JP4989401B2 - 映像信号処理装置、その方法及びそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、CIECAM02等のカラーアピアランスモデルを用いて色信号を変換する映像信号処理装置、その方法及びそのプログラムに関する。
近年、インターネット環境の急速な普及により,異なる機器や映像メディア間での色再現性が重要となりつつある。異なる機器やメディア間での色再現性を考える場合、分光組織や測色値を一致させたとしても、色の見えが一致するとは限らない。ここで、色の見えとは、明るさ、鮮やかさ及び色合いといった視覚によるものであり、背景の色や照明等の視環境に影響される。これまで、様々なカラーアピアランスモデルが提案されてきたが,CIE(国際照明委員会)によって、これらを包括したモデルとして、CIECAM02モデルが提案されている(非特許文献1参照)。CIECAM02モデルは、4つの環境パラメータを用いて、様々な視環境下での色の見えを予測するものである。
CIE,CIE 159−2004,A color appearance model for color management systems:CIECAM02
様々な視環境下での色の見えを予測するため、CIECAM02モデルでの色変換処理は非常に複雑であり、このCIECAM02モデルを映像信号に適用する場合、演算時間が長く、その処理を行う装置に高い性能が要求される。
本発明は、前記した問題を解決し、演算時間が短く、簡易な構成で、CIECAM02モデルと略等しい色変換処理を可能とする映像信号処理装置、その方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
前記した課題を解決するため、請求項1に係る映像信号処理装置は、RGB色空間で表現された色変換前視覚RGB信号を人間の視覚感度に沿った色信号に変換する映像信号処理装置において、前記色変換前視覚RGB信号を、CIECAM02近似式としての式(1)によって、RGB色空間で表現された色変換後視覚RGB信号に変換するCIECAM02近似変換手段、を備える構成とした。
但し、式(1)において、R,G,Bは前記色変換前視覚RGB信号、R,G,Bは前記色変換後視覚RGB信号、Pは色変換前の明るさに関する係数、Qは色変換前の彩度に関する係数を表す。
かかる構成によれば、CIECAM02近似変換手段によって、色変換前視覚RGB信号を、CIECAM02近似式を用いて、色変換後視覚RGB信号に色変換処理する。ここで、色を明るさ、色相及び彩度の3要素で定義するため、輝度の変換、色相の変換、彩度の変換に分けると、色変換処理が直感的に把握しやすくなる。このため、映像信号処理装置は、CIECAM02近似式によって、色変換前視覚RGB信号を輝度信号と色差信号に変換して、輝度の変換と彩度の変換を分けている。次に、映像信号処理装置は、CIECAM02近似式によって、輝度信号を色変換前の明るさに関する係数Pで変換し(輝度の変換)、色差信号を色変換前の彩度に関する係数Qで変換する(彩度の変換)。なお、映像信号処理装置では、色相の変換を行っていない。また、CIECAM02近似式は、行列を用いた演算のみであることからCIECAMモデルの計算式と比べて計算量が大幅に少なく、CIECAM02モデルを用いた色変換処理と略等しい結果を得ることができる。
請求項2に係る映像信号処理装置は、請求項1に係る映像信号処理装置において、前記CIECAM02近似変換手段が、前記色変換前の明るさに関する係数P及び前記色変換前の彩度に関する係数Qを、式(2)を用いて算出することを特徴とする。
但し、式(2)において、Piは色変換前の明るさ、Pi-maxは色変換前の明るさの最大値、C〜Cは視環境によって定まる係数、hは色変換前の色相、Cは色変換前の彩度を表す。
かかる構成によれば、映像信号処理装置は、CIECAM02近似変換手段によって、CIECAM02近似式の行列の要素となる色変換前の明るさに関する係数P及び色変換前の彩度に関する係数Qを算出することができる。視環境によって定まる係数C〜Cを式(2)のように用いることで、映像信号処理装置は、適切な色変換処理が可能となる。
