JP4964528B2 - 鉄骨造建物の床架構および同床架構の建築構法 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄骨造建物の特には床架構の構造、および前記床架構の建築構法の技術分野に属する。
建築物は、様々な空間的制約条件のもとに建築される。よって、そうした制約条件のもとで最大限の空間を経済的に確保することは、構造設計の重要な課題である。限られた高さの範囲で、自由に利用できる空間を大きくするには、結局、床構造を極力扁平に(薄く)構成して「せい」を圧縮する必要がある。
こうした考えに基づき、鉄筋コンクリート構造の場合には、いわゆるフラットスラブ構造建物を建築して対処することが知られている。しかし、鉄筋コンクリート構造建物の建築施工には、コンクリート型枠を支持する支保工の使用が必須条件となる。
したがって、空間的制約条件がある上に、支保工の使用が困難若しくは不可能な場合には、支保工なしで構造体を建築できる鉄骨構造を実施することが要求される。具体的な例としては、駅舎等で現存する線路をまたいで建物を建築する場合には、支保工の使用は甚だ困難で、鉄筋コンクリート構造の採用は不可能である。また、鉄骨構造を採用する場合でも、既存建物が障害とならない床架構を設計、施工することが求められている。
一般の鉄骨造建物の場合でも、限られた階高の範囲内で、自由に利用できる空間高さを拡大したり、或いは視界を広げて開放感を確保するには、結局、床架構を構成する梁のせいを極力縮小化する以外に方法はない。
鉄骨造建物について扁平な床構造を実現する手段として一般的に行われるのは、大梁を、組み立てH型梁として製作し、フランジ幅を大きく広げた構成、或いはフランジの板厚を大きくした構成として、せいの縮小分を補った断面性能を確保することである。しかし、この手法では、断面設計における構造設計上の諸規則により、大変不経済な断面になってしまう。
従来、1本の柱に対して、大梁を2本平行に架けたダブル梁構成とした建物架構が下記の特許文献1に開示されている。
しかし、この特許文献1に係る発明は、高い耐震性を発揮させること、および梁の総重量を軽減することを主たる目的としてなされたものである。しかも、その具体的構成は、1本の柱に対して接合される2本のダブル梁のうち、1本の梁の端部は、柱より手前側位置を直角方向に横切る梁に接合される。他の1本の梁の端部は、前記柱より手前位置を直角方向に横切る梁を貫通して、同柱の奥側を直角方向に横切る梁へ接合している。こうして柱に対する2本一組の梁それぞれの接合端部の位置が互い違いに異なるため、柱梁接合部の仕口は甚だ複雑な構造となり、接合作業も面倒で長時間を要するものと認められる。
特開平10−8552号(特許第3516197号)公報
本発明の目的は、鉄骨造建物の扁平な床構造を実現することである。更に具体的にいえば、限られた階高の範囲内で、自由に利用できる空間高さを拡大する、或いは視界を広げて開放感を確保することに有益なせいの低い床架構を実現することである。
本発明の目的は、鉄骨大梁を、既成の安価なH形鋼を使用して、耐力、剛性の不足分をH形鋼の本数の増加で補い、しかも鉄骨柱のブラケットに対しては共通位置で接合できる構成とした鉄骨造建物の床架構を提供することである。
本発明の次の目的は、安全で迅速な建築施工を実現すること、具体的には鉄骨架構要素を部分的にユニット化して工場製作することにより、現場での作業通路の確保を容易ならしめ、作業上の安全性が高く、支保工なしで床架構の構築を進めることが可能な鉄骨造建物の床架構、およびその建築構法を提供することである。
本発明の更なる目的は、鉄道駅舎等が現存する軌道上の空間を活用する人工地盤や建築物の建築や増築に好都合な鉄骨造建物の床架構、およびその建築構法を提供することである。
上記した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る鉄骨造建物の床架構は、
