JP2007128665A - 燃料電池用電極触媒層、および、それを用いた膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極触媒層、および、それを用いた膜電極接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】初期特性に優れるだけでなく、耐久性がさらに向上された燃料電池用電極触媒層を提供する。
【解決手段】本発明は、導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む燃料電池用電極触媒層において、
1kHz〜1Hzでの交流インピーダンス法による測定において得られる電解質抵抗値が0.1〜0.25Ωcmである燃料電池用電極触媒層を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池用電極触媒層に関し、より詳細には、耐久性が向上された燃料電池用電極触媒層に関する。
近年、エネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、燃料電池が電気自動車用電源、定置型電源として注目されている。燃料電池は、電解質の種類や電極の種類等により種々のタイプに分類され、代表的なものとしてはアルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型がある。この中でも低温(通常100℃以下)で作動可能な固体高分子型燃料電池が注目を集め、近年自動車用低公害動力源としての開発・実用化が進んでいる。
固体高分子型燃料電池の構成は、一般的には、膜電極接合体(MEA)をセパレータで挟持した構造となっている。MEAは、高分子電解質膜を一対の電極触媒層、すなわちアノード側電極触媒層およびカソード側電極触媒層により挟持されてなるものである。電極触媒層は、電極触媒およびプロトン伝導性の高分子電解質を含み、外部から供給される反応ガスを拡散させるために多孔質構造を有する。また、前記電極触媒としては、導電性担体に触媒成分を担持させたものなどが用いられている。
前記MEAでは、以下のような電気化学的反応が進行する。まず、アノード側に供給された燃料ガスに含まれる水素は、アノード側電極触媒層において触媒成分により酸化され、プロトンおよび電子となる。次に、生成したプロトンは、アノード側電極触媒層に含まれる高分子電解質、さらにアノード側電極触媒層と接触している高分子電解質膜を通り、カソード側電極触媒層に達する。また、アノード側電極触媒層で生成した電子はアノード側電極触媒層を構成している導電性担体、さらにアノード側電極触媒層の高分子電解質膜と異なる側に接触しているガス拡散層、ガスセパレータおよび外部回路などを通してカソード側電極触媒層に達する。そして、カソード側電極触媒層に達したプロトンおよび電子はカソード側電極触媒層に供給されている酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し水を生成する。燃料電池では、上述した電気化学的反応を通して、電気を外部に取り出すことが可能となる。
燃料電池の出力性能を向上させる上では、燃料電池の初期特性を向上させること、すなわち燃料電池の初期における放電電圧を増大させることの他、燃料電池の耐久性を向上させること、すなわちある程度使用した後における使用後の放電電圧の初期に対する電圧保持率を維持することも重要となる。
そこで、特許文献1には、導電性担体に対する高分子電解質の比率x(x=高分子電解質の質量/導電性担体の質量)を0.8≦x≦1.0とする電極触媒層が開示されている。このように特許文献1では、電極触媒層における構成成分及びその配合比を最適化することにより、燃料電池の初期特性と耐久性とが両立された固体高分子型燃料電池を提供することが可能となる。
特開2003−115299号公報
しかしながら、構成成分及びその配合比が最適化された電極触媒層を用いた特許文献1に記載の燃料電池では、初期特性に優れるものの、起動停止が繰返されることにより発電性能が低下して十分な耐久性が得られない恐れがあった。従来から燃料電池は、電池の寿命が問題となっている。電池の寿命としては、自動車で5000時間、家庭用では4万時間ともいわれ、長期にわたって所望の発電性能を維持することができる燃料電池が求められている。
そこで、本発明が目的とするところは、初期特性に優れるだけでなく、耐久性がさらに向上された燃料電池用電極触媒層を提供することである。
本発明では、電極触媒層の電解質抵抗値を所定の範囲内とすることにより、発電性能を確保しつつ、起動停止に伴う発電性能の低下を抑制することができ、初期特性および耐久性の双方に優れる燃料電池が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む燃料電池用電極触媒層において、
