JP4972939B2 - 燃料電池スタックの運転方法とその装置 - Google Patents
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Description
モジュールの一側のセパレータの中央部には燃料ガス流路が形成され、他側のセパレータの中央部には酸化ガス流路が形成される。セパレータの外周部には、入口側および出口側の燃料および酸化ガスマニホールドが形成される。入口側の燃料ガスマニホールドから供給された燃料ガス(水素)は燃料ガス流路に流入して一部が発電に消費され、残りは燃料ガス流路から出口側の燃料ガスマニホールドに流出する。同様に、入口側の酸化ガスマニホールドから供給された酸化ガス(酸素、通常、空気)は酸化ガス流路に流入して一部が発電に消費され、残りは酸化ガス流路から出口側の酸化ガスマニホールドに流出する。セルの中央部は発電領域であり、発電の際に、カソード側に水が生成し、水分の一部は電解質膜を湿潤させ、アノード側に移動する。カソード側で生成した水は、ガス流に乗って酸化ガスマニホールドに排出されるが、排出が不十分であると、セル内でフラッディングを生じ、酸化ガスのカソードへの供給が阻害されて発電出力、電位が低下する。
燃料電池スタックの発電運転において、セル積層方向に偏った水分量分布が発生する。この対策として、特開2004−179061号公報は、水分の溜まりがちな部位のみに選択的に水はけのよいセルを配置することを提案している。また、特開2004−179061号公報では、水はけのよいセルを配置する部位は、スタックのガス供給側と反対側の端部とその近傍のセルとしている。
水分の溜まりがちな部位に選択的に水はけのよいセルを配置した場合、水分の溜まりを抑制することはできても、水分量分布を完全に平坦にするまでには至らず、水分量分布の平坦化には限界がある。
また、スタックのガス供給側端の反対側端が水分の溜まりがちな部位とは限らず、その場合には、スタックのガス供給側端の反対側端に水はけのよいセルを配置しても、水分量分布の平坦化にはほとんど効果がない。
燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知工程と、
燃料電池スタックの総マイナス側の第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、第1のセルの水分量を減少させるとともに第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転工程と、
を含む、燃料電池スタックの運転方法からなる。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転を、燃料電池スタックのセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部が総プラスになるように反転させる。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転を、アノードガスとカソードガスを入替えることにより行ってもよい。
望ましくは、アノードガスとカソードガスの入替え前にアノードガスの流路とカソードガスの流路をパージする。
望ましくは、イオン交換体を介して対向するガス流路の形状を同じにした。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転を、外部電源または回生電圧の印加により行ってもよい。
望ましくは、燃料電池スタックの総極性の反転処理を、非発電状態の下で行い、反転直前の発電時の極性を基準に反転する。
望ましくは、燃料電池スタックのセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセルを配置し、極性とセル排水性との両方で、燃料電池スタックのセル積層方向端部の排水を促進させる。
上記目的を達成する本発明は、
燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知装置と、
検知装置が燃料電池スタックの総マイナス側の第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、第1のセルの水分量を減少させるとともに第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転極性反転装置と、
を備えた燃料電池スタックの運転装置からなる。
望ましくは、極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給を切替える装置からなる。
望ましくは、極性反転装置が、
燃料電池スタックとアノードガス供給源とを接続する第1の通路と、
燃料電池スタックとカソードガス供給源とを接続する第2の通路と、
第1の通路上に設けられた第1の切替弁と、
第2の通路上の設けられた第2の切替弁と、