鉄骨柱と鉄骨梁とで構成される鉄骨造建物の床架構において、
鉄骨大梁2は、前記鉄骨中心位置に通された1本の中央鉄骨梁2aと、その両側に間隔をあけて平行に配置された2本の外側鉄骨梁2b、2bとの合計3本で構成され、前記3本の鉄骨梁2a、2bは同一の梁せいとし、軸線方向に間隔をあけた要所を横繋ぎ材6および小梁端部7とで3本の鉄骨梁2a、2bを相互に一体的に剛結して3本が一体として性能を発揮する構成とされていること、
鉄骨柱1の大梁取り付け位置には、前記3本の鉄骨梁2a、2bそれぞれの応力を鉄骨柱1へ伝達することが可能な構造の梁接合用ブラケット5が設置されており、前記梁接合用ブラケット5は通しダイアフラム50で構成され、前記鉄骨大梁2を構成する中央位置および両外側位置の鉄骨梁2a、2bのウエブと接合される位置に3本の縦リブ5a、5bを備え、更に両外側の鉄骨梁2b、2bの応力を鉄骨柱1へ伝達する縦リブ5cを前記鉄骨大梁2の軸線方向と直角な配置に少なくとも2本備えていること、
鉄骨大梁2は、前記3本の鉄骨梁2a、2bを一組として鉄骨柱1の前記梁接合用ブラケット5と接合した柱梁接合が行われていることを特徴とする。
請求項に記載した発明に係る鉄骨造建物の床架構建築構法は、
鉄骨柱1の中心位置に通された1本の中央鉄骨梁2aと、その両側に間隔をあけて平行に配置された2本の外側鉄骨梁2b、2bとの合計3本で構成され、前記3本の鉄骨梁2a、2bは同一の梁せいとし、軸線方向に間隔をあけた要所を横繋ぎ材6および小梁端部7とで3本の鉄骨梁2a、2bを相互に一体的に剛結して3本が一体として性能を発揮する構成の鉄骨大梁2を組み立てる段階と、
前記3本の鉄骨梁2a、2bそれぞれの応力を鉄骨柱1へ伝達することが可能な通しダイアフラム50で構成され、前記鉄骨大梁2を構成する中央位置および両外側位置の鉄骨梁2a、2bのウエブと接合される位置に3本の縦リブ5a、5bを備え、更に両外側の鉄骨梁2b、2bの応力を鉄骨柱1へ伝達する縦リブ5cを前記鉄骨大梁2の軸線方向と直角な配置に少なくとも2本備えた構造の梁接合用ブラケット5を鉄骨柱1の大梁取り付け位置へ設けた鉄骨柱1を建てる段階と、
前記鉄骨大梁2の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷き一体化して成る鉄骨大梁ユニットPを、前記鉄骨柱1の梁接合用ブラケット5と接合する段階と、
小梁8の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いて一体化した小梁ユニットQを、前記鉄骨大梁2に設けられた小梁端部7と接合して設置し、更孫梁9を取り付ける段階と、
その他必要とされるデッキプレート又はプレキャスト床板を前記梁上に敷き、各鉄骨梁の上面にスタットジベルを打ち、デッキプレート上又はプレキャスト床板上へスラブ筋を配筋し床コンクリートを打設する段階とから成ることを特徴とする。
請求項1記載の発明に係る鉄骨造建物の床架構は、鉄骨大梁2に、既成のせいが低い鉄骨梁2a、2bを3本使用するから、梁せいが低くなった分だけ、限られた階高の範囲内で自由に利用できる空間高さを拡大でき、或いは視界を広げて開放感を確保することができる。さらには都市計画上で高さ制限がある場合に、建物の階数を多くすることが可能となる。
その一方では、せいの低い鉄骨梁2a、2bを使用した鉄骨大梁2の断面性能は、3本の鉄骨梁2a、2bを一組として並列に使用した合効果で必要十分に補われる。そして、既成のH形鋼を使用できるので、安価に実施できる。また、鉄骨柱1の梁接合用ブラケット5に対して、鉄骨大梁2を共通位置に接合できるので、既往の簡便な柱梁接合技術で容易に実施できる。
