JP4961643B2 - 産業車両における荷役制御装置及び産業車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷役作業の種別(例えば荷取/荷置作業)を判定したその判定結果に応じた制御内容で例えば荷役機器などを駆動するアクチュエータを制御する産業車両における荷役制御装置及び産業車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォークリフト等の産業車両では、運転者が荷役レバーを操作して荷役作業を行う。荷役作業を支援する目的で、例えば特開平7−2496号公報には、フォークを所望する高さに自動で上昇させる自動揚高装置が知られている。この装置では、フォークの高さを予め記憶手段に記憶させておくことができ、運転者が操作ボタンを操作すると、その操作ボタンに対応する高さを読み取って、その高さにフォークを自動で上昇させる制御を行う。
【0003】
また、従来、荷取作業や荷置作業を行うときは2種類の荷役レバーを操作する必要があった。例えば特開平5−4797号公報に開示された産業車両は、荷取り用操作レバーと荷置き用操作レバーを備え、運転者は、荷取作業をするときは荷取り用操作レバーを操作し、荷置作業をするときは荷置き用操作レバーを操作する。この産業車両によれば、荷役作業の種別に応じた操作レバーが個々に用意されていたので、1つのレバーを操作するだけで荷役作業を行うことができる。
また、この産業車両は、フォークに積載された荷の荷重を検知するセンサを備えていたが、荷重センサはフォーク上に荷の有無を判断し荷の有無の状況に応じてフォークを水平姿勢に変位させたりフォークに傾倒角を与える制御を許可する判断のために使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の自動揚高装置においては、予め設定された高さを荷取高さと荷置高さとを別々に設定しておく必要があった。このため、高さの予約作業が荷取用と荷置用の2種類別々に行わなければならないうえ、自動揚高装置を操作するときにも運転者が荷取作業か荷置作業かを自分で判断して、操作ボタンを選択する必要があった。このため、フォークは指定された揚高に自動制御されるものの、荷取りか荷置きかを自動で判断する訳ではなかったので、荷役作業の自動化のうえでまだ面倒な部分があった。
【0005】
また特開平5−4797号公報に開示された産業車両では、2種類の荷役レバーを同時に操作したりすることを回避でき、荷役操作が簡単に済ませられるものの、これから行う荷役作業が荷取作業か荷置作業であるかは運転者が判断する必要があった。このため、荷取り用操作レバーと荷置き用操作レバーのうちいずれを操作するかは運転者自身が決めなければならなかった。在荷センサが在荷状態を検知しただけでは荷役作業の種別が決まらず、荷取用操作レバーと荷置用操作レバーのどちらが操作されたかという運転者の操作結果をセンサから読取ることではじめて荷役作業の種別を識別できるものであった。
【0006】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、荷検出手段の信号を基に荷役作業の種別を判定し、運転者に荷役作業の種別の判断を要求することなく、その判定された荷役作業の種別に応じた荷役作業用の動作又は処理を行わせることができる産業車両における荷役制御装置及び産業車両を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、産業車両の車体に荷役動作のための変位が可能に設けられた荷役機器に積載又は把持された荷の有無を識別可能な信号を出力する荷検出手段と、前記荷役機器に荷役動作させるために駆動される少なくとも1つの第1アクチュエータと、前記荷検出手段の検出信号を基に荷役作業の種別を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御する制御手段と、前記荷役機器の自動荷役制御を始動させる指令をするために操作されるとともに、異なる荷役作業間で共通に用いられる始動操作手段と、前記荷役機器が設定揚高以上の揚高にあるか否かを検出する揚高センサとを備え、前記判定手段は、前記荷役機器における荷有りを検出すると荷置作業と判定し、前記荷役機器における荷無しを検出すると荷取作業と判定するものであり、前記制御手段は、前記揚高センサにより検出される前記荷役機器の検出揚高が設定揚高以上で、かつ前記始動操作手段からの操作信号を受け付けたときに、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御することにより前記自動荷役制御を行うことを要旨とする。
【0009】
請求項に記載の発明は、産業車両の車体に荷役動作のための変位が可能に設けられた荷役機器に積載又は把持された荷の有無を識別可能な信号を出力する荷検出手段と、前記荷役機器に荷役動作させるために駆動される少なくとも1つの第1アクチュエータと、前記荷検出手段の検出信号を基に荷役作業の種別を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御する制御手段と、前記荷役機器の自動荷役制御を始動させる第1始動条件成立の判断に使われる信号を出力する第1検出手段と、前記荷役機器が設定揚高以上の揚高にあるか否かを検出する揚高センサとを備え、前記判定手段は、前記荷役機器における荷有りを検出すると荷置作業と判定し、前記荷役機器における荷無しを検出すると荷取作業と判定するものであり、前記制御手段は、前記揚高センサにより検出される前記荷役機器の検出揚高が設定揚高以上で、かつ前記第1検出手段から第1始動条件成立の信号を受け付けたときに、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御することにより前記自動荷役制御を行うことを要旨とする。
【0011】
