JP4968213B2 - フレックス燃料機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明はガソリンとアルコールとを任意の割合で混合したアルコール含有燃料を使用可能なフレックス燃料機関の制御装置に関する。
一般にガソリン機関の制御装置にあっては、排気の酸素濃度に対応する値を出力する酸素濃度検出手段を排気通路に設け、この酸素濃度検出手段の出力値に基づいて燃料噴射量を増減させる空燃比フィードバック制御を実行するようにしている。そして、この空燃比フィードバック制御を通じて混合気の空燃比が理論空燃比近傍に維持されるように燃料噴射量を制御する。また、こうした空燃比フィードバック制御にあっては、燃料噴射弁の特性及び酸素濃度検出手段の検出誤差の経時変化、またこれらの個体差等に起因する空燃比の定常的なずれを補正すべく、燃料噴射量を補正する補正量として空燃比学習値を設定し、この空燃比学習値を空燃比の定常的なずれの大きさに基づいて増減させるようにしている。
こうしたガソリン機関に対して、近年、ガソリンはもとよりガソリンとアルコールとを任意の割合で混合したアルコール含有燃料を使用可能なフレックス燃料機関が注目されている。こうしたフレックス燃料機関において燃料として使用されるアルコールの理論空燃比はガソリンの理論空燃比よりも小さい。そのため、フレックス燃料機関にあっては、アルコール含有燃料を使用する際にはガソリンを燃料として使用する場合よりも燃料のアルコール濃度に対応して設定される補正量の分だけ燃料噴射量を増量させるようにしている。燃料タンク内の燃料のアルコール濃度は給油が行われる度に変化するため、フレックス燃料機関の制御装置にあっては、燃料タンク内の燃料のアルコール濃度を推定し、推定されるアルコール濃度に対応する燃料噴射量の補正量を設定する必要がある。
燃料のアルコール濃度を推定してそれに対応する補正量を設定する手段としては、燃料タンク内や燃料通路内に燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサを設け、このアルコール濃度センサによって検出されるアルコール濃度に基づいて補正量を設定する方法が一般に知られている。これに対して特許文献1には、上述のように空燃比フィードバック制御に使用されている空燃比のずれの大きさに基づいて上記補正量に相当するアルコール濃度学習値を増減させるものが記載されている。具体的には、燃料タンク内に設けられた燃料残量検出手段によって燃料が増量されたことが検出されると、これに基づいて給油が行われた旨の給油判定を行う。そして、こうして給油判定がなされたことを条件に、空燃比センサの出力値に基づいて推定される理論空燃比からの空燃比のずれがアルコール濃度の変化に起因するものであるとしてこのずれの大きさの分だけアルコール濃度学習値を増減するアルコール濃度学習制御を実行する。そして、こうして更新されるアルコール濃度学習値の大きさに対応する分だけ燃料噴射量を増大させるようにしている。尚、アルコール濃度学習値の更新が完了すると、アルコール濃度学習制御が終了され、通常の空燃比フィードバック制御が実行される。そして、上述したように空燃比のずれが燃料噴射弁の特性及び空燃比センサの検出誤差の経時変化、またこれらの個体差等に起因するものであるとしてこのずれの大きさに基づいて空燃比学習値が更新されるようになる。
すなわち、こうした構成を採用すれば、給油判定の有無に応じて空燃比のずれがアルコール濃度の変化に起因するものであるか否かを判定することができるようになる。そして、アルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ等を新たに設けることなくこの判定に基づいて空燃比のずれに対応して空燃比学習値を更新するかアルコール濃度学習値を更新するかを切り替えて空燃比センサの出力値に基づいて燃料のアルコール濃度に対応した補正量としてアルコール濃度学習値を設定ことができるようになる。
特開2003‐120363号公報
ところが、上記のように燃料残量検出手段の検出値に基づいて給油判定を行い、給油判定がなされていることを条件にアルコール濃度学習制御を実行する構成を採用した場合には、燃料残量検出手段にスタック等の故障が発生したときに実際には燃料タンク内の燃料が増量されているにも拘わらず、給油判定がなされなくなってしまう。そして、実際には給油に伴って燃料タンク内のアルコール濃度が変化しているにも拘わらず、アルコール濃度学習制御が実行されなくなり、燃料のアルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して空燃比学習値が誤って更新されてしてしまう。その結果、空燃比学習値が燃料噴射弁の特性や、空燃比センサの検出誤差の経時変化等の実情とかけ離れたものになってしまう。また、アルコール濃度学習値が更新されなくなるため、燃料噴射量の制御が適切に行われなくなり、ひいては排気性状の悪化やドライバビリティの悪化を招くおそれがある。