第1の切替弁と第2の切替弁より下流側の第2の通路上の点とを連通する第1の切替通路と、
第2の切替弁と第1の切替弁より下流側の第1の通路上の点とを連通する第2の切替通路と、
第1の切替弁と第2の切替弁との切替えを指示する制御装置と、
を備えている。
望ましくは、極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給経路に接続されて該供給経路に不活性ガスのパージガスを供給するパージガス供給経路を備えている。
望ましくは、極性反転装置が、スタックに印加される極性を反転させる装置からなる。
望ましくは、極性反転装置が、
外部電源および該外部電源の第1の端子および第2の端子と、
燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第1の端子との接続を切替える第1の切替スイッチと、
燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第2の端子との接続を切替える第2の切替スイッチと、
第1の切替スイッチおよび第2の切替スイッチの切替えを指示する制御装置と、
を備えている。
また、スタックの2つの端部のうちどちらの端部(とその近傍セル)に水が溜まるかは、スタックへのガスの供給方向と関係があるのではなく、スタックの総プラス、総マイナクと関係があり、スタックの総マイナス側の端部に水が溜まり、総プラスがわドライになることも、本発明者により発見された。
また、燃料電池スタックの総極性の反転を、燃料電池スタックのセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部が総プラスになるように反転させた場合は、極性反転前に水分が多かった端部は、極性反転後にドライになっていき、水分量分布が平坦なスタック中央部の水分量に近づいていき、フラッディングによる電圧低下が生じることなく、安定した燃料電池スタックの発電が可能になる。
アノードガスとカソードガスの入替え前にアノードガスの流路とカソードガスの流路をパージした場合は、アノードガスとカソードガスの混合と、該混合による膜の損傷を抑制することができる。
イオン交換体を介して対向するガス流路の形状を同じにした場合は、ガスの入替えの前後において、発電性能がほとんど変化せず、ガスの入替えにもかかわらず、安定した発電を継続することができる。
燃料電池スタックの総極性の反転を、外部電源または回生電圧の印加により行った場合は、外部電源電圧の印加の場合はガスの混合がないためガス流路のパージが必要でなく、回生電圧の印加の場合は回生電圧の有効利用をはかることができる。
燃料電池スタックの総極性の反転処理を、車の駆動停止時などの非発電状態の下で行った場合は、再始動時に備えることができる。また、非発電状態の下で行う場合は、極性がないので、反転直前の発電時の極性を基準にする。これによって、反転直前の発電において、水分過多となった方の端部近傍のセルの水分を低減させることができる。
燃料電池スタックのセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセルを配置した場合は、極性反転による端部と端部近傍のセルの水分の低減と排水性が高いことによるセル排水性との両方で、燃料電池スタックのセル積層方向端部とその近傍のセルの排水を促進させることができる。
本発明の燃料電池セパレータが組み付けられる燃料電池10は、低温型燃料電池であり、たとえば、固体高分子電解質型燃料電池10である。該燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
図16〜図18に示すように、固体高分子電解質型燃料電池10は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータ18との積層体からなる。
膜−電極アッセンブリは、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とからなる。膜−電極アッセンブリとセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれ拡散層13、16が設けられる。
また、セパレータ18には、外周部に、燃料ガス流路27に燃料ガスを供給、排出するための燃料ガスマニホールド30、酸化ガス流路28に酸化ガスを供給、排出するための酸化ガスマニホールド31、冷媒流路26に冷媒を供給、排出するための冷媒マニホールド29が形成されている。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2 O
