JP4970663B2 - 光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニット - Google Patents

光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置のバックライトユニットに組み込まれる光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、液晶層を背面から照らして発光させるバックライト方式が普及し、液晶層の下面側にバックライトユニットが装備されている。かかるバックライトユニット50は、一般的には図6(a)に示すように、光源としての棒状のランプ51と、このランプ51に端部が沿うように配置される方形板状の導光板52と、この導光板52の表面側に積層された複数枚の光学シート53とを装備している。この光学シート53はそれぞれ、屈折、拡散等の特定の光学的性質を有するものであり、具体的には、導光板52の表面側に配設される光拡散シート54、光拡散シート54の表面側に配設されるプリズムシート55などが該当する。
【0003】
このバックライトユニット50の機能を説明すると、まず、ランプ51より導光板52に入射した光線は、導光板52裏面の反射ドット又は反射シート(図示されず)及び各側面で反射され、導光板52表面から出射される。導光板52から出射した光線は光拡散シート54に入射し、拡散され、光拡散シート54表面より出射される。その後、光拡散シート54から出射された光線は、プリズムシート55に入射し、プリズムシート55の表面に形成されたプリズム部55aによって、略真上方向にピークを示す分布の光線として出射される。このように、ランプ51から出射された光線が、光拡散シート54によって拡散され、またプリズムシート55によって略真上方向にピークを示すように屈折され、さらに上方の図示していない液晶層全面を照明するものである。
【0004】
また図示していないが、上述のプリズムシート55の集光特性を考慮し、プリズムシート55の表面側にさらに光拡散シートやプリズムシートを配設するバックライトユニットもある。
【0005】
上述の構造を有するバックライトユニット50の光拡散シート54としては、いわゆるビーズ塗工タイプのものや表面に半球状の凸レンズ部が多数形成されたものがある。かかるビーズ塗工タイプの光拡散シート54は、具体的には図6(b)に示すような基材層56と光拡散層57とが積層されており、光拡散層57は合成樹脂からなるバインダー58中に合成樹脂、ガラス等からなるビーズ59が分散した構造を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記図6(b)に示すビーズ塗工タイプや凸レンズタイプの光拡散シート54には以下に示す不都合がある。すなわち、
(1)バインダー58を構成する樹脂組成物にビーズ59を混合することで光拡散層用塗工液を作り、この塗工液を基材層56に塗工することで光拡散層57が形成されるが、バインダー58中にビーズ59を均一に分散することは容易ではなく、均一な拡散性を付与することが困難である。そのため、均一でかつ所定の拡散性を有する光拡散シート54の生産が容易ではない。
【0007】
(2)上記ビーズ塗工タイプや凸レンズタイプの光拡散シート54はいずれも表面からビーズ59や凸レンズ部が突出しているため、法線方向から所定の角度以上傾斜し、かつ、ビーズ59や凸レンズ部の周辺から出光した光線は、隣接するビーズ59や凸レンズ部にぶつかり表面側へ出光することができない。このように隣接するビーズ59等にぶつかって出光できない光線の分だけ視野角が狭くなり、全光線透過率が低下する。
【0008】
(3)上記従来の光拡散シート54は、上述のように表面にビーズ59や凸レンズ部が突出しているので、導光板52や他の光学シート53が積層されたバックライトユニット50において、又は複数枚を重ねた状態の保存、運搬時において、突出したビーズ59等に応力が集中し、重ね合わせた面に傷が付きやすく、傷付きにより光線透過率の低下を招来するおそれがある。
【0009】
(4)光の拡散に寄与するビーズ59や凸レンズ部は原則として球状であることから、いくら密に形成しても隙間ができ、光拡散層57のうち拡散に寄与しない面積を生じてしまい、拡散効率の向上には所定の限界がある。
【0010】
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、光拡散性が高く、視野角及び全光線透過率が大きく、さらに重ねて使用しても傷付きが防止でき、取扱性に優れる光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニットの提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた発明は、開口部が多角形で、かつ、凹状に湾曲した多角凹レンズ部が隙間なく密に形成されている光拡散シートである。当該光拡散シートによれば以下に示す作用を発揮することができる。
【0012】
