JP4986077B2 - 二次電池用集電箔及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン電池等の二次電池において、電極体の構成要素である電極集電体として用いられる集電箔及びその製造方法に関する。
近年、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池その他の二次電池は、車両搭載用電源、或いはパソコン及び携帯端末の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン電池等のリチウム二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく利用できるものとして期待されている。
リチウムイオン電池では、正極活物質からなる正極と負極活物質からなる負極との間で、リチウムイオンを授受することで充放電が行われる。この種の二次電池は、典型的には、上記リチウムイオンを吸蔵及び放出し易い材料からなる電極活物質(電極活物質層)が導電性部材からなる電極集電体表面に保持された(形成された)構成の電極体を備えている。例えば、リチウムと1種又は2種以上の金属元素を含むリチウム複合酸化物は、正極活物質の材料として好適に用いられる。グラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料は負極活物質として好適に用いられる。また、正極集電体としてアルミニウムまたはアルミニウム合金を主体とするシート状または箔状の部材が、負極集電体として銅等を主体とするシート状または箔状の部材が、それぞれ好適に用いられる。
かかる構成の電極体を備えたリチウム二次電池を製造するにあたり、電極集電体表面と電極活物質層との間に薄膜層を形成することで、電極集電体の表面と電極活物質との間の導電性を向上させて、電池の内部抵抗の低下を図ることがある。例えば、特許文献1には、アルミニウムからなる正極集電体と正極活物質層との間に、導電性向上を目的としてカーボン薄膜層が形成された電池が記載されている。同様の先行技術として特許文献2及び3が挙げられる。
特開平11−250900号公報 特開平10−106585号公報 特開2002−352796号公報
電極集電体がアルミニウムや銅等の金属箔体から構成される箔状集電体(集電箔)であるとき、この表面に導電性向上、腐食防止、等の目的でカーボン等の薄膜層を形成すると、一般的には集電体材料(金属)の熱膨張率は薄膜材料(カーボン)よりも大きいので、薄膜層形成時(成膜時)の温度から室温に戻したときに熱応力が発生する。この結果、上記薄膜層は圧縮応力を受け、集電箔にシワが発生する虞がある。
また、例えばアルミニウム箔からなる集電箔では、この集電箔表面にカーボンの薄膜層を形成すると、アルミニウムとカーボンとの密着性が低く、カーボンの薄膜層が上記アルミニウム箔から剥離する虞がある。特許文献1では、エッチングしたアルミニウム箔表面に被膜層(カーボンの薄膜層に相当)を成膜し、両者の密着性向上を図っている。しかし、この方法では、集電箔製造時における上記密着性を高めることは可能であるが、実使用環境下では、カーボン薄膜層にピンホール等の欠陥部が生じやすいため、該欠陥部から徐々にアルミニウム酸化膜が形成されていき、結果、上記被膜層が剥離する虞がある。
そこで本発明は、上記カーボン薄膜層を備えた二次電池用集電箔の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、カーボン薄膜層の剥離が抑制された二次電池用集電箔を提供することである。また、他の目的は、そのような二次電池用集電箔を好適に製造する方法を提供することである。また、他の目的は、そのような二次電池用集電箔を備えるリチウムイオン電池等の二次電池を提供することである。
上記目的を実現するべく本発明によって二次電池の電極集電体として用いられる集電箔が提供される。この二次電池用集電箔は、導電性を有する金属箔体と該金属箔体に成膜されたカーボンの薄膜層とを備える。そして、前記金属箔体と前記カーボン薄膜層との間には、該金属箔体及びカーボン薄膜層のいずれとも密着する金属中間層が形成されている。
かかる構成の二次電池用集電箔では、金属箔体とカーボンの薄膜層との間に、金属箔体とカーボンの両方に対して密着する金属中間層が形成されている。このため、上記二次電池用集電箔では、上記金属中間層を介して上記金属箔体及びカーボン薄膜層同士の密着状態が維持されて、カーボンの薄膜層の金属箔体からの剥離が抑制され得る。これにより、本構成の二次電池用集電箔を用いることによって、長期にわたって良好な電池性能を維持する高耐久性のリチウムイオン電池その他の二次電池を提供することができる。