1kHz〜1Hzでの交流インピーダンス法による測定において得られる電解質抵抗値が0.1〜0.25Ωcmである燃料電池用電極触媒層を提供することにより上記課題を解決する。
本発明によれば、初期特性および耐久性の双方に優れる燃料電池用電極触媒層を提供することが可能となる。かような燃料電池用電極触媒層によれば、高い発電性能を長期に亘って発揮することができる燃料電池を提供することが可能となる。
本発明の第一は、導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む燃料電池用電極触媒層において、
1kHz〜1Hzでの交流インピーダンス法による測定において得られる電解質抵抗値が0.1〜0.25Ωcmである燃料電池用電極触媒層である。
本発明では、電極触媒層の耐久性につき鋭意検討した結果、起動停止に伴う電極触媒層の劣化は、電極触媒層における電解質抵抗値が大きく影響することを見出した。電極触媒層における電解質抵抗値が大きいと電解質中のプロトンパスが減少することにより電極触媒層の発電性能が十分に得られなくなる一方、電極触媒層における電解質抵抗が小さいと導電性担体と電解質の接触が良くなり、担体の腐食が促進される部位が増加することにより電極触媒層の耐久性が十分に得られなくなることを見出した。そこで、本発明では、電極触媒層における電解質抵抗値を上述した所定の範囲とすることで、発電性能を確保しつつ、高分子電解質の分解、触媒成分の溶出、導電性担体の腐食など、燃料電池の起動停止を繰返して行うことにより生じる電極触媒層を構成する成分の劣化を抑制することができ、初期特性および耐久性の双方に優れる電極触媒層を提供することが可能となる。
本発明の電極触媒層では、交流インピーダンス法によって測定される電解質抵抗値を、0.1〜0.25Ωcm、より好ましくは0.12〜0.22Ωcm、特に好ましくは0.15〜0.20Ωcmとする。これにより、十分な耐久性および発電容量を有する電極触媒層が得られる。
ここで、電極触媒層の電解質抵抗は、後述する実施例に記載する通り、ポテンショガルバノスタット(北斗電工株式会社製、HZ−3000)およびインピーダンス測定装置(株式会社エヌエフ回路設計ブロック社製、FRA5020)などの電気化学評価装置を用いた交流インピーダンス法によって測定することができる。
また、交流インピーダンス測定を行う際の印加電圧値は、100mV以上、電池の最高電流値以下であれば、特に限定されない。電位の交流振幅は、印加電圧値の10%以下に設定する。電解質抵抗値を測定する際の電極触媒層の温度は、室温、具体的には25〜30℃とするのが望ましい。
本発明の電極触媒層は、導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、プロトン伝導性電解質とを含む。
前記電極触媒における触媒成分の形状や大きさは、特に制限されず公知の触媒成分と同様の形状及び大きさが使用できるが、触媒成分は、粒状であることが好ましい。この際、触媒層に用いられる触媒成分の平均粒子径は、小さいほど電気化学反応が進行する有効電極面積が増加するため触媒活性も高くなり好ましいが、実際には平均粒子径が小さすぎると却って触媒活性が低下する現象が見られる。従って、触媒層に含まれる触媒粒子の平均粒子径は、1.5〜15nm、より好ましくは2〜10nm、さらにより好ましくは2〜5nmであることが好ましい。担持の容易さという観点から1.5nm以上であることが好ましく、触媒利用率の観点から15nm以下であることが好ましい。なお、本発明における「触媒成分の平均粒径」は、X線回折における触媒成分の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径あるいは透過型電子顕微鏡像より調べられる触媒成分の粒子径の平均値により測定することができる。
前記触媒成分は、カソード触媒層においては酸素の還元反応に触媒作用を有するものであればよく、アノード触媒層においては水素の酸化反応に触媒作用を有するものであればよい。具体的には、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属、及びそれらの合金等などから選択される。これらのうち、触媒活性、一酸化炭素等に対する耐被毒性、耐熱性などを向上させるために、少なくとも白金を含むものが好ましく用いられる。前記合金の組成は、合金化する金属の種類にもよるが、白金が30〜90原子%、合金化する金属が10〜70原子%とするのがよい。カソード触媒をして合金を使用する場合の合金の組成は、合金化する金属の種類などによって異なり、当業者が適宜選択できるが、白金が30〜90原子%、合金化する他の金属が10〜70原子%とすることが好ましい。
