JP4990544B2 - 油性固形化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、油溶性樹脂、有機球状粉体、ウィスカー状炭酸カルシウム粉体を配合することを特徴とする油性固形化粧料に関し、更に油溶性樹脂が、ロジン酸と多価アルコールとのエステルであることを特徴とし、更に有機球状粉体が、ポリメチルシルセスキオキサン、架橋型シリコーン・網状型シリコーン共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とし、更にウィスカー状炭酸カルシウム粉体が、短径:0.6〜2.0μm、長径:5〜40μmであることを特徴とした油性固形化粧料に関し、更には、唇用化粧料である、塗布時の伸び広がりが良く、塗布時にソフトな肌あたりで密着感を感じるとともに温度変化に依存しない形状保持性、化粧効果の持続性、経時安定性に優れた油性固形化粧料に関するものである。
従来、油性固形化粧料は、口紅等に汎用されている化粧料剤形であり、固形油、半固形油、液体油、着色顔料、光輝性顔料、及び体質粉体等で構成され、これらの種類や配合量を変えることにより形状を保持し、その強度を得るために固化剤の検討、経時安定性を向上させるための検討、様々な官能や質感、色調を演出する検討がなされており、種々の技術が開示されている。例えば、固化剤として特定のエチレン・プロピレンコポリマーを用いることにより、使用感を向上させた技術(例えば、特許文献1)、特定のウィスカー状炭酸カルシウム粉体を配合することにより経時安定性を向上させた技術(例えば、特許文献2)、特定のエチレン・プロピレンコポリマーと特定の飽和炭化水素とを組み合わせることにより経時安定性を向上させた技術(例えば、特許文献3)、ベヘン酸を主体とするポリグリセリン脂肪酸エステルを配合することにより発汗を防止し経時安定性を向上させた技術(例えば、特許文献4)、特定のシリコーンオイルとエチレンホモポリマー及び/又はコポリマーとを組み合わせ化粧膜の均一性や柔軟性、光沢を向上させた技術(例えば、特許文献5)等が挙げられる。
特許第2519469号公報 特許第3533860号公報 特許第3073869号公報 特開2002−53420号公報 特許第2960658号公報
しかしながら、これらの技術では、使用感、化粧持ち、ツヤ等、それぞれは向上するものの、全ての効果を充分に満足するものは得られず、特に、温度変化に依存しない形状保持性及び優れた化粧効果の持続性が得られるものではなかった。また、ここ最近、油性固形化粧料の使用感に対して消費者の要求品質が変化し、塗布時に感じる硬くツルツルとした軽い使用感よりも、ソフトな肌あたりで密着感を感じる使用感が好まれるようになってきた。しかし、従来のワックスと油剤の組み合わせにより成型された油性固形化粧料では、ワックスの結晶性が高いため、塗布時に感じる硬くツルツルとした軽い使用感の油性固形化粧料となっていた。さらに、塗布時の硬さを低減させるために、ワックスの配合量を極力少量にすることが考えられるが、この手法では、ソフトな肌あたりを得られる反面、繰り返し使用した際に折れや、形状保持性不良、経時で発汗(油性成分が系外に排出される現象)が発生するなどの経時安定性において満足のいく油性固形化粧料を得ることができなかった。したがって、前述した課題の解決のみならず、新たな要求品質の具現化、すなわち、塗布時にソフトな肌あたりで密着感を感じる使用感を有するとともに、温度変化に依存しない形状保持性、化粧効果の持続性、経時安定性に優れた油性固形化粧料の開発が望まれていた。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、油性固形化粧料に有機球状粉体を配合することにより、油性成分を保持することができるため、経時での発汗が生じにくく、塗布時にソフトな肌あたりで密着感を感じる使用感、化粧効果の持続性が得られる。また、油溶性樹脂とウィスカー状炭酸カルシウム粉末を含有することにより、温度変化に依存しない形状保持性および経時安定性が良好である油性固形化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)油溶性樹脂、(B)有機球状粉体、(C)ウィスカー状炭酸カルシウム粉体、(D)ワックス:2〜15重量%を配合することを特徴とする油性固形***用化粧料に関し、更に(A)油溶性樹脂が、ロジン酸と多価アルコールとのエステルであることを特徴とし、更に(B)有機球状粉体が、ポリメチルシルセスキオキサン、架橋型シリコーン・網状型シリコーン共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とし、更に(C)ウィスカー状炭酸カルシウム粉体が、短径:0.6〜2.0μm、長径:5〜40μmであることを特徴とした油性固形***用化粧料である。
