JP4973115B2 - 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置に関する。
近年、ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの応用に適した固体撮像装置として知られるCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサや増幅型のイメージセンサは、高感度での画素数の増加やイメージサイズの縮小による画素サイズの微細化が進んでいる。一方で、一般にCCDイメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサのような固体撮像装置は、屋内や野外、昼間や夜間といった多様な環境下で使用される傾向があり、外光の変化等に応じて、光電変換素子における電荷蓄積期間を制御することによって露光時間を調整し、感度を最適値にする電子シャッタ動作などが必要となることが多い。
ところで、CMOSイメージセンサにおいて、そのダイナミックレンジを拡大する方法として、電子シャッタを高速に切ることで露光時間を調整する方法や、高速に複数のフレームを撮影し重ね合わせる方法や、受光部の光電変換特性を対数応答にする方法などが知られている。
しかし、明るいところと暗いところが混在するようなコントラストの高い撮影シーンに対して、電子シャッタを高速に切る方法では、特に暗いところ、即ち低照度シーンで十分な露光時間がとれないために、S/Nが劣化し画質が落ちる。高速に複数のフレームを撮影し重ね合わせる方法は、単純に電子シャッタを切る方法と比べて、画像の重ね合わせによりS/Nを改善することができるが、読み出しのノイズが複数読み出した分だけ累積されるために、やはり低照度なところではS/Nが劣化する。
対数応答特性によってダイナミックレンジを拡大する方法は効果的であるが、サブスレッショルド領域で動作するトランジスタの閾値のばらつきによる固定パターンノイズが特に低照度領域で顕著となる。例えば、室内から窓際の人物を撮影するとき、感度を人物に合わせると窓の景色が白く飽和してしまい再現できない。感度を窓の景色に合わせると、人物が暗く撮影され、信号レベルを十分に確保できないために、S/Nが下がり、撮影後に増幅しても高い画質を得ることはできない。
すなわち、ある撮影において、イメージセンサ上での入射光が少ない画素では長い露光時間で高いS/Nを実現し、入射光が多い画素では飽和を回避した広ダイナミックレンジ化が必要である。
従来、低照度な画素は通常の動作とほぼ同等なS/Nを実現し、高照度な画素ではダイナミックレンジを拡大する方法として、非特許文献1記載の技術が知られている。具体的には、図32に示すように、フォトダイオード101、転送トランジスタ102、リセットトランジスタ103、増幅トランジスタ104および選択トランジスタ105を有する画素100が行列状に配置されてなる増幅型イメージセンサにおいて、転送トランジスタ102をオフとする際に、制御電極に印加する電圧を、通常のような完全なオフにするレベルではなく、あるレベル以上電子が蓄積されていたら余剰分をFD部106へ溢れさせるレベルVtrgに設定する。
フォトダイオード101に電子が蓄積し、レベルVtrgを超えると、サブスレッショルド領域でFD部106へリークが始まる。このリークはサブスレッショルド領域で動作しているために、フォトダイオード101に残留する電子数は対数応答となる。
図33に示すように、期間T0でリセット動作後、転送トランジスタ102の制御電極に電圧Vtrgを印加したまま蓄積を実行する。蓄積電子数が少ない期間T1の状態では、フォトダイオード101に電子が全て保持されているが、蓄積電子数がVtrgのレベルを超えると、期間T2のようにFD部106へ電子がリークを始める。
サブスレッショルド領域でリークしているために、蓄積を続行(T3)した場合でも入射光強度に対して対数特性で電子が蓄積されていく。期間T4でFD部106へ溢れた電子をリセットし、完全転送でフォトダイオード101に保持されている電子全てを読み出す。このときの入射光強度と出力電子数の関係を図34に示す。電圧Vtrgによって設定された線形領域の上限Qlinearを超える強度の入射光の場合、対数応答で出力電子数が決定する。
IEEE International Solid-State Circuits Conference (ISSCC) 2005,pp.354,Feb.2005
しかし、非特許文献1記載の従来技術では、124dBのダイナミックレンジが実現された旨が報告されているが、高S/Nを実現できる線形領域の飽和レベルが、当該報告では通常の飽和レベルQsの半分以下となっている。また、対数応答によって非常に広いダイナミックレンジを実現しているものの、転送トランジスタ102の閾値ばらつきなどを受けやすい対数応答回路であるために、線形領域の固定パターンノイズ0.8mVに対して、閾値ばらつきキャンセル動作を実行しても対数領域で5mVという、大きな固定パターンノイズが広ダイナミックレンジ領域に残る。
そこで、本発明は、低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得を可能にするとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できる固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、光信号を信号電荷に変換する受光部と当該受光部で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部を有する固体撮像装置において、第1露光時間に前記単位画素に蓄積された信号電荷を、前記転送ゲートに第1の電圧を印加して読み出し、読み出した信号電荷を第1映像信号として前記画素アレイ部から出力し、当該第1映像信号の出力に先立って、前記第1露光時間の期間中に、前記第1映像信号を出力する単位画素の前記転送ゲートに前記第1の電圧より低い複数の第2電圧を印加して複数回の読み出し動作を行う構成を採っている。
上記構成の固体撮像装置において、単位画素は、転送ゲートを有する破壊読出しの画素である。また、第1映像信号は第1露光時間による高感度の映像信号であり、第2映像信号は第1露光時間内に設定される第2露光時間による低感度の映像信号である。これら第1,第2映像信号については、画素アレイ部(画素配列)を空間的に分割することなく同じ単位画素から読み出す。そして、第2露光時間による蓄積動作を、第1露光時間内の任意のタイミングに設定できるために、第2映像信号の読出しタイミングは任意となる。
これにより、最も短い露光時間間隔に依存した高フレームレートは必要なく、映像信号の読出し回数で決まるフレームレートで、より短い露光時間の映像信号を得ることができる。また、第2露光時間を第1露光時間内に設定することで、フレーム期間を時間的に分割することもない。したがって、第1露光時間として最大でフレーム期間と同じ時間を確保することができるために、第2露光時間でダイナミックレンジの拡大を図りつつ、第1映像信号の感度を落とすことなく、高S/N(高画質)の映像信号の取得が可能になる。
本発明によれば、低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得が可能になるとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できるために、多様な環境下での外光の変化に対して、低照度シーンにおいてS/Nの高い高画質な画像を取得することが可能になるとともに、高照度シーンにおいて飽和の少ない画像を線形応答による高画質で取得でき、さらに低照度と高照度の混在するコントラストの高いシーンにおいても、低照度部分では高S/Nを維持したまま高照度部分の飽和を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置、例えばCMOSイメージセンサの構成例を示すシステム構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ10は、光電変換素子を含む単位画素(以下、単に「画素」と記す場合もある)20が行列状(マトリクス状)に2次元配置されてなる画素アレイ部11を有するとともに、当該画素アレイ部11の周辺回路として、行選択回路12、先行選択回路13、論理回路14、ドライバ回路15、コントローラユニット16、電圧供給回路17、カラム回路18および水平走査回路19を有する構成となっている。
画素アレイ部11には、単位画素20の行列状の配列に対して、列毎に垂直信号線111が配線され、行毎に駆動制御線、例えば転送制御線112、リセット制御線113および選択制御線114が配線されている。
(画素回路)
図2に、単位画素20の構成の一例を示す。本回路例に係る単位画素20は、光電変換素子、例えばフォトダイオード21に加えて、例えば転送トランジスタ22、リセットトランジスタ23、増幅トランジスタ24および選択トランジスタ25の4つのトランジスタを有する画素構成、即ち特許請求の範囲における転送ゲートに相当する転送トランジスタ22を有する破壊読出しの画素構成となっている。ここでは、これらトランジスタ22〜25として、例えばNMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ22は、フォトダイオード21のカソード電極と電荷電圧変換部であるFD(フローティングディフュージョン)部26との間に接続され、フォトダイオード21で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)を、ゲート電極(制御電極)に転送パルスTRGが与えられることによってFD部26に転送する。