(1)当該光拡散シートは、多角凹レンズ部が密に形成されているため、隙間がなくシート面全面が多角凹レンズ部に被覆されている。そのため、当該光拡散シートには光の拡散に寄与しない部分はなく、換言すると拡散に寄与する面積を最大にしているので、拡散効率を飛躍的に向上させることができる。
【0013】
(2)また、当該光拡散シートは、光拡散性を発揮する多角凹レンズ部が均一に形成できるので、光拡散能に域差がなく、光拡散能の域差による輝度ムラが少ない。
【0014】
(3)さらに、当該光拡散シートは、多角凹レンズ部により光拡散作用が奏され、上記従来の光拡散シートのビーズや凸レンズ部のような突出部がないので、重ねて使用しても応力集中がなく、傷付きが防止され、その結果取扱性が飛躍的に向上する。
【0015】
(4)また、当該光拡散シートは、上述のように従来の光拡散シートのビーズや凸レンズ部のような突出部が表面にないので、法線方向から所定の角度以下傾斜した出光光線が隣接するビーズ等にぶつかって出光されないという上記不都合がなく、従来のビーズ塗工タイプや凸レンズタイプの光拡散シートと比較して視野角及び全光線透過率を格段に大きくすることができる。
【0016】
(5)当該光拡散シートは、多角凹レンズ部における湾曲した凹レンズ面の曲率を変更することで、視野角度の調整が可能になる。
【0017】
上記多角凹レンズ部の開口部の多角形状としては正六角形が好ましい。正六角形は一定の大きさで隙間なく密に形成可能な最大角数の多角形であり、かつ、球状のレンズ部に一番近い光拡散能を発揮することができることから、上述の光拡散性向上作用及び拡散の均一性向上作用を促進することができる。
【0018】
また、上記多角凹レンズ部の開口部の形状としては一定方向に伸長した扁平六角形も好ましい。このように、開口部の形状を一定方向に伸長した扁平六角形とすることで、多角凹レンズ部の曲率半径が扁平六角形の伸長方向を基準とした場合と扁平六角形の伸長方向と垂直方向を基準とした場合とで異なり、かかる扁平六角形の伸長方向には拡散作用は小さく、扁平六角形の伸長方向と垂直方向には比較的大きい拡散作用が発揮される。つまり、当該手段によれば異方性拡散が可能になる。
【0019】
上記扁平六角形の縦横比としては1:2〜1:5が好ましい。このように、扁平六角形の縦横比を上記範囲内で調製することで、光拡散機能を奏しつつ、バックライトユニットにおける出光特性の異方性を改善でき、また等方性拡散シートを用いた場合よりも法線方向側への出光量を増大させることができ、さらにバックライトユニットの視野角を制御することができる。
【0020】
上記多角凹レンズ部の開口部の最小幅としては1μm以上100μm以下が好ましい。ここで「開口部の最小幅」とは、開口部がなす多角形の内接円の径を意味する。このように多角凹レンズ部の開口部の最小幅を上記範囲にすることで、多角凹レンズ部の形成性を確保しつつ光拡散性を高めることができる。
【0021】
上記多角凹レンズ部における開口部の最小幅に対する深さの比としては5%以上50%以下が好ましい。このように多角凹レンズ部の深さの開口部最小幅に対する比を上記範囲とすることで、光拡散性と全光線透過率とを高次元でバランスさせることができる。
【0022】
当該光拡散シートは、透明な合成樹脂製の基材層と光拡散層とを備え、この光拡散層に上記多角凹レンズ部を形成するとよい。この手段によれば、基材層により光拡散シートとして必要な強度を確保し、光拡散層の形成に上記多角凹レンズ部の形成が容易な合成樹脂を選択することができ、その結果、当該光拡散シートの製造を容易にすることができる。
【0023】
従って、この光拡散層の形成材料としては、多角凹レンズ部の形成が精度よくかつ容易にできる紫外線硬化樹脂が好ましい。
【0024】
上記多角凹レンズ部側に、多角凹レンズ部の基地とは異なる屈折率の合成樹脂層を積層し、多角凹レンズ部側のシート面を平滑に形成するとよい。この手段によれば、多角凹レンズ部の凹凸を合成樹脂層で完全に被覆し、当該光拡散シートの平滑にしているので、バックライトユニットの組立時や運搬時などにおいて他のシート等と重ねて用いても、傷付き防止の完全性が促進され、傷付きによる光学的性能の低下を防止することができる。
【0025】
上記多角凹レンズ部の基地と合成樹脂層との屈折率差としては、0.01以上0.5以下が好ましい。この手段によれば、光拡散シートとして十分な拡散能を発揮でき、かつ、多角凹レンズ部と合成樹脂層との界面での反射による光線透過率の低下を低減することができる。
【0026】
なお、上記光拡散シートにおいて、スティッキング防止層を表面及び/又は裏面に積層することができる。このように当該光拡散シートにスティッキング防止層を積層することで、表面側又は裏面側に配設される導光板、プリズムシート等とのスティッキングを防止することができる。このようなスティッキング防止層は、バインダー中にビーズが分散された構造を有していてもよく、あるいは、表面に凹凸形状が形成された構造を有していてもよい。
【0027】
また、上記のスティッキング防止層の代わりに、表面が平坦に形成された保護層を光拡散シートの表面及び/又は裏面に積層することができる。このように当該光拡散シートに保護層を積層することで、光拡散シートの表面及び/又は裏面を物理的に保護することができるとともに、プリズムシート等の傷付きを防止することが可能となる。
