JP4977926B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉛蓄電池、特に環境温度に関係なく安定した電池寿命を要求される鉛蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉛蓄電池は充放電を繰り返すサイクル用途、および過充電が主であるトリクル用途や自動車用途などに用いられているが、そのいずれの用途においても正極格子体の腐食が劣化主要因の一つとしてあげられる。
【0003】
格子体は集電耳部と比較的太い肩骨、ならびに大部分を占めるマス目部から成り立っており、前記マス目部は格子骨と交点部によって形成されている。腐食が進行すると鉛合金が導電性の低い酸化鉛に変化するために格子体の導電性は低下し、また、各部分で伸びが発生するため、格子体−活物質間結合力の低下、活物質保持機能の低下を引き起こし、電池性能を低下させるという問題があった。
【0004】
これを防ぐために格子体合金組成の改善により耐食性の向上を図るとともに、腐食をしても伸びを抑制するような格子体形状や、電流密度が大きく腐食しやすいと考えられる集電耳部付近の格子骨を他の部分の格子骨より太くして、効率放電時の電圧特性の低下を改善するとともに腐食が進行した場合でも格子骨断面積を確保するなどの格子体形状の改善によって電池性能の低下を抑制することが提案されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構成では極板に温度分布が発生し、局部的な腐食が発生していた。この局部的な腐食は、環境温度が高い場合に顕著であり、従来、電流密度が大きく腐食が大きいと考えられていた極板上部よりも、放熱されにくく温度が上昇しやすい極板中央部での腐食が大きくなっていた。そのため、極板中央部で電流経路が切断され、他部の劣化が小さいにもかかわらず、電池特性の早期低下が起こり、それが電池の使用寿命になっていた。
【0006】
また、使用機器の高性能化にともない電池へはコンパクト化と負荷の増大が要求されており、特に近年開発の進められている電気自動車用途では限られた空間内に電池が数多く設置され、これに加えて高率の放電や充電が行われるので高温になりやすく、電池の冷却方法とともに電池の高温耐久性の向上が重要な課題である。
【0007】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、環境温度にかかわらず寿命特性に優れる鉛蓄電池を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、鉛蓄電池用格子体において、集電耳部付近にある上部マス目の単位面積当たりの質量に比較して、前記上部マス目に続く中央部マス目の単位面積当たりの質量を同じ重さにし、かつ、前記中央部マス目の単位面積当たりの質量に比べて、下部マス目の単位面積当たりの質量を軽くして構成した格子体を備える鉛蓄電池としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1を参照しながら説明する。
【0010】
極板の製作には鉛合金を圧延した帯状シート材料に切り目を入れ、展開して、マス目を形成するエキスパンド格子体1に連続的にペースト状活物質を塗着する方法を用いた。エキスパンド方式には金型カッターが上下して帯状シートに切り目を入れると同時に展開するレシプロ方式を用いた。このとき正極格子体については全体質量を同じとし、図1に示すように格子体を集電耳部2に近い上部から下部に向けてA,B,C各部の3部分に分割し、格子骨太さを変えることで各部分の質量を変化させた格子体を数種類作製した。ここで、従来例として各部質量が均一である電池をNo.1、集電機能の向上を図るために格子上部であるA部の質量を他の部分であるB部とC部に比べて重くした電池をNo.2、本発明の実施例として、格子体上部のA部から中央部のB部にかけて均一質量とし、下部であるC部の質量を小さくしA部からB部の質量増加を図った電池をNo.3、格子体中央部であるB部をA部ならびにC部と比較して重くした電池をNo.4とした。これらの格子体の各部分の質量比を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
ペースト状活物質は鉛酸化物を主成分とする粉体に水と硫酸を加え練合して作製し、これを前記格子体に同質量の活物質を塗着、熟成乾燥して極板を作製した。これら極板を正極6枚、負極7枚用いて群を構成した後、6セルを直列接続した定格12V30Ahの電池を作製した。なお、格子骨の太さをA,B,Cの各部で変化させるのはA,B,C部それぞれを段階的に変化させてもよいし、また段階的変化でなく順次変化させる形態とすることも本発明の実施の形態に含まれるものである。
【0013】
【実施例】
以上のように構成された本発明の鉛蓄電池(No.3,No.4)と従来例の鉛蓄電池(No.1,No.2)について60℃環境温度下で3CA放電サイクル寿命試験により評価を行った。なお、従来例の鉛蓄電池でこの評価を行うと正極の格子体の腐食によって寿命になることが判っている。このサイクル寿命試験では3CAの定電流で8.4Vまで放電した後、2段定電流充電で充電をする過程を1サイクルとした。ここでいう2段定電流充電は1段目電流(0.2CA)で14.4Vまで充電し、その後、2段目充電電流(0.05CA)で4時間充電する方法である。