本発明を好適に適用し得る二次電池用集電箔の形態の一つとして、リチウムイオン電池の正極集電体として用いられる集電箔が挙げられる。即ち、本発明に係る正極集電箔の好ましい一態様では、前記金属中間層は、リチウムイオン電池の充電時における正極電位の下で溶解しない金属種により構成される。また、前記金属種は、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、及びW(タングステン)のうちのいずれかの金属種であることが特に好ましい。
リチウムイオン電池の正極は、充電時にアノード分極されて(酸化反応が起こるように電極に電位が正方向に印加されて)高電位となり、放電時にカソード分極されて(還元反応が起こるように電極に電位を負方向に印加されて)低電位となる。例えば、コバルト酸リチウムを正極活物質として含む正極の電極電位(正極電位)は、充放電のサイクルを通じて、金属リチウムを基準として2.5V〜4.5Vの範囲内に納まり得る。このように、リチウム基準で4Vを超すような高電位の環境下に曝されると、金属によっては腐食して電解液中に溶出する虞がある。
かかる金属中間層を構成する金属種(好ましくはNb、Ta、Zr、Hf、W)は耐食性に優れている。上記金属種が電解液と接触した状態で、充電時における正極電位下に曝されても、上記金属種はイオン化されにくく溶解しない。したがって、例えば、かかる正極集電箔を用いたリチウムイオン電池の使用時において、上記正極集電箔表面に成膜されたカーボン薄膜層に欠陥部が生じていた場合、上記金属種は電解液中に溶出せず、該金属種からなる金属中間層に覆われた金属箔体は電解液との接触を免れ得る。結果、上記金属箔体が上記電解液中に溶出して(腐食して)電池性能が低下する虞がなくなり、高信頼性(或いは高耐久性)の電池を構築することができる。
本発明を好適に適用し得る二次電池用集電箔の別の形態の一つとして、リチウムイオン電池の負極集電体として用いられる集電箔が挙げられる。本発明に係る負極集電箔の好ましい一態様では、前記金属中間層は、リチウムイオン電池の放電時における負極電位の下で溶解しない金属種、または充電時における負極電位の下でリチウムと合金化しない金属種により構成される。また、前記金属種は、Cu及び/又はNiであることが好ましい。
リチウムイオン電池の負極は、放電時にアノード分極されて高電位となり、充電時にカソード分極されて低電位となる。例えば、炭素(黒鉛)を負極活物質として含む負極の電極電位(負極電位)は、充放電のサイクルを通じて、金属リチウムを基準として0V〜3.0Vの範囲内に収まり得る。二次電池の放電時に負極電位が上昇すると、金属によっては、腐食して電解液中に溶出する虞がある。一方、充電時に負極電位が下降すると、金属によっては、還元された金属リチウムと合金化する虞がある。
かかる金属中間層を構成する金属種(好ましくは、Cu及び/又はNi)は、電解液と接触した状態で放電時における負極電位下に曝されても、イオン化されにくく、電解液中に溶出しない。このため、かかる負極集電箔を用いたリチウムイオン電池の使用時において、上記負極集電箔表面に成膜されたカーボン薄膜層に欠陥部が生じていた場合、上記金属種は電解液中に溶出せず、該金属種からなる金属中間層に覆われた金属箔体は電解液との接触を免れ得る。結果、上記金属中間層及び/又は上記金属箔体が上記電解液中に溶出して電池性能が低下する虞は解消され得る。また、上記負極集電箔が電解液と接触した状態で充電時の負極電位下に曝されても、上記金属中間層の金属種は、例えば上記カーボン薄膜層の欠陥部で還元された金属リチウムと反応して合金化しない。結果、正負極間で授受されるリチウムイオンが減少して電池性能が低下する虞がなくなり、高信頼性(或いは高耐久性)の電池を構築することができる。
本発明によれば、ここに開示されるいずれかの二次電池用集電箔からなる電極体を備えた二次電池が提供される。かかる二次電池は、上記効果を奏する電極体を少なくとも一方の電極として備えていることから、カーボンの薄膜層が集電箔から剥離する、金属中間層や金属箔体が溶解する、等の虞はなく、長期にわたって良好な電池性能を維持するものとなり得る。