【0028】
従って、ランプと、このランプから発せられる光線を分散させて表面側に導く光学シートとを備えた液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、上記光学シートとして上記本発明の光拡散シートを用いるとよい。当該バックライトユニットによれば、当該光拡散シートの拡散性が上述のように高いので、輝度ムラの発生を防止することができ、また視野角を広くかつ任意に制御することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る光拡散シートを示す模式的平面図及び模式的断面図で、図2、図3、図4及び図5は図1の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図である。
【0030】
図1(a)及び(b)の光拡散シート1は、基材層2から構成される単層構造であり、この基材層2表面には多数の多角凹レンズ部3が隙間なく密に形成されている。この多角凹レンズ部3は、開口部4の形状が正六角形であり、かつ、凹状に湾曲した凹レンズ面5を有しており、この凹レンズ面5により光拡散能を発揮する。
【0031】
当該光拡散シート1は、上述のように多角凹レンズ部3を正六角形にすることで、光拡散性を有する部分を隙間がなく密に形成でき、その結果、光拡散シート1の拡散性及び拡散能の均一性を向上させることができる。また、光拡散性を発現する多角凹レンズ部4が上述のように凹状であるため、表面に応力集中が生じる突出部分がなく、重ねて使用しても傷付きが防止できる。
【0032】
この基材層2は、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明の合成樹脂から形成されている。かかる基材層2に用いられる合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル等が挙げられる。基材層2の厚みは、特には限定されないが、例えば10μm以上500μm以下、好ましくは75μm以上250μm以下とされる。これは、基材層2の厚みが上記範囲未満であると、光拡散層3を形成する際にカールが発生しやすくなる、取扱いが困難になる等の不都合が発生することからであり、逆に、基材層2の厚みが上記範囲を超えると、液晶表示装置の輝度が低下してしまうことがあり、またバックライトユニットの厚みが大きくなって液晶表示装置の薄型化の要求に反することにもなることからである。
【0033】
多角凹レンズ部3の開口部4の最小幅(開口部4の内接円の径)Dは、1μm以上100μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下が特に好ましい。これは、上記多角凹レンズ部3の開口部4の最小幅が上記範囲より小さいと、多角凹レンズ部3の形成が困難になり、逆に、当該最小幅が上記範囲を超えると、光拡散シートとしての光拡散性が得られないことからである。
【0034】
多角凹レンズ部3における開口部4の最小幅Dに対する深さHの比(H/D)としては、5%以上50%以下が好ましく、20%以上45%以下が特に好ましい。これは、多角凹レンズ部3の深さ比H/Dが上記範囲より小さいと、光拡散シートとして必要な光拡散性を発揮することができず、逆に、上記深さ比H/Dが上記範囲を超えると、凹レンズ面5で全反射が増加し、全光線透過率が低下してしまうことからである。
【0035】
上記構造を有する光拡散シート1の形成方法としては、具体的には、
(a)光拡散シート1の表面形状を反転させた形状を有するシート型に合成樹脂を積層し、そのシート型を剥がすことで基材層2の表面に多角凹レンズ部3を形成する方法、
(b)光拡散シート1の表面の反転形状を有する金型に溶融樹脂を注入する射出成型法、
(c)シート化された樹脂を再加熱して前記と同様の金型と金属板との間にはさんでプレスして形状を転写する方法、
(d)光拡散シート1の表面の反転形状を周面に有するロールと他のロールとのニップに溶融状態のシート状の樹脂を通し、上記形状を転写する押し出しシート成形法
などがある。
【0036】
従って、図6(a)に示すような光源としての棒状のランプ51と、ランプ51に端部が沿うように配置される方形板状の導光板52と、導光板52の表面側に配設される光拡散シート54と、光拡散シート54の表面側に配設されるプリズムシート55とを備えたバックライトユニット50において、光拡散シート54に当該光拡散シート1を用いると、光拡散シート1の拡散性が高く、輝度ムラの発生を防止することができる。また、光拡散シート1の表面に突出部分がないので、積層されたプリズムシート55の裏面への傷付きが低減でき、傷付きに起因する輝度ムラの発生を防止できる。
【0037】
図2の光拡散シート11は、透明なフィルム状の基材層12と、この基材層12の表面に積層された光拡散層13とを備えており、この光拡散層13の表面に多数の多角凹レンズ部3が隙間なく密に形成されている。この多角凹レンズ部3は、上記図1の光拡散シート1と同様であり、上記図1の光拡散シート1と同様の作用効果を奏する。また基材層12も上記図1の光拡散シート1の基材層2と同様である。
