JP4983189B2 - 包装材料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は包装材料及びその製造方法に関し、特に、表面に発泡層を有する包装材料及びその製造方法に関するものである。
包装材料として、カップや他の包装容器に用いられ、表面に発泡層を有したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この発泡層を有した包装容器は耐熱性に優れ、中に熱い液体を入れた包装容器を利用者が直接持っても、極端に熱く感じないものである。発泡層を有する包装材料として、表面側から低密度ポリエチレン(LDPE;発泡層)/紙/中密度ポリエチレン(MDPE)の層構成からなる耐熱性紙製容器が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−018101号公報 特開昭57−110439号公報
上述の表面側から低密度ポリエチレン(LDPE;発泡層)/紙/中密度ポリエチレン(MDPE)の層構成からなる耐熱性紙製容器においては、積層体を加熱して紙から水分を蒸発させることにより、表面層のLDPEを変形させて発泡層を形成する。このとき、発泡層となるLDPEの融点が紙の内側のMDPEの融点よりも低いため、加熱によりMDPEは変形せず、表面側のLDPEのみを紙の水分により発泡させることができる。
発泡層を有する包装材料を作製するためには、このような積層体の他、MDPEの代わりにLDPEよりも融点の高い他の材料を用いた積層体を使用することもできる。
しかしながら、上記したいずれの包装材料においても、融点の異なる樹脂を紙の両側に形成しなければならず、包装材料を作製するための手間がかかり、コストも高くなっていた。
そこで、本発明は、より簡便に作製することのできる、発泡層を有する包装材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明の包装材料は、外面側から、低密度ポリエチレンからなるカバー層、紙からなる基材層、クレーを含むクレーコート層、低密度ポリエチレンからなる最内層、を少なくとも積層してなり、前記包装材料が加熱されることにより前記カバー層が発泡状に形成されることを特徴とする。
これによれば、クレーコート層は紙に含まれる水分が透過することを防ぐため、包装材料を加熱した場合に紙に含まれる水分はカバー層側に出ていく。そのため、加熱により溶融したカバー層が、その水分により発泡状に形成されて、発泡層を有する包装材料が作製される。このように、クレーコート層を有する基材層の両側に低密度ポリエチレンを形成し、加熱することにより発泡層を有する包装材料が作製されるため、発泡層を形成するために融点の異なる二種類以上の樹脂を用いる必要がなく、また、樹脂の融点が異なることによる温度制御の必要がない。そのため、包装材料の製造工程が簡易になり、製造コストも低減させることができる。
上記本発明の包装材料において、前記カバー層の外面側に、低密度ポリエチレンよりも融点が5℃以上高い中密度ポリエチレンからなる最外層を積層したことを特徴とする。
これによれば、包装材料の表面に中密度ポリエチレンを有することにより、カバー層の低密度ポリエチレンは発泡し、最外層の中密度ポリエチレンは発泡しないように加熱温度を制御することができる。そうすると、包装材料の最外層と最内層は滑らかな表面性状であるため、包装材料を輸送しやすく、その後の加工も行いやすくなる。
上記本発明の包装材料において、前記クレーコート層は、前記基材層上に形成されたことを特徴とする。
これによれば、クレーコート層が最内層側ではなく基材層上に形成されていることにより、基材層の水分を透過することをより防止することができる。
上記本発明の包装材料において、前記クレーコート層は、カオリン、タルク、炭酸カルシウム及び二酸化チタンの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする。
これによれば、クレーコート層がこれらの材料を含むことにより、基材層の水分を透過することをより防止することができる。
上記本発明の包装材料において、前記クレーコート層と前記最内層との間に、バリア層を有することを特徴とする。