このような二次電池は、例えば自動車等の車両に搭載される電池として好適である。すなわち、本発明により、ここに開示される二次電池(複数の二次電池が接続された組電池を含む)を備える車両が提供される。特に、かかる二次電池が軽量で高エネルギー密度が得られるリチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)であって、該リチウム二次電池を動力源(典型的には、ハイブリッド車両又は電気車両の動力源)として備える車両(例えば自動車)が好適である。
また、本発明は上記目的を実現するべく、二次電池の電極集電体として用いられる集電箔を製造する方法を提供する。この製造方法は、導電性を有する金属箔体を用意すること、前記金属箔体の表面に、該金属箔体及びカーボンから成る薄膜のいずれとも密着する金属から成る金属中間層を形成すること、及び前記金属中間層の表面にカーボン薄膜層を形成すること、を包含する。
かかる製造方法によって得られる二次電池用集電箔は、上記金属中間層を介して金属箔体とカーボンの薄膜層とが強く密着しており、カーボンの薄膜層が金属箔体から剥離するのを抑制し得る。また、かかる二次電池用集電箔からなる電極体を備えた二次電池は、その使用時(充放電時)において、上記金属中間層を構成する金属種及び/又は金属箔体が溶解して電解液中に溶出すること、または金属リチウムと合金化することが防止されるので、良好な電池性能を維持し得る。即ち、本発明の製造方法により得られた集電箔を使用することを特徴とする、高性能、高耐久性の二次電池(リチウムイオン電池等)を製造する方法が、本発明により提供される。
ここに開示される集電箔製造方法の好ましい一態様では、前記金属中間層の形成は、所定の金属種からなる蒸着用金属材料を使用した金属蒸着により行われ、ここで該金属蒸着は、該金属種から形成される前記金属中間層の内部応力が引張り応力となる条件で実施される。
かかる方法によれば、金属蒸着によって金属箔体表面に所定の金属種の金属中間層が均一な厚さで形成される(成膜される)とともに、形成される該金属中間層の内部応力が引張応力となる条件下で成膜が実施されることによって、該金属中間層の表面に成膜されるカーボンの薄膜層が圧縮応力を有しても、該圧縮応力は、前記金属中間層の有する引張り応力によって緩和される。この結果、上記集電箔全体として受ける内部応力は相殺されて、上記集電箔にシワ等が発生するのを防止することができる。
また、好ましくは、前記金属蒸着はスパッタ蒸着により行われ、ここでスパッタガス圧は、前記形成される金属中間層の内部応力が引張り応力となるように設定される。スパッタ蒸着は、典型的には、真空チャンバー内に薄膜を構成するための所望の金属種からなる蒸着用金属材料をターゲットとして設置し、イオン化させた希ガス元素(典型的にはアルゴン)をターゲットに衝突させ、該ターゲット表面から叩き出されたターゲット原子を基材に堆積させることで成膜する方法である。かかる方法は、(i).ターゲット原子の持つエネルギーが大きい、(ii).基材への付着力(密着力)の強い膜の作製が可能である、(iii).高融点の物質でも比較的容易に成膜し得る、(iv).実行時間の調節だけで膜厚を制御可能であること、等の利点を有し、上記金属蒸着を行う手段として好ましく採用され得る。また、かかるスパッタ蒸着では、上記希ガス元素(スパッタガス)のガス圧条件を変化させるのみで上記金属中間層の内部応力を調整可能であり、上記内部応力を容易に引張り応力に調整し得る。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、本発明の実施に必要な事柄(例えば、電極活物質の製造方法、電極活物質を含むペースト状組成物の調製方法、リチウム二次電池その他の電池の構築に係る一般的技術等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここに開示される二次電池用集電箔は、導電性を有する金属箔体と、該金属箔体に成膜されたカーボンの薄膜層と、上記金属箔体と上記カーボン薄膜層との間に形成された金属中間層とを備えるものである。上記金属箔体としては、従来の二次電池における電極集電体として通常用いられる金属材料であればよく、すなわち、導電性の良好な金属材料(例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、鉄、またはこれらを主成分とする合金等)からなるものを好ましく使用することができる。ここに開示される二次電池用集電箔は、上記金属箔体の選択によって正極及び負極のいずれの電極集電体としても用いられる。