JP4982999B2 - 操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪を車体に弾性支持すると共に操舵する操舵装置に関する。
操舵応答性及び旋回安定性を考慮した従来技術として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この操舵装置は、前輪に対して設けられ、ステアリングラック部材の車体への支持部材として可変弾性体を備え、その可変弾性体の剛性を、操舵角速度の増加に応じて高くなるように制御することにより、低い操舵角速度時の旋回安定性と高い操舵角速度時の操舵応答性とを両立しようとするものである。
特開平08−175402号公報
しかし、上記従来技術では、操舵角速度が大きい、つまり車輪の転舵角速度が大きい場合に、ステアリングラック部材の支持剛性を上げると、アクスル(車輪支持部材)を支持するサスペンション部材による支持剛性に対し、それよりも車両前後方向後方に配置されたステアリングラック部材の剛性が相対的に上がることになり、その結果、タイヤがより転舵する方向に変位して、オーバーステア傾向となり、操縦安定性に影響がでる可能性がある。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、操縦応答性と操縦安定性の両立が可能な操舵装置を提供することを課題する。
発明者らが鋭意検討したところ、操縦応答性の向上に対して、ステアリングラック部材の支持剛性の影響が大きいのは、操舵初期などの、操舵角速度ゼロの状態から操舵角速度が発生する状態に移行した操舵変更初期だけであることを新たに確認できた。
すなわち、相対的に、操舵変更初期のみ支持剛性を上げて、それ以降は支持剛性を下げる思想により、操縦安定性とオーバーステア改善とを両立できることが新たに分かった。
この見地に基づいて上記課題を解決するために、本願発明は、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と、車幅方向に延びステアリングホイールの操舵に応じて上記車輪支持部材に転舵方向の力を入力するステアリングラック部材と、上記車輪支持部材を上下揺動可能に車体に連結するサスペンション部材とを備える操舵装置において、
車体へのサスペンション部材の車幅方向の支持剛性に対する、車体へのステアリングラック部材の車幅方向の支持剛性の比を、操舵角速度ゼロの状態から操舵角速度が発生する状態に移行した操舵変更初期に一時的に高め、その後の転舵に対しては低くする剛性調整機構を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、操舵変更初期の剛性比を一時的に上げることで操縦応答性が向上すると共に、その後の操舵に対し横力コンプライアンスステアが増大して操縦安定性に寄与することで、操縦応答性と操縦安定性の両立が可能な操舵装置を提供することが出来る。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の操舵装置を説明する模式図である。
(構成)
まず全体構成について説明する。
図1に示すように、操舵輪である前輪1が、車輪支持部材であるナックル2に回転自在に支持されている。ナックル2は、サスペンション部材を構成するサスペンションリンク3によって上下揺動可能に車体5に連結されている。具体的には、上記ナックル2にサスペンションリンク3の外端部がボールジョイント6を介して連結することで、ナックル2及び車輪1は転舵可能に車体に支持されている。またサスペンションリンク3の内端部は、弾性部材を備えたブッシュ7を介して車体5に連結されている。このブッシュ7は、サスペンションリンク3を車体5に弾性を持って連結する支持部材を構成する。主として、このブッシュ7の剛性によって、車体5へのサスペンションリンク3の車幅方向の支持剛性が決定する。
また、運転者の操舵により回転するステアリングホイール8の回転が、コラムシャフト9、コラムカップリング10、及びインターミディエイトシャフト11からなるステアリングシャフトを介して、ステアリングラック部材14のラック軸13に伝達可能となっている。すなわち、上記インターミディエイトシャフト11の下端部にピニオンギア15が設けられており、そのピニオンギア15が、車幅方向に延在するラック軸13が噛合することで、ステアリングホイールの回転をラック軸13の直線運動(車両幅方向への移動)に変換する直動機構が形成される。このラック軸13の直線運動は、ラック軸13の端部に連結するサイドロッド17を介して、上記サスペンションリンク3よりも車両前後方向後方に位置するナックルアーム2aに伝達されることで、操舵角に応じた転舵角だけ車輪1が転舵する。
