JP4991161B2 - 化粧料組成物 - Google Patents
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また、化粧持ちを向上させる目的として、疎水性である油性成分を連続相とさせた油中水型乳化化粧料に代表される、油性成分中に水性成分が乳化または分散した化粧料が用いられている。そして、耐水性や化粧持ちが特に強く求められるメーキャップ化粧料や紫外線防御乳液等においては、疎水化処理粉末を油中水型化粧料に配合する技術が多用されている(特許文献4)。
本発明においては、前記(B)親水性粉末は水性成分に分散されていることが好ましい。
また、前記(A)改質粉体の基粉体は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化クロム、及びタングステン酸からなる群より選択される一種又は二種以上であることが好ましい。
さらに、前記(B)親水性粉末が、シリカ、セルロース、変性セルロース、デンプン、変性デンプンからなる群より選択される一種又は二種以上であることが好ましい。
(油性成分中に水性成分が乳化または分散した化粧料組成物)
油性成分中に水性成分が乳化または分散した化粧料とはすなわち油性成分を連続相とし、水性成分が乳化または分散している状態を指す。ここで、「乳化」とは、水性成分が乳化剤によって油性成分中に分散していることを指し、「分散」とは、乳化剤を使用せずに水性成分が油性成分中に分散していることを指す。また「水性成分」には、水、アルコール、多価アルコール、水溶性薬剤、水溶性界面活性剤、水溶性高分子などが含まれ、「油性成分」には、油分、油溶性界面活性剤、油溶性紫外線吸収剤などが含まれる。
本発明で用いられる(A)改質粉体は、紫外線防御効果を有する基粉体の表面を、疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤で被覆したものである。
<疎水化処理剤>
疎水化処理剤としては、特に限定されないが、(A)の改質粉体の処理に用いられるカチオン界面活性剤以外の通常公知の疎水化処理剤を用いることができる。具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン化合物;パーフルオロアルキル基含有エステル、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキル基を有する重合体等のフッ素化合物;流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ラノリン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等の油剤;ラウリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム等の金属石鹸;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等の有機チタネート化合物;パーフルオロアルキルシラン、オクチルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤、ラウロイルリジンなどのアシルアミノ酸化合物、デキストリン脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、C12モノヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ジヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ジヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ヤシ油ジアミドプロピルカチオン、ヤシ油ジカルボキシエチルカチオン、C16ジカルボキシエチルカチオン、C18ジカルボキシエチルカチオン、POP(15)ジエチルメチルカチオン、POP(25)ジエチルメチルカチオン、POP(40)ジエチルメチルカチオン、C12ジアミドプロピルメチルアミン、C14ジアミドプロピルメチルアミン、C16ジアミドプロピルメチルアミン、C18ジアミドプロピルメチルアミン、isoC18ジアミドプロピルメチルアミン、ジC18プロピルジメチルカチオン、ヒドロキシプロピル-ビス-ラウリルカチオン、ヒドロキシプロピル-ビス-ステアリルカチオン、ヒドロキシプロピル-ビス-ラウリルアミドカチオン、ヒドロキシプロピル-ビス-ステアリルアミドカチオン、C18モノヒドロキシアルキルエーテルカチオン、ビス-C18ヒドロキシアルキルエーテルカチオン、C22トリメチルアンモニウムブロマイド、C22プロピルジメチルアミン、クオタニウム-91、C22トリメチルアンモニウムメトサルフェート、ジココイルアミドエチルエチルヒドロキシカチオン、ジC18アミドエチルエチルヒドロキシカチオン、ジC16アミドエチルエチルヒドロキシカチオン、ジC18ジメチルアンモニウム塩、C18ジメチルベンジルアンモニウム塩、パーフルオロトリメチルアンモニウム塩、ジアシルアミドエチルエチルヒドロキシカチオンが挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
