JP4981012B2 - ダブルラッシェル機における筬振り装置 - Google Patents

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本発明は、前後2列のニードル列を有するダブルラッシェル機における筬振り装置、特に前後部のニードル列が各1回づつ交互に上下動する1編成サイクル中に導糸筬が3回の筬振り運動を行うにした筬振り装置に関するものである。
前後2列のニードル列を有するダブルラッシェル機は、通常、表裏の基布を連結糸で連結してなる比較的厚みの大きい2面式経編地を編成することが多い。この場合、前部ニードル列での基布編成のための前部地糸用筬、後部ニードル列での基布編成のための後部地糸用筬、および前後両基布を連結するための連結糸を導糸するための連結糸用筬等の複数の導糸筬が用いられる。これらの導糸筬は、ニードル列による編成部の上方に支持された揺動可能な筬振りハンガーに取着されており、前後部のニードル列の編成のための上下動に対応して、各ニードル列がそれぞれ上昇位置にある間に糸の掛け渡し動作を行うように編機前後方向に揺動する運動(筬振り運動)を行う。
すなわち、ダブルラッシェル機の編成サイクルでは、前後部のニードル列を上下動させるカム機構を備える駆動軸(カム軸)が1回転する間に、前後部のニードル列の双方が下降位置にある状態を介して、前後部一方のニードル列と他方のニードル列とがそれぞれ交互に1回づつ上下動する。そのため、前記の導糸筬の揺動すなわち筬振り運動は、前後部ニードル列の1編成サイクル中の前記上下動に対応して、前部ニードル列と後部ニードル列とに対してそれぞれ糸の掛け渡し動作するために、筬振りハンガーと共に数回往復揺動する筬振り運動を行う。
この際、前記導糸筬により前部のニードル列と後部のニードル列とに交互に糸の掛け渡し動作をすることから、常に一定の振り位置で筬振りするのでは、前後2列のニードル列の間隔が大きくなるほど振り幅も大きくなり、編成運転の速度アップや騒音抑制等の点で不利である。そのため、前部ニードル列に対する糸掛け渡し動作のため導糸筬の筬振り位置と、後部ニードル列に対する掛け渡し動作のための筬振り位置とを、前後部それぞれのニードル列の側に位置をずらせて、振り幅を小さくするように設定している。
実際上は、前後部のニードル列が交互に上昇するとともに、その間に両ニードル列が降下した状態になることから、前部ニードル列に対し掛け渡し動作するための筬振り位置と、後部ニードル列に対して掛け渡し動作するための筬振り位置との間で、中間位置で1回往復揺動するようにして、1編成サイクル中に3回の筬振り運動する方法が採用されることが多い。
図10は、前後部のニードル列101a,101bが各1回づつ交互に上下動する1編成サイクル中に3回筬振りする従来の筬振り装置の1例を示しており、次のように構成されている。
編機の下部、すなわち前後部のニードル列101a,101bによる編成部より下方の編機下部に備えるカムボックス110内に、前部ニードル列101aと後部ニードル列101bを上下動させるカム機構(図示省略)を有する駆動シャフト(カム軸)114と、これとは別に前記筬振りハンガー106を揺動させる駆動シャフト112とを備えている。一方、前記編成部の上方には、前記導糸筬105を支持する筬振りハンガー106が揺動可能に支持されている。前記筬振りハンガー106を支持する支持軸部107には揺動駆動レバー150が連結されており、前記一方の駆動シャフト112に有するエキセン機構111に連結された連結ロッド等の伝動連結部材122aが前記揺動駆動レバー150に連結されている。また、他方の駆動シャフト114に有するエキセン機構124に連結された連結ロッド等の伝動連結部材122bが、前記筬振りハンガー106の一端部に連結されている。そして、前記一方の駆動シャフト112と他方の駆動シャフト114の回転比が3:1とされ、前記駆動シャフト114の1回転による1編成サイクル中に、前記一方の駆動シャフト112が3回転することで、エキセン機構111による3回の変位運動が揺動駆動レバー150に伝達されて、前記筬振りハンガー106つまりは導糸筬105が3回往復揺動するとともにとともに、この揺動変位に、前記他方の駆動シャフト114の1回転によるエキセン機構124の変位運動に伴う揺動変位が合成されることにより、前後部のニードル列101a,101bの上下動に対応して、該ニードル列101a,101bに対する糸の掛け渡し動作のための筬振り位置を変更するように設定されている。
