JP4966121B2 - 受信信号等化器 - Google Patents

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Description

本発明は、受信信号の歪みを補償する等化器に関する。
ディジタル変調信号を用いた無線通信システムが広く用いられている。無線通信システムが設けられる環境では、同一の送信装置から送信され、互いに特性が異なる伝搬路を経由した複数の無線信号が受信装置で受信される場合がある。このようなマルチパス環境下においては、受信装置では、ディジタル信号を良好に出力できないという問題が生ずる。また、受信装置または送信装置の少なくとも一方が移動通信端末装置である場合には、移動通信端末装置の移動に伴って伝搬路が変動し、この問題が特に顕著となる。
このような問題を回避するため、受信装置にはマルチパス環境に基づく受信信号の歪みを補償する適応等化器が用いられる。適応等化器は、送信装置から送信される所定のパターンで値が変化する参照信号を用いて受信信号の歪みを補償する。
適応等化器は、送信装置から送信される参照信号と照合するための受信側参照信号を予め記憶している。適応等化器では、受信側参照信号との誤差を小さくするように受信信号に等化処理を施して信号を出力する。受信装置では、適応等化器から出力された信号に基づいてディジタル信号を出力する。
適応等化器のこのような処理によれば、マルチパス環境下においても、受信信号からディジタル信号を良好に出力することができる。
特許第2503726号 特許第2503715号
参照信号は複数の参照値によって構成され、所定の時間間隔および所定のパターンで参照値が変化する信号である。ここで、参照信号に含まれる参照値の数が少ない場合、適応等化器によって受信信号の歪みを補償する処理が不完全となるおそれがある。そこで、参照信号に含まれる参照値を増加させることが考えられる。しかし、参照値の時間間隔は、無線通信システムが採用するディジタル変調方式によって定められている。そのため、参照信号に含まれる参照値の数を増加すると参照信号の時間長が長くなる。無線通信システムでは、予め定められた時間長の受信信号が受信装置に割り当てられている。したがって、参照信号の時間長が長くなると送信対象のデータを含むデータ信号の時間長が短くならざるを得ず、情報伝送容量が低下するという問題が生じる。
本発明は、このような課題に対してなされたものである。すなわち、時間長が短い参照信号によって受信信号の歪みを補償することが可能な受信信号等化器を提供することを目的とする。
本発明は、受信信号に対しフィードフォワードタップ係数による演算を施して出力するフィードフォワード演算部と、基準信号に対しフィードバックタップ係数による演算を施して出力するフィードバック演算部と、前記フィードフォワード演算部が出力する信号と、前記フィードバック演算部が出力する信号と、を加算合計して出力する加算合計部と、を備え、前記加算合計部が出力する信号を前記受信信号に対して等化処理を施した信号として出力する受信信号等化器において、前記受信信号に含まれる参照信号が前記受信信号等化器に入力されているときは、前記参照信号に応じたタイミングで受信側参照信号を前記基準信号として出力し、前記受信信号に含まれるデータ信号が前記受信信号等化器に入力されているときは、前記加算合計部が出力する信号に対してシンボル位置確定処理を施した信号を前記基準信号として出力する、信号選択部を備え、前記フィードフォワード演算部は、前記受信信号が入力される1つのフィードフォワード遅延器、または、初段に前記受信信号が入力される複数段のフィードフォワード遅延器と、前記フィードフォワード遅延器に対応して設けられ、対応する前記フィードフォワード遅延器から出力された信号にフィードフォワードタップ係数を乗算し、乗算結果を出力するフィードフォワード乗算器と、を少なくとも備え、フィードフォワード乗算器の乗算結果を出力し、前記フィードバック演算部は、mを2以上の整数として、m段のフィードバック遅延器を含み、初段のフィードバック遅延器に前記基準信号が入力される1つのフィードバック遅延器群、または、それぞれがm段のフィードバック遅延器を含む複数段のフィードバック遅延器群であって、初段のフィードバック遅延器群に含まれる初段のフィードバック遅延器に前記基準信号が入力される複数段のフィードバック遅延器群と、前記フィードバック遅延器群に対応して設けられ、対応する前記フィードバック遅延器群から出力された信号にフィードバックタップ係数を乗算し、乗算結果を出力するフィードバック乗算器と、を少なくとも備え、フィードバック乗算器の乗算結果を出力し、前記受信信号等化器は、前記加算合計部が出力する信号と、前記基準信号と、の差異を求め誤差信号として出力する誤差計算部と、前記誤差信号、フィードフォワード乗算器によってフィードフォワードタップ係数が乗算される前の信号、および、フィードバック乗算器によってフィードバックタップ係数が乗算される前の信号に基づいて、フィードフォワードタップ係数およびフィードバックタップ係数を求めるタップ係数算出部と、を備え、前記受信側参照信号は、前記受信信号のシンボル時間間隔で参照値を有し、さらに、シンボル周期のm分の1の時間間隔で2つの前記参照値の間を補間する補間参照値を有し、前記フィードバック遅延器における遅延時間は、前記シンボル周期のm分の1倍であり、かつ、前記フィードフォワード遅延器における遅延時間の自然数倍であり、前記タップ係数算出部は、前記信号選択部から前記受信側参照信号が前記基準信号として出力されているときは、前記シンボル周期のm分の1の時間間隔でフィードフォワードタップ係数およびフィードバックタップ係数を求める、ことを特徴とする。
本発明によれば、時間長が短い参照信号によって受信信号の歪みを補償することができる。
図1に本発明の実施形態に係る受信装置の構成を示す。受信装置は、無線信号受信部10、A/D変換器12、低域通過フィルタ14、バッファ16、タイミング検出部22、適応等化器18、判定器20で構成される。受信装置は、一つの送信装置から複数の受信装置に信号を送信することができる無線通信システムに用いられる。無線通信システムでは、QPSK、QAM、MSK、DQPSK等の変調方式のディジタル変調信号が送受信される。
ディジタル変調信号は、ディジタル信号の値を搬送波の振幅または位相の変化に対応付けることによって変調が行われるものである。ディジタル信号の値が対応付けられたディジタル変調信号の振幅および位相の組をシンボルという。また、シンボルを搬送波の振幅または位相の変化に対応付ける時間間隔をシンボル周期という。
図2に受信装置で受信される信号に含まれるフレームFrの構成を示す。フレームFrの所定の時間位置には、フレーム同期検出等を行う参照信号Refが含まれ、参照信号Refの後には送信の対象となるデータ信号Dtが含まれる。参照信号Refおよびデータ信号Dtは、フレームFr内における任意の時間位置に含ませることができる。
図3にQPSK変調方式を採用した場合における参照信号の例を、同相成分信号Iおよび直交成分信号Qによって示す。同相成分信号Iおよび直交成分信号Qの各値を成分とするI−Q平面上のベクトルとI軸とのなす角は、搬送波位相を基準としたときのディジタル変調信号の位相角を示す。
図3の同相成分信号Iは、シンボル周期Tsごとに、1、1、−1、1、1、−1、−1、−1、1、および−1の値をとる。また、直交成分信号Qは、シンボル周期Tsごとに、−1、1、−1、1、1、−1、1、1、1、および−1の値をとる。すなわち、例示する参照信号は10シンボルから構成される。参照信号の同相成分信号Iおよび直交成分信号Qの各値は、任意に決定することができ、無線通信システムの設計段階において予め定められる。
次に、受信装置が無線信号を受信し、ディジタル信号を取得する処理について説明する。無線信号受信部10は、送信装置から送信された無線信号を受信する。そして、受信した信号を同相成分信号Iおよび直交成分信号Qに分解し、それぞれ、A/D変換器12に出力する。A/D変換器12は、入力された信号を、同相成分信号Iを実数部とし直交成分信号Qを虚数部としたディジタル複素信号に変換する。そして、そのディジタル複素信号を複素受信信号R=I+jQとして低域通過フィルタ14に出力する。低域通過フィルタ14は、複素受信信号Rに含まれる高域周波数帯の不要な信号を低減した複素受信信号yをバッファ16に出力する。
バッファ16は、所定の時間長の信号を記憶し当該時間長だけ信号を遅延させて適応等化器18に出力する。タイミング検出部22は、バッファ16に記憶されている複素受信信号yに基づいて、参照信号が適応等化器18に入力されるタイミングを示す参照タイミング信号を生成し、適応等化器18に出力する。参照タイミング信号は、バッファ16に記憶されている信号の時間波形と、参照信号の既知の時間波形との比較に基づいて生成することができる。