特に好ましいカチオン性界面活性剤は、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジヘキサデシルジメチルアンモニウム塩、ジテトラデシルジメチルアンモニウム塩、ジドデシルジメチルアンモニウム塩、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウムである。
本発明において改質される粉体としては、紫外線防御作用を有し、化粧品一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず用いることができる。また、これらを複合化した粉末や、他の無機化合物(シリカやアルミナ等)で予め処理された粉末を用いることもできる。
具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化クロム、及びタングステン酸等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。これらの中でも、特に酸化チタン又は酸化亜鉛が好ましい。
また、疎水化処理剤とカチオン性界面活性剤の被覆量は、質量比で1:1〜9:1であることが好ましい。カチオン性界面活性剤の比率が上述の範囲よりも多いと耐水性が悪くなることがあり、少ないと洗浄性が悪くなることがある。
本発明の改質粉体の製造方法としては、以下の方法が例示されるがこれに限定されない。
溶媒中に、基粉体に対して各種疎水化処理剤を3〜90質量%、カチオン性界面活性剤を0.5〜10質量%加え溶解する。その後、基粉体を加え1時間室温で攪拌する。攪拌終了後、溶媒除去、乾燥、粉砕を行い、目的とする改質粉体を得る。
なお溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を用いることができるが、特にイソプロピルアルコールが好ましい。
本発明で用いられる(B)無機または有機の親水性粉末は特に限定されない。かかる粉末としては、例えば、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、無水ケイ酸、マイカ、タルク、粘土鉱物等の無機粉末;セルロース、変性セルロース、デンプン、変性デンプン等の有機粉末が挙げられる。親水性粉末以外の粉末のみを用いた場合は、使用感触向上のための効果が十分に得られない欠点がある。(B)成分を用いることで、使用感触を向上させることができると共に、紫外線防止効果もさらに高められる。
(B)成分は水性成分中に分散されていても、あるいは油性成分中に分散されていてもかまわないが、水性成分中に分散されていた方が使用性の良いものが得られる。
本発明においては、上記(A)成分が界面活性剤としての性質を有しており、このため界面活性剤なしでも乳化が可能であり、安全性の点で有利である。
また前述したように、(A)改質粉体の代わりに、(A1)紫外線防御効果を有する基粉体の表面を疎水化処理剤で被覆した疎水化処理粉体を用い、これと(A2)カチオン性界面活性剤とを併用することもできる。
ここで、本発明の化粧料組成物の粘度は、VDH型粘度計(芝浦システム株式会社 DIGITAL VISMETRON VDH)或いはVDA型粘度計(芝浦システム株式会社 DIGITAL VISMETRON VDA)を用いて測定する。試験対象物の粘度により下記の通りに粘度計を使い分ける。すなわち試験物の粘度が0〜2500(mPa・s)の場合、VDA型を用いてビスメトロンローターNo2を使用し、回転数12rpm、1分間で測定する。試験物の粘度が2500〜10000(mPa・s)の場合、VDA型を用いてビスメトロンローターNo3を使用し、回転数12rpm、1分間で測定する。試験物の粘度が10000〜100000(mPa・s)の場合、VDH型を用いてビスメトロンローターNo6を使用し、回転数10rpm、1分間で測定する。試験物の粘度が100000〜400000(mPa・s)の場合、VDH型を用いてビスメトロンローターNo7を使用し、回転数10rpm、1分間で測定する。