JP4981157B2 - 医療用結紮装置 - Google Patents

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Description

この発明は、経内視鏡的に体内に挿入し、生体組織を結紮する医療用結紮具に関する。
従来、内視鏡のチャンネルに挿通して経内視鏡的に体腔内に挿入し、生体組織のポリープ等の病変部を結紮する医療用結紮装置は、例えば、特許文献1〜6等で知られている。これら医療用結紮装置は、内視鏡のチャンネルに挿通可能なシースと、このシースに進退自在に挿通された操作ワイヤと、この操作ワイヤの先端部に着脱可能に接続されたループ状の結紮ワイヤと、この結紮ワイヤの基端部に設けられたストッパとから構成されている。
この医療用結紮装置は、生体組織のポリープ等の病変部に結紮ワイヤを掛け、操作ワイヤを手元操作部側に牽引すると、ストッパが相対的に結紮ワイヤの先端側に移動して縮径され、病変部が緊縛される。この結紮によって病変部の血流が止まるため、結紮状態で数日後には病変組織が壊死して脱落し、結紮ワイヤとストッパとからなる結紮具も同時に脱落し、肛門から自然に排出される。
結紮ワイヤは、例えば、ナイロン、ポリオレフィン等の合成樹脂、ステンレス等の金属細線によって形成され、ストッパは、シリコンゴムなどの弾性体からなる細管等によって形成されている。また、ストッパは、特許文献4に示すように、結紮ワイヤの一部に結び目を付けたものもある。
また、結紮ワイヤを病変部に緊縛した後、結紮ワイヤと操作ワイヤとの連結を切り離す必要があり、特許文献4に示すように、内視鏡のチャンネルに鋏鉗子を挿通し、鋏鉗子の鋏で結紮ワイヤの基端部を切断したり、特許文献6に示すように、シースの先端部にカッター部材を設け、結紮ワイヤをカッター部材によって切断している。
特開平10−194号公報 特開平10−277046号公報 特開平11−244294号公報 特開昭48−71090号公報 特開平8−98840号公報 特開昭54−30692号公報
しかしながら、前述したように、結紮ワイヤを病変部に緊縛した後、結紮ワイヤと操作ワイヤとの連結を切り離すために、内視鏡のチャンネルに鋏鉗子を挿通し、鋏鉗子の鋏で結紮ワイヤの基端部を切断する操作は、医療用結紮具と鋏鉗子を経内視鏡的に体腔内に入れ替え挿入する必要があり、手術時間が長くかかるという問題がある。
また、特許文献6の第7図に示すようなシースの先端部内に開閉可能なカッター部材を設けた構造では、部品点数が多くなり製造コストが高くなる。また、結紮具のワイヤに加えて、カッター部材を作動させるための操作ワイヤをシース内に挿通させるため、シースが太径になり、内径の小さいチャンネルを有した内視鏡への挿入が困難となる。
また、特許文献6の第8図に示すような基端側横方向を向いた刃を筒状部材内に設けたカッター部材の場合、その製造が非常に難しいととともに、シースが太径となるといった問題がある。
さらに、従来の医療用結紮装置は、結紮ワイヤの基端部を切断して操作ワイヤとの連結を切り離しているために、結紮部から結紮ワイヤが長く伸びたまま体腔内に残る。従って、例えば他の処置具や内視鏡と干渉することがある。
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、生体組織を結紮部材で結紮した後に一連の操作によって結紮部材を操作装置から切り離すことができる医療用結紮装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、先端と基端と中心軸とを有し、体内に挿入可能な挿入部と、前記挿入部の基端側に設けられた手元操作部とを有する操作装置と、前記操作装置の先端側に装着自在に設けられ、生体組織を結紮する医療用結紮具と、を備え、前記医療用結紮具は、生体組織を結紮するための可撓性を有する結紮部材を備えた結紮具本体の部材を有し、前記結紮部材は、前記結紮具本体の部材の径方向においての第一位置と、前記結紮具本体の部材の径方向においての第一位置と異なる径方向においての位置の第二位置と、前記第一位置から前記第二位置までの間に位置する移行部とを有し、前記結紮具本体の部材に、前記中心軸に平行な向きの軌道を移動可能とすることで前記移行部と交差する向きに前記結紮部材に対して移動して前記移行部を切断する内腔を有する円筒状の切断部材を設け、更に、前記切断部材の、前記移行部と交差する縁に前記移行部を切断する切断刃を設けたことを特徴とする医療用結紮装置である。
請求項2に係る発明は、前記挿入部は、シースとを備え、前記第一位置は、前記シースの径内に対応した範囲の領域に配置され、前記第二位置は、前記シースの外径の外側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の医療用結紮装置である
請求項3に係る発明は、前記結紮部材は、該結紮部材の結紮状態を維持するストッパを備え、前記移行部を通る結紮部材を案内する側孔を、前記ストッパよりも基端側に位置して形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療用結紮装置である
請求項4に係る発明は、前記結紮具本体の部材の基端に前記挿入部の先端に嵌合して前記結紮具本体の部材を着脱自在に位置決め装着する嵌合部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の医療用結紮装置である
請求項5に係る発明は、前記結紮部材は、生体組織から手元側へ複数延びており、前記切断部材によって複数の結紮部材が切断されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の医療用結紮装置である
この発明によれば、病変部を結紮部材によって緊縛する操作と結紮部材を切断する操作を一連の操作によって行うことができ、内視鏡のチャンネルに結紮装置と鋏鉗子を差し替える必要が無く、手技時間を短縮できる。しかも、結紮部材を固定部材に近い部分で切断できるため、結紮部材の切断端末が長く伸びたまま体腔内に残ることはなく、他の処置具や内視鏡と干渉することを防止できる。また、切断刃が操作装置の長手方向に伸びているため、操作装置の細径化が図れる。更に、結紮部材を切断するための手段が簡単な構成で形成されているため、製造コストの低減が図れる。