また、上記二次電池用集電箔からなる電極体は、種々の形態の二次電池(例えばリチウム二次電池)に備えられる電極として好ましく利用され得る。本発明に係る二次電池用集電箔からなる電極を用いて構築される二次電池の好ましい一態様として、捲回型の電極体を備える二次電池(例えばリチウム二次電池)が挙げられる。この態様において、アルミニウム製(アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金)等の金属箔体を正極用金属箔体、また、銅製(銅または銅を主成分とする合金)等の金属箔体を負極用金属箔体とし、各金属箔体に金属中間層及びカーボン薄膜層を設けて得られる正極集電箔又は負極集電箔を好ましく使用し得る。
以下、特に限定することを意図したものではないが、主としてアルミニウム製及び銅製の金属箔体を用いて、リチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)の正極体及び負極体用の各集電箔を製造する場合を例として本発明を詳細に説明する。なお、図1は、一実施形態に係る二次電池用集電箔Aの積層構造を示す断面図である。図2は、一実施形態に係るリチウムイオン電池100の構造を示す縦断面図である。図3は、上記リチウムイオン電池100を備えた車両(自動車)の一例を模式的に示す側面図である。
ここに開示されるリチウムイオン電池用集電箔の製造方法において、まず、導電性基材となる金属箔体として、例えば厚さ10μm〜30μm程度のアルミニウム製の金属箔体(ここではアルミニウム箔)及び銅製(ここでは銅箔)を用意する。アルミニウムの金属箔体は正極集電箔の構成要素として好ましく用いられ、銅製の金属箔体は負極集電箔の構成要素として好ましく用いられる。
次に、上記各金属箔体に所定の金属種からなる金属中間層を形成する。
アルミニウムの金属箔体の表面に形成される金属中間層として好ましい金属種は、該金属箔体との親和性及びカーボンとの親和性のいずれも良好で、該金属箔体及びカーボンのいずれとも強固に密着可能な性質を持つ金属種である。正極集電箔において、アルミニウムの金属箔体表面に形成される金属中間層として好ましい金属種としてTi、Zr、Hfのようなチタン族遷移金属が挙げられる。他の好ましい金属種としてNb、Taのようなバナジウム族遷移金属が挙げられる。或いは他の好ましい金属種としてWが挙げられる。これらの金属種は、上記性質に加えて、リチウムイオン電池の充電時における正極電位下におかれても(当該電位下で電解液に曝されても)溶解しない性質(電解液に対する耐食性)を有するので好ましい。この耐食性は、例えば、コバルト酸リチウムを正極活物質として含む正極電位(例えば充放電のサイクルにつき金属リチウムを基準として2.5V〜4.5Vの範囲)の下でも、電解液に溶解しない程度の性質をいう。
一方、銅の金属箔体の表面に形成される金属中間層として好ましい金属種は、Cu及び/又はNiである。これらの金属種は、上記の高い密着性に加えて、リチウムイオン電池の放電時における負極電位の下で溶解しない性質(電解液に対する耐食性)、又は充電時における負極電位の下でリチウムと合金化しない性質を有するので好ましい。即ち、これら金属種は、炭素(黒鉛)を負極活物質として含む負極電位(充放電のサイクルにつき金属リチウムを基準として0V〜3.0Vの範囲)の下でも、溶解したり合金化したりすることのない程度に化学的に安定な性質を有する。
このような金属中間層を金属箔体表面に形成する方法としては、公知の金属蒸着法、例えば物理蒸着法(PVD法、例えばスパッタリング(スパッタ蒸着)法)、化学蒸着法(CVD法、例えばプラズマCVD法)等を好ましく採用することができる。特にスパッタリング法による蒸着法が好ましい。スパッタ蒸着法は、真空チャンバー内に薄膜としてつけたい所定の金属種からなる蒸着用金属材料をターゲットとして設置し、高電圧を印加して放電することでイオン化して加速された希ガス元素(スパッタガス、典型的にはアルゴン)をターゲットに衝突させることによって、又は直接イオン銃でスパッタガスイオンをターゲットに衝突させることによってターゲット原子を叩き出し、該ターゲット表面から叩き出されたターゲット原子を基材に堆積させて薄膜を形成する方法である。かかるスパッタ蒸着法の方式として、上記スパッタガスをイオン化させる方法に応じて、直流スパッタ、高周波スパッタ、マグネトロンスパッタ、イオンビームスパッタ等が挙げられる。