リセットトランジスタ23は、画素電源VDDにドレイン電極が、FD部26にソース電極がそれぞれ接続され、フォトダイオード21からFD部26への信号電荷の転送に先立って、ゲート電極にリセットパルスRSTが与えられることによってFD部26の電位を所定電位にリセットする。
増幅トランジスタ24は、FD部26にゲート電極が、画素電源VDDにドレイン電極がそれぞれ接続され、リセットトランジスタ23によってリセットされた後のFD部26の電位をリセットレベルとして出力し、さらに転送トランジスタ22によって信号電荷が転送された後のFD部26の電位を信号レベルとして出力する。
選択トランジスタ25は、例えば、ドレイン電極が増幅トランジスタ24のソース電極に、ソース電極が垂直信号線111にそれぞれ接続され、ゲート電極に選択パルスSELが与えられることによってオン状態となり、画素20を選択状態として増幅トランジスタ24から出力される信号を垂直信号線111に出力する。
なお、選択トランジスタ25については、画素電源VDDと増幅トランジスタ24のドレイン電極との間に接続した構成を採ることも可能である。また、画素回路としては、上述した4トランジスタの構成に限られるものではなく、選択トランジスタ25を省略し、増幅トランジスタ24を選択トランジスタ25として兼用する3トランジスタや、増幅トランジスタ24を複数の単位画素間で共有する構成などであってもよい。
(行選択回路)
行選択回路12は、特許請求の範囲における第1駆動手段に相当し、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、コントローラユニット16による制御の下に、転送パルスTRG、リセットパルスRSTおよび選択パルスSEL等の画素駆動パルスを適宜発生することにより、画素アレイ部11の各画素20を電子シャッタ行と読み出し行それぞれについて行単位で垂直方向(上下方向)に走査しつつ選択し、電子シャッタ行に対してはその行の画素20の信号掃き捨てを行うための電子シャッタ動作を行うとともに、読み出し行に対してはその行の画素20の信号読み出しを行うための読み出し動作を行う。
ここでは、図示を省略するが、行選択回路12は、画素20を行単位で順に選択走査しつつ、読み出し行の各画素20の信号を読み出す読み出し動作を行うための読み出し走査系と、当該読み出し走査系による読み出し走査よりもシャッタ速度に対応した時間分だけ先行して同じ行(電子シャッタ行)に対して電子シャッタ動作を行うための電子シャッタ走査系とを有する構成となっている。
そして、電子シャッタ走査系による電子シャッタ動作によってフォトダイオード21の不要な電荷がリセットされたタイミングから、読み出し走査系による読み出し動作によって画素20の信号が読み出されるタイミングまでの期間が、画素20における信号電荷の蓄積期間(第1露光時間)となる。すなわち、電子シャッタ動作とは、フォトダイオード21に蓄積された信号電荷のリセット(掃き捨て)を行い、そのリセット後から新たに信号電荷の蓄積を開始する動作である。
(先行選択回路)
先行選択回路13は、特許請求の範囲における第2駆動手段に相当し、複数の行選択回路、例えば2つの行選択回路13A,13Bによって構成され、行選択回路12が選択走査する読み出し行に先行して等間隔に複数行(本例では、2行)を選択走査する。
行選択回路13A,13Bは、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、コントローラユニット16による制御の下に、行選択回路12の選択走査に同期して、転送パルスTRGを適宜発生することにより、行選択回路12によって選択走査される読み出し行に先行して等間隔に2つの行を選択走査する。この選択走査では、転送パルスTRGに基づいて、フォトダイオード21に蓄積された信号電荷をFD部26に転送する動作が行われる。その詳細については後述する。
(論理回路)
論理回路14は、コントローラユニット16による制御の下に、行選択回路12および先行選択回路13の2つの行選択回路13A,13Bからそれぞれ行選択のために出力される転送パルスTRG、リセットパルスRSTおよび選択パルスSELを、ドライバ15を通して画素アレイ部11の転送制御線112、リセット制御線113および選択制御線114に供給するとともに、後述するように、転送パルスTRGの電圧値を選択するための信号をドライバ回路15に与える。
(ドライバ回路)
ドライバ回路15は、行選択回路12による選択走査に同期して、画素20の各トランジスタ22,23,25をON/OFFするための電圧の転送パルスTRG、リセットパルスRSTおよび選択パルスSELを画素20に供給するとともに、行選択回路13A,13Bによる選択走査に同期して、画素20の各トランジスタ22,23,25をON/OFFするための電圧の中間的な電圧(以下、「中間電圧」と記述する)の転送パルスTRGを画素20に供給する。すなわち、ドライバ回路15は、特許請求の範囲における第1乃至第3供給電圧制御手段としての機能を持つ。
図3は、ドライバ回路15の構成の一例を示す回路図である。ここでは、ある1行に対応したドライバ回路15の転送パルスTRGについての単位回路の構成を示している。この転送パルスTRGについての単位回路が、リセットパルスRSTおよび選択パルスSELについての単位回路と共に、画素アレイ部11の行数分だけ配置されることによってドライバ回路15が構成される。
図3に示すように、本例に係るドライバ回路(単位回路)15は、電圧供給回路17から供給される例えば3つの電圧Vtrg1,Vtrg2,Vtrg3に対応した3つの回路ブロック131〜133と、2入力のNOR回路134とを有する回路構成となっている。
これら3つの電圧Vtrg1,Vtrg2,Vtrg3のうち、電圧Vtrg1とVtrg3とが、画素20の各トランジスタ22,23,25をON/OFFするための電圧となり、電圧Vtrg2が先述した中間電圧となる。
本ドライバ回路15には、行選択回路12および行選択回路13A,13Bからアドレス信号ADRが与えられるとともに、コントローラユニット16による制御の下に論理回路14から行選択のタイミングでタイミング信号PTRG1が、中間電圧を印加するタイミングでタイミング信号PTRG2がそれぞれ与えられる。
回路ブロック131は、アドレス信号ADRとタイミング信号PTRG1とを2入力とするNAND回路1311およびPチャネルの駆動トランジスタ1313によって構成され、電圧Vtrg1を選択して転送トランジスタ22のゲート電極に供給する。
回路ブロック132は、アドレス信号ADRとタイミング信号PTRG2とを2入力とするAND回路1321およびNチャネルの駆動トランジスタ1322によって構成され、中間電圧である電圧Vtrg2を選択して転送トランジスタ22のゲート電極に供給する。
回路ブロック133は、アドレス信号ADRを一方の(否定)入力とし、NOR回路134の出力信号を他方の入力とするOR回路1331およびNチャネルの駆動トランジスタ1332によって構成され、電圧Vtrg3を選択して転送トランジスタ22のゲート電極に供給する。
すなわち、回路ブロック133は、転送トランジスタ22をOFFするための電圧として、例えば接地電圧あるいは接地電圧よりも低い電圧(例えば、−1.0V)を供給するために、NOR回路134の作用により他の回路ブロック131,132とは排他的に動作する回路構成となっている。
(カラム回路)
カラム回路18は、画素アレイ部11の例えば画素列ごとに、即ち画素列に対して1対1の対応関係をもって配置された単位回路の集合からなり、行選択回路12および行選択回路13A,13Bによって選択された読み出し行の各画素20から垂直信号線111を通して出力される信号に対して所定の信号処理を行うとともに、信号処理後の画素信号を一時的に保持する。
このカラム回路18としては、垂直信号線111を通して出力される信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路からなる回路構成のものや、サンプルホールド回路を含み、CDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)処理により、リセットノイズや増幅トランジスタ24の閾値ばらつき等、画素固有の固定パターンノイズを除去するノイズ除去回路からなる回路構成のものなどが用いられる。
ただし、カラム回路18の上記構成については一例に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、カラム回路16にA/D(アナログ/デジタル)変換機能を持たせ、信号レベルをデジタル信号で出力する構成を採ることも可能である。
(水平走査回路)
水平走査回路19は、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、画素アレイ部11の画素列ごとにカラム回路18の各単位回路を順に水平走査しつつ、カラム回路18の各単位回路に一時的に保持されている画素の信号を順次出力する。
続いて、上記構成の本実施形態に係るCMOSイメージセンサ10の動作について、図4のタイミング図を用いて説明する。
図2に示す画素回路構成の単位画素20を行列状に配置されてなるCMOSイメージセンサ10では、一般的に、図4(A)に示すように、期間T1でフォトダイオード21およびFD部26を所定電位にリセットし、期間T2で受光した光を電子に光電変換し、フォトダイオード21に蓄積する。また、期間T2の後半部分の期間T4でFD部26をリセットし、このときのFD部26の電位をリセットレベルとして読み出し、しかる後期間T3でフォトダイオード21に蓄積された電子をFD部26に転送し、このときのFD部26の電位を期間T5で信号レベルとして読み出す。
