JP4982162B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気浄化装置に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造を成し、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出される一方、排気ガス中のパティキュレートが多孔質薄壁の内側表面に捕集されるようになっている。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、PtやPd等を活性種とする酸化触媒をパティキュレートフィルタに一体的に担持させるようにしている。
即ち、このような酸化触媒を担持させたパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
ただし、斯かるパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがある。
そこで、パティキュレートフィルタの入側にフロースルー型の酸化触媒を付帯装備させ、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階でパティキュレートフィルタより上流側に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
つまり、このようにすれば、燃料添加で生じた炭化水素が酸化触媒を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により直後のパティキュレートフィルタの床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる(例えば、下記の特許文献1参照)。
尚、この種の燃料添加を実行するための具体的手段としては、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うことで排気ガス中に燃料を添加するのが一般的である。
一方、ディーゼルエンジンの排気浄化を図るにあたっては、前述のように排気ガス中のパティキュレートを除去するだけでは十分ではなく、排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)についても除去する必要があるので、本発明者らは、パティキュレートフィルタの前段にNOx吸着触媒を設けてパティキュレートとNOxの同時低減化を図ることを創案するに到った。
ここで言うNOx吸着触媒とは、既に実用化が進められているNOx吸蔵還元触媒(排気空燃比がリーンの時に排気ガス中のNOxを酸化して硝酸塩の状態で一時的に吸蔵し且つ排気ガス中のO2濃度が低下した時に未燃の炭化水素やCO等の介在によりNOxを分解放出して還元浄化する性質を持つもの)とは全く異なる性質のものであり、排気ガス中のNOxや炭化水素を物理的に吸着する能力に優れたゼオライトから成るフロースルー型の触媒のことを意味している。
ゼオライトはアルミナケイ酸塩質の多孔性結晶材料であり、結晶中に均一な分子レベルの細孔を規則正しく配向して備えていることを特徴とし、この細孔を通じて各種の分子を空洞又は孔路内に吸着する性質を備えており、このような性質以外にも、細孔が均一であることに基づく分子ふるい作用を持つ性質(細孔の孔径より小さい分子しか吸着しない)、結晶構造中のカチオンとアニオンの作用により極性物質を強く吸着する性質、触媒作用を持つ性質も兼ね備えている。
また、この種のゼオライトは、その骨格構造の型に基づき多種類に分類されるが、低排気温度条件下で細孔内へNOxと炭化水素を吸着する能力と、吸着した炭化水素を低排気温度条件下で緩慢に排気ガス中の酸素と反応させて亜酸化炭化水素とする能力と、高耐熱性、高耐久性とに優れたものを適宜に選定すれば良く、同様の性質を備えたゼオライト類縁化合物の中から選定することも可能である。
このようなNOx吸着触媒をパティキュレートフィルタの前段に装備すれば、既存のNOx吸蔵還元触媒が有効に機能しないような排気温度が低い運転状態で排気ガス中のNOxと炭化水素がNOx吸着触媒に同時吸着され、その吸着された炭化水素が低排気温度条件下で緩慢に排気ガス中の酸素と反応して亜酸化炭化水素となり、前記NOx吸着触媒に吸着されているNOx中のNO2が前記亜酸化炭化水素と反応して還元浄化されることになる。
しかも、吸着中に炭化水素の亜酸化炭化水素への酸化反応熱に助勢されてNOからNO2への酸化反応も局部的に促されるため、吸着中に新たにNOからNO2となったものも亜酸化炭化水素と反応して還元浄化されることになり、NOx吸着触媒に吸着されたNOxのうちの約30%程度が還元浄化されて低減される。