適応等化器18は、参照タイミング信号が示すタイミングに従って複素受信信号yに対して処理を施し、判定器20に出力する。判定器20は適応等化器18から出力された信号のシンボルを判定し、そのシンボルに対応するディジタル値をディジタル信号として出力する。
適応等化器18は、マルチパス環境に基づく受信信号の歪みを補償する処理を実行する。ここでは、適応等化器18の構成および適応等化器18が実行する処理について説明する。
図4に適応等化器18の構成を示す。適応等化器18は、フィードフォワード遅延器24−1〜24−4、フィードフォワード乗算器26−0〜26−4、フィードバック遅延器28−1〜28−m(mは2以上の自然数)、フィードバック乗算器30、加算合計部32、タップ係数算出部34、受信側参照信号出力部36、信号選択部38、誤差計算部40、および硬判定部42を備えて構成される。
フィードフォワード遅延器24−1〜24−4、フィードフォワード乗算器26−0〜26−4および加算合計部32は、フィードフォワード乗算器26−0から信号が出力される時間を基準として、現在または未来の信号を合成する。また、フィードバック遅延器28−1〜28−m、フィードバック乗算器30、および加算合計部32は、フィードフォワード乗算器26−0から信号が出力される時間を基準として、過去の信号を合成する。
複素受信信号yは、タップ係数算出部34、フィードフォワード遅延器24−4およびフィードフォワード乗算器26−4に入力される。フィードフォワード遅延器24−4,24−3,および24−2は、信号を時間TFだけ遅延させ、タップ係数算出部34、後段のフィードフォワード遅延器および後段のフィードフォワード乗算器に出力する。フィードフォワード遅延器24−1は、信号を時間TFだけ遅延させ、タップ係数算出部34およびフィードフォワード乗算器26−0に出力する。ここで、フィードフォワード遅延器24−1〜24−4における遅延時間TFは、複素受信信号yのシンボル周期Tsのn分の1とする。ただし、nは2以上の自然数である。
フィードフォワード乗算器26−4,26−3,26−2,26−1、および26−0は、それぞれ、タップ係数算出部34で求められたフィードフォワードタップ係数の共役複素数F4*,F3*,F2*,F1*,およびF0*を、入力された信号に乗じて加算合計部32に出力する。
信号選択部38は、受信側参照信号出力部36が出力する受信側参照信号または硬判定部42が出力する硬判定信号のいずれかを選択し、基準信号sとしてフィードバック遅延器28−1および誤差計算部40に出力する。フィードバック遅延器28−1〜28−m−1は、信号を時間TBだけ遅延させ、後段のフィードバック遅延器に出力する。フィードバック遅延器28−mは、信号を時間TBだけ遅延させ、タップ係数算出部34およびフィードバック乗算器30に出力する。
ここで、フィードバック遅延器28−1〜28−mにおける遅延時間TBは、複素受信信号yのシンボル周期Tsの自然数m分の1とする。また、上記自然数nは自然数mの自然数k倍であるという関係が成立するものする。すなわち、遅延時間TBは遅延時間TFの自然数k倍であり、TB=Ts/m、n=k・m、TF=Ts/n、TB=k・TFの関係がある。
フィードバック乗算器30は、タップ係数算出部34で求められたフィードバックタップ係数B0の共役複素数B0*を、フィードバック遅延器28−mから出力された信号に乗じて加算合計部32に出力する。
加算合計部32は、フィードフォワード乗算器26−0〜26−4およびフィードバック乗算器30からそれぞれ出力された信号を加算合計し、加算合計信号zとして誤差計算部40および硬判定部42に出力する。
誤差計算部40は、信号選択部38から出力された基準信号sから加算合計信号zを減算した信号を求め、誤差信号eとしてタップ係数算出部34に出力する。