請求項3に係る映像信号処理装置は、請求項1又は2に記載の映像信号処理装置において、逆ガンマ補正手段と、色変換前XYZ信号変換手段と、色変換前RGB信号変換手段と、色変換後XYZ信号変換手段と、色変換後RGB信号変換手段と、ガンマ補正手段と、をさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、映像信号処理装置は、逆ガンマ補正手段によって、入力された色変換前RGB信号を、逆ガンマ補正して逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を出力する。入力された映像信号に対して行われているガンマ補正が、CIECAM02近似変換手段の色変換処理に影響を及ぼすためである。また、映像信号処理装置は、色変換前XYZ信号変換手段によって、逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を、XYZ色空間で表現された色変換前XYZ信号に変換する。さらに、映像信号処理装置は、色変換前RGB信号変換手段によって、色変換前XYZ信号を、色変換前視覚RGB信号に変換してCIECAM02近似変換手段に出力する。
また、映像信号処理装置は、色変換後XYZ信号変換手段によって、色変換後視覚RGB信号を、色変換後XYZ信号に変換する。また、映像信号処理装置は、色変換後RGB信号変換手段によって、色変換後XYZ信号を、RGB色空間で表現された色変換後RGB信号に変換する。このRGB信号は、ディスプレイ、ビデオやカメラ等の幅広い機器に対応する。さらに、映像信号処理装置は、ガンマ補正手段によって、色変換後RGB信号を、ガンマ補正してガンマ補正後色変換後RGB信号を出力する。これによって、色変換処理した映像信号を受信した機器で個別にガンマ補正を行うことを防止できる。
また、前記した課題を解決するため、請求項4に係る映像信号処理方法は、RGB色空間で表現された色変換前視覚RGB信号を人間の視覚感度に沿った色信号に変換する映像信号処理装置において、前記色変換前視覚RGB信号を、CIECAM02近似式としての式(1)によって、RGB色空間で表現された色変換後視覚RGB信号に変換するCIECAM02近似変換ステップ、を備える構成とした。
但し、式(1)において、R,G,Bは前記色変換前視覚RGB信号、R,G,Bは前記色変換後視覚RGB信号、Pは色変換前の明るさに関する係数、Qは色変換前の彩度に関する係数を表す。
また、前記した課題を解決するため、請求項5に係る映像信号処理プログラムは、RGB色空間で表現された色変換前視覚RGB信号を人間の視覚感度に沿った色信号に変換するために、コンピュータを、前記色変換前視覚RGB信号をCIECAM02近似式としての式(1)によって、RGB色空間で表現された色変換後視覚RGB信号に変換するCIECAM02近似変換手段、として機能させる構成とした。
但し、式(1)において、R,G,Bは前記色変換前視覚RGB信号、R,G,Bは前記色変換後視覚RGB信号、Pは色変換前の明るさに関する係数、Qは色変換前の彩度に関する係数を表す。
本発明に係る映像信号処理装置、その方法及びそのプログラムによれば、以下のような優れた効果を奏する。請求項1,2,4,5に係る発明によれば、計算量の少ないCIECAM02近似式を用いるために、演算時間が短く、簡易な構成で、CIECAM02モデルと略等しい色変換処理を行うことが可能となる。また、請求項3に係る発明によれば、RGB信号が入力可能であると共にRGB信号を出力するために、ディスプレイ、ビデオやカメラ等の幅広い機器に対応でき、汎用性を高くすることができる。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段及び同一の部材には同一の符号を付し、説明を省略した。
[映像信号処理装置の構成]
図1を参照して、映像信号処理装置の構成について説明する。図1は、本発明の本実施形態に係る映像信号処理装置のブロック図である。映像信号処理装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)及び入出力インターフェースから構成される。また、映像信号処理装置1は、後記する各種機能を実現するために、映像信号変換手段10と、CIECAM02近似変換手段20と、色変換後XYZ信号変換手段30と、色変換後RGB信号変換手段40と、ガンマ補正手段50と、入出力手段60と、記憶手段70と、を備える。
