフェニレンまたはシクロヘキシレンであり、x、yおよびzはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、a、b、cおよびdはそれぞれ独立して0〜12の整数であり、そして式中の任意のメチレン(−CH2−)は酸素(−O−)で置き換えられてもよい。フェニレンおよびシクロヘキシレンの置換位置は特に限定されないが、1価の有機基の直線性を保つためには1,4−位、1,3−位が好ましく、1,4−位が特に好ましい。シクロヘキシレンのシス/トランス異性体は混在してもよいが、上記と同様の理由からトランス異性体が好ましい。
また、AまたはBが単結合または短鎖のアルキレンである酸無水物は、前記のポリマーブレンドにおいて、表面エネルギーが相対的に小さな成分として特に好適であり、その中でも単結合または炭素数が1〜3のアルキレンが特に好適である。
(式中、R8およびR9は炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、R8とR9は同じ基であっても異なる基であってもよく、また、R10はメチレン、フェニレンもしくはアルキル置換されたフェニレンであり、vは1〜6の整数であり、wは1〜10の整数である。)
(a)化合物(1)の合成
先の化合物(1−2)をジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Org.Chem.),47巻,2840頁(1982年)等に記載の方法に準じ化合物(2−1)に変換する。この化合物を常法に従い、水素化ナトリウム等塩基の存在下ブロモ酢酸エチルと反応させ化合物(2−2)に変換する。これを上記(a)に準じた方法で変換することにより、化合物(2)が得られる(p+q=1)。
ヘテロサイクルズ(Heterocycles),20巻、1279頁(1983年)、WO96/34851公報等に準じて合成した3,4−ジカルボキシベンズアルデヒド誘導体を原料とし、前記の(a)および(b)の方法に準拠して変換することにより化合物(3)が得られる。
以下に実施例で用いた液晶表示素子の評価法を記載する。
1.プレチルト角
クリスタルローテーション法により行った。
2.焼き付き(残留電荷)
三宅他、信学技報、EID91−111,p19に記載の方法により、残留電荷を測定した。この残留電荷を焼き付きの指標にした。つまり残留電荷が多いほど焼き付きやすいとした。測定時液晶セルに印加した電圧は、50mV、1kHzの交流と、周波数0.0036Hzの三角波を重畳させた交流電圧である。
3.電圧保持率
「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集 p78」に記載の方法により行った。測定は、ゲート幅69μs、周波数60Hz、波高±4.5Vの矩形波をセルに印可して行った。
実施例中に記載された諸物性の測定値は、特に断りのない限り25℃の値である。
(1,3,4−トリカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物(表1の化合物No.1)の合成
ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.),103巻,6677頁(1981年)に記載の方法に従い1,2−シクロヘキサン−4−オンジカルボン酸エチルエステルを合成した。この化合物(2.7g,11mmol)、シアノ酢酸エチル(1.4g,12mmol)、酢酸ナトリウム(200mg,2.6mmol)、および酢酸(320mg)を用い、ジャーナル オブ オーガニック ソサイエティ(J.Org.Sci.),63巻,3452頁(1941年)に準じた方法により、3,4−ジエトキシカルボニル−1−シクロヘキシリデンシアノ酢酸エチル(中間体1a)を3.0g得た(収率 80%)。該中間体1a(3.0g,8.9mmol)およびシアン化ナトリウム(560mg,11mmol)の混合物を酢酸エチル−純水(10ml/2ml)の2層系溶媒中、室温で一晩攪拌した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ過し溶媒を減圧留去して、目的の(1−シアノ−3,4−ジエトキシカルボニルシクロヘキシ−1−イル)シアノ酢酸エチル(中間体1b)を3.1g得た。この化合物は精製せずにそのまま次の反応に用いた。該中間体1b(2.0g,5.5mmol)を濃塩酸(20ml)中、50時間還流した。溶媒を減圧留去後、メタノール(20ml)および濃硫酸を加えエステル化した。酢酸エチル−炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出操作を行った後、有機層を乾燥し溶媒を留去して粗生成物を得た。該粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製し、(1,3,4−トリメトキシカルボニルシクロヘキシ−1−イル)酢酸メチル(中間体1c)を980mg得た(収率 54%)。該中間体1cを6N塩酸水中で還流しカルボン酸に変換した後、溶媒を減圧留去した。残渣を無水酢酸中で還流することにより、目的とする(1,3,4−トリカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物を異性体混合物として510mg得た(収率 73%)。
1H−NMR(CDCl3:DMSO−d6=1:1) σ(ppm) 2.9-3.2(m,4H)、1.5-1.8(m, 6H).
(5−フェニル−1,3,4−トリカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物(表1の化合物No.15)の合成
ジャーナル オブ オーガニック ソサイエティ(J.Org.Sci.),44巻,204頁(1979年)に準じた方法により、1,2−シクロヘキサン−3−フェニル−5−オンジカルボン酸メチルエステルを合成した。該ケトン(5.2g,18mmol)、シアノ酢酸エチル(2.6g,23mmol)、酢酸ナトリウム(330mg,4.3mmol)、および酢酸(520mg)を用い、前記に準じた方法により、3,4−ジメチルカルボニル−5−フェニル−1−シクロヘキシリデンシアノ酢酸エチル(中間体2a)を4.8g得た(収率 76%。)。該中間体2a(3.7g,9.6mmol)およびシアン化ナトリウム(610mg,12mmol)を用い、前記に準じた方法により、(1−シアノ−3,4−ジエトキシカルボニル−5−フェニルシクロヘキシ−1−イル)シアノ酢酸エチル(中間体2b)を4.0g得た。この化合物は精製せずにそのまま次の反応に用いた。2b(3.9g,9.4mmol)を濃塩酸(40ml)中、50時間還流した。溶媒を減圧留去後、メタノール(40ml)および濃硫酸を加えエステル化した。上記と同様な操作を行い、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製することによって、(5−フェニル−1,3,4−トリメトキシカルボニルシクロヘキシ−1−イル)酢酸メチル(中間体2c)を1.8g得た(収率 48%)。2cを6N塩酸中で還流しカルボン酸に変換した後、溶媒を減圧留去した。残渣を無水酢酸中で還流することにより、目的とする(5−フェニル−1,3,4−トリカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物を780mg得た(収率 56%)。
(1−カルボキシメチル−3,4−ジカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物(表1の化合物No.2)の合成
実施例1で得た中間体1a(5.4g、16mmol)のTHF(40ml)溶液中に、ブロモ酢酸エチル(2.9g、17mmol)および亜鉛粉末(1.1g、17mmol)から常法に従って調製した亜鉛試薬を室温で滴下した。室温で1時間攪拌後、塩化アンモニウム水溶液(50ml)を反応液に加えた。酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製することによって、(1−エトキシカルボニルメチル−3,4−ジエトキシカルボニルシクロヘキシ−1−イル)シアノ酢酸エチル(中間体3a)を520mg得た(収率 7.2%)。3a(500mg,1.2mmol)を上記実施例1に準じた方法に従い、濃塩酸で加水分解反応し、その後メタノールでエステル化した。該粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製することによって、(1−メトキシキシカルボニルメチル−3,4−ジメトキシカルボニルシクロヘキシ−1−イル)酢酸メチル(中間体3b)を100mg得た(収率 25%)。3b(340mg,0.99mmol)を6N塩酸水中で還流しカルボン酸に変換した後、溶媒を減圧留去した。残渣を無水酢酸中で還流することにより、目的とする(1−カルボキシメチル−3,4−ジカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物を160mg得た(収率 65%)。
(3,4−ジカルボキシシクロヘキシ−1−イル)コハク酸二無水物(表3の化合物No.31)の合成
実施例1で得た中間体1a(5.0g,21mol)をNaBH4(580mg,15mmol)を用い、THF中(20ml)、室温で還元反応させた。溶媒を減圧留去した後、酢酸エチル(30ml)および3N塩酸水(30ml)を加え抽出操作を行った。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)および純水(30ml)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製することによって、(3,4−ジエチルカルボキシシクロヘキシ−1−イル)シアノ酢酸エチル(中間体4a)を3.9g得た(収率 78%)。4a(4.8g,15mmol)のTHF(20ml)溶液に水素化ナトリウム(60%,670mg,17mmol)を加え、30分還流した。冷却後、ブロモ酢酸エチル(3.1g,18mmol)を加え、さらに1時間還流した。冷却後、減圧下溶媒を留去し、水―酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。溶媒を減圧下で留去した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製することによって、1−(3,4−ジエチルカルボキシシクロヘキシ−1−イル)−2−シアノコハク酸ジエチル(中間体4b)を4.9g得た(収率 82%)。4b(4.0g,10mmol)を上記実施例1に準じた方法に従い、濃塩酸で加水分解反応し、その後メタノールでエステル化した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製することによって、(3,4−ジメチルカルボキシシクロヘキシ−1−イル)コハク酸ジメチル(中間体4c)を2.2g得た(収率 67%)。4c(3.2g,9.3mmol)を上記実施例1に準じた方法で、6N塩酸水中で加水分解した後、無水酢酸で脱水反応することにより、目的とする(3,4−ジカルボキシシクロヘキシ−1−イル)コハク酸二無水物を異性体混合物として1.8g得た(収率 76%)。
1H−NMR(CDCl3:DMSO−d6=1:1) σ(ppm) 7.1-7.3(m, 5H)、3.1-3.3(m,3H)、2.1-2.8(m, 6H).