なお、「把持」は、クランプ等による把持を含む以外に磁着による把持も含む。なお、「アクチュエータ」とは、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電動シリンダ、電動モータ、油圧モータ、ソレノイドなどを含む。
【0012】
荷役機器に積載又は把持された荷の有無を識別可能な信号が荷検出手段から出力される。荷検出手段の検出信号を基に荷役作業の種別が判定手段により判定される。判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で第1アクチュエータが駆動制御され、荷役機器の荷役動作が荷役作業の種別に応じて制御される。
【0013】
請求項に記載の発明では、荷役機器の自動荷役制御を始動させるときにはその指令のために始動操作手段が操作される。この始動操作手段は異なる荷役作業間で共通に用いられる。始動操作手段からの操作信号を受け付けた制御手段は、判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で第1アクチュエータを駆動制御する。よって、始動操作手段を操作すれば、これから行うべき荷役作業の種別に合った荷役機器の荷役動作が行われる。
【0014】
また、請求項に記載の発明では、第1検出手段から所定条件成立時に出力される信号を指令信号として、荷役機器の自動荷役制御は始動される。第1検出手段からの信号を受け付けた制御手段は、判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で第1アクチュエータを駆動制御する。よって、第1検出手段の信号を指令信号として受け付けると、これから行うべき荷役作業の種別に合った荷役機器の荷役動作が行われる。なお、第1検出手段は、運転者の操作を検出するものではない。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の産業車両における荷役制御装置において、前記荷役機器の荷役動作の自動荷役動作を支援するために設けられた支援装置が備える少なくとも1つの第2アクチュエータと、前記荷役機器の自動荷役制御を支援する支援動作を始動させる第2始動条件成立の判断に使われる信号を出力する第2検出手段とを備えており、前記第2アクチュエータは前記制御手段により駆動制御され、前記制御手段は、前記第2検出手段から第2始動条件成立の信号を受け付けると、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第2アクチュエータを駆動制御することにより前記自動荷役制御の支援を行うことを要旨とする。
【0016】
この発明によれば、荷役機器に積載又は把持された荷の有無を識別可能な信号が荷検出手段から出力される。荷検出手段の検出信号を基に荷役作業の種別が判定手段により判定される。判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で第2アクチュエータが駆動制御され、荷役機器の自動荷役動作を支援する支援装置が荷役作業の種別に応じて制御される。より具体的には、第2検出手段から始動条件成立の信号を受け付けるとこれを指令信号として、自動荷役制御の支援動作が始動される。第2検出手段からの前記信号を受け付けた制御手段は、判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で第2アクチュエータを駆動制御する。よって、支援装置の始動のための信号を受け付ければ、これから行うべき荷役作業の種別に合った内容で支援装置が作動し、自動荷役制御の支援が適切に行われる。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の産業車両における荷役制御装置において、前記支援装置は、前記荷役機器と略同じ高さに位置する格納位置、及び前記荷役機器の下方に位置する下降位置の二位置から荷役作業エリアを撮影可能な撮影手段を備えており、前記第2アクチュエータは、前記撮影手段を前記格納位置と前記下降位置との間にて昇降させるものであり、前記制御手段は、前記判定手段の判定が荷取作業であるときは前記第2アクチュエータを駆動して前記撮影手段を前記格納位置に位置させ、前記判定手段の判定が荷置作業であるときは前記第2アクチュエータを駆動して前記撮影手段を前記下降位置に位置させることを要旨とする。
【0018】
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の産業車両における荷役制御装置において、前記第2検出手段は前記荷役機器が設定揚高以上の揚高にあるか否かを検出する揚高センサであり、該揚高センサにより検出される前記荷役機器の検出揚高が設定揚高以上のときに、第2始動条件成立とすることを要旨とする。
【0019】
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の産業車両における荷役制御装置において、前記自動荷役制御は、前記荷役機器を荷役対象に対し位置合わせする制御であり、前記制御手段は、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた作業開始位置に前記荷役機器を位置させるよう前記第1アクチュエータを駆動制御することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、判定手段により判定された荷役作業の種別に応じて第1アクチュエータが駆動制御され、これにより、荷役作業の種別に応じた作業開始位置に荷役機器が配置される。荷役機器が荷役対象に対しこれから荷役作業を行うべき適切な位置に位置合わせされる。
【0021】