この通常の読み出し動作に対し、本発明では、高S/Nと広ダイナミックレンジ化を図ることを目的として、光電変換によって電子を蓄積する蓄積期間(第1露光時間)において、転送トランジスタ22のゲート電極に第1制御電圧を供給するとともに、第1制御電圧とは異なる電圧値の第2制御電圧を1回又は複数回供給し、複数の第2制御電圧のいずれか1つ又は複数の供給に先行して、当該いずれか1つ又は複数の個々の第2制御電圧と同じ電圧値の第3制御電圧を1回又は複数回供給し、第1制御電圧が供給された際に転送トランジスタ22によってFD部26に転送される信号電荷を読み出し、第2制御電圧を順次供給した際に転送トランジスタ22によってFD部26に転送される信号電荷を1回以上読み出す駆動を行うことを特徴とする。
ここで、第1制御電圧は、フォトダイオード21の蓄積電荷を転送トランジスタ22によってFD部26に完全に転送できる電圧である。以下、第1制御電圧を完全転送電圧と記述する。また、第2,第3制御電圧は先述した中間電圧である。以下、第2,第3制御電圧を中間電圧と記述する。本例では、転送トランジスタ22がNMOSトランジスタであることから、第1制御電圧と異なる電圧値とは、第1制御電圧よりも低い電圧値を意味する。当然のことながら、転送トランジスタ22がPMOSトランジスタの場合は、第1制御電圧よりも低い電圧値ということになる。また、第2,第3制御電圧について、「同じ電圧値」とは、電圧値が完全同一の場合だけを言うのではなく、数%程度の多少の誤差も含むものとする。
具体的には、図4(B)に示すように、期間T10でフォトダイオード21およびFD部26をリセットし、期間T11で受光した光を電子に光電変換し、フォトダイオード21に蓄積する。次いで、期間T12でFD部26をリセットする。ここで、期間T12でのFD部26の電位をリセットレベルとして読み出しても構わない。
次に、期間T13で転送トランジスタ22のゲート電極に中間電圧(第3制御電圧)Vtrgを供給し、入射光強度によって決まるフォトダイオード21の蓄積電子の量に応じて部分的にFD部26へ転送する。期間T14では、転送された電子の量に応じたFD部26の電位を信号レベルとして読み出し、必要に応じて、期間T12で読み出したリセットレベルを用いて、例えばカラム回路18においてノイズキャンセル処理を行う。
期間T15では継続的に蓄積動作を実行し、期間T16で再びFD部26をリセットする。ここで、期間T16でのFD部26の電位をリセットレベルとして読み出しても構わない。さらに、期間T17で転送トランジスタ22のゲート電極に中間電圧(第3制御電圧)Vtrgを供給し、期間T13で転送されずにフォトダイオード21に残った電子と期間T15で蓄積された電子との和のうち、中間電圧印加による転送トランジスタ22のポテンシャルを超えた分がFD部26へ転送される。期間T18で信号レベルとして読み出しても構わない。
期間T19から期間T22では、転送トランジスタ22のゲート電極に先の中間電圧と同じ電圧値の中間電圧(第2制御電圧)Vtrgを印加して同様の動作を繰り返して実行する。また、期間T11から期間T14までの動作を、転送トランジスタ22への供給電圧を変えながら1回あるいは複数回実行する。そして、期間T23での露光後、期間T24で再びリセット動作をしてリセットレベルを読み出し、次いで期間T25では転送トランジスタ22を完全にON状態にしてFD部26へ完全転送を実行し、期間T26で信号レベルを読み出す。
ここで、転送トランジスタ22のゲート電極に中間電圧Vtrgを供給した場合の画素内におけるポテンシャルの一例を図5に示す。フォトダイオード21に蓄積された電子数が多く、中間電圧Vtrgの印加によるポテンシャルヨtrgを超える場合は、フォトダイオード21に蓄積された電子は部分的にFD部26に転送される。
図6は、入射光が弱い場合に、中間電圧Vtrgが複数回に供給された場合のポテンシャル変化例を示すポテンシャル図である。フォトダイオード21に蓄積された電子が少ない場合は、転送トランジスタ22のポテンシャルヨtrgを超えることがないため、光電変換で発生した電子はフォトダイオード21に保持され、最後の完全転送でFD部26へ転送されて信号レベルとして読み出される。
一方で、図7に示すように、入射光が強いときは、ポテンシャルヨtrgを超えた電子がFD部26へ転送され、信号レベルとして順次読み出される。これにより、低照度では信号の劣化なく十分な露光時間を経て完全転送で読み出すことが可能であり、高照度ではポテンシャルヨtrgを超えた余剰分を段階的に読み出すことで、最終的に広ダイナミックレンジの合成画像を作成することができる。
なお、図6および図7における各動作期間T10〜T26と、図4(A)のタイミングチャートにおける各動作期間T10〜T26とはそれぞれ対応している。
ここで、本発明の特徴である、転送トランジスタ22のゲート電極に同じ電圧値の中間電圧を複数回供給する駆動を行うことによる作用効果を説明する前に、転送トランジスタ22のゲート電極に異なる電圧値の中間電圧を複数回供給する場合について考察する。
<中間電圧を複数回印加することに伴う作用効果>
先ず、電子シャッタを切ってから画素20の転送トランジスタ22をONにして蓄積電荷を読み出すまでの露光期間中に、1つ又は複数の中間電圧を画素20の転送トランジスタ22に印加して読み出すことで、低照度領域で高いS/Nを確保したまま高照度領域の情報も取得することができる。
また、複数の中間電圧を用いて複数回転送し、そのうち1回あるいは複数回読み出さずにFD部26を所定電位(例えば、電源電位VDD)にリセットするリセット動作、具体的には、リセットトランジスタ23と当該リセットトランジスタ23にリセットパルスRSTを与える行選択回路13A,13Bとからなるリセット手段によるリセット動作を実行することで、画素20の転送トランジスタ22の閾値ばらつきを効果的にキャンセルすることができる。
具体的には、図8に示すように、1回目の転送で転送トランジスタ22のゲート電極に電圧Vtrg1を印加した場合の転送トランジスタ22のポテンシャルをφtrg1 、フォトダイオード21の電荷蓄積前のポテンシャルをφpd0、フォトダイオード21に保持される電子数をQPD1、FD部26へ溢れた電子数をQFD1、電子数QPD1を保持しているときのフォトダイオード21のポテンシャルをφpd1とする。入射光強度に比例してフォトダイオード21で発生する光電流をIpdとし、1回目の転送までの露光時間をΔT、フォトダイオード21の容量をCpdとすると、QPD1およびQFD1は以下の式で表される。
PD1 = Cpd・φpd1
FD1 = Ipd・ΔT−QFD1
φpd1 = φpd0−φtrg1
φtrg1 = Vtrg1 −(Vth+ΔVth)
ここで、Vthは転送トランジスタ22の閾値であり、ΔVthは転送トランジスタ22の閾値ばらつきである。
さらに続けてΔT時間露光し、光電流を蓄積した後で異なる電圧Vtrg2を印加した2回目の転送においては、同様に転送トランジスタ22のポテンシャルをφtrg2 、フォトダイオード21に保持される電子数をQPD2、FD部26へ溢れた電子数をQFD2、電子数QPD2を保持しているときのフォトダイオード21のポテンシャルをφpd2とすると、以下の式で表される。
PD2 = Cpd・φpd2
φpd2 = φpd0−φtrg2
φtrg2 = Vtrg2 −(Vth+ΔVth)
FD2 = (QPD1 +Ipd・ΔT)−QPD2
= Cpd・φpd1+Ipd・ΔT−Cpd・φpd2
= Cpd・(φpd0−φtrg1 )+Ipd・ΔT
−Cpd・(φpd0−φtrg2 )
= Cpd・φtrg1 +Ipd・ΔT−Cpd・φtrg2
= Cpd・{Vtrg1 −(Vth+ΔVth)}+Ipd・ΔT
−Cpd・{Vtrg2 −(Vth+ΔVth)}
= Ipd・ΔT−Cpd・(Vtrg2 −Vtrg1)
このように、2回目の転送以降では、FD部26へ中間転送された電子数は、入射光強度、即ち発生した光電流量と、転送トランジスタ22の制御電極に印加された電圧Vtrg2と直前に印加された電圧Vtrg1との差で決まり、転送トランジスタ22の閾値ばらつきΔVthの影響を低減することが可能である。さらに、それぞれのタイミングで転送トランジスタ22を介して転送される電子数は相間を有しているために、ポテンシャルを超えた電子数によって転送期間内に転送しきれない残留電子数も相間を有し、2回目以降では残留電子によるばらつきも低減される。
上述したことから明らかなように、露光期間中の異なるタイミングで、転送トランジスタ22に複数の中間電圧Vtrg1,Vtrg2を印加した場合、そのときの転送トランジスタ部のポテンシャルΦtrg1とΦtrg2は、それぞれ転送トランジスタ22の閾値ばらつきを含んでいる。そして、ポテンシャルΦtrg1での転送動作によって閾値ばらつき相当分の電荷がFD部26へ捨てられているので、次のポテンシャルΦtrg2での転送動作では、その間に蓄積された電荷と、ポテンシャルΦtrg1とΦtrg2の違いによるフォトダイオード21での保持電荷量の差で決まる電荷量QFD2 がFD部26へ転送される。ポテンシャルΦtrg1とΦtrg2は転送トランジスタ22の閾値ばらつきを同じだけ有しているので、保持電荷量の差に影響せず、中間電圧Vtrg1,Vtrg2による転送電荷量への影響をキャンセルできる。
ここで、複数の中間電圧Vtrg1,Vtrg2を設定するに当たっては、電子シャッタから通常の読み出しまでの露光期間中に飽和レベルに達する光量が入射している条件下での各タイミングにおける蓄積電荷をフォトダイオード21に保持できる電圧に設定することが考えられる。具体的には、図9に示すように、露光時間で飽和電荷量Qsに到達する直線から、中間電圧を印加するタイミングでのフォトダイオード21に保持すべき電荷量を見積もり、その電荷量を保持可能な印加電圧を、図10に示すような印加電圧と受光部保持電子数の関係から決定する。
