JP4982648B2 - 金属沈着抑制剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、新規な金属沈着抑制剤、より詳細には、有効成分としてセリ科植物の加工物とトレハロース及び/又はマルチトールとを含む金属沈着抑制剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体に対して有毒な金属ないしは金属化合物が何らかの原因で生体内に侵入すると、その生体の恒常性が障害を受ける場合がある。このような障害を金属中毒という。金属中毒を惹き起こす金属としては、例えば、鉛、砒素、水銀、金などの重金属があり、これらの金属は消化器系、呼吸器系、皮膚などを介して生体に侵入すると臓器などの局所に沈着し、これにより、金属の種類やその侵入経路などによって、骨・造血組織障害、消化器障害、呼吸器障害、循環器障害をはじめとする諸種の障害が惹き起こされることとなる。
【0003】
このような金属中毒に対しては、現代の医学をもってしても特効薬といえるものはほとんどない。金属中毒の種類によってはエチレンジアミン四酢酸や1,2−ジチオグリセロールなどのキレート剤が奏効する場合もあるけれども、これら自身が毒性を示す場合もあり、医師による厳密な処方の下においてもなお安易に利用できないのが現状である。以上のことから、金属中毒に関しては、十分な予防措置をとることが最も有効であり、最も肝心であるといわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
斯かる状況に鑑み、この発明の課題は、手軽に常用することができ、かつ、効果的に金属中毒を予防、緩和、治療することのできる、安全性の高い金属沈着抑制剤とその用途を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明者等は、東洋で古来より生薬として利用されてきた植物を中心として、生体での金属の沈着を抑制する作用(以下、「金属沈着抑制作用」という。)を有するものを広く検索した。その結果、中国パセリをはじめとするセリ科植物に比較的顕著な金属沈着抑制作用が確認された。しかしながら、セリ科植物は、それを摂取するヒトによっては風味・呈味の点で奇異な印象を受ける場合があるために手軽に常用できるとはいい難く、また、生の植物体そのままの形態では、一度に摂取できる量が限られるなどのことから、必ずしも十分に所期の作用を発揮できないという問題があることが判明した。そこで本発明者等は、セリ科植物を加工した上で他の成分を配合することによりこれらの問題が解決できるか否かについて、種々の糖質を中心として広く検討したところ、非還元性糖質の一種であるトレハロース及び/又はマルチトールをセリ科植物の加工物と配合するときには、上記の課題が解決できるばかりではなく、全く意外なことに、その本来の金属沈着抑制作用が顕著に増強されるという独自の知見を得た。この発明は、以上の本発明者等による独自の知見に基づいて為されたものである。
【0006】
すなわち、この発明は、有効成分としてセリ科植物の加工物とトレハロース及び/又はマルチトールとを含む金属沈着抑制剤を提供することにより上記の課題を解決するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
この発明は、有効成分としてセリ科植物の加工物とトレハロース及び/又はマルチトールとを含む金属沈着抑制剤を提供するものである。この発明でいう「金属沈着抑制作用」とは、ヒトを含む哺乳類の生体内での金属の沈着に対する抑制作用を意味する。詳細には、生体外から何らかの原因で生体内に侵入した、有機化合物ならびに無機化合物の形態を含む金属の、生体内での沈着の過程を抑制する作用、生体内で沈着した該金属を生体からの除去もしくは排出を促進する作用などが挙げられる。この発明の金属沈着抑制剤はこれらの作用の少なくともひとつを示す。金属沈着抑制作用は、例えば、後記実験例に詳述するような動物実験により確認することができる。
【0008】