ここで、ステアリングラック部材14は、上記車幅方向に延在するラック軸13と、そのラック軸13を軸方向に案内するラックハウジング12とから構成される。そして、上記ラックハウジング12は、左右対称な位置に配置されたインシュレータ16を介して車体5に弾性支持されている。このインシュレータ16は、ステアリングラック部材14を車体5に弾性支持する支持部材を構成する。主として、このインシュレータ16の剛性によって、車体5へのステアリングラック部材14の車幅方向の支持剛性が決定する。
上記インシュレータ16は、図2に示すように、軸を上下に向けた内筒16a及び外筒16bの間に弾性体16cが介装されて構成され、外筒16bがブラケットを介してラックハウジング12に固定されると共に、内筒16aが取付けボルトを介して車体5に固定される。その内筒16aを固定する車体5の部材(以下、車体フレーム5aと呼ぶ)、図2のように、ラックハウジング12と平行に配置されている。
そして、本第1実施形態では、左右のインシュレータ16の間における、ラックハウジング12と車体フレーム5aとの間に剛性調整機構が設けられている。
その剛性調整機構は、図2及び図3に示すように、ラックハウジング12に設けられて上記車体フレーム5aに向けて突出した一対の第1突起21と、車体フレーム5aから上記一対の第1突起21間に向けて突出する第2突起22とから構成される。上記第1突起21及び第2突起22はともに、弾性体16cから構成され、平面視で(第1突起21と第2突起22の対向方向の直交する方向からみて)、先端に向かうほど幅が狭くなる断面形状となっていて、図3では、三角形形状の場合を例示している。ここで、上記第1突起21と第2突起22は、車幅方向で対向する面(斜面)が、車両前後方向に対して傾いた傾斜面となっていると共に、第1突起21と第2突起22の少なくとも一方が、付け根部よりも先端部の剛性が低くなっていればよい。
上記構造で、第2突起22の車幅方向を向く斜面が、第1突起21の車幅方向を向く斜面と、所定の間隙を開けて対向配置されている。
(作用効果など)
上記操舵装置にあっては、車両が直進走行状態では、上記第1突起21と第2突起22とは、非接触若しくは接触しても相互に負荷が無いが小さい状態になっていて、剛性調整機構は作用しない(図3(a)の状態)。
この状態から、ステアリングホイール8が操舵されると、ラック軸13が左右方向に移動して車輪1の転舵角を変化させるに伴い、ナックルアーム2aから横方向の荷重が反力としてステアリングラック部材14に入力されて当該ステアリングラック部材14はインシュレータ16に抗して反対方向(車幅方向)に変位する。この変位によって、第1突起21の斜面に第2突起22の斜面が当接することで反力が発生してステアリングラック部材14の支持剛性が一時的に高くなる。
続いて、上記反力による変位につれて、第2突起22は、第1突起21の斜面に案内されながら横方向へ相対変位することで、図3(b)に示すように、第2突起22と第1突起21との当接部が、横剛性の低い先端部だけとなって、支持剛性が低くなる。
このように剛性調整機構によって、操舵を開始して転舵が変更される初期(操舵変更初期)にステアリングラック部材14の支持剛性が一時的に高くなる。つまり、車体への、サスペンションリンク3による支持剛性に対するステアリングラック部材14の剛性の比(以下、単に剛性比と呼ぶ)は、一時的に高くなってから剛性が低くなる。
この結果、上記剛性調整機構によって、操舵輪1の転舵開始初期に一時的にステアリングラック部材14の支持剛性が高くなることで、操舵応答性が向上する。その後の転舵に対しては、剛性調整機構による剛性が低くなることで、相対的に剛性が低くなることで、ステアリングラック部材14の剛性が高い場合に比べてオーバーステア傾向となることが回避され、つまりオーバーステア傾向の改善がなされる分だけ転舵時における操縦安定性が向上する。
なお、直進走行状態では、上記剛性調整機構は作動しないので、音振などの条件からインシュレータ16の剛性を決めておけば良い。
図4に、ステアリングラック部材14の直進走行時の支持剛性と、転舵時の支持剛性のタイムチャートを示す。図4の(a)は、剛性調整機構が作用していない直進状態を、(b)は剛性調整機構が作用した転舵状態を示す。