本発明は、塗布時にソフトな肌あたりで密着感を感じるとともに温度変化に依存しない形状保持性、化粧持効果の持続性、経時安定性が良好な油性固形化粧料を提供する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の油性固形化粧料に用いられる成分(A)油溶性樹脂は、化粧膜の均一性、付着性及び化粧効果の持続性を向上させる成分であり、化粧料用油剤に溶解する樹脂である。 通常化粧料に使用される油溶性樹脂成分であればいずれのものも使用することができる。
例えば、ロジン酸系樹脂、トリメチルシロキシケイ酸、アクリル酸、メタアクリル酸及び、それらのアルキルエステルのホモポリマー、コポリマー、アクリルスチレンポリマー、アクリル−シリコーンコポリマー等が挙げられ、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリイソブチレン、アクリル変性シリコーン等が挙げられるが、これらを必要に応じ一種又は二種以上を用いることができる。これらの中でも、ロジン、水添ロジン、重合ロジン、不均化ロジン等が主成分である樹脂酸と、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコールとのエステル等のロジン酸系樹脂であれば、温度変化に依存しない形状保持性、使用性、化粧効果の持続性の点で好ましい。このような成分(A)に用いられるロジン酸系樹脂は、ロジン酸ペンタエリスリチル(市販品として、エステルガムHP(荒川化学工業社製))等が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料における成分(A)の配合量は全量中0.1〜30質量%(以下、単に「%」で示す。)に設定する。特に1〜15%が好ましい。この範囲であれば、温度変化に依存しない形状保持性、使用性、化粧効果の持続性の点でより好ましいものが得られる。
本発明の油性固形化粧料に用いられる成分(B)の有機球状粉体は、温度変化に依存しない形状保持性、油性成分を保持する事により発汗を生じず経時安定性に優れ、形状が球状であることから、塗布時に伸び広がりを向上させ、均一な化粧膜を得るための成分であり、平均粒径は1〜50μmが好ましく、更に、3〜30μmが特に好ましい。通常化粧料に使用される有機球状粉体であればいずれのものも使用することができる。例えば、ポリメチルシルセスキオキサン、架橋型シリコーン・網状型シリコーン共重合体、ポリスチレン、ポリウレタン、ナイロン、ポリエチレン、結晶セルロース、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、デンプン等が挙げられ、これらを必要に応じ一種又は二種以上を用いることができる。また、これらの粉体はフッ素化合物、シリコーン化合物、金属石鹸、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等の処理剤を用いて通常公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
これらの中でも、成分(B)として、ポリメチルシルセスキオキサン、架橋型シリコーン・網状型シリコーン共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルから選ばれる一種又は二種以上を選択すると塗布時の伸び広がりをより向上させ、均一な化粧膜得ること及び温度変化に依存しない形状保持性の点でより好ましい。このような成分(B)に用いられる有機球状粉体は、市販品として、「マツモトマイクロスフェアーシリーズ」(松本油脂製薬社製)、「KSPシリーズ」(信越化学工業社製)、「トスパールシリーズ」(GE東芝シリコーン社製)、「ナイロン粉末SP−500」(東レ社製)「トレフィルシリーズ」(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)「セルフローシリーズ」(チッソ社製)が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料における成分(B)の配合量は全量中0.1〜40%に設定する。特に、1〜30%が好ましい。この範囲であれば、塗布時に伸び広がりを向上させ、温度変化に依存しない形状保持性の点でより好ましいものが得られる。
本発明の油性固形化粧料に用いられる成分(C)のウィスカー状炭酸カルシウム粉体としては、化粧効果の持続性及び温度変化に依存しない形状保持性を向上させる成分であり、
通常化粧料に使用されるウィスカー状炭酸カルシウム粉体であれば何れのものも使用することができる。ウィスカー状炭酸カルシウム粉体は従来公知の方法にて製造されるものを含め、いかなる製造方法のものも含まれるが、短径:0.6〜2.0μm、長径:5〜40μmの粒子径を有するものが好ましい。良好な使用性と強度向上の観点から、より好ましくは、上記粒子径を有し、且つ、かさがJIS規格の「K5101