この発明で利用できるセリ科植物は、生物分類上セリ科に属し、その全体又は一部からの加工物をヒトへの経口的又は経皮的に適用することが許容され、かつ、該加工物が本来的に生体における金属の沈着に対する抑制作用を示すものであるかぎり、属、種や、利用する部位に特に制限はない。詳細には、中国パセリ(英名:コリアンダー、分類:コエンドロ属。以下同様に括弧内に英名、分類の順に示す。なお、中国パセリは、欧米においては、その葉部がシラントロと呼称される場合がある。また、日本においては、葉部、乾燥子実等部位を問わずコエンドロと呼称される場合がある。)、アニス(アニス、アニス属)、アメリカボウフウ(パースニップ、アメリカボウフウ属)、ディル(ディル、イノンド属)、ウイキョウ(フェンネル、ウイキョウ属)、パセリ(パセリ、オランダセリ属)、ヒメウイキョウ(キャラウェイ、キャラウェイ属)、クミン(クミン、クミン属)、セリ(ウォーター・ドロップワート、セリ属)、ニンジン(キャロット、ニンジン属)、ミツバ(ジャパニーズ・ドロップワート、ミツバ属)などが挙げられる。この発明で利用できるセリ科植物の部位としては、例えば、葉、茎、花弁、子実、根などが挙げられる。以上のような植物のうち、中国パセリの葉を含む地上部は、金属沈着抑制作用が本来的に比較的顕著である上、トレハロース及び/又はマルチトールと混合したときその作用が特に著しく高まるので、この発明の実施にとりわけ有用である。
【0009】
本発明の実施においては、上記のようなセリ科植物を、例えば、細断、破砕、磨砕、加熱、蒸煮、粉砕、乾燥、圧搾、発酵、抽出などから選ばれる、必要に応じて適宜組み合わせて実施される処理を施して得られる加工物を利用することができる。抽出物をセリ科植物の加工物として利用する場合、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、桂皮酸エチルなどのエステル類をはじめとする有機溶媒ならびに、水などから選ばれる適宜の抽出溶媒を用いて抽出して得られる抽出物はいずれも有利に利用できる。これらの抽出物間で金属沈着抑制作用を相互に比較すると、エタノールなどの低級アルコールや酢酸エチルなどの低級エステルによる抽出物は比較的強い作用を示すので、該加工物として抽出物を用いる場合にはこれらのいずれかの抽出物が特に有用である。また、抽出物は、抽出されたそのままの形態でも、また、濃縮、希釈、乾燥、溶解等の適宜の工程を経た上でもいずれも有利に利用できるけれども、抽出溶媒として、ヒトへの経口的又は経皮的適用が許容されないか又は許容し難いものを利用する場合には、抽出物は、用いた溶媒をエバポレーター等により留去した後に用いるのが望ましい。
【0010】
この発明でいうトレハロースとは、2分子のグルコースが還元性基同士でα,α結合してなる非還元性二糖を意味する。この発明で用いるトレハロースは、このように定義される化合物であって、上記のセリ科植物と配合したときにこの発明の課題を解決する効果を発揮するものである限り、性状、純度、調製方法は特定のものに限定されない。
【0011】
トレハロースは種々の方法で調製することができる。例えば、特開平7−143876号公報、特開平7−213283号公報、特開平7−322883号公報、特開平7−298880号公報、特開平8−66187号公報、特開平8−66188号公報、特開平8−336388号公報及び特開平8−84586号公報のいずれかに開示された非還元性糖質生成酵素及びトレハロース遊離酵素を澱粉部分加水分解物に作用させる方法が好適である。この方法によるときには、廉価な材料である澱粉からトレハロースが好収量で得られる特徴がある。ちなみに、斯かる方法により調製されたトレハロースの市販品としては、含水結晶トレハロース(商品名『トレハ』、株式会社林原商事販売)や、トレハロース含有シロップ(商品名『トレハスター』、株式会社林原商事販売)などがあり、これらはこの発明に有利に利用できる。また、例えば、特開平7−170977号公報、特開平8−263号公報、特開平8−149980号公報のいずれかに記載されたマルトース・トレハロース変換酵素を作用させるか、あるいは、公知のマルトース・ホスホリラーゼ及びトレハロース・ホスホリラーゼを組合せて作用させることによってもトレハロースは得ることができる。さらにまた、後述するように、トレハロースとマルチトールとを併用する場合には、特開平8−73482号公報に記載された、トレハロースとマルトースとの混合物を水素添加して得られる両糖質の混合物を利用することも随意である。トレハロースの無水物は、上記のようにして調製又は入手される含水結晶トレハロースを、例えば、70℃乃至160℃の範囲の温度で常圧乾燥又は減圧乾燥、より望ましくは、80℃乃至100℃の範囲の温度で減圧乾燥するか、あるいは、水分10%未満の高濃度トレハロース高含有液を助晶缶にとり、種晶共存下で50乃至160℃、望ましくは80乃至140℃の範囲で攪拌しつつ無水結晶トレハロースを含有するマスキットを製造し、これを比較的高温乾燥条件下で、例えば、ブロック粉砕、流動造粒、噴霧乾燥などの方法で晶出、粉末化することにより調製することができる。