この発明の第1の実施形態の医療用結紮装置の全体を示し、先端部を断面した構成図。 同実施形態を示し、医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 同実施形態を示し、医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 同実施形態を示し、医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 同実施形態を示し、結紮ワイヤによって病変部を結紮した状態の斜視図。 この発明の第2の実施形態を示し、医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 この発明の第3の実施形態を示し、医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 同実施形態を示し、医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 この発明の第4の実施形態を示し、医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 同実施形態の医療用結紮装置の先端部の平面図。 図9のA−A線に沿う断面図。 図9のB−B線に沿う断面図。 図9のC−C線に沿う断面図。 同実施形態の結紮ワイヤを切断した状態の医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 この発明の第1の実施形態の変形例を示す医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 この発明の第5の実施形態を示す医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 同実施形態の切断用シースの先端外観図。 同実施形態の結紮時の状態の斜視図。 この発明の第6の実施形態を示す医療用結紮装置の先端部の縦断側面図。 同実施形態を示し、図19におけるD矢視方向の外観図。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は第1の実施形態を示し、図1は医療用結紮装置の全体を示し、先端部を断面した全体構成図、図2〜図4は先端部の縦断側面図、図5は結紮ワイヤによって病変部を結紮した状態の斜視図である。
図1に示すように、医療用結紮装置は1は、生体内に留置される医療用結紮具2と、この医療用結紮具2を体内に誘導して結紮操作を行う操作装置3とから構成されている。操作装置3は、内視鏡のチャンネル内に挿通される可撓性を有する挿入部4と手元操作部5とから構成されている。
挿入部4は、可撓性シースからなる外側シース6と、この外側シース6内に軸方向に進退自在に挿通された可撓性シースからなる内側シース7と、この内側シース7の外側に嵌合され、軸方向に進退自在に挿通された切断用シース8と、前記内側シース7の内側に挿通された軸方向に進退自在な操作ワイヤ9とから構成されている。
外側シース6は、例えばポリエチレン、PTFEなどの可撓性を有するプラスチックで、φ2〜5mmである。また、内側シース7は、例えばポリエチレン、PTFEなどの可撓性を有するプラスチックで形成されているが、金属製メッシュが入っていてもよく、金属製コイルでもよい。操作ワイヤ9はステンレスなどの金属撚り線で形成されている。
手元操作部5は、外側シース6の基端部に固定された取手10と、操作ワイヤ9の基端部に固定され、操作部本体11に対して進退自在なスライダ12と、切断用シース8の基端部に固定された切断操作部13と、指掛けリング14とから構成されている。そして、取手10、スライダ12及び切断操作部13によって外側シース6、操作ワイヤ9及び切断用シース8を前後方向に相対的に移動できるようになっている。
切断用シース8の先端部には結紮部材切断手段としてのステンレス等の金属部材からなる環状の切断部材15が設けられ、この切断部材15の先端部全周には鋭角な切断刃16が設けられている。また、操作ワイヤ9の先端部にはフック形状の係合部材17が固着されている。
次に、前記医療用結紮具2について説明する。医療用結紮具2は、先端部分に生体組織を結紮する結紮部材としてのループ状の結紮ワイヤ18が設けられている。結紮ワイヤ18はナイロン、ポリオレフィン等の合成樹脂、ステンレス等の金属細線、絹糸、生体吸収性の糸であり、線径がφ0.2〜φ1mmに形成されている。この結紮ワイヤ18は単線、より線、編み線のいずれの形態であってもよい。また、結紮ワイヤ18の基端側は折り返されて折り返し部19が形成されており、結紮ワイヤ18の両端末及び平行する2本のワイヤは固定具としての接続パイプ20の内腔に接着等によって固定されている。
結紮ワイヤ18の中間部にはワイヤ上を進退自在な固定部材としての管状のストッパ21が進退自在に嵌合されている。このストッパ21は、例えばシリコンゴム、フッ素ゴム等のゴムあるいは各種熱可塑性エラストマー、または糸の結び目からなり、前進によってループ部を縮径し、後退するとループ部が拡径するようになっている。
このストッパ21の基端側の結紮ワイヤ18には前記切断部材15を受ける結紮具本体としての受け部材22が設けられている。この受け部材22は、ステンレスなどの金属、ポリプロピレン、ABS、ポリアセタール、ポリカーボネートなどのプラスチックからなる円筒状で、軸方向の略中間部には環状突起部23が一体に設けられている。受け部材22の基端部には縮径部24が設けられ、この縮径部24は内側シース7の先端部に挿入支持されるようになっている。従って、内側シース7の外周面と受け部材22の外周面との間には段差がなく、切断用シース8が円滑に進退できるようになっている。
