JP4972939B2 - 燃料電池スタックの運転方法とその装置 - Google Patents

燃料電池スタックの運転方法とその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4972939B2
JP4972939B2 JP2006017028A JP2006017028A JP4972939B2 JP 4972939 B2 JP4972939 B2 JP 4972939B2 JP 2006017028 A JP2006017028 A JP 2006017028A JP 2006017028 A JP2006017028 A JP 2006017028A JP 4972939 B2 JP4972939 B2 JP 4972939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
cell stack
stack
polarity
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006017028A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007200675A (ja
Inventor
成孝 濱田
政彰 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006017028A priority Critical patent/JP4972939B2/ja
Publication of JP2007200675A publication Critical patent/JP2007200675A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4972939B2 publication Critical patent/JP4972939B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、燃料電池スタックの運転方法とその装置に関し、とくに安定した燃料電池スタックの発電を可能にする燃料電池スタックの運転方法とその装置に関する。
燃料電池、たとえば固体高分子電解質型燃料電池は、膜−電極アッセンブリ(Membrane-Electrode Assembly 、MEA)をセパレータで挟んだものから構成される。少なくとも1つの単位燃料電池からモジュールを構成し、モジュールを複数積層して(積層方向は任意)燃料電池スタックが構成される。
モジュールの一側のセパレータの中央部には燃料ガス流路が形成され、他側のセパレータの中央部には酸化ガス流路が形成される。セパレータの外周部には、入口側および出口側の燃料および酸化ガスマニホールドが形成される。入口側の燃料ガスマニホールドから供給された燃料ガス(水素)は燃料ガス流路に流入して一部が発電に消費され、残りは燃料ガス流路から出口側の燃料ガスマニホールドに流出する。同様に、入口側の酸化ガスマニホールドから供給された酸化ガス(酸素、通常、空気)は酸化ガス流路に流入して一部が発電に消費され、残りは酸化ガス流路から出口側の酸化ガスマニホールドに流出する。セルの中央部は発電領域であり、発電の際に、カソード側に水が生成し、水分の一部は電解質膜を湿潤させ、アノード側に移動する。カソード側で生成した水は、ガス流に乗って酸化ガスマニホールドに排出されるが、排出が不十分であると、セル内でフラッディングを生じ、酸化ガスのカソードへの供給が阻害されて発電出力、電位が低下する。
燃料電池スタックの発電運転において、セル積層方向に偏った水分量分布が発生する。この対策として、特開2004−179061号公報は、水分の溜まりがちな部位のみに選択的に水はけのよいセルを配置することを提案している。また、特開2004−179061号公報では、水はけのよいセルを配置する部位は、スタックのガス供給側と反対側の端部とその近傍のセルとしている。
特開2004−179061号公報
しかし、従来の構成には、つぎの問題がある。
水分の溜まりがちな部位に選択的に水はけのよいセルを配置した場合、水分の溜まりを抑制することはできても、水分量分布を完全に平坦にするまでには至らず、水分量分布の平坦化には限界がある。
また、スタックのガス供給側端の反対側端が水分の溜まりがちな部位とは限らず、その場合には、スタックのガス供給側端の反対側端に水はけのよいセルを配置しても、水分量分布の平坦化にはほとんど効果がない。
本発明の目的は、燃料電池スタックのセル積層方向の水分量分布を平坦化する(平坦に近づける)ことができ、安定した燃料電池スタックの発電を可能にする燃料電池スタックの運転方法とその装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、
燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知工程と、
燃料電池スタックの総マイナス側の第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、第1のセルの水分量を減少させるとともに第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転工程と、
を含む、燃料電池スタックの運転方法からなる。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転を、燃料電池スタックのセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部が総プラスになるように反転させる。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転を、アノードガスとカソードガスを入替えることにより行ってもよい。
望ましくは、アノードガスとカソードガスの入替え前にアノードガスの流路とカソードガスの流路をパージする。
望ましくは、イオン交換体を介して対向するガス流路の形状を同じにした。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転を、外部電源または回生電圧の印加により行ってもよい。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転処理を、非発電状態の下で行い、反転直前の発電時の極性を基準に反転する。