3,4−ジカルボニルフェニルコハク酸二無水物(表5の化合物No.63)の合成
市販の3,4−ジカルボキシベンズアルデヒド ジメチルエステル(4.0g、18mmol)、シアノ酢酸エチル(2.5g,22mmol)、酢酸ナトリウム(310mg,4.1mmol)、および酢酸(500mg)を用い、前記に準じた方法により、1−(3,4−ジメチルカルボニルフェニル)−2−シアノアクリル酸エチル(中間体3a)を4.2g得た(収率 73%)。3a(3.5g,11mmol)およびシアン化ナトリウム(610mg,12mmol)を用い、上記に準じた方法により、1−(3,4−ジメチルカルボニルフェニル)−1−シアノ−2−シアノプロピオン酸エチル(中間体3b)を得た。この化合物は精製せずにそのまま次の反応に用いた。3b(3.5g,10mmol)を濃塩酸(50ml)中、50時間還流した。溶媒を減圧留去後、メタノール(50ml)および濃硫酸を加えエステル化した。前記の方法に準じて抽出、乾燥、濃縮を行い、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製することによって、3,4−ジエチルカルボニルフェニルコハク酸ジエチル(中間体3c)を930mg得た。(収率 25%)。3cを6N塩酸中で還流しカルボン酸に変換した後、溶媒を減圧留去した。残渣を無水酢酸中で還流することにより、目的とする3,4−ジカルボニルフェニルコハク酸二無水物を300mg得た(収率 45%)。
攪拌機、窒素導入口、温度計、および原料導入口を供えた100mlの4つ口フラスコに、4,4’-ジアミノジフェニルメタン(以下DDMとする。)890mg(4.5mmol)を入れ、NMP10gに溶解した。ここに実施例1で合成した(1,3,4−トリカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物1.1g(4.6mmol)を加え、6時間攪拌した。その後この溶液をNMP30gで希釈することにより、ポリアミド酸約5重量%の透明溶液が得られた。この溶液中のポリマーの重量平均分子量をポリスチレン標準のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(カラム:Shodex GF−7MHQ、溶媒:DMF、流量:0.5ml/min、測定温度:50℃)で測定したところ、7.8万であった。また、この溶液の25℃での粘度は67mPa・sであった。以下この溶液をワニスAとする。
攪拌機、窒素導入口、温度計、及び原料導入口を供えた100mlの4つ口フラスコに、実施例1で合成した(1,3,4−トリカルボキシシクロヘキシ−1−イル)酢酸二無水物(表1の化合物No.1)1.0g(4.2mmol)、テレフタル酸クロリド(以下TPCと略す。)210mg(1.0mmol)、およびプロピレンオキシド60mg(1.0mmol)を入れ、NMP10gに溶解した。ここにDDM620mg(3.1mmol)および4-n-ブチル-1,1-ビス(4-(4-アミノフェニルメチル)フェニル)シクロヘキサン(以下BuBDMAと略す)1.0g(2.0mmol)のNMP(10g)溶液を加え、室温で6時間攪拌した。その後この溶液をNMP10gで希釈した後、水(200ml)に注ぎ、再沈殿を行った。得られた沈殿をNMP(10ml)中、無水酢酸10mlを加え100℃で2時間攪拌した。冷却後、水(200ml)に注ぎ、再沈殿を行った。この沈殿をメタノール(100ml)で煮沸洗浄し、目的とするポリアミドイミドを2.1g得た(重量平均分子量10.5万)。該ポリアミドイミドはNMP等の適当な溶媒に溶解し、以下の実施例で使用した。