請求項2記載の発明に係る鉄骨造建物の床架構建築構法は、床架構の各構成要素を部分的にユニット化して工場製作することで、現場での建て方施工の工数を減らし、安全で迅速な建築施工の実現に寄与する。具体的には、鉄骨大梁2の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いて一体化したユニットPに構成することにより、この鉄骨大梁2を柱1の梁接合用ブラケット5と接合した段階で十分に幅の広い作業通路を先行して確保でき、作業上の安全性を高められる。その他の床架構要素もデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いてユニットするから、支保工なしで構築施工を進められる。
よって、本発明の鉄骨造建物の床架構建築構法は、鉄道駅舎等が現存する軌道上の空間を活用する人工地盤や建築物の建設や増築などに好都合である。
床架構の鉄骨大梁2は、前記鉄骨中心位置に通された1本の中央鉄骨梁2aと、その両側に間隔をあけて平行に配置された2本の外側鉄骨梁2b、2bとの合計3本で構成され、前記3本の鉄骨梁2a、2bは同一の梁せいとし、軸線方向に間隔をあけた要所を横繋ぎ材6および小梁端部7とで3本の鉄骨梁2a、2bを相互に一体的に剛結して3本が一体として性能を発揮する構成とする。
鉄骨柱1の梁取り付け位置には、前記3本の鉄骨梁2a、2bそれぞれの応力を鉄骨柱1へ伝達することが可能な構造の梁接合用ブラケット5が設置されており、前記梁接合用ブラケット5は大型の通しダイアフラム50で構成され、前記鉄骨大梁2を構成する中央位置および両外側位置の鉄骨梁2a、2bのウエブと接合される位置に3本の縦リブ5a、5bを備え、更に両外側の鉄骨梁2b、2bの応力を鉄骨柱1へ伝達する縦リブ5cを前記鉄骨大梁2の軸線方向と直角な配置に少なくとも2本備えている。
鉄骨大梁2は、前記3本の鉄骨梁2a、2bを一組として鉄骨柱1の前記梁接合用ブラケット5と接合した柱梁接合が行われる
床架構建築構法は、先ず梁取り付け位置に上記構成の梁接合用ブラケット5を設けた鉄骨柱1を建てる段階と
前記鉄骨柱1の中心位置に通した1本の中央鉄骨梁2aと、その両側に間隔をあけて平行に配置した2本の外側鉄骨梁2b、2bとの合計3本で構成する。前記3本の鉄骨梁2a、2bは同一の梁せいとし、軸線方向に間隔をあけた要所を横繋ぎ材6および小梁端部7で3本の鉄骨梁2a、2bを相互に一体的に剛結して3本が一体として性能を発揮する構成とされた鉄骨大梁2を組み立てる段階と
前記鉄骨大梁2の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷き一体化して成る鉄骨大梁ユニットPを、前記鉄骨柱1の梁接合用ブラケット5と接合する段階と、
小梁8の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いて一体化した小梁ユニットQを、前記鉄骨大梁2に設けられた小梁端部7と接合して設置し、に孫取り付ける段階と、
その他必要とされるデッキプレート又はプレキャスト床板を前記梁上に敷き、各鉄骨梁の上面にスタットジベルを打ち、デッキプレート上又はプレキャスト床板上へスラブ筋を配筋し床コンクリートを打設する段階とから成る
以下に、本発明を図示した実施例により説明する。
図1は、本発明に係る鉄骨造建物の床架構の実施例を伏せ図として示したもので、符号1は角鋼管による鉄骨柱、2が鉄骨大梁である。この鉄骨大梁は、図2Aと図3に拡大して示したように、柱中心位置に通される1本の中央鉄骨梁2aと、その両側に約300mmの間隔をあけて配置された2本の外側鉄骨梁2b、2bとの合計3本で構成されている。これら3本の鉄骨梁2a、2bには、同形、同大のH形鋼が使用されている。さらに具体的に云うと、3本の鉄骨梁2a、2bは、一つの実施例として、フランジ幅および梁せい共に400mmの既成のH形鋼を採用している。こうして3本のH形鋼で構成された鉄骨大梁2は、同3本の鉄骨梁2aおよび2b、2bの合算効果を考慮して、通例大梁鉄骨として使用される梁せい(例えば800mm)の断面性能を上回るように設計して実施される。前記低い梁せい(400mm)の3本の鉄骨梁はすべて同一の梁せいで構成されている。因みに、フランジの厚さは21mm、ウエブの厚さは13mmである。