<中間電圧の電圧値が異なる場合>
しかしながら、中間読み出し動作時に印加される中間電圧(第2制御電圧)と、転送トランジスタ22の閾値ばらつきの抑圧のために先行して印加される中間電圧(第3制御電圧)との電圧値が異なると、以下の特性ばらつきについては十分にキャンセルできない懸念がある。
(1) 供給される中間電圧のオフセット値
Vtrg1とVtrg2の2種類の中間電圧が露光期間中の異なるタイミングで転送トランジスタ22に印加された場合、前記のように2回目の中間電圧による転送量は、それぞれの中間電圧印加による転送の間に蓄積された電荷と、中間電圧Vtrg1と中間電圧Vtrg2との電圧差で決まる。転送トランジスタ22に供給される中間電圧が設定された電圧値に対してオフセットを持つ場合、2つの中間電圧Vtrg1,Vtrg2の電圧差に設定値とのズレが発生し、ノイズとして高照度領域の画質を劣化させる可能性がある。
(2) 画素配列内での中間電圧のオフセット値
画素配列に中間電圧を印加する場合、供給する配線の寄生抵抗などの影響で、画素配列内の位置によって中間電圧がオフセットを持つ場合がある。印加する複数の中間電圧の電圧値が異なるため、このオフセット値が転送ごとに異なり、ノイズとして高照度領域の画質を劣化させる可能性がある。
(3) 画素配列内での転送トランジスタに中間電圧が印加されている時間のばらつき
中間電圧を転送トランジスタ22に駆動回路経由で供給する場合、配線およびトランジスタの抵抗や容量により、画素配列内の位置によって立ち上がり時間および立下り時間が異なる。中間電圧印加による転送はサブスレッショルド領域で収束するため、転送トランジスタ22に所望の電圧が印加されている時間が画素間で異なると転送される電荷量が変わる可能性があり、ノイズとして高照度領域の画質を劣化させる。
(4) 中間電圧転送における転送残留電荷量
中間電圧を印加する直前に受光部(フォトダイオード21)に蓄積されている電荷量がそれぞれ異なると、中間電圧印加による転送はサブスレッショルド領域で動作するため、電荷の転送が収束するのに必要な時間よりも中間電圧の印加時間が短い場合、転送直前の蓄積電荷量によって異なる転送残留が発生する。これにより、ノイズとして高照度領域の画質を劣化させる可能性がある。
<中間電圧の電圧値が同じ場合>
そこで、本実施形態では、図11に示すように、電子シャッタ動作から通常の読み出し動作までの、低照度領域の画像を取得する第1露光時間Tlow の期間中に、中間電圧転送(中間電圧(第2制御電圧)印加による転送)による読み出し走査を実行する。さらに、その中間電圧転送による読み出し動作よりも、高照度領域の画像取得のための第2露光時間Thighだけ先行して、同じ電圧値の中間電圧(第3制御電圧)によるダミー転送のための行選択走査を1回又は複数回実行する。複数回の中間電圧転送の時間間隔は全て第2露光時間Thighとする。すなわち、中間電圧(第3制御電圧)を等しい時間間隔で複数回転送トランジスタ22に印加する。
図12に、中間電圧印加による画素20の駆動タイミング図を示す。また、図13に、中間電圧印加によって駆動された画素のポテンシャル図を示す。
ここでは、画素回路として、図2に示した4トランジスタ構成を例とするが、これに限られるものではなく、フォトダイオード(受光部)21に加えて、少なくとも転送トランジスタ22(転送ゲート)を有する破壊読出しの画素回路であればよい。
図12において、転送トランジスタ22のゲート電極への中間電圧の印加による各転送動作の前後のタイミングtをt1〜t6とする。図12の垂直走査1(1a,1b,1c)〜3のように、行選択回路12,13A,13Bによって行選択走査を実行する。そして、行選択回路12による垂直走査1aでフォトダイオード21の電荷の掃出を行い、露光と光電変換によって発生した電荷の蓄積を開始する。
次に、図12に示したように、行選択回路12による垂直走査1bに先行して、行選択回路13Aによる垂直走査2で、転送トランジスタ22のゲート電極(転送ゲート)に通常の完全転送に必要な電圧よりも低い中間電圧を供給する。供給すべき中間電圧は、先述したように、図1の電圧供給回路17からドライバ回路15に複数供給され、コントローラユニットからの信号を受けて論理回路14から供給されるタイミング信号PTRG1,PTRG2に基づいてドライバ回路15で選択される。
転送トランジスタ22のゲート電極に中間電圧が印加されることで、図13のt=t1〜t2のように、電荷Qpd+ΔQ+ΔQrを保持してFD部26へ転送し、その後FD部26はリセットされる。ここで、ΔQは、転送トランジスタ22の閾値ばらつきや電圧供給回路17から供給される電圧のオフセットや、画素2次元配列の位置による供給電圧のオフセットなどによる、ポテンシャル差ΔVによる保持電荷のばらつきである。また、ΔQrは転送前の初期状態の違いによって発生する転送残留差である。
さらに、行選択回路13Aによる垂直走査3で、転送トランジスタ22のゲート電極に同じ中間電圧を供給することで、図13のt=t3〜t4のように、Qpd+ΔQを保持し、FD部26はリセットされる。行選択回路12による垂直走査1bで、垂直走査2,3と同じ電圧値の中間電圧によって転送された信号電荷は垂直信号線11を介してカラム回路18で読み出され、水平走査回路19による水平走査によって出力される。
この転送では、t=t5〜t6に示すようにQpd+ΔQをフォトダイオード21に保持し、図12に示す露光時間Thighで蓄積された電荷Qiを信号電荷として読み出すことができる。この結果が短い露光時間(第2露光時間Thigh)による第2映像信号、即ち低い感度での撮影に相当し、高照度領域の画像情報になる。
さらに露光を継続し、図12に示すように、行選択回路12による垂直走査1cで前記供給電圧(中間電圧)とは異なる供給電圧を転送トランジスタ22のゲート電極に印加し、フォトダイオード21に蓄積された電荷を完全にFD部26に転送して読み出す。この結果が長い露光時間(第1露光時間Tlow )による第1映像信号、即ち高い感度での撮影に相当し、低照度領域の画像情報になる。
続いて、同じ電圧値の中間電圧Vtrgを用いることにより、中間電圧Vtrgの電圧値が異なる場合に問題となる先述した(1)〜(4)の点を解消できる理由について以下に具体的に説明する。
まず、「転送トランジスタの閾値ばらつき」と、先述した「(1) 供給される中間電圧のオフセット値」および「(2) 画素配列内での中間電圧のオフセット値」をキャンセルする原理について図14を用いて説明する。
これらのキャンセルは、読み出しを実行する中間電圧転送t=t5〜t6と、その直前の同じ中間電圧でのダミー転送t=t3〜t4で実現される。t=t3でフォトダイオード21に蓄積された電荷をQoとする。また、2つの動作A,Bにてキャンセル動作が実行される。
動作Aでは、印加した中間電圧で決まる保持電荷量Qpdがフォトダイオード(PD)21に残り、Qo−QpdがFD部26へ転送される。t=t5では、露光時間Thighに蓄積された電荷Qiを加えたQpd+Qiがフォトダイオード21に蓄積されており、t=t6で同じ中間電圧で転送することによってフォトダイオード21に電荷Qpdが残り、露光時間Thighに蓄積された電荷Qiを読み出すことができる。
一方、動作Bでは、トランジスタの閾値ばらつきや中間電圧のオフセット値によって、動作Aと比べてΔVだけポテンシャル差が発生している。この場合、t=t4にてポテンシャル差ΔVによりフォトダイオード21の保持電荷はΔQだけ変化し、Qpd+ΔQの電荷が残る。それゆえ、このときの転送電荷はQo−(Qpd+ΔQ)となる。
動作Aと同様に、露光時間ThighでQiだけ蓄積電荷が増加した場合、t=t5での蓄積電荷はQpd+ΔQ+Qiとなる。t=t6にて、t=t4と同じ中間電圧で転送を実行した場合、トランジスタの閾値ばらつきや供給される中間電圧のオフセット値、画素配列内の位置は同じであるため、ポテンシャル差ΔVはt=t4と同じになる。このため、保持電荷はQpd+ΔQとなり、転送電荷は露光時間Thighに蓄積された電荷であるQiとなる。露光時間Thighで蓄積された電荷Qiを動作Aでも動作Bでも得られており、ばらつきやオフセットのキャンセル効果が得られる。
次に、「(3) 画素配列内での転送トランジスタに中間電圧が印加されている時間のばらつき」および「(4) 中間電圧転送における転送残留電荷量のばらつき」をキャンセルする動作について図15を用いて説明する。
転送トランジスタ22のゲート電極への中間電圧印加による電荷転送では、転送トランジスタ22がサブスレッショルド領域で動作する。図16は、転送開始前にフォトダイオード21に蓄積されている電荷が、中間電圧の印加により時間とともに転送される特性を示している。フォトダイオード21に蓄積されている初期電荷が、印加される中間電圧で保持できる最大電荷量Qpdよりも少ないQini0〜Qini3の場合は、転送されずにフォトダイオード21に保持され続ける。
一方、最大電荷量Qpdよりも大きい電荷量Qini4〜Qini8の場合は、電荷転送によりフォトダイオード21に残る電荷が減少していき、最大電荷量Qpdで収束する。ただし、初期状態に大きな差があり転送時間が十分でない場合、最大電荷量Qpdに収束する前に中間電圧転送が終了し、ΔQrだけ残留差が発生する。
図15の動作Aでは、t=t1で電荷Qini が蓄積しており、t=t2で保持電荷Qpdを残して蓄積を継続し、t=t3では露光時間Thighで新たに蓄積した電荷Qiと保持されていた電荷Qpdがフォトダイオード21に蓄積されている。t=t4での中間電圧転送ではQiが転送される。
