JP4970130B2 - トナー用樹脂 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーの結着樹脂として用いられるトナー用樹脂、その製造方法、及び該樹脂を含有した電子写真用トナーに関する。
マシンの高速化、省エネ化に伴い、低温定着性に優れたトナーが要求されている。そこで、トナー用結着樹脂として、従来使用されてきた構造がリジッドである芳香族系アルコールを用いて得られる芳香族系ポリエステルに代わり、脂肪族多価アルコールを用いた脂肪族系ポリエステルが提案されている(特許文献1、2)。
特開2002−287427号公報 特開2006-154686号公報
しかしながら、脂肪族アルコールを使用して得られる縮重合系樹脂は、低温定着性に優れるものの保存性が不十分である。特に、トナーはマシン内部での発熱のみならず、輸送時に、直射日光によるコンテナ内の温度上昇に曝されることもあり、保存性は必須の性能である。しかし、保存性を高めようとすると、低温定着性を犠牲にせざるを得ず、低温定着性と保存性という相反する特性に優れたトナー用結着樹脂の開発が望まれている。
本発明の課題は、低温定着性及び保存性のいずれにも優れたトナー用樹脂、及び該樹脂を含有した電子写真用トナーを提供することに関する。
本発明は、水酸基が結合した第二級炭素原子を2つ以上有する脂肪族多価アルコール(アルコールA)を含有したアルコール成分とカルボン酸成分を縮重合させて得られるトナー用樹脂、並びに該トナー用樹脂を含有してなる電子写真用トナーに関する。
本発明のトナー用樹脂は、トナーの結着樹脂として、低温定着性及び保存性のいずれにおいても優れた効果を奏するものである。
本発明のトナー用樹脂は、水酸基が結合した第二級炭素原子を2つ以上有する脂肪族多価アルコール(アルコールA)を含有したアルコール成分とカルボン酸成分を縮重合させて得られる縮重合系樹脂である点に大きな特徴を有している。脂肪族多価アルコールを用いて得られる縮重合系樹脂は、一般的に使用されているビスフェノールAのアルキレンオキサイド等を使用した場合と比較してエステル価が高くなる傾向があるため、紙との親和性の観点から低温定着性の向上に有効である一方で、骨格が柔らかく、分子量をあまり上げない状態ではガラス転移点を上げることが困難であるため保存性の低下を招く原因となる。しかしながら、本発明では、上記特定の構造を有する脂肪族多価アルコールを用いることにより、保存性を損なうことなく、低温定着性を向上させることが可能となった。本発明のトナー用樹脂は、水酸基が結合する第二級炭素に結合しているアルキル基が分子の運動性を束縛するため、同程度の軟化点の樹脂と比べて、比較的高いガラス転移点を有することがその要因の一つではないかと推定される。
水酸基が結合した第二級炭素原子を2つ以上有する脂肪族多価アルコール(アルコールA)としては、2,3-ブタンジオール、2,3-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、2,3-ヘキサンジオール、3,4-ヘキサンジオール、2,4-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族多価アルコールの炭素数は、エステル価を高くし、定着性を高める観点から、4〜8が好ましく、4〜5がより好ましい。また、樹脂の主鎖骨格をリジッドにして保存性を高める観点から、水酸基が結合した第二級炭素原子が互いに隣接した第二級炭素原子の組を1組以上有する脂肪族多価アルコールがより好ましい。これらの観点から、2,3-ブタンジオール、2,3-ペンタンジオール、2,3-ヘキサンジオール、3,4-ヘキサンジオール等の水酸基が結合した第二級炭素原子が互いに隣接した第二級炭素原子の組を1組以上有する、炭素数4〜8の脂肪族多価アルコールがより好ましい。
アルコールAの含有量は、保存性及び定着性の観点から、アルコール成分中、10〜100モル%が好ましく、12〜80モル%がより好ましい。
本発明においては、エステル価の上げやすさの観点から、アルコール成分は、さらに、アルコールA以外の炭素数2〜6の脂肪族ジオール(アルコールB)を含有していることが好ましい。アルコールBとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ブテンジオール、1,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられ、これらの中では、骨格のリジッドさの観点から、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール及び1,3-プロパンジオールが好ましい。
アルコールBの含有量は、定着性を高める観点から、アルコール成分中、0.5〜90モル%が好ましく、20〜88モル%がより好ましい。
アルコールA及びアルコールB以外のアルコール成分としては、ポリオキシプロピレン-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等の、式(I):
Figure 0004970130
(式中、ROはアルキレンオキシ基であり、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す正の数であり、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5である)
