JP4968965B2 - 屈折率分布の計測方法および計測装置 - Google Patents

屈折率分布の計測方法および計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学素子等の被検物の屈折率分布を測定する方法および装置に関する。
デジタルカメラやレーザービームプリンタ等の光学機器に用いられるレンズ等の光学素子には、高い屈折率が求められている。また、高屈折率の光学ガラスやプラスチック材料でも、モールド成形技術を用いることで、非球面等の複雑な形状も容易に製作することができる。
ただし、モールド成形では、成形条件によって、光学素子の内部に屈折率の不均一が生じることがある。このような内部屈折率の不均一は、光学素子の光学特性に大きな影響を及ぼし、所望の光学特性を得られなくするおそれがある。このため、高屈折率を有する光学素子の内部の光学的均質性を高精度に計測することが求められている。
光学的均質性の測定法としては、一般に干渉測定法が知られている。干渉測定法によれば、被検物(光学素子)を高精度に加工して、その透過波面を計測することで、内部屈折率分布を計測することが可能である。また、被検物をガラスプレートに挟み、その間に注入した被検物とほぼ等しい屈折率を有するオイルに被検物を浸すことで、該被検物の面精度誤差を低減させる方法も提案されている。
特許文献1には、被検物を該被検物とほぼ等しい屈折率を有する媒質(マッチングオイル)に浸して透過波面を計測することで、該被検物の光学的性質を求める方法が開示されている。この方法によれば、被検物を高精度に加工することなく該被検物の内部屈折率分布を求めることができる。
また、特許文献2にて開示された計測方法では、被検物を、該被検物とほぼ等しい屈折率を有する第1のマッチングオイルに浸して透過波面を計測する。さらに、該被検物をこれとはわずかに異なる屈折率を有する第2のマッチングオイルに浸して透過波面を計測する。そして、第1のマッチングオイルによる計測結果と第2のマッチングオイルによる計測結果とから、被検物の形状と屈折率分布を求める。
第2のマッチングオイルによる計測では、検出器に、屈折率分布と被検物の形状の影響が干渉縞となって現れる。このため、第2のマッチングオイルの屈折率は、干渉縞が密になりすぎない範囲で被検物とわずかに異なっている必要がある。
特開平01−316627号公報 特開平02−008726号公報
特許文献1,2にて開示された計測方法では、被検物の屈折率とほぼ等しい屈折率を有するマッチングオイルが必要である。しかしながら、屈折率が高いマッチングオイルは、透過率が低い。このため、特許文献1,2にて開示された計測方法により高屈折率の被検物の透過波面を計測すると、検出器からは小さな信号しか得られず、計測精度が低くなる。
一方、低い屈折率の媒質を用いると、被検物の形状に起因する収差が透過波面に加算される。また、計測に使用される光が平行光ではなくなるため、被検物以外の光学素子の配置誤差も透過波面に影響する。このため、透過波面から屈折率分布のみを精度良く抽出することが難しい。
本発明は、高屈折率の被検物を低屈折率の媒質に浸す場合でも、被検物の内部屈折率分布を高精度に計測できる計測方法および計測装置を提供する。
本発明の一側面としての屈折率分布計測方法は、被検物の屈折率よりも低い屈折率を有する第1の媒質中に被検物を配置し、該被検物に参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第1の計測ステップと、該被検物の屈折率よりも低く、かつ第1の媒質の屈折率とは異なる屈折率を有する第2の媒質中に該被検物を配置し、該被検物に該参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第2の計測ステップと、該第1および第2の計測ステップの計測結果を用いて該被検物の屈折率分布を算出する算出ステップとを有する。第1および第2の計測ステップにおいて被検物に入射する参照光のうち、被検物における光軸上の中心部から離れた周辺部に入射して該被検物の同一点を通る光線をそれぞれ第1の光線および第2の光線とするとき、被検物を透過した後の参照光が被検物に入射する前の参照光に比べて平行光に近づくように第1および第2の光線の進行方向を互いに異ならせて第1および第2の透過波面を計測する。そして、算出ステップにおいて、第1の透過波面の計測結果と、特定の屈折率分布を有する基準被検物が第1の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第1の波面収差を算出し、第2の透過波面の計測結果と、基準被検物が第2の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第2の波面収差を算出し、第1および第2の光線のそれぞれに沿った被検物の幾何学的厚みを用いて該被検物の実効的厚みを算出し、第1および第2の波面収差と実効的厚みとを用いて被検物の屈折率分布を算出することを特徴とする。