【0014】
図2に50℃、3CA放電サイクル寿命特性と電池種類の関係を示す。図2より、集電耳部付近にある上部格子骨の太さに比較して、順次これに続く格子骨の太さが格子体中央でも同じ太さにするか、もしくは格子体中央に行くに従いさらに太くし、かつ、格子体中央部の格子骨の太さに比べて下部格子骨の太さが順次細くなっている本発明の実施例の電池No.3,No.4の方が従来例の電池No.1やNo.2よりも放電容量が大きく寿命特性に優れていることが判る。
【0015】
また、電池No.1については分解し、極板から活物質と腐食層を取り除き重量を量ることでマス目部A,B,Cの腐食量を調べた。このとき腐食量は以下の式に従って求めた。
【0016】
(腐食量)=((初期重量)−(分解後重量))/(初期重量)×100
その結果、B(52%腐食)>A(45%腐食)>C(42%腐食)の順序で腐食が進んでおり、図3に示すように極板中央部ほど腐食が進んでいることが確認できた。
【0017】
以上の結果から、鉛蓄電池において、正極格子体の格子骨の太さを集電耳部付近にある上部格子骨の太さTに比較して、順次これに続く格子骨の太さが格子体中央に行くに従い、同じ太さにするか、もしくはさらに太くすることにより高温使用時に顕著である正極格子体腐食が原因となる電池性能の低下を抑制し、寿命特性を向上させることができることが理解できる。
【0018】
なお、上記実施例においては請求項2記載に係る発明に示すように格子体の単位面積当たりの質量を変化させる手段として格子骨の太さを変化させたが、請求項3記載に係る発明に示すように格子骨によるマス目面積を変化させることで単位面積当たりの質量を変化させる手段でも同様の実施効果が得られる。
【0019】
さらに、本実施例においては格子体をレシプロエキスパンド方式によるものとしたが、幾重にも重なった円板状カッターで形成される型で帯状シートに切り込みを入れ、別工程で所定の幅寸法まで展開するロータリエキスパンド方式を用いた格子体についても同様の効果を得ることができる。加えて、鋳造格子を用いた場合も効果は同様に得られ、本発明は格子体製造工法を限定するものではない。
【0020】
さらに、本発明はベント式鉛蓄電池において効果的であるが、充電時の酸素吸収サイクルなどの発熱反応があったり、電解液が少なく小熱容量のために温度上昇しやすい密閉式鉛蓄電池では、より効果が顕著である。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、鉛蓄電池用格子体において、集電耳部付近にある上部格子骨の太さに比較して、これに続く格子骨の太さが中央部も同じにし、かつ、格子体中央部の格子骨の太さに比べて下部格子骨の太さを細くにすることにより高温使用時に顕著である正極格子体腐食が原因となる電池性能の低下を抑制し、寿命特性を向上させることができ、優れた鉛蓄電池を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例並びに従来例を説明する格子体の側面図
【図2】本発明の実施例の電池と従来例の電池の放電容量とサイクル数を示した寿命特性比較図
【図3】従来例電池における寿命試験後の格子体各部の腐食量を示す図
【符号の説明】
1 エキスパンド格子体
2 集電耳部
Claims (5)
- 鉛蓄電池用格子体において、集電耳部付近にある上部マス目の単位面積当たりの質量に比較して、前記上部マス目に続く中央部マス目の単位面積当たりの質量を、同じ重さにし、かつ、前記中央部マス目の単位面積当たりの質量に比べて、下部マス目の単位面積当たりの質量を軽くして構成した格子体を備えていることを特徴とする鉛蓄電池。
- 鉛蓄電池用格子体において、集電耳部付近にある上部格子骨の太さに比較して、前記上部格子骨に続く中央部格子骨の太さを、同じ太さにし、かつ、前記中央部格子骨の太さに比べて下部格子骨の太さを細くして構成した格子体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
- 鉛蓄電池用格子体において、集電耳部付近にある上部格子骨によるマス目面積に比較して、前記上部格子骨によるマス目に続く中央部格子骨によるマス目面積を、同じ大きさのマス目面積にし、かつ、前記中央部格子骨によるマス目面積に比べて下部格子骨によるマス目面積を大きくして構成した格子体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
- 鉛または鉛合金製の帯状シート材料から加工されたエキスパンド格子体を格子体としたことを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
- 密閉式電池としたことを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
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