しかしながら、前記従来の装置の場合、筬振りハンガー106を揺動させ筬振り運動させるためのロッドやレバー等の伝動連結部材122a,122bが、編機の前後それぞれに配置されることになり、しかも筬振りハンガー106の支持軸部107に連結される揺動駆動レバー150も必要であり、筬振り運動のための装置の部品点数が多く、部品管理が面倒で、製作上の組み立て工数が増し、コスト高になる上、編機前後部の双方に備える前記伝動連結部材が保守あるいは運転開始当初の糸通し作業等の邪魔になる虞もある。
なお、特許文献1には、ダブルラッシェル機の筬振り装置として、前後部のニードル列に対する糸の掛け渡し動作のための筬振り幅を小さくするために、筬振りハンガーを、前後部の地糸用筬支持する部材と連結糸用筬を支持する部材との2部材で構成し、該両部材の揺動変位を合成することにより、前後部それぞれのニードル列に対して掛け渡し動作する際の前後の筬振り位置において、連結糸筬の振り位置をずらせて、振り幅を小さくすることが示されている。
しかしながら、この場合も、前記筬振りハンガーの2部材を揺動動作させるための伝動連結部材が、編機下部の前後部に配した2本の駆動シャフトに有するカム機構に連結されたロッド等の伝動連結部材が、編機の前後部において上方に延びて配置されて、前記筬振りハンガーの支軸部と筬振りハンガーとに連結されていることには変わりがなく、部品点数が多く成る等、前記同様の問題を有するものである。
特許第3704607号公報
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、前後2列のニードル列を備えるダブルラッシェル機で、1編成サイクル中に3回筬振り運動をするものにおいて、筬振り装置を簡略化できて、部品点数が少なく、製造上の部品管理が容易で、組み立て工数を低減でき、しかも前後部のニードル列の上下動に応じて筬振り位置を異にして振り幅を小さくでき、編成上の速度アップや騒音防止にも寄与できる、ダブルラッシェル機における筬振り装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、前後2列のニードル列と、この2列のニードル列に対応する前後の地糸用筬を含む複数の導糸筬とを備え、前記導糸筬が、揺動可能に支持された筬振りハンガーに取着されてなるダブルラッシェル機における筬振り装置であって、前後のニードル列による編成部より下方部において、前記筬振りハンガーを揺動させる第1のエキセン機構を備える第1の駆動シャフトと、前記第1の駆動シャフト3回転に対し1回転して前記2列のニードル列を交互に上下動させるカム機構を備える第2の駆動シャフトとを前後に並列して備え、さらに前記第1と第2の駆動シャフトの上方で前後方向に配されて前記第1のエキセン機構により揺動するエキセンレバーを備え、前記エキセンレバーは、前後方向の中央部付近に揺動支点が設定され、該揺動支点が前記第2の駆動シャフトに備える第2のエキセン機構により変位可能に支持され、該エキセンレバーの前後方向一端側に前記第1のエキセン機構が連結されるとともに、前記揺動支点を挟んで反対側の端部に、編機の前後一方側に配される伝動連結部材を介して前記筬振りハンガーが連結され、前記第1のエキセン機構による前記エキセンレバーの揺動変位に対し前記第2のエキセン機構による揺動支点の変位が合成されるように設けられてなり、前記エキセンレバーに連動して揺動する前記筬振りハンガーに合成された揺動変位が付与されることにより、前後2列のニードル列が各1回づつ上下動する1編成サイクル中に振り位置を異にして3回の筬振り運動を行うようにように構成されてなることを特徴とする。