これによれば、バリア層を有することにより、水分の透過や内容物のフレーバーが低下すること等をより防止できる。
上記課題を解決する本発明の包装材料の製造方法は、外面側から、ポリエチレンからなるカバー層、紙からなる基材層、クレーを含むクレーコート層、ポリエチレンからなる最内層、を少なくとも積層してなる包装材料の製造方法であって、前記カバー層、前記基材層、前記クレーコート層及び前記最内層を積層した状態で、前記包装材料を100〜200℃の範囲内で加熱することにより前記カバー層を発泡状に形成することを特徴とする。
これによれば、クレーコート層は紙に含まれる水分が透過することを防ぐため、包装材料を上記温度範囲内で加熱した場合に紙に含まれる水分はカバー層側に出ていく。そのため、加熱により溶融したカバー層が、その水分により発泡状に形成されて、発泡層を有する包装材料が作製される。このように、クレーコート層を有する基材層の両側に低密度ポリエチレンを形成し、加熱することにより発泡層を有する包装材料が作製されるため、発泡層を形成するために融点の異なる二種類以上の樹脂を用いる必要がなく、また、樹脂の融点が異なることによる温度制御の必要がない。そのため、包装材料の製造工程が簡易になり、製造コストも低減させることができる。
上記本発明の包装材料の製造方法において、前記カバー層の外面側に中密度ポリエチレンからなる最外層を積層し、その後前記包装材料を加熱したことを特徴とする。
これによれば、包装材料の表面に中密度ポリエチレンを有することにより、カバー層の低密度ポリエチレンは発泡し、最外層の中密度ポリエチレンは発泡しないように加熱温度を制御することができる。そうすると、包装材料の最外層と最内層は滑らかな表面性状であるため、包装材料を輸送しやすく、その後の加工も行いやすくなる。
上記本発明の包装材料の製造方法において、前記クレーコート層は、前記基材層上に形成されたことを特徴とする。
これによれば、クレーコート層が最内層側ではなく基材層上に形成されていることにより、基材層の水分を透過することをより防止することができる。
上記本発明の包装材料の製造方法において、前記クレーコート層の塗工量は、5〜40g/mであることを特徴とする。
これによれば、クレーコート層が十分に水分の透過を防止でき、また、包装材料の製造工程や包装材料から包装容器を作製する工程も、厚みにより生産効率が低下することなく行うことができる。
本発明の包装材料及びその製造方法によれば、発泡層を有する包装材料を提供する際に、包装材料の製造工程が簡易になり、製造コストも低減させることができる。
以下、本発明の包装材料及びその製造方法を実施するための形態について図面を参照して説明する。図1及び図2は本発明の包装材料の層構成の一例を示す説明図である。
図1(A)に示すように、本発明の包装材料10Aは、外面側から、低密度ポリエチレンからなるカバー層11A、紙からなる基材層12、クレーを含むクレーコート層13及び低密度ポリエチレンからなる最内層14、を少なくとも積層したものである。そして、図1(B)に示すように、包装材料10は、図1(A)に示した包装材料10Aが加熱されることにより、カバー層11Aが発泡状に形成された層11となったものである。本発明の包装材料10は、図2に示すように、カバー層11の外面側に中密度ポリエチレンからなる最外層15を積層してもよい。以下に、包装材料10を構成する各層について説明する。
カバー層11は、低密度ポリエチレンからなり、基材層12の外部を保護すると共に、包装材料10の端の部分においては、加熱されて後述する最内層14と貼り合わせられる。低密度ポリエチレン(LDPE)としては、具体的に、高圧法エチレン単独重合体が好適に用いられる。また、エチレンとプロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、4−メチルペンテン−1等のエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)も好適に用いられる。この低密度ポリエチレンの密度は、通常、低密度ポリエチレンといわれる範囲であれば特に限定されないが、0.91〜0.925g/cm程度であり、そのメルトインデックスM.I.も、特に限定されないが、通常、1〜20程度である。また、低密度ポリエチレンの融点は、通常の低密度ポリエチレンの融点範囲であれば特に限定されないが、100〜110℃程度である。