一方、初期状態が異なる動作Bでは、t=t2で電荷Qini′が蓄積しており、t=t2で保持電荷Qpdに加えてΔQrだけ残留差が発生している。t=t3では、そこに露光時間Thighで新たに蓄積した電荷Qiが加わり、Qpd+Qi+ΔQrが蓄積されている。t=t4での中間電圧による転送では、蓄積増分Qiだけでなく残留差ΔQrが転送されてしまうが、残留差ΔQrはわずかであるため、動作Aと動作Bのt=t3における状態はほぼ等しく、t=t4における動作Aおよび動作Bにおける保持電荷Qpdも高い相関性を持ち、ほぼ等しい値となる。
これにより、読み出しのための中間電圧による転送の直前では、動作Aも動作Bもフォトダイオード21に保持電荷Qpdと露光時間Thighで蓄積した電荷Qiの和であるQpd+Qiが蓄積されており、同じ状態から増分Qiだけ転送することができる。つまり、図13に示すように、読み出しのための中間電圧転送の初期状態と、その直前の中間電圧印加によるダミー転送の初期状態の相関性を、さらにその前のダミー転送によって高めることにより、読み出し時に露光時間Thighでの増分Qiだけ転送できるようにしている。
その結果、中間電圧転送におけるフォトダイオード21の初期状態に依存する転送残留差ΔQrをより小さくすることができるために、特に高照度領域の画像のS/Nを改善することができる。また、画素配列内で所望の中間電圧が印加されている時間がばらついて転送残留差ΔQrが異なっていても、画素ごとにキャンセル効果があり、読み出しのための中間電圧による転送への影響を抑えることができる。しかも、中間転送動作による高照度領域の画像を複数取得することが可能になるために、動物体のブレ補正に活用できるとともに、画像の加算によるS/N改善の効果がある。
<高S/N化および広ダイナミックレンジ化の処理>
ここで、中間電圧の複数回供給による中間転送によって得られた信号については、一例として、図17に示すように、あらかじめ設定された飽和レベルでクリップして加算することで連続的な入出力特性を得る。例えば、図17では、i回目の読み出しである通常露光での完全転送の結果は通常飽和レベルまで高S/Nで出力し、その前のi−1回目の転送では露光時間を2分の1で中間転送することで約2倍のダイナミックレンジを、i−2回目の転送では露光時間を8分の1で中間転送することで約8倍のダイナミックレンジを可能とし、それぞれの飽和レベル付近でクリップして足し合わせることで、連続的な特性が得られる。
このようなクリップおよび加算を行うことによる高S/N化および広ダイナミックレンジ化の処理は、例えばCMOSイメージセンサ10の後段に設けられる信号処理回路(図示せず)において、複数回読み出された画像を蓄えておくフレームメモリを用いることによって実行されることになる。
ただし、この処理例は一例に過ぎず、複数回読み出された画像が保存されていれば、パーソナルコンピュータなどで処理することも可能であり、またフレームメモリをCMOSイメージセンサ10上に実装することで、当該イメージセンサ10上で処理して最終画像のみ出力する構成を採ることも可能である。
(第1実施形態の作用効果)
上述したように、第1実施形態に係るCMOSイメージセンサ10では、単位画素20が転送ゲートである転送トランジスタ22を有する破壊読出しの画素であることで、低暗電流や、1電子あたりの電圧を示す変換効率が高いこと、リセットレベルを相間二重サンプリング(CDS)と呼ばれるノイズキャンセル動作が可能であること、などによる高S/Nという作用効果を奏する。
加えて、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ10では、第1露光時間Tlow の期間中に、当該露光時間Tlowによる高感度の第1映像信号を出力する単位画素に転送トランジスタ22を駆動する時間間隔によって決まる第2露光時間Thighに比例して蓄積された信号電荷を読み出して第1映像信号と異なる感度、具体的には低感度の第2映像信号として、好ましくは第1映像信号と異なる複数の感度の映像信号として画素アレイ部11から出力する構成を採ることで、次のような作用効果を奏する。
すなわち、図18に示すように、第2露光時間Thigh(図中、期間B,C)による蓄積動作を第1露光時間Tlow(図中、期間D)内の任意のタイミングに設定できるために、第2映像信号(図中、高輝度信号1,2)の読出しタイミングは任意となる。これにより、最も短い露光時間間隔に依存した高フレームレートは必要なく、映像信号の読出し回数で決まるフレームレートで、より短い露光時間の映像信号を得ることができる。
図18において、Qsatは画素の飽和レベルを、Qmidは画素の飽和レベルQsatと中間電圧保持レベルとの差をそれぞれ示している。また、一点鎖線は高輝度の場合を、二点鎖線は中輝度の場合を、実線は低輝度の場合をそれぞれ表している。そして、第2露光時間Bによる高輝度信号1の読み出しでは、中輝度のときに第2露光時間Bに比例して蓄積された信号電荷Q(B)が第2映像信号として読み出され、第2露光時間Cによる高輝度信号2の読み出しでは、高輝度および中輝度のときに第2露光時間Cに比例して蓄積された信号電荷Q(C)が第2映像信号として読み出される。また、第1露光時間Dによる低輝度信号の読み出しでは、低輝度のときに第1露光時間Dに比例して蓄積された信号電荷Q(D)が第1映像信号として読み出される。
因みに、単位画素20が非破壊読出しの画素の場合は、蓄積時間中の任意のタイミングで画素から映像信号を読み出すことはできるものの、露光時間が短い第2露光時間Thighの映像信号を取得するには、第2露光時間Thighで決まるフレーム間隔で映像信号を読み出す必要がある。すなわち、最も短い露光時間間隔で映像信号を読み出す高フレームレートが必要となる。
特に、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ10では、第1制御電圧の供給および第2制御電圧の供給の前に、転送トランジスタ22によって転送された信号電荷を蓄積するFD部26を所定電位(本例では、電源電位VDD)にリセットする構成を採っているために、転送トランジスタ22を駆動する時間間隔で決まる露光時間(B,C,D)に比例した感度の映像信号を得ることができる。また、映像信号に画素バラツキとして、転送トランジスタ22の閾値バラツキや、フォトダイオード21の寄生容量のバラツキ、即ち飽和電子数のバラツキ、中間電圧のバラツキなどが含まれることもない。
因みに、第1制御電圧の供給および第2制御電圧の供給の前に、FD部26をリセットする構成を採らない場合には、図19に示すように、最初の転送で得られる信号電荷は、露光時間Aの期間中に、中間電圧供給時の保持量を超えたタイミングから転送までの期間A′に蓄積された電荷Q(A′)となっており、露光時間Aに比例していない。保持量を超えるタイミングは入射光の強度や受光素子の感度によって異なる。
また、露光時間Bで蓄積された電荷Q(B)は転送されることで電荷Q(A′)と加算されてしまうために、映像信号としてはQ(A′)+Q(B)となり、露光時間A+Bとも、露光時間Bとも比例していない。さらに、前の露光時間(例えば、露光時間Bに対して露光時間A、露光時間Cに対して露光時間Aと露光時間B)にて受光部が飽和してしまう場合は、飽和レベルQsatと中間電圧による保持レベルとの差であるQmidが映像信号に含まれるため、露光時間に比例した感度の映像信号を得ることができない。
また、本実施形態でいうところの第3制御電圧の供給(先行するダミー中間転送)がなく、もし個々の転送による電荷を個別に映像信号として読み出す場合、その最短の露光時間の時間間隔で映像信号を画素アレイ部11から読み出す必要があるために、最短の露光時間(Cなど)で決まる高フレームレートの映像信号の読み出しが必要になる。
また、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ10において、高感度の第1映像信号を出力する単位画素から低感度の第2映像信号を出力するということは、第1,第2映像信号を画素アレイ部11の画素配列を空間的に分割することなく同じ画素から読み出すことを意味する。このように、画素配列を空間的に分割することなく、同じ画素から第1,第2映像信号を出力する構成を採ることで、すべての画素から複数の感度(複数の露光時間)の映像信号を得ることができるために、解像度が劣化することはない。
因みに、例えば図20に示すように、奇数行の単位画素には第1露光時間(長い露光時間)を設定して奇数行からは高感度の画像(第1映像信号)を出力し、偶数行の単位画素には第2露光時間(短い露光時間)を設定して偶数行からは低感度の画像(第2映像信号)を出力する、という具合に画素配列を空間的に分割した場合には、高感度、低感度の画像の情報量が画素数の半分になるために、解像度が落ちる。
また、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ10では、図21(A)に示すように、第2露光時間Thighを第1露光時間Tlow内に設定することで、フレーム期間を時間的に分割することもない。したがって、第1露光時間Tlow内として最大でフレーム期間と同じ時間を確保することができるために、第2露光時間Thighでダイナミックレンジの拡大を図りつつ、第1映像信号の感度を落とすことなく、高S/N(高画質)の映像信号の取得が可能になる。
因みに、いわゆるマルチサンプリングと呼ばれる複数回露光では、図21(B)に示すように、フレーム期間を時間的に分割して、長い露光時間(第1露光時間)と短い露光時間(第2露光時間)とを設定するために、第1露光時間は必ずフレーム期間よりも短くなり、感度が落ち、その結果画質が劣化する。