これにより、前記前後部のニードル列の上下動に対応した揺動変位を、編機後一方側に配した伝動連結部材により前記筬振りハンガーに付与できて、1編成サイクル中に前後のニードル列の上下動に応じて3回筬振り運動でき、かつ筬振り位置を異にして振り幅を小さくすることができる。
前記の筬振り装置において、前記揺動支点が、前記第2のエキセン機構と共に、これとは別に支軸に取着された支持レバーにより揺動可能に支持され、前記第2のエキセン機構による揺動支点の変位の位置が制御されるように設けられてなるものが好ましい。これにより、前記エキセンレバーは、所定位置に保持されて一定位置一定範囲内で揺動変位できることになる。
前記の筬振り装置において、前記エキセンレバーと筬振りハンガーとを連結する伝動連結部材として、編機の前後一方側において、前記エキセンレバーに連結された第1の連結ロッドと、前記筬振りハンガーに連結された第2の連結ロッドとが中間レバーを介して連結されてなるものとすることができる。これにより、第1の連結ロッドの変位を中間レバーにより拡大して第2の連結ロッドに伝達することが可能になり、筬振りハンガーに対し大きな導糸筬の筬振りに運動に適した揺動を付与できる。
前記筬振り装置において、前記第1の駆動シャフトと前記第2の駆動シャフトとが回転伝達手段を介して回転比3:1で連動回転するように設けられるとともに、前記第1の駆動シャフトに駆動モータが連結されてなるものとするのが好ましい。これにより、一つの駆動源により同期して、かつ常に3:1の回転比で回転でき、前記のように第2の駆動手段の回転によりカム機構を介して作動する前後のニードル列の上下動に対応して前記の筬振り運動を行うことができる。
筬振り運動装置において、前記第1のエキセン機構を有する前記第1の駆動シャフトと、前記カム機構及び前記第2のエキセン機構を有する前記第2の駆動シャフトとを含む、前記エキセンレバーの揺動変位を合成する部分が編機下部のカムボックス内に装備されてなるものとすることができる。
本発明のダブルラッシェル機における筬振り装置によれば、1編成サイクル中に3回転する第1の駆動シャフトに有する第1のエキセン機構によるエキセンレバーの揺動変位に、1編成サイクルで1回転する第2の駆動シャフトに有する第2のエキセン機構による揺動支点の変位を合成して、導糸筬を支持する筬振りハンガーに伝えるようにしたことにより、前記前後部のニードル列の上下動に対応して振り位置を異にした3回の筬振り運動を行うことができる。また、前記の揺動変位の合成を編機下部で行えるので、1編成サイクル中に3回筬振り運動するものでありながら、揺動変位を筬振りハンガーに伝える伝動連結部材等の構成を簡略化でき、従来よりも部品点数が少なくて済み、製造上の部品管理が容易で、組み立て工数を低減でき、コスト低下に寄与できる。
次に本発明のダブルラッシェル機における筬振り装置の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の筬振り装置を備えるダブルラッシェル機の概略を示す側断面図、図2は前後部のニードル列の駆動部分の概略を示す一部の側断面図、図3は筬振り装置の略示側断面図、図4は同上の筬振り状態の略示側断面図、図5はエキセン機構とエキセンレバー及び伝動連結部材の連結構造を示す拡大側面図、図6は同上の略示平面図、図7は第1と第2の駆動シャフトの回転伝動分の略示平面図である。図8は1編成サイクルでの第1と第2のエキセン機構によるエキセンレバーの揺動変位の合成状態を示す線図、図9は1編成サイクルでの導糸筬の筬振り状態の線図である。
