JP4972424B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステア・バイ・ワイヤ方式の車両用操舵装置の改良技術に関する。
従来、一般的な車両用操舵装置としては、ステアリングホイールに転舵機構を連結し、ステアリングホイールの操舵力により転舵機構を介して車輪を転舵させる構成のものが知られている。
また、近年、ステアリングホイールから転舵機構を機械的に分離し、操舵量に応じて転舵用アクチュエータ(転舵動力モータ)が転舵用動力を発生し、この転舵用動力を転舵機構へ伝えることで車輪を転舵させるステア・バイ・ワイヤ式(steer−by−wire、以下「SBW」と略称する)の車両用操舵装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−29016号公報
このような車両用操舵装置では、制御装置により、転舵動力モータを制御することによって、ステアリングホイールの操舵量(操作角)に対する車輪の転舵角の角度比の特性、すなわち、操舵特性を自動的に設定できる。
ここで、従来のSBW方式の車両用操舵装置では、車速が0のときの舵角比が最も大きく、車速が増大するに応じて、舵角比が小さくなるように操舵特性を設定していた。これにより、低車速時では、ステアリングホイールの操舵角に対して、車輪の転舵角が大きくなり小回り性を高めることができ、また、高車速時には、ステアリングホイールの操舵角に対して、車輪の転舵角が小さくなり、車両の安定性を高めることができた。
しかしながら、一般に、車速0時(停車時)の操舵では、車輪が回転せずにその場で転舵するので、転舵に際して最大の転舵用動力が必要となる。特に、車速0で最大の舵角比となる従来のSBW方式の車両用操舵装置では、車速0時では、ステアリングホイールに対する操舵角に対して車輪の転舵角が最大となるため、転舵動力モータには、車輪の転舵に対して最大のスピードが要求され、転舵動力モータの大型化を避けることができなかった。ここで、転舵動力モータは高価なものであり、また、車両の狭いスペースに配置するため小型であることが求められる。
そこで、本発明の目的は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、SBW方式の車両操舵装置において、高価な転舵動力モータを小型化することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。
(1)ステアリングホイール(例えば、図1のステアリングホイール21に相当)を備えた操舵機構(例えば、図1の操舵機構20に相当)と操舵動力モータ(例えば、図1の転舵動力モータ45)を備えた転舵機構(例えば、図1の転舵機構30)との機械的接続を絶った状態で、前記ステアリングホイールの操作量を舵角センサにより検出し、該検出値を電気信号に変換し、その電気信号に基づいて前記操舵動力モータを駆動して車輪を転舵するとともに、前記操作量と転舵量とに応じてステアリングホイールに接続した反力モータを駆動して該ステアリングホイールに操舵反力を付与する車両用操舵装置において、前記操舵機構と前記転舵機構とを機械的に接続可能な連結機構(例えば、図1の連結機構50に相当)と、前記操舵動力モータ、前記反力モータおよび前記連結機構の駆動を制御する制御手段(例えば、図1の制御部61に相当)と、を備え、制御手段は、車両の速度が0近辺で前記ステアリングホイールが操作された場合には、前記連結機構を制御し、前記操舵機構と前記転舵機構とを機械的に接続するとともに、前記操舵動力モータおよび前記反力モータの駆動を制御して車輪を転舵することを特徴とする車両用操舵装置を提案している。
この発明によれば、車速が0近辺でステアリングホイールが操舵された場合には、連結機構により操舵機構と転舵機構とが連結させ、操舵動力モータおよび反力モータの駆動を制御して車輪を転舵する。
これにより、車速が0近辺の転舵に際しては、転舵動力モータに加え反力モータを用いて車輪を転舵できるため転舵動力モータの出力を抑えることができる。
(2)本発明は、(1)の車両用操舵装置について、前記連結機構は、反力モータの出力を変速する変速機構(例えば、図5の変速ギア機構70に相当)と、前記操舵機構と前記転舵機構とを機械的に接続する連結クラッチ(例えば、図5のクラッチ機構56に相当)と、を備え、制御手段は、車両の速度が0近辺で前記ステアリングホイールが操作された場合には、前記操舵動力モータの駆動を制御して車輪を転舵するとともに、前記連結クラッチを制御し、前記操舵機構と前記転舵機構とを機械的に接続し、前記反力モータの出力を前記変速機構により変速させて車輪を転舵することを特徴とする車両用操舵装置を提案している。