映像信号変換手段10は、外部から入力された映像信号を、RGB色空間で表現された色変換前視覚RGB信号に変換するものである。例えば、映像信号変換手段10は、逆ガンマ補正手段11と、色変換前XYZ信号変換手段12と、色変換前RGB信号変換手段13と、を備える。
逆ガンマ補正手段11は、入力された色変換前RGB信号を、逆ガンマ補正して逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を出力するものである。この場合、逆ガンマ補正手段11は、式(3)を用いて、色変換前RGB信号を逆ガンマ補正後色変換前RGB信号に逆ガンマ補正し、色変換前XYZ信号変換手段12に出力する。
但し、式(3)において、E,E,Eは逆ガンマ補正後色変換前RGB信号、E’,E’,E’は色変換前RGB信号を表す。
色変換前XYZ信号変換手段12は、逆ガンマ補正手段11によって逆ガンマ補正された逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を、XYZ色空間で表現された色変換前XYZ信号に変換するものである(マトリクス変換)。この場合、色変換前XYZ信号変換手段12は、式(4)を用いて、逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を色変換前XYZ信号に変換し、色変換前RGB信号変換手段13に出力する。
但し、式(4)において、X,Y,Zは色変換前XYZ信号、E,E,Eは逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を表す。
色変換前RGB信号変換手段13は、色変換前XYZ信号変換手段12によって変換された色変換前XYZ信号を、色変換前視覚RGB信号に変換してCIECAM02近似変換手段20に出力するものである(マトリクス変換)。この場合、色変換前RGB信号変換手段13は、式(5)を用いて、色変換前XYZ信号を色変換前視覚RGB信号に変換する。
但し、式(5)において、R,G,Bは色変換前視覚RGB信号、X,Y,Zは色変換前XYZ信号を表す。
CIECAM02近似変換手段20は、映像信号変換手段10によって変換された色変換前視覚RGB信号を、CIECAM02近似式としての式(1)によって、RGB色空間で表現された色変換後視覚RGB信号に変換し、色変換後XYZ信号変換手段30に出力するものである。
但し、式(1)において、R,G,Bは前記色変換前視覚RGB信号、R,G,Bは前記色変換後視覚RGB信号、Pは色変換前の明るさに関する係数、Qは色変換前の彩度に関する係数を表す。
また、この演算の前に、CIECAM02近似変換手段20は、色変換前の明るさに関する係数P及び色変換前の彩度に関する係数Qを、式(2)を用いて算出しておいても良い。
但し、式(2)において、Piは色変換前の明るさ、Pi-maxは色変換前の明るさの最大値、C〜Cは視環境によって定まる係数、hは色変換前の色相、Cは色変換前の彩度を表す。
ここで、視環境によって定まる係数C〜Cは、以下のように決定しても良い。ある映像信号をCIECAM02モデルで色変換処理した結果と、その映像信号を映像信号処理装置1で色変換処理した結果とを対比し、両結果の色の見えが略等しくなるように視環境によって定まる係数C〜Cの値をそれぞれ変更する。例えば、ピーク輝度が3000cd/m、かつ、室内光の条件下で撮影した映像信号を、ピーク輝度が100cd/m、かつ、暗室の条件下で見る場合、視環境によって定まる係数C=0.2、視環境によって定まる係数C=0.6、視環境によって定まる係数C=−0.1、視環境によって定まる係数C=0.02、視環境によって定まる係数C=0.2となる。なお、視環境によって定まる係数C〜Cは、上記値に限定されない。
色変換後XYZ信号変換手段30は、CIECAM02近似変換手段20によって変換された色変換後視覚RGB信号を、XYZ色空間で表現された色変換後XYZ信号に変換するものである(マトリクス変換)。この場合、色変換後XYZ信号変換手段30は、式(6)を用いて、色変換後視覚RGB信号を色変換後XYZ信号に変換し、色変換後RGB信号変換手段40に出力する。
但し、式(6)において、X,Y,Zは色変換後XYZ信号、R,G,Bは色変換後視覚RGB信号を表す。