望ましくは、燃料電池スタックのセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセルを配置し、極性とセル排水性との両方で、燃料電池スタックのセル積層方向端部の排水を促進させる
記目的を達成する本発明は、
燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知装置と、
検知装置が燃料電池スタックの総マイナス側の第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、第1のセルの水分量を減少させるとともに第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転極性反転装置と、
を備えた燃料電池スタックの運転装置からなる。
望ましくは、極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給を切替える装置からなる。
望ましくは、極性反転装置が、
燃料電池スタックとアノードガス供給源とを接続する第1の通路と、
燃料電池スタックとカソードガス供給源とを接続する第2の通路と、
第1の通路上に設けられた第1の切替弁と、
第2の通路上の設けられた第2の切替弁と、
第1の切替弁と第2の切替弁より下流側の第2の通路上の点とを連通する第1の切替通路と、
第2の切替弁と第1の切替弁より下流側の第1の通路上の点とを連通する第2の切替通路と、
第1の切替弁と第2の切替弁との切替えを指示する制御装置と、
を備えている。
望ましくは、極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給経路に接続されて該供給経路に不活性ガスのパージガスを供給するパージガス供給経路を備えている。
望ましくは、極性反転装置が、スタックに印加される極性を反転させる装置からなる。
望ましくは、極性反転装置が、
外部電源および該外部電源の第1の端子および第2の端子と、
燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第1の端子との接続を切替える第1の切替スイッチと、
燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第2の端子との接続を切替える第2の切替スイッチと、
第1の切替スイッチおよび第2の切替スイッチの切替えを指示する制御装置と、
を備えている。
セル積層方向における、燃料電池スタックの水分の溜まりは、スタックのセル積層方向の一端部の10枚程度のセル(顕著にあらわれるのは端部の5枚程度のセル)に見られ、スタックのセル積層方向の他端部とその近傍のセルはドライとなることが本発明者により確認された。
また、スタックの2つの端部のうちどちらの端部(とその近傍セル)に水が溜まるかは、スタックへのガスの供給方向と関係があるのではなく、スタックの総プラス、総マイナクと関係があり、スタックの総マイナス側の端部に水が溜まり、総プラスがわドライになることも、本発明者により発見された。
上記確認と発見のもとに、上記の燃料電池スタックの運転方法、または上記の燃料電池スタックの運転装置によれば、燃料電池スタックのセル積層方向での水分量分布の偏りが検知された場合に、セル積層方向の燃料電池スタックの総極性を反転させるので、総極性の反転前に総マイナスであった側のスタック端部の数セルは、総極性の反転後に総プラスになり、極性反転前の総マイナス時に溜まった水分は、極性反転後の総プラスになった時に時間の経過とともにドライになっていく。逆に、総極性の反転前に総プラスであった側のスタック端部の数セルは、総極性の反転後に総マイナスになり、総プラス時にドライとなった部分は、極性反転後の総マイナスになった時に時間の経過とともにウエットになっていく。その結果、燃料電池スタックのセル積層方向の水分量分布が平坦化する(平坦に近づく)ことができ、フラッディングによる電圧低下が生じることなく、安定した燃料電池スタックの発電が可能になる。
また、燃料電池スタックの総極性の反転を、燃料電池スタックのセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部が総プラスになるように反転させた場合は、極性反転前に水分が多かった端部は、極性反転後にドライになっていき、水分量分布が平坦なスタック中央部の水分量に近づいていき、フラッディングによる電圧低下が生じることなく、安定した燃料電池スタックの発電が可能になる。
上記の燃料電池スタックの運転方法、または上記の燃料電池スタックの運転装置によれば、アノードガスとカソードガスの導入を反転させることにより、燃料電池スタックの総極性を反転させることができる。
アノードガスとカソードガスの入替え前にアノードガスの流路とカソードガスの流路をパージした場合は、アノードガスとカソードガスの混合と、該混合による膜の損傷を抑制することができる。
イオン交換体を介して対向するガス流路の形状を同じにした場合は、ガスの入替えの前後において、発電性能がほとんど変化せず、ガスの入替えにもかかわらず、安定した発電を継続することができる。
燃料電池スタックの総極性の反転を、外部電源または回生電圧の印加により行った場合は、外部電源電圧の印加の場合はガスの混合がないためガス流路のパージが必要でなく、回生電圧の印加の場合は回生電圧の有効利用をはかることができる。
燃料電池スタックの総極性の反転処理を、車の駆動停止時などの非発電状態の下で行った場合は、再始動時に備えることができる。また、非発電状態の下で行う場合は、極性がないので、反転直前の発電時の極性を基準にする。これによって、反転直前の発電において、水分過多となった方の端部近傍のセルの水分を低減させることができる。
燃料電池スタックのセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセルを配置した場合は、極性反転による端部と端部近傍のセルの水分の低減と排水性が高いことによるセル排水性との両方で、燃料電池スタックのセル積層方向端部とその近傍のセルの排水を促進させることができる。
以下に、本発明の燃料電池スタックの運転方法とその装置を、図1〜図18を参照して説明する。
本発明の燃料電池セパレータが組み付けられる燃料電池10は、低温型燃料電池であり、たとえば、固体高分子電解質型燃料電池10である。該燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
図16〜図18に示すように、固体高分子電解質型燃料電池10は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータ18との積層体からなる。