受け部材22の環状突起部23より先端側には結紮ワイヤ18が挿通可能な一対の先端側孔25a,25bが穿設され、環状突起部23より基端側には結紮ワイヤ18が挿通可能な一対の基端側孔26a,26bが穿設されている。先端側孔25a,25bの先端側の内側面及び基端側孔26a,26bの基端側の内側面は、傾斜面に形成され、結紮ワイヤ18が挿通し易く、かつ抜け易くなっている。さらに、環状突起部23の基端側の側面は切断部材15の突き当て面27に形成されている。
また、結紮ワイヤ18の折り返した部分のそれぞれが受け部材22の基端開口から受け部材22の内部へ、次に基端側孔26a,26bから受け部材22の外部へ、次に環状突起部23の外側を経由して先端側孔25a,25bから受け部材22の内部へ、そして先端開口から外部へと挿通され、受け部材22の先端側では結紮ワイヤ18が束ねられた状態でストッパ21の内腔に圧入されている。さらに、受け部材22の全長は5〜10mm程度であり、その先端面と基端側孔26a,26bとの間の寸法Lで、切断されて残るワイヤの長さが決まるのでLは短い方が望ましく、2〜5mm程度に設定されている。
ここで、受け部材22と環状突起部23と切断部材15の寸法について述べると、受け部材22の外径をA、環状突起部23の外径をB、切断部材15の内径をCとすると、これらはφ1〜3mm程度であり、A<C、B>C、B−A=0.2〜1mm程度に設定されている。また、基端側孔26a,26bは図15に示すように、それぞれ前後に間隔を空けてずれていてもよい。
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
まず、スライダ12を操作して操作ワイヤ9を前進させて係合部材17を外側シース6および内側シース7の先端開口から突出させる。この状態で、結紮ワイヤ18の基端部の折り返し部19を係合部材17のフック部に引っ掛ける。スライダ12を操作して操作ワイヤ9を後退させて係合部材17を内側シース7の内部に引き込むと、受け部材22の縮径部24が内側シース7の先端開口に挿入されて支持される。この状態で、取手10を操作して外側シース6を前進させると、図2に示すように、結紮ワイヤ18が外側シース6の内部に収納されループ部が窄まる状態となる。
この状態で、挿入部4を内視鏡のチャンネルに挿通して体腔内に挿入し、体腔内の目的の部位に挿入部4の先端部を導く。内視鏡によってポリープ等の病変部28を観察しながら、取手10を操作して外側シース6を後退させると、結紮ワイヤ18が外側シース6の先端開口から突出し、結紮ワイヤ18のループ部が図1に示すように、弾性的に復元して拡径される。
次に、内視鏡によって病変部28を観察しながら結紮ワイヤ18のループ部を病変部28の根元に引っ掛けた後、スライダ12を操作して操作ワイヤ9を後退させると、係合部材17を介して結紮ワイヤ18の基端部が内側シース7の内部に引き込まれるとともに、ストッパ21および受け部材22は結紮ワイヤ18の先端方向に移動する。従って、結紮ワイヤ18のループ部が図3に示すように、縮径されて病変部28が緊縛される。この結紮によって病変部28への血流が止まる。
次に、スライダ12を保持したまま切断操作部13を操作して切断用シース8を前進させると、切断用シース8は内側シース7に案内されながら前進し、切断部材15が受け部材22の基端部に嵌合して切断刃16が突き当て面27に当接する。従って、受け部材22に挿通された結紮ワイヤ18の基端部側は、図4に示すように、基端側孔26a,26bの付近で切断される。
このとき、結紮ワイヤ18の基端部側は操作ワイヤ9によって引っ張られ、テンションが加わっているため、切断刃16による切れ味がよい。また、図4において上下2本の結紮ワイヤ18が同時に切断されることなく、時間差が生じる場合もあるが、上下2本の結紮ワイヤ18は接続パイプ20によって結合されているため、一方ずつ切断されてもテンションが保たれるため、切れ味が変わることはない。
基端側孔26a,26bが前後にずれている場合には、結紮ワイヤ18の一方が切断刃16で切断された後、もう一方の結紮ワイヤ18を切断することとなる。その結果、一度に両方の結紮ワイヤ18と切断刃16が接触しないため、結紮ワイヤ18ヘ加わる切断力が分散されず、切断が容易となる。
結紮ワイヤ18の基端部側が切断されると、内側シース7と受け部材22とが分離され、結紮具2と操作装置3とが完全に分離された状態となる。内視鏡のチャンネルから挿入部4を抜き取ると、結紮ワイヤ18の切断された基端部から受け部材22も抜け落ち、図5に示すように、ストッパ21によって緊縛状態に保持された結紮ワイヤ18のみが体内に留置され、病変部28の緊縛手技が完了する。結紮ワイヤ18から脱落した受け部材22は、消化管を介して体外へ自然排出される。
このように、医療用結紮装置1によって病変部28を結紮ワイヤ18によって緊縛する操作と結紮ワイヤ18を切断して分離する操作を一連の操作によって行うことができ、従来のように、内視鏡のチャンネルに結紮装置と鋏鉗子を差し替える必要が無く、手技時間を短縮できる。しかも、結紮ワイヤ18をストッパ21に近い部分で切断できるため、結紮ワイヤ18が長く伸びたまま体腔内に残ることはなく、他の処置具や内視鏡と干渉することを防止できる。
また、操作装置3の長手方向に向いた切断刃16をもつ切断手段15が切断用シース8の先端に取り付けられているという簡単な構成であるため、操作装置の製造コストの低減が図れると共に、操作装置の細径化が可能となる。更に、操作装置3を繰り返し使用して切断刃16の切れ味が劣化した場合でも、容易に切断用シース8および切断手段15が操作装置3から取り外して交換が可能である。
図6及び図7は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。図6及び図7は、医療用結紮装置の先端側の縦断側面図である。本実施形態の受け部材22の環状突起部23の基端側側面には切断部材15の切断刃16が差し込まれる環状溝30が設けられている。