カバー層11の形成方法は、特に限定されないが、例えば、基材層12の一方の面に押出コートすることにより形成される。カバー層11は、紙容器の表面となる層であるが、さらに表面に印刷層を設けることができ、印刷層に用いられる印刷インキの密着性の向上を図るために表面に例えばコロナ処理等の表面処理を施すことが好ましい。なお、後述のように、さらに表面に最外層15を設けることもできる。カバー層11の厚さは、特に限定されないが、通常、発泡状に形成する前において10〜60μm程度であり、発泡状に形成した後において20〜600μm程度である。
カバー層11は、上述のように基材層12上に形成された後(図1(A)参照)、加熱により発泡状に形成される(図1(B)参照)。このときの加熱温度は、材料である低密度ポリエチレンの融点以上であり、包装材料10が変質しない範囲であれば、特に限定されないが、通常、100〜200℃であり、好ましくは、110〜160℃である。なお、後述する中密度ポリエチレンからなる最外層15をカバー層11上に形成した場合には(図2参照)、材料である低密度ポリエチレンの融点以上、中密度ポリエチレンの融点以下であれば、特に限定されないが、通常、120〜180℃であり、好ましくは、130〜170℃である。カバー層11の加熱時間も、特に限定されないが、通常、10秒〜5分程度である。カバー層11の加熱方法は、特に限定されず、従来の発泡層を形成する際に用いられる従来公知の方法により加熱することができるが、例えば、熱風、赤外線、遠赤外線、マイクロ波、高周波等により加熱することが挙げられる。
基材層12は紙からなり、この紙は、紙容器を構成する基本素材となることから賦型性、耐屈曲性、剛性、腰、強度等を有するものを使用することができる。紙としては、例えば、主強度材であり、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは、純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙、ミルク原紙等の各種の紙基材を使用することができる。基材層12は、これらの紙を複数層重ねたものであってもよい。また、紙は、坪量80〜600g/m程度、好ましくは坪量100〜450g/m程度であり、厚さ110〜860μm程度、好ましくは140〜640μm程度のものを使用することができる。なお、紙基材には、例えば、文字、図形、記号、その他の所望の絵柄を通常の印刷方式にて任意に形成することができる。
クレーコート層13は、クレーを含む塗工液を基材層12に塗布し、基材層12の片面にクレーの粒子が敷き詰められたものである。クレーとしては、一般的にクレー、粘土と呼ばれるものであれば、特に限定されないが、カオリン、タルク、ベントナイト、スメクタイト、バーミキュライト、雲母、緑泥石、木節粘土、ガイロメ粘土、ハロイサイト、マイカ等が用いられる。クレーとしては、このうちカオリン、タルクを用いることが好ましく、カオリンは隠蔽性・吸水性に優れ、タルクは硬度が低く(モース硬度1)、耐熱性に優れるため、耐熱性の向上や成型時の寸法安定性の向上が期待できる。
クレーコート層13は、クレーの他に、顔料として、炭酸カルシウム、二酸化チタン、非晶質シリカ、発泡性硫酸バリウム、サチンホワイト等を含んでいることが好ましい。顔料として炭酸カルシウムや二酸化チタンを用いることにより、クレーコート層13の面の平滑度を上げることができ、かつ、隠蔽性を高めることが可能となる。さらに、炭酸カルシウムは安価であるため、好適に用いられる。
クレーコート層13を塗工するための塗工液は、溶媒に上記クレーと、バインダーと、必要に応じて他の顔料や添加剤を含むものである。溶媒としては、通常、水、アルコール等が用いられる。バインダーとしては、通常、ラテックス系のバインダー(例えば、スチレンブタジエンラテックス、アクリル系ラテックス酢酸ビニル系ラテックス)、水溶性のバインダー(例えば、デンプン(変性デンプン、酸化デンプン、ヒドロキシエチルエーテル化デンプン、リン酸エステル化デンプン)、ポリビニルアルコール、カゼイン等)等が用いられる。添加剤としては、顔料分散剤、消泡剤、発泡防止剤、粘度調整剤、潤滑剤、耐水化剤、保水剤、色材、印刷適性改良剤等が用いられる。