膜−電極アッセンブリは、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とからなる。膜−電極アッセンブリとセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれ拡散層13、16が設けられる。
セパレータ18には、中央部に、アノード14、カソード17に燃料ガス(水素)および酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための反応ガス流路27、28(燃料ガス流路27、酸化ガス流路28)と、その裏面に冷媒(通常、冷却水)を流すための冷媒流路26が形成されている。
また、セパレータ18には、外周部に、燃料ガス流路27に燃料ガスを供給、排出するための燃料ガスマニホールド30、酸化ガス流路28に酸化ガスを供給、排出するための酸化ガスマニホールド31、冷媒流路26に冷媒を供給、排出するための冷媒マニホールド29が形成されている。
膜−電極アッセンブリとセパレータ18を重ねて単位燃料電池(「単セル」ともいう)19を構成し、セルを1つ以上積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、エンドプレート22をセル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)に、ボルト・ナット25により固定し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、燃料電池スタック23を構成する。
流体流路26、27、28、29、30、31、34をシールするために、ガス側のシール材33および冷媒側のシール32が設けられる。図示例では、ガス側シール材33が接着剤からなり、冷媒側シール材32がゴムガスケットからなる場合を示している。ただし、ガス側シール材33も冷媒側シール材32も、接着剤とゴムガスケットの何れから構成されてもよい。
各セル19の、アノード側14では、水素を水素イオン(プロトン)と電子に電離する電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水を生成する反応が行われ、かくして発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
各セル19では、水生成反応が起こるカソード側で水が溜まりやすく、酸化ガス流路28の下流側で水が溜まりやすいが、一部の水が膜11を透過するためアノード側でも水が溜まる。
図1、図2、図11〜図13に示すように、通常発電時には、時間の経過とともに、セル19を積層したスタック23では、セル積層方向に、水分量分布が不均一になり、スタック23のセル積層方向一端側の複数セル(約5〜10セル)には、他のセルより多くの水分が溜まり、水分過多状態(フラッディング)が生じやすい。スタック23のセル積層方向一端側の複数セルはドライになりやすい。スタックのどちら側の端部にフラッディングが生じるかは、従来、スタックへのガスの供給側か排出側かと相関があるのではないかと考えられていたが、発明者等の試験では、スタックのどちら側の端部にフラッディングが生じるかは、スタックへのガスの供給側か排出側かとは無関係であることが判明している。すなわち、スタックのどちら側の端部にフラッディングが生じるかは、従来、わかっていなかったというのが実情である。
フラッディングが生じると反応ガスの触媒層電極への供給が阻害され、電圧低下が生じ、発電が阻害される。それを解消するため、燃料電池スタック23における、セル積層方向の水分量分布を均一にする方法、装置の開発が臨まれている。
本発明者等は、スタックにおける水分量分布がスタックの総極性と相関があるという仮説を立て、その仮説が正しいか否かを試験で検討してみた。試験の結果は、その仮説は正しい、すなわち、スタックにおける水分量分布はスタックの総極性と相関があることを示した。
試験で判明したことを説明する。
まず、図11に示すように、各スタックがnセル(nは50〜450までの適宜の数字、たとえば200)を積層したスタックを2つ並列配置し、それを電気的に直列接続して、そこに各スタックの一端側から反応ガスを供給し、スタック他端でUターンさせ、反応ガス供給側と同じ側のスタック端から反応ガスを排出させて、通常発電運転を行い、その時の水分量分布(図12)とセルの電圧低下(図13)を測定した。
図12に示すように、各スタックともに、セル積層方向でマイナス側となる端部で水分量の増大が見られた。そして、図13に示すように、水分量が増大しているセルで、電圧低下の急減が見られた。
図6〜図9は単一スタックとその通常発電運転での水分量測定結果のデータを示している。
図6において、スタックの総マイナス側となる一端側から水素を導入し総プラス側である反対側端でUターンさせて水素導入側と同じ側から未消費水素を排出した。スタックの水素導入側と同じ側の端部からエアを導入し反対側端でUターンさせてエア導入側と同じ側から未消費エアを排出した。
スタックはNセル(Nは40〜300までの適宜の数字、N<n)を積層したスタックで試験した。水分量分布は図7に示す通りである。スタック23の総マイナス側端とその近傍セルで水分量が増大している。総プラス側はドライとなった。
スタック23の総極性を図6の場合と逆にして運転すると、図8に示すようになり、その時の水分量測定結果のデータを図9に示す。総極性を逆にするために、水素とエアの導入を図6の場合と逆転させた。その時の水分量分布は、図9に示すように、図8で総マイナス側となるスタック端部で水分量が増大し、総プラス側のスタック端部でドライになった。
図10は、種々の負荷状態下での、ガスの種々の状態での運転における、mセル(mは10〜40までの適宜の数字、m<N)を含むスタックのセル積層方向含水量分布の試験結果を示している。図中、(1)は加湿ガスの場合、(2)は無加湿ガスの場合、(3A、3B)は加湿ガスの場合で、負荷取り出しなし(オープンサーキット)の場合(3Aは第1回目、3Bは第2回目)、(4)は燃料ガス流路と酸化ガス流路に窒素を流した場合、をそれぞれ示す。図10からわかることは、ガスを流してだけで負荷の取り出しがなくても水分量の不均一分布が生じること、加湿ガスの場合にのみ水分量の不均一分布が生じること、窒素を流して発電しなくても水分量の不均一分布が生じること、等である。
図6〜図13により、水分量の増大、減少は、常に、スタックのセル積層方向端部とその近傍の複数セルで起こること、および、スタック端部の水分量の増大、減少はスタックの総マイナス、総プラスと相関があることが判明する。