本発明に係る二次電池用集電箔においては、上記スパッタ蒸着法のいずれの方式を用いてもよいが、例えばマグネトロンスパッタ法は、スパッタガスのガス圧を広範囲に制御できる等の利点から、好ましく採用される。なお、このような蒸着法による金属中間層の形成は、バッチ処理方式又は連続処理方式の一般的な市販の真空蒸着装置を使用することで実施される。また、このような真空蒸着装置には、アッシング処理等の付随処理が同一真空チャンバー内で実施できる機能が搭載されていることがある。この場合には、例えば、スパッタ蒸着前の金属箔体表面に対して、アルゴン等によるアッシング処理を実施することができるので好ましい。1〜5分程度のアッシング処理を行うとアルミニウムの金属箔体表面に付着している圧延油等を洗浄し得る効果が認められるからである。
上記スパッタ蒸着法により形成された金属中間層(スパッタ薄膜層)の内部応力は、スパッタ条件、特にスパッタガス圧条件および膜厚に大きく左右される。このため、所定の膜厚で金属中間層を形成するには、スパッタガス圧条件を調節して上記内部応力を制御すればよい。ターゲットとなる金属種によって、そのスパッタガス圧の閾値は異なるが、一定の膜厚で成膜する際、典型的にはスパッタガスにアルゴンガスを用いる場合、このスパッタガス圧をある値(閾値)以上に上昇させると、形成されるスパッタ薄膜の内部応力は引張り応力となる傾向がある。この傾向は、スパッタガス圧が高ければ、ターゲット粒子(イオン)がスパッタガス粒子(イオン)と衝突する頻度(確率)の増加により大きく散乱され易く、基板に対する斜め入射成分が多くなるためだと考えられている。これと反対に、上記スパッタガス圧を低くすると、上記内部応力は圧縮応力となる傾向がある。この傾向は、スパッタガス圧が低ければ、ターゲット粒子(イオン)の平均自由行程が長くなって、基材(金属箔体)にまで到達する粒子の中に、エネルギーの高いターゲット粒子がより多く含まれるようになり、形成されるスパッタ薄膜中に上記ターゲット粒子が入り込んで緻密な膜になるためだと考えられている。
このようなスパッタガス圧条件としては、例えばアルゴンガス(Arガス)をスパッタガスとしてアルミニウムの金属箔体上に概ね膜厚50nm〜300nm程度のTiから成る金属中間層を形成する場合、成膜速度を0.05nm/s〜1.0nm/s程度として実施すると、0.3Pa以上(特に好ましくは0.5Pa以上)のスパッタガス圧(Arガス圧)であれば、成膜温度から常温に戻したときの内部応力が引張り応力となる好ましい金属中間層が形成される。これと同じ条件でNbの金属中間層を形成する際、好ましいスパッタガス圧は、1.0Pa以上(特に好ましくは1.06Pa以上)である。同様に、Taの金属中間層を形成する際の好ましいスパッタガス圧は3.0Pa以上である。また、Zrの金属中間層では、スパッタガス圧0.80Pa以上(特に好ましくは1.0Pa以上)、Hfの金属中間層では、スパッタガス圧0.8Pa以上、Wの金属中間層では、2.0Pa以上のスパッタガス圧であることが好ましい。
また、銅の金属箔体上に膜厚50nm〜300nmの範囲内でCu(銅)の金属中間層をスパッタ蒸着法にて形成する際、好ましいスパッタガス圧条件は、スパッタガスをArガスとし、成膜速度を0.1nm/s〜10nm/sとすると、0.25Pa以上である。このスパッタガス圧条件であれば、常温に戻したときに引張り応力を有するような好ましい金属中間層が形成され得る。
また、同じ条件でNiの金属中間層を形成する際、0.25Pa以上のスパッタガス圧が好ましい。
以上より、アルミニウムの金属箔体又は銅の金属箔体にスパッタ蒸着法により所定の金属種から成る金属中間層を形成する際には、所望する膜厚、及び上記金属種等に応じて、アルゴンガス等の希ガスのスパッタガス圧条件を調整し、金属中間層の内部応力を圧縮応力から引張り応力に傾くように制御する。
このように形成される金属中間層の厚さは、上記金属箔体の所定範囲を一様に覆い得る程度の厚さ以上であって、該金属中間層の上に形成される(成膜される)カーボン薄膜層の厚さに応じて、該カーボン薄膜層の圧縮応力を十分に緩和し得る程度の引張り応力を保持できる厚さであることが好ましい。例えば、カーボン薄膜層の厚さが30nm〜100nm程度の厚さであるときの好ましい金属中間層の厚さは、10nm〜100nmである。