色変換後RGB信号変換手段40は、色変換後XYZ信号変換手段30によって変換された色変換後XYZ信号を、RGB色空間で表現された色変換後RGB信号に変換するものである(マトリクス変換)。この場合、色変換後RGB信号変換手段40は、式(7)を用いて、色変換後XYZ信号を色変換後RGB信号に変換し、ガンマ補正手段50に出力する。
但し、式(7)において、E,E,Eは色変換後RGB信号、X,Y,Zは色変換後XYZ信号を表す。
ガンマ補正手段50は、色変換後RGB信号変換手段40によって変換された色変換後RGB信号を、ガンマ補正してガンマ補正後色変換後RGB信号を出力するものである。この場合、ガンマ補正手段50は、式(8)を用いて、色変換後RGB信号をガンマ補正後色変換後RGB信号にガンマ補正する。なお、映像信号処理装置1は、ガンマ補正後色変換後RGB信号を出力することに限定せず、他の色空間で表現された信号を出力しても良い。
但し、式(8)において、E’,E’,E’はガンマ補正後色変換後RGB信号、E,E,Eは色変換後RGB信号を表す。
入出力手段60は、LANポート、ディスプレイ端子等を備え、他のコンピュータ等からの映像信号を逆ガンマ補正手段11に出力すると共に、ガンマ補正手段50からのガンマ補正後色変換後RGB信号を他のコンピュータやディスプレイに出力するものである。なお、図1では、説明の都合上、入出力手段60を一体に表示しているが、個別に構成しても良い。
記憶手段70は、視環境によって定まる係数C〜Cやその他の映像信号処理装置1の動作に必要となるデータを記憶するものである。また、映像信号処理装置1は、映像信号処理装置1を操作するためのキーボードやマウスを備えても良い。
なお、映像信号処理装置1は、ガンマ補正されていないRGB信号が入力される場合、逆ガンマ補正手段11を備えなくとも良い。また、XYZ信号が入力されるのであれば、映像信号処理装置1は、逆ガンマ補正手段11及び色変換前XYZ信号変換手段12を備えなくとも良い。また、色変換前視覚RGB信号(式(4)参照)が入力される場合、映像信号処理装置1は、逆ガンマ補正手段11、色変換前XYZ信号変換手段12及び色変換前RGB信号変換手段13を備えなくとも良い。さらに、HSV信号、YUV信号、L等の他の色空間で表現された信号が映像信号として入力される場合、映像信号処理装置1は、これら他の色空間で表現された信号を色変換前視覚RGB信号に変換する手段を備えても良い。
また、ガンマ補正せずにRGB信号を出力する場合、映像信号処理装置1は、ガンマ補正手段50を備えなくとも良い。また、XYZ信号を出力する場合、映像信号処理装置1は、色変換後RGB信号変換手段40及びガンマ補正手段50を備えなくとも良い。また、色変換処理を行った信号をそのまま出力する場合、映像信号処理装置1は、色変換後XYZ信号変換手段30、色変換後RGB信号変換手段40及びガンマ補正手段50を備えなくとも良い。さらに、色変換処理を行った信号を他の色空間で表現された信号に変換して出力する場合、映像信号処理装置1は、色変換後視覚RGB信号をこれら他の色空間で表現された信号に変換する手段を備えても良い。
[映像信号処理装置の動作]
図2を参照して、映像信号処理装置の動作について説明する(適宜図1参照)。図2は、図1の映像信号処理装置の動作を示すフローチャートである。まず、映像信号処理装置1は、逆ガンマ補正手段11によって、色変換前RGB信号を逆ガンマ補正して逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を出力する(ステップS1)。また、映像信号処理装置1は、色変換前XYZ信号変換手段12によって、逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を色変換前XYZ信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS2、)。また、映像信号処理装置1は、色変換前RGB信号変換手段13によって、色変換前XYZ信号を色変換前視覚RGB信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS3)。さらに、映像信号処理装置1は、CIECAM02近似変換手段20によって、色変換前視覚RGB信号を色変換後視覚RGB信号に変換する(ステップS4)。