従って、スライダ12を保持したまま切断操作部13を操作して切断用シース8を前進させると、切断用シース8は内側シース7に案内されながら前進し、切断部材15の切断刃16が受け部材22の環状溝30に差し込まれる。従って、受け部材22に挿通された結紮ワイヤ18の基端部側は、図7に示すように、基端側孔26a,26bの付近で切断される。このとき、切断刃16が環状溝30に案内されることにより、ワイヤ上を滑ることはなく、確実に切断できるとともに、切れ味が一層向上する。
図8は第3の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。図8は、医療用結紮装置の先端側の縦断側面図である。本実施形態の切断部材31はシース7aの内側に設けられ、切断用シース8によって進退するようになっている。切断部材31は容易に交換可能なように切断用シース8と着脱自在となっていてもよい。
また、受け部材32は環状突起部を有さない円筒状で、先端側孔25a,25b及び基端側孔26a,26bが設けられているとともに、内壁には切断部材31の切断刃33の突き当て面34が設けられている。
従って、切断操作部13を操作して切断用シース8を前進させると、切断用シース8はシース7aに案内されながら前進し、切断部材15の切断刃33が受け部材32の突き当て面34に当接する。従って、受け部材32に挿通された結紮ワイヤ18の基端部側は、基端側孔26a,26bの付近で切断される。
本実施形態のように、シース7aの内側に切断部材31を設けることにより、シース7aの外側には突起物がなくなり、また切断刃が露出しなくなるため、外側シースが不要となり、内視鏡のチャンネルに直接挿通することができる。外側シースが不要となることにより、医療用結紮装置1の挿入部4の細径化が図られ、内径の小さいチャンネルに挿通可能となる。
図9〜図14は第4の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。図9は医療用結紮装置の先端側の縦断側面図、図10は同じく平面図、図11は図9のA−A線に沿う断面図、図12は図9のB−B線に沿う断面図、図13は図9のC−C線に沿う断面図、図14は結紮ワイヤを切断した状態の医療用結紮装置の先端側の縦断側面図である。
結紮ワイヤ18の基端部側には固定部材40が設けられている。この固定部材40は、ポリプロピレン、ABS、ポリアセタール、ポリカーボネートなどのプラスチック、または液晶ポリマー、ポリフタルアミドなどの比較的剛性があり、流動性に優れた材質が好ましいが、ステンレス、アルミニウムなどの金属でもよく、外径はφ1〜3mm程度で、長さは5〜10mm程度である。
固定部材40は、第1部材41と第2部材42とから構成されている。第1部材41は、円筒状で、基端部に大径部43が設けられ、先端部には小径部からなる圧入部44が設けられている。大径部43の先端側の外周には環状の切断部材45がその切断刃46を先端側に向けて嵌着されており、基端側の外周の上下2箇所にはワイヤガイド47a,47bが設けられている。さらに、大径部43の先端側の外周にはワイヤガイド47a,47bと周方向に45°偏倚した左右2箇所には係合爪48a,48bが設けられている。また、第1部材41の軸心部には軸方向に内腔49が設けられ、この内腔49の軸方向の略中間部には突起50が設けられている。この突起50の高さは0.1〜0.3mmが適当である。
第2部材42は、先端部に円柱部51が設けられ、基端部に円柱部51と一体に円筒部52が設けられている。円柱部51の中心部には円筒部52の内部を貫通して第1部材41の内腔49に挿入される挿入軸53が突設されている。さらに、円柱部51には挿入軸53を囲撓するように、第1部材41の圧入部44が圧入される固定用内腔54が設けられている。固定用内腔54の長さは1〜3mmが適当である。
また、第2部材42の先端面には結紮ワイヤ18が1本ずつ挿通される先端孔55a,55bが設けられている。第2部材42の円筒部52における外周の上下2箇所には側孔56a,56bが設けられ、この隣側にはスリット57a,57bが設けられている。さらに、円筒部52にはスリット57a,57bと周方向に45°偏倚した左右2箇所には第1部材41の係合爪48a,48bと係合される係合孔58a,58bが設けられている。また、第2部材42の円柱部51の基端側の端面には切断刃46の突き当て面59が設けられ、固定用内腔54の先端部近傍には圧入部44の突き当て部60が設けられている。また、固定用内腔54の内径と圧入部44の外径の片側クリアランスは、結紮ワイヤ18の外径よりも小さくなるように設定されている。
そして、第1部材41の内腔49には第2部材42の挿入軸53が挿入され、挿入軸53の先端面は突起50に当接して挿入深さが規制されている。従って、第2部材42の円筒部52は切断部材45の外側に嵌合し、切断刃46を覆った状態にある。
また、結紮ワイヤ18は先端孔55a,55bから第2部材42の内部に挿通され、側孔56a,56bから外部に導出され、スリット57a、57b及びワイヤガイド47a,47bに案内され、固定部材40の基端側に導かれている。結紮ワイヤ18の折り返し部19及び両端末の接続パイプ20による結合は第1の実施形態と同様である。
次に、第4の実施形態の作用について説明する。
まず、操作ワイヤ9を前進させて係合部材17をシース7aの先端開口から突出させる。この状態で、結紮ワイヤ18の基端部の折り返し部19を係合部材17のフック部に引っ掛ける。操作ワイヤ9を後退させて係合部材17をシース7aの内部に引き込むと、固定部材40の縮径部24がシース7aの先端開口に挿入されて支持される。この状態で、結紮ワイヤ18を含むシース7aを内視鏡のチャンネルに挿通して体腔内に挿入し、体腔内の目的の部位にシース7aの先端部を導く。内視鏡によってポリープ等の病変部28を観察しながら、シース7aを前進させると、結紮ワイヤ18がチャンネルの先端開口から突出し、結紮ワイヤ18のループ部が図9に示すように、弾性的に復元して拡径される。
次に、内視鏡によって病変部28を観察しながら結紮ワイヤ18のループ部を病変部28の根元に引っ掛けた後、操作ワイヤ9を後退させると、係合部材17を介して結紮ワイヤ18の基端部がシース7aの内部に引き込まれ、結紮ワイヤ18が縮径されて病変部28を緊縛する。