なお、光学素子をモールド成形する成形ステップと、該光学素子を評価する評価ステップとを有し、該評価ステップにおいて、上記計測方法を用いて光学素子の内部屈折率分布を計測するようにした光学素子の製造方法も本発明の他の一側面を構成する。
さらに、本発明の他の一側面としての屈折率分布計測装置は、被検物の屈折率よりも低い屈折率を有する第1の媒質中に該被検物を配置し、該被検物に参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第1の計測、および該被検物の屈折率よりも低く、かつ第1の媒質の屈折率とは異なる屈折率を有する第2の媒質中に該被検物を配置し、該被検物に該参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第2の計測を行う計測部と、第1および第2の計測の結果を用いて被検物の屈折率分布を算出する算出部とを有する。計測部は、被検物を透過した後の参照光が被検物に入射する前の参照光に比べて平行光に近づくように第1および第2の光線の進行方向を互いに異ならせて第1および第2の透過波面を計測する。そして、算出部は、第1の透過波面の計測結果と、特定の屈折率分布を有する基準被検物が第1の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第1の波面収差を算出し、第2の透過波面の計測結果と、基準被検物が第2の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第2の波面収差を算出し、第1および第2の光線のそれぞれに沿った被検物の幾何学的厚みを用いて該被検物の実効的厚みを算出し、第1および第2の波面収差と実効的厚みとを用いて被検物の屈折率分布を算出することを特徴とする。
本発明によれば、高い屈折率の被検物をそれよりも低い屈折率を有する媒質に浸して該被検物の屈折率分布を高い精度で計測することができる。
本発明の実施例1である屈折率分布計測装置の構成を示す図。 実施例1における屈折率分布の算出手順を示すフローチャート。 被検物上に定義された座標系と実施例1の計測装置内での光路を示す図。 CCDの位置に誤差がある場合の光路長の変化を示す図。 被検物を透過した光のNAと屈折率分布誤差との関係を示す図。 被検物の球面収差が大きい場合における被検物を透過した光の状態を示す図。 本発明の実施例2である屈折率分布計測装置の構成を示す図。 本発明の実施例3である屈折率分布計測装置の構成を示す図。 実施例1〜3にて説明した屈折率分布計測方法を用いた光学素子の製造方法を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の実施例1である屈折率分布計測方法を実施する屈折率分布計測装置について説明する。本実施例では、被検物を、被検物よりも低く、互いに異なる屈折率を有する2種類の媒質(ここでは例として、空気と水とする)に浸してその透過波面を計測することにより、該被検物の内部屈折率分布を算出する。本実施例において、被検物は、例として、負のパワーを持つレンズ等の光学素子とする。
図1には、被検物40を空気(第1の媒質)中および水(第2の媒質)中に配置してその透過波面を計測するTalbot干渉計(計測部)の概略構成を示している。被検物40は、被検物ケース41内において空気又は水に浸される。空気と水の屈折率はいずれも被検物40の屈折率よりも低い。また、水の屈折率は、空気の屈折率よりも高い。
レーザ光源(例えば、He−Neレーザ)10から射出されたレーザ光は、ピンホール20を通過する際に回折される。ピンホール20の直径φは、回折光が理想球面波と見なせる程度に小さく、コリメータレンズ30の開口数(以下、NAと記す)とレーザ光源10の波長λとを用いて、以下の式を満たすように設計されている。
λが600nmであり、NAが0.3程度である場合は、ピンホール20の直径φは2μm程度でよい。
ピンホール20を通過したレーザ光は、第1のコリメータレンズ30および第2のコリメータレンズ31を通過することで収束光となる。被検物40を照明する光を生成する光学系をここでは、照明光学系という。本実施例では、ピンホール20、第1のコリメータレンズ30および第2のコリメータレンズ31によって照明光学系が構成される。
