JP4962415B2 - 建設機械の刃先位置計測装置 - Google Patents
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Description
(1)運転作業者の目測により刃先位置の計測を行った場合、運転作業者により計測位置にバラツキが発生する。特に、運転作業者が未熟練の場合、刃先の正しい位置を計測することは難しい。
(2)運転作業者の目測により刃先位置計測を行った場合、その計測位置を数値化することが困難であり、その計測位置をデータ化して他の装置へ流用することが難しい。
(3)回転角度センサにより刃先位置計測を行う場合、ブーム、アーム、バッケットといった可動部分の関節それぞれに回転角度センサを取り付ける必要があり、取り付け作業に時間を要する。
(4)回転角度センサにより刃先位置計測を行う場合、回転角度センサにより測定した関節の回転角度とブーム、アーム、バッケットといった可動部分の長さから刃先位置を計算するため、可動部分の長さを正確に求めておく必要がある。又、可動部分の長さを求める作業は、使用する油圧ショベルが変われば、その油圧ショベル毎に行う必要があり、調整作業が繁雑になる。
(5)回転角度センサにより刃先位置計測を行う場合、回転角度センサにより測定した関節の回転角度とブーム、アーム、バッケットといった可動部分の長さから刃先位置を計算するため、油圧ショベルの本体から刃先に行くに従って、回転関節部のガタ等による計測位置誤差が蓄積される。そのため、正しい刃先位置計測を行うためには、回転関節部にガタ等をできる限り抑えるよう、油圧ショベル自体の運用状態を非常に良好に保つ必要がある。
(6)回転角度センサにより刃先位置計測を行う場合、ブーム、アーム、バッケットといった可動部分の関節の多くの場所に回転角度センサを取り付ける必要があるため、精密機器であるセンサの故障が発生する機会が多くなる。
建設機械のバケットの刃先位置を計測する建設機械の刃先位置計測装置であって、
前記バケットに取り付けられ、前記バケットの回転軸に垂直となる1つの直線上に配置された複数のマーカと、
前記建設機械本体の互いに異なる位置に設けられ、前記複数のマーカを含む画像を撮影する少なくとも2つの撮影手段と、
前記建設機械に設けられ、前記撮影手段で撮影された画像に基づいて、前記バケットの刃先位置を計算する刃先位置計算機とを備え、
前記刃先位置計算機は、
前記撮影手段で撮影された画像を二値化処理することにより、前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出し、検出した画像上の位置から三角測量法により、前記複数のマーカの三次元位置を求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置から前記複数のマーカ間を結ぶベクトルの傾きを求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置、求めた前記ベクトルの傾き及び予め求めておいた前記複数のマーカの1つに対する刃先位置のオフセット値から前記バケットの刃先位置を求めることを特徴とする。
建設機械のバケットの刃先位置を計測する建設機械の刃先位置計測装置であって、
前記バケットに取り付けられ、前記バケットの回転軸に垂直となる1つの直線上に配置された複数のマーカと、
前記建設機械本体の互いに異なる位置に設けられ、前記複数のマーカを含む画像を撮影する少なくとも2つの撮影手段と、
前記建設機械に設けられ、前記撮影手段で撮影された画像を無線にて伝送する画像伝送機と、
前記建設機械とは独立して設けられ、前記画像伝送機から伝送された画像を受信する画像受信機と、
前記建設機械とは独立して設けられ、前記画像受信機で受信された画像に基づいて、前記バケットの刃先位置を計算する刃先位置計算機とを備え、
前記刃先位置計算機は、
前記撮影手段で撮影された画像を二値化処理することにより、前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出し、検出した画像上の位置から三角測量法により、前記複数のマーカの三次元位置を求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置から前記複数のマーカ間を結ぶベクトルの傾きを求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置、求めた前記ベクトルの傾き及び予め求めておいた前記複数のマーカの1つに対する刃先位置のオフセット値から前記バケットの刃先位置を求めることを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載の建設機械の刃先位置計測装置において、