なお、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素または非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。合金の組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全に溶け合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物または金属と非金属との化合物を形成しているものなどがあり、本願ではいずれであってもよい。
前記電極触媒における導電性担体は、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子導電性を有しているものであればよい。前記導電性担体の比表面積は、好ましくは20〜1000m/g、より好ましくは80〜800m/gとするのがよい。前記比表面積が、20m/g以上の方が前記導電性担体における触媒成分および後述する高分子電解質の分散性が低下せず充分な発電性能が得られ、1000m/g以下であると触媒成分および高分子電解質の有効利用率が却って低下することが避けられる。
前記導電性担体は、主成分がカーボンであるのが好ましい。具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粒子が挙げられる。なお、本発明において「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、実質的に炭素原子からなるとは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
また、前記導電性担体の大きさは、特に限定されないが、担持の容易さ、触媒利用率、電極触媒層の厚みを適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均粒子径が5〜200nm、好ましくは10〜100nm程度とするのがよい。
前記導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒において、触媒成分の担持量は、電極触媒の全量に対して、好ましくは10〜75質量%、より好ましくは20〜50質量%とするのがよい。前記担持量が、75質量%以下であると導電性担体上での触媒成分の十分な分散性が得られ高い発電性能が得られ、10質量%以上であると、単位質量あたりの触媒活性が低下することなく所望の発電性能を得るために多量の電極触媒を要しない。なお、触媒成分の担持量は、誘導結合プラズマ発光分光法(ICP)によって調べることができる。
電極触媒層に用いられる高分子電解質としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、少なくともプロトン伝導性を有するのが好ましい。これにより高い発電性能を有する電極触媒層が得られる。この際使用できる高分子電解質は、ポリマー骨格の全部又は一部がフッ素化されたフッ素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質、または、ポリマー骨格にフッ素を含まない炭化水素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質、などが挙げられる。
前記イオン交換基としては、特に制限されないが、−SOH、−COOH、−PO(OH)、−POH(OH)、−SONHSO−、−Ph(OH)(Phはフェニル基を表す)等の陽イオン交換基、−NH、−NHR、−NRR’、−NRR’R’’、−NH 等(R、R’、R’’は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基等を表す)等の陰イオン交換基などが挙げられる。
前記フッ素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質として、具体的には、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、ポリトリフルオロスチレンスルフォン酸系ポリマー、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマー、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン−g−ポリスチレンスルホン酸系ポリマー、ポリフッ化ビニリデン−g−ポリスチレンスルホン酸系ポリマーなどが好適な一例として挙げられる。
前記炭化水素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質として、具体的には、ポリサルホンスルホン酸系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸系ポリマー、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸系ポリマー、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸系ポリマー、架橋ポリスチレンスルホン酸系ポリマー、ポリエーテルサルホンスルホン酸系ポリマー等が好適な一例として挙げられる。