上記から、スタックの総極性およびその反転と水分量分布との間には、図2〜図5に示す相関があることがわかる。
燃料電池スタック23の通常運転時には、図2、図3に示すように、スタック23の総マイナス側の端部セルとその近傍の複数セル(端部セルを含む複数セル)の含水量が、スタックの中央セルのほぼ均一含水量に比べて多く、かつ、端部セルに近づくほど含水量が多くなる。また、スタック23の総プラス側の端部セルとその近傍の複数セル(端部セルを含む複数セル)の含水量は、スタックの中央セルのほぼ均一含水量に比べて少なく(ドライとなり)、かつ、端部セルに近づくほど含水量が少なくなる。
燃料電池スタック23の極性を、セル積層方向に、図4に示すように反転すると、その時の水分量分布は、図5に示すように、極性反転前の水分分布不均一が均一化して水分量分布がフラットになる。すなわち、図3で水分量が多いところと図5で水分量が少ないところが対応して水分量が相殺し、図3で水分量が少ないところと図5で水分量が多いところが対応して水分量が相殺し、その結果、水分量分布がセル積層方向にフラット化する(スタックのセル積層方向の中央セルとほぼ同じ水分量となる)。
本発明の燃料電池スタックの運転方法およびその装置は、上記知見に基づいてなされたものである。
まず、本発明の燃料電池スタックの運転方法を、図1〜図13を参照して説明する。
本発明の燃料電池スタックの運転方法は、図1に示す制御ルーチンにしたがって実行される。図1の制御ルーチンは所定時間間隔で割り込まれる。本発明の燃料電池スタックの運転方法は、図1に示すように、燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りが検知された場合(ステップ102)に、セル積層方向の燃料電池スタック23の総極性を反転させる方法(ステップ103)からなる。ただし、水分量分布の偏りの検知工程を経ずに、直接ステップ103を所定時間毎に行ってもよい。
本発明の燃料電池スタックの運転方法は、極性反転処理は、再始動時に備えて、車の停止後、停止中に、(ステップ101)に行うことが望ましい。ただし、ステップ101を経ずに直接、ステップ102またはステップ103にエンターしてもよい。たとえば、外部電源電圧の印加で極性反転を行う場合は、燃料電池の発電状態で行ってもよい。
ステップ103の燃料電池スタック23の総極性の反転処理は、「極性反転を一定時間だけ続ける処理」でもよいし、あるいは、「水分量分布が平坦化したか否かを判定し、平坦化したと判定されるまで極性反転を続ける処理」としてもよい。
スタック23の総マイナス側に水分が溜まった時には、総マイナス側端の極性がプラスに反転され、水分量が平坦化されると元の総マイナスに戻され、続く運転中において再び水分が溜まると極性が再びプラスに反転され、水分量が平坦化されると元の総マイナスに戻されるので、スタック23の端部の極性は、プラスとマイナスとが繰り返されることになる。
燃料電池スタック23の総極性の反転は、燃料電池スタック23のセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部(反転前に、スタック23の総マイナス側であった端部)が総プラスになるように反転させる。この反転においては、スタックの反対側の端部、すなわち、燃料電池スタック23のセル積層方向の端部のうち水分が少ない側の端部(反転前に、スタック23の総プラス側であった端部)が総マイナスになるように反転される。
燃料電池運転の任意の時間において、スタック23における総プラスから総マイナスに向かう方向と、その運転状態における各セル19のプラスからマイナスに向かう方向とは対応する。したがって、スタック23の総プラス、総マイナスが反転されると、各セル19のプラス、マイナスも反転される。
スタック23は、図2、図4に示すように、単一のスタックから構成されてもよいし、図11に示すように、複数のスタック23(図11では2個のスタック23)を電気的に直列に接続したものでもよい。
たとえば、図2、図4の例では、スタック23の一端から燃料ガス、酸化ガスがスタック23に導入され、スタック23の他端から燃料ガス、酸化ガスの未消費ガスがスタック23から排出される。ただし、燃料ガス、酸化ガスは、スタック23のガス導入側と反対側端でUターンされて、スタック23のガス導入側と同じ側の端部から排出されるようにしてもよい。
図11はn個のセル(セル番号1〜n)を積層した第1のスタックのマイナス側端を、別のn個のセル(セル番号n+1〜2n)を積層した第2のスタックのプラス側端に銅板にて接続したものを示す。直列2スタックの総マイナス側端の電位を0ボルトとすると、1セルが1ボルトとした場合、直列2スタックの総プラス側端の電位は2nボルトとなる。図11の例では、燃料ガス、酸化ガスは、第1、第2のスタックの同じ側の端部から供給され、スタックのガス導入側と反対側端でUターンされて、スタックのガス導入側と同じ側の端部から排出されるようにした場合が示されている。
単一スタックの場合も、直列複数スタックの場合も、燃料電池スタック23の総極性の反転は、アノードガス(燃料ガス)とカソードガス(酸化ガス)を入替えることにより行うか、または外部電源または回生電圧の印加により行うことができる。図2、図4、図6〜図9は、燃料電池スタック23の総極性の反転を、アノードガス(燃料ガス)とカソードガス(酸化ガス)を入替えて導入することにより行う場合を示している。
燃料電池スタック23の総極性の反転を、アノードガスとカソードガスを入替えることにより行う場合は、極性反転前は燃料ガスマニホールドであったマニホールドに極性反転後は酸化ガスを供給して酸化ガスマニホールドとして用い、極性反転前は酸化ガスマニホールドであったマニホールドに極性反転後は燃料ガスを供給して燃料ガスマニホールドとして用いる。これにより、極性反転前は燃料ガス流路であったセル内ガス流路に極性反転後は酸化ガスが流して酸化ガス流路として用い、極性反転前は酸化ガス流路であったセル内ガス流路に極性反転後は燃料ガスを流して燃料ガス流路として用いる。その結果、極性反転前の各セルのプラス、マイナスが反転し、極性反転前のスタック23の総プラス、総マイナスが反転する。