特開2003−193824号公報
しかしながら、燃料添加によるパティキュレートフィルタの強制再生を行うに際し、パティキュレートフィルタの前段にNOx吸着触媒が配置されていると、添加燃料から生じた炭化水素の大半が前段のNOx吸着触媒で吸着されてしまうことで酸化触媒での反応熱の発生が滞り、しかも、NOx吸着触媒が蓄熱体となることでヒートマスが増加して排気ガス温度が上がり難くなるため、パティキュレートフィルタの強制再生に支障をきたす虞れがあった。
また、NOx吸着触媒の床温度が炭化水素の放出温度にまで上昇すると、それまで吸着されていた間に緩慢に酸素と反応して軽質の炭化水素となったものが多量に発生し、この軽質の炭化水素が後段の酸化触媒で活発に反応することで急激な温度上昇を招く虞れがあり、このような急激な温度上昇を回避するための燃料添加の制御が技術的に難しいという問題もあった。
そこで、本発明者らは、排気ガスをNOx吸着触媒を迂回させて酸化触媒へ直接導くバイパス流路を設けると共に、強制再生時に排気ガスの流れをバイパス流路に切り換える流路切換手段を設けることを創案するに到り、これを特願2006−304959号として既に出願している。
ただし、排気ガスの流れをバイパス流路に切り換える流路切換手段自体も蓄熱体となり得るので、この流路切換手段の追加分だけヒートマスが増加してNOx吸着触媒を迂回させることのメリットが少なくなってしまう懸念がある。
その対策として流路切換手段をヒートマスの小さな薄肉板金部品で分割構成することが考えられているが、このような薄肉板金部品で流路切換手段を製作した場合には、各薄肉板金部品に板金製造時の圧延等による内部歪みが潜在しているため、高温の排気ガスが流れる環境下で加熱されて内部歪みが現出した際に、流路切換手段のハウジングが熱変形して作動不良が起こる虞れがあった。
より具体的には、流路切換手段を一般的なバタフライ弁を用いて流路を切り換える形式とした場合、そのハウジングに熱変形が生じると、バタフライ弁の傾動軸の軸受位置が当初の設計位置から変わってしまい、該傾動軸が本来あるべき中心位置からずれてバタフライ弁が正常に開閉作動できなくなる虞れがあった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、パティキュレートフィルタの前段にNOx吸着触媒を設けても、パティキュレートフィルタの強制再生を支障なく良好に行い得るようにした排気浄化装置を提供することを目的としている。
本発明は、酸化触媒を入側に付帯装備して排気管途中に設けられたパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタの前段に設けられて低排気温度条件で排気ガス中のNOxと炭化水素を同時吸着し且つその吸着したNOx中のNO2を前記炭化水素の酸化生成物である亜酸化炭化水素と反応させて還元浄化するNOx吸着触媒とを備え、該NOx吸着触媒より上流側で燃料添加手段により排気ガス中に燃料添加を行い、その添加燃料から生じた炭化水素が酸化触媒で酸化反応した時の反応熱により捕集済みパティキュレートを燃焼させてパティキュレートフィルタを強制再生する排気浄化装置であって、排気ガスをNOx吸着触媒を迂回させて酸化触媒へ直接導くバイパス流路と、強制再生時に排気ガスの流れをバイパス流路に切り換える流路切換手段とを備えると共に、該流路切換手段をバタフライ弁を用いて流路を切り換える形式とし、該バタフライ弁の傾動軸の両端部を軸支する軸受部材を鋳造部品で一体的に構成し且つ該軸受部材の鋳造部品を除いた前記流路切換手段における残りの部位を薄肉板金部品で分割構成したことを特徴とするものである。
而して、このように排気浄化装置を構成した場合に、パティキュレートフィルタの強制再生時にバタフライ弁の傾動位置をバイパス流路を開通する側へ切り換えると、排気ガスがバイパス流路を通りNOx吸着触媒を迂回して酸化触媒へ直接導かれることになるので、添加燃料から生じた炭化水素を遅滞なく酸化触媒に導いて直ちに反応熱を発生させることが可能となり、しかも、NOx吸着触媒が蓄熱体となってしまうことで排気ガス温度が上がり難くなったり、NOx吸着触媒が放出温度で軽質の炭化水素を多量に発生してしまうことで後段の酸化触媒の急激な温度上昇を招いたりする虞れを未然に回避することが可能となる。