クレーコート層13用塗工液の配合割合も、特に限定されないが、クレー:顔料:バインダー=1〜20%:50〜90%:10〜30%程度であることが好ましい。
クレーコート層13の塗工方法は、特に限定されず、従来公知の塗工方法が用いられるが、エアナイフコート、ブレードコート、ショートドウェルコート、キャストコート等の塗工方法が用いられる。
クレーコート層13の塗工量や厚さは、特に限定されないが、通常、乾燥後の坪量が5〜40g/mであり、好ましくは10〜40g/mである。乾燥後の坪量が5g/m未満であると、最外層11を発泡状に形成するための機能が劣る場合があり、乾燥後の坪量が40g/mを超えると、包装材料10が厚くなり過ぎ、製造適性が悪くなる場合がある。
基材層12とクレーコート層13としては、基材層12にクレーコート層13が既に形成された材料を用いることもでき、この場合には、他の層を適切な位置に設ければよい。
なお、クレーコート層は、通常、紙の印刷適性を向上させるために設けられる。クレーコート層が形成された紙上に印刷を行うと、印刷品質が向上するためである。しかしながら、本発明においては、クレーコート層13を基材層12の内側、すなわち、包装材料10における印刷層を設けない面に形成し、基材層12の紙から発生する水分が透過することを防止して、当該水分がカバー層11側に出ていくようにしている。
最内層14は、基材層12のクレーコート層13を有する側に設けられる。最内層14は、低密度ポリエチレンからなり、容器形成の際に最内層14同士、あるいは、最内層14とカバー層11又は最外層15とを熱融着するための層であり、紙容器の内容物と接する層となる。最内層14の材料としては、カバー層11の低密度ポリエチレンと同様の材料を用いることができる。上述のように、最内層14は、容器の内容物と接するため、内容物が牛乳等である場合には、添加剤のない低密度ポリエチレン(無添加の低密度ポリエチレン)を用いる。最内層14の形成方法は、特に限定されないが、通常、押出コート、予め作製したフィルムのラミネート、ドライラミネーション等が用いられる。最内層14の厚さも、特に限定されないが、通常、10〜100μm程度である。
最外層15は、基材層12のカバー層11を有する外側に任意に設けられる。最外層15は、中密度ポリエチレンからなり、容器形成の際に最内層14と貼り合わせられるための層であり、紙容器の外側表面の層となる。最外層15は、包装材料10の表面に設けられ、カバー層11を発泡させた場合にも表面を平滑に保つため、その後の包装材料10を移動する工程や、内容物を封入した容器を移動する工程等において、包装容器を移動させやすい。中密度ポリエチレンは、一般に中密度ポリエチレンといわれる範囲のものであり、カバー層11や最内層14に用いられる低密度ポリエチレンよりも融点が5℃以上高い材料が用いられる。この中密度ポリエチレンは、低密度ポリエチレンと10℃以上の融点差がある方が、カバー層11Aを発泡させられる温度範囲が広くなるため、好ましい。この中密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの融点差の上限は、特に限定されないが、通常、30℃程度である。包装材料10から形成される容器の内容物が牛乳等である場合には、添加剤のない中密度ポリエチレン(無添加の中密度ポリエチレン)を用いることが好ましい。この中密度ポリエチレンの密度は、通常、中密度ポリエチレンといわれる範囲であれば特に限定されないが、0.926〜0.940g/cm程度であり、そのメルトインデックスM.I.も、特に限定されないが、通常、1〜20程度である。また、中密度ポリエチレンの融点は、通常の中密度ポリエチレンの融点範囲であり、低密度ポリエチレンと上記した差があれば特に限定されないが、110〜130℃程度である。
最外層15の形成方法は、特に限定されないが、通常、押出コート、カバー層11とともに共押出コート、予め作製したフィルムのラミネート、ドライラミネーション等が用いられる。最外層15の厚さも、特に限定されないが、通常、10〜50μm程度である。