で表されるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール、グリセリン等の3価以上の多価アルコール等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロリメット酸等の3価以上の多価カルボン酸;及びこれらの酸の無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル;ロジン;フマル酸、マレイン酸、アクリル酸等で変性されたロジン等が挙げられる。上記のような酸、これらの酸の無水物、及び酸のアルキルエステルを、本明細書では総称してカルボン酸化合物と呼ぶ。
本発明において、カルボン酸成分は、分子量を上げ、定着性及び保存性を高める観点から、3価以上の多価カルボン酸化合物、好ましくはトリメリット酸化合物、より好ましくは無水トリメリット酸を含有していることが望ましい。3価以上の多価カルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、0.1〜30モル%が好ましく、1〜25モル%がより好ましく、5〜25モル%がさらに好ましい。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸化合物が、分子量調整や耐オフセット性向上の観点から、適宜含有されていてもよい。
アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合は、錫化合物、チタン化合物等のエステル化触媒の存在下、不活性ガス雰囲気中にて、180〜250℃の温度で行うことが好ましい。
錫化合物としては、例えば、酸化ジブチル錫が知られているが、本発明では、ポリエステル中での分散性が良好である観点から、Sn-C結合を有していない錫(II)化合物が好ましい。
Sn-C結合を有していない錫(II)化合物としては、Sn-O結合を有する錫(II)化合物、Sn-X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する錫(II)化合物等が好ましく、Sn-O結合を有する錫(II)化合物がより好ましい。
Sn-O結合を有する錫(II)化合物としては、シュウ酸錫(II)、酢酸錫(II)、オクタン酸錫(II)、2-エチルヘキサン酸錫(II)、ラウリル酸錫(II)、ステアリン酸錫(II)、オレイン酸錫(II)等の炭素数2〜28のカルボン酸基を有するカルボン酸錫(II);オクチロキシ錫(II)、ラウロキシ錫(II)、ステアロキシ錫(II)、オレイロキシ錫(II)等の炭素数2〜28のアルコキシ基を有するアルコキシ錫(II);酸化錫(II);硫酸錫(II)等が、Sn-X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する錫(II)化合物としては、塩化錫(II)、臭化錫(II)等のハロゲン化錫(II)等が挙げられ、これらの中では、帯電立ち上がり効果及び触媒能の点から、(R1COO)2Sn(ここでR1は炭素数5〜19のアルキル基又はアルケニル基を示す)で表される脂肪酸錫(II)、(R2O)2Sn(ここでRは炭素数6〜20のアルキル基又はアルケニル基を示す)で表されるアルコキシ錫(II)及びSnOで表される酸化錫(II)が好ましく、(R1COO)2Snで表される脂肪酸錫(II)及び酸化錫(II)がより好ましく、オクタン酸錫(II)、2-エチルヘキサン酸錫(II)、ステアリン酸錫(II)及び酸化錫(II)がさらに好ましい。
チタン化合物の具体例としては、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C37O)2〕、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート〔Ti(C4102N)2(C37O)2〕、チタンジペンチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C511O)2〕、チタンジエチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C25O)2〕、チタンジヒドロキシオクチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(OHC816O)2〕、チタンジステアレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C1837O)2〕、チタントリイソプロピレートトリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)(C37O)3〕、チタンモノプロピレートトリス(トリエタノールアミネート)〔Ti(C6143N)3(C37O)〕等が挙げられ、これらの中ではチタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート及びチタンジペンチレートビストリエタノールアミネートが好ましく、これらは、例えばマツモト交商(株)の市販品としても入手できる。