図中の1aは前部のニードル列、1bは後部のニードル列であり、前後に所定の間隔を存して配置され、それぞれニードルが編機幅方向(図1の紙面に対し垂直方向に)多数並列している。2aは前部のトリックプレート、2bは後部のトリックプレートであり、それぞれ前記前後部のニードル列1a,1bに対応して編機幅方向に延びている。前記前後部のニードル列1a,1bは、図示を省略した前後の中間フレームに貫設された支承軸に、保持部材3a,3bやレバー4a,4bを介して支持され、後述する駆動シャフトの回転により駆動されて編成に必要な上下動が生起されるように設けられている。また、前後部のトリックプレート2a,2bも同様に支持されている。このトリックプレート2a,2bについても、必要に応じて、前記ニードル列1a,1bとともに編機前後方向の揺動運動が生起されるように設けられる。なお、この種のダブルラッシェル機において前記ニードル列1a,1bに対応して編機幅方向に整列して配置されるステッチコームは図示を省略している。
5aは前部ニードル列1a側での基布編成のための地糸を導糸する前部地糸用筬、5bは後部ニードル列1bでの基布編成のための地糸を後部地糸用筬、5cは前部基布および後部基布を連結するための連結糸を導糸する連結糸用筬であり、それぞれ前記前後部のニードル列1a,1bに対応して多数の導糸ガイドが編機幅方向に整列してなる。図の場合、前部地糸用筬5a,後部地糸用筬5b及び連結糸用筬5cはそれぞれ2枚ずつが配設されている。これらの各導糸筬は、前記前後部のニードル列1a,1bによる編成部の上方部において、全体として扇形をなすように配設され、図のように例えばアーチ形をなす筬振りハンガー6に取着されて支持されている。
前記筬振りハンガー6は、編機幅方向に間隔をおいて複数設けられており、それぞれ機枠の一部をなすトラバース8の下部に固定された支持ブラケット9に有する支持軸部7により揺動可能に支持されており、後述のように、編機下部に備える駆動シャフトの回転を駆動源とする後述する筬振り装置により、編成サイクルに対応した揺動つまりは筬振り運動を行うように設けられている。
前記筬振りハンガー6を揺動させて筬振り運動を行うための筬振り装置について説明する。
前後部のニードル列1a,1bによる編成部より下方の編機下部のカムボックス10内に、前記筬振りハンガー6を揺動させる第1のエキセン機構11を備える第1の駆動シャフト12と、前記第1の駆動シャフト12の3回転に対し1回転して前記2列のニードル列1a,1bを交互に上下動させるカム機構13(図2参照、図1では図示を省略)を備えるカム軸としての第2の駆動シャフト14とを図のように前後に並列して備え、さらに前記第1のエキセン機構11により揺動するエキセンレバー15を備え、さらに後述のように、前記エキセンレバー15の揺動変位を合成する部分がカムボックス10内に装備されている。
前記第1の駆動シャフト12と前記第2の駆動シャフト14とは、図7のように、例えばタイミングベルト、チェーン等の回転伝達手段16を介して、回転比3:1で連動回転するように設けられている。前記回転伝達手段16として歯車を利用することもできる。通常、前記第1の駆動シャフト12に駆動モータ17が連結されて回転駆動される。
前記の第2の駆動シャフト14に備えるカム機構13は、図2のように、該駆動シャフト14に固設された所定形状のカム部材18に対し、該駆動シャフト14と平行な前後の支軸19a,19bに軸支されたカムレバー20a,20bがそれぞれ当接係合して、カム形状に応じて揺動するように設けられている。この前後のカムレバー20a,20bに、それぞれ連結ロッド等の伝動連結部材21a,21bを介して前後部のニードル列1a,1bの保持部材3a,3bが連結されており、前記駆動シャフト14の1回転で、前後部のニードル列1a,1bが、双方共に下降した状態を介して、それぞれ交互に上下動するように設けられている。すなわち、前記第2の駆動シャフト14の1回転により、前後部のニードル列1a,1bが各1回づつ交互に上下動する1編成サイクルをなすように構成されている。