この発明によれば、車速が0近辺でステアリングホイールが操舵された場合には、操舵機構と転舵機構とが連結され、操舵動力モータおよび反力モータの駆動を制御して車輪を転舵するが、この際の反力モータの出力は変速機構により転舵出力として最適な出力にされる。
これにより、車速が0近辺の転舵に際して、転舵動力モータの出力をより低く抑えることができる。
本発明によれば、車速が0近辺でステアリングホイールが操舵された場合には、連結機構により操舵機構と転舵機構とが連結させ、転舵動力モータに加え反力モータを用いて車輪を転舵することにより、転舵動力モータの出力を抑えることができ、転舵動力モータを小型化できるという効果がある。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素などとの置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1実施形態の車両用操舵装置の構成>
図1を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両用操舵装置10の構成について説明する。
車両用操舵装置10は、操舵部材としてのステアリングホイール21から転舵機構30を機械的に分離し、ステアリングホイール21の操舵量に応じて転舵用アクチュエータ38から転舵用動力を発生させ、この転舵用動力を転舵機構30へ伝えることで、転舵機構30にて左右の転舵車輪35,35を転舵させる、いわゆるステア・バイ・ワイヤ(SBW)方式の車両用操舵装置である。
この車両用操舵装置10の操舵機構20は、運転者が握るステアリングホイール21と、ステアリングホイール21に連結した操舵軸22と、ステアリングホイール21の操舵角を検出する舵角センサ23と、ステアリングホイール21に対する操舵反力(反力トルク)を発生する反力モータ24と、反力モータ24の回転角を検出するモータ回転角センサ25と、操舵軸22に作用した反力トルクを検出する反力トルクセンサ32と、操舵反力を操舵軸22に伝達する反力伝達機構26とから構成されている。
ここで、反力モータ24は電動モータであり、反力伝達機構26は、反力モータ24のモータ軸に設けたウォーム27と、操舵軸22に結合するとともにウォーム27に噛み合わせたウォームホイール28とから構成される、ウォームギヤ機構、すなわち倍力機構である。また、操舵反力は、ステアリングホイール21に対して回転方向に付加する操作抵抗である。
転舵機構30は、操舵軸22の操舵力を入力する入力軸31と、入力軸31にラックアンドピニオン機構33を介して連結したラック軸34と、ラック軸34の両端に左右の転舵車輪35,35(例えば前輪)を連結するタイロッド36,36およびナックル37,37と、入力軸31に転舵用動力を付加する転舵用アクチュエータ38と、入力軸31の回転角を検出する入力軸回転角センサ41と、ラック軸34の位置を検出するラック軸位置センサ42とから構成されている。
ラックアンドピニオン機構33は、入力軸31に形成したピニオン43とラック軸34に形成したラック44とからなる。また、転舵用アクチュエータ38は、転舵用動力を発生する転舵動力モータ45と、転舵用動力を入力軸31に伝達する転舵動力伝達機構46とからなる。ここで、転舵動力モータ45は電動モータである。転舵動力伝達機構46は、転舵動力モータ45のモータ軸に設けたウォーム47と、入力軸31に結合するとともにウォーム47に噛み合わせたウォームホイール48とからなる、ウォームギヤ機構、すなわち倍力機構である。
このように車両用操舵装置10は、ラック軸34の両端から転舵トルクを取り出すようにしたエンドテイクオフ型操舵装置である。さらに、車両用操舵装置10は、ステアリングホイール21に設けた操舵軸22と転舵機構30に設けた入力軸31との間を、クラッチ機構51で構成される連結機構50にて連結したものである。具体的には、操舵軸22に第1自在軸継手52を介してクラッチ機構51の操舵入力側を連結し、クラッチ機構51の操舵出力側を第2自在軸継手53を介して入力軸31に連結するようにした。
このクラッチ機構51は、制御中は開放状態であるとともに、制御部61の連結信号Cn又はクラッチ電源の遮断によって連結状態となる、通電時開放式のクラッチ機構である。クラッチ機構51は、連結ロッド54と、連結検出センサ55とを備える。連結検出センサ55は、連結ロッド54がロッド連結孔に挿入して連結したときに、連結ロッド54の先端で押されたことを検出するリミットスイッチである。連結検出センサ55は、連結ロッド54がロッド連結孔に連結したときに、連結完了信号を発し、連結ロッド54がロッド連結孔から外れ連結が解除されたときに、開放信号を発する。