受信側参照信号出力部36は受信側参照信号を生成し信号選択部38に出力する。ここで、受信側参照信号出力部36が出力する受信側参照信号について説明する。図3に示した参照信号に対応する受信側参照信号の例を図5に示す。ここでは、m=2、すなわちフィードバック遅延器28−1および28−2の遅延時間TBがシンボル周期Tsの2分の1である例について示している。図3に示す参照信号は、シンボル周期Tsごとに所定の参照値を有するものであるのに対し、受信側参照信号出力部36が出力する受信側参照信号は、フィードバック遅延器の遅延時間TBと同一の時間ごとに所定の値を有する。受信側参照信号のシンボル周期Tsごとの参照値は、送信装置から送信される参照信号の参照値と同一であり、シンボル周期内の補間時間点には補間参照値が挿入される。図5では、シンボル周期Tsごとの参照値を実線の白丸で示し、補間参照値を破線の白丸で示している。
この補間参照値は、送信装置から送信され受信装置で受信される信号に含まれる参照信号が補間時間点で示す値に基づいて、次のように定めることができる。
送信装置で生成された参照信号は、送信装置が備えるフィルタによってフィルタ処理が施され送信される。そして、受信装置においては、低域通過フィルタ14によって処理が施され適応等化器18に参照信号が入力される。送信装置が備えるフィルタの特性、低域通過フィルタ14の特性は、無線通信システムの設計において予め定められている。したがって、送信装置で生成される参照信号が既知であれば、これらのフィルタの既知の特性に基づいて、適応等化器18に入力される参照信号に対する補間参照値を定めることができる。
受信側参照信号出力部36は、シンボル周期内の補間時間点が補間参照値によって補間された受信側参照信号を記憶する。そして、タイミング検出部22から参照タイミング信号が出力されると共に、受信側参照信号を出力する。
なお、ここでは、フィードバック遅延器の遅延時間TBがシンボル周期Tsの2分の1である場合の受信側参照信号について説明した。より一般的には、フィードバック遅延器28−1〜28−mの遅延時間TBがシンボル周期Tsのm分の1である場合には、シンボル周期中にm−1個の補間参照値が時間間隔TBで挿入される。
このような適応等化器18の処理によれば、タップ係数算出部34には、フィードフォワード乗算器26−4,26−3,26−2,26−1,26−0およびフィードバック乗算器30にそれぞれ入力され、タップ係数が乗ぜられる前の信号u4,u3,u2,u1,u0,およびv0を成分とする信号ベクトルU=(u4,u3,u2,u1,u0,v0)、および誤差信号eが入力される。
タップ係数算出部34は、信号ベクトルUおよび誤差信号eに基づいて、フィードフォワードタップ係数F4〜F0およびフィードバックタップ係数B0を求める。タップ係数を求めるアルゴリズムとしては、LMSアルゴリズム、RLSアルゴリズム等が好適である。適応等化器18では、参照信号に対してはフィードバック遅延器28−1〜28−mの遅延時間TBごとにアルゴリズムの1ステップを実行する。また、データ信号に対してはシンボル周期Tsごとにアルゴリズムの1ステップを実行する。ここでは、RLSアルゴリズムの例について説明する。
第i番目の計算ステップにおいて算出されるフィードフォワードタップ係数F4〜F0およびフィードバックタップ係数B0は、これらを成分とするタップ係数ベクトルW=(F4,F3,F2,F1,F0,B0)によって次の(数1)のように表される。ただし、iは1以上の整数である。
(数1) W(i)=W(i−1)+K(i)e*(i)
ここで、右上付きの*は共役複素数をとることを意味する。ベクトルKは次の(数2)および(数3)に基づいて、行列Pを介在させて求められるベクトルである。
(数2) P(i)=(P(i−1)−K(i)UH(i)P(i−1))/λ
(数3) K(i)=P(i−1)U(i)/(λ+UH(i)P(i−1)U(i))
ここで、右上付きのHはベクトルを転置し共役複素数をとることを意味する。また、λは、先の計算ステップで求められたタップ係数ベクトルWの値を、現計算ステップにどれだけ寄与させるかを示す忘却係数である。初期値行列P(0)としてP(0)=δ-1I(δ-1は任意の初期値、Iは単位行列)を決定することにより、1計算ステップごとにタップ係数ベクトルWを求めることができる。
次に、適応等化器18が複素受信信号yに対して施す処理について説明する。参照タイミング信号がタイミング検出部22から出力されると、受信側参照信号出力部36は受信側参照信号を出力する。さらに、信号選択部38は基準信号sとして受信側参照信号が出力する信号を選択して出力する。