収束光となったレーザ光は、被検物ケース41内の空気又は水の中を通って被検物40に入射し、これを透過する。被検物ケース41内の媒質を通って被検物40に入射するレーザ光を参照光という。参照光21は、照明光学系からの光のうち実際に被検物40を透過する光のみを意味し、被検物ケース41や被検物40の形状によって反射される光等、被検物40を透過しない光は含まない。
被検物ケース41内の空気又は水と被検物40とを透過したレーザ光(透過光)は、概ね平行光となって2次元回折格子である直交回折格子50を通過する。そして、検出器である撮像素子(CCDセンサ又はCMOSセンサであり、以下、CCDという)60により撮像(計測)される。被検物40を透過した透過光のNAが小さい場合、回折格子50とCCD60間の距離Zが以下の式(2)で示されるTalbot条件を満たすと、CCD60上に回折格子50の偽解像が干渉縞として得られる。
ここで、Zは回折格子50とCCD60の間の距離を示し、ここではTalbot距離という。また、mは自然数であり、dは回折格子50の格子ピッチである。Zは回折格子50から被検物40の像面までの距離である。ただし、距離Zは回折格子50からCCD60に向かう方向を正としている。被検物40を透過した光が概ね平行光となっているときのTalbot距離Zは、式(2)においてZ→∞のときの値に相当する。回折格子50の格子ピッチdは、被検物40の収差の大きさに応じて決められる。
図2には、CCD60により撮像された画像を用いて、被検物40の内部屈折率分布GIを算出する処理の手順を示す。この算出処理は、図1に示したマクロコンピュータ等の演算ユニット(算出部)70によってコンピュータプログラムに従って行われる。
まず、図1(a)に示したように、被検物ケース41内に空気(図2には媒質1と記す)を満たし、該空気中(第1の媒質中)に被検物40を配置する(ステップS10)。
次に、被検物40を透過した後の参照光(透過光)が、被検物40に入射する前の参照光に比べてより平行光に近づくように、参照光21のNAを変更する(ステップS20)。参照光21のNAの変更は、CCD60で透過光の光量分布を見ながら、第2のコリメータレンズ31と被検物40との光軸方向の間隔を調整することで行うことができる。第2のコリメータレンズ31は、照明光学系を構成する光学素子のうち被検物40に最も近い光学素子に相当する。
ここで、参照光21のNAとは、照明光学系を透過した直後のNAではなく、媒質中のNAを意味する。透過光の光量分布の観察は、CCD60の代わりに、別途スクリーン等の散乱体を挿入して行ってもよい。透過光の光量分布の観察を行う代わりに、透過光が平行光に近づくように光学素子の配置を設計し、その設計値に基づいて第2のコリメータレンズ31と被検物40を配置してもよい。
そして、後述するステップAに従って、被検物ケース41内の媒質が空気である場合の波面収差(第1の波面収差)を算出する(ステップS30)。ステップAは、次の3つのステップにより構成される。
まず、被検物40が理想的な内部屈折率分布を有するとした場合のシミュレーション波面Wsimを計算する(ステップS31)。このステップは、ステップ10,20と同じ配置において、被検物40の内部に一様の屈折率分布を与えて、別途、透過波面を計算するステップである。このように屈折率が一様である被検物を、基準被検物という。つまり、シミュレーション波面Wsimは、基準被検物に対応する透過波面である。
図3(a)に示される被検物40内にある点(x,y)におけるWsimは、式(3)で表される。ここでは、式(3)を簡略化するために、被検物ケース41の壁の厚さを無視している。被検物ケース41の壁は、光を透過する材質(例えば、ガラス)である。
ただし、L1a(x,y)〜L1d(x,y)は、図3(b)に示される参照光の光線21aに沿った上記各構成要素間の幾何学的距離である。光線21aは、図3(a)に示す被検物40の内部のある点(x,y)を通る光線である。L(x,y)は、被検物40内における光線21aの光路の幾何学的長さ(距離)、すなわち光線21aに沿った被検物40の幾何学的厚みである。
(x,y)は、基準被検物を用いた光線追跡によって計算することができる。そこで、シミュレーション波面Wsimを計算する際に、任意の点のL(x,y)も算出しておく。Nは空気の屈折率であり、N(0,0)は、基準被検物の屈折率である。N(0,0)は、被検物40の中心座標(0,0)の屈折率を光軸方向に平均化したときの屈折率に相当する。なお、N(0,0)は、別の測定方法により調べる必要がある。
次に、図1(a)に示した計測装置において被検物40を空気に浸した状態(第1媒質中)での透過波面(第1の透過波面)W を計測する(ステップS32)。このステップには、CCD60による干渉縞の画像の取得と、不図示の処理回路による透過波面の画像回復処理とを含む。透過波面の画像回復処理(以下、波面回復という)は、FFT(高速フーリエ変換)法によって行う。FFT法による波面回復は、収差が干渉縞のキャリア縞を乱す性質を利用して、キャリア縞と収差とを分離する方法である。具体的には、干渉縞に2次元FFTを行い、周波数マップに変換する。