また、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ10では、より具体的な駆動として、転送トランジスタ22のゲート電極に複数の第1中間電圧を第2制御電圧として順次供給した際に転送トランジスタ22によってFD部26に転送される信号電荷を1回以上読み出す駆動を行選択回路12および先行選択回路13による駆動の下に実行することで、転送トランジスタ22の閾値ばらつきをキャンセルすることができる。これにより、低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得を可能にするとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できる。
特に、複数の第1中間電圧(第2制御電圧)のいずれか1つ又は複数の個々に先行する第2の中間電圧(第3制御電圧)を、当該いずれか1つ又は複数の個々の第1中間電圧と同じ電圧値にする、具体的には、複数の第1中間電圧をV1,V2,…(これら第1中間電圧は同じ電圧値でも、異なる電圧値でもよい)とした場合に、V1に先行する第2の中間電圧をV1と同じ電圧値にし、V2に先行する第2の中間電圧をV2と同じ電圧値にし、V1とV2の電圧値が異なるときは第2の中間電圧もそれぞれ異なる電圧値にすることで、転送トランジスタ22の閾値ばらつきに加えて、供給される中間電圧Vtrgのオフセット値や、画素配列内での中間電圧Vtrgのオフセット値や、画素配列内での転送トランジスタ22に中間電圧Vtrgが印加されている時間のばらつきや、中間電圧Vtrgの印加による中間転送における転送残留電荷量のばらつきについてもキャンセルすることができるために、特に高照度領域の画像のS/Nを改善できる効果がある。
なお、同じ電圧値の中間電圧を複数回供給する時間間隔、具体的には、図12の垂直走査2と垂直走査3との時間間隔および垂直走査3と垂直走査1bとの時間間隔を等しくするとしたが、必ずしも等しくなくてもそれ相応のキャンセル効果を得ることができる。ただし、時間間隔が等しい方が、供給される中間電圧Vtrgのオフセット値や、画素配列内での中間電圧Vtrgのオフセット値や、画素配列内での転送トランジスタ22に中間電圧Vtrgが印加されている時間のばらつきや、中間電圧Vtrgの印加による中間転送における転送残留電荷量のばらつきについてより確実にキャンセルできる効果がある。
以上により、屋内や野外、昼間や夜間といった多様な環境下での外光の変化に対して、低照度シーンにおいてS/Nの高い高画質な画像を取得することが可能になるとともに、高照度シーンにおいて飽和の少ない画像を線形応答による高画質で取得でき、さらに低照度と高照度の混在するコントラストの高いシーンにおいても、低照度部分では高S/Nを維持したまま高照度部分の飽和を回避することができる。
加えて、高感度化を目的として通常の画素配列の中に感度の高い画素を配置した場合においても、高感度画素に露光時間を合わせて通常画素のS/Nを劣化させる必要はなく、通常画素の適正露光に合わせて高感度画素の高S/N画像を得ることができ、後段の高画質化の処理に有利となる。
しかも、単位回路20としては、構成素子を増やすことなく、従来の画素回路をそのまま利用することができるために、単位回路20の回路規模が増大することがなく、したがって、単位回路20の回路規模の増大による画素数の低下、ひいては解像度の低下を招くことなく、所期の目的を達成できる。
(第1変形例)
なお、上記実施形態では、読み出し動作(図12の垂直走査1b)に先行する垂直走査を2回(図12の垂直走査2,3)実行するとしたが、2回に限られるものではなく、図22に示すように、3回以上、本例では4回(垂直走査2〜5))実行することも可能である。この場合、行選択回路を追加するか、あるいは、走査の終了した行選択回路を再度使う、あるいは、2行以上選択可能な行選択回路を用いるようにすればよい。
また、図23に示すように、読み出し動作(図12の垂直走査1b)に先行する垂直走査2や垂直走査3では、そのいずれかあるいは全ての転送電荷を読み出してからFD部26をリセットするようにしてもよい。
(第2変形例)
また、上記実施形態では、図12における第1中間電圧を供給する垂直走査1bと、フォトダイオード21に蓄積された電荷を完全にFD部26に転送すべく前記供給電圧(中間電圧)とは異なる電圧を供給する垂直走査1cを、図24の垂直走査1bのように共通化してもよい。この場合の駆動タイミングを図25に示す。
この第2変形例の場合、同じ垂直走査において、第1中間電圧によって転送された電荷の読み出しと、フォトダイオード21に残された全ての電荷の読み出しとが、同じ行において連続して実行される。また、行ごとに高照度領域の画像と低照度領域の画像とが交互に出力されるため、後段の信号処理において1画像分のフレームメモリを必要としない。
(第3変形例)
また、図26に示すように、完全転送による通常の読み出し動作(垂直走査1c)の前に、複数の中間電圧の印加による読み出し動作(垂直走査1b,1b′)を実行する場合には、それぞれの垂直走査に先行して、それぞれの供給電圧と同じ電圧を複数回の垂直走査で供給して、例えば、図26の垂直走査2,3,2′,3′を実行するようにすることも可能である。
このとき、垂直走査2と垂直走査3との時間間隔T0と、垂直走査3と垂直走査1bとの時間間隔T0とが等しい時間で、垂直走査2′と垂直走査3′との時間間隔T1と、垂直走査3′と垂直走査1b′との時間間隔T1とが等しい時間である方が好ましいが、時間間隔T0と時間間隔T1とは異なる時間であってもよい。
このように、中間電圧転送+読み出しと中間電圧でのダミー転送との組を複数回実行する場合、それぞれ異なる時間間隔(T0/T1)とすることにより、高照度領域の画像を取得するための露光時間Thighを複数設定することができるために、感度の異なる高照度領域の画像を複数取得することができる。その結果、中照度領域でのS/Nを改善できることになる。
すなわち、中間電圧転送+読み出しと中間電圧でのダミー転送との組を複数回実行する際に、時間間隔を変えることは、得られる画像の感度を変えることと等価になる。たとえば、低照度取得の露光時間Thighを1として、複数の第1制御電圧に先行する第2制御電圧の時間間隔Thigh_1,Thigh_2,Thigh_3を1/10,1/100,1/1000とした場合、1/10の感度の画像、1/100の感度の画像、1/1000の感度の画像が段階的に得られることになる。一般的に、感度のより高い画像はダイナミックレンジが制限されている一方で、ノイズが小さく画質が良いために、複数の感度を段階的に取得して合成した方が、より良い画質の画が得られる。
また、垂直走査2,3,1bと垂直走査2′,3′,1b′で転送トランジスタ22のゲート電極に供給する電圧については、等しい電圧値であってももよいし、異なる電圧値であってもよい。ただし、それぞれ異なる電圧値の中間電圧を供給することにより、低照度領域の蓄積電荷を損なわずに、低照度領域の画像を取得することができる。すなわち、低照度領域の飽和電荷量を維持する効果が得られる。
[第2実施形態]
図27は、本発明の第2実施形態に係る固体撮像装置、例えばCMOSイメージセンサの構成例を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。
第1実施形態に係るCMOSイメージセンサ10が、画素アレイ部11の各画素20を画素行毎に順次走査して信号のリセットを行うローリングシャッタ(フォーカルプレーンシャッタ)撮像に対応しているのに対して、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ50は、画素アレイ部11の全画素20に対して同一のタイミングで露光を行うグローバルシャッタ(全画素一括の電子シャッタ)撮像に対応している。
具体的には、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ50は、グローバルシャッタ撮像を実現するために、図1の先行選択回路13に代えて、複数行を同時に選択する複数行同時選択回路51を備えている。さらに、図示しないが、グローバルシャッタに対応するために、CMOSイメージセンサ50の光学上の前段にメカニカルシャッタ(以下、「メカシャッタ」と略称する)を備えることになる。それ以外の構成は、基本的に、第1実施形態に係るCMOSイメージセンサ10と同じである。
続いて、上記構成の本実施形態に係るCMOSイメージセンサ50の動作について、図28のタイミング図を用いて説明する。
メカシャッタが開いている期間中に、複数行同時選択回路51によって複数行を同時に選択し、フォトダイオード21の蓄積電荷を掃き出す。メカシャッタを閉じるタイミングに先行して、複数行同時選択回路51によって同時に選択された複数行の転送トランジスタ22のゲート電極に、電圧値が等しい中間電圧を等しい時間間隔T0で1回又は複数回(本例では、2回)供給する。
メカシャッタを閉じたあと、垂直走査回路12による垂直走査1bで、先の中間電圧と同じ電圧値の中間電圧を転送トランジスタ22のゲート電極に供給し、当該転送トランジスタ22によってフォトダイオード21からFD部20に転送した電荷を読み出す。さらに、垂直走査回路12による垂直走査1cで、フォトダイオード21の蓄積電荷をFD部26に完全に転送し、この転送電荷を読み出す。
上述した駆動により、グローバルシャッタ対応のCMOSイメージセンサ50においても、ローリングシャッタ対応のCMOSイメージセンサ10の場合と同様に、転送トランジスタ22のゲート電極に中間電圧を制御電圧として複数回供給し、その際に転送トランジスタ22によって転送される信号電荷を2回以上読み出す駆動を行選択回路12および先行選択回路13による駆動の下に実行することで、転送トランジスタ22の閾値ばらつきをキャンセルすることができる。因みに、グローバルシャッタでは、ローリングシャッタ(垂直走査による電荷掃き出し)によるアーチファクトが発生しない。