タップ係数算出部34は、上記のアルゴリズムに従い、タップ係数ベクトルW=(F4,F3,F2,F1,F0,B0)を時間TBごとに求める。そして、フィードフォワードタップ係数F4〜F0の共役複素数F4*〜F0*をフィードフォワード乗算器26−4〜26−0にそれぞれ出力し、フィードバックタップ係数B0の共役複素数B0*をフィードバック乗算器30に出力する。
参照信号の入力が開始した後、参照信号の時間長に相当する時間が経過するまでの間、タップ係数算出部34は、受信側参照信号を基準信号sとしたアルゴリズムに基づいて、タップ係数ベクトルWを更新する。
このとき、アルゴリズムを実行する時間間隔TBは、フィードバック遅延器28−1〜28−mの遅延時間TBと同一である。したがって、アルゴリズムが1回実行されるごとに受信側参照信号の1個の値がフィードバック乗算器30に出力される。すなわち、受信側参照信号が時間間隔TBごとに値を有することにより、アルゴリズムを時間間隔TBで実行することで受信側参照信号に含まれる値を漏れなくアルゴリズムに反映させることができる。
フィードフォワード遅延器24−1〜24−4の遅延時間TFがシンボル周期Tsの2分の1であり、図5に示す受信側参照信号が出力されている場合、すなわち、n=m=2かつk=1の場合について説明する。この場合、フィードフォワード遅延器24−1〜24−4の遅延時間TFとフィードバック遅延器28−1〜28−mの遅延時間TBは一致し、その時間はシンボル周期Tsの2分の1である。タップ係数算出部34は、タップ係数ベクトルWを求めるアルゴリズムの1ステップを時間Ts/2ごとに実行する。これによって、受信側参照信号がシンボル周期Tsごとに有する10個の参照値と9個の補間参照値、すなわち、受信側参照信号に含まれる19個の値によって、19回のステップが実行され、各ステップにおいてタップ係数ベクトルWの値が更新される。
本実施形態に係る適応等化器18では、参照信号が適応等化器18に入力されている間は、受信側参照信号を基準信号sとしたアルゴリズムに基づいて、タップ係数ベクトルWが時間TBごとに求められる。上述のように、受信側参照信号は、シンボル周期内の補間時間点が補間参照値によって補間された信号である。
従来の適応等化器18で用いられていた受信側参照信号は、図7に示されるように、送信される参照信号と同一の参照値をシンボル周期ごとに有し、補間参照値を有さないものであった。したがって、従来の受信側参照信号を用いた場合、参照信号が適応等化器18に入力されている間は、受信側参照信号がシンボル周期ごとに有する10個の値に基づいて、タップ係数ベクトルが10回にわたって更新されることとなる。
本実施形態における受信側参照信号は、シンボル周期の補間時間点が補間参照値によって補間されている。そのため、受信側参照信号の時間長が一定であるという条件の下、補間された値の数だけタップ係数ベクトルWの更新回数を増加させることができる。例えば、フィードバック遅延器28−1〜28−mの遅延時間TBがシンボル周期Tsの2分の1であり、図5に示す受信側参照信号が出力されている上記の例では、補間参照値が9個であるため、従来の受信側参照信号を用いた場合に比して9回だけアルゴリズムのステップ回数を増加させることができる。これによって、従来と同一の時間長の参照信号によって、タップ係数ベクトルWの更新をより多くの回数にわたって行うことができ、迅速にタップ係数ベクトルの値を収束させることができる。したがって、受信信号の歪みを補償する処理を迅速に行うことができる。
次に、適応等化器18がデータ信号に対して施す処理について説明する。参照タイミング信号が出力されてから参照信号の時間長に相当する時間が経過すると共に、信号選択部38は、硬判定信号を基準信号sとして選択して出力する。
ここで、硬判定部42が実行する処理について説明する。硬判定部42は、加算合計部32が出力する加算合計信号zの値を下記のシンボル位置確定処理によって修正し、硬判定信号として信号選択部38に出力する。
シンボル位置確定処理は、処理対象信号が示すI−Q平面上での位置を、無線通信システムで予め定められているシンボルの位置のうち最も近傍のものに修正して出力する処理である。例えば、QPSK変調方式で定められているシンボルは、I−Q平面上で(I,Q)=(1,1)、(−1,1)、(−1,−1)、または(1,−1)の位置をとり得る。この場合、硬判定部42は、加算合計信号zが第1象限内、第2象限内、第3象限内または第4象限内の位置を示す場合には、それぞれ、(1,1)、(−1,1)、(−1,−1)、または(1,−1)の位置を示すよう加算合計信号zの値を修正し、硬判定信号として出力する。シンボル位置確定処理によれば、加算合計信号zに含まれる誤差成分を取り除くことができる。