なお、図1における外周位置の鉄骨大梁3は、フランジ幅および梁せい共に400mmの上記既成のH形鋼による2本の鉄骨梁3a、3aは約100mm程度の狭い間隔で平行に配置した構成とされている。一方、図1の上下方向に配置された桁行き大梁4には、梁せいこそ400mmであるが、フランジ幅は500mm、フランジの厚さ28mm、ウエブの厚さ16mmの組立H形鋼が使用されている。
こうして、この鉄骨造建物の床架構を構成する鉄骨大梁2、3、4の梁せいは、いずれも一例として400mmに統一して共通化されている。
上記した鉄骨柱のうち、中柱1の梁取り付け位置には、上記鉄骨大梁2を構成する3本の鉄骨梁2aおよび2b、2bを接合するため、3本の鉄骨梁2aおよび2b、2bそれぞれの応力を同柱1へ伝達可能な構造の梁接合用ブラケット5が設置されている。この梁接合用ブラケット5に、鉄骨大梁2を構成する3本の鉄骨梁2a、2b、2bが一組としてそれぞれ柱梁接合されている。
因みに、図1、図2に示した各鉄骨柱1の梁接合用ブラケット5は、上下のフランジ接合部が大型の通しダイアフラム50、50で構成され、その中間部位に、中央鉄骨梁2a、および両外側の鉄骨梁2b、2bのウエブと接合される縦向きの配置で3本の縦リブ5aおよび5b、5bを備えた構成とされている。更に、柱1の中心を外れた両外側の鉄骨梁5b、5bの応力を柱1へ伝達するために、少なくとも2本の縦リブ5c、5cを、直交する大梁4のウエブ位置と、柱1から離れて大梁2の接合側へ寄った位置の2カ所に、前記鉄骨大梁2の軸線方向と直角な配置で備えた構成とされている。
図2A、Bの場合、鉄骨柱1の梁接合用ブラケット5と鉄骨大梁2を構成する各鉄骨梁2aおよび2b、2bとの接合は、フランジおよびウエブ共にスプライスプレートを用いたボルト接合(高力ボルト接合を含む。以下同じ。)の構成であることを示している。ただし、この限りではなく、フランジに関しては溶接接合とすることができる。
ちなみに、図3は、上記のようにして柱梁接合した部分(図2A、B部分)の鳥瞰図を示している。
なお、図2Aで明らかなように、鉄骨大梁2を構成する3本の鉄骨梁2aおよび2b、2bの相互間には、およそ300mm程度の間隔mをあけている。間隔mを設ける理由は、上記ボルト接合作業の際に、作業者の手およびレンチ等の工具を差し入れたり、目視確認を可能にするため必要だからである。特に中央位置の鉄骨梁2aのウエブをボルト接合するために、前記の間隔mが不可欠である。
その意味でいえば、上記図1の外周位置の鉄骨大梁3が、2本の鉄骨梁3a、3aを約100mm程度の狭い間隔で平行に配置した構成とされている理由は、ボルトを入れる手さえ入ればよく、鉄骨ウエブをボルト接合するレンチを差し入れる間隔(作業スペース)は格別必要ないからである。
この外周位置の鉄骨大梁3を接合する外周鉄骨柱1’の梁接合用ブラケット10は、図1に示したように、外周位置の鉄骨大梁3が、狭い間隔で平行に配置した2本の鉄骨梁3a、3aで構成されているが故に、柱列帯の鉄骨柱1の梁接合用ブラケット5よりも幅狭く小型に構成されている。
なお、鉄骨柱1および1’の梁接合用ブラケット5および10は、上述した通しダイアフラム50と縦リブ5a、5bによる構造の限りではない。
上述した合計2本の鉄骨梁3a、3aあるいは3本の鉄骨梁2aおよび2b、2bで構成された鉄骨大梁3、2それぞれの鉄骨梁と同一に配置した2本或いは3本の、梁と同形、同大断面のH形鋼を井桁状に組み立てた構成で同様に実施することができる。