上記制御部61は舵角センサ23、モータ回転角センサ25、反力トルクセンサ32、入力軸回転角センサ41、ラック軸位置センサ42からそれぞれ検出信号を受けるとともに、車両の走行速度を検出する車速センサ62、ヨー角速度(ヨー運動の角速度)を検出するヨーレートセンサ63、車両の加速度を検出する加速度センサ64、その他の各種センサ65からそれぞれ検出信号を受けて、反力モータ24、転舵動力モータ45およびクラッチ機構51に制御信号を発するものである。
制御部61は、車速センサ62からの車速信号と、舵角センサ23からの操舵角信号となどに基づいて、目標操舵反力を設定する。そして、制御部61は、この目標操舵反力に反力トルクセンサ32の出力値、すなわち、実操舵反力が一致するように反力モータ24を制御する。これにより、運転者によるステアリングホイール21の操作方向とは逆方向の操舵反力がステアリングホイール21に加えられるため、運転者は、ステアリングホイール21と転舵車輪35,35が機械的に連結されているかのような操舵フィーリングを得ることができる。
ここで、制御部61は、反力モータ24を制御することによって、ステアリングホイール21の操作と転舵車輪35,35の転舵量に応じた操舵反力を自動的に設定し、操舵反力をステアリングホイール21に付加して、次の(1)〜(4)のように制御することができる。
(1)反力モータ24によってウォームホイール28を、ステアリングホイール21の操舵方向とは逆方向へ回転させた場合には、ステアリングホイール21の操舵力を反力モータ24の操舵反力によって打ち消す作用が働く。このため、ステアリングホイール21を操舵するときに、操舵反力分だけ大きい操舵力が必要となる。
(2)反力モータ24によってウォームホイール28を、ステアリングホイール21の操舵方向と同方向へ回転させた場合には、ステアリングホイール21の操舵力に反力モータ24の操舵反力を加える作用が働く。このため、ステアリングホイール21を操舵するときに、操舵反力分だけ小さい操舵力ですむ。
(3)ステアリングホイール21を任意の角度で停止状態に保持させる場合には、転舵車輪35,35が直進状態に戻ろうという方向、力に見合ったトルクを反力モータ24がウォームホイール28に与えることによって、保持力を発生させる。
(4)その後にステアリングホイール21を戻す場合には、ステアリングホイール21の中立位置までステアリングホイール21を自動的に戻す、いわゆるセルフアライニングトルクに相当する戻し力(操舵反力)が、反力モータ24からウォームホイール28に伝達する。
また、制御部61は、転舵動力モータ45を制御することによって、ステアリングホイール21の操舵角に対する転舵車輪35,35の転舵角の角度比の特性、すなわち、操舵特性を自動的に設定することができる。つまり、上述のようにステアリングホイール21から転舵機構30を機械的に分離したので、ステアリングホイール21の操舵角と転舵用アクチュエータ38の動作量との対応関係を機械的な制約を受けることなく設定することができる。この結果、操舵特性を車速、車両の旋回程度や加減速の有無など、車両の走行状態に応じて柔軟に設定することができる。したがって、車両の操縦安定性を高めたり危険回避能力を高めることができる。
さらに制御部61は、連結信号Cnをクラッチ機構51に発したり、制御を停止してクラッチ機構51の電源を遮断して、クラッチ機構51が連結状態となるようになる。この結果、何らかの要因によって操舵機構20と転舵機構30との間での電気的な接続が解除されたときなどには、制御部61が連結信号Cnを発したり、制御が停止した場合、クラッチ機構51が連結状態となる。すなわち、電気的な接続が解除されたなどには、操舵機構20と転舵機構30とを連結することにより、バックアップシステムに自動的に切り替えることができる。一方、通常状態ではクラッチ機構51を開放状態とすることができ、操舵特性を車両の走行状態に応じて柔軟に設定できる。
<転舵車輪の転舵制御>
次に、図2を用いて、転舵車輪35,35の転舵制御について説明する。
図2は、本実施形態にかかる車両用操舵装置10における転舵車輪35,35の転舵制御ブロック図である。なお、このブロック図は、操舵機構20と転舵機構30とが連結されていない状態(通常状態)における転舵車輪35,35の転舵制御を示す。
通常状態における転舵車輪35,35の転舵制御ブロックは、図2に示すように、舵角センサ23と、車速センサ62と、制御部61と、転舵動力モータ45とから構成される。