極性反転時の、燃料ガスと酸化ガスとの混合を抑制するために、アノードガスとカソードガスの入替え前に、極性反転前にアノードガス(燃料ガス)が流れていた流路(セル内ガス流路、マニホールド、スタック外の流路を含む)と極性反転前にカソードガス(酸化ガス)が流れていた流路(セル内ガス流路、マニホールド、スタック外の流路を含む)をパージすることが望ましい。その理由は、燃料ガスと酸化ガスが混合すると、燃料ガスが化学燃焼して発熱し、膜11を傷めるから、それを防止するためである。パージガスは窒素などの不活性ガスを用いる。
各セルにおいてイオン交換体(電解質膜11)を介して対向するガス流路(燃料ガス流路27、酸化ガス流路28)の形状は、通常は異なり、それぞれ、発電に最適な形状としてあるが、燃料ガスと酸化ガスを入替えても同じ発電性能が得られるようにするには、ガス流路(燃料ガス流路27、酸化ガス流路28)の形状は同じにすればよい。
燃料電池スタック23の総極性の反転を、外部電源または回生電圧の印加により行う場合は、極性反転前は総マイナスであったターミナル20に外部電源(または回生電圧)からプラスの電位を印加して総プラスに極性を反転させ、極性反転前は総プラスであったターミナル20に外部電源(または回生電圧)からマイナスの電位を印加して総マイナスに極性を反転させる。反応ガスの流れは反転させず、極性反転前のガスの流れのままを維持してもよい。これによって、反応ガスの流れを反転させることなく、燃料電池スタック23の総極性を外部電源または回生電圧で反転させることにより、スタックの水分量分布を平坦化させることができる。
燃料電池スタック23の総極性の反転処理を非発電状態の下で行う場合には、反転直前の発電時の極性を基準に反転する。たとえば、燃料電池スタック23の総極性の反転を導入ガスの入替えで行う場合、ガス流路のパージをするに際していったん反応ガスの供給を止めることになるが、その時は非発電状態かそれに近い状態となる。そして、非発電状態では、スタック23の極性が無くなるので、総マイナスを総プラスにすると言った場合の総マイナスが何かということになるが、その場合には、反転直前の発電時の極性を基準にする、すなわち反転直前の発電時に総マイナスであった端部の極性を反転前の総マイナスとするということである。
燃料電池スタック23のセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセル19(たとえば、拡散層やガス流路溝の撥水性を向上させたセル)を配置して、極性反転とセル排水性との両方で、燃料電池スタックのセル積層方向端部の排水を促進させてもよい。
つぎに、本発明の燃料電池スタックの運転装置を、図14、図15を参照して説明する。
本発明の燃料電池スタックの運転装置は、燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りを検知する検知装置40と、検知装置40により燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りが検知された場合に、セル積層方向の燃料電池スタック23の総極性(総プラス、総マイナス)を反転させる極性反転装置50と、を備えている。
燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りを検知する検知方法は、つぎの(イ)、(ロ)、(ハ)の何れかによることができる。
(イ)スタック23の各セル19には通常その電圧を計測するセルモニターが取り付けられているが、そのセルモニターを利用してスタック端部またはその近傍のセルの電圧を測定し、スタック端部またはその近傍のセルに電圧低下があった場合に水分の偏りが発生したとする方法。この場合は、セルモニターが検知装置40となる。図11〜図13では、セル電圧が、セル番号n、2nのセルとその近傍(各スタック23の総マイナス側の端部)で急低下していることを示している。
(ロ)セルのインピーダンスを検出し、水分の多いセルは抵抗が低くなるので、インピーダンスが低くなったことを計測して、水分の偏りが発生したとする方法。
(ハ)水分が溜まってくると、スタック23全体の質量(重量)が増大するため、スタック23全体の質量を測定して、所定値以上になると、端部セルまたはその近傍に水分の偏りが発生したと推定する方法。
燃料電池スタック23の総極性の反転は、アノードガス(燃料ガス)とカソードガス(酸化ガス)を入替えることにより行うか、または外部電源または回生電圧の印加により行うことができる。
燃料電池スタック23の総極性の反転を、アノードガス(燃料ガス)とカソードガス(酸化ガス)を入替えることにより行う場合は、極性反転装置50は、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給を切替える装置からなる。
たとえば、極性反転装置50は、燃料電池スタック23とアノードガス供給源51とを接続する第1の通路53と、燃料電池スタック23とカソードガス供給源52とを接続する第2の通路54と、第1の通路53上に設けられた第1の切替弁55と、第2の通路54上の設けられた第2の切替弁56と、第1の切替弁55と第2の切替弁56より下流側の第2の通路54上の点とを連通する第1の切替通路57と、第2の切替弁56と第1の切替弁55より下流側の第1の通路53上の点とを連通する第2の切替通路58と、第1の切替弁55と第2の切替弁56との切替えを指示する制御装置59(図1の制御フローを実行するルーチンを格納したコンピュータ)と、を備えている。
制御装置59は図1の制御ルーチンにしたがって第1の切替弁55と第2の切替弁56の切替えを指示する。
極性反転時(直前)に反応ガスをパージする場合は、極性反転装置50は、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給経路(第1の通路、第2の通路)51、52に接続されて供給経路51、52に不活性ガス(たとえば、窒素)のパージガスを供給するパージガス供給経路60と、パージガス供給源61と、パージガス供給経路60上に設けられパージ時に開となるバルブ62を備えている。
極性反転装置50が、スタック23に印加される極性を反転させる装置から構成される場合は、極性反転装置50は、たとえば、外部電源70および外部電源70の第1の端子71および第2の端子72と、燃料電池スタック23のセル積層方向の一端の第1のターミナル20Aおよび他端の第2のターミナル20Bの、外部電源70の第1の端子71との接続を切替える第1の切替スイッチ73と、燃料電池スタック23のセル積層方向の一端の第1のターミナル20Aおよび他端の第2のターミナル20Bの、外部電源70の第2の端子72との接続を切替える第2の切替スイッチ74と、第1の切替スイッチ73および第2の切替スイッチ74の切替えを指示する制御装置59(図1の制御フローを実行するルーチンを格納したコンピュータ)と、を備えている。
