JP4984410B2 - 固体高分子型燃料電池用電極触媒層および固体高分子型燃料電池用膜電極複合体 - Google Patents

固体高分子型燃料電池用電極触媒層および固体高分子型燃料電池用膜電極複合体 Download PDF

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Description

本発明は固体高分子型燃料電池用電極触媒層および該電極触媒層を用いた固体高分子型
燃料電池用電極ならびに液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池に関するものである。
燃料電池は、排出物が少なく、かつ高エネルギー効率で環境への負担の低い発電装置で
ある。このため、近年の地球環境保護への高まりの中で再び脚光を浴びている。従来の大
規模発電施設に比べ、比較的小規模の分散型発電施設、自動車や船舶など移動体の発電装
置として、将来的にも期待されている発電装置である。また、小型移動機器、携帯用電子
機器の電源としても注目されており、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次
電池に替わり、携帯電話やパソコンなどのモバイル機器への搭載が期待されている。
固体高分子型燃料電池においては、水素ガスを燃料とする従来の固体高分子型燃料電池
(以下、PEFCと記載する)に加えて、液体燃料のメタノール水溶液を直接供給するダ
イレクトメタノール型燃料電池(以下、DMFCと記載する)も注目されている。DMF
Cは、従来のPEFCに比べて出力が低いものの、燃料が液体で改質器を用いないために、エネルギー密度が高くなり、一充填あたりの携帯機器の使用時間が長時間になるという
利点がある。
燃料電池は通常、発電を担う反応の起こるアノードとカソードの電極と、アノードとカ
ソード間のイオン伝導体となる電解質膜とが、膜―電極複合体(MEA)を構成し、この
MEAがセパレータによって挟まれたセルをユニットとして構成されている。ここで、電
極は、燃料液体や気体の供給や生成物の放出と集(給)電を行う電極基材(ガス拡散電極
あるいは集電体とも云う)と、実際に電気化学的反応場となる電極触媒層とから構成され
ている。
たとえば、固体高分子型燃料電池のアノード電極では、メタノール水溶液などの燃料が
アノード電極の触媒層で反応してプロトン、電子と二酸化炭素を生じ、電子は電極基材に
プロトンは高分子固体電解質へと伝導し、二酸化炭素は系外に排出される。このため、ア
ノード電極には、液体燃料の浸み込み、ガスの拡散性、電子伝導性、イオン伝導性が良好
なことが要求され、さらにはこれらの性能を維持するために化学的,物理的な安定性が求
められる。
一方、カソード電極では、酸素や空気などの酸化ガスがカソード電極の触媒層で、高分
子固体電解質から伝導してきたプロトンと、電極基材から伝導してきた電子とが反応して
水を生成する。このため、カソード電極においては、ガス拡散性、電子伝導性、イオン伝
導性とともに、生成した水を効率よく排出することも必要となる。特にDMFCにおいて
は、電解質膜を透過したメタノールと酸素あるいは空気などの酸化ガスがカソード電極の
触媒層で、二酸化炭素と水を生成する反応も起こる。このため、従来のPEFCよりも生
成水が多くなるため、さらに効率よく水を排出することが必要となり、アノード同様に、
これらの性能を維持するために化学的および物理的安定性が必要となる。
特に、液体燃料を用いるDMFCにおいては、電極触媒層に含まれるポリマには、液体
燃料に対して溶出あるいは膨潤せずに発電性能を維持する耐久性が求められる。ところが、従来は電極反応を促進するために、電極触媒層のポリマにはプロトン伝導性が必要と考えられており、イオン性基を有するポリマが用いられていた。このイオン性基を有するポリマは、一般的にはDMFCの液体燃料であるメタノール水溶液に対して、膨潤あるいは溶解する可能性があることからDMFCの耐久性向上の大きな課題となっていた。
DMFCの電極触媒層の耐メタノール性を向上した例としては、シランを含有した3次元架橋構造体および貴金属触媒を担持した炭素微粒子からなることを特徴とする電極触媒層からなる膜電極接合体が提案されている(特許文献1参照)。
一方、イオン性基を含まないポリマを電極触媒層バインダに用いる例もいくつかあるが、いずれもイオン性基を含むポリマとの混合物で用いられている。たとえば、イオン性基を含まないフッ素樹脂が溶媒中に分散した懸濁液とイオン性基を含むポリマの混合物をバインダとしている触媒層が提案されており(特許文献2参照)、また、触媒層中のポリマとして、イオン交換基を実質的に有しない溶媒可溶性含フッ素重合体とイオン性基を有する溶媒可溶性含フッ素重合体の混合物が(特許文献3参照)提案されている。
特開2003−178770号公報 特開2003−109603号公報 特開2001−357858号公報
しかしながら、電極触媒層のポリマに架橋成分を含ませた特許文献1では、触媒塗液の
ポットライフが短くなり生産性に課題が残る。また、特許文献2や特許文献3などでは、実質的にはイオン性基を有するポリマが電極触媒層のバインダに用いられており、その量は減少されていないことから、DMFCにおいては耐久性の問題を本質的に改善しているわけではなかった。
このように、従来の技術では液体燃料を用いた燃料電池における電極触媒層の耐膨潤性や耐溶剤性ならびに化学的安定性を解決できるものは皆無であった。
さらに、DMFCの期待される用途である携帯用電源においては、燃料のメタノール濃度を高くすることでエネルギー密度の向上が期待できるが、従来の電極触媒層では高濃度メタノールに対する耐久性が非常に低いことから十分な性能を発現できない課題があった。
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、高性能を長期に維持できる電極触媒層および固体高分子型燃料電池用電極ならびにそれを用いた液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池を提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、第1の手段としては、本発明の固体高分子型燃料電池用電極触媒層は、触媒およびポリマから構成される固体高分子型燃料電池用電極触媒層において、該電極触媒層中のアニオン性基が、1gあたり0.3mmol以下であり、該電極触媒層が、ポリフェニレンスルフィドスルフォンおよび/またはポリエーテルエーテルケトンからなることを特徴とするものである。