この発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は燃料残量検出手段の故障等により給油判定が正常に行われなくなってしまった場合であっても、空燃比学習値の誤学習の発生を抑制して適切なアルコール濃度学習値を設定することのできるフレックス燃料機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、排気の酸素濃度に対応する値を出力する酸素濃度検出手段と、燃料タンク内の燃料の量を検出する燃料残量検出手段と、検出される燃料の量が増大したことに基づいて給油判定を行う給油判定手段とを備え、給油判定がなされていないときには前記酸素濃度検出手段の出力値に基づいて推定される理論空燃比からの空燃比のずれに応じて空燃比学習値を更新する一方、給油判定がなされたときにはアルコール濃度学習値の更新が完了するまで前記空燃比学習値の更新を禁止して前記空燃比のずれに応じてアルコール濃度学習値を更新するアルコール濃度学習制御を実行し、こうして更新される空燃比学習値及びアルコール濃度学習値に基づいて燃料噴射量を補正して空燃比を理論空燃比に近づけるように燃料噴射量を制御する空燃比フィードバック制御を実行するフレックス燃料機関の制御装置において、前回のアルコール濃度学習値の更新完了からの前記空燃比学習値の変化量が所定量以上になったときには、給油判定がなされていなくても空燃比学習値の更新を禁止して前記アルコール濃度学習制御を強制的に実行するとともに、それまでに更新された空燃比学習値を無効化して同空燃比学習値を前回のアルコール濃度学習値の更新完了時の値に再設定することをその要旨とする。
空燃比学習値は燃料噴射弁の特性や酸素濃度検出手段の検出誤差の経時変化、またこれらの個体差等に起因する空燃比の定常的なずれを補正するための値である。こうした燃料噴射弁の特性や酸素濃度検出手段の検出誤差の経時変化、またこれらの個体差等に起因する空燃比の定常的なずれ量は、アルコール濃度の変化に起因する空燃比のずれ量の変化と比較して小さい。そのため、給油が行われておらず、燃料タンク内の燃料のアルコール濃度が変化していないときには、空燃比フィードバック制御を通じて更新される空燃比学習値の変化量は小さなものとなる。
一方で、アルコール濃度の異なる燃料が給油されることによって燃料のアルコール濃度が変化した場合には、アルコール濃度の変化に伴って理論空燃比が大幅に変化する。そのため、燃料残量検出手段の故障等により給油判定が正常になされず、アルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して空燃比学習値が誤学習されるときには、その変化量は大きなものとなる。
すなわち、空燃比学習値の変化量が所定量以上になったときには、これに基づいて燃料のアルコール濃度の変化に起因して空燃比学習値が誤学習されていることを推定することができる。上記請求項1の構成によれば、こうした推定に基づいて空燃比学習値の誤学習によって更新された分を無効化して誤学習の影響による不都合の発生を抑制するとともに、アルコール濃度学習制御を強制的に実行して変化したアルコール濃度に対応するようにアルコール濃度学習値を適切に更新することができるようになる。要するに上記請求項1に記載の発明によれば、燃料残量検出手段の故障等により給油判定が正常に行われなくなってしまった場合であっても、空燃比学習値の誤学習による影響を抑制して適切なアルコール濃度学習値を設定することができるようになる。
尚、空燃比学習値の誤学習を判定する閾値としての上記所定量は、予め行う実験等の結果に基づいて空燃比学習値の変化量に基づいてアルコール濃度の変化に起因する空燃比学習値の誤学習と、正常な空燃比学習値の更新とを判別することができる大きさの値に設定すればよい。
また請求項1に記載の構成では、アルコール濃度学習値の更新完了時にそのときの空燃比学習値を記憶するようにして前回のアルコール濃度学習値の更新完了時からの空燃比学習値の変化量が所定量以上になったか否かを監視するようにしている。そして、こうした請求項1に記載の構成によれば、前回のアルコール濃度学習値の更新完了時からの空燃比学習値の変化量が所定量以上になったときには、強制的にアルコール濃度学習制御を実行するとともに、空燃比学習値の値を前回のアルコール濃度学習値の更新完了時の値に再設定することにより、それまでの誤学習によって更新された空燃比学習値を無効化することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のフレックス燃料機関の制御装置において、前記空燃比学習値の変化量が所定量以上になったことに基づいて前記燃料残量検出手段に異常が生じている旨の異常判定を行うことをその要旨とする。
燃料のアルコール濃度が変化するのは、給油が行われたときである。そのため、燃料残量検出手段が正常に機能している場合には燃料のアルコール濃度が変化する際に燃料残量検出手段によって燃料の残量の増大が検出され、給油判定がなされることとなる。これに対して、給油判定がなされていないにも拘わらず、空燃比学習値が大きく変化した場合には、燃料残量検出手段が正常に機能しておらず、上述したように給油によるアルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して空燃比学習値が誤学習されていることが推定される。上記請求項に記載の構成にあっては、空燃比学習値の変化量が所定量以上になったときには、これに基づいて燃料残量検出手段に異常が生じている旨の異常判定を行うようにしている。そのため、上記請求項に記載の構成によれば、空燃比学習値の変化量を監視することにより燃料残量検出手段の異常判定を行うことができるようになり、この異常判定に基づいて燃料残量検出手段の交換や修理を促すことができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のフレックス燃料機関の制御装置において、前記空燃比フィードバック制御は機関吸入空気量に基づいて区分された機関運転領域毎に空燃比学習値を更新するものであり、現在の機関吸入空気量に対応する空燃比学習値を読み込んで同空燃比学習値と前記アルコール濃度学習値とに基づいて燃料噴射量を補正することをその要旨とする。