顔料試験方法 見掛け比容(静置法)」にて測定した値で、7.0〜15.0mL/gのものである。これらの特性を有する市販品としては、ウィスカルA(丸尾カルシウム社製)等が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料における成分(C)の配合量は全量中0.1〜30%に設定する。特に、1〜20%が好ましい。この範囲内であれば、化粧効果の持続性及び温度変化に依存しない形状保持性の点で満足のいくものが得られる。また、これらのウィスカー状炭酸カルシウム粉体は必要に応じて一種又は二種以上を用いることができる。
本発明の油性固形化粧料には、ワックスを配合する。例えば、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、パラフィンワックス、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、セレシンワックス、オゾケライトワックス等の炭化水素類、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等のロウ類等が挙げられ、これらを必要に応じ一種又は二種以上を用いることができる。
本発明の油性固形化粧料におけるワックスの配合量は全量中2〜15%とし、5〜10%が特に好ましい。この範囲内であれば、塗布時にソフトな肌あたりで密着感を感じるとともに温度変化に依存しない形状保持性を有した油性固形化粧料が得られる。2%より少ないと温度に依存し、形状保持性が劣化する。15%より多いと塗布時に硬くツルツルとした軽い使用感となり、消費者の要求品質を満たすことができない。
本発明の油性固形化粧料には、上記必須成分の他に、通常化粧料に配合される成分として、炭化水素油、エステル油、植物油、抱水性油剤、シリコーン油、シリコーン誘導体等の油性成分、無機顔料、有機顔料及び体質顔料等の粉体およびそれらのシリコーン処理物やフッ素化合物処理物、界面活性剤、水や多価アルコール、低級アルコール、水溶性高分子、保湿剤等の水性成分、糖類、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、リパーゼやプロテアーゼ等の酵素類、レゾルシンやイオウ等の各種薬剤、清涼剤、色素、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
油性成分としては、化粧料に一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源の固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ホホバ油、2−エチルヘキサン酸セチル、乳酸イソステアリル、乳酸オクチルドデシル、乳酸オレイル、乳酸ステアリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、フィトステロール脂肪酸エステル、トリグリセライド等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、ポリオキシ変性オルガノポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性メチルポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、ステアリル変性メチルポリシロキサン、オレイル変性メチルポリシロキサン、ベヘニル変性メチルポリシロキサン、ポリビニルピロリドン変性メチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸、オクタン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ベヘニン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
粉体成分としては、化粧料に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、ポリプロピレン系樹脂等有機高分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これら粉体はその一種又は二種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
メイクアップ化粧料においては粉体を配合することが多いが、その粉体の分散性向上を目的で、界面活性剤を配合する。このような界面活性剤としては、化粧料に一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられる。
水性成分としては、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、エチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の他の保湿剤を含有する事もできる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、110℃で溶解した油溶性樹脂、及び必要に応じてワックスや液状油剤を含む油性成分を、有機球状粉体及びウィスカー状炭酸カルシウム粉体や他の成分と混合した後、容器に充填して冷却することにより得ることができる。