以下、図3を参照して、図2のCIECAM02近似変換処理(ステップS4)の詳細について説明する。図3は、図2のCIECAM02近似変換処理の詳細を示すフローチャートである。まず、映像信号処理装置1は、記憶手段70から視環境によって定まる係数C〜Cを読み出す。そして、映像信号処理装置1は、CIECAM02近似変換手段20が、式(2)を用いて、色変換前の明るさPi、色変換前の色相h及び色変換前の彩度Cを算出する(ステップS41)。
ステップS41に続いて、映像信号処理装置1は、CIECAM02近似変換手段20が、式(2)を用いて、色変換前の明るさに関する係数P及び色変換前の彩度に関する係数Qを算出する(ステップS42)。さらに、映像信号処理装置1は、CIECAM02近似変換手段20が、式(1)を用いて、ステップS3で変換した色変換前視覚RGB信号を、色変換後視覚RGB信号に変換する(ステップS43)。以上のように、映像信号処理装置1は、CIECAM02近似変換処理を3ステップで行う。
図2に戻り、映像信号処理装置1の動作について説明を続ける。図2のステップS4に続いて、映像信号処理装置1は、色変換後XYZ信号変換手段30によって、色変換後視覚RGB信号を色変換後XYZ信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS5)。また、映像信号処理装置1は、色変換後RGB信号変換手段40によって、色変換後XYZ信号を色変換後RGB信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS6)。さらに、映像信号処理装置1は、ガンマ補正手段50によって、色変換後RGB信号をガンマ補正してガンマ補正後色変換後RGB信号を出力する(ステップS7)。
なお、本実施形態において、映像信号処理装置1を独立した装置として説明したが、本発明に係る映像信号処理装置は、ディスプレイ、ビデオ、カメラ等の機器に組み込んでも良い。また、映像信号処理装置1は、一般的なコンピュータを、前記した各手段として機能させるプログラムによって動作させることもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布しても良い。
[比較例]
図4を参照して、CIECAM02モデルによる色変換処理と比べ、映像信号処理装置1でのCIECAM02近似変換処理が如何に簡易であるかについて説明する。図4は、CIECAM02モデルによる色変換処理を示すフローチャートである。以下、CIECAM02モデルによる色変換処理を行う装置を色変換装置と記す。まず、色変換装置は、映像信号処理装置1と同様に、式(3)を用いて、入力されたRGB信号を逆ガンマ補正する(ステップS101)。また、色変換装置は、映像信号処理装置1と同様に、式(4)を用いて、逆ガンマされたRGB信号をXYZ信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS102)。さらに、色変換装置は、映像信号処理装置1と同様に、式(5)を用いて、XYZ信号をRGB信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS103)。
ここで、色変換装置は、後記するステップS104〜ステップS117で、CIECAM02モデルを用いた色変換処理を行う。色変換装置は、式(101)によって、順応係数D算出する(ステップS104)。
但し、式(101)において、Dは順応係数、Fは観視条件による係数、Lはピーク輝度を表す。
ステップS104に続いて、色変換装置は、式(102)によって、重み付けした色順応後のRGB信号を算出する(ステップS105)。
但し、式(102)において、R,G,Bは重み付けした色順応後のRGB信号、R,G,Bは視覚RGB信号、Dは順応係数、R,G,Bは基準白色でのRGB信号、Yは基準白色での輝度を表す。
ステップS105に続いて、色変換装置は、式(103)によって、所定の係数k等を算出する(ステップS106)。
但し、式(103)において、k,F,n,Nbb,Ncb,zは所定の係数、Yは背景輝度、Yは基準白色での輝度、Lはピーク輝度を表す。
ステップS106に続いて、色変換装置は、式(104)によって、重み付けした色順応後のRGB信号をHPE色空間で表現されたRGB信号に変換する(ステップS107)。