包装材料10は、以上説明した各層の他に、必要に応じて他の層を形成することができる。例えば、クレーコート層13と最内層14との間には、従来公知のバリア層を形成することができる。バリア層としては、無機酸化物が蒸着されたフィルムや、アルミニウム等の金属箔、MXナイロン等が用いられる。バリア層の形成方法は、特に限定されないが、クレーコート層13とバリア層とをEMAA樹脂やポリエチレン等からなる中間層を用いてサンドイッチラミネーションすることが一般的である。また、バリア層と最内層14とは、押出コートすること、または、予め作成したフィルムをサンドイッチラミネーション、ドライラミネーション等することにより形成される。バリア層にMXナイロンを用いた場合は、さらに中間層を設けて、中間層、バリア層、最内層14を共押出コーティングしてもよいし、PE/接着層/MXナイロン/接着層/PEの順に積層されたフィルムを中間層でサンドイッチラミネーションしてもよい。
これらの層構成からなる包装材料10Aのカバー層11を発泡させる前の厚さは、特に限定されないが、通常、150μm〜700μm程度である。そして、包装材料10のカバー層11を発泡させた後の厚さは、特に限定されないが、通常、170μm〜1300μm程度である。
本発明の包装材料10の製造方法としては、上述のようカバー層11が加熱により発泡状に形成された包装材料10とすることができれば特に限定されないが、通常、基材層12にクレーコート層13の塗工液を塗布して乾燥させることによりクレーコート層13を形成し、カバー層11と最内層14を積層し、加熱によりカバー層11を発泡状に形成する。包装材料10に中密度ポリエチレンからなる最外層15を形成する場合には、通常、カバー層11上に最外層15を形成してから、カバー層11を発泡状に形成するために加熱する。
本発明の包装材料10を用いた包装容器(紙容器)の製造は、通常、次のようにして行われる。上述の層構成からなる包装材料10のシートを形成した後、必要に応じて印刷層を形成し、打ち抜き、端面をスカイブ・ヘミングして内容物が端面に接触しないようにし、充填装置内で底部及びトップ部を熱風加熱、火炎加熱等によりヒートシールして紙容器とする。
この紙容器の形状については、用途・目的等に応じて適宜に決定すればよく、例えばゲーベルトップ型、ブリック型、フラットトップ型等の形状やカップ型等の形状が挙げられる。また、この紙容器の注出口には、たとえばポリエチレン製のキャップ、プルタブ型の開封機構等を適宜に設けてもよい。
紙容器の内容物も、特に限定されず、牛乳、ジュース、ミネラルウォーター、緑茶、紅茶、ウーロン茶、日本酒、焼酎等の飲料や、食用油、醤油、みりん、食酢、固形物の入った調味料等の食品、シャンプー、リンス、機械油等の非食品等、様々な液体を内容物とすることができる。
実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
坪量370g/mの液体容器用原紙からなる基材層の一方の面に、下記クレーコート層用塗工液Aからなるクレーコート層をエアナイフコート法により形成した。クレーコート層は坪量20g/mであった。
<クレーコート層用塗工液A>
カオリンクレー 10質量%
炭酸カルシウム 70質量%
スチレンブタジエンラテックス 9質量%
ポリ酢酸ビニルラテックス 9質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.4質量%
その他 1.6質量%
以上、固形分
基材層におけるクレーコート層が形成された面の逆側の面に、低密度ポリエチレン樹脂(密度;0.923g/cm、融点;110℃、メルトインデックスM.I;3.8)を押出コートして厚さ40μmのコート層を形成した。また、基材層におけるクレーコート層が形成された面にも、低密度ポリエチレン樹脂(密度;0.923g/cm、融点;110℃、メルトインデックスM.I;3.8)を押出コートして厚さ20μmの最内層を形成して包装材料とした。
次いで、この包装材料を160℃で90秒間加熱することにより、カバー層を発泡状に形成し、カバー層の厚さは90μm程度であった。
このようにして、外側からLDPE90μm/ 紙370g/m /クレーコート層20g/m /LDPE20μmの順に積層された実施例の包装材料を製造した。