上記請求項に記載の構成のように、機関運転領域毎に空燃比学習値を更新する構成を採用している場合には、給油による空燃比学習値の誤学習が発生した場合には給油直後に更新された特定の機関運転領域に対応する空燃比学習値のみが誤学習により大幅に変化することとなる。その結果、他の機関運転領域に対応する空燃比学習値とこの空燃比学習値との乖離が大きくなり、その後の運転中に機関運転領域が変化して燃料噴射量の補正に使用される空燃比学習値が切り替わる際に燃料噴射量が大きく変化してトルクが大幅に変動するようになってしまう。そのため、このように機関運転領域毎に空燃比学習値を更新するような空燃比フィードバック制御を実行する構成を採用している場合には、特に空燃比学習値の誤学習に起因するドライバビリティの悪化が顕著なものとなる。そこで、このように機関運転領域毎に空燃比学習値を更新する空燃比フィードバック制御を実行するフレックス燃料機関の制御装置にあっては、上記請求項1又は2に記載の発明を適用して空燃比学習値の誤学習に起因する不都合の発生を抑制することが特に望ましい。
以下、この発明をV型8気筒のフレックス燃料機関を統括的に制御する電子制御装置に具体化した一実施形態について、図1〜3を参照して説明する。図1は本実施形態にかかる電子制御装置100と、その制御対象である内燃機関10の概略構成を示す模式図である。尚、内燃機関10は、ガソリンはもとよりガソリンとアルコール(例えば、エタノール)とを任意の割合で混合したアルコール含有燃料を使用可能なフレックス燃料機関である。
図1に示されるように内燃機関10は、V字型に配列された気筒列を有するV型内燃機関である。内燃機関10の各バンク11L,11Rには吸気通路20と排気通路30とがそれぞれ接続されている。図1に示されるように吸気通路20は、内燃機関10の手前で分岐してこれら各バンク11L,11Rにそれぞれ接続されている。吸気通路20の上流側の部位にはモータ22によってその開度が制御され、吸入空気量GAを調量するスロットルバルブ21が設けられている。また、吸気通路20のスロットルバルブ21よりも上流側の部位には吸入空気量GAを検出するエアフロメータ50が設けられている。
また、図1に示されるように各バンク11L,11Rにおける吸気通路20が接続されている部位には、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁12がそれぞれ設けられている。これら燃料噴射弁12には、燃料タンク40内に貯留された燃料が燃料ポンプ41によって供給される。尚、燃料タンク40内には燃料の残量を検出する燃料レベルゲージ51が設けられている。
図1の下方に示されるように各バンク11L,11Rに接続された排気通路30には、排気に含まれる炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物(以下、それぞれHC、CO、NOxと記載する)を互いに反応させて排気を清浄化する三元触媒が担持された排気浄化触媒31が設けられている。三元触媒にあっては、理論空燃比近傍の空燃比に調整された混合気が内燃機関10の燃焼室内で燃焼したときにHC並びにCOと、NOxとの間の酸化還元反応が最も効率的に行われるようになり、HC、CO、NOxの3成分に対する浄化効率がともに高くなる。すなわち、三元触媒が担持された排気浄化触媒31によって効率的に排気を浄化するためには、混合気の空燃比を理論空燃比近傍に調整する必要がある。
内燃機関10を統括的に制御する電子制御装置100には、エアフロメータ50、燃料レベルゲージ51の他に、機関回転速度NEを検出する回転速度センサ52、スロットルバルブ21の開度であるスロットル開度TAを検出するスロットル開度センサ53、アクセル操作量ACCPを検出するアクセルポジションセンサ54、車速SPDを検出する車速センサ55等が接続されている。
また、図1の下方に示されるように排気通路30における排気浄化触媒31よりも排気上流側の部位には排気浄化触媒31に導入される排気の酸素濃度に比例した電圧値を出力する空燃比センサ56がそれぞれ設けられている。これらの各空燃比センサ56も電子制御装置100に接続されており、排気の酸素濃度に対応する出力値が電子制御装置100に取り込まれる。
電子制御装置100は、これら各種センサ50〜56からの出力信号を取り込んで各種演算を行い、内燃機関10を統括的に制御する。具体的には、機関回転速度NE、吸入空気量GA、車速SPD、アクセル操作量ACCPに基づいてガソリンを噴射する場合を基準とした基本燃料噴射量QBASEを算出する。そして、この基本燃料噴射量QBASEに対して後述する空燃比学習値FG及びアルコール濃度学習値ALCに基づく補正を行い、最終的な燃料噴射量Qを算出する。例えば、空燃比学習値FG、アルコール濃度学習値ALC等の補正値を基本燃料噴射量QBASEに乗じることにより、最終的な燃料噴射量Qを算出する。