更に、流路切換手段におけるバタフライ弁の傾動軸が鋳造部品の軸受部材により軸支されているので、この種の鋳造部品が内部歪みを含まないことから前記軸受部材の熱変形が起こらなくなり(鋳造部品は、単に溶融物が鋳型の中で冷却硬化して成形されたもので、圧延部品や鍛造部品のような内部歪みが殆ど含まれないため、高温の排気ガスが流れる環境下で加熱されても熱変形の心配がない)、バタフライ弁の傾動軸が本来あるべき中心位置からずれてバタフライ弁が作動不良を起こす虞れが解消されることになる。
また、この軸受部材の鋳造部品を除いた流路切換手段における残りの部位がヒートマスの小さな薄肉板金部品で分割構成されているので、流路切換手段の全体としてのヒートマスを小さく抑えることが可能であり、パティキュレートフィルタの強制再生時における排気ガスの温度が上がり易くなる。
更に、本発明においては、軸受部材を成す鋳造部品に、流路切換手段のハウジングの入口フランジも一体的に構成されていることが好ましく、このようにすれば、軸受部材の流路切換手段への組み付けを入口フランジの組み付けと兼ねて一度に行うことが可能となる。
また、本発明においては、流路切換手段のハウジングの外周部が断熱材により被包されていることが好ましく、このようにすれば、流路切換手段の保温性を高めて該流路切換手段を通る排気ガスの外気への放熱による熱損失を低減することが可能となる。
上記した本発明の排気浄化装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、燃料添加によるパティキュレートフィルタの強制再生を行うに際し、該パティキュレートフィルタの前段にNOx吸着触媒が設けられていても、流路切換手段により排気ガスの流れをバイパス流路に切り換えてNOx吸着触媒を迂回させることによって、添加燃料から生じた炭化水素を遅滞なく酸化触媒に導いて直ちに反応熱を発生させることができ、しかも、NOx吸着触媒が蓄熱体となってしまうことで排気ガス温度が上がり難くなったり、NOx吸着触媒が放出温度で軽質の炭化水素を多量に発生してしまうことで後段の酸化触媒の急激な温度上昇を招いたりする虞れを未然に回避することができ、更には、軸受部材を鋳造部品で一体的に構成することで熱変形によるバタフライ弁の作動不良を防止しつつ、軸受部材の鋳造部品を除いた前記流路切換手段における残りの部位を薄肉板金部品で分割構成することで流路切換手段の全体としてのヒートマスを小さく抑えることもできるので、パティキュレートフィルタの強制再生を支障なく良好に行うことができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、軸受部材の流路切換手段への組み付けを入口フランジの組み付けと兼ねて一度に行うことができ、流路切換手段の組み付け作業の手間を省くことができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、流路切換手段の保温性を高めて該流路切換手段を通る排気ガスの外気への放熱による熱損失を低減することができるので、パティキュレートフィルタの強制再生時における排気ガスの温度をより一層上がり易くすることができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1〜図8は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における1はターボチャージャ2を搭載したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導いた吸気4が吸気管5を介し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された吸気4が更にインタクーラ6へと送られて冷却され、該インタクーラ6から図示しないインテークマニホールドへと吸気4が導かれてディーゼルエンジン1の各シリンダに導入されるようにしてある。
また、このディーゼルエンジン1の各シリンダから排出された排気ガス7が排気マニホールド8を介し前記ターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した排気ガス7が排気管9を介し車外へ排出されるようにしてあり、該排気管9の途中に介装されたケーシング10内には、捕集済みパティキュレートの酸化反応を助勢する機能を高めた酸化触媒を担持したパティキュレートフィルタ11が収容されている。
図2にその構造を模式的に示す如く、このパティキュレートフィルタ11は、セラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路12の入口が栓体13により交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路12については、その出口が栓体14により目封じされるようになっていて、各流路12を区画する多孔質薄壁15を透過してパティキュレートを捕集された排気ガス7のみが下流側へ排出されるようになっている。