図1、図2、図11〜図13に示すように、通常発電時には、時間の経過とともに、セル19を積層したスタック23では、セル積層方向に、水分量分布が不均一になり、スタック23のセル積層方向一端側の複数セル(約5〜10セル)には、他のセルより多くの水分が溜まり、水分過多状態(フラッディング)が生じやすい。スタック23のセル積層方向一端側の複数セルはドライになりやすい。スタックのどちら側の端部にフラッディングが生じるかは、従来、スタックへのガスの供給側か排出側かと相関があるのではないかと考えられていたが、発明者等の試験では、スタックのどちら側の端部にフラッディングが生じるかは、スタックへのガスの供給側か排出側かとは無関係であることが判明している。すなわち、スタックのどちら側の端部にフラッディングが生じるかは、従来、わかっていなかったというのが実情である。
フラッディングが生じると反応ガスの触媒層電極への供給が阻害され、電圧低下が生じ、発電が阻害される。それを解消するため、燃料電池スタック23における、セル積層方向の水分量分布を均一にする方法、装置の開発が臨まれている。
まず、図11に示すように、各スタックがnセル(nは50〜450までの適宜の数字、たとえば200)を積層したスタックを2つ並列配置し、それを電気的に直列接続して、そこに各スタックの一端側から反応ガスを供給し、スタック他端でUターンさせ、反応ガス供給側と同じ側のスタック端から反応ガスを排出させて、通常発電運転を行い、その時の水分量分布(図12)とセルの電圧低下(図13)を測定した。
図12に示すように、各スタックともに、セル積層方向でマイナス側となる端部で水分量の増大が見られた。そして、図13に示すように、水分量が増大しているセルで、電圧低下の急減が見られた。
図6において、スタックの総マイナス側となる一端側から水素を導入し総プラス側である反対側端でUターンさせて水素導入側と同じ側から未消費水素を排出した。スタックの水素導入側と同じ側の端部からエアを導入し反対側端でUターンさせてエア導入側と同じ側から未消費エアを排出した。
スタックはNセル(Nは40〜300までの適宜の数字、N<n)を積層したスタックで試験した。水分量分布は図7に示す通りである。スタック23の総マイナス側端とその近傍セルで水分量が増大している。総プラス側はドライとなった。
燃料電池スタック23の通常運転時には、図2、図3に示すように、スタック23の総マイナス側の端部セルとその近傍の複数セル(端部セルを含む複数セル)の含水量が、スタックの中央セルのほぼ均一含水量に比べて多く、かつ、端部セルに近づくほど含水量が多くなる。また、スタック23の総プラス側の端部セルとその近傍の複数セル(端部セルを含む複数セル)の含水量は、スタックの中央セルのほぼ均一含水量に比べて少なく(ドライとなり)、かつ、端部セルに近づくほど含水量が少なくなる。
まず、本発明の燃料電池スタックの運転方法を、図1〜図13を参照して説明する。
本発明の燃料電池スタックの運転方法は、図1に示す制御ルーチンにしたがって実行される。図1の制御ルーチンは所定時間間隔で割り込まれる。本発明の燃料電池スタックの運転方法は、図1に示すように、燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りが検知された場合(ステップ102)に、セル積層方向の燃料電池スタック23の総極性を反転させる方法(ステップ103)からなる。ただし、水分量分布の偏りの検知工程を経ずに、直接ステップ103を所定時間毎に行ってもよい。
本発明の燃料電池スタックの運転方法は、極性反転処理は、再始動時に備えて、車の停止後、停止中に、(ステップ101)に行うことが望ましい。ただし、ステップ101を経ずに直接、ステップ102またはステップ103にエンターしてもよい。たとえば、外部電源電圧の印加で極性反転を行う場合は、燃料電池の発電状態で行ってもよい。
スタック23の総マイナス側に水分が溜まった時には、総マイナス側端の極性がプラスに反転され、水分量が平坦化されると元の総マイナスに戻され、続く運転中において再び水分が溜まると極性が再びプラスに反転され、水分量が平坦化されると元の総マイナスに戻されるので、スタック23の端部の極性は、プラスとマイナスとが繰り返されることになる。
たとえば、図2、図4の例では、スタック23の一端から燃料ガス、酸化ガスがスタック23に導入され、スタック23の他端から燃料ガス、酸化ガスの未消費ガスがスタック23から排出される。ただし、燃料ガス、酸化ガスは、スタック23のガス導入側と反対側端でUターンされて、スタック23のガス導入側と同じ側の端部から排出されるようにしてもよい。
図11はn個のセル(セル番号1〜n)を積層した第1のスタックのマイナス側端を、別のn個のセル(セル番号n+1〜2n)を積層した第2のスタックのプラス側端に銅板にて接続したものを示す。直列2スタックの総マイナス側端の電位を0ボルトとすると、1セルが1ボルトとした場合、直列2スタックの総プラス側端の電位は2nボルトとなる。図11の例では、燃料ガス、酸化ガスは、第1、第2のスタックの同じ側の端部から供給され、スタックのガス導入側と反対側端でUターンされて、スタックのガス導入側と同じ側の端部から排出されるようにした場合が示されている。