試験物の粘度が400000〜1000000(mPa・s)の場合、VDH型を用いてビスメトロンローターNo7を使用し、回転数10rpm、1分間で測定する。測定対象物が2相分離している場合は、測定前に10回振とうし、測定に供するものとする。測定対象物の温度は30℃である。流動性がある本発明品とは本測定法に従って、粘度300000(mPa・s)以下のものをさす。本発明品の粘度は300000(mPa・s)以下で規定されるもの、好ましくは粘度200000(mPa・s)以下で規定されるもの、さらに好ましくは粘度100000(mPa・s)以下、特に粘度10000(mPa・s)以下で規定されるものが好ましい。
初めに本発明における化粧料組成物の安定性、使用性、耐水性、紫外線防御効果、洗浄性の各試験方法について説明する。
化粧料組成物における粉末の分散状態、乳化状態は顕微鏡判定を通じて行い、以下の基準で化粧料組成物の安定性の評価とした。評価点は図1〜図3を基準として、1〜5段階で評価する。
1点:図1(粉末が凝集して安定性悪い)
3点:図2(粉末は若干凝集しているが安定性に問題はない)
5点:図3(粉末の分散状態は良好で安定)
前述で調整した目的化粧料を10名の専門パネルで感触評価を行った。特に油っぽさ、べたつきに関する使用感触の5段階評価を行った。各評価段階は表1の通りである。
サンプル0.1mLを前腕内側部の10cm×5cmの範囲に塗布し(2μL/cm2)、15分間乾燥させる。
塗布部分(直径2cmの範囲)のサンプルを、アセトン5mLを用いて抽出する(洗浄前)。
前腕内側部を流水中に15分間当てた後、塗布部分(先程とは別の直径2cmの範囲)のサンプルをアセトン5mLを用いて抽出する(洗浄後)。
洗浄前後のアセトン溶液について、310nmの吸光度を比較し、洗浄前のアセトン溶液に対して、洗浄後のアセトン溶液中にサンプルがどれだけ残存しているかを試験する。評価基準は以下の通りである。
B:75%以上85%未満残存
C:65%以上75%未満残存
D:65%未満残存
専門パネル20人により、晴天の日に試料を使用してもらい、紫外線防御効果を評価する(前腕内側部に2μL/cm2のサンプルを塗布し、15分間乾燥させる)。評価基準は以下の通りである。
B:20人中12〜15人が、紫外線防御効果が良好と回答
C:20人中6〜11人が、紫外線防御効果が良好と回答
D:20人中5人以下が、紫外線防御効果が良好と回答
この試験は、メーキャップクレンジングなどの特殊な洗浄料ではなく、日常汎用に用いられている石鹸やボディソープなどに代表される通常の水性洗浄剤や洗顔料で、化粧料が除去可能であるかを評価するための試験であり、下記手順により評価を行った。
サンプル0.1mLを前腕内側部の10cm×5cmの範囲に塗布し(2μL/cm2)、15分間乾燥させ、塗布部分(直径2cmの範囲)のサンプルを、アセトン5mLを用いて抽出する(洗浄前)。その後、市販ボディーソープ2mLを十分に泡立て、サンプル塗布部を5回なでるように洗浄した後、水で洗い流し乾燥させ、塗布部分(先程とは別の直径2cmの範囲)のサンプルをアセトン5mLを用いて抽出する(洗浄後)。
洗浄前後のアセトン溶液について、ICP(誘導結合プラズマ質量分析計)を用いて無機粉末量の定量を行い洗浄前のアセトン溶液に対して、洗浄後のアセトン溶液中に無機粉末がどれだけ残存しているかを試験し、次の基準で評価した。
B:残存量20%以上30%未満
C:残存量30%以上40未満
D:残存量40%以上
次に、本発明の実施例、比較例において用いられる改質粉体について説明する。
<改質粉体1:(アルキルシランカップリング剤+カチオン界面活性剤)被覆酸化亜鉛>
イソプロピルアルコール200mLにオクチルトリエトキシシラン6g、及びジステアリルジメチルアンモニウムクロライド2gを加え溶解した。その後、平均粒子径0.05μmの微粒子酸化亜鉛100gを加え1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥(70℃、一昼夜)し、粉砕を行い、オクチルトリエトキシシラン(OTS)およびカチオン界面活性剤で被覆された酸化亜鉛(改質粉体1)を得た。
以下の説明においては、改質粉体1を(OTS/カチオン)酸化亜鉛と表記する。
イソプロピルアルコール200mLにオクチルトリエトキシシラン6g、及びジステアリルジメチルアンモニウムクロライド2gを加え溶解した。その後、平均粒子径が0.03μmである二酸化チタン150gを加え1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥(70℃、一昼夜)し、粉砕を行い、オクチルトリエトキシシラン(OTS)およびカチオン界面活性剤で被覆された二酸化チタン(処理粉末2)を得た。