次に、上記合計3本の鉄骨梁2aおよび2b、2bで構成された鉄骨大梁2は、3本分の剛性を足し合わせて1本材としての取り扱いができるように、図1の実施例では、柱間の中央部を、横繋ぎ材6で相互に一体的に剛結した構成とされている。更に、小梁8を架ける位置には小梁端部7を接合して、やはり相互に一体的に剛結した構成とされている。なお、外周の大梁鉄骨3を構成する2本の鉄骨梁3a、3aは、一定の間隔を開けた位置毎に例えば溶接で接合して一体的に剛結した構成とされている。
図1の場合、小梁8、8間には必要に応じて孫梁9を架けた構成を示している。ちなみに、小梁8には、フランジ幅と梁せいが約400mmのH形鋼が使用されている。孫梁9にはフランジ幅が300mm、梁せいが約390mmのH形鋼が使用されている。
次に、図4には、本発明に係る鉄骨造建物の床架構の異なる構成の実施例2を主要部について伏せ図として示している。
本実施例2の場合も、鉄骨大梁2に、合計3本の鉄骨梁で構成されたものを使用する構成には変わりないが、小梁8として2本の鉄骨梁を一組として一定の間隔を開けて平行に配置したダブル小梁の構成で柱間中央の位置に設置した構成を特徴としている。小梁8と大梁2との間に孫梁9が設置されている。鉄骨大梁2を構成する3本の鉄骨梁は、前記ダブル小梁8、8を接合するため用意した小梁端部7により相互間を一体的に剛結した構成とされている。
図4に示した実施例2で特に説明したい点は、床架構を構成する各要素のユニット化方式についてである。先ず鉄骨大梁2は、上記小梁端部7(場合によっては実施例1に示した横繋ぎ材6による場合も含む。)により相互間を一体的に剛結した構成の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板(図示は省略)を敷いて一体化した鉄骨大梁ユニットPとして構成する。したがって、この鉄骨大梁ユニットPを鉄骨柱1、1間に架けて梁接合用ブラケット5と接合すると、直ちにそのデッキプレート又はプレキャスト床板を作業用足場なり通路として利用できる。
同様に、上記ダブル小梁8、8についても、中央部を小梁端部7’で井桁状に剛結した構成とし、その上面にデッキプレート又はプレキャスト床板(図示は省略)を敷いて一体化した小梁ユニットQとして構成する。したがって、この小梁ユニットQを鉄骨大梁2の小梁端部7と接合すると直ちにそのデッキプレート又はプレキャスト床板を作業用足場なり通路として利用できる。
その他の小梁8もデッキプレート又はプレキャスト床板(図示は省略)を敷いて一体化したユニットに構成し、各々の接合作業を行う。図4には、鉄骨大梁2に小梁ユニット部材Rとして構成する例が示されている。
上記のようにして床架構を構成する各要素のユニット化が進められると、各ユニットP、Q、Rをそれぞれ工場生産化することが容易となり、品質の向上と、現場作業の工数を省くことができ、工期の短縮が図れる。
既に上記図4の実施例で床架構のユニット化について説明したところから明らかなように、請求項5に係る発明の建築構法は、先ず梁取り付け位置に梁接合用ブラケット5を設けた鉄骨柱1を建てることに始まる。
次いで、合計3本の鉄骨梁2aと2bで構成された鉄骨大梁2に小梁接合用の端部7を設け、上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いて一体化した鉄骨大梁ユニットPを構成し、前記鉄骨柱1のブラケット5と鉄骨大梁2とを柱梁接合する。
小梁8は、その上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いて一体化した小梁ユニットQを構成し、前記鉄骨大梁2、2の間へ、小梁接合部7を利用した梁接合をして設置する。
その他に必要とされる孫梁9もデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いて一体化した孫梁ユニットRとして構成し、孫梁接合部9’を利用した梁接合により取り付ける。更に必要とされるデッキプレート又はプレキャスト床板を梁上に敷き込み、各鉄骨梁の上面にスタットジベルを打ち、スラブ筋を配筋し、床コンクリートを打設する段階を経て、せいの低い鉄骨造の床架構が構築される。