つぎに、本発明の燃料電池スタックの運転方法とその装置の作用・効果を説明する。
本発明の燃料電池スタックの運転方法とその装置では、燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りが検知された場合(ステップ102)に、セル積層方向の燃料電池スタック23の総極性を反転させる(ステップ103)ので、総極性の反転前に総マイナスであった側のスタック端部セルとその近傍の数セル(端部セルを含み複数セル)は、総極性の反転後に総プラスになり、極性反転前の総マイナス時に溜まった水分は、極性反転後の総プラスになった時に時間の経過とともに平坦に近づいていき平坦を通り過ぎるとドライになっていく。逆に、総極性の反転前に総プラスであった側のスタック端部の数セル(端部セルを含み複数セル)は、総極性の反転後に総マイナスになり、総プラス時にドライとなった部分は、極性反転後の総マイナスになった時に時間の経過とともにウエットになっていく。その結果、燃料電池スタックのセル積層方向の水分量分布が平坦化し(図3の水分量分布が図5の水分量分布に近づく、したがって、平坦に近づく)、フラッディングによる電圧低下が生じることなく、安定した燃料電池スタックの発電が可能になる。
極性反転においては、燃料電池スタック23の総極性の反転を、燃料電池スタック23のセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部が総プラスになるように反転させるので、極性反転前に水分が多かった端部は、極性反転後にドライになっていき、水分量分布が平坦なスタック中央部の水分量に近づいていき、フラッディングによる電圧低下が生じることなく、安定した燃料電池スタックの発電が可能になる。
スタック23の端部の極性の反転は、燃料電池の外部回路に負荷がかかっている状態で行ってもよいし、あるいは燃料電池の外部回路に負荷がかかっていない(オープンサーキット)状態で行ってもよく、何れの場合も水分量分布はフラット化する。
また、供給ガスが加湿ガスである場合は、本発明の水分量分布のフラット化が顕著に見られる。
水分量分布のフラット化は、スタックの総極性に相関しており、ガスの流れ方向とは相関しない。
燃料電池スタックの総極性の反転は、アノードガスとカソードガスの導入を反転させる(アノードガスが導入されていたところにカソードガスを導入し、カソードガスが導入されていたところにアノードガスを導入する)ことにより行うことができる。
燃料電池スタックの総極性の反転は、外部電源または回生電圧の印加により行うこともできる。
アノードガスとカソードガスの入替え前にアノードガスの流路とカソードガスの流路をパージする場合は、アノードガスとカソードガスの混合と、該混合による膜11の損傷を抑制することができる。
イオン交換体(電解質膜11)を介して対向するガス流路の形状を同じにした場合は、ガスの入替えの前後において、発電性能がほとんど変化せず、ガスの入替えにもかかわらず、安定した発電を継続することができる。
燃料電池スタック23の総極性の反転を、外部電源70または回生電圧の印加により行う場合は、燃料ガスと酸化ガスの混合がないためガス流路の窒素等によるパージが必要でない。また、回生電圧の印加の場合は回生電圧の有効利用をはかることができる。
燃料電池スタック23のセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセル(拡散層やガス流路溝の撥水性を良好にしたセル)を配置すれば、極性反転による端部と端部近傍のセルの水分の低減と、排水性が高いことによるセル排水性との両方で、燃料電池スタック23のセル積層方向端部とその近傍のセル19の排水を促進させる。
本発明の燃料電池スタックの運転方法のフローチャートである。 本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの通常発電時(極性反転前)の概略側面図である。 本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの通常発電時(極性反転前)の水分量分布図(含水量対セル番号)である。 本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの極性反転後の概略側面図である。 本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの極性反転後の水分量分布図(含水量対セル番号)である。 試験で用いた、本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの通常発電時(極性反転前)の概略斜視図である。 試験で用いた、本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの通常発電時(極性反転前)の水分量分布図(含水量対セル番号)である。 試験で用いた、本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの極性反転後の概略斜視図である。 試験で用いた、本発明の燃料電池スタックの運転方法が実施される燃料電池スタックの極性反転後の水分量分布図(含水量対セル番号)である。 mセルスタックのセル積層方向の水分量分布図(含水量対セル番号)である。 試験で用いた、nセルスタックを2スタック並列配置して電気的に直列接続した場合の概略側面図である。 図11の2スタック装置の水分量分布図(含水量対セル番号)である。 図11の2スタック装置のセル電圧分布図(セル電圧対セル番号)である。 本発明の燃料電池スタックの運転装置で極性反転を導入ガスの反転で行う場合の系統図である。 本発明の燃料電池スタックの運転装置で極性反転を外部電源電圧の印加で行う場合の系統図である。 本発明の燃料電池スタックの概略側面図である。 本発明の燃料電池スタックの一部の拡大断面図である。 本発明の燃料電池スタックのセルの概略正面図である。
10 燃料電池
11 電解質膜
13 拡散層
14 電極(アノード、燃料極)
16 拡散層
17 電極(カソード、空気極)
18 燃料電池セパレータ
19 単セル
20、20A、20B ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト
26 冷媒流路
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷媒マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 冷媒側シール材(たとえば、ゴムガスケット)