以下の説明においては、改質粉体2を(OTS/カチオン)酸化チタンと表記する。
イソプロピルアルコール300mLにジメチルポリシロキサン12mL、シリカ30g、及び塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム6gを加え溶解した。その後、平均粒子径が0.02μmである二酸化チタン100gを加え1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥(70℃、一昼夜)し、粉砕を行い、シリコーンおよびカチオン界面活性剤で被覆された二酸化チタン(改質粉体3)を得た。
以下の説明においては、改質粉体3を(シリコーン/カチオン)酸化チタンと表記する。
イソプロピルアルコール400mLにステアリン酸20g、及び塩化ステアリルトリメチルアンモニウム2gを加え溶解した。その後、平均粒子径が0.05μmの酸化亜鉛200gを加え1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥(70℃、一昼夜)し、粉砕を行い、金属石鹸処理およびカチオン界面活性剤で被覆された酸化亜鉛(改質粉体4)を得た。
以下の説明においては、改質粉体4を(金属石鹸/カチオン)酸化亜鉛と表記する。
イソプロピルアルコール300mLにパーフルオロアルキルリン酸7g、及び塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム3gを加え溶解した。その後、平均粒子径が0.01μmの二酸化チタン150gを加え1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥(70℃、一昼夜)し、粉砕を行い、フッ素化合物およびカチオン界面活性剤で被覆された二酸化チタン(改質粉体5)を得た。
以下の説明においては、改質粉体5を(フッ素/カチオン)酸化チタンと表記する。
イソプロピルアルコール200mLにジステアリルジメチルアンモニウムクロライド5gを加え溶解した。その後、平均粒子径が0.05μmの酸化亜鉛200gを加え1時間室温で攪拌後、溶媒除去、乾燥(70℃、一昼夜)し、粉砕を行い、カチオン界面活性剤で被覆された酸化亜鉛(改質粉体4)を得た。
以下の説明においては、改質粉体4を(カチオン)酸化亜鉛と表記する。
ジC18ジメチルアンモニウム塩を加えないこと以外は、改質粉体1と同様にして処理を行い、オクチルトリエトキシシラン(OTS)被覆酸化亜鉛(改質粉体7)を得た。
以下の説明においては、改質粉体7を(OTS)酸化亜鉛と表記する。
塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムを加えないこと以外は、改質粉体3と同様にして処理を行い、シリコーンで被覆された二酸化チタン(改質粉体8)を得た。
以下の説明においては、改質粉体8を(シリコーン)酸化チタンと表記する。
市販の石原産業社製の金属石鹸被覆微粒子酸化チタンMT−100Tを用いた。
初めに、以下の表2に示す処方に基づき、油中水型乳化化粧料を調製し、上記評価を行った。その結果を表2に併せて示す。
なお、化粧料の調製は定法により行った。すなわち、油性成分を常温で均一に溶解・混合したのち、粘土鉱物、粉末部1(改質粉体および改質粉体以外の疎水性粉末)を油性成分中に分散させ、油相を調製する。分散はホモミキサーを用い、9000rpm 1分間で処理した。一方、水性成分も常温で均一に溶解・混合した後、粉末部2(親水性粉末)を水性成分中に分散させる。親水性粉末の分散は手攪拌で行うか、或いはホモミキサーを用いて分散を行い、水相を得た。このようにして調製した水相を、先に調整した油相に添加し、乳化或いは分散を行う。乳化或いは分散はホモミキサーを用い、9000rpm 1分間で処理した。
また、疎水性球状粉末を添加した場合、わずかに油っぽさやべたつきは改善されるものの、のびも重く、十分満足のゆく使用感触は得られない(試験例1−2)。
親水性粉末を添加した場合、使用感触はやや改善されるものの、粉末の分散性が極めて悪く、製品としての品質を保持できないものであった(試験例1−3)。
親水性粉末を添加した場合に、分散安定性の改善を試み、乳化安定性や粘度向上剤として知られている、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトを添加しても、安定性は改善されなかった(試験例1−4)。