(実施例2)
実施例1の基材層におけるクレーコート層が形成された面の逆側の面の低密度ポリエチレン樹脂(コート層)上に厚さ20μmの中密度ポリエチレン(密度;0.933g/cm、融点;128℃、メルトインデックスM.I;4.3)を形成した他は、実施例1と同様にして実施例2の包装材料を作製した。
(比較例1)
実施例1のクレーコート層を形成しなかった他は、実施例1と同様にして比較例1の包装材料を作製した。
(比較例2)
実施例1のクレーコート層の代わりに、厚さ20μmの中密度ポリエチレン(密度;0.933g/cm、融点;128℃、メルトインデックスM.I;4.3)を基材層上に押出コートした他は、実施例1と同様にして比較例2の包装材料を作製した。なお、この包装材料を160℃で加熱すると、カバー層を発泡状に形成するために、120秒間加熱する必要があった。
(評価方法)
実施例及び比較例の包装材料について、カバー層及び最内層の発泡の程度を評価した。その結果及びこのように発泡させた加熱温度と加熱時間を表1に示す。発泡の程度については、発泡の有無及び均一に発泡するか否かを調べた。均一に発泡した場合を○、部分的に発泡した場合を△、発泡しなかった場合を×として、表1に示す。
Figure 0004983189
表1に示すように、本発明の各実施例の包装材料は、比較例1に比べて、カバー層を適切に発泡状に形成できるほか、クレーコート層により、最内層を変形させることがなかった。また、本発明の各実施例の包装材料は、カバー層を発泡状に形成するための加熱温度を同様にした場合に、比較例2の包装材料よりも短い時間で発泡させることができ、製造時間を短縮できるとともに、比較例2に比べてMDPEを用いない分、製造工程が簡易であった。
本発明の包装材料を作製する際の層構成の各例を示す断面図である。 本発明の他の包装材料の層構成の一例を示す断面図である。
符号の説明
10、10A 包装材料
11 カバー層(発泡後)
11A カバー層(発泡前)
12 基材層
13 クレーコート層
14 最内層
15 最外層

Claims (8)

  1. 外面側から、低密度ポリエチレンからなるカバー層、紙からなる基材層、クレーを含むクレーコート層、低密度ポリエチレンからなる最内層、を少なくとも積層してなる包装材料であって、
    前記クレーコート層の坪量が10〜40g/m 2 であって、
    前記包装材料が加熱されることにより前記カバー層が発泡状に形成されることを特徴とする包装材料。
  2. 前記カバー層の外面側に、低密度ポリエチレンよりも融点が5℃以上高い中密度ポリエチレンからなる最外層を積層したことを特徴とする請求項1に記載の包装材料。
  3. 前記クレーコート層は、前記基材層上に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装材料。
  4. 前記クレーコート層は、カオリン、タルク、炭酸カルシウム及び二酸化チタンの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の包装材料。
  5. 前記クレーコート層と前記最内層との間に、バリア層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の包装材料。
  6. 外面側から、ポリエチレンからなるカバー層、紙からなる基材層、クレーを含むクレーコート層、ポリエチレンからなる最内層、を少なくとも積層してなる包装材料の製造方法であって、
    前記クレーコート層の塗工量は、10〜40g/m 2 であり、
    前記カバー層、前記基材層、前記クレーコート層及び前記最内層を積層した状態で、前記包装材料を100〜200℃の範囲内で加熱することにより前記カバー層を発泡状に形成することを特徴とする包装材料の製造方法。
  7. 前記カバー層の外面側に中密度ポリエチレンからなる最外層を積層し、その後前記包装材料を加熱したことを特徴とする請求項6に記載の包装材料の製造方法。
  8. 前記クレーコート層は、前記基材層上に形成されたことを特徴とする請求項6又は7に記載の包装材料の製造方法。
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