次に、周波数マップにおけるキャリア周波数の近傍部分のみを切り出して、キャリア周波数が原点になるように座標変換した上で、iFFT(逆高速フーリエ変換)を行う。これにより、複素振幅マップの位相項が求められる。その結果得られた位相マップが、透過波面となる。
は、図3(b)のL1a(x,y)〜L1d(x,y)を用いて、以下の式(4)のように表される。
N(x,y)は、被検物40の座標(x,y)における光線21aの進行方向に平均化された屈折率を示す。dL(x,y)は、光線21aの進行方向における被検物40の厚み誤差(形状誤差)成分を示す。式(3)と式(4)におけるL1a(x,y)〜L1d(x,y)とL(x,y)は同じ値を用いている。これは、屈折率分布がある場合と無い場合の光路の違いは無視できるほど小さいためである。
ステップAの最後に、ステップS31で求めたシミュレーション波面WsimとステップS32で求めた透過波面Wとの差分に相当する波面を計算する。その波面は、式(5)のようになる。
そして、式(6)に示す近似を行うことで、波面収差を算出する(ステップS33)。式(7)は、屈折率分布GIと波面収差との関係を示す。
以上が、本実施例の屈折率分布計測方法における第1の計測ステップであり、その計測結果として波面収差が得られる。
次に、図1(b)に示すように、被検物ケース41に水(図2には媒質2と記す)を満たした状態で、水中(第2の媒質中)に被検物40を配置する(ステップS40)。続いて、ステップS20と同様にして、被検物40を透過した後の参照光(透過光)が、被検物40に入射する前の参照光に比べてより平行光に近づくように、被検物40に入射する参照光21のNAを変更する(ステップS50)。水の屈折率が空気の屈折率よりも大きいため、第2のコリメータレンズ31と被検物40との間の光軸方向間隔は、被検物40を水に浸した場合の方が空気に浸した場合よりも短くなる。
次に、水に浸した被検物40が理想的な内部屈折率分布を有する場合のシミュレーション波面Wsimを計算する(ステップS31)。そして、被検物40を水に浸した状態(第2媒質中)で透過波面(第2の透過波面)を計測し(ステップS32)、シミュレーション波面Wsimと透過波面Wとの差分に相当する波面収差(第2の波面収差)を求める(ステップS33)。式(8)に、波面収差を示す。
式(8)中のNは水の屈折率であり、L(x,y)は、被検物40内における光線21aの光路の幾何学的長さ(距離)、すなわち光線21aに沿った被検物40の幾何学的厚みである。L(x,y)も、シミュレーション波面Wsimを計算する際に、光線追跡によって計算できる。以上が、本実施例の屈折率分布計測方法における第2の計測ステップであり、その計測結果として波面収差が得られる。
上述したように、第1および第2の計測ステップのそれぞれにおいて、透過光が平行光に近づくように参照光のNAを設定(変更)している。このため、被検物40における光軸上の中心部から離れた周辺部でのある点(同一点)の座標を(x,y)とするとき、必然的にL(x,y)とL(x,y)は異なる値をとる。つまり、第1の媒質および点(x,y)を通る光線21aを第1の光線とし、第2の媒質および点(x,y)を通る光線21aを第2の光線とするとき、これら第1および第2の光線の進行方向(光軸に対する傾き)は互いに異なる。さらに言い替えれば、第1および第2の光線の光路は、被検物40内の点(x,y)において互いに交差する。
このように、本実施例では、第1および第2の計測ステップにおいて、参照光のNAを変更して、第1および第2の光線の進行方向を互いに異ならせる。これにより、各計測ステップにおいて、被検物40を透過した後の参照光(透過光)を被検物40に入射する前の参照光に比べて平行光に近づけるようにしている。
なお、本実施例にいう「透過光を平行光に近づける」とは、透過光が平行光であることが望ましいが、平行光でなくてもよいことを意味する。すなわち、わずかに発散又は収束する光であってもよい。この場合、透過光のうち、透過波面計測上の有効光束径(有効径)における光軸側(中心側)の5割以内の光が平行光となることが望ましい。
次に、以下の式(9)により、式(7)により得られた第1の波面収差と式(8)により得られた第2の波面収差から、被検物40の形状誤差成分dL(x,y)を除去する。これにより、被検物40の内部屈折率分布GIを抽出することができる。