前記刃先位置計算機は、前記二値化処理に代えて、予め前記撮影手段で撮影した前記複数のマーカを含む画像との相関計算によるテンプレートマッチングを行うことにより、前記撮影手段で撮影された画像から前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出することを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載の建設機械の刃先位置計測装置において、
前記刃先位置計算機は、前記二値化処理に代えて、前記複数のマーカに適合する色抽出を行うことにより、前記撮影手段で撮影された画像から前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出することを特徴とする。
(1)運転作業者の目測による刃先位置測定に比べて、機械による自動計測を行うため、運転作業者の熟練度に関係なくバラツキの無い刃先位置計測を行うことができる。
(2)運転作業者の目測による刃先位置測定に比べて、刃先位置が数値化されているため、刃先位置データを他の装置へ容易に流用することができる。
(3)回転角度センサによる刃先位置測定に比べて、外部に取り付ける器具はカメラとマーカのみで良く、取り付け作業が容易である
(4)回転角度センサによる刃先位置測定に比べて、ブーム、アーム、バケットといった可動部の長さを求めておく必要がなく。使用する油圧ショベルが変われば、マーカの取り付けとマーカから刃先位置の計測を行うのみで良いため調整作業を簡略化できる。
(5)回転角度センサによる刃先位置測定に比べて、バケットに固定されたマーカから直接刃先位置を求めるため、ブーム、アーム、バケットといった可動部関節のガタ等による計算位置誤差の蓄積が無く、より正確な刃先位置を計測することができる。
(6)回転角度センサによる刃先位置測定に比べて、可動部に設置されるセンサが無いためセンサ故障の発生率が低く、保守に掛かる運用コストを小さく抑えることができる。
油圧ショベル1に取り付けた左カメラ6L及び右カメラ6Rにより、バケット4に取り付けたマーカM1、M2・・・を含めた作業場所の画像を取得し、取得した画像を刃先位置計算機7の画像入力部11を介して、メモリ12に入力し、記録する。なお、刃先位置計算機7において、マーカデータ入力部13では、画像上のマーカM1、M2・・・を囲む部分画像、マーカM1、M2・・・に関する色、形状、模様、画像上での輝度値等の各マーカデータを、予め、メモリ12に入力している。又、カメラデータ入力部14では、カメラ6R、6Lの位置、姿勢、CCD(Charge-Coupled Device)サイズ、レンズの焦点距離等の各カメラデータを、予め、メモリ12に入力している。又、刃先データ入力部15では、前述したバケット座標系Σbにおける刃先中央5cの位置(x_off,y_off,z_off)の刃先データを、予め、メモリ12に入力している。
マーカ抽出部16aにおいて、メモリ12に記録した画像の二値化処理を行い、画像上のマーカM1、M2・・・の位置を検出し、画像上におけるマーカ位置をメモリ12に記録する。球形状、丸形状、発光体のマーカについては、画像上において円となる部分を抽出し、又、市松模様のマーカについては、画像上において矩形の連なりとなる部分を抽出して、マーカとなる部分の位置を検出すればよい。
マーカ三次元位置計算部17において、メモリ12に記録した左カメラ6Lの画像(以降「左画像」と呼ぶ。)及び右カメラ6Rの画像(以降「右画像」と呼ぶ。)について、マーカ抽出部16aで検出した画像上のマーカ位置から三角測量法によりマーカM1、M2・・・の三次元位置を求め、求めたマーカM1、M2・・・の三次元位置をメモリ12に記録する。このとき、マーカM1、M2・・・の三次元位置は、対象物座標系Σoにおける位置(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)・・・として求める。
前述したように、バケット座標系Σbにおける刃先中央5cの位置(x_off,y_off,z_off)は、予め求められて、メモリ12に入力されている。又、マーカ三次元位置計算部17において、対象物座標系ΣoにおけるマーカM1、M2・・・の三次元位置(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)・・・が求められている。そして、刃先位置計算部18においては、メモリ12に記録してある、バケット座標系Σbにおける刃先中央5cの位置(x_off,y_off,z_off)、対象物座標系ΣoにおけるマーカM1、M2・・・の三次元位置(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)・・・を用いて、下記の座標変換を行うことにより、刃先位置(xe,ye,ze)を計算して、その後、計算した刃先位置(xe,ye,ze)をメモリ12に記録している。