そして、前記第1のエキセン機構11により揺動するエキセンレバー15は、前記カムボックス10内における前記第1及び第2の駆動シャフト12,14の上方部に前後方向に配されて、前後方向の中央部付近に揺動支点15aが設定され、さらに編機前後方向の一端側が、前記第1のエキセン機構11の偏心カム11aにより上下方向に進退変位するアーム部材11bにピン連結手段等により回動可能に連結され、前記揺動支点15aを中心に揺動するように設けられている。15bは前記の回動可能な連結部を示す。
前記エキセンレバー15は、前記アーム部材11bとの連結側とは前記揺動支点15aを挟んで反対側の端部(出力側の端部)に、図のように編機の前後一方側に配される連結ロッド等の伝動連結部材22が回動可能に連結され、該伝動連結部材22を介して前記筬振りハンガー6の一端部と連結されており、該エキセンレバー15の揺動に伴って前記筬振りハンガー6が揺動し前記導糸筬の筬振り運動が行われるようになっている。15cは前記エキセンレバー15の出力側端部と前記伝動連結部材22との連結部を示し、6aは前記筬振りハンガー6の一端部と伝動連結部材22とのピン連結手段等による回動可能な連結部を示す。
図の場合、前記エキセンレバー15と筬振りハンガー6とを連結する伝動連結部材22として、編機の前後一方側において、前記エキセンレバー15に連結された第1の連結ロッド22aと、前記筬振りハンガー6に連結された第2の連結ロッド22bとが中間レバー23を介して連結されており、前記エキセンレバー15の揺動変位を拡大して前記筬振りハンガー6に伝達できるようになっている。前記第1と第2の両連結ロッド22a,22bの中間レバー23に対する連結位置を調整することにより、筬振りハンガー6に伝達する変位量を調整できる。
前記エキセンレバー15の前記揺動支点15aは、前記第2の駆動シャフト14に備える第2のエキセン機構24により変位可能に支持されている。具体的には、前記揺動支点15aは、前記エキセン機構24の偏心カム24aにより上下方向に進退変位するアーム部材24bに軸支されている。図の場合、前記エキセン機構24とは別に、例えば支軸19に取着された支持レバー25により揺動可能に支持され、前記第2のエキセン機構24による揺動支点15aの支持位置を制御できるように設けられ、一定の位置で上下方向に変位できるようになっている。

これにより、前記第1のエキセン機構11による前記エキセンレバー15の揺動変位に対して、前記第2のエキセン機構24による揺動支点15aの変位が合成されるように設定されされている。特に、前記第1の駆動シャフト12が3回転する間に前記第2の駆動シャフト14が1回転することで、前記第1のエキセン機構11による前記エキセンレバー15の3回往復の揺動変位に対し、前記第2のエキセン機構24による前記揺動支点15aの1回往復の変位が合成され、これにより、前記3回往復する揺動変位の振り幅や位置、特に前記連結部15cの振り幅や位置がそれぞれ異なるように設定されている。すなわち、前記エキセンレバー15に連動して揺動する前記筬振りハンガー6には、前記第2の駆動シャフト14の1回転による1編成サイクル中に、前記の振り幅や位置を異にして3回往復する揺動変位が付与されるようになっており、これにより、前記筬振りハンガー6に支持された各導糸筬(前後地糸用筬及び連結糸用筬)が、前後部のニードル列1a,1bの上下動に対応するように振り位置を異にして3回の筬振り運動を行うようになっている。
またそのため、前記第1のエキセン機構11及び前記第2のエキセン機構24については、前記エキセンレバー15の揺動変位と前記揺動支点15aの変位の合成により、前記筬振りハンガー6の揺動による3回の筬振り運動において、1編成サイクル中に前後部のニードル列1a,1bが各1回づつ交互に上下動するのに対応して、前部ニードル列1aに対して糸を掛け渡し動作するための該ニードル列1a側寄りの筬振り位置と、後部ニードル列1bに対して糸を掛け渡し動作するための該ニードル列1b側寄りの筬振り位置と、その中間位置での筬振り位置となるように、両エキセン機構11,24の偏心カム11a,24aの偏心の位相や大きさが設定される。