特に、転送トランジスタ22のゲート電極に複数回供給する中間電圧を同じ電圧値にすることで、供給される中間電圧のオフセット値や、画素配列内での中間電圧のオフセット値や、画素配列内での転送トランジスタに中間電圧が印加されている時間のばらつきや、中間電圧印加による中間転送における転送残留電荷量のばらつきについてもキャンセルできる。これにより、低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得を可能にするとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できる。
[第3実施形態]
図29は、本発明の第3実施形態に係る固体撮像装置、例えばCMOSイメージセンサの構成例を示すシステム構成図であり、図中、図1および図27と同等部分には同一符号を付して示している。
図29に示すように、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ60は、通常の行選択を行う行選択回路12に加えて、図1に示す先行選択回路13と、図27に示す複数行同時選択回路51とを備えた構成となっている。それ以外の構成は、基本的に、第1実施形態に係るCMOSイメージセンサ10と同じである。
このように、先行選択回路13と複数行同時選択回路51とを併せ持つ構成を採ることにより、フォーカルプレーンシャッタ対応の駆動と、グローバルシャッタ対応の駆動とを切り換えて実行することが可能となり、いずれの場合にも、低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得を可能にするとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できる。
[CCDイメージセンサへの適用]
以上説明した第1乃至第3実施形態(変形例を含む)では、CMOSイメージセンサに適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はCMOSイメージセンサに限らず、増幅型の固体撮像装置全般に、さらには光電変換素子からの信号電荷の読み出し部分に関する発明であることから、CCDイメージセンサに代表される電荷転送型の固体撮像装置にも同様に適用可能である。
図30に、CCDイメージセンサに適用した場合の例を示す。CCDイメージセンサでは、光電変換素子であるフォトダイオード(受光部)71で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷は、転送ゲート(読み出しゲート)72によって垂直CCD(垂直転送部)73に転送され、当該垂直CCD73による垂直転送によって読み出されることになる。このCCDイメージセンサにおいて、転送ゲート72に先述した中間電圧Vtrgを制御電圧として印加することで、垂直CCD73へ転送する電子量を制御することができる。
入射光が弱いとき(A)は、光電変換された電子量が少ないために、転送ゲート72に中間電圧Vtrgを印加しても、フォトダイオード71の蓄積電子は、転送ゲート72の下のポテンシャルを超えられずフォトダイオード71内に保持される。一方、入射光が強いとき(B)は、光電変換された電子量が多いために、転送ゲート72に中間電圧Vtrgを印加することで、フォトダイオード71の蓄積電子は、転送ゲート72の下のポテンシャルを超えて垂直CCD73へ部分的に転送される。
そして、CMOSイメージセンサの場合と同様の制御タイミングで中間電圧Vtrgを印加することで、CMOSイメージセンサの場合と同様に、低照度での信号電荷を保持したまま、高照度において転送ゲート72への中間電圧Vtrgの印加による中間転送によって信号取得が実行できる。
[撮像装置]
先述した第1乃至第3実施形態(変形例を含む)に係るCMOSイメージセンサ10,50,60は、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置において、その撮像デバイス(画像入力デバイス)として用いて好適なものである。
ここに、撮像装置とは、撮像デバイスとしての固体撮像装置、当該固体撮像装置の撮像面(受光面)上に被写体の像光を結像させる光学系および当該固体撮像装置の信号処理回路を含むカメラモジュール(例えば、携帯電話等の電子機器に搭載されて用いられる)、当該カメラモジュールを搭載したデジタルスチルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムを言うものとする。
図31は、本発明に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。図31に示すように、本発明に係る撮像装置は、レンズ81を含む光学系、撮像デバイス(撮像部)82、カメラ信号処理回路83等によって構成されている。
レンズ81は、被写体からの像光を撮像デバイス82の撮像面に結像する。撮像デバイス82は、レンズ81によって撮像面に結像された像光を画素単位で電気信号に変換して得られる画像信号を出力する。この撮像デバイス82として、先述した第1乃至第3実施形態(変形例を含む)に係るCMOSイメージセンサ10,50,60が用いられる。カメラ信号処理部83は、撮像デバイス82から出力される画像信号に対して種々の信号処理を行う。
上述したように、ビデオカメラや電子スチルカメラ、さらには携帯電話等のモバイル機器向けカメラモジュールなどの撮像装置において、その撮像デバイス82として先述した第1乃至第3実施形態に係るCMOSイメージセンサ10,50,60を用いることで、当該CMOSイメージセンサ10,50,60では、低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得を可能にするとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できるために、撮像画像の画質をより向上できる利点が得られる。
本発明の第1実施形態に係るCMOSイメージセンサの構成例を示すシステム構成図である。 単位画素の構成の一例を示す回路図である。 ドライバ回路の構成の一例を示す回路図である。 通常の読み出しの場合(A)と高S/Nと広ダイナミックレンジ化を図る場合(B)の各動作を説明するためのタイミング図である。 転送トランジスタの制御電極に複数の電圧を選択的に供給した場合の画素内におけるポテンシャルの一例を示すポテンシャル図である。 入射光が弱いときのポテンシャル変化例を示すポテンシャル図である。 入射光が弱いときのポテンシャル変化例を示すポテンシャル図である。 2回目以降の転送で閾値ばらつきがキャンセルされる理由の説明図である。 露光時間Tsと受光部保持電子数Qsとの関係を示す図である。 複数の中間電圧(供給電圧)と受光部保持電子数Qsとの関係を示す図である。 第1実施形態に係る駆動の概念を示すタイミング図である。 中間電圧印加による画素の駆動タイミング図である。 中間電圧印加によって駆動された画素のポテンシャル図である。 ばらつきキャンセル動作の動作説明図(その1)である。 ばらつきキャンセル動作の動作説明図(その2)である。 転送開始前に受光部に蓄積されている電荷が、中間電圧の印加により時間とともに転送される特性を示す図である。 高S/N化および広ダイナミックレンジ化の説明図である。 第1実施形態に係る作用効果の説明に供する図である。 第1制御電圧の供給および第2制御電圧の供給の前に、FD部をリセットする構成を採らない場合の動作説明に供する図である。 画素配列を空間的に分割する説明に供する図である。 露光期間を時間的に分割しない場合(A)と分割する場合(B)の動作説明に供する図である。 第1実施形態の第1変形例に係る駆動の概念を示すタイミング図(その1)である。 第1実施形態の第1変形例に係る駆動の概念を示すタイミング図(その2)である。 第1実施形態の第2変形例に係る駆動の概念を示すタイミング図(その1)である。 第1実施形態の第2変形例に係る駆動の概念を示すタイミング図(その2)である。 第1実施形態の第3変形例に係る駆動の概念を示すタイミング図である。 本発明の第2実施形態に係るCMOSイメージセンサの構成例を示すシステム構成図である。 第2実施形態に係る駆動の概念を示すタイミング図である。 本発明の第3実施形態に係るCMOSイメージセンサの構成例を示すシステム構成図である。 CCDイメージセンサに適用した場合の例を示すポテンシャル図である。 本発明に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。 画素の回路構成の一例を示す回路図である。 非特許文献1記載の従来技術でのポテンシャル図である。 非特許文献1記載の従来技術での入射光強度と出力電子数の関係を示す図である。
符号の説明
10,50,60・CMOSイメージセンサ、11…画素アレイ部、12,13A,13B…行選択回路、13…先行選択回路、14…論理回路、15…ドライバ回路、16…コントローラユニット、17…電圧供給回路、18…カラム回路、19…水平走査回路、20…単位画素、21…フォトダイオード、22…転送トランジスタ、23…リセットトランジスタ、24…増幅トランジスタ、25…選択トランジスタ、26…FD(フローティングディフュージョン)部、51…複数行同時選択回路、81…フォトダイオード、82…転送ゲート、83…垂直CCD

Claims (20)

  1. 光信号を信号電荷に変換する受光部と当該受光部で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部と、
    第1露光時間に前記単位画素に蓄積された信号電荷を、前記転送ゲートに第1の電圧を印加して読み出し、読み出した信号電荷を第1映像信号として前記画素アレイ部から出力し、当該第1映像信号の出力に先立って、前記第1露光時間の期間中に、前記第1映像信号を出力する単位画素の前記転送ゲートに前記第1の電圧より低い複数の第2電圧を印加して複数回の読み出し動作を行う駆動手段と、