但し、式(104)において、R’,G’,B’はHPE色空間で表現されたRGB信号、R,G,Bは重み付けした色順応後のRGB信号を表す。
ステップS107に続いて、色変換装置は、式(105)によって、HPE色空間で表現されたRGB信号をPost−adaptation−non−linear圧縮する(ステップS108)。
但し、式(105)において、R’,G’,B’は圧縮されたRGB信号、R’,G’,B’はHPE色空間で表現されたRGB信号、Fは所定の係数を表す。
ステップS108に続いて、色変換装置は、式(106)によって、所定の係数a,b等を算出する(ステップS109)。
但し、式(106)において、a,b,e,h,hは所定の係数、R’,G’,B’は圧縮されたRGB信号を表す。
ステップS110では、色変換装置は、式(107)によって、無彩色応答Aを算出する。また、色変換装置は、式(108)によって、明度J(白に対する明るさ)を算出する。
但し、式(107)において、Aは無彩色応答、R’,G’,B’は圧縮されたRGB信号、Nbbは所定の係数を表す。
但し、式(108)において、Jは明度、Aは無彩色応答、Aは基準白色での無彩色応答、a,b,e,N,Ncbは所定の係数、R’,G’,B’は圧縮されたRGB信号を表す。
また、ステップS110では、色変換装置は、式(109)によって、明るさQ(光量の多さに関する視覚度)を算出する。さらに、色変換装置は、式(110)によって、彩度Mを算出する。
但し、式(109)において、Qは明るさ、Cは彩度、Aは無彩色応答、Aは基準白色での無彩色応答、Jは明度を表す。
但し、Mは視覚による彩度、Cは彩度、Fは所定の係数を表す。
また、ステップS110では、色変換装置は、表1及び式(111)によって、h<h<hi+1の関係を満たすように所定の係数i等を算出する。さらに、色変換装置は、式(112)によって、色相Hを算出する(ステップS110)。
但し、式(111)において、h,hは所定の係数を表す。
但し、式(112)において、Hは色相、e,e,h,hは所定の係数を表す。
また、ステップS111〜ステップS117のそれぞれでは、色変換装置は、式(101)〜式(112)の逆変換処理を行う。また、色変換装置は、映像信号処理装置1と同様に、式(6)を用いて、RGB信号をXYZ信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS118)。また、色変換装置は、映像信号処理装置1と同様に、式(7)を用いて、XYZ信号をRGB信号に変換(マトリクス変換)する(ステップS119)。さらに、色変換装置は、映像信号処理装置1と同様に、式(8)を用いて、RGB信号をガンマ補正する(ステップS120)。
以上、色変換装置は、ステップS104〜ステップS117(計14ステップ)の演算によってCIECAM02モデルでの色変換処理を実現する。図4に示すように、CIECAM02モデルでの色変換処理は、非常に複雑であり、これを実現する色変換装置には、高い性能が要求され、演算時間も長くなる。一方、図1の映像信号処理装置1は、図3に示すように、ステップS41〜ステップS43(計3ステップ)で、色信号の変換を可能とする。このように、映像信号処理装置1は、その計算量が色変換装置の計算量の1/4以下であり、演算時間を短縮できると共に簡易な構成とすることが可能となる。
また、図5を参照して、CIECAM02モデルによる色変換処理の結果と本発明に係る映像信号処理装置で色変換処理の結果を例示して説明する。図5(a)は色変換処理を行う前の映像(原映像)であり、図5(b)はその原映像をCIECAM02モデルで色変換処理を行った後の映像であり、図5(c)はその原映像を本発明に係る映像信号処理装置で色変換処理を行った後の映像である。図5(b)及び図5(c)に示すように、同じ映像を、映像信号処理装置1で色変換処理を行った場合と色変換装置で色変換処理を行った場合とで見比べても、肉眼では、両映像の見えの差異を判別することができない。
本発明の本実施形態に係る映像信号処理装置のブロック図である。 図1の映像信号処理装置の動作を示すフローチャートである。 図2のCIECAM02近似変換処理の詳細を示すフローチャートである。 CIECAM02モデルによる色変換処理を示すフローチャートである。 (a)は色変換処理を行う前の映像(原映像)であり、(b)はその原映像をCIECAM02モデルで色変換処理を行った後の映像であり、(c)はその原映像を本発明に係る映像信号処理装置で色変換処理を行った後の映像である。