更に、前記ケーシング10内におけるパティキュレートフィルタ11の前段には、図3に一部を切り欠いて概略的に示す如きハニカム構造を有するフロースルー型の酸化触媒16が装備されており、この酸化触媒16は、排気ガス7中の炭化水素の酸化反応を助勢する機能を高めたものとなっており、後段のパティキュレートフィルタ11に担持されている酸化触媒よりもPtやPd等の活性種の量を多くしたものとなっている。
そして、前記ケーシング10より上流側の排気管9には、低排気温度条件で排気ガス7中のNOxと炭化水素を同時吸着し且つその吸着したNOx中のNO2を前記炭化水素の酸化生成物である亜酸化炭化水素と反応させて還元浄化するNOx吸着触媒17がケーシング18に抱持されて装備されている。
尚、このNOx吸着触媒17は、図4に一部を切り欠いて概略的に示す如く、排気ガス7中のNOxや炭化水素を物理的に吸着する能力に優れたゼオライトから成るフロースルー型のハニカム構造となっているが、同様の性質を備えたゼオライト類縁化合物から成るものであっても良い。
また、前記排気管9には、排気ガス7をNOx吸着触媒17を迂回させて酸化触媒16へ直接導くバイパス流路19が設けられており、該バイパス流路19の上流の排気管9から分岐する箇所には、排気ガス7の流れをNOx吸着触媒17に向かう流れからバイパス流路19に向かう流れに切り換える流路切換手段20が設けられている。
即ち、図5に示す如く、この流路切換手段20は、排気管9の途中に介装されるハウジング25内にバタフライ弁26を傾動軸27を介して傾動自在に抱持した構造となっており、強制再生時に前記バタフライ弁26を図5中に仮想線で示す位置から実線で示す位置に傾動させて排気ガス7の流れをバイパス流路19に向かう流れに切り換えるように構成してある。尚、図5中における26aはバタフライ弁26の外周部に装着されたガスシール用ステンレスニットスプリングシールを示す。
ここで、前記バタフライ弁26の傾動軸27は、ハウジング25の両側部を図示しないガスシール機構を介し回動自在に貫通して前記ハウジング25の外部で軸受部材28により軸支されており、この軸受部材28は、図6〜図8に示す如き鋳造部品により一体的に構成されている。
即ち、ここに図示している例では、流路切換手段20のハウジング25の入口フランジ29が一体的に構成されており、この入口フランジ29に開口されたガス入口30の両側に、前記バタフライ弁26の傾動軸27を軸支し得るよう一対の軸受アーム31が突設され、該各軸受アーム31により前記傾動軸27のハウジング25から飛び出した左右の端部が軸支されるようにしてあり、前記ガス入口30には、ハウジング25の入口配管部32が嵌挿されて溶接等により固定されている。
更に、ハウジング25の外周部は、断熱材であるグラスウール33により被包されており、該グラスウール33は、その外側に装着されたカバー34に被覆されて保持されるようにしてある。
また、前述の如き流路切換手段20の開閉操作は、ハウジング25に具備されたアクチュエータ35により図示しないレバー機構を介して傾動軸27が回動されることで行われ、このアクチュエータ35の駆動は、パティキュレートフィルタ11の強制再生を担う制御装置21の制御信号20aで制御されるようになっており、この制御装置21でパティキュレートフィルタ11の強制再生が実行される際に、排気ガス7の流れがバイパス流路19側へ切り換えられるようになっている。
そして、前記制御装置21には、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ22(負荷センサ)からの検出信号22aと、ディーゼルエンジン1の回転数を検出する回転センサ23からの検出信号23aとが入力されるようになっていると共に、ディーゼルエンジン1の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置24に対し、燃料の噴射タイミング及び噴射量を指令する制御信号24aが出力されるようになっている。