本発明の油性固形化粧料としては、スキンケア、メイクアップの化粧料があげられ、剤型は固形である。化粧料の中でも、***用として用い例えば、口紅、グロス、リップトリートメント、リップクリーム、リップ下地、特に、この中でも口紅、リップクリームであることが好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1〜9及び比較例1〜4:油性固形口紅
下記表1に示す処方の油性固形口紅を調製し、経時安定性、塗布時の伸び広がり、化粧効果の持続性、温度変化に依存しない形状保持性について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1に示す。
*1:エステルガム HP(荒川化学工業社製)
*2:トスパール 2000B*(GE東芝シリコーン社製)
*3:マツモトマイクロスフェアー M101(松本油脂製薬社製)
*4:ウィスカルA(丸尾カルシウム社製)
(製造方法)
A:成分1〜10を110℃で均一に溶解混合する。
B:A成分に成分11〜22を添加し、三本ローラーにて均一に分散する。
C:Bを脱泡し、容器に充填、冷却して油性固形口紅を得た。
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.経時安定性
ロ.塗布時の伸び広がり
ハ.化粧持ち効果
ニ.温度変化に依存しない形状保持性
ロ、ハについては、各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対評価にて6段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。イの経時安定性は40℃にて1ヶ月保存した後、室温保存品と比較して、下記4段階評価基準により評価し、判定を行った。尚、ニの温度変化に依存しない形状保持性については、各試料を20、40℃にて1時間保管した後、各サンプルを前腕内側部に一定の塗布力(特定のパネルが通常口紅を塗布する力)で、5cm幅で10往復した後、目視により形状を観察し、下記4段階評価基準により評価し、判定を行った。
<塗布時の伸び広がり、化粧持ち効果評価>
絶対評価基準
(評点):(評価)
6点:非常に良好
5点:良好
4点:やや良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3点を超える5点以下:良好
△ :1点を超える3点以下:やや不良
× :1点以下 :不良
<経時安定性評価>
◎ :室温保管品と40℃保管品との差がなく双方共に変化していない
○ :40℃保管品に僅かに変化が見られるが、使用性に問題ない
△ :40℃保管品に明らかに変化が見られ、使用できない
× :室温保管品、40℃保管品の双方に変化が見られる。
<温度変化に依存しない形状保持性評価>
◎ :20℃保管品と40℃保管品の差がなく変化していない
○ :20℃保管品と40℃保管品の差はなく、僅かに曲がったが使用性に問題ない
△ :20℃保管品に比べ40℃保管品が大きく曲がった
× :10往復以内に40℃保管品が折れた
表1の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜9の油性固形口紅は、比較例1〜4の油性固形口紅に比べ、経時安定性、塗布時の滑らかな伸び広がり、化粧持ち効果、温度変化に依存しない形状保持性の全てにおいて優れたものであった。これに対して、成分(A)の配合されていない比較例1では特に化粧持ち効果、温度変化に依存しない形状保持性の点で満足いくものが得られなかった。また、成分(B)の配合されていない比較例3では塗布時の滑らかな伸び広がり、化粧持ち効果の点で、満足いくものが得られなかった。成分(B)の代わりに無機球状の窒化ホウ素を配合した比較例4では特に塗布時の滑らかな伸び広がり、温度変化に依存しない形状保持性の点で満足いくものが得られなかった。成分(C)が配合されていない比較例2では特に経時安定性、温度変化に依存しない形状保持性の点で満足いくものが得られなかった。
実施例10:固形状リップグロス
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 2
2.セレシンワックス 6
3.デキストリン脂肪酸エステル *5 10
4.水添ポリイソブテン *6 30
5.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残量
6.流動パラフィン 5
7.リンゴ酸ジイソステアリル 10
8.トリメチルシロキシケイ酸 5
9.α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体 *7 0.5
10.ジメチルジクロルシラン処理無水ケイ酸 *8 0.5