高分子電解質は、高いイオン交換能を有し、化学的耐久性・力学的耐久性、などに優れることから、前記フッ素系ポリマーであってイオン交換基を備えた高分子電解質を用いるのが好ましく、なかでも、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)などのフッ素系電解質が好ましく挙げられる。
電極触媒層に含まれる高分子電解質の含有量は、電解質抵抗値を所望の値とする観点からは、電極触媒層を構成する成分の全質量に対して、好ましくは0.15〜0.45質量%、より好ましくは0.25〜0.40質量%とするのがよい。前記高分子電解質の含有量が、0.15質量%以上であれば触媒層中に高分子電解質を均一に保持できる効果が得られ、0.45質量%以下であれば反応ガスの十分な拡散性を得られる。なお、「電極触媒層を構成する成分の全質量」とは、好ましくは、電極触媒の質量と高分子電解質の質量との総和である。
前記電極触媒層の厚さは、外部から供給されるガスの拡散性および膜電極接合体の発電性能を考慮すると、好ましくは1〜25μm、より好ましくは2〜20μm、特に好ましくは5〜10μmとするのがよい。前記電極触媒層の厚さが、1μm以上であれば面方向および厚さ方向ともに均一な厚さを有する電極触媒層を容易に形成することができ、25μm以下であれば電極触媒層内に水分が停留することにより生じるフラッディング現象を抑制することができる。
なお、前記電極触媒層の厚さは、透過型電子顕微鏡の観察結果により測定した値とする。
上述した本発明の電極触媒層は、優れた初期特性を有するだけでなく、燃料電池の起動停止が繰返されることによる発電性能の低下を抑制することが可能となり、耐久性にも優れる。従って、かような電極触媒層を用いることにより初期特性および耐久性の双方に優れる膜電極接合体を提供することが可能となる。そこで、本発明の第二は、上述した本発明の第一の電極触媒層を用いた燃料電池用膜電極接合体である。
前記膜電極接合体の構成は、本発明の第一の電極触媒層を用いる以外は特に制限されず、公知の膜電極接合体と同様である。例えば、高分子電解質膜の両側に電極触媒層が配置されてなる膜電極接合体が挙げられる。また、前記膜電極接合体は、電極触媒層の高分子電解質膜が配置された反対側の面にガス拡散層がさらに配置されてもよい。前記膜電極接合体の構成の好ましい一例を以下に記載するが、本発明の膜電極接合体が下記の形態に限定されるわけではない。
本発明の膜電極接合体100としては、図1に示すように、固体高分子電解質膜110の両側に、一対の電極触媒層、すなわちアノード側電極触媒層120aおよびカソード側電極触媒層120cが配置された構成を有する膜電極接合体100が挙げられる。また、膜電極接合体100は、アノード側電極触媒層120aおよびカソード側電極触媒層120cと隣接してアノード側ガス拡散層130aおよびカソード側ガス拡散層130cがさらに配置されてもよい。
膜電極接合体において、本発明の第一の電極触媒層は、アノード側およびカソード側の少なくともいずれか一方に用いられればよい。本発明の第一の電極触媒層は、耐久性に優れることから、カソード側に少なくとも用いられるのが好ましく、アノード側およびカソード側の双方に用いられるのがより好ましい。
本発明の膜電極接合体に用いられる電解質膜としては、特に限定されず、プロトン伝導性を有する電解質からなる膜が挙げられる。例えば、デュポン社製の各種のナフィオン(デュポン社登録商標)やフレミオンに代表されるパーフルオロスルホン酸膜、ダウケミカル社製のイオン交換樹脂、エチレン−四フッ化エチレン共重合体樹脂膜、トリフルオロスチレンをベースポリマーとする樹脂膜などのフッ素系高分子電解質膜や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂系膜など、一般的に市販されている高分子電解質膜、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などから形成された高分子微多孔膜にリン酸やイオン性液体等などの液体電解質を含浸させた膜、多孔質体に高分子電解質を充填させた膜などを用いてもよい。前記電解質膜に用いられる電解質と、各触媒層に用いられる電解質とは、同じであっても異なっていてもよい。
前記電解質膜の厚みとしては、得られる膜電極接合体の特性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜200μm、特に好ましくは15〜100μmである。製膜時の強度や作動時の耐久性の観点から5μm以上であることが好ましく、作動時の出力特性の観点から300μm以下であることが好ましい。