ここで、前記燃料噴射装置24は、各気筒毎に装備される図示しない複数のインジェクタにより構成されており、これら各インジェクタの電磁弁が前記制御信号24aにより適宜に開弁制御されて燃料の噴射タイミング及び噴射量が適切に制御されるようになっているが、前述のアクセルセンサ22及び回転センサ23からの検出信号22a,23aに基づき通常モードでの燃料噴射制御を行う制御信号24aが決定されるようになっている一方、パティキュレートフィルタ11の強制再生を行う際には通常モードから強制再生モードに切り換わり、圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミング(開始時期がクランク角90゜〜120゜の範囲)でポスト噴射を行うような制御信号24aが決定されるようになっている。
つまり、このようにメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射が行われると、このポスト噴射により排気ガス7中に未燃の燃料(主として炭化水素)が添加されることになり、この未燃の燃料により生じた炭化水素(HCガス)が排気ガス7と共にディーゼルエンジン1から排出されることになる。
尚、前述した制御装置21における通常モードから強制再生モードへの切り換えは、ディーゼルエンジン1の運転状態に基づきパティキュレートフィルタ11内の堆積量を推定し、その推定された堆積量が所定の上限値を超えた時にモード切り換えを行うようにすれば良い。
例えば、ディーゼルエンジン1の運転状態に基づきパティキュレートの発生量を推定する一方、現在の運転状態についてパティキュレートの処理量が捕集量を上まわる再生領域にあるか否かを判定し、現在の運転状態が再生領域にあると判定されている間にパティキュレートの発生量を除外し且つ非再生領域でのパティキュレートの発生量のみを積算してパティキュレートフィルタ11内の堆積量とする機能を全て制御装置21が兼ね備えるようにし、該制御装置21によりパティキュレートの堆積量の推定を実行できるようにすれば良い。
而して、このように構成された排気浄化装置では、パティキュレートフィルタ11の強制再生を行う必要が生じた際に、制御装置21が通常モードから強制再生モードに切り換わり、該制御装置21からの制御信号24aにより燃料噴射装置24でポスト噴射による燃料添加が実行される一方、前記制御装置21からの制御信号20aを受けたアクチュエータ35により図示しないレバー機構を介して傾動軸27が回動され、バタフライ弁26が図5中に仮想線で示す位置から実線で示す位置に傾動して排気ガス7の流れをバイパス流路19に向かう流れに切り換え、排気ガス7がバイパス流路19を通りNOx吸着触媒17を迂回して酸化触媒16へ直接導かれることになるので、添加燃料から生じた炭化水素を遅滞なく酸化触媒16に導いて直ちに反応熱を発生させることが可能となる。
しかも、NOx吸着触媒17が蓄熱体となってしまうことで排気ガス7の温度が上がり難くなったり、NOx吸着触媒17が放出温度で軽質の炭化水素を多量に発生してしまうことで後段の酸化触媒16の急激な温度上昇を招いたりする虞れが未然に回避されることになる。
更に、流路切換手段20におけるバタフライ弁26の傾動軸27が鋳造部品の軸受部材28により軸支されているので、この種の鋳造部品が内部歪みを含まないことから前記軸受部材28の熱変形が起こらなくなり(鋳造部品は、単に溶融物が鋳型の中で冷却硬化して成形されたもので、圧延部品や鍛造部品のような内部歪みが殆ど含まれないため、高温の排気ガスが流れる環境下で加熱されても熱変形の心配がない)、バタフライ弁26の傾動軸27が本来あるべき中心位置からずれてバタフライ弁26が作動不良を起こす虞れが解消されることになる。
また、この軸受部材28の鋳造部品を除いた流路切換手段20における残りの部位がヒートマスの小さな薄肉板金部品で分割構成されているので、流路切換手段20の全体としてのヒートマスを小さく抑えることが可能であり、パティキュレートフィルタ11の強制再生時における排気ガス7の温度が上がり易くなる。
従って、上記形態例によれば、燃料添加によるパティキュレートフィルタ11の強制再生を行うに際し、該パティキュレートフィルタ11の前段にNOx吸着触媒17が設けられていても、流路切換手段20により排気ガス7の流れをバイパス流路19に切り換えてNOx吸着触媒17を迂回させることによって、添加燃料から生じた炭化水素を遅滞なく酸化触媒16に導いて直ちに反応熱を発生させることができ、しかも、NOx吸着触媒17が蓄熱体となってしまうことで排気ガス7の温度が上がり難くなったり、NOx吸着触媒17が放出温度で軽質の炭化水素を多量に発生してしまうことで後段の酸化触媒16の急激な温度上昇を招いたりする虞れを未然に回避することができ、更には、軸受部材28を鋳造部品で一体的に構成することで熱変形によるバタフライ弁26の作動不良を防止しつつ、軸受部材28の鋳造部品を除いた前記流路切換手段20における残りの部位を薄肉板金部品で分割構成することで流路切換手段20の全体としてのヒートマスを小さく抑えることもできるので、パティキュレートフィルタ11の強制再生を支障なく良好に行うことができる。