【0012】
この発明でいうマルチトールとは、グルコースがα−1,4結合してなる二糖であるマルトースの還元体を意味する。この発明で用いるマルチトールは、このように定義される化合物であって、上記のセリ科植物と配合したときにこの発明の課題を解決する効果を発揮するものである限り、性状、純度、調製方法は特定のものに限定されない。例えば、同じ特許出願人による特公昭47−13699号公報に開示された方法により得られるシラップ状のマルチトールや、特公昭63−2439号公報に開示された方法により得られる無水結晶マルチトールは適宜この発明において有利に利用できる。また、市販の無水結晶マルチトール(商品名『粉末マビット』、株式会社林原商事販売)や、マルチトール含有シロップ(商品名『マビット』、株式会社林原商事販売)もこの発明においては有利に利用できる。
【0013】
この発明の金属沈着抑制剤におけるセリ科植物とトレハロース及び/又はマルチトール(以下、この発明で用いるトレハロース及び/又はマルチトールを、単に「当該糖質」という場合がある。)との配合割合は、これらの成分を配合して利用する際にこの発明の課題を解決する効果を発揮するものであるかぎり特に制限はない。例えば、当該糖質の添加によりセリ科植物の加工物による金属沈着抑制作用をより顕著に増強するという観点からは、セリ科植物の加工物の固形分1重量部に対して、当該糖質を無水物換算で、通常、0.1重量部以上、望ましくは、1重量部以上とするのが好適である。当該金属沈着抑制剤を経口摂取する際の風味ならびに呈味の観点からは当該糖質の配合割合は高い程好ましいけれども、良好な風味・呈味を達成するとともに、比較的少ない摂取量で顕著な金属沈着抑制作用を引き出すためには、セリ科植物の加工物の固形分1重量部に対して、当該糖質を無水物換算で、通常、200重量部以下、望ましくは、100重量部以下の範囲が好適である。
【0014】
以上のようなこの発明の金属沈着抑制剤に抗酸化剤をさらに添加すると、対象とする金属によっては、その生体での沈着抑制作用がさらに増強される場合がある。この発明で用いる抗酸化剤は特定の種類に限定されないけれども、当該金属沈着抑制剤をヒトを含む哺乳類のための食用として利用する場合には、食品分野で通常用いられるものから選択するのが望ましい。食品分野で通常用いられる抗酸化剤としては、具体的には、フラボノイド、ポリフェノール、ビタミンE、ビタミンCなどが挙げられる。フラボノイドとしては、より詳細には、ルチン、ヘスペリジン、ナリンジン、ケルセチンや、これらのそれぞれにグルコース又はその重合体などの糖類が結合してなる糖転移ルチン、糖転移ヘスペリジン、糖転移ナリンジン、糖転移ケルセチンなどが挙げられる。ポリフェノールとしては、より詳細には、カテキン、没食子酸などや、これらのポリフェノールを含有する、プロポリスならびにプロポリスエキスなどが挙げられる。さらに、植物抽出物であるエンジュ抽出物、ローズマリー抽出物、ユーカリ抽出物などもこの発明においては抗酸化剤として有利に利用できる。これらの抗酸化剤の当該金属沈着抑制剤における含量は特に制限がないけれども、当該金属沈着抑制剤の経口摂取が想定される場合には、呈味・風味への影響を考慮して、食品分野で通常用いられる配合割合以下で用いるのが望ましい。
【0015】
この発明の金属沈着抑制剤には、さらに必要に応じて、乳化剤、賦形剤、pH調節剤、香料、香辛料、色素、ビタミン、アミノ酸等の上記で述べた以外の成分をさらに含有させることも有利に実施できる。当該金属沈着抑制剤におけるこれらの成分の含有量は、この発明の金属沈着抑制剤による効果を妨げない限り特に制限はなく、例えば、この発明の金属沈着抑制剤の利用分野、詳細には、食品分野、化粧品分野、医薬品分野などにおいて添加剤として利用される個々の成分ならびにその配合割合は、本発明においても有利に適用できる。
【0016】
以上のような成分を含むこの発明の金属沈着抑制剤の形態には特に制限はなく、固体、半固体、液体もしくはそれらの混成体のいずれか、例えば、粉末、顆粒、タブレット、ゲル、ペースト、乳液、溶液などから選ばれる所望の形態で提供することができる。以上のようなこの発明の金属沈着抑制剤は、セリ科植物の加工物を、固形分重量換算で、通常、0.01%乃至99.9%、望ましくは、0.05%乃至90%、さらに望ましくは、0.1%乃至80%の範囲で含有する。
【0017】