他の好ましいチタン化合物の具体例としては、テトラ-n-ブチルチタネート〔Ti(C49O)4〕、テトラプロピルチタネート〔Ti(C37O)4〕、テトラステアリルチタネート〔Ti(C1837O)4〕、テトラミリスチルチタネート〔Ti(C1429O)4〕、テトラオクチルチタネート〔Ti(C817O)4〕、ジオクチルジヒドロキシオクチルチタネート〔Ti(C817O)2(OHC816O)2〕、ジミリスチルジオクチルチタネート〔Ti(C1429O)2(C817O)2〕等が挙げられ、これらの中ではテトラステアリルチタネート、テトラミリスチルチタネート、テトラオクチルチタネート及びジオクチルジヒドロキシオクチルチタネートが好ましい。これらは、例えばハロゲン化チタンを対応するアルコールと反応させることにより得ることができ、又は、ニッソー社等の市販品としても入手できる。
エステル化触媒の存在量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して、0.05〜1重量部が好ましく、0.2〜0.7重量部がより好ましい。
本発明のトナー用樹脂としては、原料モノマーとして、少なくともアルコール成分及びカルボン酸成分が用いられる縮重合系樹脂であれば特に限定されず、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド等が挙げられるが、これらの中では、耐久性及び帯電性の観点から、ポリエステルが好ましい。
なお、ポリエステルは、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルであってもよい。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルをいう。
ポリエステル・ポリアミドは、前記のアルコール成分及びカルボン酸成分に加えてアミド成分を用い、これらの原料モノマーを縮重合させて得られ、ポリアミドは、前記のカルボン酸成分に加えてアミド成分を用い、これらの原料モノマーを縮重合させて得られる。アミド成分としては、公知の各種ポリアミン、アミノカルボン酸類、アミノアルコール等が挙げられる。
本発明のトナー用樹脂の軟化点は、定着性、保存性及び耐久性の観点から、90〜160℃が好ましく、95〜155℃がより好ましく、98〜150℃がさらに好ましい。ガラス転移点は、定着性、保存性及び耐久性の観点から、45〜85℃が好ましく、50〜80℃がより好ましい。帯電性と環境安定性の観点から、酸価は、1〜90mgKOH/gが好ましく、5〜90mgKOH/gがより好ましく、5〜88mgKOH/gがさらに好ましく、水酸基価は、1〜80mgKOH/gが好ましく、8〜60mgKOH/gがより好ましく、8〜55mgKOH/gがさらに好ましい。
本発明のトナー用樹脂を結着樹脂として用いることにより、互いに相反する性能である低温定着性と保存性のいずれにも優れた電子写真用トナーが得られる。本発明のトナーには、本発明の効果を損なわない範囲で、公知の結着樹脂、例えば、スチレン-アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等の他の樹脂が併用されていてもよいが、本発明のトナー用樹脂の含有量は、結着樹脂中、70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましく、実質的に100重量%であることがさらに好ましい。
本発明のトナーには、さらに、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、2〜10重量部がより好ましい。
本発明のトナーは、溶融混練法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、生産性や着色剤の分散性の観点から、溶融混練法による粉砕トナーが好ましい。溶融混練法による粉砕トナーの場合、例えば、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。一方、トナーの小粒径化の観点からは、重合法によるトナーが好ましい。トナーの表面には、疎水性シリカ等の外添剤が添加されていてもよい。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、3〜15μmが好ましく、3〜10μmがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明のトナーは、一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出する。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて、試料を0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
〔樹脂の水酸基価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5%電解液
分散条件:分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1〔実施例A1〜A5、比較例A1〕(実施例A5は参考例である)
表1に示すアルコール成分、無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分及びエステル化触媒を、窒素導入管、100℃の熱水を通した分留管を装備した脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、180℃で1時間保温した後に180℃から230℃まで10℃/時間で昇温し、その後230℃で10時間縮重合反応させ、さらに230℃、8.0kPaにて1時間反応を行った。210℃まで冷却した後、表1に示す無水トリメリット酸を投入し、210℃にて2時間反応を行い、210℃、10kPaにて所望の軟化点まで反応を行って、ポリエステル(樹脂A〜F)を得た。