空燃比学習値FGは、燃料噴射弁12の特性や空燃比センサ56の検出誤差の経時変化、またこれらの個体差等に起因する空燃比の定常的なずれを補正するための値である。空燃比学習値FGは、従来から知られている空燃比フィードバック制御を通じて空燃比センサ56の出力値に基づいて推定される空燃比の理論空燃比からのずれに対応して更新される。具体的には空燃比センサ56の出力値が理論空燃比に対応する値よりも大きいときに増大され、理論空燃比に対応する値よりも小さいときに減少される。
尚、本実施形態では、空燃比学習値FGを吸入空気量GAの大きさに基づいて区分された5つの機関運転領域AR(0)〜AR(4)毎に空燃比学習値FG(0)〜FG(4)として学習するようにしている。具体的には、アイドル運転状態に対応する機関運転領域をAR(0)として設定しており、これに対応する空燃比学習値をFG(0)としている。そして、機関運転領域AR(1)〜AR(4)は括弧内の数字が大きくなるほど吸入空気量GAが大きい機関運転領域であることを示しており、これらに対応する空燃比学習値FG(1)〜FG(4)にはその括弧内に対応している機関運転領域と同一の数字を付している。尚、以下の説明ではこれらの空燃比学習値FG(0)〜FG(4)を特に区別しない場合、空燃比学習値FGとして説明する。
ガソリンとアルコールとでは単位量あたりの炭素原子の含有量が異なる。そのため、燃料に含まれるアルコールの濃度が変化すると、これに伴って同量の燃料を含む混合気を燃焼させた場合であっても排気の酸素濃度が変化する。その結果、燃料噴射量が等しい場合であっても空燃比センサ56によって検出される酸素濃度が変化して空燃比フィードバック制御を通じて推定される空燃比と理論空燃比とのずれ量が変化するようになる。
この点を考慮して本実施形態では、アルコール濃度学習値ALCを空燃比センサ56の出力値に基づいて推定される空燃比の理論空燃比からのずれ量に基づいて更新するアルコール濃度学習制御を実行するようにしている。具体的には、このアルコール濃度学習制御にあっては、ガソリンを基準にした場合の理論空燃比からの空燃比のずれの大きさに基づいてこのずれが大きいときほど燃料のアルコール濃度が高いとしてアルコール濃度学習値ALCを大きな値に更新する。
尚、このアルコール濃度学習制御は、基本的に燃料タンク40への燃料補給が行われたことを判定する給油判定がなされたときに空燃比学習値FGの更新を禁止した上で実行される。給油判定は、燃料レベルゲージ51によって検出される燃料の残量が増大したことに基づいてなされ、本実施形態にあっては具体的には燃料レベルゲージ51によって検出される燃料の残量が所定量B以上増大したことに基づいて給油判定がなされるようになっている。
こうした給油判定がなされると、空燃比のずれに基づく空燃比学習値FGの更新が禁止され、替わりに空燃比のずれに基づいてアルコール濃度学習値ALCを更新するアルコール濃度学習制御が実行される。そして、アルコール濃度学習制御を通じて上述したようにアルコール濃度学習値ALCが更新され、アルコール濃度学習値ALCの変化が収束してその変化率がほぼ「0」になると、アルコール濃度学習値ALCの更新が完了したと判定されてアルコール濃度学習制御は終了される。尚、アルコール濃度学習制御の終了に伴って空燃比のずれに基づく空燃比学習値FGの更新が再開されるようになる。
すなわち、本実施形態にあっては基本的に給油判定の有無に応じて空燃比のずれがアルコール濃度の変化に起因するものであるか否かを判定し、この判定に基づいて空燃比のずれに対応して空燃比学習値FGを更新するのか、それともアルコール濃度学習値ALCを更新するのかを選択的に決定する。
ところで、上記のように燃料レベルゲージ51によって検出される燃料の残量の変化に基づいて給油判定を行い、給油判定がなされていることを条件にアルコール濃度学習制御を実行する構成を採用している場合には、燃料レベルゲージ51にスタック等の故障が発生したときには、実際には燃料タンク40内の燃料が増量されているにも拘わらず、給油判定がなされなくなってしまう。そして、実際には給油に伴ってアルコール濃度が変化しているにも拘わらず、アルコール濃度学習制御が実行されなくなり、燃料のアルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して空燃比学習値FGが誤って更新されてしてしまう。その結果、空燃比学習値FGが燃料噴射弁12の特性や、空燃比センサ56の検出誤差の経時変化等の実情とかけ離れたものになってしまう。また、アルコール濃度学習値ALCが適切に更新されなくなるため、燃料噴射量Qの制御が適切に行われなくなり、ひいては排気性状の悪化やドライバビリティの悪化を招くおそれがある。
そこで本実施形態にあっては、空燃比学習値FGの変化量に基づいて燃料レベルゲージ51の異常を判定し、これに基づいてアルコール濃度学習制御を強制的に実行するようにしている。
以下、図2を参照して本実施形態におけるアルコール濃度学習制御の強制実行について説明する。尚、図2はアルコール濃度学習制御の強制実行にかかる一連の処理の流れを示すフローチャートである。