以上のように構成されるこの発明の金属沈着抑制剤は、セリ科植物が本来有している金属沈着抑制作用と比較してより顕著に該作用を発揮する。この発明の金属沈着抑制剤が生体における沈着の抑制効果を示す金属としては、例えば、鉛、砒素、アンチモン、クロム、金、水銀、マンガン、ベリリウム、亜鉛、カドミウムや、これらの化合物、例えば、以上のような金属のいずれかを含む無機又は有機化合物などが挙げられる。以上のような金属が、呼吸器系、消化器系、皮膚粘膜などを介して生体内に侵入して局所的に沈着すると、その生体の恒常性が障害をうけた状態、いわゆる中毒症状を呈する場合がある。このような中毒は一般に金属中毒と呼ばれている。金属中毒においては、生体に侵入する金属の種類や金属の侵入経路の違いなどによって様々な臓器に諸種の障害が現れる。例えば、鉛や砒素による骨・造血組織の障害、鉛による循環器の障害、砒素、鉛またはアンチモンによる消化器の障害、水銀、マンガン又は有機鉛による神経系の障害、砒素、クロム又は金による皮膚粘膜の障害、水銀による腎障害、ベリリウム、亜鉛又はマンガンによる呼吸器系の障害、クロム又はカドミウムによる全身に亙る機能障害が挙げられる。以上のような金属中毒のうち、この発明の金属沈着抑制剤は、鉛中毒、砒素中毒、水銀中毒の予防、緩和、治療効果を特に顕著に発揮し、障害の部位としては、骨・造血系組織の障害に対して特に顕著に予防、緩和、治療効果を発揮する特徴がある。また、特開平10−67672号公報には、感染症や癌などの諸疾患においては、水銀、鉛、アルミニウムなどの金属が沈着する場合があること、そして、このような金属沈着を伴う疾患に対して、中国パセリをはじめとするセリ科植物が、該金属沈着の抑制を介して、あるいは、該金属沈着の抑制を伴って予防、緩和、治療効果を発揮することが記載されている。この発明の金属沈着抑制剤は、以上説明した作用故に、種々の疾患に伴って起こる生体内での金属の沈着の抑制と、金属の沈着を伴う諸疾患の予防、緩和、治療効果を、セリ科植物単独の場合に比べてより顕著に発揮する。したがってこの発明の金属沈着抑制剤は、それ自体で、ウイルスや微生物の感染に伴う諸症状の緩和剤や、癌における諸症状の緩和剤として、また、以上のような緩和剤の有効成分のひとつとしてとりわけ有用である。以上のようなこの発明の金属沈着抑制剤の有効な摂取量は、セリ科植物ならびに加工物の種類や、当該金属沈着抑制剤の摂取方法、対象疾患の種類や症状などにもよるけれども、セリ科植物の加工物の固形分重量として、経口摂取する場合には、体重1kg当り、通常、0.001mg乃至2g、望ましくは、0.01mg乃至1gの範囲であり、経皮摂取する場合には、通常、0.0001mg乃至200mg、望ましくは、0.001mg乃至100mgの範囲である。
【0018】
以上のような特徴を有するこの発明の金属沈着抑制剤はその形状に応じて、それ自体で経口的及び/又は経皮的に摂取して利用することができ、斯かる利用により、その生体内において金属の沈着を抑制する作用を発揮するので、当該金属沈着抑制剤は、生体での金属沈着を抑制したり、金属中毒を予防又は緩和するための食品、健康食品、病院食、飲料、皮膚外用剤などとして有利に利用できる。また、この発明の金属沈着抑制剤は、金属中毒を予防、緩和又は治療するための医薬品に配合する有効成分としてや、そのような医薬品の作用を強化するための添加物などとしても有用である。さらにまた、当該金属沈着抑制剤は、通常一般の食品、健康食品、化粧品などに金属沈着抑制作用を付与するための配合素材としても利用できる。この発明の金属沈着抑制剤を配合して利用できる食品としては、例えば、アイスクリーム、アイスキャンデー、シャーベットなどの氷菓、氷蜜などのシロップ、バタークリーム、カスタードクリーム、フラワーペースト、ピーナッツペースト、フルーツペーストなどのスプレッド及びペースト、チョコレート、ゼリー、キャンディー、グミゼリー、キャラメル、チューインガム、プリン、シュークリーム、スポンジケーキなどの洋菓子、ジャム、マーマレード、シロップ漬、糖菓などの加工果実ないしは加工野菜、まんじゅう、ういろう、あん、羊羮、水羊羮、カステラ、飴玉などの和菓子、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、三杯酢、テーブルシュガー、コーヒーシュガーなどの調味料などが挙げられる。当該金属沈着抑制剤を配合して利用できる飲料としては、例えば、合成酒、醸造酒、果実酒、洋酒などの酒類、ジュース、ミネラル飲料、炭酸飲料、乳酸飲料、乳酸菌飲料、スポーツドリンク、ドリンク剤、茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、ココアなどの清涼飲料などが挙げられる。