前記ガス拡散層は、特に限定されず公知のものが同様にして使用でき、例えば、炭素製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布といった導電性及び多孔質性を有するシート状のガス拡散基材からなるものなどが挙げられる。
前記ガス拡散基材の厚さは、得られるガス拡散層の特性を考慮して適宜決定すればよいが、30〜500μm程度とすればよい。厚さが、30μm未満であると十分な機械的強度などが得られない恐れがあり、500μmを超えるとガスや水などが透過する距離が長くなり望ましくない。
前記前記ガス拡散基材には、撥水性をより高めてフラッディング現象などを防ぐことを目的として、撥水剤を含んでいるのが好ましい。前記撥水剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系の高分子材料、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
また、撥水性をより向上させるために、前記ガス拡散層は、前記ガス拡散基材上に撥水剤を含むカーボン粒子の集合体からなるカーボン粒子層を有するものであってもよい。
前記カーボン粒子としては、特に限定されず、カーボンブラック、黒鉛、膨張黒鉛などの従来一般的なものであればよい。なかでも、電子伝導性に優れ、比表面積が大きいことから、オイルファーネスブラック、チャネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが好ましく挙げられる。
前記カーボン粒子層に用いられる撥水剤としては、前記ガス拡散基材に用いられる上述した撥水剤と同様のものが挙げられる。なかでも、撥水性、電極反応時の耐食性などに優れることから、フッ素系の高分子材料が好ましく用いられる。
前記カーボン粒子層におけるカーボン粒子と、撥水剤との混合比は、カーボン粒子が多過ぎると期待するほど撥水性が得られない恐れがあり、撥水剤が多過ぎると十分な電子伝導性が得られない恐れがある。これらを考慮して、カーボン層におけるカーボン粒子と撥水剤との混合比は、質量比で、90:10〜40:60程度とするのがよい。
前記カーボン粒子層の厚さは、得られるガス拡散層の撥水性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは10〜1000μm、より好ましくは50〜500μmとするのがよい。
本発明の第三は、本発明の第二の膜電極接合体を用いた燃料電池である。本発明によれば、初期特性および耐久性の双方に優れる燃料電池を用いることにより、長期間に亘って高い発電性能を発揮することができる燃料電池を提供することが可能である。
前記燃料電池は、定置用電源、携帯電話などの民生用携帯機器用電源、非常用電源、レジャーや工事用電源などの屋外用電源、搭載スペースが限定される自動車などの移動体用電源などとして有用である。なかでも、起動停止が頻繁に繰返されることにより電極触媒層の劣化が生じ易い自動車などの移動体用電源として用いられるのが特に好ましい。
前記燃料電池の構成としては、本発明の第二の膜電極接合体を用いる以外は、従来公知の燃料電池と同様の構成を有していればよい。具体的には、図1に示すように、膜電極接合体100を、さらにアノード側セパレータ140aおよびカソード側セパレータ140cで挟持された構造が挙げられる。また、膜電極接合体100において、セパレータ140には、電極触媒層に燃料または酸化剤ガスを供給するためのガス流路141を有する。
前記セパレータとしては、緻密カーボングラファイト、炭素板等のカーボン製や、ステンレス等の金属製のものなど、従来公知のものであれば制限なく用いることができる。セパレータは、燃料と酸化剤ガスとを分離する機能を有するものであり、それらの流路を確保するための蛇行状または直線状などの形状を有するガス流路が形成されてもよい。セパレータの厚さや大きさ、ガス流路の形状などについては、特に限定されず、得られる燃料電池の出力特性などを考慮して適宜決定すればよい。
さらに、燃料電池が所望する電圧等を得られるように、セパレータを介してMEAを複数積層して直列に繋いだスタックを形成してもよい。燃料電池の形状などは、特に限定されず、所望する電圧などの電池特性が得られるように適宜決定すればよい。
本発明の第四は、本発明の第二の膜電極接合体の製造方法である。すなわち、導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む燃料電池用電極触媒層において、1kHz〜1Hzでの交流インピーダンス法による測定において得られる電解質抵抗値が0.1〜0.25Ωcmである燃料電池用電極触媒層を用いた膜電極接合体の製造方法である。