この処理は機関運転に伴う空燃比フィードバック制御実行中に電子制御装置100によって所定の制御周期で繰り返し実行される。
図2に示されるようにこの処理が開始されると電子制御装置100は、まずステップS100において空燃比学習値FGが更新されたか否かを判定する。そしてステップS100において、空燃比学習値FGが更新された旨の判定がなされた場合(ステップS100:YES)にはステップS110へと進む。一方でステップS100において空燃比学習値FGが更新されていない旨の判定がなされた場合(ステップS100:NO)には、この処理を一旦終了する。
ステップS110では、更新された空燃比学習値FGと現在のアルコール濃度学習値ALCとを加算して総補正値TOTを算出する。こうして総補正値TOTを算出すると、ステップS120へと進み、前回のアルコール濃度学習制御の終了時、すなわちアルコール濃度学習完了時に電子制御装置100のメモリに記憶された空燃比学習値FGmとアルコール濃度学習値ALCmとを加算して前回のアルコール濃度学習完了時の総補正値TOTmを算出する。
そして、ステップS130において、総補正値TOTと前回のアルコール濃度学習完了時の総補正値TOTmとの乖離が所定量A以上である否かを判定する。具体的には、総補正値TOTから前回のアルコール濃度学習完了時の総補正値TOTmを減算して算出された値の絶対値が所定量A以上であるか否かを判定する。
尚、空燃比学習値FGが更新されているときには、アルコール濃度学習値ALCの更新は行われていないため、ここではアルコール濃度学習値ALCは前回のアルコール濃度学習完了時から変化していない。そのため、総補正値TOTとTOTmとの乖離の大きさは前回のアルコール濃度学習完了時からの空燃比学習値FGの変化量を表している。すなわち、このステップS130では、総補正値TOTとTOTmとの乖離の大きさが所定量A以上であるか否かを判定することにより、空燃比学習値FGの前回のアルコール濃度学習完了時からの変化量が所定量A以上であるか否かを判定する。
尚、上記所定量Aは、予め行う実験等の結果に基づいて設定されており、空燃比学習値FGの変化量に基づいてアルコール濃度の変化に起因する空燃比学習値FGの誤学習と、正常な空燃比学習値FGの更新とを判別することができる大きさの値に設定されている。
ステップS130において、総補正値TOTと前回のアルコール濃度学習完了時の総補正値TOTmとの乖離が所定量A未満である旨の判定がなされた場合(ステップS130:NO)、すなわち空燃比学習値FGの変化量が所定量A未満である場合には正常に空燃比フィードバック制御が実行されていると判断し、この処理を一旦終了する。
一方で、総補正値TOTと前回のアルコール濃度学習完了時の総補正値TOTmとの乖離が所定量A以上である旨の判定がなされた場合(ステップS130:YES)、すなわち空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上である場合には、燃料のアルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して空燃比学習値FGが誤って学習されていると判断し、ステップS140へと進む。
ステップS140では、燃料レベルゲージ51に異常が発生している旨の異常判定を行うとともに、アルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して誤学習されている空燃比学習値FGを前回のアルコール濃度学習完了時の空燃比学習値FGmに再設定する。
そして、ステップS150へと進み、空燃比学習値FGの更新を禁止してアルコール濃度学習制御を実行する。すなわち、通常は給油判定がなされたことを条件に実行されるアルコール濃度学習制御を給油判定がなされていない状態で強制的に実行する。
ステップS160では、アルコール濃度学習が完了したか否かを判定する。ここでは、具体的にはアルコール濃度学習値ALCの変化が収束し、その変化率がほぼ「0」になったことに基づいてアルコール濃度学習が完了した旨の判定がなされる。
ステップS160において、アルコール濃度学習が完了した旨の判定がなされていない場合(ステップS160:NO)にはステップS150へと戻り、アルコール濃度学習制御が繰り返される。一方で、ステップS160において、アルコール濃度学習が完了した旨の判定がなされた場合(ステップS160:YES)には、ステップS170へと進む。そして、今回のアルコール濃度学習制御を通じて更新されたアルコール濃度学習値ALCを新たなALCmとしてメモリに記憶するとともに、このときの空燃比学習値FGをアルコール濃度学習完了時の空燃比学習値FGmとしてメモリに記憶する。更に禁止していた空燃比学習値FGの更新を許可してこの処理を一旦終了する。
このように本実施形態にあっては、給油判定が行われていない場合であっても、前回のアルコール濃度学習完了時からの空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上である場合には、燃料レベルゲージ51に異常が生じている旨の異常判定を行う。そして、この異常判定に基づいてアルコール濃度学習制御を強制的に実行するととともに、空燃比学習値FGを前回のアルコール濃度学習完了時の空燃比学習値FGmに再設定するようにしている。