当該金属沈着抑制剤を配合して利用できる化粧品としては、例えば、ローション、乳液、クリーム又はペーストの形態の、基礎化粧品、洗浄用化粧品、入浴用化粧品、頭髪化粧品、口腔用化粧品、日焼け・日焼け止め化粧品、メイクアップ化粧品、発毛剤、育毛剤などが挙げられる。以上のようなこの発明の金属沈着抑制剤を添加せしめてなる、食品、化粧品、医薬品などの組成物は、固形分重量換算で、セリ科植物の加工物を、通常、0.00001%乃至20%、望ましくは、0.0001%乃至10%、より望ましくは、0.001%乃至2%の範囲で含有する。
【0019】
以下、実験例、実施例及び臨床例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
【0020】
【実験例1】
〈マウス生体での金属沈着に対するセリ科植物加工物による抑制作用〉
【0021】
【実験例1−1】
〈セリ科植物加工物の調製〉
収穫した中国パセリの全草より根を除去し、これを水洗し、水切りした後、ブレンダーを用いて細断(ミンチ)した。細断した中国パセリを遠心濾過分離器(回転数1500rpm)を用いて150メッシュのフィルターを通して濾過した。濾液を回収し、121℃で10分間処理し、室温にまで放冷して、中国パセリ加工物(搾汁)を得た。該加工物の固形分含量は60mg/mlであった。
【0022】
【実験例1−2】
〈マウス生体での金属沈着に対するセリ科植物加工物の抑制作用〉
7週齢の雄性ICRマウス(チャールズ・リバー・ジャパン社販売)を、慣用の餌料と水を自由摂取させながら温度制御した条件下で7日間飼育した(7日間の飼育を終了した日を「第0日」と表示する)。マウスを各8匹ごとの3群に分け、第1日以降第32日までの間、全ての群のマウスに1.83mg/lの酢酸鉛(II)・三水和物水溶液(鉛濃度としては1000ppm)と慣用の餌料とを自由摂取させた。第1群のマウスに対しては、第8日以降第32日までの間、実験例1−1の方法で調製した中国パセリ加工物を、1日2回、1週間当り計10回の頻度で、1匹1回当り200μlの用量で、胃ゾンデを用いて投与した(試験群1)。第2群のマウスに対しては、実験例1−1の方法で調製した中国パセリ加工物の精製水による100倍希釈物を、試験群1と同様のスケジュール及び方法で投与した(試験群2)。第3群のマウスに対しては、中国パセリ加工物を与えずに第32日まで飼育した(対照群)。この期間中、各群ごとにマウスによる鉛水溶液の摂取量の1日当たりの平均値を調べたところ、いずれも液量として7乃至8ml/匹/日であり、群間で差は認められなかった。
【0023】
第33日に、全ての群のマウスより、左大腿骨を常法により摘出した。摘出した個々の大腿骨は、精秤した後、強酸を用いる常法にしたがって湿式灰化し、10mlの溶液とした。この溶液を通常の原子吸光分析法に供し、得られた分析値より各大腿骨における鉛含量を求めた。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
Figure 0004982648
【0025】
表1に示すとおり、対照群で約350ppmであった大腿骨における鉛含量は、中国パセリ加工物の投与により、その投与量に依存して著しく低下した。この結果は、中国パセリ加工物が、中毒を惹き起こす金属のひとつである鉛の生体での沈着を抑制する作用を本来的に有していることを示している。
【0026】
【実験例2】
〈セリ科植物加工物による金属沈着抑制作用を増強する糖質〉
トレハロース(無水結晶)、マルチトール(無水結晶)、ネオトレハロース、キシリトール、スクロース、マルトース、デキストリン(DE25)、プルラン(いずれも試薬級の市販品)のいずれかを含む濃度60mg/mlの水溶液を調製した。これらの糖質水溶液のいずれかと実験例1−1の方法で得た中国パセリ加工物とを体積比で等量ずつ混合し、それぞれ異なる糖質を含む8種類の被験試料を準備した。
【0027】
実験例1−2における試験群1で用いた中国パセリ加工物に代えて上記で準備した8種類の被験試料のいずれかを用い、その投与量を1匹1回当たり400μlとし、1群当たりの構成を4匹としたこと以外は実験例1−2の試験群1にしたがって、被験試料をマウスに投与した。また、同じく1群4匹の構成で、実験例1−2における試験群1と対照群と同様の処置も実施した。全スケジュールを終了後、実験例1−2にしたがって各マウスより大腿骨を摘出し、それぞれの鉛含量を求めた。各群の平均値を算出し、対照群における値を100とした場合の試験群1ならびに被験試料投与群における値の相対値を求めた。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