また、一度、所定操舵角まで操舵してステアリングホイール8の操舵角を保持、つまり操舵角速度がゼロとなると、少しだけステアリングラック部材14の変位が戻って第1突起21と第2突起22との接触面積が増加し、その状態からさらに切り増す方向に操舵した場合にも、第1突起21と第2突起22との間の押圧力が一時的に高くなって支持剛性が若干上がり、その後、ステアリングラック部材14の変位で再び図3(b)の状態になって剛性が低下して、直進走行状態からの操舵変更ほどではないが、転舵開始時の剛性が一時的に高くなったのちに剛性が小さくなる。ただ、旋回走行状態での作動であるので、上記一時的に剛性が高くなる時間が短くなる。
また、車速が大きいほど、操舵角速度の変化が大きいほど(急ハンドルであるほど)ステアリングラック部材14の変位が早く発生することから、上記剛性調整機構による一時的に剛性が高くなる時間が短くなる。
ここで、上記説明では、一対の第1突起21をラックハウジング12側に設け、第2突起22は車体フレーム5a側に設けた場合を例示しているが、一対の第1突起21を車体フレーム5aに、第2突起22はラックハウジング12に設けても良い。
また、上記第1突起21及び第2突起22の少なくとも一方において、根本部よりも先端部の剛性が低くなるように材質を設定しても良い、
また、第1突起21と第2突起22の間隙は、例えば高速走行時など転舵時に所定以上の横力が作用するコーナリングやレーンチェンジでのみ作動するだけ第1突起21と第2突起22が当接するだけの隙間に設定して、低速走行時には作動させないようにしても良い。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な部品等について同一の符号を付して説明する。
(構成)
本実施形態の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるが、剛性調整機構が異なる。
本実施形態は、剛性調整機構をインシュレータ16に設けたものである。なお、上記第1実施形態で記載した剛性調整機構と併用しても構わない。
本第2実施形態の剛性調整機構の構成について説明すると、インシュレータ16における内筒16aと外筒16bの間に介装される弾性体16cについて、内筒16aに対し車幅方向両側及び車両前後方向に弾性体16cが残るように、斜め方向(車幅方向と車両前後方向の間)の4カ所の位置にそれぞれスグリ16dを設けることで、構成したものである。
この構成によって、内筒16aと外筒16bとが車幅方向に延在する略壁形状若しくは柱状の弾性体16cの部分(以下、壁状弾性体部分23と呼ぶ)で連結された構造となる。
なお、スグリ16dを設けることで、インシュレータ16全体の剛性が低くなるので、スグリ16dを設けない場合に比べて剛性の高い弾性体16cを採用する。
その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(作用効果などについて)
ステアリングホイール8が操舵されると、ラック軸13が左右方向に移動して車輪1の転舵角を変化させるに伴い、ナックルアーム2aから横方向の荷重が反力としてステアリングラック部材14に入力されて当該ステアリングラック部材14はインシュレータ16に抗して反対方向に変位する。このときに入力される横力は、上記壁状弾性体部分23で受けて、その剛性に応じた支持剛性を発揮して、相対的に剛性が高くなるが、操舵角速度の増加に伴いインシュレータ16に入力される横力が増加して所定以上を越えると上記壁状弾性体部分23が座屈して剛性が低くなる。図6に、横力に対するインシュレータ16の剛性を示す。
このように、操舵角速度がゼロの状態から操舵角速度が発生してステアリングラック部材14に横力が作用すると、相対的に、操舵角速度が発生した初期の状態ではステアリングラック部材14の支持剛性が一時的に高くなり、続く転舵によって当該ステアリングラック部材14の支持剛性が低くなる。
このような作動によって、上記第1実施形態と同様な作用効果を奏する。
なお、本実施形態は、ステアリングラック部材14を支持するインシュレータ16に上記構成を採用してステアリングラック部材14の支持剛性を調整することで、剛性比を、操舵変更初期に一時的に高くしてから低くなるように調整する場合の実施形態である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な部品等について同一の符号を付して説明する。
(構成)
本実施形態の基本構成は、上記第2実施形態と同様であるが、剛性調整手段が異なる。
本実施形態のインシュレータ16は、図7及び図8に示すように、弾性体16c内に円筒状の中空部16eが形成され、その中空部16eに磁性流体24が封入されている。上記中空部16eは、内筒16aと同心状に配置された密封空間である。また、磁性流体24は、印加される磁力によって粘性が変化するもので、印加される磁力が大きいほど粘性が高くなるものである。
また、インシュレータ16の外周には、インシュレータ16と同軸に配置された印加用のコイル25が配置されている。このコイル25は電流供給装置26から供給される電流に応じた磁力を上記磁性流体24に印加するものである。その電流供給装置26は、剛性調整用コントローラ27からの指令に応じた量だけ電流を連続して供給する。なお、電流供給装置26は、バッテリやエンジンで駆動される発電機を電源とするものである。上記コイル25及び電流供給装置26は磁界調整手段を構成する。
剛性調整用コントローラ27は、ステアリングシャフト等に設けた操舵角センサ28からの信号、及び車速センサ29からの信号に基づき上記電流供給装置26に指令値を出力する。操舵角センサ28は舵角検知手段を構成する。
その剛性調整用コントローラ27は、操舵角変更判定部27A、基準制御指令出力部27B、及び剛性調整部27Cを備える。剛性調整用コントローラ27は、剛性制御手段を構成する。
操舵角変更判定部27Aは、所定サンプリング時間毎に作動して、入力した操舵角に基づき操舵角速度がゼロの状態と判定した場合には、基準制御指令出力部27Bに作動指令を出力する。
そうでないと判定した場合には、剛性調整部27Cに作動信号を出力する。なお、操舵角ゼロ近傍の範囲(例えば±5度)の操舵角状態は、不感帯として、操舵角速度ゼロと見なす。
基準制御指令出力部27Bは、作動信号を入力すると、電流供給装置26に対して、基準となる基準電流値を供給する旨の指令値を出力する。
剛性調整部27Cは、作動信号を入力すると、上記基準電流値よりも大きな第1電流指令値を電流供給装置26に出力し、その出力から所定の初期時間(例えば1秒)だけ経過すると、上記基準値よりも小さな第2電流指令値を電流供給装置26に出力する。
本実施形態では、上記初期時間は、剛性調整部27Cが作動開始時の操舵角速度及び車速に基づき、例えば、0.1秒〜1.5秒の範囲で設定変更している。具体的には図10及び図11に示すように、操舵角速度が大きい程、車速が速い程、上記初期時間を短く設定している。これは、操舵角速度が大きい程、車速が速い程、横加速度が大きくなり、操舵応答性へのステアリングラックの支持剛性の寄与する時間が短いためである。
(作用効果など)
直進走行状態などの通常状態では、コイル25に一定の基準電流値が通電された状態が保持されて、インシュレータ16内の磁性流体24は一定の粘性状態が保持されて、インシュレータ16の剛性は一定の状態となっている(図12(c)参照)。
この状態からステアリングホイール8が回転されて転舵されると、剛性調整部27Cが作動して、図12(a)に示すように、一時的に初期時間だけコイル25に供給される電流が大きくなった後に、当該コイル25に通電される電流が小さくなる。そして、操舵角速度がゼロになると基準制御指令出力部27Bが作動して基準電流値が供給されてインシュレータ16は初期の剛性に復帰する。
上記のようにインシュレータ16の剛性が変わることで、ステアリングホイール8が操舵されて車輪1が転舵を開始すると、図12(b)のように、上記初期時間だけ一時的にインシュレータ16の剛性が高くなってステアリングラック部材14での支持剛性が上がることで舵角が早くつくことで素早い応答となる。
続いて初期時間が経過すると電流が小さくなってインシュレータ16の剛性が低下してステアリングラック部材14の支持剛性が低下すると横力コンプライアンスアンダーステアが増加することでアンダーステア方向に実舵が切り戻されることで、車両が安定方向に向かう。
上記説明は、直進走行状態から転舵させる場合を想定して説明しているが、例えば、所定角度だけ操舵し操舵角を維持して定常旋回中(操舵角速度=0の状態)の状態から、切り増し、若しくは切り戻しが行われて所定以上の操舵角速度が発生した場合にも、その操舵変更開始から初期時間だけ一時的にインシュレータ16の剛性が高くなって、操舵変更開始直後における転舵の応答性が高くなると共に、その後の転舵に対しては横力コンプライアンスアンダーステアがついて車両安定に向かう。
ここで、エネルギー消費低減のため、通常状態ではコイル25に電流を流さず、上記初期時間だけ電流を流すように制御するようにしても良い。