以上に、本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、もとより本発明は上記実施例の限りではない。本発明の要旨及び技術的思想を逸脱しない範囲で、いわゆる当業者が必要に応じて行う設計変更や変形、応用の態様で種々に実施されるものであり、それらを本発明が包含することを主張する。
本発明の床架構を概念的に示す平面図(伏せ図)である。 A、Bは鉄骨大梁と鉄骨柱の接合構造を示す平面図と垂直面図である。 図2Aの柱梁接合構造を示す斜視図である。 本発明の床架構の異なる実施例を概念的に示す平面図(伏せ図)である。
符号の説明
1 鉄骨柱
2 鉄骨大梁
3 鉄骨大梁
4 桁行き大梁
5 ブラケット
6 横繋ぎ材
7 小梁端部
9 孫梁
10 ブラケット
P、Q、R 梁ユニット
50 通しダイアフラム
5a、5b、5c 縦リブ

Claims (2)

  1. 鉄骨柱と鉄骨梁とで構成される鉄骨造建物の床架構において、
    鉄骨大梁は、前記鉄骨中心位置に通された1本の中央鉄骨梁と、その両側に間隔をあけて平行に配置された2本の外側鉄骨梁との合計3本で構成され、前記3本の鉄骨梁は同一の梁せいとし、軸線方向に間隔をあけた要所を横繋ぎ材および小梁端部とで3本の鉄骨梁を相互に一体的に剛結して3本が一体として性能を発揮する構成とされていること、
    鉄骨柱の大梁取り付け位置には、前記3本の鉄骨梁それぞれの応力を鉄骨柱へ伝達することが可能な構造の梁接合用ブラケットが設置されており、前記梁接合用ブラケットは通しダイアフラムで構成され、前記鉄骨大梁を構成する中央位置および両外側位置の鉄骨梁のウエブと接合される位置に3本の縦リブを備え、更に両外側の鉄骨梁の応力を鉄骨柱へ伝達する縦リブを前記鉄骨大梁の軸線方向と直角な配置に少なくとも2本備えていること、
    鉄骨大梁は、前記3本の鉄骨梁を一組として鉄骨柱の前記梁接合用ブラケットと接合した柱梁接合が行われていることを特徴とする、鉄骨造建物の床架構。
  2. 鉄骨柱の中心位置に通された1本の中央鉄骨梁と、その両側に間隔をあけて平行に配置された2本の外側鉄骨梁との合計3本で構成され、前記3本の鉄骨梁は同一の梁せいとし、軸線方向に間隔をあけた要所を横繋ぎ材および小梁端部とで3本の鉄骨梁を相互に一体的に剛結して3本が一体として性能を発揮する構成の鉄骨大梁を組み立てる段階と、
    前記3本の鉄骨梁それぞれの応力を鉄骨柱へ伝達することが可能な通しダイアフラムで構成され、前記鉄骨大梁を構成する中央位置および両外側位置の鉄骨梁のウエブと接合される位置に3本の縦リブを備え、更に両外側の鉄骨梁の応力を鉄骨柱へ伝達する縦リブを前記鉄骨大梁の軸線方向と直角な配置に少なくとも2本備えた構造の梁接合用ブラケットを鉄骨柱の大梁取り付け位置へ設けた鉄骨柱を建てる段階と、
    前記鉄骨大梁の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷き一体化して成る鉄骨大梁ユニットを、前記鉄骨柱の梁接合用ブラケットと接合する段階と、
    小梁の上面にデッキプレート又はプレキャスト床板を敷いて一体化した小梁ユニットを、前記鉄骨大梁に設けられた小梁端部と接合して設置し、更孫梁を取り付ける段階と、
    その他必要とされるデッキプレート又はプレキャスト床板を前記梁上に敷き、各鉄骨梁の上面にスタットジベルを打ち、デッキプレート上又はプレキャスト床板上へスラブ筋を配筋し床コンクリートを打設する段階とから成ることを特徴とする、鉄骨造建物の床架構建築構法。
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