一方、ワックスの添加により固型化した場合、固型状であるため製品としての品質は担保できるものの、粉末の分散状態は改善されていない。また、固型製剤ゆえ、のびが重く、ワックスによるべたついた感触となってしまう(試験例1−5)。
以下の表3に示す処方に基づき、化粧料組成物を調製し、上記評価を行った。なお、化粧料の調製は定法により試験例1と同様に行った。
一方、カチオン活性剤のみで被覆した改質粉体は、粉末の分散性や洗浄性において優れていた。しかし、耐水性とUV防御能に劣り、日焼け止めを目的とした化粧料としては不十分な性質であった(試験例2−6)
また、疎水化処理剤のみで被覆した改質粉体は、種々の疎水化処理剤を用いても、粉末の分散性と洗浄性に劣り、使用性も優れなかった(試験例2−7、2−8、2−9)。
なお、改質粉体を用いない場合は、洗浄性以外のいずれの項目も劣っていた(試験例2−10)。
以下の表4に示す処方に基づき、化粧料組成物を調製し、上記評価を行った。
なお、化粧料の調製は、油相の調整を80℃の加温状態にて行うこと以外は、試験例1と同様に行った。
なお、工程中にて、カチオン活性剤を添加する場合のカチオン活性剤の配合量としては、処理されるべき改質粉体に対し、2〜15質量%程度が好ましく、さらに好ましくは、2〜10質量%である。
また、親水性粉末に対する重量比としては、2〜15重量%が分散性の向上を図るために好ましい。
以下の表5に示す処方に基づき、化粧料組成物を調製し、上記評価を行った。
なお、化粧料の調製は、試験例1と同様に行った。ただし、試験例4−5については、シリカを油相に分散して調製した。
※1:アエロジルR972(日本アエロジル社製)
※2:ガンツパールGMX0810(ガンツ化成社製)
※3:トスパール2000B(東芝シリコーン社製)
※4:サンスフェアL−51(旭硝子社製)
※5:セルロフロー C−25(チッソ社製)
※6:STスターチC(日澱化学社製)
※7:アエロジル200(日本アエロジル社製)
以下の表6に示す処方に基づき、化粧料組成物を調製し、上記評価を行った。
なお、化粧料の調製は、試験例1と同様に行った。
以下の表7に示す処方に基づき、化粧料組成物を調製し、上記評価を行った。
なお、化粧料の調製は、試験例1と同様に行った。
下記表8に示す処方の乳液状日焼け止め化粧料を調製した。得られた乳液状日焼け止め化粧料は、安定性、使用性、耐水性、UV防御能、洗浄性に優れたものであった。
下記表9に示す処方のクリーム状日焼け止め化粧料を調製した。得られたクリーム状日焼け止め化粧料は、安定性、使用性、耐水性、UV防御能、洗浄性に優れたものであった。
Claims (7)
- (A)紫外線防御効果を有する基粉体の表面を、疎水化処理剤及びカチオン性界面活性剤で被覆した改質粉体を0.1〜40質量%と、(B)無機または有機の親水性粉末を0.1〜30質量%とを含み、
前記(B)無機または有機の親水性粉末が、シリカ、セルロース、変性セルロース、デンプン、変性デンプンからなる群より選択される一種又は二種以上であり、
油性成分中に水性成分が乳化または分散していることを特徴とする化粧料組成物。 - 前記(B)親水性粉末が、球状粉末であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料組成物。
- 前記(B)親水性粉末が、水性成分中に分散されていることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料組成物。
- 前記(A)改質粉体の基粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化クロム、及びタングステン酸からなる群より選択される一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の化粧料組成物。
- 前記疎水化処理剤が、シリコーン化合物、フッ素化合物、金属石鹸、シランカップリング剤から選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の化粧料組成物。
- 化粧料組成物の粘度が300000(mPa・s)以下で、流動性があることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の化粧料組成物。
- 化粧料組成物が油中水型乳化組成物であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の化粧料組成物。
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