尚、樹脂Dの製造において使用した精製ロジンは、トールロジンより以下の方法により得た。
精製ロジンの製造例
分留管、還流冷却器及び受器を装備した2000ml容の蒸留フラスコに1000gのトールロジンを加え、1kPaの減圧下で蒸留を行い、195〜250℃での留出分を主留分として採取し、姿精製ロジン(分子量 338)を得た。
樹脂製造例2〔比較例A2〕
表1に示すアルコール成分、無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分及びエステル化触媒を、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、180℃で1時間保温した後に180℃から210℃まで10℃/時間で昇温し、その後210℃で2時間縮重合反応させ、さらに210℃、8.0kPaにて1時間反応を行った。205℃まで冷却した後、表1に示す無水トリメリット酸を投入し、205℃にて1時間反応を行い、205℃、10kPaにて所望の軟化点まで反応を行って、ポリエステル(樹脂G)を得た。
Figure 0004970130
トナー製造例〔実施例B1〜B4及び比較例B1、B2〕(実施例B3は参考例である)
表2に示す結着樹脂100重量部、カーボンブラック「MOGUL L」(キャボット社製)4重量部、負帯電性荷電制御剤「ボントロン S-34」(オリエント化学工業社製)1重量部及びポリプロピレンワックス「NP-105」(三井化学社製)1重量部及びパラフィンワックス「HNP-9」(日本精鑞社製)1重量部をヘンシェルミキサーで十分混合した後、同方向回転二軸押出し機を用い、ロール回転速度を200r/min、ロール内の加熱温度を80℃で溶融混練した。得られた溶融混練物を冷却、粗粉砕した後、ジェットミルにて粉砕し、分級して、体積中位粒径(D50)が8.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として「アエロジル R-972」(日本アエロジル社製)1.0重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
試験例1〔低温定着性〕
複写機「AR-505」(シャープ(株)製)の定着機を装置外での定着が可能なように改良し、総定着圧が40kgfになるように調整した定着機(定着速度390mm/sec)で、100℃から240℃へと10℃ずつ順次上昇させながら、各温度で未定着画像の定着試験を行った。定着画像に「ユニセフセロハン」(三菱鉛筆社、幅:18mm、JISZ-1522)を貼り付け、30℃に設定した定着ローラーに通過させた後、テープを剥がした。テープを貼る前と剥がした後の光学反射密度を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)を用いて測定し、両者の比率(剥離後/貼付前)が最初に90%を越える定着ローラーの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準に従って、低温定着性を評価した。結果を表2に示す。なお、定着試験に用いた紙は、シャープ(株)製のCopyBond SF-70NA(75g/m2)である。
〔評価基準〕
3:最低定着温度が150℃未満である。
2:最低定着温度が150℃以上、170℃未満である。
1:最低定着温度が170℃以上である。
試験例2〔保存性〕
トナー4gを温度55℃、湿度60%の環境下で72時間放置した。放置後、トナー凝集の発生程度を目視にて観察し、以下の評価基準より保存性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
4:48時間後及び72時間後も凝集は全く認められない。
3:48時間後で凝集は認められないが72時間後ではわずかに凝集が認められる。
2:48時間後で凝集は認められないが72時間後では明らかに凝集が認められる。
1:48時間以内で既に凝集が認められる。
Figure 0004970130
以上の結果より、水酸基が結合した第二級炭素原子を2つ以上有する脂肪族多価アルコールが適量で使用されたポリエステルを含有した実施例B1〜B4のトナーは、比較例B1、B2のトナーと対比して、良好な保存性及び低温定着性を有していることが分かる。
本発明のトナー用樹脂は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられるトナーの結着樹脂等として用いられるものである。

Claims (3)

  1. 水酸基が結合した第二級炭素原子を2つ以上有する脂肪族多価アルコール(アルコールA)及びアルコールA以外の炭素数2〜6の脂肪族ジオールを含有したアルコール成分と、3価以上の多価カルボン酸化合物を14.6〜25モル%含有したカルボン酸成分を縮重合させて得られるトナー用樹脂であり、前記アルコールAが2,3-ブタンジオールであるトナー用樹脂。
  2. 酸価が5〜90mgKOH/gである、請求項1記載のトナー用樹脂。
  3. 請求項1又は2記載のトナー用樹脂を含有してなる電子写真用トナー。
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