以下、図3を参照してこうしたアルコール濃度学習制御の強制実行の作用について説明する。尚、図3はアルコール濃度学習制御と空燃比学習値FG及びアルコール濃度学習値ALCの変化態様との関係を示すタイミングチャートである。
図3に実線で示されるように燃料レベルゲージ51が正常に機能している場合には、時刻t1において給油が行われると、それに伴い燃料レベルゲージ51によって検出される燃料残量が増大する。そして、時刻t2において燃料残量の増大量が所定量B以上になったことに基づいて給油判定がなされる。尚、給油は通常機関停止中に実行されるため、このときには内燃機関10の運転は停止されている。
こうして給油判定がなされると、図3に示されるように空燃比学習値FGの更新が禁止されるとともに、アルコール濃度学習制御が開始されてアルコール濃度学習値ALCの更新が許可されるようになる(時刻t2)。
これにより図3の下段に示されるように、給油終了後の時刻t3において機関運転が再開されると、アルコール濃度学習制御に伴ってアルコール濃度学習値ALCが更新される。尚、図3にあっては給油によって燃料タンク40内の燃料のアルコール濃度が高くなった場合のアルコール濃度学習値ALCの変化を示している。
こうしてアルコール濃度学習値ALCが更新され、アルコール濃度学習値ALCの変化が収束して時刻t5においてその変化率がほぼ「0」になるとアルコール濃度学習制御が終了され、アルコール濃度学習値ALCの更新が禁止されるとともに、空燃比学習値FGの更新が再び許可される。
このように燃料レベルゲージ51が正常に機能しているときには燃料残量の増大を検出してこれに基づいて給油判定を行い、この給油判定がなされたことに基づいてアルコール濃度学習制御を実行して適切にアルコール濃度学習値ALCを更新することができる。
これに対して図3に破線で示されるように燃料レベルゲージ51の故障等により給油が行われているにも拘わらず、燃料残量の増大を検出することができなくなってしまった場合には、アルコール濃度学習制御が実行されなくなってしまう。そのため、図3の下段に破線で示されるように給油が行われて燃料のアルコール濃度が変化しているにも拘わらず、アルコール濃度学習値ALCの更新が行われなくなってしまう。そればかりか、アルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して破線で示されるように空燃比学習値FGが誤って更新されてしまい空燃比学習値FGが大幅に変更されてしまう(時刻t3以降)。
これに対して本実施形態では、上述したように総補正値TOTとTOTmとの乖離が所定量A以上であることに基づいて空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であることを判定し、この判定に基づいて燃料レベルゲージ51に異常が生じている旨の異常判定を行う。そして、この異常判定に伴い、アルコール濃度学習制御を強制的に実行するようにしている。
そのため、図3に一点鎖線で示されるように時刻t4において、空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であることが判定されると、これに基づいてそれまでの間に誤って更新されていた空燃比学習値FGが無効化され、前回のアルコール濃度学習完了時の空燃比学習値FGmに再設定される。そして、空燃比学習値FGの更新が禁止されるとともに、アルコール濃度学習制御が実行される。
これにより、図3の下段に一点鎖線で示されるようにアルコール濃度学習値ALCが更新されるようになり、時刻t6において、アルコール濃度学習値ALCの変化が収束してその変化率がほぼ「0」になるとアルコール濃度学習制御が終了される。そして、アルコール濃度学習値ALCの更新が禁止されるとともに、空燃比学習値FGの更新が再び許可されるようになる。
このように空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であることに基づいて、アルコール濃度学制御が強制的に実行されることにより、空燃比学習値FGの誤学習が抑制されるとともに、アルコール濃度学習値ALCが適切に更新されるようになる。
尚、図3に一点鎖線で示されるようにアルコール濃度学習制御の強制実行に伴って空燃比学習値FGは、前回のアルコール濃度学習完了時の空燃比学習値FGmに再設定される。そのため、それまでに学習されていた空燃比学習値FGとずれてしまうこととなるが、そのずれは破線で示されるような誤学習によるずれよりも小さいものとなる。また、アルコール濃度学習制御の強制実行の終了後には、通常の空燃比フィードバック制御が再開されるため、図3に一点鎖線で示されるようにこの空燃比フィードバック制御を通じて空燃比学習値FGは速やかに適切な値に更新されるようになる。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)上述したように空燃比学習値FGは燃料噴射弁12の特性や空燃比センサ56の検出誤差の経時変化、またこれらの個体差等に起因する空燃比の定常的なずれを補正するための値である。こうした燃料噴射弁12の特性や空燃比センサ56の検出誤差の経時変化、またこれらの個体差等に起因する空燃比の定常的なずれ量は、アルコール濃度の変化に起因する空燃比のずれ量の変化と比較して小さい。そのため、給油が行われておらず、燃料タンク40内の燃料のアルコール濃度が変化していないときには、空燃比フィードバック制御を通じて更新される空燃比学習値FGの変化量は小さなものとなる。