ここで、Leff(x,y)は、第1および第2の光線に沿った被検物40の幾何学的厚みであるL(x,y)とL(x,y)から得られる実効的な被検物40の厚み(実効的厚み)である。L(x,y)とがL(x,y)と等しい、すなわち第1および第2の光線の進行方向(傾き)が一致するときは、Leff(x,y)はL(x,y)およびL(x,y)と等しくなる。
このように、被検物40の実効的厚みLeff(x,y)は、光線追跡で得られたL(x,y)とL(x,y)を用いて算出できる。
最後に、ステップS30およびステップS60にて得られた第1および第2の透過波面W,Wと、Leff(x,y)とを用いて、被検物40の内部屈折率分布GIを算出する(ステップS70)。
被検物40からの透過光を平行光に近づけるために行われるステップS20とステップS50は、測定装置における様々な幾何学的誤差によって生じる被検物40の屈折率分布の測定誤差を下げる効果を有する。例えば、CCD60に配置誤差があった場合の屈折率分布測定への影響を以下に述べる。
図4には、CCD60の配置位置が60aから60bにずれた場合の光路長の変化を示している。図4(a)は透過光のNAが大きい場合を、図4(b)は透過光のNAが小さい場合をそれぞれ示している。ΔL1d(x,y)は、CCD60の配置誤差によって生じる光線21aの光路長の変化量である。このとき、ΔL1d(x,y)とΔL1d(0,0)の差分が屈折率分布に測定誤差として加算される。屈折率分布の測定誤差は、透過光のNAが大きくなるにつれて増加(NAが小さくなるにつれて減少)し、透過光が完全な平行光である場合は0となる。
屈折率分布の測定誤差と透過光のNAとの関係は、CCD60だけではなく、第2のコリメータレンズ31と被検物40との間隔、被検物40の厚み、被検物ケース41の壁の厚みおよび被検物ケース41の壁と被検物40との間隔にも当てはまる。また、被検物40と回折格子50との間隔、Talbot距離および回折格子の周期の誤差にも当てはまる。
図5は、透過光のNAと屈折率分布の測定誤差との関係を、次のようなシミュレーション方法によって求めた結果を示している。
まず、ある屈折率分布(例えば、光軸上の中心から周辺に向かって二次関数的に変化する屈折率分布)を有する被検物を考える。次に、図1のように各光学素子を配置し、第2のコリメータレンズ31と被検物40との間隔を調整して、被検物40からの透過光のNAをある値(例えば、NA=0)に設定する。
そして、各光学素子に独立に配置誤差を与え、それぞれの屈折率分布を算出する。この屈折率分布は誤差を含んだ値になる。配置誤差が無い理想配置の場合の屈折率分布も別途算出しておき、配置誤差を与えた場合のそれぞれの屈折率分布との差分をとる。
このシミュレーション方法によって、例えばCCD60に配置誤差を与えた場合の上記ΔL1d(x,y)とΔL1d(0,0)の差分に相当する量としての屈折率分布の誤差を算出することができる。さらに、各光学素子の場合において計算した差分量のルート二乗和をとることで、計測装置の屈折率分布の誤差(縦軸)を算出できる。同様の計算を、他のNAについても行い、横軸をNAとし、縦軸を計測装置の屈折率分布の誤差としてプロットすることで、図5のグラフが得られる。
また、図5は、被検物40からの透過光のNAが小さくなるにつれて屈折率分布の測定誤差が減少していくことを示している。NAが0.2以下になると、NAに対する屈折率分布の誤差の勾配が小さくなり、NAが0(平行光)のときに測定誤差が最小値となることがわかる。このため、被検物40からの透過光をできるだけ平行光に近づけることで、高精度な屈折率分布計測が可能となる。
図6は、球面収差が大きい被検物からの透過光を示している。球面収差が大きい場合、図6(a)に示すように、NAを0にすると被検物40の中心付近を通る光線が互いに交差する場合がある。このとき、CCD60で受光した光線が被検物40のどこを通ってきた光線かを判別することができない。このため、被検物40の球面収差が大きい場合は、図6(b)に示すように、被検物40の中心部付近を通った透過光が平行光に近づくようにこのため、被検物40の球面収差が大きい場合は、図6(b)に示すように、被検物40の中心部付近を通った透過光が平行光に近づくように照明光学系の配置を調整すればよい。例えば、前述したように、透過光のうち有効径における光軸側(中心側)の5割以内の光が平行光となるように照明光学系の配置を調整すればよい。
ただし、上述した図5より、少なくともNAに対する屈折率分布誤差の勾配が小さくなるようにNAを0.2以下として、屈折率分布を高精度に計測できるようにするのが望ましい。
以下、被検物40からの透過光を平行光に近づけることの計測精度上でのメリットについて説明する。