符号の説明
1 映像信号処理装置
10 映像信号変換手段
11 逆ガンマ補正手段
12 色変換前XYZ信号変換手段
13 色変換前RGB信号変換手段
20 CIECAM02近似変換手段
30 色変換後XYZ信号変換手段
40 色変換後RGB信号変換手段
50 ガンマ補正手段
60 入出力インターフェース
70 記憶手段

Claims (5)

  1. RGB色空間で表現された色変換前視覚RGB信号を人間の視覚感度に沿った色信号に変換する映像信号処理装置において、
    前記色変換前視覚RGB信号を、CIECAM02近似式としての式(1)によって、RGB色空間で表現された色変換後視覚RGB信号に変換するCIECAM02近似変換手段、
    を備えることを特徴とする映像信号処理装置。
    但し、式(1)において、R,G,Bは前記色変換前視覚RGB信号、R,G,Bは前記色変換後視覚RGB信号、Pは色変換前の明るさに関する係数、Qは色変換前の彩度に関する係数を表す。
  2. 前記CIECAM02近似変換手段は、前記色変換前の明るさに関する係数P及び前記色変換前の彩度に関する係数Qを、式(2)を用いて算出することを特徴とする請求項1に記載の映像信号処理装置。
    但し、式(2)において、Piは色変換前の明るさ、Pi-maxは色変換前の明るさの最大値、C〜Cは視環境によって定まる係数、hは色変換前の色相、Cは色変換前の彩度を表す。
  3. 外部から入力された色変換前RGB信号を、逆ガンマ補正して逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を出力する逆ガンマ補正手段と、
    前記逆ガンマ補正手段によって逆ガンマ補正された前記逆ガンマ補正後色変換前RGB信号を、XYZ色空間で表現された色変換前XYZ信号に変換する色変換前XYZ信号変換手段と、
    前記色変換前XYZ信号変換手段によって変換された前記色変換前XYZ信号を、前記色変換前視覚RGB信号に変換して前記CIECAM02近似変換手段に出力する色変換前RGB信号変換手段と、
    前記CIECAM02近似変換手段によって変換された前記色変換後視覚RGB信号を、XYZ色空間で表現された色変換後XYZ信号に変換する色変換後XYZ信号変換手段と、
    前記色変換後XYZ信号変換手段によって変換された前記色変換後XYZ信号を、RGB色空間で表現された色変換後RGB信号に変換する色変換後RGB信号変換手段と、
    前記色変換後RGB信号変換手段によって変換された前記色変換後RGB信号を、ガンマ補正してガンマ補正後色変換後RGB信号を出力するガンマ補正手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の映像信号処理装置。
  4. RGB色空間で表現された色変換前視覚RGB信号を人間の視覚感度に沿った色信号に変換する映像信号処理装置において、
    前記色変換前視覚RGB信号を、CIECAM02近似式としての式(1)によって、RGB色空間で表現された色変換後視覚RGB信号に変換するCIECAM02近似変換ステップ、
    を備えることを特徴とする映像信号処理方法。
    但し、式(1)において、R,G,Bは前記色変換前視覚RGB信号、R,G,Bは前記色変換後視覚RGB信号、Pは色変換前の明るさに関する係数、Qは色変換前の彩度に関する係数を表す。
  5. RGB色空間で表現された色変換前視覚RGB信号を人間の視覚感度に沿った色信号に変換するために、コンピュータを、
    前記色変換前視覚RGB信号を、CIECAM02近似式としての式(1)によって、RGB色空間で表現された色変換後視覚RGB信号に変換するCIECAM02近似変換手段、
    として機能させることを特徴とする映像信号処理プログラム。
    但し、式(1)において、R,G,Bは前記色変換前視覚RGB信号、R,G,Bは前記色変換後視覚RGB信号、Pは色変換前の明るさに関する係数、Qは色変換前の彩度に関する係数を表す。
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