【0038】
上記構造を有する光拡散シート11の形成方法としては、具体的には、
(a)基材層12表面にUV硬化樹脂を塗布して上記と同様の反転形状を有するロールに押さえ付けて未硬化のUV硬化樹脂に形状を転写し、その後紫外線をあててUV硬化樹脂を硬化させる方法、
(b)上記UV硬化樹脂の代わりにEB硬化樹脂を使用する方法
などがある。
【0039】
当該光拡散シート11は、多角凹レンズ部3を形成する基地として上述のようにUV硬化性樹脂等を選択できるため、多角凹レンズ部3の形成が容易であり、多角凹レンズ部3の形状を正確にかつ繊細にすることができ、その結果、光拡散性及び光拡散の均一性を促進することができる。
【0040】
図3の光拡散シート21は、表面に多角凹レンズ部3が形成された基材層2から構成されている点で上記図1の光拡散シート1と同様であり、同様の作用効果を奏する。当該光拡散シート21は、多角凹レンズ部3側に合成樹脂層22を積層し、多角凹レンズ部3側のシート面23を平滑に形成していることから、傷付き防止の完全性が促進され、重ねて使用しても傷付きによる光学的性能の低下を防止することができる。
【0041】
合成樹脂層22を構成する合成樹脂としては、基材層2とは異なる屈折率の合成樹脂が用いられており、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂等が用いられる。この合成樹脂層22と基材層2との屈折率差としては、0.01以上0.5以下が好ましい。これは、当該屈折率差が上記範囲より小さいと、多角凹レンズ部3による拡散能が小さくなり、光拡散シートとしての光学的性能を発揮できなくなり、逆に、上記範囲を超えると、基材層2と合成樹脂層22との界面で透過する光線が反射してしまい、光線透過率の低下を招来してしまうことからである。
【0042】
図4の光拡散シート31は、上記光拡散シート1と同様に多角凹レンズ部3が形成された基材層2を備えており、加えて基材層2の裏面側にスティッキング防止層32が積層されている。
【0043】
スティッキング防止層32は、バインダー33と、このバインダー33中に分散するビーズ34とから構成され、バインダー33から突出したビーズ34によって表面側に配設されるプリズムシート等とのスティッキングを防止するものである。また、このようなスティッキング防止層32を形成することにより、光拡散シート31の表面を物理的に保護することが可能となるとともに、プリズムシートの傷付きを防止することが可能となる。
【0044】
バインダー33に用いられるポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂等が挙げられる。またバインダー33には、上記のポリマーの他、例えば可塑剤、安定化剤、劣化防止剤、分散剤等が配合されてもよい。バインダー33は光線を透過させる必要があるので透明とされており、特に無色透明が好ましい。
【0045】
ビーズ34は略球形であり、その材質としては、例えばアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド等が挙げられる。ビーズ34は光拡散シート5を透過する光線量を多くするため透明とするのが好ましく、特に無色透明とするのが好ましい。
【0046】
このビーズ34の平均粒子直径は、スティッキング防止の観点から、1μm以上30μm以下が好ましく、1μm以上15μm以下が特に好ましい。またビーズ34の配合量は比較的少量とし、ビーズ34は互いに離間してバインダー33中に分散し、ビーズ34の多くはその下端がバインダー33から突出している。スティッキング防止層4の厚み(ビーズ34を除いたバインダー33部分の厚み)は特には限定されないが、例えば1μm以上10μm以下程度とされる。
【0047】
なお、上記においては、バインダー33中にビーズ34が分散されてなるスティッキング防止層32が形成される場合について説明したが、スティッキング防止層の構造はこれに限定されるものではない。例えば、エンボス加工等により表面に凹凸形状が形成されてなるスティッキング防止層を形成してもよい。この場合においても前述のスティッキング防止層32を形成した場合と同様、スティッキング防止層表面に形成された凸部によって、表面側に配設されるプリズムシート等とのスティッキングを防止することが可能となる。
【0048】
さらに、上記のようなスティッキング防止層を形成する代わりに、表面が平坦に形成された保護層を光拡散層31の表面に形成してもよい。このような保護層を形成することにより、光拡散シート31の表面を物理的に保護することが可能になるとともに、スティッキング防止層を形成する場合に比べてプリズムシートの傷付きを防止する効果がより大きくなる。
【0049】
図5(a)、(b)及び(c)の光拡散シート41は、基材層2から構成される単層構造であり、この基材層2表面に多数の多角凹レンズ部42が隙間なく密に形成されている点で、上記図1の光拡散シート1と同様である。だたし、この多角凹レンズ部42は、開口部43の形状が一定方向(図中、前後方向)に伸長した六角形である。従って、この多角レンズ部42の凹レンズ面44は、伸長方向と垂直に見た場合は図5(b)に示すように曲率半径が小さくなり、伸長方向と平行に見た場合は図5(c)に示すように曲率半径が大きくなる。そのため、当該光拡散シート41は、多角レンズ部42の伸長方向の光拡散能が小さく、伸長方向と垂直方向の光拡散能が大きい異方性拡散能を発揮することができる。