また、本発明の固体高分子型燃料電池用電極、固体高分子型燃料電池用膜電極複合体および固体高分子型燃料電池用膜電極複合体は、いずれもかかる固体高分子型燃料電池用電極触媒層で構成されていることを特徴とするものであり、本発明の液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池は、かかる固体高分子型燃料電池用膜電極複合体で構成されていることを特徴とするものである。本発明の携帯機器あるいは移動体は、かかる液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池を駆動源とすることを特徴とするものである。
本発明によれば、従来に比べて耐久性に優れ、高性能化高エネルギー密度化された優れた燃料電池を提供することができる。
本発明は、前記課題、つまり高性能を長期に維持できる固体高分子型燃料電池用電極触媒層について、鋭意検討し、該電極触媒層中のアニオン性基を実質的に排除すると、意外にも、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
従来、固体高分子型燃料電池の電極触媒層においてイオン性基を導入することが出力化につながると考えられてきた。このために例えば、イオン性基を有するポリマを電極触媒層に用いてきた。しかしながら、該ポリマは膨潤しやすく、また、分解、脱離などの化学反応が起こりやすいという欠点を有し、耐久性を高めることが困難であった。特に液体燃料を用いるDMFCにおいてはメタノールの膨潤などによる耐久性の低下を克服することができなかった。発明者らは鋭意検討の結果、電極触媒層のアニオン性基を実質的に含有しないことにより、耐久性を高め、かつ十分に出力が得られることを見出したものである。これは、実質的にアニオン性基を含まないことにより、電極触媒層の耐膨潤性や耐溶剤性ならびに化学的安定性が格段に向上したためと考えている。
すなわち、背景技術でも記載したように、従来から固体高分子型燃料電池用電極触媒層中のポリマとして、アニオン性基を有しないポリマも使用されているが、これらはいずれも別のアニオン性基を有するポリマやアニオン性基含有化合物と混合された系で用いられて該電極触媒層が構成されており、実質的にイオン性基の含有量は多く、減少させると出力を維持できないと考えられていた。したがって、従来の該電極触媒層中にアニオン性基を実質的に含有しないものは、皆無であったのである。
本発明は、かかる固体高分子型燃料電池用電極触媒層の全体の中に、アニオン性基を実質的に含有しない該電極触媒層を提供したものである。具体的には本発明の固体高分子型燃料電池用電極触媒層(以下、単に電極触媒層と略称する)は、該電極触媒層中のアニオン性基が、該電極触媒層1gあたり0.3mmol以下であり(以下、アニオン性基が電極触媒層1gあたり0.3mmol以下のことを「アニオン性基を実質的に含有しない」という場合がある。)、0.1mmol以下であれば好ましく、0.05mmol以下であればさらに好ましく、0.01mmol以下であればなお好ましい。
従来から、かかる電極触媒層は、触媒およびポリマから構成されているものであるが、本発明のように実質的にアニオン性基を含有していない電極触媒層の場合には、該ポリマがアニオン性基を実質的に含有していないことである。ここで具体的なポリマとしては、有機のポリマが好ましく用いられることとなる。
本発明における実質的にアニオン性基を有していないポリマの具体例としては、触媒粒子を良く分散し、燃料に対して膨潤、変形、溶解せず、燃料電池内の酸化−還元雰囲気で劣化しないポリマが好ましい。このようなポリマとしては、ポリフェニレンスルフィドスルフォン(PPSS)ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の耐熱・耐酸化性ポリマが挙げられる。
本発明における実質的にアニオン性基を有していないポリマとしては、イオン交換容量が2.0meq以下であれば好ましく、1.5meq以下であればより好ましく、0.7meq以下であればもっと好ましく、0.1meq以下であればなお好ましく、0.05meq以下であればさらに好ましい。前記ポリマの中でも耐久性やコストの点から炭化水素系ポリマでは2.0meq以下が、フッ素含有ポリマでは0.5meq以下が好ましく用いられる。なお、イオン交換容量は後述するアニオン性基の含有試験等と同様にして測定することが出来る。
極触媒層中のポリマは耐久性の観点から60℃の液体燃料に24時間浸漬した時の膨潤度が120%以下であることが好ましい。また、110%以下だとさらに好ましく、105%以下だともっとも好ましい。ここで膨潤度とは、該ポリマフィルムを100℃で30分乾燥後、液体燃料に浸漬した後の寸法を浸漬する前の寸法(乾燥後の寸法)で割ったときの値を意味する。例えば、長さ2cm、幅1cmのポリマフィルムを作製し、100℃で30分乾燥し、長さを測定する。これを60℃の液体燃料に浸漬後、その長さを測定する。浸漬後の長さを、浸漬前の長さで割って、百分率で表す。
本発明における実質的にアニオン性基を有していないポリマはガラス転移温度が150℃以下であれば好ましく、100℃以下であればより好ましく、50℃以下であればもっと好ましい。これはガラス転移温度が低いほど変形しやすく、界面の接着性が向上するためと考えている。ポリマのガラス転移温度は示差走査熱量測定装置(DSC)を用いて測定することができる。
本発明における実質的にアニオン性基を有していないポリマは20℃における水の接触角が50度以上であれば好ましく、70度以上であればより好ましく、100度以上であればもっと好ましい。これは水の接触角が小さいほど燃料の棒潤が抑制されたり、触媒との親和性が高まるためと考えている。水の接触角は以下のようにして測定することができる。まずポリマをスライドガラス上に厚さ1μm以上でコーティングする。あるいはポリマフィルムを作製する。前記いずれかのサンプルを水に1時間以上浸漬する。サンプルを取り出し、表面の液滴を除去したのち、雰囲気温度20℃で、静止接触角計を用い水の接触角を測定する。
本発明における実質的にアニオン性基を有していないことが好ましいポリマは体積抵抗が10Ω・cm以上であれば好ましく、10Ω・cm以上であればより好ましく、1012Ω・cm以上であればもっと好ましい。これは体積抵抗が大きいほど燃料などに膨潤しにくくなるためと考えている。ポリマの体積抵抗は以下の方法で測定することができる。厚み50〜100μmのポリマフィルムを作製しイオン交換水に24時間以上浸漬する。このフィルムのイオン伝導度を下記方法により測定し、その逆数を体積抵抗とした。
(イオン伝導度測定法)
北斗電工製電気化学測定システムHAG5010(HZ−3000 50V 10A Power Unit, HZ−3000 Automatic Polarization System)およびエヌエフ回路設計ブロック製周波数特性分析器(Frequency Response Analyzer)5010を使用し、25℃において、2端子法で定電位インピーダンス測定を行い、Nykist図からイオン伝導度を求めた。交流振幅は、500mVとした。サンプルは幅10mm程度、長さ10〜30mm程度の膜を用いた。サンプルは、測定直前まで水中に浸漬したものを用いた。電極として、直径100μmの白金線(2本)を使用した。電極はサンプル膜の表側と裏側に、互いに平行にかつサンプル膜の長手方向に対して直交するように配置した。