図8は、前記1編成サイクル中での前記エキセンレバー15の揺動変位の合成状態を示している。図中の破線Aは、1編成サイクルで3回転する前記第1の駆動シャフト12に有する前記第1のエキセン機構11による前記エキセンレバー15の前記連結部15cの揺動変位状態を示し、点線Bは、1編成サイクルで1回転する前記第2の駆動シャフト14に有する前記第2のエキセン機構24による揺動支点15aの変位状態を示し、実線Cは、前記エキセンレバー15の出力側の連結部15cの揺動変位に前記揺動支点15aの変位が合成された状態を示しており、1編成サイクル中に振り位置及び振り幅を異にして3回往復揺動している。この揺動変位が前記エキセンレバー15から伝動連結部材22を介して前記筬振りハンガー6に伝達される。
図9は、筬振りハンガー6に支持された導糸筬の1編成サイクル中の筬振り状態、すなわち前後2列のニードル列1a,1b間のセンターを中心とする筬振り状態を示している。図中の実線Dは、前記のように合成された揺動変位が前記エキセンレバー15から伝達される本発明による筬振り状態を示し、破線Eは、揺動支点15aの変位を合成しない前記エキセンレバー15の出力側の連結部15cの揺動変位、すなわちエキセン機構11のみによる揺動変位が筬振りハンガー6に伝達された場合の筬振り状態を示す。
図9から明らかなように、いずれも1編成サイクル中に導糸筬は3回往復揺動して筬振り運動を行うが、合成されない揺動変位による破線Eの筬振り運動は、常に一定位置で一定の振り幅で筬振りがなされるのに対し、本発明のように合成された揺動変位による実線Dの筬振り運動は、前記第2の駆動シャフト14の1回転による1編成サイクル中に、導糸筬は振り位置及び振り幅を異にして3回往復揺動し、前後部のニードル列1a,1bの上下動に対応して、前部ニードル列1a側寄りの筬振り位置と、後部ニードル列1b側寄りの筬振り位置、及びその中間の筬振り位置との3回の筬振り運動を行っている。例えば、図面の最も右寄りの位置P1で前部ニードル列1aに対し糸の掛け渡し動作を行い、図面の最も左寄りの位置P2で後部ニードル列1bに対し糸の掛け渡し動作を行う。
このように、1編成サイクル中に3回転する第1の駆動シャフト12に有する第1のエキセン機構11によるエキセンレバー15の連結部15cの揺動変位に、1編成サイクル中に1回転して前後部のニードル列1a,1bを上下動させる第2の駆動シャフト14に有する第2のエキセン機構24による揺動支点15aの変位を合成して、導糸筬を支持する筬振りハンガー6に伝えるようにしたことにより、1編成サイクルの前後部のニードル列1a,1bの上下動に対応して、振り位置を異にしかつ振り幅を小さくした3回の筬振り運動を行うことができ、これにより編成上の速度アップや騒音防止に寄与できる。
また、前記の揺動変位の合成を編機下部で行うことにより、1編成サイクル中に3回筬振り運動するものでありながら、揺動変位を筬振りハンガーに伝える伝動連結部材等の構成を簡略化できて、従来よりも部品点数が少なくて済み、製造上の部品管理が容易で、組み立て工数を低減でき、コスト低下に寄与できる。
さらに、揺動変位を筬振りハンガーに伝える伝動連結部材を、図のように編機前後の一方に設けるだけでよいので、ニードルの交換等の保守作業あるいは運転開始当初の糸通し作業等を前記伝動連結部材を有さない側から容易に行えることにもなる。
本発明は、前後2列のニードル列を有するダブルラッシェル機、特に前後部のニードル列が各1回づつ交互に上下動する1編成サイクル中に導糸筬が3回の筬振り運動を行うにしたダブルラッシェル機の筬振り装置に好適に利用できる。
本発明の筬振り装置を備えるダブルラッシェル機の概略を示す側断面図である。 前後部のニードル列の駆動部分の概略を示す一部の側断面図である。 筬振り装置の略示側断面図である。 同上の筬振り状態の説明図である。 エキセン機構とエキセンレバー及び伝動連結部材の連結構造を示す拡大側面図である。 同上の略示平面図である。 第1と第2の駆動シャフトの回転伝動分の略示平面図である。 1編成サイクルでの第1と第2のエキセン機構によるエキセンレバーの揺動変位の合成状態を示す線図である。 1編成サイクルでの導糸筬の筬振り状態の線図である。 従来の筬振り装置の略示側断面図である。