33 ガス側シール材(たとえば、接着剤)
40 検知装置
50 極性反転装置
51 燃料ガス(アノードガス)供給源
52 酸化ガス(カソードガス)供給源
53 第1の通路
54 第2の通路
55 第1の切替弁
56 第2の切替弁
57 第1の切替通路
58 第2の切替通路
59 制御装置
60 パージガス供給通路
61 パージガス供給源
62 バルブ
70 外部電源
71 第1の端子
72 第2の端子
73 第1の切替スイッチ
74 第2の切替スイッチ

Claims (14)

  1. 燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの前記第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知工程と、
    前記燃料電池スタックの総マイナス側の前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、前記第1のセルの水分量を減少させるとともに前記第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの前記第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、前記燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転工程と、
    を含む、燃料電池スタックの運転方法。
  2. 前記燃料電池スタックの総極性の反転を、燃料電池スタックのセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部が総プラスになるように反転させる請求項1記載の燃料電池スタックの運転方法。
  3. 前記燃料電池スタックの総極性の反転を、アノードガスとカソードガスを入替えることにより行う請求項1または請求項2記載の燃料電池スタックの運転方法。
  4. 前記アノードガスとカソードガスの入替え前にアノードガスの流路とカソードガスの流路をパージする請求項3記載の燃料電池スタックの運転方法。
  5. イオン交換体を介して対向するガス流路の形状を同じにした請求項3または請求項4記載の燃料電池スタックの運転方法。
  6. 前記燃料電池スタックの総極性の反転を、外部電源または回生電圧の印加により行う請求項1または請求項2記載の燃料電池スタックの運転方法。
  7. 前記燃料電池スタックの総極性の反転処理を、非発電状態の下で行い、反転直前の発電時の極性を基準に反転する請求項1〜請求項6の何れか一項記載の燃料電池スタックの運転方法。
  8. 前記燃料電池スタックのセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセルを配置し、極性とセル排水性との両方で、燃料電池スタックのセル積層方向端部の排水を促進させる請求項1〜請求項7の何れか一項記載の燃料電池スタックの運転方法。
  9. 燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの前記第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知装置と、
    前記検知装置が前記燃料電池スタックの総マイナス側の前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、前記第1のセルの水分量を減少させるとともに前記第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの前記第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、前記燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転極性反転装置と、
    を備えた燃料電池スタックの運転装置。
  10. 前記極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給を切替える装置からなる請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
  11. 前記極性反転装置が、
    燃料電池スタックとアノードガス供給源とを接続する第1の通路と、
    燃料電池スタックとカソードガス供給源とを接続する第2の通路と、
    第1の通路上に設けられた第1の切替弁と、
    第2の通路上の設けられた第2の切替弁と、
    第1の切替弁と第2の切替弁より下流側の第2の通路上の点とを連通する第1の切替通路と、
    第2の切替弁と第1の切替弁より下流側の第1の通路上の点とを連通する第2の切替通路と、
    第1の切替弁と第2の切替弁との切替えを指示する制御装置と、
    を備えている請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
  12. 前記極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給経路に接続されて該供給経路に不活性ガスのパージガスを供給するパージガス供給経路を備えている請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
  13. 前記極性反転装置が、スタックに印加される極性を反転させる装置からなる請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
  14. 前記極性反転装置が、
    外部電源および該外部電源の第1の端子および第2の端子と、
    燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第1の端子との接続を切替える第1の切替スイッチと、
    燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第2の端子との接続を切替える第2の切替スイッチと、
    第1の切替スイッチおよび第2の切替スイッチの切替えを指示する制御装置と、
    を備えている請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