しかも、特に本形態例の場合には、流路切換手段20のハウジング25の外周部をグラスウール33により被包しているので、流路切換手段20の保温性を高めて該流路切換手段20を通る排気ガス7の外気への放熱による熱損失を低減することができ、これによりパティキュレートフィルタ11の強制再生時における排気ガス7の温度をより一層上がり易くすることができる。
また、本形態例においては、軸受部材28を成す鋳造部品に、流路切換手段20のハウジング25の入口フランジ29も一体的に構成しているので、軸受部材28の流路切換手段20への組み付けを入口フランジ29の組み付けと兼ねて一度に行うことができ、流路切換手段20の組み付け作業の手間を省くことができる。
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、先の形態例においては、パティキュレートフィルタと別体で酸化触媒を構成した場合を例示しているが、各流路の入口側を目封じしている栓体を入側端面から所要長さだけ流路奥側へ入り込んだ位置に配置して成る奥栓式のパティキュレートフィルタを採用し、その入口側の栓体の配置位置から入側端面までの範囲に酸化触媒原料を担持させてパティキュレートフィルタ自体の前方部分に酸化触媒を一体的に構成することも可能であること、また、先の形態例においては、排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段として、燃料のメイン噴射に続いて非着火のタイミングでポスト噴射を追加することで排気ガス中に燃料を添加する場合を例示しているが、排気管の上流側にインジェクタを別途装備して排気管内に燃料を直噴することも可能であること、断熱材にはグラスウール以外のものを使用しても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1のパティキュレートフィルタの構造を模式的に示す断面図である。 図1の酸化触媒の詳細を一部を切り欠いて示す斜視図である。 図1のNOx吸着触媒の詳細を一部を切り欠いて示す斜視図である。 図1の流路切換手段の詳細を示す断面図である。 図5の軸受部材の詳細を示す断面図である。 図6のVII−VII方向の矢視図である。 図7のVIII−VIII方向の矢視図である。
符号の説明
7 排気ガス
9 排気管
11 パティキュレートフィルタ
16 酸化触媒
17 NOx吸着触媒
19 バイパス流路
20 流路切換手段
21 制御装置
24 燃料噴射装置(燃料添加手段)
25 ハウジング
26 バタフライ弁
27 傾動軸
28 軸受部材
29 入口フランジ
33 グラスウール(断熱材)

Claims (3)

  1. 酸化触媒を入側に付帯装備して排気管途中に設けられたパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタの前段に設けられて低排気温度条件で排気ガス中のNOxと炭化水素を同時吸着し且つその吸着したNOx中のNO2を前記炭化水素の酸化生成物である亜酸化炭化水素と反応させて還元浄化するNOx吸着触媒とを備え、該NOx吸着触媒より上流側で燃料添加手段により排気ガス中に燃料添加を行い、その添加燃料から生じた炭化水素が酸化触媒で酸化反応した時の反応熱により捕集済みパティキュレートを燃焼させてパティキュレートフィルタを強制再生する排気浄化装置であって、排気ガスをNOx吸着触媒を迂回させて酸化触媒へ直接導くバイパス流路と、強制再生時に排気ガスの流れをバイパス流路に切り換える流路切換手段とを備えると共に、該流路切換手段をバタフライ弁を用いて流路を切り換える形式とし、該バタフライ弁の傾動軸の両端部を軸支する軸受部材を鋳造部品で一体的に構成し且つ該軸受部材の鋳造部品を除いた前記流路切換手段における残りの部位を薄肉板金部品で分割構成したことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 軸受部材を成す鋳造部品に、流路切換手段のハウジングの入口フランジも一体的に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 流路切換手段のハウジングの外周部が断熱材により被包されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気浄化装置。
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