ここで、舵角センサ23は、ステアリングホイール21の回転角を検出し、車速センサ62は、車両の走行速度を検出する。制御部61は、車速に応じた操舵特性(舵角比(転舵角/操舵角))に基づき、操舵角に対応する目標転舵角を設定する。そして、制御部61は、この目標転舵角と、転舵車輪35,35の実転舵角とが一致するように、転舵動力モータ45を制御する。転舵動力モータ45は、制御部61の制御に従い転舵車輪35,35の転舵を行う。
ここで、車両用操舵装置10では、低車速時では、ステアリングホイール21の操舵角に対して、転舵車輪35,35の転舵角が大きくなるように目標転舵角を設定し、また、高車速時には、ステアリングホイール21の操舵角に対して、転舵車輪35,35の転舵角が小さくなるように目標転舵角を設定する。その結果、低車速時では小回り性を高めることができ、また、高車速時では車両の安定性を高めることができる。
<据え切り時の転舵制御>
次に、図3および図4を用いて、第1実施形態の車両用操舵装置10における据え切り(停車時における転舵)時の転舵車輪35,35の転舵制御について説明する。
図3は、据え切り時の転舵車輪35,35の転舵制御ブロック図である。また、図4は、据え切り時の転舵車輪35,35の転舵制御フローである。
据え切り時における転舵車輪35,35の転舵制御ブロックは、図3に示すように、舵角センサ23と、車速センサ62と、制御部61と、転舵動力モータ45と、反力モータ24とクラッチ機構51とから構成される。
すなわち、据え切り時における転舵車輪35,35の転舵制御では、通常状態では転舵に用いない反力モータ24とクラッチ機構51とを用いて転舵車輪35,35の転舵を行う点に特徴がある。
ここで、舵角センサ23は、ステアリングホイール21の回転角を検出し、車速センサ62は、車両の走行速度を検出する。制御部61は、車速に応じた操舵特性に基づき、操舵角に対応する目標転舵角を設定とともに、クラッチ機構51にCn信号を発する。Cn信号を受けたクラッチ機構51は、開放状態から連結状態に制御されることにより、操舵機構20と転舵機構30とを連結する。そして、制御部61は、ステアリングホイール21の操舵トルクが設定した目標トルクと一致するように、転舵動力モータ45と反力モータ24とを制御する。すなわち、制御部61は、ウォームホイール28がステアリングホイール21の操舵方向と同方向へ回転するように反力モータ24を制御する。転舵動力モータ45と反力モータ24とは、制御部61の制御に従い転舵車輪35,35の転舵を行う。
次に、図4を用いて、据え切り時の転舵制御処理について説明する。
まず、舵角センサ23が、ステアリングホイール21の回転角を検出するとともに、車速センサ62は、車両の走行速度を検出する(ステップS101)。制御部61は、車速センサ62の検出値がゼロ、すなわち、車両の停車状態で、かつ、舵角センサ23からの出力があるときには、操作モードがステアリングホイール21の据え切り時であると判断し(ステップS102の「Yes」)、クラッチ機構51にCn信号を発する(ステップS103)。
Cn信号を受けると、クラッチ機構51は、開放状態から連結状態に制御される。そして、クラッチ機構51が連結状態に制御され、連結検出センサ55が、連結ロッド54がロッド連結孔に連結したことを検知すると、連結検出センサ55は、連結完了信号を制御部61に発する。制御部61は、連結完了信号を受けると、クラッチ機構51が連結されたと判断し(ステップS104の「YES」)、反力モータ24および転舵動力モータ45を駆動して、車輪を転舵させる(ステップS105)。
このように、本実施形態における車両用操舵装置10では、据え切り時には、クラッチ機構51を連結することにより、操舵機構20と転舵機構30とを機械的に連結し、転舵動力モータ45および反力モータ24の駆動を制御して車輪を転舵することから、据え切り時の転舵動力モータ45の出力を抑えることができ、転舵動力モータ45を小型化できる。
ここで、操舵機構20と転舵機構30とが機械的に連結している場合には、ステアリングホイール21と転舵車輪35,35とが連結されるため、ステアリングホイール21の操舵に対し転舵車輪35,35から直接、操舵反力が生じる。そのため、操舵機構20と転舵機構30との連結時には必要のない反力モータ24を用いて、転舵動力モータ45を小型化できる。
したがって、本実施形態における車両用操舵装置10では、新たな装置を用いる必要がなく、コストをかけずに、転舵動力モータ45の小型化できる。
<第2実施形態の車両用操舵装置の構成>