本発明における電極触媒層中のポリマ重量は、0.1mg/cm2以上、5mg/cm2以下であることが好ましい実施態様である。ポリマ重量が0.1mg/cm2未満であると結着力が乏しくなり、電極触媒層の耐久性が低下する。また、5mg/cm2を超えると、電極触媒層中の燃料や反応性生物の液体や気体が移動し難くなる可能性がある。
本発明における電極触媒層の電極触媒は特に限定されるものではないが、プロトン生成反応活性から白金、金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、コバルト、ニッケル、鉄、チタンなどの貴金属あるいは遷移金属が好ましく用いられる。また、これら金属の合金、混合物など2種以上の元素が含まれていても構わない。電極触媒は金属のみの粒子であっても、カーボンに担持されていても良く、これらが混合されていても好ましい実施態様である。電極触媒が、金属のみの粒子と担持カーボンの混合物の場合、これらの混合比率は特に限定されるものではない。また、電極触媒が担持カーボンの場合、該カーボン材としては下記に挙げる導電剤に用いるカーボンと同様のものが用いられる。
本発明における電極触媒層に含まれる導電剤としては、電子伝導性に優れ電極触媒層内での耐久性に優れるものであれば、特に限定されること無く種々の導電剤を用いることができる。例えば、炭素、金属、金属化合物、合金、半金属や有機導電材などが好ましく使用される。
本発明の電極触媒層に含まれる好ましい導電材としては、比表面積が大きく耐蝕性の点から炭素材料が好ましく、なかでもカーボンブラックやナノカーボン材料が特に好ましく使用される。
具体的なカーボンブラックとしては、チャネルブラック、サーマルブラック、オイルファーネスブラック、アセチレンブラック、ランプブラックが好ましく、オイルファーネスブラックとしては、キャボット社製バルカン(登録商標)XC−72R、バルカン(登録商標)P、ブラックパールズ(登録商標)880、ブラックパールズ(登録商標)1100、ブラックパールズ(登録商標)1300、ブラックパールズ(登録商標)2000、リーガル(登録商標)400、ライオン社製ケッチェンブラック(登録商標)EC、三菱化学社製#3150、#3250などが使用され、アセチレンブラックとしては電気化学工業社製デンカブラック(登録商標)などが使用される。これらの中でも、特に、キャボット社製のバルカン(登録商標)XC−72Rが特に好ましく用いられる。
また、ナノカーボン材料としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレンなどが好ましく使用される。また、これらのカーボン材料の表面処理物、あるいは混合物を用いることも好ましいことである。また、かかるカーボンブラック以外にも、天然の黒鉛、ピッチ、コークス、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フラン樹脂などの有機化合物から得られる人工黒鉛や炭素、金、パラジウムなども用いることができる。これらの導電材の形態としては、粒子状のほか繊維状のものも用いることができる。また、これら炭素材を後処理加工した導電材も用いることが可能である。これら導電材の電極触媒層への添加量としては、重量比率として1〜80%が好ましく、5〜50%がさらに好ましい。
本発明における電極触媒層の電極触媒重量としては、0.5mg/cm2以上、7mg/cm2以下であることが好ましい実施態様である。電極触媒重量は、蛍光X線分析やICP発光分析により分析することができ、例えば、MEAから電極触媒層を掻き取り、含まれるポリマを溶媒で溶かした後に、残った電極触媒とカーボンから蛍光X線分析などにより電極触媒量を求めることが可能である。電極触媒重量が0.5mg/cm2未満であると発電性能が低くなり、7mg/cm2を超えると電極触媒層が厚くなりすぎるために性能が低下、あるいはコスト高となる可能性がある。
本発明の電極触媒層における電極触媒、導電材、ポリマの混合比率は必要とされる電極特性に応じて適宜決められるべきもので特に限定されるものではないが、導電材とポリマの重量比率で50/50〜95/5が好ましい。
本発明における電極触媒層の厚さは、メタノール水溶液や空気燃料などの燃料、二酸化炭素や水などの反応生成物の液体や気体の移動を妨げない厚さが求められる。このため好ましくは150μm以下が、より好ましくは100μm以下、特に好ましくは50μm以下であるのがよい。一方電極触媒層の厚みが薄すぎると触媒を均一に存在させるのが困難になるため、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、特に好ましくは10μm以上であるのがよい。電極触媒層の厚みは走査型電子顕微鏡(SEM)あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)で100倍から1000倍程度で1cmあたり5カ所以上の断面を観察し、各観察点で5点以上厚みを計測しその平均値を各観察点での代表値とする。この代表値の平均値を電極触媒層厚みとする。
本発明の電極触媒層は公知の方法で作製することができ、特に限定されるものではない。電極触媒層形成方法の具体例を下記する。電極触媒塗液の混練は三本ロール、超音波、ホモジナイザー、湿式ジェットミル、乾式ジェットミル、乳鉢、撹拌羽根、衛星式(自転公転型)撹拌器などで行う。混練した電極触媒塗液を、ナイフコーター、バーコーター、スプレー、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターフローコーターなどで塗布、乾燥し、形成する。塗布方法は塗液の粘度や固形分などに応じ適宜選択する。また、電極触媒層塗液は、後述の電極基材、電解質膜のいずれに塗布することも可能である。また、触媒層を単独で形成することも可能であり、ガラス基材などに塗布、乾燥後、剥離する。さらには別に作製したアノード触媒層を電極基材や高分子固体電解質に転写あるいは挟持させても良い。この場合の転写基材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のシート、あるいは表面をフッ素やシリコーン系の離型剤処理したガラス板や金属板なども用いられる。
本発明における電極触媒層は実質的にアニオン性基を含有していないが、これは以下のようにして検証することができる。まず、以下の<アニオン性基の含有試験1>で見当をつけることができる。
<アニオン性基の含有試験1>
(1)試験液の調製