JP2006017028A 2006-01-26 2006-01-26 燃料電池スタックの運転方法とその装置 Expired - Fee Related JP4972939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006017028A JP4972939B2 (ja) 2006-01-26 2006-01-26 燃料電池スタックの運転方法とその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006017028A JP4972939B2 (ja) 2006-01-26 2006-01-26 燃料電池スタックの運転方法とその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007200675A JP2007200675A (ja) 2007-08-09
JP4972939B2 true JP4972939B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=38455076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006017028A Expired - Fee Related JP4972939B2 (ja) 2006-01-26 2006-01-26 燃料電池スタックの運転方法とその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4972939B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007200674A (ja) 2006-01-26 2007-08-09 Toyota Motor Corp 燃料電池スタック
JP2009054387A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Toshiba Corp 燃料電池スタックの初期化方法及び初期化装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08306375A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 固体高分子型燃料電池
JP2004103455A (ja) * 2002-09-11 2004-04-02 Nissan Motor Co Ltd 固体高分子型燃料電池およびその運転方法
JP2004179086A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Nissan Motor Co Ltd 固体高分子型燃料電池システム及びその運転方法
JP3894109B2 (ja) * 2002-11-28 2007-03-14 トヨタ自動車株式会社 燃料電池
JP4618985B2 (ja) * 2003-05-12 2011-01-26 積水化学工業株式会社 燃料電池システム
JPWO2005006477A1 (ja) * 2003-07-15 2006-09-28 アイシン精機株式会社 燃料電池の運転方法
JP4926372B2 (ja) * 2003-12-16 2012-05-09 株式会社デンソー 積層型燃料電池の電流分布の測定方法、積層型燃料電池および積層型燃料電池の運転方法
JP2007200674A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Toyota Motor Corp 燃料電池スタック

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007200675A (ja) 2007-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8158294B2 (en) Fuel cell system and method of operating fuel cell system
US8956776B2 (en) Fuel cell system and method of detecting abnormality of fuel cell system
JP2003338305A (ja) 燃料電池のスタック構造
US8101312B2 (en) Fuel cell stack with improved resistance to flooding
JP2007200674A5 (ja)
JP2009170229A (ja) 燃料電池の製造方法、燃料電池システム、燃料電池
JP2007128857A (ja) 燃料電池セパレータ
US20090029201A1 (en) Fuel cell system
JP4972939B2 (ja) 燃料電池スタックの運転方法とその装置
JP2010061981A (ja) 燃料電池システムの始動方法
JP2005056671A (ja) 燃料電池
JP2011258396A (ja) 燃料電池システム
JP4143375B2 (ja) 燃料電池の始動方法
JP2006236789A (ja) 燃料電池スタック
JP2004087190A (ja) 固体高分子型セルアセンブリ
JP2005100705A (ja) 燃料電池の始動方法
JP2005293874A (ja) 燃料電池スタック
JP2007115620A (ja) 高分子電解質形燃料電池用セパレータおよび高分子電解質形燃料電池
JP6992568B2 (ja) 燃料電池のエージング装置
JP5392973B2 (ja) 燃料電池システム
JP2006114440A (ja) 燃料電池
JP2007059105A (ja) 開閉手段を設けた燃料電池スタック
JP2008282616A (ja) 燃料電池システム
JP2011113661A (ja) 燃料電池スタックおよび燃料電池システム
JP5167007B2 (ja) 固体高分子型燃料電池のエージング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120313

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120326

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4972939

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees