JP4962010B2 - 磁気抵抗効果素子の形成方法 - Google Patents
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気ディスク装置は、図1に示したように、例えば筐体100の内部に、情報が記録される
こととなる磁気記録媒体としての磁気記録媒体200と、この磁気記録媒体200への情
報の記録およびその情報の再生を行うためのヘッドアームアセンブリ(HAA;Head Arm Assembly)300とを備えるようにしたものである。HAA300は、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA;Head Gimbals Assembly)2と、このHGA2の基部を支持するアーム3と、このアーム3を回動させる動力源としての駆動部4とを備えている。HGA2は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド1(後出)が一側面に設けられた磁気ヘッドスライダ(以下、単に「スライダ」という。)2Aと、このスライダ2Aが一端に取り付けられたサスペンション2Bとを有するものである。このサスペンション2Bの他端(スライダ2Aとは反対側の端部)は、アーム3によって支持されている。アーム3は、筐体100に固定された固定軸5を中心軸としてベアリング6を介して回動可能なように構成されている。駆動部4は、例えばボイスコイルモータなどからなる。なお、通常、磁気ディスク装置は、図1に示したように複数の磁気記録媒体200を備えており、各磁気記録媒体200の記録面(表面および裏面)のそれぞれ対応してスライダ2Aが配設されるようになっている。各スライダ2Aは、各磁気記録媒体200の記録面と平行な面内において、再生トラックを横切る方向(X方向)に移動することができる。一方、磁気記録媒体200は、筐体100に固定されたスピンドルモータ7を中心とし、X方向に対してほぼ直交する方向に回転するようになっている。磁気記録媒体200の回転およびスライダ2Aの移動により磁気記録媒体200に情報が記録され、または記録された情報が読み出されるようになっている。
ここでは、MR膜20が以下に示す表1の構成となるように作製した。但し、表2(後出)に示したように、作製段階においてIrMnを用いて0.03nm〜1.00nmの厚みを有する合金層を作製し、最終的にイリジウム(Ir)からなる金属層を得るようにした。なお、酸化物層を形成する際には、アルミニウムを用いて易酸化金属層を形成し、プラズマ酸化法により、アルゴン(Ar)ガスおよび酸素ガス(O2)を利用してプラズマを形成し、30ワット(W)以下の投入電力において60秒間に亘って易酸化金属層に対する酸化処理をおこなった。また、合金層の厚みを変化させることで、酸化物層におけるアルミニウムとマンガンとの含有率を表2に示すように変化させた。ここでいう、含有率とは、アルミニウムおよびマンガンの総重量に対するアルミニウムの重量[Al/(Al+Mn)]、またはアルミニウムおよびマンガンの総重量に対するマンガンの重量[Mn/(Al+Mn)]をそれぞれ意味する。このようにして得た各実施例について、抵抗変化率(%)および面積抵抗(Ω・μm2 )を測定した。その結果を表2に示す。
ここでは、合金層としてPtMnを用いたことを除き、他は実施例1−1〜1−7と同様にして表1の構成を有するMR膜20を備えたMR素子1を作製した。本実施例においても、実施例1−1〜1−7と同様の評価をおこなった。その結果は表2に示した通りである。本実施例においても、比較例1−1とほぼ同等の面積抵抗を維持しつつ、比較例1−1よりも高い抵抗変化率を得ることができた。特にPtMnからなる合金層を0.3nmから1.0nm以下の厚みで作製し、酸化物層におけるマンガンの含有率を34.3%から60.7%とすることで、抵抗変化率の向上にあたってより効果的であることがわかった。
ここでは、合金層としてRhMnまたはAuMnを用いたことを除き、他は実施例1−1〜1−7と同様にして表1の構成を有するMR膜20を備えたMR素子1を作製した。実施例3−1,4−1においても、実施例1−1〜1−7と同様の評価をおこなった。その結果は表2に示した通りである。本実施例においても、比較例1−1とほぼ同等の面積抵抗を維持しつつ、比較例1−1よりも高い抵抗変化率を得ることができた。