前記膜電極接合体の製造方法としては、ホットプレスによる転写法を用いる。具体的には、導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒層スラリーを支持体上に塗布することにより、前記支持体上に電極触媒層前駆体を得る工程と、前記電極触媒層前駆体を二枚用いて高分子電解質膜の両面に配置した後、得られた積層体をホットプレスする工程と、を有する方法が用いられる。
かような方法によれば、電極触媒層と高分子電解質膜との接合状態および膜電極接合体の構造の制御が容易であることから、電極触媒層における電解質抵抗値の制御が容易に行え、初期特性および耐久性の双方に優れる膜電極接合体を容易に製造することが可能となる。
まず、導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒層スラリーを支持体上に塗布することにより、前記支持体上に電極触媒層前駆体を得る工程において、支持体上に電極触媒層前駆体を形成するには、公知の方法に準じて行えばよい。
電極触媒層における電解質抵抗値は、電極触媒層中の高分子電解質に影響される。前記電極触媒および前記高分子電解質については本発明の第一において記載した通りである。前記触媒層スラリーに用いられる溶媒としては、水、および/または、メタノール、エタノール、1−プロパノール(NPA)、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール系溶媒などが挙げられる。
前記触媒層スラリーを塗布する支持体としては、ガス拡散層、ガラス基板、金属基板、高分子フイルム、反射板等を挙げることができる。高分子フイルムの例としては、TAC(トリアセチルセルロース)等のセルロース系高分子フイルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等のエステル系高分子フイルム、PTFE(ポリトリフルオロエチレン)等のフッ素系高分子フイルム、ポリイミドフイルム等が挙げられる。
前記触媒層スラリーを支持体上に塗布する方法は、公知の方法でよく、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等を用いることができる。
次に、前記電極触媒層前駆体を二枚用いて高分子電解質膜の両面に配置した後、得られた積層体をホットプレスする工程において、得られる膜電極接合体における電極触媒層の電解質抵抗値を所望の値とするために、ホットプレスする際の温度、圧力、時間などを調整するのが望ましい。これにより、電極触媒層の厚さ、面積、大きななどに影響されずに、電極触媒層の電解質抵抗値を容易に制御することが可能となる。
前記ホットプレスの温度は、好ましくは150〜200℃、より好ましくは160〜190℃、特に好ましくは170〜180℃とするのがよい。前記温度が、150℃以上であれば高分子電解質が溶融して電極触媒との接触性が向上し、電極触媒層中の電解質抵抗値を容易に制御することが可能となり、200℃以下であれば熱分解による高分子電解質の劣化を抑制することが可能となる。このように本発明による方法では、ホットプレスする際の温度を調製することにより、得られる電極触媒層の電解質抵抗値を制御することが可能となる。
前記ホットプレスのプレス圧力は、好ましくは0.1〜3.0MPa、より好ましくは0.2〜2.0MPa、特に好ましくは0.5〜1.0MPaとするのがよい。前記プレス圧力が0.1MPa以上であれば、高分子電解質膜上に電極触媒層を容易に転写することができ、高分子電解質膜と電極触媒層との接合性を向上させることが可能となる。また、前記プレス圧力が3.0MPa以下であれば、プレス圧力による電極触媒層内の空隙が潰されるのを抑制するとともに、電極触媒層中の高分子電解質の均一性も確保できることから電極触媒層中の電解質抵抗値を容易に制御することが可能となる。
なお、前記ホットプレスのプレス圧力は電極触媒層の高分子電解質膜と接する面とは反対の面に対して加わる圧力とする。
前記ホットプレスする際の時間は、好ましくは1分以上、より好ましくは2分、特に好ましくは5分以上行われるのがよい。前記時間が1分以上であれば、高分子電解質が溶融して、高分子電解質膜上に電極触媒層を容易に転写することができる。
上述の通りにしてホットプレスを行った後は、支持体としてガス拡散層以外のものを用いた場合には、積層体から支持体のみを剥がすことにより、高分子電解質膜の両面に所定の電解質抵抗値を有する電極触媒層が接合された膜電極接合体が得られる。また、支持体としてガス拡散層以外のものを用いた場合には、得られた電極触媒層の高分子電解質膜と接する面とは反対の面にさらにガス拡散層を配置してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されることはない。
(実施例1)
1.触媒層インクの調製