一方で、アルコール濃度の異なる燃料が給油されることによって燃料のアルコール濃度が変化した場合には、アルコール濃度の変化に伴って理論空燃比が大幅に変化する。そのため、燃料レベルゲージ51の故障等により給油判定が正常になされず、アルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して空燃比学習値FGが誤学習されるときには、その変化量は大きなものとなる。
すなわち、空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上になったときには、これに基づいて燃料のアルコール濃度の変化に起因して空燃比学習値FGが誤学習されていることを推定することができる。上記実施形態では、こうした推定に基づいて空燃比学習値FGを前回のアルコール濃度学習完了時の値FGmに再設定するようにしているため、空燃比学習値FGの誤学習によって更新された分を無効化して誤学習の影響による不都合の発生を抑制することができる。また、これと併せてアルコール濃度学習制御を強制的に実行するようにしているため、変化したアルコール濃度に対応するようにアルコール濃度学習値ALCを適切に更新することができるようになる。要するに上記実施形態によれば燃料レベルゲージ51の故障等により給油判定が正常に行われなくなってしまった場合であっても、空燃比学習値FGの誤学習による影響を抑制して適切なアルコール濃度学習値ALCを設定することができるようになる。
(2)燃料のアルコール濃度が変化するのは、給油が行われたときである。そのため、燃料レベルゲージ51が正常に機能している場合には燃料のアルコール濃度が変化する際に燃料レベルゲージ51によって燃料の残量の増大が検出され、給油判定がなされることとなる。これに対して、給油判定がなされていないにも拘わらず、空燃比学習値FGが大きく変化した場合には、燃料レベルゲージ51が正常に機能しておらず、上述したように給油によるアルコール濃度の変化に伴う空燃比のずれに起因して空燃比学習値FGが誤学習されていることが推定される。上記実施形態では、空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上になったときには、これに基づいて燃料レベルゲージ51に異常が生じている旨の異常判定を行うようにしている。そのため、空燃比学習値FGの変化量を監視することにより燃料残量検出手段の異常判定を行うことができる。また、この異常判定に基づいて燃料レベルゲージ51の異常を報知する警告灯等を点灯させるようにすれば、この異常判定に基づいて燃料レベルゲージ51の交換や修理を促すことができるようになる。
(3)吸入空気量GAに基づいて区分される機関運転領域毎に空燃比学習値FGを更新する構成を採用している場合には、給油による空燃比学習値FGの誤学習が発生した場合には給油直後に更新された特定の機関運転領域に対応する空燃比学習値FGのみが誤学習の影響により大幅に変化することとなる。その結果、例えばアイドル運転状態に対応する空燃比学習値FG(0)のみが誤学習の影響により変化した場合には、他の空燃比学習値FG(1)〜FG(4)とこの空燃比学習値FG(0)との乖離が大きくなる。そして、その後の機関運転中に機関運転領域が変化して燃料噴射量Qの算出に使用される空燃比学習値がFG(0)から他の空燃比学習値FG(1)〜FG(4)に切り替わる際に燃料噴射量Qが大きく変化してトルクが大幅に変動するようになってしまう。そのため、このように機関運転領域毎に空燃比学習値FGを更新するような空燃比フィードバック制御を実行する場合には、特に空燃比学習値FGの誤学習に起因するドライバビリティの悪化が顕著なものとなる。これに対して、上記実施形態のように空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であることに基づいてアルコール濃度学習制御を強制的に実行する構成によれば、空燃比学習値FGの誤学習に起因する不都合の発生を抑制することができ、こうしたドライバビリティの悪化を好適に抑制することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、酸素濃度検出手段として酸素濃度に比例した値を出力する空燃比センサ56を設ける構成を示したが、これに替えて所定の酸素濃度を境に出力値が急変する酸素センサを設け、この酸素センサの出力値の変化に基づいて空燃比フィードバック制御及びアルコール濃度学習制御を実行する構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、ステップS130において、総補正値TOTとTOTmとの乖離の大きさが所定量A以上であるか否かを判定することにより、空燃比学習値FGの前回のアルコール濃度学習完了時からの変化量が所定量A以上であるか否かを判定する構成を示した。これに対して現在の空燃比学習値FGと前回のアルコール濃度学習完了時の空燃比学習値FGmとの乖離の大きさが所定量A以上であるか否かを直接判定し、この判定に基づいて、空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であるか否かを判定する構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、前回のアルコール濃度学習完了時からの空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であるときに強制的にアルコール濃度学習制御を実行する構成を示した。これは空燃比学習値FGの変化量の大きさに基づいて空燃比学習値FGの誤学習の発生を推定する方法の一例であり、その方法は適宜変更することができる。例えば、任意に設定した所定の期間における空燃比学習値FGの変化量が所定量以上であることに基づいてアルコール濃度学習制御を強制実行する構成を採用することもできる。