電極触媒層を脱イオン水に分散させた試験液を作製する。この時、電極触媒層が膜電極として電解質膜や電極基材と一体化している場合は、物理的に剥ぎ取るなどする。また、電極触媒層と電極基材との間に、電極触媒を含まない導電層が形成されている場合、この断面の元素分析を行うことで電極触媒の厚さを把握し、該当する厚さを掻き取るなどして、電極触媒層を分離する。
(2)試験液の前処理
前記(1)で調製した試験液を、固形分濃度2〜30重量%に調整し、1規定になるように食塩を添加する。さらに、ホモジナイザーを用いて十分に分散する。
(3)アニオン性基の含有試験
前記(2)で得られた試験にpH試験紙を入れてpHを評価する。pHが4以上を示せばアニオン性基は実質的に含有していないと判断する。
そして、アニオン性基の含有量は以下のように定量的に求めることが可能である。
<アニオン性基の含有試験2>(1)電極触媒層の秤量
電極触媒層の重量を測定する。この時、電極触媒層が膜電極複合体として一体化している場合は、前記<アニオン性基の含有試験1>(1)と同様に、物理的に剥ぎ取るなどする。
(2)アニオン性基量の測定
(A) 重量測定した電極触媒層を1NのNaCl水溶液に浸漬し、20〜25℃で24時間以上攪拌する。
(B) 前記(A)の24時間以上攪拌した液を遠心分離や濾過により固形分を分離し、この上澄液の体積を量りとる。
(C) 量りとった液を水酸化ナトリウム水溶液で滴定を行う。この時の滴定量が浸漬した電極触媒層に含まれるアニオン性基量(モル数)である。測定したアニオン性基量(モル数)を浸漬した電極触媒層量(重量)で割り、電極触媒重量あたりのアニオン性基モル数を求める。
(D) なお前記(B)および(C)において、1N―NaCl水溶液量や水酸化ナトリウム溶液の規定度は、適宜調節する。
上記アニオン性基の含有試験2においては、電極触媒層に含まれるアニオン性基量は、電極触媒層1gあたり0.3mmol以下であるが、0.1mmol以下であれば好ましく、0.05mmol以下であればより好ましく、0.01mmol以下であればさらに好ましく、1μmmol以下であればなお好ましい。
極触媒層は、耐久性の点から該電極触媒層を100℃で30分乾燥後、60℃の液体燃料に24時間浸漬した時の電極触媒層中の触媒の残存量(=浸漬後重量/乾燥後重量)が80%以上であることが好ましい。90%以上であればさらに好ましく、95%以上であればなお好ましい。触媒の残存量は、前述の電極触媒重量と同様に測定する。
本発明の電極触媒層は、電極基材や電解質膜とともに膜電極複合体(MEA)とすることも好ましい実施態様である。
本発明の膜電極複合体における電極基材としては、燃料電池に一般に用いられる電極基材が特に限定されることなく用いられる。たとえば、導電性無機物質を主たる構成材とする多孔質導電シートなどが使用され、この導電性無機物質としては、具体的にはポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛及び膨張黒鉛などの炭素材、ステンレススチール、モリブデン、チタンなどが使用される。かかる導電性無機質の形態は繊維状あるいは粒子状など特に限定されない。なかでも、東レ製カーボンペーパーTGPシリーズ、SOシリーズ、E−TEK社製カーボンクロスなどが好ましく用いられる。
本発明の膜電極複合体における電解質膜としては、通常の燃料電池に用いられる電解質であれば特に限定されるものではないが、プロトン伝導性の高分子材料として固体高分子電解質膜が好ましく用いられる。プロトン伝導性のアニオン性基としては、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基など特に限定されるものではない。
この固体高分子電解質膜は、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体や耐熱性のエンジニアリングプラスチックなどにスルホン酸基などのアニオン性基を有する炭化水素系膜と、フルオロアルキルエーテル側鎖とフルオロアルキル主鎖とから構成される共重合体のパーフルオロ系に大別され、燃料電池が用いられる用途や環境に応じて適宜選択されるべきものである。また、部分的にフッ素原子置換した部分フッ素膜も好ましく用いられる。パーフルオロ膜では、DuPont社製ナフィオン(登録商標)、旭化成製アシピレックス(登録商標)、旭硝子製フレミオン(登録商標)などが例示され、部分フッ素膜では、トリフルオロスチレンスルホン酸の重合体やポリフッ化ビニリデンにスルホン酸基を導入したものなどがある。
本発明の膜電極複合体における固体高分子電解質膜としては、電解質膜中に含まれる不凍水量が、特定に範囲に入る電解質膜が好適である。ここでは、電解質膜中に存在する水分を、0℃以上で融点が観測されるバルク水、0℃未満、−30℃以上で融点が観測される低融点水、および−30℃以上では融点が観測されない不凍水に分類し、それら各水の割合、特に、不凍水の割合を下記数式に示す範囲に制御することによって、電気浸透水量を規定するものである。
(不凍水量率)=[(不凍水量)/(低融点水量+不凍水量)]×100(%)
なお固体高分子電解質膜は架橋型と非架橋型に分類されるが、架橋型においては、前記した数式で表される不凍水量率が20重量%以上100重量%以下であることが好ましく、30重量%以上99.9重量%以下であることがより好ましく、さらに40重量%以上、99.9重量%以下であることが特に好ましい。
また非架橋型においては、前記した数式で表される不凍水量率が60重量%以上100重量%以下であることが好ましく、70重量%以上99.9重量%以下であることがより好ましく、さらに80重量%以上99.9重量%以下であることが特に好ましい。また、上述の不凍水量および低融点水量は後述する方法によって測定される値である。
さらに、下記の数式で表される不凍水含有率についても、特定の範囲に入ることが好ましい。
(不凍水含有率)=[(固体高分子電解質膜中の不凍水量)/(固体高分子電解質膜の乾燥重量)]]×100(%)
ここでも、固体高分子電解質膜が架橋型の場合には、上記数式で表される不凍水含有率が5%以上、200%以下であることが好ましく、非架橋型の場合には、20%以上、200%以下であることが好ましい。
なお、固体高分子電解質膜中の不凍水量および不凍水含有率は、例えば下記のように示差走査熱量分析(DSC)法により求めることができる。
すなわち、固体高分子電解質膜を20℃の水に12時間浸漬した後、水中から取り出し、過剰な表面付着水をできるだけ素早くガーゼで拭き取って除去してから、あらかじめ重量(Gp)を測定してあるアルミナコートされたアルミニウム製密閉型試料容器に入れてクリンプした後、できるだけ素早く試料と密閉型試料容器の合計重量(Gw)を測定し、直ちにDSC測定を実施する。測定温度プログラムは、室温から−30℃まで10℃/分の速度で冷却した後、0.3℃/分の速度で5℃まで昇温するものであり、この昇温過程のDSC曲線から下記の数式(n1)を使ってバルク水量(Wf)を求め、下記の数式(n2)を使って低融点水量(Wfc)を求め、また、全水分率(Wt)からそれら値を差し引くことで、不凍水量(Wnf)を求める〔下記の数式(n3)〕。