また、上記実施形態では、中空部16eを内筒16aと同心の円筒状に形成した場合を例示したが、少なくとも横剛性が調整出来ればよいので、内筒16aの車幅方向両側にそれぞれ中空部16eを形成するようにしても良い。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な部品等について同一の符号を付して説明する。
本実施形態の基本構成は、上記第4実施形態と同様であるが、インシュレータ16に設ける剛性調整手段が異なる。
本実施形態のインシュレータ16は、図13に示すように、弾性体16c内に円筒状の空洞からなる中空部16eが形成されている。その中空部16eは、内筒16aと同心状に配置された密封空間である。その中空部16eは、圧力制御弁30を介してポンプ31に接続されていて、ポンプ31から流体が供給された中空部16e内を増圧し、中空部16e内の流体をリザーバタンク32に排出することで減圧することが可能となっている。リザーバタンク32は、減圧時に不要になった流体を戻すために一時的に蓄積するものであるが、流体が空気の場合には省略しても構わない。また、流体として油を使用する場合には、制動装置の油圧を利用しても良い。上記圧力制御弁30及びポンプ31は圧力調整手段を構成する。
上記圧力制御弁30は、剛性調整用コントローラ27からの指令に基づき中空部16eの圧力つまり中空部16eの剛性、つまりインシュレータ16の剛性を調整する。
剛性調整用コントローラ27の基本構成は、上記第3実施形態と同様な構成であって、圧力制御弁30に指令値を、電流の替わりに圧力値として出力するだけであるので、その詳細は省略する。
その他の構成は、上記実施形態と同様である。
(作用効果など)
直進走行状態などの通常状態では、中空部16eは一定の基準圧力に保持されることで、インシュレータ16の剛性は一定の状態となっている。
この状態からステアリングホイール8が回転されて転舵されると、剛性調整部27Cが作動して、図12と同様に、一時的に初期時間だけ中空部16eの圧力が高くなった後に当該中空部16eの圧力は小さくなる。そして、操舵角速度がゼロになると基準制御指令出力部27Bが作動して基準圧力となってインシュレータ16は初期の剛性に復帰する。
これよって、上記第3実施形態と同様な作用・効果を奏する。
ここで、上記第3及び第4実施形態において、ステアリングラック部材14を支持するインシュレータ16の剛性を調整して剛性比を変更する場合を例示しているが、サスペンションリンク3のブッシュ7に対して、上記磁性流体24や流体によって弾性体16cの剛性を調整する剛性調整機構を採用しても良い。この場合には、剛性調整コントローラによる制御は、操舵変更開始から所定の初期時間だけ剛性を低下させ、その後剛性が高くなるように制御すれば良い。
また、上記全実施形態において、操舵輪が前輪の場合を例に説明しているが、操舵輪が後輪の場合であっても本発明は適用可能である。
本発明に基づく実施形態に係る操舵装置の構成を示す模式図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る剛性調整機構を説明する図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る剛性調整機構の作用を説明する図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る動作を説明するタイムチャートを示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る剛性調整機構を説明する図である。 本発明に基づく第2実施形態に係るインシュレータの座屈を考慮した剛性を示した図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る剛性調整機構を説明する図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る剛性調整機構を説明する図である。 剛性調整用コントローラの構成を示す図である。 車速と初期時間の関係を示す図である。 操舵角速度と初期時間との関係を示す図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る作用を説明する図であって、(a)は電流のタイムチャートを、(b)は支持剛性のタイムチャートを、(c)は通常時の支持剛性のタイムチャートを示している。 本発明に基づく第4実施形態に係る構成を説明する図である。