ψ=−tan-1{(y2−y1)/(z2−z1)}
ψ=−[tan-1{(y2−y1)/(z2−z1)}+
tan-1{(y3−y1)/(z3−z1)}
・
・
・
tan-1{(yN−y1)/(zN−z1)}]/(N−1)
xe=x_off+xb
ye=y_off・cosψ−z_off・sinψ+yb
ze=y_off・sinφ+z_off・cosψ+zb
4 バケット
5 刃先
6R、6L カメラ
7 刃先位置計算機
8 画像伝送機
9 画像受信機
11 画像入力部
12 メモリ
16a、16b、16c マーカ抽出部
17 マーカ三次元位置計算部
18 刃先位置計算部
19 刃先位置出力部
Claims (4)
- 建設機械のバケットの刃先位置を計測する建設機械の刃先位置計測装置であって、
前記バケットに取り付けられ、前記バケットの回転軸に垂直となる1つの直線上に配置された複数のマーカと、
前記建設機械本体の互いに異なる位置に設けられ、前記複数のマーカを含む画像を撮影する少なくとも2つの撮影手段と、
前記建設機械に設けられ、前記撮影手段で撮影された画像に基づいて、前記バケットの刃先位置を計算する刃先位置計算機とを備え、
前記刃先位置計算機は、
前記撮影手段で撮影された画像を二値化処理することにより、前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出し、検出した画像上の位置から三角測量法により、前記複数のマーカの三次元位置を求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置から前記複数のマーカ間を結ぶベクトルの傾きを求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置、求めた前記ベクトルの傾き及び予め求めておいた前記複数のマーカの1つに対する刃先位置のオフセット値から前記バケットの刃先位置を求めることを特徴とする建設機械の刃先位置計測装置。 - 建設機械のバケットの刃先位置を計測する建設機械の刃先位置計測装置であって、
前記バケットに取り付けられ、前記バケットの回転軸に垂直となる1つの直線上に配置された複数のマーカと、
前記建設機械本体の互いに異なる位置に設けられ、前記複数のマーカを含む画像を撮影する少なくとも2つの撮影手段と、
前記建設機械に設けられ、前記撮影手段で撮影された画像を無線にて伝送する画像伝送機と、
前記建設機械とは独立して設けられ、前記画像伝送機から伝送された画像を受信する画像受信機と、
前記建設機械とは独立して設けられ、前記画像受信機で受信された画像に基づいて、前記バケットの刃先位置を計算する刃先位置計算機とを備え、
前記刃先位置計算機は、
前記撮影手段で撮影された画像を二値化処理することにより、前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出し、検出した画像上の位置から三角測量法により、前記複数のマーカの三次元位置を求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置から前記複数のマーカ間を結ぶベクトルの傾きを求め、求めた前記複数のマーカの三次元位置、求めた前記ベクトルの傾き及び予め求めておいた前記複数のマーカの1つに対する刃先位置のオフセット値から前記バケットの刃先位置を求めることを特徴とする建設機械の刃先位置計測装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の建設機械の刃先位置計測装置において、
前記刃先位置計算機は、前記二値化処理に代えて、予め前記撮影手段で撮影した前記複数のマーカを含む画像との相関計算によるテンプレートマッチングを行うことにより、前記撮影手段で撮影された画像から前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出することを特徴とする建設機械の刃先位置計測装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の建設機械の刃先位置計測装置において、
前記刃先位置計算機は、前記二値化処理に代えて、前記複数のマーカに適合する色抽出を行うことにより、前記撮影手段で撮影された画像から前記複数のマーカを抽出すると共に画像上の位置を検出することを特徴とする建設機械の刃先位置計測装置。
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