操作ワイヤ9をさらに後退させると、固定部材40の第2部材42の先端面が病変部28に突き当たり、病変部28がストッパとなるため、相対的に第1部材41が前進し、第2部材42が後退する。従って、第2部材42の挿入軸53が突起50を突き破り、第1部材41の内腔49に挿入される。
また、第1部材41の圧入部44が第2部材42の固定用内腔54方向に前進するため、結紮ワイヤ18の中途部は固定用内腔54の内面と圧入部44の外面との間に挟持されて固定される。さらに、第1部材41の圧入部44が第2部材42の固定用内腔54方向に前進すると、第1部材41に設けられた切断部材45の切断刃46が第2部材42の突き当て面59に突き当たり、結紮ワイヤ18の中途部は切断されるとともに、切断端末は固定用内腔54の内面と圧入部44の外面との間に挟持・固定される。
また、圧入部44の先端部が突き当て部60に突き当たると、第1部材41の係合爪48a,48bが第2部材42の係合孔58a,58bと係合し、第1部材41と第2部材42が結合状態となる。
結紮ワイヤ18の切断によってシース7aと固定部材40とが分離され、結紮具2と操作装置3とが完全に分離された状態となる。内視鏡のチャンネルからシース7aを抜き取ると、固定部材40によって緊縛状態に保持された結紮ワイヤ18のみが体内に留置され、病変部28の緊縛手技が完了する。
このように、医療用結紮装置1によって病変部28を結紮ワイヤ18によって緊縛すると同時に結紮ワイヤ18を切断して分離する操作を一連の操作によって行うことができ、従来のように、内視鏡のチャンネルに結紮装置と鋏鉗子を差し替える必要が無く、手技時間を短縮できる。しかも、結紮ワイヤ18の切断端末は固定部材40の内部に収まるため、他の処置具や内視鏡と干渉することをより防止できる。また、切断部材45が医療用結紮具2自体に設けられているため、切断刃46を繰り返し使用されることはなく常に新品状態の切断刃を使用することなる。その結果、結紮ワイヤ18の確実な切断が可能となる。
また、固定部材40の内部に切断部材45を設けることにより、突起物がなくなるため、外側シースが不要となり、直接内視鏡のチャンネルに挿通することができる。外側シースが不要となることにより、医療用結紮装置1の挿入部4の細径化が図られ、内径の小さいチャンネルに挿通可能となる。
図16〜図18は第5の実施形態を示し、図16は先端部の縦断側面図、図17は切断用シースの先端外観図、図18は結紮時の状態の斜視図であり、第1〜3の実施形態と異なる点のみ説明する。
図16に示すように、ストッパ21の外径は、内側シース7の外径と略同径となっており、内側シース7の先端面がストッパ21の基端面と当接可能となっている。切断用シース8は金属製メッシュ入りのプラスチック(例えば、ポリエチレン、PTFE、ナイロンなど)、または金属製の多条コイルで形成されており、回転追従性に優れている。
図17に示すように、切断用シース8の先端には切断部材65が接続されている。切断部材65は切り欠き61を有しており、その切り欠き61の先端側縁および側面縁には切断刃66が設けられている。切り欠き61の先端側には爪部62が設けられている。
次に、第5の実施形態の作用について説明する。
病変部28に結紮ワイヤ18のループ部を引っかけた後、スライダ12を手元側に引き、病変部28を結紮する。その後、スライダ12をわずかに先端側に押し進め、図18(a)に示すようにストッパ21の基端側の結紮ワイヤ18の一部分が内側シース7の先端側に露出させる。
次に切断操作部13を操作して切断用シース8を前進させ、内側シース7よりも先端側に突出させる。その状態で、内視鏡の湾曲操作などを用いて、図18(b)に示すように露出した結紮ワイヤ18を爪部62に引っかける。
そして、切断操作部13を手元側に引くか、図18(b)に示した向きに回転させることで切断部材65に設けられた切断刃66が結紮ワイヤ18をストッパ21の基端側で切断する。
本実施形態によれば、第1〜3の実施形態と異なり、医療用結紮具2に受け部材を設ける必要がなく、部品点数が少なくなるため、製造コストの低減が図れる。また、結紮ワイヤ18が受け部材の先端側孔25a,25b、基端側孔26a,26bを屈曲状態で通過しておらずストッパ21の基端から係合部材17までの間をストレートに伸びているため、病変部28を結紮する際、ストッパ21を軽い力量で先端側に押し進めることが可能となる。
図19及び図20は第6の実施形態を示し、図19は先端部の縦断側面図、図20は図19におけるD矢視方向の外観図であり、第1〜第3の実施形態と異なる点のみ説明する。
ストッパ21の基端側には環状の切断部材75が設けられている。切断部材75はステンレスなどの金属部材で形成されている。切断部材75の基端側には縮径部24が設けられており、シース7aの先端内腔と嵌合可能となっている。そして縮径部24の外径は、シース7aの先端内径よりもわずかに大きく、嵌合した際に切断部材75がシース7aに対して容易に外れたり、回転しないような寸法に設定されている。
また、シース7aは金属製メッシュ入りのプラスチック(例えば、ポリエチレン、PTFE、ナイロンなど)、または金属製の多条コイルで形成されており、回転追従性に優れている。
また、切断部材75の側面には、2本分の結紮ワイヤ18が挿通自在な先端側孔71と基端側孔72が設けられており、切断部材75内腔と連通している。
結紮ワイヤ18はストッパ21内を通った後、切断部材75の先端開口から入り、先端側孔71を通って外部に出て、そして、基端側孔72、切断部材75内腔、シース7a内腔を通って係合部材17まで伸びている。
切断部材75の先端から先端側孔71までの距離Lは短い方が望ましく、2〜5mm程度に設定されている。また、先端側孔71の両側の縁には切断刃76が設けられている。
次に、第6の実施形態の作用について説明する。
結紮ワイヤ18のループ部で病変部28を結紮した後、シース7aの基端側を回転させる。すると、切断手段75とシース7aの先端はそれらの間で容易に回転しないように嵌合しているため、切断手段75もシース7aの回転に追従して回転する。