本発明の燃料電池スタックの運転装置は、燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りを検知する検知装置40と、検知装置40により燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りが検知された場合に、セル積層方向の燃料電池スタック23の総極性(総プラス、総マイナス)を反転させる極性反転装置50と、を備えている。
(イ)スタック23の各セル19には通常その電圧を計測するセルモニターが取り付けられているが、そのセルモニターを利用してスタック端部またはその近傍のセルの電圧を測定し、スタック端部またはその近傍のセルに電圧低下があった場合に水分の偏りが発生したとする方法。この場合は、セルモニターが検知装置40となる。図11〜図13では、セル電圧が、セル番号n、2nのセルとその近傍(各スタック23の総マイナス側の端部)で急低下していることを示している。
(ロ)セルのインピーダンスを検出し、水分の多いセルは抵抗が低くなるので、インピーダンスが低くなったことを計測して、水分の偏りが発生したとする方法。
(ハ)水分が溜まってくると、スタック23全体の質量(重量)が増大するため、スタック23全体の質量を測定して、所定値以上になると、端部セルまたはその近傍に水分の偏りが発生したと推定する方法。
たとえば、極性反転装置50は、燃料電池スタック23とアノードガス供給源51とを接続する第1の通路53と、燃料電池スタック23とカソードガス供給源52とを接続する第2の通路54と、第1の通路53上に設けられた第1の切替弁55と、第2の通路54上の設けられた第2の切替弁56と、第1の切替弁55と第2の切替弁56より下流側の第2の通路54上の点とを連通する第1の切替通路57と、第2の切替弁56と第1の切替弁55より下流側の第1の通路53上の点とを連通する第2の切替通路58と、第1の切替弁55と第2の切替弁56との切替えを指示する制御装置59(図1の制御フローを実行するルーチンを格納したコンピュータ)と、を備えている。
制御装置59は図1の制御ルーチンにしたがって第1の切替弁55と第2の切替弁56の切替えを指示する。
本発明の燃料電池スタックの運転方法とその装置では、燃料電池スタック23のセル積層方向での水分量分布の偏りが検知された場合(ステップ102)に、セル積層方向の燃料電池スタック23の総極性を反転させる(ステップ103)ので、総極性の反転前に総マイナスであった側のスタック端部セルとその近傍の数セル(端部セルを含み複数セル)は、総極性の反転後に総プラスになり、極性反転前の総マイナス時に溜まった水分は、極性反転後の総プラスになった時に時間の経過とともに平坦に近づいていき平坦を通り過ぎるとドライになっていく。逆に、総極性の反転前に総プラスであった側のスタック端部の数セル(端部セルを含み複数セル)は、総極性の反転後に総マイナスになり、総プラス時にドライとなった部分は、極性反転後の総マイナスになった時に時間の経過とともにウエットになっていく。その結果、燃料電池スタックのセル積層方向の水分量分布が平坦化し(図3の水分量分布が図5の水分量分布に近づく、したがって、平坦に近づく)、フラッディングによる電圧低下が生じることなく、安定した燃料電池スタックの発電が可能になる。
また、供給ガスが加湿ガスである場合は、本発明の水分量分布のフラット化が顕著に見られる。
水分量分布のフラット化は、スタックの総極性に相関しており、ガスの流れ方向とは相関しない。
燃料電池スタックの総極性の反転は、外部電源または回生電圧の印加により行うこともできる。
11 電解質膜
13 拡散層
14 電極(アノード、燃料極)
16 拡散層
17 電極(カソード、空気極)
18 燃料電池セパレータ
19 単セル
20、20A、20B ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト
26 冷媒流路
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷媒マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 冷媒側シール材(たとえば、ゴムガスケット)
33 ガス側シール材(たとえば、接着剤)
40 検知装置
50 極性反転装置
51 燃料ガス(アノードガス)供給源
52 酸化ガス(カソードガス)供給源
53 第1の通路
54 第2の通路
55 第1の切替弁
56 第2の切替弁
57 第1の切替通路
58 第2の切替通路
59 制御装置
60 パージガス供給通路
61 パージガス供給源
62 バルブ
70 外部電源
71 第1の端子
72 第2の端子
73 第1の切替スイッチ
74 第2の切替スイッチ
Claims (14)
- 燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの前記第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知工程と、