Figure 0004984410
ここで、バルク水量(Wf)、低融点水量(Wfc)、不凍水量(Wnf)、および全水分率(Wt)は、乾燥試料の単位重量あたりの重量で表される値である。mは乾燥試料重量、dq/dtはDSCの熱流束シグナル、T0はバルク水の融点、H0はバルク水の融点(T0)での融解エンタルピーである。
DSC測定後に密閉型試料容器に小さな穴を開け、真空乾燥機にて110℃で24時間真空乾燥した後、できるだけ素早く試料と密閉型試料容器の合計重量(Gd)を測定する。乾燥試料重量(m)は、m=Gd−Gp により求められ、また、全水分率(Wt)は、Wt=(Gw−Gd)/m により求められる。
DSC測定の機器および条件は下記のようにする。
DSC装置:TA Instruments社製"DSC Q100"
データ処理装置:東レリサーチセンター製"TRC-THADAP-DSC"
測定温度範囲:−50℃〜5℃
走査速度:0.3℃/分
試料量:約5mg
試料パン:アルミニウム製密閉型試料容器
温度・熱量校正:水の融点(0.0℃、融解熱量79.7cal/g)
なお、本測定法は株式会社東レリサーチセンターによって開発されたものであり、例えば、株式会社東レリサーチセンターで測定することができる。
本発明の膜電極複合体における電解質膜に用いられるポリマの種類は、前記した特性や要件を満足するものであれば特に限定されるものではないが、イオン性基を有し、耐加水分解性に優れる炭化水素系高分子電解質膜が好ましい。この中でも、非架橋型炭化水素系高分子電解質膜の具体例を挙げれば、イオン性基含有ポリフェニレンオキシド、イオン性基含有ポリエーテルケトン、イオン性基含有ポリエーテルエーテルケトン、イオン性基含有ポリエーテルスルホン、イオン性基含有ポリエーテルエーテルスルホン、イオン性基含有ポリエーテルホスフィンオキシド、イオン性基含有ポリエーテルエーテルホスフィンオキシド、イオン性基含有ポリフェニレンスルフィド、イオン性基含有ポリアミド、イオン性基含有ポリイミド、イオン性基含有ポリエーテルイミド、イオン性基含有ポリイミダゾール、イオン性基含有ポリオキサゾール、イオン性基含有ポリフェニレンなどのイオン性基を有する芳香族炭化水素系ポリマが挙げられる。ここで、イオン性基は、負電荷を有する原子団であれば特に限定されるものではないが、プロトン交換能を有するものが好ましい。このような官能基としては、スルホン酸基、硫酸基、スルホンイミド基、ホスホン酸基、リン酸基、およびカルボン酸基が好ましく用いられる。
また、架橋型炭化水素系高分子電解質膜としては、ビニル単量体を主とする架橋構造体が好ましく用いられる。ビニル単量体の具体例としては、アクリロニトリルなどのアクリル系単量体、スチレンなどの芳香族ビニル単量体、N−フェニルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートなどの含フッ素単量体が好ましい。また、複数個のビニル基を有する単量体としては、ジビニルベンゼンなどの芳香族多官能単量体類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノール(メタ)フルオレンジアクリレートなどの多価アルコールのジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−(メタ)アクリレート類が特に好ましい。特に、上記ビニル単量体を共重合することでさらに好ましいものとなる。
本発明の高分子電解質膜を構成するポリマは、ポリマ分子鎖が拘束されていることも好ましいものであり、その方法は特に限定されるものではなく、プロトン伝導性を有するポリマと耐水・溶剤性に優れるポリマとを複数種混合することにより拘束効果が発現される。特に、混合に際しては、それぞれのポリマ、具体的にはプロトン伝導性を有するポリマと耐水・溶剤性に優れるポリマとが相溶していることが重要である。また、単に混合するだけでなく、架橋や内部貫入高分子網目などによる方法によっても拘束効果が得られる。
本発明の膜電極複合体における電解質膜は、上記に述べた炭化水素系高分子電解質膜に無機材料を添加した電解質膜、あるいは無機材料のみからなる電解質膜も好ましいものである。これら無機材料としては、アルミナ、シリカ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、セリアなどの金属酸化物、フラレノールなどの炭素材料などが挙げられる。
また、本発明の膜電極複合体における電解質膜は、プロトン伝導性の電解質が支持体に充填されて膜形状を有するものも好ましいものである。支持体としては、多孔性ポリマフィルム、多孔性無機材料、織布、不織布などが挙げられる。
本発明の膜電極複合体における電解質膜の厚さは、特に限定されるものではなく、プロトン伝導度などの電解質膜の物性とそれが用いられる膜電極複合体(MEA)の性能に応じて決められるべきものである。具体的には、前記の電解質膜の物性およびMEAの性能と作製方法の点から5μm〜500μmが好ましく用いられる。
本発明の膜−電極複合体の製造方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法が適用できる。電極触媒層が電極基材上に作製されている場合には、この電極触媒層付き電極基材を固体高分子電解質膜などの電解質と接合するが、この接合条件についても燃料電池の特性に応じて適宜決められるべきものである。また、電極触媒層が電解質膜上に作製されている場合には、この電極触媒層付き電解質膜を電極基材と接合するが、この接合条件についても燃料電池の特性に応じて適宜決められるべきものである。
本発明の電極触媒層およびそれを用いた膜電極複合体は固体高分子型燃料電池、特にメタノール水溶液などの液体燃料のダイレクトメタノール形燃料電池に好適に用いることが可能である。
かかる燃料電池は、特に限定されるものではないが、移動体あるいは携帯機器の電力供給源が好ましく使用されるものである。特に、携帯電話、ノートパソコン、PDA、デジタルカメラ、ビデオカメラなどの携帯機器が好ましく、乗用車、バス、トラックなどの自動車や船舶、鉄道なども好ましい移動体である。
以下、本発明の詳細につき実施例を用いて、各手順に従ってさらに説明する。
以下に実施例にて作製したものの評価方法を説明する。
(アニオン性基の含有試験)