結紮ワイヤ18の先端側は病変部28に結紮して固定されているため、切断手段75が回転すると切断刃76が先端側孔71を通過している部分の結紮ワイヤ18に当接し、切断する。そして、操作装置3を内視鏡から抜去すると切断手段75はシース7a先端に固定されたまま体外へと取り出される。
なお、先端側孔71の先端側の縁に切断刃76が設けられていても良く、その場合にはシース7aを手元側に引っ張ることにより、結紮ワイヤ18が切断刃76で切断される。その際、結紮ワイヤ18を切断するのに必要な力量において、シース7aと縮径部24が外れないように設定されている必要がある。
本実施形態によれば、第1〜3の実施形態の受け部材の代わりに切断手段75が設けられており、その結果、切断用シース8が不要となるため部品点数が減り、製造コストの低減が図れる。また、第1〜3の実施形態のように固定部材の基端側に別の部材が残った形で、医療用結紮具が体内に留置されないため、留置直後に他の処置具や内視鏡との干渉をより防止できる。
前記各実施形態によれば、次のような構成が得られる。
(付記1)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具と、可撓性シースと手元操作部を有する操作装置と、からなる医療用結紮装置において、前記操作装置が、前記結紮部材上を進退自在に設けられた前記結紮部材を切断するための結紮部切断手段を備えていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記2)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具と、可撓性シースと手元操作部を有する操作装置とからなる医療用結紮装置において、前記操作装置が、前記結紮部材上を進退自在に設けられた前記結紮部材を切断するための結紮部切断手段を備えており、前記結紮部材切断手段を進退あるいは回転操作することにより前記固定部材の基端側で前記結紮部材を切断できることを特徴とする医療用結紮具。
(付記3)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具と、可撓性シースと手元操作部を有する操作装置とからなる医療用結紮装置において、前記操作装置が、前記結紮部材上を進退自在に設けられた前記結紮部材を切断するための結紮部材切断手段を備えており、前記医療用結紮具が、前記結紮部材上に進退自在に設けられ、前記結紮部材切断手段を受ける受け部材を備えていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記4)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具において、前記結紮部材上に進退自在に設けられ、前記結紮部材を切断するための結紮部切断手段を有することを特徴とする医療用結紮具。
(付記5)付記4記載の医療用結紮具と、可撓性シースと手元操作部を有する操作装置とからなることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記6)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具において、前記固定部材が前記結紮部材を切断するための結紮部切断手段を備えていることを特徴とする医療用結紮具。
(付記7)付記6記載の医療用結紮具と、可撓性シースと手元操作部を有する操作装置とからなることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記8)付記3において、前記結紮部材切断手段を進退あるいは回転操作することにより前記固定部材の基端側で前記結紮部材を切断できることを特徴とする医療用結紮具。
(付記9)付記4において、前記結紮部材切断手段を進退あるいは回転操作することにより前記固定部材の基端側で前記結紮部材を切断できることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記10)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具において、前記固定部材の手元側の結紮部材上に進退自在に結紮部材切断手段を受ける受け部材を設け、前記固定部材と前記受け部材を前記結紮部材の先端側へ移動することにより、生体組織を結紮し、受け部材に向かって前記結紮部材切断手段を押し進めることにより、結紮部材を固定部材の基端側で切断できることを特徴とする医療用結紮具。
(付記11)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具と、可撓性シースと手元操作部を有する操作装置とからなる医療用結紮装置において、前記固定部材の手元側の結紮部材上に進退自在に設けられた結紮部材切断手段と、前記固定部材の手元側で、かつ前記結紮部材切断手段より先端側の結紮部材上に進退自在に設けられ、結紮部材切断手段を受ける受け部材とからなり、前記操作装置により、前記固定部材と前記受け部材を前記結紮部材の先端側へ移動することにより、生体組織を結紮し、受け部材に向かって結紮部材切断手段を押し進めることにより、結紮部材を固定部材の基端側で切断できることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記12)付記1または2において、前記可撓性シースの内側あるいは外側に進退自在に切断用可撓性シースが設けられており、前記結紮部材切断手段が前記切断用可撓性シースの先端に接続されていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記13)付記3または11において、前記可焼性シースの内側あるいは外側に進退自在に切断用可撓性シースが設けられており、前記結紮部材切断手段が前記切断用可撓性シースの先端に接続されていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記14)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材とからなる医療用結紮具において、前記固定部材が、前記結紮部材を固定する固定部分とその基端側に設けられた結紮部材切断手段を有した円筒状の第1部材と、前記固定部分と係合する係合部分とその基端側に設けられ前記結紮部材切断手段を受ける受け部分を有した円筒状の第2部材とからなり、前記第1部材が第2部材に対して挿入されることにより、前記固定部分と係合部分の間で前記結紮部材を挟持・固定するとともに、前記結紮部材切断手段が前記受け部分に当接して結紮部材を切断できることを特徴とする医療用結紮具。