Figure 0004982648
【0029】
表2に示すとおり、試験群1における鉛含量は、実験例1−2と同様に対照群の約70%であった。一方、被験試料投与群は添加した糖質の種類によってそれぞれ異なる値を示した。トレハロース又はマルチトールを添加して投与した場合には、試験群1より明らかに低い値であったのに対して、それ以外の糖質を添加して投与した場合には、試験群1と同等かあるいは寧ろ悪化する場合も認められた。なお、データは割愛するけれども、本実験例で用いた糖質をそれぞれ単独でマウスに投与した場合には金属沈着抑制作用は確認されなかった。以上の結果は、セリ科植物が本来的に発揮する金属沈着抑制作用は、トレハロース及びマルチトールにより顕著に増強されることを示している。
【0030】
【実験例3】
〈セリ科植物加工物による金属沈着抑制作用を増強するトレハロースの有効量〉
濃度200、60、20、6又は2mg/mlでトレハロース(無水結晶)を含む水溶液を調製し、これらの水溶液のいずれかと実験例1−1の方法で得た中国パセリ加工物とを体積比で等量ずつ混合し、トレハロース濃度のそれぞれ異なる5種類の被験試料を準備した。
【0031】
実験例1−2における試験群1で用いた中国パセリ加工物に代えて上記で準備した5種類の被験試料のいずれかを用い、その投与量を1匹1回当たり400μlとし、1群当たりの構成を4匹としたこと以外は実験例1−2の試験群1にしたがって、被験試料をマウスに投与した。また、同じく1群4匹の構成で、実験例1−2における試験群1と対照群と同様の処置も実施した。全スケジュールを終了後、実験1−2にしたがって各マウスより大腿骨を摘出し、それぞれの鉛含量を求めた。各群の平均値を算出し、対照群における値を100とした場合の対照群ならびに被験試料投与群における値の相対値を求めた。結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
Figure 0004982648
【0033】
表3に示すとおり、用量が0.4mg/匹/回となるようにトレハロースを配合した被験試料では中国パセリ加工物による金属沈着抑制作用に大きな変化はなかったものの、トレハロースを、その用量が1.2mg/匹/回以上となるように配合した場合には中国パセリ加工物による金属沈着抑制作用が顕著に増強され、用量12mg/匹/回以上となるように配合した場合にその増強のレベルはほぼ最大に達した。以上の結果は、セリ科植物加工物による金属沈着抑制作用をトレハロースの添加により増強するためには、該加工物の固形分量に対してトレハロースが無水物換算で重量比で、1/10量以上が望ましく、等量以上あれば十分であることを示している。なお、データは割愛するけれども、マルチトールを用いて同様の実験を行ったところ、同様の傾向が認められた。
【0034】
また、パネルテストにより、本実験例で用いた被験試料はいずれも良好な呈味を示し、これらのうち、増強された金属沈着抑制作用を示したもの、とりわけ、中国パセリ加工物と等量以上のトレハロース又はマルチトールを含むものほど特に良好な呈味を示すことをパネルテストにより確認した。したがって、セリ科植物加工物の固形分重量に対して、無水物換算で重量比で等量以上のトレハロース及び/又はマルチトールとを含む組成物は、とりわけ顕著な金属沈着抑制作用を示すことに加えて、その呈味がとりわけ優れているという特長を有しているといえる。
【0035】
【実施例1】
〈金属沈着抑制剤〉
収穫した中国パセリの全草より根を除去し、これを水洗し、水切りした。この中国パセリ(湿重量で100重量部)をブレンダーを用いて細断(ミンチ)した。細断した中国パセリを遠心濾過分離器(回転数3000rpm)を用いて300メッシュのフィルターを通して濾過し、濾液を回収した。回収した濾液の全量(82重量部)を直火にかけて煮詰め、濃縮液を得た。濃縮液の全量(32重量部)を121℃で10分間処理し、室温にまで放冷した後、4℃で一晩静置した。この液を0.42mmメッシュの篩を通し、通過液中になお残存する不溶物をブレンダーを用いて分散し、この液を回収して30重量部の中国パセリ加工物を得た。この加工物の固形分含量は約6%(w/w)であった。この加工物の全量に7重量部の含水結晶トレハロース(商品名『トレハ』、株式会社林原商事販売)を添加し、十分に溶解させ、液状の金属沈着抑制剤を得た。