前述したように、第1および第2の計測ステップのそれぞれにおいて被検物40からの透過光を平行光に近づけることで、第1および第2の光線は、被検物40内の互いに異なる光路を辿る。このため、被検物40内の第1および第2の光線の光路におけるN(x,y)の値も互いに異なる。第1の光線の進行方向での屈折率をN(x,y)とし、第2の光線の進行方向での屈折率をN(x,y)+ΔN(x,y)とすると、ΔN(x,y)に起因する内部屈折率分布GIの測定誤差ΔGIは、次の式(10)によって表される。
式(10)の誤差ΔGIを低減するには、ΔN(x,y)を小さくする必要がある。ΔN(x,y)は第1の光線の光路と第2の光線の光路とが離れるにつれて大きくなる。例えば、第1および第2の光線が通る同一点の座標(x,y)が被検物40の前面上あるいは後面上に存在するときに、第1の光線の光路と第2の光線の光路とが互いに最も離れるため、ΔN(x,y)は最大となる。逆に、座標(x,y)が被検物40の前面と後面の間の中間付近に存在するとき、両光路は互いに近づくため、ΔN(x,y)は減少する。
そこで、それぞれの光路の差が特に大きくなる被検物40の周辺部において、被検物40内のそれぞれの光路が互いにできるだけ近づくように、参照光21の有効径を調整すればよい。最適な有効径は、それぞれの媒質中で周辺光線の光線追跡を行い、被検物内の光路の座標から探すことができる。その有効径を計測に適用するには、例えば、ピンホールと被検物の間にダイアフラムを設置して参照光21の光束径を調整すればよい。また、参照光の有効径を調整する代わりに、透過光の有効径、つまり透過波面Wの解析領域を調整してもよい。
式(10)の誤差ΔGIは、被検物40内での第1および第2の光線の光路(進行方向)を一致させれば0になる。しかしながら、被検物40内での第1および第2の光線の光路を一致させることは、被検物40からの透過光を平行光から遠ざける方向に作用し、該透過光を平行光に近づけることに反することになる。そして、透過光のNA(つまり透過光が平行光から遠ざかること)に起因する誤差の方が、式(10)に示す誤差よりも大きい。このことから、被検物40からの透過光を平行光に近づけることは、被検物40内での第1および第2の光線の光路を一致させることに比べて、計測精度の向上により効果がある。
実施例1では、被検物40を照明する照明光学系のうち被検物40に最も近い光学素子の位置(該光学素子と被検物40との間隔)を調整することで参照光のNAを変更する場合について説明した。これに対し、本発明の実施例2では、照明光学系のうち被検物40に最も近い光学素子を交換することによって、参照光のNAを変更する。
図7には、本実施例の計測装置の構成を示す。被検物40は負のパワーをもつレンズ等の光学素子である。また、2種類の媒質は、水(第1の媒質)とオイル(第2の媒質)である。
レーザ光源10から射出されたレーザ光は、ピンホール20を通ることで理想球面波となる。レーザ光は、第1および第2のコリメータレンズ30,31(31′)を介して収束光に変換される。第2のコリメータレンズ31(31′)は、本実施例でも被検物40を照明する照明光学系の被検物40に最も近い光学素子であり、交換が可能である。収束光は、被検物ケース41内に配置された被検物40を通過する。被検物40を透過した光(透過光)は、実施例1と同様に概ね平行光となる。そして、透過光の透過波面が、波面計測センサであるTalbot干渉計(回折格子50およびCCD60)により計測される。
まず、図7(a)に示したように、被検物ケース41内に水を満たした状態で水中(第1の媒質中)に被検物40を配置する(図2のステップS10)。次に、被検物40からの透過光が平行光に近づくように、適当なFナンバーおよび口径を有する第2のコリメータレンズ31をセットする(ステップS20)。例えば、被検物40からの透過光が発散光となっている場合は、Fナンバーが小さく、口径が大きい第2のコリメータレンズ31に交換すればよい。この第2のコリメータレンズ31の選択は、計測装置において透過光の光量分布を観察しながら行えばよい。光量分布の観察の代わりに、予め透過光が平行光に近づくように光学素子の配置を設計し、その設計値に基づいて第2のコリメータレンズ31を選択してもよい。
そして、被検物ケース41内の媒質が水である場合の第1の波面収差を、実施例1と同様の手順(ステップA)で求める(ステップS30)。
次に、図7(b)に示すように、被検物ケース41内にオイルを満たした状態で、オイル中(第2の媒質中)に被検物40を配置する(ステップS40)。オイルの屈折率は、水の屈折率と異なる。そして、被検物40からの透過光が平行光に近づくように、第2のコリメータレンズ31を、適当なFナンバーおよび口径を有する第2のコリメータレンズ31′に交換する(ステップS50)。例えば、オイルの屈折率が水の屈折率よりも高い場合には、第2のコリメータレンズ31よりもFナンバーが大きく、口径が小さい第2のコリメータレンズ31′を用いればよい。