・上記実施形態では空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であることに基づいて、燃料レベルゲージ51に異常が生じている旨の異常判定を行い、アルコール濃度学習制御を強制実行する構成を示したが、異常判定は省略してもよい。すなわち、空燃比学習値FGの変化量が所定量A以上であることに基づいてアルコール濃度学習制御の強制実行のみを行う構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、給油判定手段として燃料レベルゲージ51によって検出される燃料の残量が所定量B以上増大したことに基づいて給油判定を行う構成を示したが、給油判定手段の構成は燃料が増量されたことに基づいて給油判定を行うことのできる構成であればその実施態様は適宜変更することができる。
・吸入空気量GAに基づいて区分された機関運転領域毎に空燃比学習値FGを更新する構成を示したが、本願発明はこのように機関運転領域毎に空燃比学習値FGを更新する構成に限定されるものではない。すなわち、機関運転領域によらず1つの空燃比学習値FGを更新し、これとアルコール濃度学習値ALCとに基づいて燃料噴射量Qを算出するものに本願発明を適用することもできる。
・上記実施形態では、V型8気筒の内燃機関10に本願発明を適用する構成を示したが、本願発明はV型の内燃機関に限定されるものではない。また、気筒数も8気筒に限定されるものではなく、フレックス燃料機関であれば本願発明を適用することができる。
この発明の実施形態にかかる電子制御装置とその制御対象としての内燃機関の概略構成を示す模式図。 同実施形態におけるアルコール濃度学習制御の強制実行にかかる一連の処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態にかかるアルコール濃度学習制御と空燃比学習値及びアルコール濃度学習値の変化態様との関係を示すタイミングチャート。
符号の説明
10…内燃機関、11L,11R…バンク、12…燃料噴射弁、20…吸気通路、21…スロットルバルブ、22…モータ、30…排気通路、31…排気浄化触媒、40…燃料タンク、41…燃料ポンプ、50…エアフロメータ、51…燃料レベルゲージ、52…回転速度センサ、53…スロットル開度センサ、54…アクセルポジションセンサ、55…車速センサ、56…空燃比センサ、100…電子制御装置。

Claims (3)

  1. 排気の酸素濃度に対応する値を出力する酸素濃度検出手段と、燃料タンク内の燃料の量を検出する燃料残量検出手段と、検出される燃料の量が増大したことに基づいて給油判定を行う給油判定手段とを備え、給油判定がなされていないときには前記酸素濃度検出手段の出力値に基づいて推定される理論空燃比からの空燃比のずれに応じて空燃比学習値を更新する一方、給油判定がなされたときにはアルコール濃度学習値の更新が完了するまで前記空燃比学習値の更新を禁止して前記空燃比のずれに応じてアルコール濃度学習値を更新するアルコール濃度学習制御を実行し、こうして更新される空燃比学習値及びアルコール濃度学習値に基づいて燃料噴射量を補正して空燃比を理論空燃比に近づけるように燃料噴射量を制御する空燃比フィードバック制御を実行するフレックス燃料機関の制御装置において、
    前回のアルコール濃度学習値の更新完了からの前記空燃比学習値の変化量が所定量以上になったときには、給油判定がなされていなくても同空燃比学習値の更新を禁止して前記アルコール濃度学習制御を強制的に実行するとともに、それまでに更新された空燃比学習値を無効化して同空燃比学習値を前回のアルコール濃度学習値の更新完了時の値に再設定する
    ことを特徴とするフレックス燃料機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載のフレックス燃料機関の制御装置において、
    前記空燃比学習値の変化量が所定量以上になったことに基づいて前記燃料残量検出手段に異常が生じている旨の異常判定を行う
    ことを特徴とするフレックス燃料機関の制御装置。
  3. 前記空燃比フィードバック制御は機関吸入空気量に基づいて区分された機関運転領域毎に空燃比学習値を更新するものであり、
    現在の機関吸入空気量に対応する空燃比学習値を読み込んで同空燃比学習値と前記アルコール濃度学習値とに基づいて燃料噴射量を補正する
    請求項1又は2に記載のフレックス燃料機関の制御装置。
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