【0036】
本品は、顕著な金属沈着抑制作用を示す上、中国パセリ本来の臭みが顕著に改善されているので、金属中毒の予防、緩和もしくは治療のための経口摂取用の金属値着抑制剤として、食品分野や医薬品分野などで有利に利用できる。
【0037】
【実施例2】
〈金属沈着抑制剤〉
根を除去し、水洗し、水切りした、湿重量として100重量部の中国パセリより、実施例1の方法で30重量部の中国パセリ加工物を調製した。この加工物の全量に6重量部の無水結晶マルチトール(商品名『粉末マビット』、株式会社林原商事販売)を添加し、十分に溶解し、液状の金属沈着抑制剤を得た。
【0038】
本品は、顕著な金属沈着抑制作用を示す上、中国パセリ本来の臭みが顕著に改善されているので、金属中毒の予防、緩和もしくは治療のための経口摂取用の金属沈着抑制剤として、食品分野や医薬品分野などで有利に利用できる。
【0039】
【実施例3】
〈金属沈着抑制剤〉
根を除去し、水洗し、水切りした、湿重量として100重量部の中国パセリより、実施例1の方法により、30重量部の中国パセリ加工物を調製した。この加工物の全量に208重量部の無水結晶マルチトール(商品名『粉末マビット』、株式会社林原商事販売)を添加し、80℃に加温した条件下で造粒器を用いて十分に混合・乾燥させた。造粒器より乾燥後の混合物を回収し(205重量部)、室温で一晩静置した後、混合器を用いて4重量部のシュガーエステルと十分に混合した。得られた混合物(209重量部)を打錠器を用いて、1錠の大きさが直径6mm、厚さ6.3mmのタブレット状の金属沈着抑制剤を得た。
【0040】
本品は、顕著な金属沈着抑制作用を示す上、中国パセリ本来の臭みが顕著に改善されているので、金属中毒の予防、緩和もしくは治療のための経口摂取用の金属沈着抑制剤として、食品分野や医薬品分野などで有利に利用できる。
【0041】
【実施例4】
〈金属沈着抑制剤〉
含水結晶トレハロース(商品名『トレハ』、株式会社林原商事販売)を、ジャケット付き回転式真空乾燥機を用いて、温度90℃、気圧−300乃至−350mmHgの条件下で7時間処理した。その後、温度を常温に、気圧を常圧に戻して内容物を回収し、無水トレハロースを得た。
【0042】
根を除去し、水洗し、水切りした、湿重量として100重量部の中国パセリより、実施例1の方法により、30重量部の中国パセリ加工物を調製した。この加工物の全量に200重量部の上記で得た無水トレハロースと10重量部の糖転移ヘスペリジン(商品名『αGヘスペリジンPA』、株式会社林原商事販売)とを添加し、60℃に加温した条件下で造粒器を用いて十分に混合・乾燥させた。造粒器より乾燥後の混合物を回収し(225重量部)、室温で一晩静置した後、混合器を用いて4重量部のシュガーエステルと十分に混合した。得られた混合物(229.5重量部)を打錠器を用いて、1錠の大きさが直径6mm、厚さ6.3mmのタブレット状の金属沈着抑制剤を得た。
【0043】
本品は、顕著な金属沈着抑制作用を示す上、中国パセリ本来の臭みが顕著に改善されているので、金属中毒の予防、緩和もしくは治療のための経口摂取用の金属沈着抑制剤として食品分野や医薬品分野などで有利に利用できる。
【0044】
【実施例5】
〈金属沈着抑制剤〉
微粉状の含水ケイ酸アルミニウム550重量部、ほう酸50重量部、濃グリセリン400重量部、カンフル4重量部、ハッカ油0.5重量部、無水結晶マルチトール(商品名『粉末マビット』、株式会社林原商事販売)10重量部、及び実施例1による金属沈着抑制剤60重量部を耐熱容器に入れ、湯浴中で十分に混合し、ゲル状の金属沈着抑制剤を得た。
【0045】
本品は、通常の温湿布に準じて皮膚に貼付して利用することができるので、金属中毒を予防、緩和もしくは治療するためのパップ剤などとして、医薬品分野をはじめとする諸種の分野で有利に利用できる。
【0046】
【実施例6】
〈清涼飲料〉
実施例1による金属沈着抑制剤120g、異性化糖60g、クエン酸0.5g及びL−アスコルビン酸0.5gに水を加えて全量を1kgとして、金属沈着抑制剤を含んでなる清涼飲料を調製した。本品は、まろやかな甘味と適度の苦味に加え、さわやかな風味を呈する嗜好性に優れた製品である。本品には金属沈着抑制作用が付与されているので、本品は、金属中毒から生体を守るための健康食品ないしは健康補助食品として有用である。
【0047】
【実施例7】
〈チューインガム〉