【0050】
なお、本発明の光拡散シートは上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、多角凹レンズ部3の開口部4は正六角形に限定されず、隙間がなく密に形成できれば四角形などでもよい。また、合成樹脂層とスティッキング防止層とを共に備える光拡散シートも可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光拡散シートによれば、光拡散性が高く、視野角及び全光線透過率が大きく、さらに重ねて使用しても傷付きが防止でき、取扱性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る光拡散シートを示す模式的平面図で、(b)は(a)の光拡散シートの模式的断面図である。
【図2】図1の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図である。
【図3】図1及び図2の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図である。
【図4】図1、図2及び図3の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図である。
【図5】図1〜図4の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡散シートを示し、(a)は模式的平面図、(b)は多角レンズ部の開口部形状の伸長方向と垂直方向の模式的断面図、(c)はこの伸長方向と平行方向の模式的断面図である。
【図6】(a)は一般的なバックライトユニットを示す模式的斜視図で、(b)は一般的なビーズ塗工タイプの光拡散シートを示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 光拡散シート
2 基材層
3 多角凹レンズ部
4 開口部
5 凹レンズ面
11 光拡散シート
12 基材層
13 光拡散層
21 光拡散シート
22 合成樹脂層
23 シート面
31 光拡散シート
32 スティッキング防止層
33 バインダー
34 ビーズ
41 光拡散シート
42 多角レンズ部
43 開口部
44 凹レンズ面

Claims (9)

  1. 開口部が多角形で、かつ、凹状に湾曲した多角凹レンズ部が隙間なく密に形成されている光拡散シートであって、
    上記多角凹レンズ部における開口部の最小幅に対する深さの比が5%以上50%以下であり、
    透明な合成樹脂製の基材層と光拡散層とを備えており、この光拡散層に上記多角凹レンズ部が形成されており、
    上記多角凹レンズ部の開口部が正六角形であるか、又は、一定方向に伸長した扁平六角形であり、
    ランプと、このランプから発せられる光線を分散させて表面側に導く光学シートとを備えた液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、上記光学シートとして用いられるための、光拡散シート。
  2. 上記扁平六角形の縦横比が1:2〜1:5である請求項に記載の光拡散シート。
  3. 上記多角凹レンズ部の開口部の最小幅が1μm以上100μm以下である請求項1又は請求項2に記載の光拡散シート。
  4. 上記光拡散層が紫外線硬化樹脂から形成されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  5. 上記多角凹レンズ部側にさらに多角凹レンズ部の基地とは異なる屈折率の合成樹脂層が積層され、多角凹レンズ部側のシート面が平滑に形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  6. 上記多角凹レンズ部の基地と合成樹脂層との屈折率差が0.01以上0.5以下である請求項5に記載の光拡散シート。
  7. スティッキング防止層が表面及び/又は裏面に積層されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  8. 表面が平坦に形成された保護層が表面及び/又は裏面に積層されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  9. ランプと、このランプから発せられる光線を分散させて表面側に導く光学シートとを備えた液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、上記光学シートとして請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光拡散シートが用いられていることを特徴とする液晶表示装置用のバックライトユニット。
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