スクリューバイアルに実施例6で得られたワニスA、および実施例8で得られたワニスBをそれぞれ18.2mlおよび0.18ml量り取り、室温で1時間攪拌した。その後BC12mlを加え、約3重量%の樹脂組成物を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この組成物を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。塗布後80℃で5分間加熱し、溶媒を蒸発させた後、オーブン中で250℃、30分間加熱処理を行い、膜厚約60nmのポリイミド樹脂薄膜を得た。該樹脂薄膜が形成されたガラス基板をラビング処理し、ラビング方向が逆平行になるようにこれらの2枚を貼り合わせ、セル厚20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに下記の液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却し液晶表示素子を得た。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.02Vであり、20、60、および90℃における電圧保持率はそれぞれ98.5%、97.4%、96.2%であった(この値を初期値とする)。またこの表示素子を用いてプレチルト角を測定した結果、6.2度であった。このセルを110℃で20時間静置し、室温まで冷却した後、これらの値を再測定した(この値を高温後値とする)。その結果残留電荷は0.03V(25℃)、電圧保持率は98.3%(20℃)、97.1%(60℃)、96.5%(90℃)、プレチルト角は6.3度であった。
ワニスBの代わりにワニスCを用いた以外は、応用例1と同様な方法で液晶表示素子を製作し、特性測定した。
初期:残留電荷;0.02V、
電圧保持率;98.1%(20℃)、97.5%(60℃)、96.2%(90℃)
プレチルト角;7.1度。
高温後:残留電荷;0.01V、
電圧保持率;97.4%(20℃)、97.2%(60℃)、95.8%(90℃)
プレチルト角;6.5度。
上記ワニスBをワニスC〜Eに変え、それ以外は応用例1に準拠して液晶表示素子を製作した。これらの特性測定結果を表8に示す。
ワニスAをワニスFに、ワニスBをワニスG〜JおよびMに変え、それ以外は応用例1と同様にして液晶表示素子を製作し、特性測定した。結果を表9に示す。
液晶組成物Aの代わりに下記の液晶組成物Bを用いたほかは応用例1に準じた方法で液晶表示素子を得た。この液晶表示素子の特性を以下に示す。
残留電荷:0.01V、
電圧保持率;97.6%(20℃)、97.4%(60℃)、95.7%(90℃)
プレチルト角;7.3度。
高温後:残留電荷;0.01V、
電圧保持率;97.5%(20℃)、97.2%(60℃)、95.4%(90℃)
プレチルト角;7.0度。
ワニスBの代わりにワニスNもしくはワニスOを用いた以外は、応用例1と同様な方法で液晶表示素子を製作し、特性測定した。結果を表10に示す。
Claims (14)
- 式(3)においてR7が水素であり、Bが単結合であり、sおよびtの一方が1で、もう一方が0である請求項1に記載の酸無水物。
- 請求項1または2に記載の酸無水物をモノマー成分の1つとして製造したポリアミド酸。
- 請求項1または2に記載の酸無水物をモノマー成分の1つとして製造したポリイミド。
- 請求項1または2に記載の酸無水物をモノマー成分の1つとして製造したポリアミドイミド。
- 請求項3に記載のポリアミド酸の少なくとも1つを含有するワニス。
- 請求項4に記載のポリイミドの少なくとも1つを含有するワニス。
- 請求項5に記載のポリアミドイミドの少なくとも1つを含有するワニス。
- 請求項6に記載のワニスから製造した配向膜。
- 請求項7に記載のワニスから製造した配向膜。
- 請求項8に記載のワニスから製造した配向膜。
- 請求項9に記載の配向膜を用いた液晶表示素子。
- 請求項10に記載の配向膜を用いた液晶表示素子。
- 請求項11に記載の配向膜を用いた液晶表示素子。
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