作製したアノード電極触媒層を脱イオン水に分散させた試験液を作製した。この時、電極触媒層が膜電極として電解質膜や電極基材と一体化している場合は、物理的に剥ぎ取るなどした。また、電極触媒層と電極基材との間に、電極触媒を含まない導電層が形成されている場合、この断面の元素分析を行うことで電極触媒の厚さを把握し、該当する厚さを掻き取るなどして、電極触媒層を分離した。分離した電極触媒層の重量を測定した。重量測定した電極触媒層を1NのNaCl水溶液に浸漬し、20〜25℃で24時間攪拌した。
撹拌した液を遠心分離により固形分を分離し、この上澄液の体積を量りとった。
量りとった液を水酸化ナトリウム水溶液で滴定を行った。この時の滴定量が浸漬した電極触媒層に含まれるアニオン性基量(モル数)である。測定したアニオン性基量(モル数)を浸漬した電極触媒層量(重量)で割り、電極触媒重量あたりのアニオン性基モル数を求めた。
(電極触媒層中のポリマ中のアニオン性基量)
作製したアノード電極触媒層を上記と同様にして電極触媒層を分離した。分離した電極触媒層をN−メチルピロリドンなどの極性溶媒に入れ、ポリマを溶解し、核磁気共鳴法と元素分析法により求めた。
(電極触媒層中のポリマの膨潤度)
電極触媒層に用いたポリマで長さ2cm、幅1cmのフィルムを作製した。これを100℃で30分乾燥し長さを測定した。これを60℃、30%メタノール水溶液に24時間浸漬後、その長さを測定した。浸漬後の長さを、浸漬前の長さで割って、膨潤度とした。
(電極触媒層中のポリマの水の接触角)
電極触媒層に用いたポリマをスライドガラス上に厚さ1μm以上でコーティングした。このサンプルを水に1時間浸漬した。サンプルを取り出し、表面の液滴を2秒間のエアーブローで除去したのち、20℃に温調された室内で水の接触角を測定した。
(電極触媒層の耐久性)
電極触媒層を100℃で30分乾燥し重量を測定した。60℃、30%メタノール水溶液に24時間浸漬した。浸漬前後の白金量はICP発光分析により測定した。
(MEAの評価方法)
このMEAをエレクトロケム社製セルに挟みアノード側に30重量%メタノール水溶液を40μl/cm2 、カソード側に空気を10ml/cm2 供給し、20℃恒温水で温度制御した状態でMEA評価を行った。評価はMEAに定電流を流し、その時の電圧を測定した。電流を順次増加させ電圧が10mV以下になるまで測定を行った。各測定点での電流と電圧の積が出力である。
(電極の耐久性評価方法)
作製したアノード電極を60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬し、触媒層の状態を目視にて確認した。
(MEAの耐久性評価方法)
作製したMEAを30重量%メタノール水溶液を用い、60℃で100時間評価後、MEAの評価方法と同様に30重量%メタノール水溶液を用い、20℃で評価を行った。60℃の評価前後での出力の変化を比較した。
参考例1]
(1)電解質膜の作製および評価
(A)高分子電解質ポリマの作製
炭酸カリウム35g、ヒドロキノン11g、4,4'−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール35g、および4,4'−ジフルオロベンゾフェノン44gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、155℃で重合を行った。水洗後、多量のメタノールで再沈することで精製を行い、下記化学式で示される高分子電解質ポリマを作製した(以下これをFL50PEEKと称す)。得られたポリマは重量平均分子量は13万であった。また、このポリマのガラス転移温度(Tg)を測定したところ200℃であった。
室温、窒素雰囲気下でFL50PEEK10gをクロロホルムに溶解させた後、激しく撹拌しながらクロロスルホン酸12mLをゆっくり滴下し、5分反応させた。白色沈殿を濾別、粉砕し、水で十分洗浄した後、乾燥し、目的のスルホン化FL50PEEKを得た。得られたスルホン化FL50PEEKのスルホン酸基密度は、元素分析より2.0mmol/gであった。また、このポリマのガラス転移温度(Tg)を測定したところ250℃以上(分解が開始した)であった。
Figure 0004984410
(B)高分子電解質膜の作製と評価結果
前記(A)で得られたポリマを飽和食塩水浸漬によりNa置換後、N,N−ジメチルアセトアミド溶液よりガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4時間乾燥し、溶媒を除去後、300℃にて10分間熱処理した。1N塩酸浸漬によりプロトン置換し、水で充分洗浄した。得られた膜は、膜厚130μmであり、無色透明の柔軟な膜であった。この膜の30重量%メタノール透過量は16μmol/(min・cm2)、イオン伝導度は5.4S/cm2、不凍水量率は86%、不凍水含有率は48%、不凍水量の全水分量に対する割合は72%であり、ナフィオン(登録商標)117膜(実施例2)に比べイオン伝導度が少し大きく、燃料クロスオーバー抑制効果が大きく、不凍水量率が極めて大きかった。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
(A)アノード電極の作製およびアニオン性基の含有試験結果
東レ製カーボンペーパーTGP−H−090に20%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)懸濁液を用いて撥水処理を行ったのち、焼成してアノード電極基材を作製した。この電極基材上に、ジョンソンマッセイ社製Pt−Ru担持カーボン、Pt-Ru粒子、ポリフッ化ビニリデンおよびジメチルアセトアミドからなるアノード電極触媒塗液を塗工、乾燥してアノード電極を作製した。得られたアノード電極の電極触媒層の厚さは40μm、Pt量は2.0mg/cm2であった。電極触媒層1gあたりのアニオン性基量は0.01mmol以下であった。ポリフッ化ビニリデンの水の接触角は120度であった。
(B)カソード電極の作製
E-TEK社製カーボンクロスにアセチレンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)懸濁液からなる分散液を塗工し、焼成してカソード電極基材を作製した。この電極基材上に、田中貴金属工業社製Pt担持カーボン、ジョンソンマッセイ社製Pt粒子、デュポン社製ナフィオン(登録商標)溶液からなるカソード電極触媒塗液を塗工、乾燥してカソード電極を作製した。得られたカソード電極の電極触媒層の厚さは40μm、Pt量は2.5mg/cm2であった。
(C)MEAの作製および評価結果
前記工程(1)の高分子電解質膜を、前記工程(A)と(B)で作製したアノード電極とカソード電極で夾持し加熱プレスすることで膜電極複合体(MEA)を作製した。実施例1の高分子電解質膜を使用したMEAの出力は25mW/cm2であった。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)(A)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落は無かった。