実施例3の方法で調製した、中国パセリ加工物、マルチトール及びシュガーエステルを配合した打錠前の混合物の2重量部に、グルコース6重量部及び、柔らかくなる程度に加熱溶融したガムベース2重量部を加えて混合し、さらに適量のハッカ香料を混合した後、常法にしたがってロールにより練り合わせ、成形することによって、金属沈着抑制剤を含んでなるチューインガムを製造した。本品は、まろやかな甘味と適度の苦味に加え、さわやかな風味を呈するテクスチャーに優れた製品である。本品には金属沈着抑制作用が付与されているので、本品は、金属中毒から生体を守るための健康食品ないしは健康補助食品として有用である。
【0048】
【臨床例1】
数年に亙って肩、肘、手首、指の関節に痛みを日常的に覚え続けている47歳の女性を検査したところ、単純ヘルペスによる感染が確認された。また、この女性の血液と尿を検査したところ、水銀の量が健常者における範囲を逸脱しており、生体内で金属沈着がおこっている疑いがもたれた。
【0049】
この女性に、実施例3の方法で得た金属沈着抑制剤を1回あたり2錠、1日あたり4回の用量で連日経口投与する治療を開始した。治療を開始してから2日後に痛みの緩和が認められはじめ、10日後にはそれぞれの関節における痛みは全体に亙って顕著に緩和された。この経口投与を14日間続け、その後、血液と尿における水銀の量を検査したところ、健常者における範囲内にあることが確認された。
【0050】
この臨床例は、この発明の金属沈着抑制剤が、患者の生体内での金属沈着の抑制を介して、あるいは、該抑制を伴って、単純ヘルペスの感染に伴う患者における諸症状を緩和したことを示している。
【0051】
【臨床例2】
約1ヶ月前より背部と肩部に強い痛みを覚えはじめた42歳の女性を検査したところ、単純ヘルペスによる感染が確認された。また、この女性の血液と尿を検査したところ、水銀の量が健常者における範囲を逸脱しており、生体内で金属沈着がおこっている疑いがもたれた。
【0052】
この女性に、実施例4の方法で得た金属沈着抑制剤を1回あたり2錠、1日あたり3回の用量で連日経口投与する治療を開始した。治療を開始してから2日後に痛みの緩和が認められはじめ、5日後には両部位の痛みは顕著に緩和された。この経口投与を14日間続け、その後、血液と尿における水銀の量を検査したところ、健常者における範囲内にあることが確認された。
【0053】
この臨床例は、この発明の金属沈着抑制剤が、患者の生体内での金属沈着の抑制を介して、あるいは、該抑制を伴って、単純ヘルペスの感染に伴う患者における諸症状を緩和したことを示している。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明は、セリ科植物の加工物にトレハロース及び/又はマルチトールを添加すると、該加工物が本来示す金属沈着抑制作用が顕著に増強されるという本発明者等による全く独自の知見に基づくものである。本発明が提供する金属沈着抑制剤は、顕著な金属沈着抑制作用を示す上、安全性高く、日常的に常用できるので、それ自体で金属中毒の予防、緩和もしくは治療の効果を発揮する食品、化粧品、医薬品などとして、また、食品や化粧品などに斯かる作用を付与するための配合素材などとして有利に利用できる。
【0055】
本発明は、斯くも顕著な作用効果を奏する発明であり、斯界に貢献すること誠に多大な意義のある発明である。

Claims (6)

  1. 有効成分として中国パセリ地上部の搾汁又はその乾燥物と、トレハロース及び/又はマルチトール、及び、抗酸化剤とを含む、鉛、砒素、アルミニウム又は水銀から選ばれる重金属の沈着抑制剤。
  2. 抗酸化剤がフラボノイド、ポリフェノール、ビタミンE及びビタミンCから選ばれる請求項1記載の重金属の沈着抑制剤。
  3. フラボノイドがルチン、糖転移ルチン、ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、ナリンジン、糖転移ナリンジン、ケルセチン及び糖転移ケルセチンから選ばれる請求項2記載の重金属の沈着抑制剤。
  4. 重金属を含む有機化合物又は無機化合物の生体での沈着を抑制する請求項1乃至のいずれかに記載の重金属の沈着抑制剤。
  5. 摂取したとき、その生体における金属中毒を予防、緩和又は治療する効果を発揮する請求項1乃至のいずれかに記載の重金属の沈着抑制剤。
  6. 金属中毒が鉛中毒、砒素中毒又は水銀中毒である請求項に記載の重金属の沈着抑制剤。
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