    を備えた固体撮像装置。
  2. 光信号を信号電荷に変換する受光部と当該受光部で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部を有する固体撮像装置の駆動方法であって、
    第1露光時間に前記単位画素に蓄積された信号電荷を、前記転送ゲートに第1の電圧を印加して読み出し、読み出した信号電荷を第1映像信号として前記画素アレイ部から出力し、当該第1映像信号の出力に先立って、前記第1露光時間の期間中に、前記第1映像信号を出力する単位画素の前記転送ゲートに前記第1の電圧より低い複数の第2電圧を印加して複数回の読み出し動作を行う
    固体撮像装置の駆動方法。
  3. 前記第1露光時間の期間中に、前記第1映像信号を出力する単位画素に前記転送ゲートを駆動する時間間隔によって決まる複数の露光時間に比例して蓄積される信号電荷を読み出して前記第1映像信号と異なる複数の感度の映像信号として前記画素アレイ部から順次出力することが可能に前記複数回の読み出し動作を行う
    請求項2記載の固体撮像装置の駆動方法。
  4. 光信号を信号電荷に変換する受光部と当該受光部で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる固体撮像装置と、
    被写体からの光を前記固体撮像装置の撮像面上に導く光学系と
    を具備し、
    前記固体撮像装置は、
    前記単位画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部と、
    第1露光時間に前記単位画素に蓄積された信号電荷を、前記転送ゲートに第1の電圧を印加して読み出し、読み出した信号電荷を第1映像信号として前記画素アレイ部から出力し、当該第1映像信号の出力に先立って、前記第1露光時間の期間中に、前記第1映像信号を出力する単位画素の前記転送ゲートに前記第1の電圧より低い複数の第2電圧を印加して複数回の読み出し動作を行う駆動手段と、
    を備えた撮像装置。
  5. 光信号を信号電荷に変換する光電変換素子と当該光電変換素子で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部と、
    前記転送ゲートの制御電極に第1制御電圧を供給する第1供給電圧制御手段と、
    前記転送ゲートの制御電極に前記第1制御電圧とは異なる電圧値の1つ又は複数の第2制御電圧を順次供給する第2供給電圧制御手段と、
    前記第2制御電圧の供給に先行して、当該いずれか1つ又は複数の個々の第2制御電圧と同じ電圧値の第3制御電圧を複数回供給する第3供給電圧制御手段と、
    前記第1制御電圧が供給された際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す第1駆動手段と、
    前記第2制御電圧が順次供給された際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す第2駆動手段と、
    を備えた固体撮像装置。
  6. 前記第2制御電圧は、前記光電変換素子に蓄積された電荷の一部を保持したまま、その保持量を超えた蓄積電荷を前記転送ゲートによって転送できる電圧である、
    請求項5記載の固体撮像装置。
  7. 前記第1制御電圧の供給および前記第2制御電圧の供給の前に、前記転送ゲートによって転送された電荷を蓄積するフローティングディフュージョンを所定電位にリセットするリセット手段をさらに備える、
    請求項5記載の固体撮像装置。
  8. 前記第3供給電圧制御手段は、前記第3制御電圧が前記第2制御電圧の複数の供給に先行するとき、当該複数の供給の各々において等しい時間間隔で前記第3制御電圧を複数回供給する、
    請求項5記載の固体撮像装置。
  9. 前記第3供給電圧制御手段は、前記複数の供給間において異なる時間間隔で前記第3制御電圧を供給する、
    請求項8記載の固体撮像装置。
  10. 前記第2供給電圧制御手段は、前記複数の供給間において異なる電圧値の前記第2制御電圧を供給する、
    請求項5記載の固体撮像装置。
  11. 前記単位画素は、前記光電変換素子から前記転送ゲートによって転送された信号電荷を信号電圧として増幅して出力する増幅トランジスタを有し、
    前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のそれぞれは、前記転送ゲートによって前記増幅トランジスタに転送された信号電荷を当該増幅トランジスタを介して読み出す、
    請求項5記載の固体撮像装置。
  12. 前記光電変換素子から前記転送ゲートによって転送された信号電荷を転送する電荷転送部を有し、
    前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のそれぞれは、前記転送ゲートによって前記電荷転送部に転送された信号電荷を当該電荷転送部を介して読み出す、
    請求項5記載の固体撮像装置。
  13. 前記第1駆動手段および前記第2駆動手段のそれぞれは、
    前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す、前記単位画素の2次元配列における1行または複数行を順次走査で選択して前記転送ゲートに前記第1乃至第3制御電圧を供給する手段と、
    1行または複数行を選択して前記転送ゲートに前記第1乃至第3制御電圧を供給する動作を、前記順次走査による選択行に先行して複数回実行する手段と
    を有する、請求項5記載の固体撮像装置。
  14. 光信号を信号電荷に変換する光電変換素子と当該光電変換素子で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記転送ゲートの制御電極に第1制御電圧を供給するとともに、前記第1制御電圧とは異なる電圧値の第2制御電圧を1回又は複数回供給し、
    前記第2制御電圧の供給に先行して、当該いずれか1つ又は複数の個々の第2制御電圧と同じ電圧値の第3制御電圧を複数回供給し、
    前記第1制御電圧が供給された際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出し、
    前記第2制御電圧を順次供給した際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す、
    固体撮像装置の駆動方法。
  15. 前記第2制御電圧は、前記光電変換素子に蓄積された電荷の一部を保持したまま、その保持量を超えた蓄積電荷を前記転送ゲートによって転送できる電圧である、
    請求項14記載の固体撮像装置の駆動方法。
  16. 前記第1制御電圧の供給および前記第2制御電圧の供給の前に、前記転送ゲートによって転送された電荷を蓄積するフローティングディフュージョンを所定電位にリセットする、
    請求項14記載の固体撮像装置の駆動方法。
  17. 前記第3制御電圧が前記第2制御電圧の複数の供給に先行するとき、当該複数の供給の各々において等しい時間間隔で前記第3制御電圧を複数回供給する、
    請求項14記載の固体撮像装置の駆動方法。
  18. 前記複数の供給間において異なる電圧値の前記第2制御電圧を供給する、
    請求項14記載の固体撮像装置の駆動方法。
  19. 光信号を信号電荷に変換する光電変換素子と当該光電変換素子で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる固体撮像装置と、
    被写体からの光を前記固体撮像装置の撮像面上に導く光学系とを具備し、
    前記固体撮像装置は、
    前記転送ゲートの制御電極に第1制御電圧を供給する第1供給電圧制御手段と、
    前記転送ゲートの制御電極に前記第1制御電圧とは異なる電圧値の1つ又は複数の第2制御電圧を順次供給する第2供給電圧制御手段と、
    前記第2制御電圧の供給に先行して、当該いずれか1つ又は複数の個々の第2制御電圧と同じ電圧値の第3制御電圧を複数回供給する第3供給電圧制御手段と、
    前記第1制御電圧が供給された際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す第1駆動手段と、
    前記第2制御電圧が順次供給された際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す第2駆動手段と、
    を備えた撮像装置。
  20. 光信号を信号電荷に変換する光電変換素子と当該光電変換素子で光電変換された信号電荷を転送する転送ゲートとを含む単位画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部と、
    前記転送ゲートの制御電極に第1制御電圧を供給する第1供給電圧制御手段と、
    前記転送ゲートの制御電極に前記第1制御電圧とは異なる電圧値の複数の第2制御電圧を順次供給する第2供給電圧制御手段と、
    前記第2制御電圧の供給に先行して、当該第2制御電圧と同じ電圧値の第3制御電圧を1回又は複数回供給する第3供給電圧制御手段と、
    前記第1制御電圧が供給された際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す第1駆動手段と、
    前記第2制御電圧が順次供給された際に前記転送ゲートによって転送される信号電荷を読み出す第2駆動手段と、
    を備えた固体撮像装置。
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