タップ係数算出部34は、タップ係数ベクトルを求めるアルゴリズムに従い、タップ係数ベクトルW=(F4,F3,F2,F1,F0,B0)をシンボル周期Tsごとに求め、フィードフォワードタップ係数F4〜F0の共役複素数F4*〜F0*をフィードフォワード乗算器26−4〜26−0に、フィードバックタップ係数B0の共役複素数B0*をフィードバック乗算器30にそれぞれ出力する。
このような処理によれば、バッファ16から適応等化器18への参照信号の入力が終了し、データ信号の入力が開始された後は、硬判定信号を基準信号sとしたアルゴリズムに基づいて、タップ係数ベクトルWが求められる。そして、そのタップ係数ベクトルWに基づいて求められた加算合計信号zが判定器20に出力される。これによって、参照信号が適応等化器18に入力されている間に収束したタップ係数ベクトルWの値を初期値として、データ信号受信時の伝搬路の変動に追従させたタップ係数ベクトルWを求めることができる。
なお、上記では、5個のフィードフォワード乗算器、4個のフィードフォワード遅延器、1個のフィードバック乗算器、およびm個のフィードバック遅延器を備えた適応等化器18について説明した。この構成を応用し、処理の段数を増加させた構成とすることもできる。図6にN個のフィードフォワード乗算器、N−1個のフィードフォワード遅延器、M個のフィードバック乗算器、およびM・(m−1)個のフィードバック遅延器を備えた適応等化器18を示す(Nは2以上の自然数、Mは自然数である。)。図4の適応等化器と同一の構成部については同一の符号を付する。フィードフォワード乗算器には「26−」の符号の後に段数を示す番号を付する。フィードフォワード遅延器には「24−」の符号の後に段数を示す番号を付する。フィードバック乗算器には「30−」の符号の後に段数を示す番号を付する。フィードバック遅延器には「28−1−」〜「28−m−」の各符号の後に段数を示す番号を付する。互いに隣接する2つのフィードバック乗算器の間には、m個のフィードバック遅延器が挟まれる構成となる。
この場合、タップ係数算出部34は、タップ係数ベクトルとしてW=(FN−1,FN−2,・・・,F0,B0,・・・,BM−1)を求める。タップ係数F0〜FN−1の共役複素数F0*〜FN−1*は、それぞれ、フォードフォワード乗算器26−0〜26−N−1に出力される。また、タップ係数B0〜BM−1の共役複素数B0*〜BM−1*は、それぞれ、フィードバック乗算器30−0〜30−M−1に出力される。処理の段数を増加させることで、受信信号の歪みを補償する効果を高めることができる。また、処理の段数を増加させ、受信側参照信号を補間する補間参照値の数を増加させることで、同一の時間長の参照信号によって、タップ係数ベクトルWの更新をより多くの回数にわたって行うことができ、迅速にタップ係数ベクトルの値を収束させることができる。
本発明の実施形態に係る受信装置は、都道府県・市町村ディジタル移動通信システムに用いることが好適である。都道府県・市町村ディジタル移動通信システムの規格としては、例えば、ARIB STD−T79 2.0版が定められている。この移動通信システムでは、互いに通信可能な複数の基地局装置がそれぞれ通信セルを形成する。セル内の移動通信端末装置は、セル内の基地局との間で通信を行う。移動通信端末装置は、自らが存在するセル内の基地局を介して、同一セル内または他のセル内に存在する他の移動通信端末装置との間で通信を行うことができる。また、各基地局は通信端末としての機能をも有する。したがって、移動通信端末を操作する者と基地局を操作する者との間でコミュニケーションを図ることも可能である。
本発明の実施形態に係る受信装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る受信装置で受信される信号の構成を示す図である。 QPSK変調方式を採用した場合における参照信号の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る適応等化器の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る受信側参照信号の例を示す図である。 処理の段数を任意とした適応等化器の構成を示す図である。 従来の受信側参照信号を示す図である。