11.無水ケイ酸 *9 3.5
12.ウィスカー状炭酸カルシウム粉末 *4 10
13.架橋型シリコーン・網状型シリコーン共重合体 *10 9
14.ベンガラ 0.1
15.黄酸化鉄 0.3
16.黒酸化鉄 0.05
17.酸化チタン 0.2
18.大豆リン脂質 0.01
19.p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 3
20.防腐剤 適量
21.香料 適量
*5:レオパール KL(千葉製粉社製)
*6:パールリーム 18(日本油脂社製)
*7:ANTARON V−216(ISP社製)
*8:AEROSIL R976S (日本アエロジル社製)
*9:AEROSIL 200 (日本アエロジル社製)
*10:KSP−100(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分1〜9を110℃で溶解混合する。
B:Aに成分10〜21を加え、均一に混合分散する。
C:Bを脱泡し、容器に充填、冷却して固形状リップグロスを得た。
実施例10の固形状リップグロスは、経時安定性、塗布時の滑らかな伸び広がり、化粧効果の持続性、温度変化に依存しない形状保持性の全てにおいて良好な固形状リップグロスであった。
参考例11:固形状アイカラー
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 10
2.ロジン酸ペンタエリスリトール 5.5
3.ラウリン酸デキストリン 2
4.ミリスチン酸デキストリン 5
5.ベヘニン酸デキストリン 5
6.流動パラフィン 残量
7.ウィスカー状炭酸カルシウム粉体 *4 1.5
8.無水ケイ酸 *11 6
9.ナイロン末 *12 20
10.シリコーン処理タルク *13 5.5
11.赤色202号 0.05
12.黄色4号アルミニウムレーキ 0.05
13.青色1号アルミニウムレーキ 0.05
14.雲母チタン 1.5
15.防腐剤 適量
16.香料 適量
*11:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
*12:ナイロン粉末 SP−500(東レ社製)
*13:ジメチルポリシロキサン 5%処理
(製造方法)
A:成分1〜6を110℃で溶解混合する。
B:Aに成分7〜16を加え、均一に混合分散する。
C:Bを容器に流し込み、冷却固化してアイカラーを得た。
実施例11のアイカラーは、経時安定性、塗布時の滑らかな伸び広がり、化粧効果の持続性、温度変化に依存しない形状保持性の全てにおいても良好なアイカラーであった。
実施例12:化粧下地
(成分) (%)
1.マイクロクリスタリンワックス 10
2.トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量
3.流動パラフィン 20
4.ポリイソブチレン 10
5.ポリメチルシルセスキオキサンパウダー *2 10
6.ウィスカー状炭酸カルシウム粉体 *4 5
7.防腐剤 適量
(製造方法)
A:成分1〜4を110℃で溶解混合する。
B:Aに成分5〜7を加え、均一に混合分散する。
C:Bを容器に流し込み、冷却して下地を得た。
実施例12の化粧下地は、経時安定性、塗布時の滑らかな伸び広がり、化粧持ち効果、温度変化に依存しない形状保持性も良好な下地であった。更に、上からファンデーションを塗布しても、密着性がよく、更に、化粧持ち効果、塗布時の滑らかな伸び広がり、温度変化に依存しない形状保持性において優れたものであった。***に対しても、上から口紅を塗布しても、密着性がよく、更に、塗布時の滑らかな伸び広がり、化粧効果の持続性、温度変化に依存しない形状保持性において優れたものであった。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)〜(C)、
    (A)油溶性樹脂:0.1〜30質量%
    (B)有機球状粉体:0.1〜40質量%
    (C)ウィスカー状炭酸カルシウム粉体:0.1〜30質量%
    (D)ワックス:2〜15質量%
    を配合することを特徴とする油性固形***用化粧料。
  2. 成分(A)が、ロジン酸系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の油性固形***用化粧料。
  3. 成分(B)が、ポリメチルシルセスキオキサン、架橋型シリコーン・網状型シリコーン共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油性固形***用化粧料。
  4. 成分(C)が、短径:0.6〜2.0μm、長径:5〜40μmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の油性固形***用化粧料。
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