また、上記金属箔体の表面に上記金属中間層が形成される範囲(領域)は、カーボン薄膜層が形成される予定の領域、すなわち、後述の電極活物質を含む活物質層が上記金属箔体(集電箔表面)上に形成される(塗布される)予定の領域を、少なくとも包含するように設定されることが好ましい。例えば、上記金属箔体の片面のみ(該片面の一部または全面)に上記活物質層が形成される場合には、該金属中間層は上記片面全面にわたって形成される態様であることが好ましい。一方、上記活物質が上記金属箔体の両面(該両面の一部または全面)に形成される場合には、該金属中間層は上記両面全面にわたって形成される態様であることが好ましい。以上、このようにして所定厚さの金属中間層を備えた金属箔体が得られる。
次に、上記金属中間層の表面に形成されるカーボン薄膜層について説明する。このカーボン薄膜層は、実質的に有機成分を含有しないカーボン薄膜であることが好ましく、実質的にカーボンのみからなるカーボン薄膜が特に好ましい。かかるカーボン薄膜の構造は特に限定されず、例えばアモルファス、グラファイト、またはこれらが混在した構造であってもよい。
このようなカーボン薄膜層を上記金属中間層表面に形成する方法としては、該金属中間層の形成方法と同様に、公知の蒸着法、例えばスパッタ蒸着等の物理蒸着法や、プラズマCVD等の化学蒸着法を好ましく採用することができる。ここで、カーボンをターゲットに用いて、スパッタ蒸着法により上記カーボン薄膜層を形成する際は、0.01Pa〜100Pa程度の減圧状態のスパッタガス(典型的にはアルゴン)の雰囲気下で実施されることが好ましく、特に好ましくは0.01〜1.0Paである。このように低いスパッタガス圧で蒸着されたカーボン薄膜層は緻密な膜構造を取り得る。ただし、このスパッタガス圧条件で蒸着された該カーボン薄膜層は、成膜温度(蒸着温度)から常温に戻したときの内部応力として圧縮応力を受ける。
上記カーボン薄膜層の厚さは、上記金属中間層が形成された金属箔体を一様に覆い得る程度の厚さであれば良く、5nm〜2000nmの範囲内とすることができる。通常、該カーボン膜の厚さは50nm〜100nm程度とすることが好ましい。なお、上記カーボン薄膜層の厚さは、蒸着時間等の蒸着条件等を調整することにより任意に制御できる。
また、上記カーボン薄膜層が形成される金属中間層表面の領域は、上述のように電極活物質を含む活物質層が形成される領域を少なくとも含み、かつ上記金属箔体表面に形成された上記金属中間層の領域を超えないことが好ましい。
このような製造方法の一例として、アルミニウムの金属箔体を0.3Paの減圧条件(真空度)下、印加電圧600V、アーク電流60Aの放電条件、真空チャンバー内温度150℃で3分間のアルゴンアッシング処理を実施した。その後ターゲットをTiにし、0.67Paの真空度、スパッタガスをアルゴンガス、上記放電条件及び上記真空チャンバー内温度(成膜温度)の下で30分間スパッタ蒸着を行うことにより、上記金属箔体表面上に100nmの金属中間層を形成した。次に、ターゲットをカーボンにし、真空度0.3Pa、上記スパッタガス、上記放電条件、及び上記成膜温度の下で3分間スパッタ蒸着を行うことにより、上記金属中間層表面上に70nmのカーボン薄膜層を形成した。
このような製造方法により製造される二次電池用集電箔Aは、図1に示されるような積層構造を有する。図1は、金属箔体1の片側表面に金属中間層2及びカーボン薄膜層3が順に積層された態様を示した図である。かかる二次電池用集電箔Aでは、金属箔体1とカーボン薄膜層3との間に形成された金属中間層2を介して、該金属箔体1とカーボン薄膜層3とが強力に密着している。このため、カーボン薄膜層3の金属箔体1からの剥離が抑制され得る。
また、成膜温度から常温にまで冷却される際に生じるカーボン薄膜層3の内部応力は圧縮応力であるが、同過程で生じる金属中間層2の内部応力が引張り応力であるために相殺されて、上記カーボン薄膜層3の圧縮応力は緩和される。結果、該圧縮応力による金属箔体1におけるシワの発生が防止されて、シワの発生に伴う電池性能の低下が防止され得る。
また、カーボン薄膜層3は、金属箔体1に形成された金属中間層2の領域を逸脱しない領域で、該金属中間層2の表面に形成される。また、上記金属中間層2を構成する金属種は、リチウムイオン電池の充放電反応に曝されても、電解液中に溶出したり金属リチウムと合金化する虞のない化学的に不活性なものである。このため、万一、該カーボン薄膜層3に欠陥部が生じても、その直下に存在する金属中間層2によって金属箔体1が電解液と接触することは避けられる。結果、上記金属中間層及び/又は金属箔体の溶解、又は劣化に伴う電池性能の低下が防止され得る。