(MEAの耐久性評価結果)
前記(2)(C)で作製したMEAの耐久性を評価した結果、出力の変化は無かった。
[比較例1]
(1) 電解質膜の作製および評価結果
実施例1(1)と同様に電解質膜を作製・評価した。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
アノード電極触媒層のポリマをデュポン社製ナフィオン(登録商標)溶液とした以外は、実施例1(2)と同様に電極およびMEAを作製し、評価を行った。得られたMEAの出力は25mW/cm2であった。アノード電極触媒層1gあたりのアニオン性基量は0.5mmolであった。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層は電極基材から完全に脱落し、メタノール水溶液は黒色に変色していた。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果、出力は50%に低下していた。
参考例2]
(1) ナフィオン(登録商標)117の評価結果
市販のナフィオン(登録商標)117膜(デュポン社製(商品名))を用い、イオン伝導度およびMCOを評価した。ナフィオン(登録商標)117膜は、100℃の5%過酸化水素水中にて30分、続いて100℃の5%希硫酸中にて30分浸漬した後、100℃の脱イオン水でよく洗浄した。膜厚210μmであり、メタノール透過量は60μmol/(min・cm2)、イオン伝導度は5.0S/cm2、不凍水量率は49%、不凍水含有率は18%、不凍水量の全水分量に対する割合は44%であった。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
電解質膜としてナフィオン(登録商標)117膜を用い、参考例1(2)に記載の方法で電極およびMEAを作製し、評価を行った。出力は10mW/cm2であり、参考例1に比べて低いものであった。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落は無かった。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果、出力の低下はなかった。
参考例3]
(1)電解質膜の作製および評価結果
(A)単量体組成物の調製
ビーカーに、スチレン11g、N−シクロヘキシルマレイミド10g、多官能単量体であるエチレングリコールジメタクリレート6g、開孔剤であるプロピレンカーボネートを7g、重合開始剤である2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.05gに加えマグネッチクスターラーを使用して撹拌し均一に溶解し単量体組成物溶液とした。
(B)キャスト成型
厚み5mmで30cm×30cmサイズのガラス板2枚をその間隔が0.2mmとなるようにガスケットで調整したモールドを準備し、ガラス板間に上記(A)の単量体組成物溶液をガスケット内が満たされるまで注入した。
次に65℃の熱風乾燥機内で8時間、板間重合したのち、ガラス板間から膜状の重合体を取り出し、厚み190μmの高分子膜とした。
(C)開孔剤の除去とイオン性基の導入による高分子電解質膜の製造
得られた高分子膜を、5重量%のクロロスルホン酸を添加した1,2−ジクロロエタン中に30分間浸漬した後取り出し、メタノールで1,2−ジクロロエタンを洗浄した後、さらに洗浄液が中性になるまで水洗し、厚み約200μmの高分子電解質膜を製造した。
(D)特性評価結果
得られた高分子電解質膜につき、参考例1(1)(B)に記載の方法で特性評価を行った。膜中の不凍水量率59%、不凍水含有率38%、イオン伝導度4.8S/cm2、メタノール透過量12μmol/(min・cm2)であった。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
(A)アノード電極の作製
東レ製カーボンペーパーTGP−H−090に20%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)懸濁液を用いて撥水処理を行ったのち、アセチレンブラックとPTFE懸濁液からなるカーボン層塗液を塗布、焼成してアノード電極基材を作製した。この電極基材上に、Pt-Ru粒子とポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体(PFA)と芳香族系有機溶媒からなるアノード電極触媒塗液を塗工、乾燥してアノード電極を作製した。得られたアノード電極触媒層の厚さは10μm、Pt量は1.5mg/cm2であった。アノード電極触媒層1gあたりのアニオン性基量は0.001mmol以下であった。
(B)カソード電極の作製
E-TEK社製カーボンクロスにアセチレンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)懸濁液からなる分散液を塗工し、焼成してカソード電極基材を作製した。この電極基材上に、ジョンソンマッセイ社製Pt担持カーボン、田中貴金属工業社製Pt粒子、デュポン社製ナフィオン(登録商標)溶液からなるカソード電極触媒塗液を塗工、乾燥してカソード電極を作製した。得られたカソード電極の電極触媒層の厚さは50μm、Pt量は2.5mg/cm2であった。
(C)MEAの作製および評価結果
前記実施例1(2)(C)と同様にMEAの作製・評価を行った。MEAの出力は25mW/cm2であった。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落は無かった。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果、出力の低下はなかった。
参考例4]
(1)電解質膜の作製および評価結果
(A)高分子電解質膜の作製
スルホン化ポリフェニレンスルフィドスルホン(スルホン酸基密度:2.3mmol/g)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、濃度が20%の黄色透明溶液(M-A1)を得た。東レダウコーニングシリコーン社製テトラブトキシチタン6gに0.01N塩酸水溶液を添加し、室温にて30分間攪拌し、無色透明の加水分解物(M-B1)を得た。(M-A1)を10g採取し、(M-B1)を0.5g添加した。この液を開孔率20%、孔径12μmの独立した貫通孔を有するポリイミド基材に含浸し、100℃で40分間加熱し高分子電解質膜を作製した。膜厚は20μmであった。
(B)高分子電解質膜の評価結果
前記(A)で作製した高分子電解質膜は、不凍水量率は42%、不凍水含有率は43%、プロトン伝導度5.8S/cm2、メタノール透過量16μmol/(min・cm2)であった。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