白金担持濃度が50wt%で導電性担体をケッチェンブラックとした白金担持カーボン粉末(田中貴金属工業社製 TEC10E50E)5gと水4.6gを混合し、攪拌・脱泡処理を行った。次に、1−プロパノール(NPA)で希釈した5wt%高分子電解質(Nafion)分散液(Dupont社製、DE−520)55gを混合し、十分に攪拌及び脱泡処理を行い、さらにホモジナイザーを用いて常温で3時間以上粉砕及び均一化処理することにより、触媒層インクを調製した。
2.電極触媒層前駆体の作製
上記で調製した触媒層インクを、スクリーンプリンターを用いて、テフロンシート(厚さ80μm)上に塗工した。塗布は、所望の塗布質量になるまで繰り返し行い、白金担持量が0.35mg/cmになるようにした。テフロンシート上に塗布した触媒層インクを、30℃、6時間で、十分乾燥させてカソード側電極触媒層前駆体(厚さ10〜12μm程度、大きさ51mm×51mm)とした。また、前述と同様にしてスクリーンプリンターを用いて触媒層インクをテフロンシート上に白金担持量が0.05mg/cmになるように塗布し、十分乾燥させることでアノード側電極触媒層前駆体(厚さ2〜5μm、大きさ51mm×51mm)とした。
3.膜電極接合体の作製
イオン伝導性を持つイオン交換膜(Dupont社製、NR−111、厚さ25μm、EW=1100)からなる高分子電解質膜を用い、高分子電解質膜の厚み方向の両側に前記のカソード側電極触媒層前駆体及びアノード側電極触媒層前駆体を配置し、さらにその外側から平板状のSUS板で挟み、得られた積層体全体をホットプレスした。ホットプレスの条件は、温度150℃、プレス圧力2.0MPa、時間10分とした。
ホットプレスは、プレス台が所定の温度(150℃)に達した時点で、積層体をプレス台の上にセットし、上述した条件でホットプレスした後は、圧力をかけたままプレス装置のプレス面を空冷して100℃以下になったのを確認した後、圧力を止め積層体を取り出した。その後、取り出した積層体のSUS板およびテフロンシートを剥がした。これにより、膜電極接合体を得た。
4.評価
(1)電極触媒層の電解質抵抗値の測定
電極触媒層の電解質抵抗値の測定は、M. Lefebvre et al, Elec. & Solid State Letters,2(6) 259−261 (1999)に記載の方法に準じて行った。
膜電極接合体の両面に、ガス流路付きガスセパレータを配置し所定の面圧になるように締め付け評価用単セルとした。
内部抵抗測定は、ポテンショガルバノスタット(北斗電工株式会社製、HZ−3000)を使用し、印加電圧を340mV、電位振幅10mVとし、周波数15kHzから0.1Hzへと徐々に低周波側に挿引していき、インピーダンス測定装置(株式会社エヌエフ回路設計ブロック社製、FRA5020)を用いて各周波数における交流インピーダンスをナイキストプロットした。具体的には、図2に示す等価回路を仮定し、等価回路の交流インピーダンスの測定により得られた結果をナイキストプロット(X軸に実数部の抵抗(Zreal)、Y軸に虚数部の抵抗(−Zimag)をプロットした図)した。なお、図2において、電解質膜の抵抗をRmeとし、電極触媒層中の電解質抵抗をRioとし、電荷移動抵抗をRelとし、コンデンサー成分をCとし、コンデンサー成分Cは均一と仮定した。
ナイキストプロットの結果を図3に示す。交流インピーダンスの測定結果において、得られた曲線とX軸との交点を電解質膜抵抗(Rme)とし、低周波領域で直線近似した直線とX軸との交点と、電解質膜抵抗(Rme)と、の差を3で除して算出することによりカソード側電極触媒層の電解質抵抗(Rio)を求めた。結果を表1に示す。
(2)初期発電性能評価
評価用単セルの、アノード側に燃料として水素を供給し、カソード側には酸化剤として空気を供給した。両ガスともセル出口圧力は大気圧とし、水素は58.6℃、R.H60%および0.261L/min、空気は55.0℃、R.H.50%、および1.041L/min、セル温度は70℃に設定し、水素利用率は60%、空気利用率は40%とした。この条件下で、電流密度1A/cmにてセル電圧(V@1A/cm2)を測定することで、セルの初期発電性能とした。
(3)耐久性評価
評価用単セルの、アノード側に燃料として水素を供給し、カソード側には酸化剤として空気を供給した。両ガスともセル出口圧力は大気圧とし、水素は58.6℃、R.H60%および0.261L/min、空気は55.0℃、R.H.50%、および1.041L/min、セル温度は70℃に設定し、水素利用率は60%、空気利用率は40%とした。この条件下で、電流密度1A/cmにて1分発電した後、発電を停止した。停止後、水素および空気の供給を停止し、乾燥空気を単セルに供給しセル内を1分間置換した後、1分間アノード側に水素ガスを上記利用率で供給した。その後、カソード側に空気を上記と同様の利用率で供給し、再度発電した。この発電/停止動作を繰り返し、セル電圧が0.45V以上を維持している回数(S/Scycle)を測定した。