次に、図2を参照にして、リチウムイオン電池100の構築(組立て)方法について説明する。リチウムイオン電池100の構築方法は、従来の構築方法と同様でよく、特に制限はない。以下に一例を示す。
電極体10は、アルミニウム製の金属箔体1(図1参照)を用いてなる上記二次電池用集電箔A(以下、単に「正極集電箔A」という。)表面に正極活物質層を有する正極シート11と、長尺シート状のセパレータ(図示せず)と、銅製の金属箔体1を用いてなる上記二次電池用集電箔A(以下、単に「負極集電箔A」という。)の表面に負極活物質層を有する負極シート12とから構成される。
正極集電箔Aに正極活物質層が形成された正極シート11、及び負極集電箔Aに負極活物質層が形成された負極シート12を、シート状のセパレータを間に挟みながら積層状に重ね合わせ、これを軸芯13の周囲に捲回することによって電極体10が作製される。なお、正極シート11および負極シート12のそれぞれにおいて、捲回する方向に沿う一方の端部(すなわち、シートの幅方向の一方の端部)には活物質層が塗布されておらず各集電箔A,Aがそれぞれ露出している。これらの露出部分同士が捲回電極体10の軸方向の両端部に対向するように配置して捲回する。
正極活物質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。好適例として、LiMn,LiCoO,LiNiO等のリチウム遷移金属酸化物が挙げられる。また、これらのリチウム遷移金属酸化物における遷移金属の一部が少なくとも1種以上の別の金属元素で置換されたリチウム複合酸化物でもよい。この正極活物質には、上記リチウム酸化物に加え、電子伝導性を向上させるための導電材(例えばアセチレンブラック)、結着剤或いは増粘剤としてのポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース等のバインダが含まれる。これらの混合物に溶剤または水を溶媒として加え、混練してペーストを調製する。得られた正極ペーストを、正極集電箔Aのカーボン薄膜層3が形成されている表面に均一に塗布し、該塗布物を適当な乾燥手段で乾燥する。乾燥後、必要に応じて適当なプレス処理を施して、正極活物質層の厚みや密度を適宜調整してもよい。このようにして、正極活物質層を有する正極シート11を作製する。
一方、負極シート12については、正極シート11と同様にして、負極活物質をペースト状に調製し、得られた負極ペーストを負極集電箔Aのカーボン薄膜層3が形成されている表面に均一に塗布、乾燥することにより負極活物質層を有する負極シート12を作製する。負極活物質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の1種または2種を特に限定なく使用することができる。例えばグラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属窒化物等が挙げられるが、特に好ましくは炭素系材料である。上記負極活物質には、上記の炭素系材料等の主成分に加え、スチレンブタジエンラバー、カルボキシメチルセルロース等のバインダが含まれる。これらの混合物も溶剤又は水が添加されて、上記負極ペーストに調製される。
正負の各電極シート11,12間に使用される好適なシート状のセパレータとしては多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されたものが挙げられる。なお、電解質として固体電解質もしくはゲル状電解質を使用する場合には、セパレータが不要な場合(すなわちこの場合には電解質自体がセパレータとして機能し得る。)があり得る。
軸芯13を使用する場合には、例えば、用いる電解質に対して耐性を示す各種ポリマー材料を適宜選択して作製すればよい。
電極体10の軸方向の一端部における露出した正極集電箔Aと正極集電端子40とを付設(接合)する。また、上記電極体10の他端部における露出した負極集電箔Aと負極集電端子50とを付設(接合)する。接合方法としては、例えば超音波溶接法等の各種溶接法が好適に採用される。例えば、電極体10の軸方向の各端部が所定幅だけ溶接装置のホーンとアンビルによって挟まれ、超音波溶接される。
正極集電端子40の構成材料として、好ましくは正極集電箔Aと同種の金属材料(好ましくはアルミニウム)である。一方、負極集電端子50の構成材料として、好ましくは負極集電箔Aと同種の金属材料(好ましくは銅)である。
次に、各集電端子40、50が軸方向の両端に付設された電極体10を、少なくとも一方が開口した電池容器20に収容する。図2に示されるリチウムイオン電池100では、電極体10は、正極集電端子40が開口部21から突出するように軸方向が垂直方向に沿うように収容されている。
次いで、上記電池容器20内にエチレンカーボネートやジエチルカーボネート等の非水溶媒にフッ素を構成元素とする各種リチウム塩(例えばLiPF)の電解質を溶解した電解液を注ぎ入れる。
最後に、電池容器20の開口部21を、中心部が穿孔された蓋体30によって閉塞する。蓋体30の中央部の穿孔に上記正極集電端子40を挿通させて、ナット31で蓋体30の上面から固定する。開口部21の周縁部と蓋体30の縁部とを溶接する。
電池容器20および蓋体30の材質は問わないが、軽量で熱伝導性が良好なアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属性材料が好ましい。また、電池容器20の形状も、直方体形状の角型(箱型)、円筒形状の円筒型等いずれでもよい。電池容器20が角型の場合には、電極体10を側面方向から押し潰し、扁平形状にして収容すればよい。なお、図2に示されるリチウムイオン電池100の電池容器20は、一方が閉じた有底の円筒体であり、正極集電端子40のみが電池容器20から突出した構成であるが、両端が開口して各開口端部から正極および負極の集電端子が突出した円筒型電池でもよい。
以上のようにして、リチウムイオン電池100が構築される。
本発明に係る二次電池用集電箔Aを備えた二次電池(例えばリチウムイオン電池)は、上述のように良好な電池性能を維持できることから、特に自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用電源として好適に使用され得る。したがって本発明は、図3に模式的に示されるように、かかる二次電池(複数の二次電池が接続された組電池を含む)100を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)Cを提供する。
一実施形態に係る二次電池用集電箔Aの積層構造を示す模式的な断面図である。 一実施形態に係るリチウム二次電池100の構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明に係る二次電池を備えた車両(自動車)の一例を模式的に示す側面図である。
符号の説明
A 二次電池用集電箔
正極集電箔
負極集電箔
C 車両(自動車)
1 金属箔体
2 金属中間層
3 カーボン薄膜層
10 電極体
11 正極シート
12 負極シート
20 電池容器
40 正極集電端子
50 負極集電端子
100 リチウムイオン電池(二次電池)

Claims (6)

  1. リチウムイオン電池の正極集電体として用いられる正極集電箔であって、
    導電性を有する金属箔体と該金属箔体に成膜されたカーボンの薄膜層とを備え、
    前記金属箔体と前記カーボン薄膜層との間には、該金属箔体及びカーボン薄膜層のいずれとも密着する金属中間層であって、Nb、Ta、Zr、Hf、及びWのうちのいずれかの金属種からなる金属中間層が形成されている、正極集電箔。
  2. 前記金属箔体はアルミニウム製である、請求項1に記載の正極集電箔。
  3. 前記金属種は、Nb若しくはTa、或いはWである、請求項1又は2に記載の正極集電箔。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の正極集電箔を備える、リチウムイオン電池。
  5. 二次電池の電極集電体として用いられる集電箔を製造する方法であって:
    導電性を有する金属箔体を用意すること;
    前記金属箔体の表面に、該金属箔体及びカーボンから成る薄膜のいずれとも密着する金属から成る金属中間層を形成すること;及び
    前記金属中間層の表面に、カーボン薄膜層を形成すること;
    を包含し、
    前記金属中間層の形成は、所定の金属種からなる蒸着用金属材料を使用した金属蒸着により行われ、ここで該金属蒸着は、該金属種から形成される前記金属中間層の内部応力が引張り応力となる条件で実施される、二次電池用集電箔の製造方法。
  6. 前記金属蒸着はスパッタ蒸着により行われ、ここでスパッタガス圧は、前記形成される金属中間層の内部応力が引張り応力となるように設定される、請求項5に記載の製造方法。
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