図5を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両用操舵装置10Aの構成について説明する。
本実施形態では、操舵機構20と転舵機構30とを連結する連結機構50Aの構成が、第1実施形態と異なる。
すなわち、連結機構50Aは、クラッチ機構51と、クラッチ機構56と、変速ギア機構70と、第1連結軸80と、第2連結軸81とから構成される。
ここで、変速ギア機構70は、第1ギア71と、第2ギア72と、第1ギア71に噛み合わせた第3ギア73(変速ギア)と、第2ギア72に噛み合わせた第4ギア74(変速ギア)とから構成される。
第1連結軸80は、第1自在軸継手52を介して操舵軸22に連結され、また、第2自在軸継手53を介して入力軸31に連結される。
第1ギア71は、第1連結軸80の第1自在軸継手52側に結合され、第2ギア72は、第1連結軸80の第2自在軸継手53側に結合される。また、クラッチ機構51は、第1連結軸80の第1ギア71と第2ギア72の間に結合される。
第3ギア73と、第4ギア74とは、第2連結軸81に結合される。また、クラッチ機構56は、第2連結軸81の第3ギア73と第4ギア74との間に結合される。
第2連結軸81は、第3ギア73に噛み合わされた第1ギア71を介して操舵軸22に連結され、第4ギア74に噛み合わされた第2ギア72を介して入力軸31に連結される。
クラッチ機構51は、連結ロッド54と、連結検出センサ55とを備えた通常時開放式のクラッチ機構である。クラッチ機構51は、操舵機構20と転舵機構30との間での電気的な接続が解除されたときなどに連結状態となるクラッチ機構である。
クラッチ機構56は、連結ロッド57と、連結検出センサ58とを備えた通常時開放式のクラッチ機構である。クラッチ機構56は、据え切り時に連結状態となるクラッチ機構である。
すなわち、第2実施形態の車両用操舵装置10Aは、操舵機構20と転舵機構30とを連結するために、バックアップ用のクラッチ機構51と、据え切り時用のクラッチ機構56とを設けている。
ここで、第3ギア73は、変速ギアであり、第3ギア73の歯車の数は、第1ギア71の歯車の数と異なるように構成される。そのため、操舵軸22の回転に伴う第1ギア71の回転は、第3ギア73により変速されて第2連結軸81に伝達される。そして、第2連結軸81に変速されて伝達された操舵軸22の回転は、クラッチ機構56が連結状態となることにより、第4ギア74および第2ギア72を介して入力軸31に伝達される。
<据え切り時の転舵制御>
次に、図6および図7を用いて、第2実施形態の車両用操舵装置10Aにおける据え切り時の転舵車輪35,35の転舵制御について説明する。
図6は、据え切り時の転舵車輪35,35の転舵制御ブロック図である。また、図7は、据え切り時の転舵車輪35,35の転舵制御フローである。
据え切り時における転舵車輪35,35の転舵制御ブロックは、図6に示すように、舵角センサ23と、車速センサ62と、制御部61と、転舵動力モータ45と、反力モータ24と、変速ギア機構70と、クラッチ機構56とから構成される。
すなわち、据え切り時における転舵車輪35,35の転舵制御では、通常状態(図2参照)では用いない反力モータ24と、変速ギア機構70と、クラッチ機構56とを用いて転舵車輪35,35の転舵を行う点に特徴がある。
ここで、舵角センサ23は、ステアリングホイール21の回転角を検出し、車速センサ62は、車両の走行速度を検出する。制御部61は、車速に応じた操舵特性に基づき、操舵角に対応する目標転舵角を設定とともに、クラッチ機構56にCn信号を発する。Cn信号を受けたクラッチ機構56は、開放状態から連結状態に制御されることにより、操舵機構20と転舵機構30とを連結する。そして、制御部61は、設定した目標転舵トルクと実転舵トルクとが一致するように、転舵動力モータ45と反力モータ24とを制御する。すなわち、制御部61は、ウォームホイール28がステアリングホイール21の操舵方向と同方向へ回転するように反力モータ24を制御する。転舵動力モータ45と反力モータ24とは、制御部61の制御に従い転舵車輪35,35の転舵を行う。この際、反力モータ24により発せられた回転(出力)は、変速ギア機構70により最適な速比に変換されて入力軸31に伝達される。
次に、図7を用いて、据え切り時の転舵制御処理について説明する。
まず、舵角センサ23が、ステアリングホイール21の回転角を検出するとともに、車速センサ62は、車両の走行速度を検出する(ステップS201)。制御部61は、車速センサ62の検出値がゼロ、すなわち、車両の停車状態で、かつ、舵角センサ23からの出力があるときには、操作モードがステアリングホイール21の据え切り時であると判断し(ステップS202の「Yes」)、据え切り時用のクラッチ機構56にCn信号を発する(ステップS203)。