次に、ステップAにより、被検物ケース41内の媒質がオイルの場合の第2の波面収差を求める(ステップS60)。
最後に、式(9)を用いて、被検物40の実効的厚みを計算し、さらに被検物40の内部屈折率分布GIを算出する(ステップS70)。
実施例1,2では、被検物40を照明する照明光学系のうち被検物40に最も近い光学素子の位置を調整したり該光学素子を交換したりすることで参照光のNAを変更する場合について説明した。これに対し、本発明の実施例3では、被検物ケース41内の媒質の屈折率を調整することによって、参照光のNAを変更する。
図8には、本実施例の計測装置の構成を示す。被検物40は、正のパワーを有するレンズ等の光学素子である。
レーザ光源10から射出されたレーザ光は、ピンホール20を通ることで理想球面波となる。レーザ光は、第1および第2のコリメータレンズ30,31を介して収束光に変換される。収束光は、一度集光した後に発散光となる。発散光は、被検物ケース41内に配置された被検物40を通過し、該被検物40を透過した光(透過光)は概ね平行光となる。そして、その透過波面が波面計測センサであるシャックハルトマンセンサ61により計測される。被検物40が正のパワーを有する光学素子である場合、第1および第2のコリメータレンズ30,31を介さずに、ピンホール20からの発散光を直接、被検物40に入射させてもよい。
まず、被検物ケース41内に被検物40を設置する。そして、被検物40からの透過光が平行光に近づくように、適当な屈折率を有する第1の媒質を被検物ケース41内に入れる(図2のステップS10,S20)。例えば、被検物ケース41内に第1の媒質を入れたときの透過光が発散光であった場合には、より高い屈折率を有する第1の媒質に入れ替える。また、被検物ケース41内に第1の媒質を入れたときの透過光が収束光であった場合は、より低い屈折率を有する第1の媒質に入れ替えればよい。この媒質の入れ替えは、計測装置において透過光の光量分布を観察しながら行えばよい。光量分布の観察の代わりに、予め透過光が平行光に近づくように光学素子の配置を設計し、その設計値に基づいて第1の媒質を選択してもよい。
図8(a)は、被検物40からの透過光が平行光に近づくように選択された第1の媒質がエタノールである場合を示している。そして、被検物ケース41内の媒質がエタノールの場合の第1の波面収差を、実施例1と同様の手順(ステップA)で求める(ステップS30)。
次に、被検物ケース41内に被検物40を配置し、透過光が平行光に近づくように、適当な屈折率を有する第2の媒質を被検物ケース41内に入れる(ステップS40,S50)。第2の媒質の屈折率は、第1の媒質の屈折率と異なる。しかし、第2のコリメータレンズ31と被検物40との光軸方向の間隔を変えない場合は、必然的に第1の媒質と第2の媒質の屈折率は近い値をとる。第1および第2の媒質は、同じ材料の温度を調整することで屈折率を変えたものでもよい。
図8(b)は、第2の媒質が水の場合を示している。そして、ステップAに従って、被検物ケース41内の媒質が水の場合の第2の波面収差を求める(ステップS60)。
最後に、式(9)を用いて、被検物40の実効的厚みを計算し、さらにその内部屈折率分布GIを算出する(ステップS70)。
実施例1〜3にて説明した屈折率分布計測装置(屈折率分布計測方法)によって計測された結果を、レンズ等の光学素子の製造方法にフィードバックすることも可能である。図9には、モールド成形を利用した光学素子の製造方法の例を示している。
図9において、ステップS200は光学素子を設計するステップであり、設計者が光学設計ソフト等を用いて光学素子を設計する。
ステップS210は、ステップS200で設計された光学素子に基づいて、光学素子をモールド成形するための金型を設計・加工するステップである。
ステップS220は、ステップS210で加工された金型を用いて、光学素子をモールド成形するステップである。
ステップS230は、ステップS220で成形された光学素子の形状を計測し、その精度を評価するステップである。ステップS230にて評価された形状が、要求する精度を満足しなかった場合、ステップS240にて金型の補正量が算出され、ステップS210で再度金型を加工する。
ステップS250は、ステップS230で所望の形状精度を満足していた光学素子の光学性能を評価するステップである。ステップS250では、図2で説明したような屈折率分布算出フローを実行し、その結果を用いて光学素子の光学性能を評価する。ステップS250にて評価された光学性能が、要求する仕様に達しなかった場合は、ステップS260にて光学面の補正量が算出され、その結果を用いてステップS200で再度、光学素子を設計する。
ステップS270は、ステップS250で所望の光学性能を実現できた光学素子の製造条件で、光学素子を量産するステップである。