前記燃料電池スタックの総マイナス側の前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、前記第1のセルの水分量を減少させるとともに前記第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの前記第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、前記燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転工程と、
を含む、燃料電池スタックの運転方法。 - 前記燃料電池スタックの総極性の反転を、燃料電池スタックのセル積層方向の端部のうち水分が多い側の端部が総プラスになるように反転させる請求項1記載の燃料電池スタックの運転方法。
- 前記燃料電池スタックの総極性の反転を、アノードガスとカソードガスを入替えることにより行う請求項1または請求項2記載の燃料電池スタックの運転方法。
- 前記アノードガスとカソードガスの入替え前にアノードガスの流路とカソードガスの流路をパージする請求項3記載の燃料電池スタックの運転方法。
- イオン交換体を介して対向するガス流路の形状を同じにした請求項3または請求項4記載の燃料電池スタックの運転方法。
- 前記燃料電池スタックの総極性の反転を、外部電源または回生電圧の印加により行う請求項1または請求項2記載の燃料電池スタックの運転方法。
- 前記燃料電池スタックの総極性の反転処理を、非発電状態の下で行い、反転直前の発電時の極性を基準に反転する請求項1〜請求項6の何れか一項記載の燃料電池スタックの運転方法。
- 前記燃料電池スタックのセル積層方向端部と端部付近に、セル積層方向中央部より排水性の高いセルを配置し、極性とセル排水性との両方で、燃料電池スタックのセル積層方向端部の排水を促進させる請求項1〜請求項7の何れか一項記載の燃料電池スタックの運転方法。
- 燃料電池スタックのセル積層方向の両端のうち総極性がマイナス側の第1の端部とその近傍にある第1のセルに、燃料電池スタックの前記第1の端部と反対側の第2の端部とその近傍にある第2のセルおよび燃料電池スタックのセル積層方向中央部にある第3のセルより多い量の水分が溜まって、燃料電池スタックの前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知する検知装置と、
前記検知装置が前記燃料電池スタックの総マイナス側の前記第1のセルに水分量が偏ったことを検知した時に、前記第1のセルの水分量を減少させるとともに前記第2のセルの水分量を増大させ燃料電池スタックの前記第1、第2、第3のセルを含む全セルにわたってセル積層方向に水分量分布が平坦化するまで、前記燃料電池スタックの総極性を反転させる極性反転極性反転装置と、
を備えた燃料電池スタックの運転装置。 - 前記極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給を切替える装置からなる請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
- 前記極性反転装置が、
燃料電池スタックとアノードガス供給源とを接続する第1の通路と、
燃料電池スタックとカソードガス供給源とを接続する第2の通路と、
第1の通路上に設けられた第1の切替弁と、
第2の通路上の設けられた第2の切替弁と、
第1の切替弁と第2の切替弁より下流側の第2の通路上の点とを連通する第1の切替通路と、
第2の切替弁と第1の切替弁より下流側の第1の通路上の点とを連通する第2の切替通路と、
第1の切替弁と第2の切替弁との切替えを指示する制御装置と、
を備えている請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。 - 前記極性反転装置が、アノードガスとカソードガスのスタックへの供給経路に接続されて該供給経路に不活性ガスのパージガスを供給するパージガス供給経路を備えている請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
- 前記極性反転装置が、スタックに印加される極性を反転させる装置からなる請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
- 前記極性反転装置が、
外部電源および該外部電源の第1の端子および第2の端子と、
燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第1の端子との接続を切替える第1の切替スイッチと、
燃料電池スタックのセル積層方向の一端の第1のターミナルおよび他端の第2のターミナルの前記外部電源の第2の端子との接続を切替える第2の切替スイッチと、
第1の切替スイッチおよび第2の切替スイッチの切替えを指示する制御装置と、
を備えている請求項9記載の燃料電池スタックの運転装置。
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