ここでは、MR膜20が以下に示す表3の構成となるように作製した。具体的には、第1の磁化固着膜231の構成を、表3に示したようにホイスラー合金を含む3層構造としたことを除き、他は実施例1−1〜1−7と同様にしてMR膜20を備えたMR素子1を作製した。ホイスラー合金としては、Co2 MnGe(実施例5−1)およびCo2 MnSi(実施例5−2)を採用した。さらに、実施例5−1および5−2に対する比較例5−1として、第1の磁化固着膜231を4nmの厚みのFeCoからなる単一層とすると共に、介在層における金属層を設けなかったことを除き他は実施例5−1および5−2と同様の構成を有するMR素子を作製した。さらに、実施例5−1に対する比較例5−2として、介在層における金属層を設けなかったことを除き他は実施例5−1と同様の構成を有するMR素子を作製した。これらの実施例5−1および5−2、ならびに比較例5−1および5−2についても、実施例1−1〜1−7と同様の評価をおこなった。その結果を表4に示す。
ここでは、実施例1−1〜1−7と同様の構成(表1)を有するMR膜20を備えたMR素子1を作製した。但し、酸化処理を行う時間を表5に示したように30秒から300秒の範囲で変化させた。本実施例においても、実施例1−1〜1−7と同様の評価をおこなったので、その結果を表5に示す。さらに、本実施例に対する比較例6−1〜6−6として、合金層を設けなかったことを除き他は同様にしてMR素子を作製し、同様の調査を行ったので併せて表5に示した。さらに、IrMnからなる合金層を作製したのち、酸化処理を行わずに作製したMR素子について同様の調査をおこなったものを比較例6−7として併せて表5に示す。
ここでは、作製段階において、IrMnなどの合金層の代わりに単体金属であるイリジウム(実施例7−1)、白金(実施例7−2)、ロジウム(実施例7−3)または金(実施例7−4)をそれぞれ用いて金属層241を磁化固着層23の上に形成するようにしたことを除き、他は実施例1−1〜1−7と同様にして以下の表6の構成を有するMR膜20を備えたMR素子1を作製した。金属層241の厚みは、いずれも0.5nmとした。これらの実施例7−1〜7−4についても実施例1−1〜1−7と同様の評価をおこなった。その結果を比較例1−1と併せて表7に示す。
Claims (4)
- 一定方向に固着された磁化を有する磁化固着層と、銅(Cu)からなる基材を有する介在層と、外部磁界に応じて磁化の向きが変化する磁化自由層とを順に備えた磁気抵抗効果素子を形成する方法であって、
コバルト(Co),鉄(Fe)およびニッケル(Ni)のうちの少なくとも1種を含む材料を用いて前記磁化固着層を形成する工程と、
前記磁化固着層の上に、前記基材および磁化固着層よりも酸化しにくいイリジウム(Ir),白金(Pt),ロジウム(Rh)および金(Au)のうちの少なくとも1種とマンガン(Mn)とを含む複数の金属層を面内方向に分散して形成したのち、前記金属層を覆うように、前記基材からなる第1の基材層と、アルミニウム(Al),硅素(Si),クロム(Cr),チタン(Ti)およびハフニウム(Hf)のうちの少なくとも1種とマンガンとを含有する酸化物を含む酸化物層と、前記基材からなる第2の基材層とを順に形成することにより前記介在層を作製する工程と
を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の形成方法。 - 前記第1の基材層の上にアルミニウム(Al),硅素(Si),クロム(Cr),チタン(Ti)およびハフニウム(Hf)のうちの少なくとも1種を含む易酸化金属層を形成したのち、前記易酸化金属層を酸化処理することにより前記酸化物層を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。 - プラズマ酸化法または自然酸化法を利用して前記易酸化金属層を酸化処理することにより前記酸化物層を形成する
ことを特徴とする請求項2記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。 - 前記磁化固着層を、マンガンを含むように形成する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
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