Cn信号を受けると、クラッチ機構56は、開放状態から連結状態に制御される。そして、クラッチ機構56が連結状態に制御され、連結検出センサ58が、連結ロッド57がロッド連結孔に連結したことを検知すると、連結検出センサ58は、連結完了信号を制御部61に発する。制御部61は、連結完了信号を受けると、クラッチ機構56が連結されたと判断し(ステップS204の「YES」)、反力モータ24および転舵動力モータ45を駆動して、車輪を転舵させる(ステップS205)。この際、反力モータ24の回転(出力)は、変速ギア機構70により変速されて伝達される。
このように、本実施形態の車両用操舵装置10Aでは、据え切り時には、据え切り時用のクラッチ機構56を連結することにより、操舵機構20と転舵機構30とを機械的に連結し、転舵動力モータ45および反力モータ24の駆動を制御して車輪を転舵する。そのため、据え切り時の転舵動力モータ45の出力を抑えることができ、転舵動力モータ45を小型化できる。
特に、バックアップ用のクラッチ機構51とは別に、据え切り時用のクラッチ機構56を用いて操舵機構20と転舵機構30とを連結できるため、据え切り時に見合った減速比(増速比)で操舵機構20と転舵機構30とを連結できる。これにより、据え切り時の反力モータ24の出力を最適の減速比(増速比)で伝達することができる。
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計なども含まれる。すなわち、実施形態では車速0時(据え切り時)に操舵機構20と転舵機構30とを連結し、反力モータ24を用いて転舵車輪35,35の転舵を行うこととしているが、これに限られるものではない。例えば、車速0時だけでなく、車速が0近辺である場合には、操舵機構20と転舵機構30とを連結し、反力モータ24を用いて転舵車輪35,35の転舵を行うこととしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る車両用操舵装置の構成図である。 前記実施形態に係る車両用操舵装置の転舵車輪の転舵制御ブロック図である。 前記実施形態に係る車両用操舵装置の据え切り時における転舵車輪の転舵制御ブロック図である。 前記実施形態に係る車両用操舵装置の据え切り時における転舵車輪の転舵制御フローである。 本発明の第2実施形態に係る車両用操舵装置の構成図である。 前記実施形態に係る車両用操舵装置の据え切り時における転舵車輪の転舵制御ブロック図である。 前記実施形態に係る車両用操舵装置の据え切り時における転舵車輪の転舵制御フローである。
符号の説明
10・・・車両用操舵装置、20・・・操舵機構、21・・・ステアリングホイール、23・・・舵角センサ、24・・・反力モータ、30・・・転舵機構、45・・・操舵動力モータ、50・・・連結機構、51・・・クラッチ機構、61・・・制御部、62・・・車速センサ

Claims (1)

  1. 操舵軸に連結されたステアリングホイールを備えた操舵機構と、前記操舵軸と連結可能な入力軸に転舵用動力を付加する操舵動力モータを備えた転舵機構と、前記操舵軸および前記入力軸を連結することで前記操舵機構および前記転舵機構を機械的に連結可能な連結機構と、を備え、
    前記操舵機構と前記転舵機構との機械的接続を絶った状態で、前記ステアリングホイールの操作量を舵角センサにより検出し、該検出値を電気信号に変換し、その電気信号に基づいて前記操舵動力モータを駆動して車輪を転舵するとともに、前記操作量と転舵量とに応じて前記操舵軸を介してステアリングホイールに接続した反力モータを駆動して該ステアリングホイールに操舵反力を付与する車両用操舵装置において、
    前記操舵動力モータ、前記反力モータおよび前記連結機構の駆動を制御する制御手段を備え、
    前記連結機構は、
    連結時に前記操舵軸からの出力を前記入力軸に伝達する第1連結機構と、
    連結時に前記操舵軸からの出力を変速して前記入力軸に伝達する第2連結機構と、を備え、
    前記制御手段は、車両の速度が0近辺で前記ステアリングホイールが操作された場合には、前記第2連結機構を制御し、前記操舵機構と前記転舵機構とを機械的に連結した上で、前記操舵動力モータおよび前記反力モータの駆動を制御して車輪を転舵することを特徴とする車両用操舵装置。
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