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件をプレス圧力1.0MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件をプレス圧力0.5MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件を温度170℃、プレス圧力1.0MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件を温度170℃、プレス圧力0.5MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件を温度170℃、プレス圧力0.25MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件を温度190℃、プレス圧力0.5MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件を温度126℃、プレス圧力13.0MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件を温度130℃とした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1の膜電極接合体の作製において、ホットプレスの条件を温度210℃とし、プレス圧力0.5MPaとした以外は、実施例1と同様にして膜電極接合体を作製した。結果を表1に示す。
Figure 2007128665
本発明の好ましい一実施形態である燃料電池の模式断面図を示す。 実施例1で作製したセルの等価回路図を示す。 実施例1で作製したセルの交流インピーダンス測定結果を示す。
符号の説明
100…膜電極接合体、
110…高分子電解質膜、
120…電極触媒層、
120a…アノード側電極触媒層、
120c…カソード側電極触媒層、
120i…入口側電極触媒層、
120e…出口側電極触媒層、
130a…アノード側ガス拡散層、
130c…カソード側ガス拡散層、
140…セパレータ、
141…ガス流路、
150…燃料電池。

Claims (11)

  1. 導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む燃料電池用電極触媒層において、
    1kHz〜1Hzでの交流インピーダンス法による測定において得られる電解質抵抗値が0.1〜0.25Ωcmである燃料電池用電極触媒層。
  2. 前記触媒成分の平均粒子径が、1.5〜15nmである請求項1記載の燃料電池用電極触媒層。
  3. 前記導電性担体の比表面積が、20〜1000m/gである請求項1または2記載の燃料電池用電極触媒層。
  4. 前記電極触媒における前記触媒成分の担持量が、前記電極触媒の全量に対して、10〜75質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒層。
  5. 前記高分子電解質は、プロトン伝導性を有する請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒層。
  6. 前記電極触媒層の厚さが、1〜25μmである請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒層。
  7. 高分子電解質膜の両側に電極触媒層が配置されてなる燃料電池用膜電極接合体において、
    前記電極触媒層の少なくとも一方が、請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒層である燃料電池用膜電極接合体。
  8. 請求項7記載の膜電極接合体を用いた燃料電池。
  9. 請求項7記載の燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、
    導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒と、高分子電解質とを含む触媒層スラリーを支持体上に塗布することにより、前記支持体上に電極触媒層前駆体を得る工程と、
    前記電極触媒層前駆体を二枚用いて高分子電解質膜の両面に配置した後、得られた積層体を150〜200℃の温度でホットプレスする工程と、を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  10. 前記ホットプレスが、0.1〜3.0MPaのプレス圧力で行われる請求項9記載の燃料電池用電極触媒層の製造方法。
  11. 前記ホットプレスが、1分以上行われる請求項9または10記載の燃料電池用電極触媒層の製造方法。
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