本実施例の光学素子の製造方法により、光学素子の内部屈折率分布を高精度に計測することができるので、高屈折率硝材を用いた光学素子であっても、モールド成形で精度良く量産することが可能になる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
被検物の内部屈折率分布を高精度に計測できる計測方法および計測装置を提供できる。
10 レーザ光源
21 参照光
40 被検物
41 被検物ケース
60 CCD

Claims (3)

  1. 被検物の屈折率よりも低い屈折率を有する第1の媒質中に前記被検物を配置し、前記被検物に参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第1の計測ステップと、
    前記被検物の屈折率よりも低く、かつ前記第1の媒質の屈折率とは異なる屈折率を有する第2の媒質中に前記被検物を配置し、前記被検物に前記参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第2の計測ステップと、
    該第1および第2の計測ステップの計測結果を用いて前記被検物の屈折率分布を算出する算出ステップとを有し、
    前記第1および第2の計測ステップにおいて前記被検物に入射する前記参照光のうち、前記被検物における光軸上の中心部から離れた周辺部に入射して該被検物の同一点を通る光線をそれぞれ第1の光線および第2の光線とするとき、前記被検物を透過した後の前記参照光が前記被検物に入射する前の前記参照光に比べて平行光に近づくように前記第1および第2の光線の進行方向を互いに異ならせて前記第1および第2の透過波面を計測し、
    前記算出ステップにおいて、
    前記第1の透過波面の計測結果と、特定の屈折率分布を有する基準被検物が前記第1の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第1の波面収差を算出し、
    前記第2の透過波面の計測結果と、前記基準被検物が前記第2の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第2の波面収差を算出し、
    前記第1および第2の光線のそれぞれに沿った前記被検物の幾何学的厚みを用いて該被検物の実効的厚みを算出し、
    前記第1および第2の波面収差と前記実効的厚みとを用いて前記被検物の屈折率分布を算出することを特徴とする屈折率分布計測方法。
  2. 光学素子をモールド成形する成形ステップと、
    前記光学素子を評価する評価ステップとを有し、
    前記評価ステップにおいて、請求項1に記載の計測方法を用いて前記光学素子の屈折率分布を計測することを特徴とする光学素子の製造方法。
  3. 被検物の屈折率よりも低い屈折率を有する第1の媒質中に前記被検物を配置し、前記被検物に参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第1の計測、および前記被検物の屈折率よりも低く、かつ前記第1の媒質の屈折率とは異なる屈折率を有する第2の媒質中に前記被検物を配置し、前記被検物に前記参照光を入射させて該被検物の透過波面を計測する第2の計測を行う計測部と、
    前記第1および第2の計測の結果を用いて前記被検物の屈折率分布を算出する算出部とを有し、
    前記第1および第2の計測において前記被検物に入射する前記参照光のうち、前記被検物における光軸上の中心部から離れた周辺部に入射して該被検物の同一点を通る光線をそれぞれ第1の光線および第2の光線とするとき、
    前記計測部は、前記被検物を透過した後の前記参照光が前記被検物に入射する前の前記参照光に比べて平行光に近づくように前記第1および第2の光線の進行方向を互いに異ならせて前記第1および第2の透過波面を計測し、
    前記算出部は、
    前記第1の透過波面の計測結果と、特定の屈折率分布を有する基準被検物が前記第1の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第1の波面収差を算出し、
    前記第2の透過波面の計測結果と、前記基準被検物が前記第2の媒質中に配置された場合の透過波面との差分である第2の波面収差を算出し、
    前記第1および第2の光線のそれぞれに沿った前記被検物の幾何学的厚みを用いて該被検物の実効的厚みを算出し、
    前記第1および第2の波面収差と前記実効的厚みとを用いて前記被検物の屈折率分布を算出することを特徴とする屈折率分布計測装置。
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