符号の説明
10 無線信号受信部、12 A/D変換器、14 低域通過フィルタ、16 バッファ、18 適応等化器、20 判定器、22 タイミング検出部、24−1〜24−4 フィードフォワード遅延器、26−0〜26−4 フィードフォワード乗算器、28−1〜28−m フィードバック遅延器、30 フィードバック乗算器、32 加算合計部、34 タップ係数算出部、36 受信側参照信号出力部、38 信号選択部、40 誤差計算部、42 硬判定部。

Claims (1)

  1. 受信信号に対しフィードフォワードタップ係数による演算を施して出力するフィードフォワード演算部と、
    基準信号に対しフィードバックタップ係数による演算を施して出力するフィードバック演算部と、
    前記フィードフォワード演算部が出力する信号と、前記フィードバック演算部が出力する信号と、を加算合計して出力する加算合計部と、を備え、
    前記加算合計部が出力する信号を前記受信信号に対して等化処理を施した信号として出力する受信信号等化器において、
    前記受信信号に含まれる参照信号が前記受信信号等化器に入力されているときは、前記参照信号に応じたタイミングで受信側参照信号を前記基準信号として出力し、
    前記受信信号に含まれるデータ信号が前記受信信号等化器に入力されているときは、前記加算合計部が出力する信号に対してシンボル位置確定処理を施した信号を前記基準信号として出力する、信号選択部を備え、
    前記フィードフォワード演算部は、
    前記受信信号が入力される1つのフィードフォワード遅延器、または、初段に前記受信信号が入力される複数段のフィードフォワード遅延器と、
    前記フィードフォワード遅延器に対応して設けられ、対応する前記フィードフォワード遅延器から出力された信号にフィードフォワードタップ係数を乗算し、乗算結果を出力するフィードフォワード乗算器と、を少なくとも備え、フィードフォワード乗算器の乗算結果を出力し、
    前記フィードバック演算部は、
    mを2以上の整数として、m段のフィードバック遅延器を含み、初段のフィードバック遅延器に前記基準信号が入力される1つのフィードバック遅延器群、または、
    それぞれがm段のフィードバック遅延器を含む複数段のフィードバック遅延器群であって、初段のフィードバック遅延器群に含まれる初段のフィードバック遅延器に前記基準信号が入力される複数段のフィードバック遅延器群と、
    前記フィードバック遅延器群に対応して設けられ、対応する前記フィードバック遅延器群から出力された信号にフィードバックタップ係数を乗算し、乗算結果を出力するフィードバック乗算器と、を少なくとも備え、フィードバック乗算器の乗算結果を出力し、
    前記受信信号等化器は、
    前記加算合計部が出力する信号と、前記基準信号と、の差異を求め誤差信号として出力する誤差計算部と、
    前記誤差信号、フィードフォワード乗算器によってフィードフォワードタップ係数が乗算される前の信号、および、フィードバック乗算器によってフィードバックタップ係数が乗算される前の信号に基づいて、フィードフォワードタップ係数およびフィードバックタップ係数を求めるタップ係数算出部と、を備え、
    前記受信側参照信号は、
    前記受信信号のシンボル時間間隔で参照値を有し、さらに、
    シンボル周期のm分の1の時間間隔で2つの前記参照値の間を補間する補間参照値を有し、
    前記フィードバック遅延器における遅延時間は、前記シンボル周期のm分の1倍であり、かつ、前記フィードフォワード遅延器における遅延時間の自然数倍であり、
    前記タップ係数算出部は、
    前記信号選択部から前記受信側参照信号が前記基準信号として出力されているときは、前記シンボル周期のm分の1の時間間隔でフィードフォワードタップ係数およびフィードバックタップ係数を求める、ことを特徴とする受信信号等化器。
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