符号の説明
1 車輪
2 ナックル(車輪支持部材)
2a ナックルアーム
3 サスペンションリンク
5 車体
5a 車体フレーム
7 ブッシュ(サスペンションリンクの支持部材)
8 ステアリングホイール
12 ラックハウジング
13 ラック軸
14 ステアリングラック部材
16 インシュレータ
16c 弾性体
16d スグリ
16e 中空部
21 第1突起
22 第2突起
23 壁状弾性体部分
24 磁性流体
25 コイル
26 電流供給装置
27 剛性調整用コントローラ
27A 操舵角変更判定部
27B 基準制御指令出力部
27C 剛性調整部
28 操舵角センサ
29 車速センサ
30 圧力制御弁
31 ポンプ

Claims (6)

  1. 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と、車幅方向に延びステアリングホイールの操舵に応じて上記車輪支持部材に転舵方向の力を入力するステアリングラック部材と、そのステアリングラック部材を車体に弾性支持させるラック支持部材と、上記車輪支持部材を上下揺動可能に車体に連結するサスペンション部材とを備える操舵装置において、
    車体へのサスペンション部材の車幅方向の支持剛性に対する、車体へのステアリングラック部材の車幅方向の支持剛性の比を、操舵角速度ゼロの状態から操舵角速度が発生する状態に移行した操舵変更初期に一時的に高め、その後の転舵に対しては低くする剛性調整機構を備えることを特徴とする操舵装置。
  2. 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と、車幅方向に延びステアリングホイールの操舵に応じて上記車輪支持部材に転舵方向の力を入力するステアリングラック部材と、そのステアリングラック部材を車体に弾性支持させるラック支持部材と、を備える操舵装置において、
    上記ラック支持部材の車幅方向の剛性を、操舵角速度ゼロの状態から操舵角速度が発生する状態に移行した操舵変更初期に一時的に高め、その後の転舵に対しては低くする剛性調整機構を備えることを特徴とする操舵装置。
  3. 上記ラック支持部材は、同心に配置された内筒と外筒との間に弾性体が介装されたインシュレータから構成され、
    ステアリングの舵角を検知する舵角検知手段を備え、
    上記剛性調整機構は、
    上記インシュレータの弾性体に空洞部を設けると共に、その空洞部の圧力を磁性流体若しくは圧力流体で制御可能な構成を備えて、その空洞部の圧力を磁性流体若しくは圧力流体で制御可能な構成によって、舵角検知手段の検知に基づき、操舵角速度ゼロの状態から操舵角速度が発生する状態に移行した操舵変更初期と判定すると上記空洞部の圧力を一時的に高め、その後の転舵に対しては上記空洞部の圧力が低くなるように上記空洞部の圧力を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載する操舵装置。
  4. 上記空洞部の圧力を磁性流体で制御可能な構成は、上記空洞部に封入され磁界によって剛性が可変となる磁性流体と、磁性流体に作用させる磁界を調整する磁界調整手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載した操舵装置。
  5. 上記空洞部の圧力を磁性流体で制御可能な構成は、上記空洞部に接続し該空洞部に圧力流体を圧送可能なポンプを備えることを特徴とする請求項3に記載した操舵装置。
  6. 上記ラック支持部材は、同心に配置された内筒と外筒との間に弾性体が介装された一対のインシュレータから構成され、
    上記剛性調整機構は、上記一対のインシュレータの間に設けた一対の第1突起と、その一対の第1突起間に配置されて車幅方向で第1突起と対向配置した第2突起とを備え、
    上記一対の第1突起は、ステアリングラック部材及び車体フレームの一方に設けられて、ステアリングラック部材及び車体フレームの他方に向けて突出し、
    上記第2突起は、ステアリングラック部材及び車体フレームの他方に設けられて、ステアリングラック部材及び車体フレームの一方に向けて突出し、
    上記第1突起と第2突起は車幅方向で対向する面が車両前後方向に対して傾いた傾斜面になっていると共に、その第1突起と第2突起は、付け根部よりも先端部の剛性が低い弾性体から構成されることを特徴とする請求項1に記載した操舵装置。
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