符号の説明
1a,1b…前後部のニードル列、2a,2b…前後部のトリックプレート、3a,3b…前後の保持部材、5a,5b…前後部地糸用筬、5c…連結糸用筬、6…筬振りハンガー、6a…連結部、7…支持軸部、8…トラバース、9…支持ブラケット、10…カムボックス、11…第1のエキセン機構、11a…偏心カム,11b…アーム部材、12…第1の駆動シャフト、13…カム機構、14…第2の駆動シャフト、15…エキセンレバー、15a…揺動支点、15b…連結部、15c…出力側の連結部、16…回転伝達手段、17…駆動モータ、18…カム部材、19a,19b…支軸、20a,20b…カムレバー、21a,21b…伝動連結部材、22…伝動連結部材、22a,22b…第1及び第2の連結ロッド、23…中間レバー、24…第2のエキセン機構、24a…偏心カム、24b…アーム部材、25…支持レバー。

Claims (5)

  1. 前後2列のニードル列と、該両ニードル列に対応する前後の地糸用筬を含む複数の導糸筬とを備え、前記導糸筬が、揺動可能に支持された筬振りハンガーに取着されてなるダブルラッシェル機における筬振り装置であって、
    前後のニードル列による編成部より下方部において、前記筬振りハンガーを揺動させる第1のエキセン機構を備える第1の駆動シャフトと、前記第1の駆動シャフト3回転に対し1回転して前記2列のニードル列を交互に上下動させるカム機構を備える第2の駆動シャフトとを前後に並列して備え、さらに前記第1と第2の駆動シャフトの上方で前後方向に配されて前記第1のエキセン機構により揺動するエキセンレバーを備え、
    前記エキセンレバーは、前後方向の中央部付近に揺動支点が設定され、該揺動支点が前記第2の駆動シャフトに備える第2のエキセン機構により変位可能に支持され、該エキセンレバーの前後方向一端側が前記第1のエキセン機構に連結されるとともに、前記揺動支点を挟んで反対側の端部に、編機の前後一方側に配される伝動連結部材を介して前記筬振りハンガーが連結され、前記第1のエキセン機構による前記エキセンレバーの揺動変位に対し前記第2のエキセン機構による揺動支点の変位が合成されるように設けられてなり、前記エキセンレバーに連動して揺動する前記筬振りハンガーに合成された揺動変位が付与されることにより、前後2列のニードル列が各1回づつ上下動する1編成サイクル中に振り位置を異にして3回の筬振り運動を行うようにように構成されてなることを特徴とするダブルラッシェル機における筬振り装置。
  2. 前記揺動支点が、前記第2のエキセン機構と共に、これとは別に支軸に取着された支持レバーにより揺動可能に支持され、前記第2のエキセン機構による揺動支点の変位の位置が制御されるように設けられてなる請求項1に記載のダブルラッシェル機における筬振り装置。
  3. 前記エキセンレバーと筬振りハンガーとを連結する伝動連結部材として、編機の前後一方側において、前記エキセンレバーに連結された第1の連結ロッドと、前記筬振りハンガーに連結された第2の連結ロッドとが中間レバーを介して連結されてなる請求項1または2に記載のダブルラッシェル機における筬振り装置。
  4. 前記第1の駆動シャフトと前記第2の駆動シャフトとが回転伝達手段を介して回転比3:1で連動回転するように設けられるとともに、前記第1の駆動シャフトに駆動モータが連結されてなる請求項1または2に記載のダブルラッシェル機における筬振り装置。
  5. 前記第1のエキセン機構を有する前記第1の駆動シャフトと、前記カム機構及び前記第2のエキセン機構を有する前記第2の駆動シャフトとを含む、前記エキセンレバーの揺動変位を合成する部分が、編機下部のカムボックス内に装備されてなる請求項1または2に記載のダブルラッシェル機における筬振り装置。
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