(付記15)可撓性の線材からなり、生体組織を結紮する結紮部材と、前記結紮部材に進退自在に設けられ、生体組織を結紮した状態で固定する固定部材と、可撓性シースと手元操作部を有する操作装置とからなる医療用結紮装置において、前記固定部材が、前記結紮部材を固定する固定部分とその基端側に設けられた結紮部材切断手段を有した第1部材と、前記固定部分と係合する係合部分とその基端側に設けられ前記結紮部材切断手段を受ける受け部分を有した第2部材とからなり、前記手元操作部によって前記結紮部材を装着した前記固定部材を基端側に移動させ、第1部材が第2部材に対して挿入され、前記固定部分と係合部分の間で前記結紮部材を挟持・固定するとともに、前記結紮部材切断手段が前記受け部分に当接して結紮部材を切断できることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記16)付記12において、前記結紮部材切断手段が円筒部材からなり、その側面に前記円筒部材の先端開口部と連通するL字状の切り欠きを有しており、前記切り欠きの側面縁あるいは先端側の縁に切断刃が設けられていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記17)付記12または13において、前記結紮部材切断手段が円筒部材からなり、その先端全周に切断刃が設けられていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記18)付記10において、前記結紮部材が基端側で折り返されて折り返し部を形成しており、前記固定部材が円筒状で弾性材料で形成されており、前記受け部材が円筒状で、かつ結紮部材を挿通可能な一対の先端側孔と、一対の基端側孔と、前記先端側孔と基端側孔の間の受け部材の外周に設けられた環状突起部を有しており、折り返した部分のそれぞれの結紮部材が受け部材の基端開口から受け部材内部へ、次に基端側孔から受け部材外部へ、次に環状突起部の外側を経由して先端側孔から受け部材内部へ、そして先端開口から外部へと挿通され、受け部材の先端側では折り返し部が束ねられた状態で固定具の内腔に圧入されていることを特徴とする医療用結紮具。
(付記19)付記11において、前記医療用結紮具が、前記結紮部材が基端側で折り返されて前記係合部材に装着可能な折り返し部を形成しており、前記固定部材が円筒状で弾性材料で形成されており、前記受け部材が円筒状で、かつ結紮部材を挿通可能な一対の先端側孔と、一対の基端側孔と、前記先端側孔と基端側孔の間の受け部材の外周に設けられた環状突起部を有しており、折り返した部分のそれぞれの結紮部材が受け部材の基端開口から受け部材の内部へ、次に基端側孔から受け部材外部へ、次に環状突起部の外側を経由して先端側孔から受け部材内部へ、そして先端開口から外部へと挿通され、受け部材の先端側では折り返し部が束ねられた状態で固定具の内腔に圧入されており、前記操作装置が、内側シースと、この内側シースの内腔を進退自在で、折り返し部を引っ掛けるフック形状をした係合部材が先端に接続された操作ワイヤと、内側シース外周上を進退自在で、円筒状の結紮部材切断手段を先端に接続された切断用シースと、この切断用シースの外周上を進退自在で、医療用結紮具をその内腔に引き込み可能な内径を持った外側シースと、前記操作ワイヤ、切断用シース、外側シースを進退させるための操作手段を有しており、環状突起部を除いた受け部材の外径は結紮部材の内径よりも小さく、環状突起部の外径は結紮部材切断手段の内径よりも大きくなっており、切断用シースを先端側に進めた時、結紮部材切断手段の先端が環状突起部の基端面に突き当たることができ、内側シースの先端と受け部材の基端は同軸上で係合可能となっていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記20)付記19において、環状突起部に基端から先端へと伸びる環状溝が設けられており、その環状溝の内径及び外径は、切断用シースを先端側に進めた時、結紮部材切断手段の先端がその環状溝内に挿入可能な寸法で形成されていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記21)付記11において、前記結紮部材が基端側で折り返されて前記係合部材に装着可能な折り返し部を形成しており、前記固定部材が円筒状で弾性材料で形成されており、前記受け部材が円筒状で、かつ結紮部材を挿通可能な一対の先端側孔と、一対の基端側孔と、先端側孔と基端側孔の間の受け部材外周に設けられた環状突起部を有しており、折り返した部分のそれぞれの結紮部材が受け部材の基端開口から受け部材内部へ、次に基端側孔から受け部材外部へ、次に環状突起部外側を経由して先端側孔から受け部材内部へ、そして先端開口から外部へと挿通され、受け部材の先端側では折り返し部が束ねられた状態で固定具の内腔に圧入されており、前記操作装置が、シースと、このシースの内腔を進退自在で、折り返し部を引っ掛けられるフック形状をした係合部材が先端に接続された操作ワイヤと、操作ワイヤ及び係合部材とシースの間に位置し、シース内を進退自在で、円筒状の結紮部材切断手段を先端に接続した切断用シースと、操作ワイヤ、切断用シースを進退させるための操作手段を有しており、環状突起部の基端側の内径は結紮部材切断手段の外径よりも大きく、環状突起部の内径は結紮部材切断手段の外径よりも小さくなっており、切断用シースを先端側に進めた時、結紮部材切断手段の先端が環状突起部の基端面に突き当たることができ、シース先端と受け部材基端は同軸上で係合可能となっていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記22)付記21において、シース外周上を進退自在で、医療用結紮具をその内径に引き込み可能な内径を持つ外側シースと、外側シースを進退させるための操作手段を有していることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記23)付記18〜22の何れかにおいて、受け部材の基端側で、かつ結紮部材基端より先端側の折り返し部分の一部分が互いに固定されていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記24)付記14において、結紮部材が先端側で折り返されて折り返し部を形成しており、第1部材は、円筒状の結紮部材切断手段と、結紮部材を挿通可能な一対の側孔あるいはスリットを有しており、第2部材は、一対の結紮部材を挿通可能な側孔と先端開口を有しており、側孔よりも先端側の内腔に設けられた環状突起部を有しており、第1部材と第2部材は同軸上に配置されており、折り返した部分のそれぞれの結紮部材が第1部材の基端から側孔あるいはスリットを通って外部へと伸びており、固定部材には、第1部材を第2部材に挿入しない状態に保持する第1保持手段と、第1部材を第2部材に挿入した状態に保持する第2保持手段が設けられており、第2部材の基端側内径は結紮部材切断手段の外径より大きく、固定部分内径と係合部分外径のクリアランスは結紮部材をその間で挟持・固定可能な寸法であり、さらに第1部材を第2部材に挿入した時、結紮部材切断手段の先端が環状部材の基端面に突き当たることができる医療用結紮具。
(付記25)付記15において、結紮部材が先端側で折り返されて折り返し部を形成しており、第1部材は、円筒状の結紮部材切断手段と、結紮部材を挿通可能な一対の側孔あるいはスリットを有しており、第2部材は、一対の結紮部材を挿通可能な側孔と先端開口を有しており、側孔よりも先端側の内腔に設けられた環状突起部を有しており、第1部材と第2部材は同軸上に配置されており、折り返した部分のそれぞれの結紮部材が第1部材の基端から側孔あるいはスリットを通って外部へと伸びており、固定部材には、第1部材を第2部材に挿入しない状態に保持する第1保持手段と、第1部材を第2部材に挿入した状態に保持する第2保持手段が設けられており、第2部材の基端側内径は結紮部材切断手段の外径より大きく、固定部分内径と係合部分外径のクリアランスは結紮部材をその間で挟持・固定可能な寸法であり、さらに第1部材を第2部材に挿入した時、結紮部材切断手段の先端が環状部材の基端面に突き当たることができ、操作装置が、シースと、このシースの内腔を進退自在で、折り返し部を引っ掛けられるフック形状をした係合部材が先端に接続された操作ワイヤと、この操作ワイヤを進退させるための操作手段を有しており、シースの先端と受け部材の基端は同軸上で係合可能となっていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記26)付記25において、医療用結紮具を保持するシースと、このシースを進退させるための操作手段を有していることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記27)付記24〜26の何れかにおいて、第1部材の基端側で、かつ結紮部材の基端より先端側の折り返し部分の一部分が互いに固定されていることを特徴とする医療用結紮装置。
(付記28)付記10〜27の何れかにおいて、固定部材の先端側の結紮部材がループ状に形成されていることを特徴とする医療用結紮装置。
1…医療用結紮装置、2…医療用結紮具、15…切断部材、16…切断刃、18…結紮ワイヤ(結紮部材)、19…折り返し部、、22…受け部材(結紮具本体)

Claims (5)

  1. 先端と基端と中心軸とを有し、体内に挿入可能な挿入部と、前記挿入部の基端側に設けられた手元操作部とを有する操作装置と、
    前記操作装置の先端側に装着自在に設けられ、生体組織を結紮する医療用結紮具と、
    を備え、
    前記医療用結紮具は、生体組織を結紮するための可撓性を有する結紮部材を備えた結紮具本体の部材を有し、
    前記結紮部材は、前記結紮具本体の部材の径方向においての第一位置と、前記結紮具本体の部材の径方向においての第一位置と異なる径方向においての位置の第二位置と、前記第一位置から前記第二位置までの間に位置する移行部とを有し、
    前記結紮具本体の部材に、前記中心軸に平行な向きの軌道を移動可能とすることで前記移行部と交差する向きに前記結紮部材に対して移動して前記移行部を切断する内腔を有する円筒状の切断部材を設け、
    更に、前記切断部材の、前記移行部と交差する縁に前記移行部を切断する切断刃を設けたことを特徴とする医療用結紮装置。
  2. 前記挿入部は、シースとを備え、
    前記第一位置は、前記シースの径内に対応した範囲の領域に配置され、
    前記第二位置は、前記シースの外径の外側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の医療用結紮装置
  3. 前記結紮部材は、該結紮部材の結紮状態を維持するストッパを備え、前記移行部を通る結紮部材を案内する側孔を、前記ストッパよりも基端側に位置して形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療用結紮装置
  4. 前記結紮具本体の部材の基端に前記挿入部の先端に嵌合して前記結紮具本体の部材を着脱自在に位置決め装着する嵌合部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の医療用結紮装置
  5. 前記結紮部材は、生体組織から手元側へ複数延びており、前記切断部材によって複数の結紮部材が切断されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の医療用結紮装置
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