実施例1(2)と同様にMEAの作製および評価を行った。得られたMEAの出力は23mW/cm2であった。アノード電極触媒層1gあたりのアニオン性基量は0.01mmolであった。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落は無かった。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果、出力の低下はなかった。
[実施例]
(1) 電解質膜の作製および評価結果
参考例1(1)と同様に電解質膜を作製・評価した。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
アノード電極触媒層のポリマを2.0meqのスルホン酸基を含有するスルホン化FL50PEEKに代えた以外は、参考例1(2)と同様に電極およびMEAを作製し、評価を行った。評価結果の詳細は表1に示す。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落はほとんど無いが、少し着色した。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果を表1に示す。
[実施例
(1) 電解質膜の作製および評価結果
参考例1(1)と同様に電解質膜を作製・評価した。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
アノード電極触媒層のポリマを30%のスルホン酸基を含有するスルホン化FL50PEEKに代えた以外は、実施例1(2)と同様に電極およびMEAを作製し、評価を行った。評価結果の詳細は表1に示す。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落は無かった。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果を表1に示す。
[実施例
(1)電解質膜の作製および評価結果
参考例1(1)と同様に電解質膜を作製・評価した。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
アノード電極触媒層のポリマを1.0meqのスルホン酸基を含有するスルホン化ポリフェニレンスルフィドスルホン(スルホン化PPSS)に代えた以外は、参考例1(2)と同様に電極およびMEAを作製し、評価を行った。評価結果の詳細は表1に示す。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落は無かった。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果を表1に示す。
[実施例
(1) 電解質膜の作製および評価結果
参考例1(1)と同様に電解質膜を作製・評価した。
(2)膜電極複合体(MEA)の作製および評価結果
アノード電極触媒層のポリマをFL50PEEKに代えた以外は、参考例1(2)と同様に電極およびMEAを作製し、評価を行った。評価結果の詳細は表1に示す。
(3)MEA耐久性評価結果
前記(2)で作製したアノード電極を100℃で30分間乾燥後、60℃の30%メタノール水溶液に一晩浸漬した。電極触媒層の脱落は無かった。
(4)MEAの耐久性評価結果
前記(2)で作製したMEAの耐久性を評価した結果を表1に示す。
Figure 0004984410

Claims (12)

  1. 少なくとも触媒およびポリマから構成される液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池用電極触媒層において、該電極触媒層中のアニオン性基が、1gあたり0.3mmol以下であり、該電極触媒層が、ポリフェニレンスルフィドスルフォンおよび/またはポリエーテルエーテルケトンからなることを特徴とする固体高分子型燃料電池用電極触媒層。
  2. 該電極触媒層中のアニオン性基が、該電極触媒層1gあたり0.1mmol以下であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒層。
  3. 該ポリマが、アニオン性基を有しないポリマで構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒層。
  4. 該ポリマが、150℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒層
  5. 該ポリマが、20℃における水の接触角が50度以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒層
  6. 少なくとも触媒およびポリマから構成される液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池用電極触媒層において、該ポリマを60℃の液体燃料に24時間浸漬した時の膨潤度が120%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒層。
  7. 少なくとも触媒およびポリマから構成される液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池用電極触媒層において、該電極触媒層を60℃の液体燃料に24時間浸漬した時の電極触媒層中の触媒の残存量が80%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒層。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の固体高分子型電極触媒層で構成されていることを特徴とする固体高分子型燃料電池用アノード電極。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の固体高分子型電極触媒層および請求項8に記載の固体高分子型燃料電池用アノード電極の少なくとも一方を含んで構成されていることを特徴とする固体高分子型燃料電池用膜電極複合体。
  10. 炭化水素系高分子固体電解質膜を含むことを特徴とする請求項9記載の固体高分子型燃料電池用膜電極複合体。
  11. 請求項10に記載の固体高分子型燃料電池用膜電極複合体で構成されていることを特徴とする液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池。
  12. 請求項11に記載の液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池を駆動源とすることを特徴とする携帯機器あるいは移動体。
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