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の産業車両における荷役制御装置において、前記第1アクチュエータは、前記荷役機器を車体に設けられたマストに沿って昇降させるために駆動されるものであって、前記判定手段の判定が荷取作業であるときは前記第1アクチュエータを駆動制御して前記荷役機器を荷取高さに位置合わせし、前記判定手段の判定が荷置作業であるときは前記第1アクチュエータを駆動制御して前記荷役機器を荷置高さに位置合わせすることを要旨とする。
【0022】
この発明によれば、判定手段の判定が荷取作業であるときはアクチュエータが駆動制御されて荷役機器は荷取高さに位置合わせされ、判定手段の判定が荷置作業であるときはアクチュエータが駆動制御されて荷役機器が荷置高さに位置合わせされる。
【0023】
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の産業車両における荷役制御装置において、産業車両は、荷役対象に設けられた位置検出用の標識を撮影する撮影手段と、該撮影手段により撮影された画像データを基に画像処理を行うことにより前記荷役対象の位置を検出する画像処理手段とを備えており、前記制御手段は、前記判定手段により荷取作業と判定したときには前記画像処理手段により検出された荷役対象の位置から推定される荷取高さに前記荷役機器を上昇又は下降させ、前記判定手段により荷置作業と判定したときには前記画像処理手段により検出された荷役対象の位置から推定される荷置高さに前記荷役機器を上昇又は下降させることを要旨とする。
【0024】
この発明によれば、荷役対象に設けられた位置検出用の標識が撮影手段により撮影され、その撮影された画像データを基に画像処理が行われて荷役対象の位置が画像処理手段により検出される。判定手段により荷取作業と判定されたときには、荷役機器は上昇又は下降され、画像処理手段により検出された荷役対象の位置から推定される荷取高さに位置調整される。一方、判定手段により荷置作業と判定したときには、荷役機器は上昇又は下降され、画像処理手段により検出された荷役対象の位置から推定される荷取高さに位置調整される。
【0027】
請求項に記載の発明では、産業車両には、請求項1〜のいずれか一項に記載の荷役制御装置が備えられている。
この発明によれば、産業車両に備えられた荷役制御装置によって、請求項1〜のいずれか一項に記載の発明と同様の作用が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明をフォークリフトの位置検出装置に具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
【0029】
図1に示すように、産業車両としてのリーチ型フォークリフトトラック(以下、フォークリフトという)1は、荷役機器としてのフォーク2を用いて荷役作業を行う。車体3の前部から前方へ延出する左右一対のリーチレグ4の先端部に左右の前輪(従動輪)5がそれぞれ取付けられており、後輪である駆動操舵輪6は、車体3に配備されたバッテリ7を電源とする走行用モータ8の動力により走行駆動される。運転者は車体3の後部右側に設けられた立席タイプの運転席9に立った状態で、ハンドル10を操作して駆動操舵輪6を操舵することによりフォークリフト1を運転する。
【0030】
車体3の前側に配備された荷役装置(マスト装置)11は、リーチシリンダ12の駆動により左右のリーチレグ4に沿って前後方向に移動(リーチ動作)可能に設けられている。荷役装置11は、多段式(本例では3段式)マスト13と、荷役用のキャリッジ14と、左右一対のリフトシリンダ15(片側のみ図示)とを備えている。荷役用のキャリッジ14はリフトシリンダ15が駆動されることによりスライド伸縮するマスト13に沿って昇降する。フォーク2の最大揚高は例えば6メートルである。
【0031】
フォークリフト1には、高所(高揚高範囲)におけるフォーク2の位置合わせ操作を支援する荷役操作支援装置(フォーク位置決め操作支援装置)20が設けられている。荷役操作支援装置20は、キャリッジ14を構成するサイドシフタ16の前面中央部に縦長に延びた状態に組付けられたカメラ昇降装置21を備える。
【0032】
カメラ昇降装置21は、サイドシフタ16の前面中央部に組付けられたハウジング22と、ハウジング22内に昇降可能に取り付けられた昇降式のカメラユニット23とを備える。このカメラユニット23は、ハウジング22内に格納される格納位置と、ハウジング22の下端から突出する下降位置との間を昇降するように設けられている。カメラユニット23はその下端部に撮影手段としてのカメラ(CCDカメラ)24を内蔵し、撮影部(レンズ部)24Aからフォーク前方の荷役作業エリアの撮影が可能となっている。また格納位置からでも、ハウジング22の前面下部に形成された撮影窓22Aを通してフォーク前方の荷役作業エリアをカメラ24によって撮影可能となっている。つまり、カメラ24は格納位置と下降位置の二位置からフォーク前方の荷役作業エリアを撮影可能である。サイドシフタ16はマスト13の幅中心から左右方向に変位可能となっており、そのサイドシフト時はフォーク2とともにカメラ昇降装置21も一緒に左右にシフトする。
【0033】
また、ルーフ27には運転席9に立つ運転者からよく見える位置に表示装置(液晶ディスプレイ装置(LCD))28が取り付けられている。表示装置28の画面には、荷役作業時にカメラ24によって撮影されたフォーク前方の画像が映し出されるようになっている。
【0034】
また、インストルメントパネル上には、図2に示す操作レバー(マルチレバー)31が設けられている。操作レバー31は、これ1つで走行操作と荷役操作の全ての操作を可能とするもので複数種類の操作部を備えている。
【0035】
操作レバー31は、インストルメントパネル上の所定箇所に形成されたスロット32に沿って前後方向に傾動するレバー本体33を備えている。レバー本体33は操作しない状態ではパネル面に対し略垂直となる中立位置にバネ(図示せず)の付勢力により復帰する。レバー本体33の上端部にはグリップ34が車幅方向に対し30度〜60度程度の角度をもって傾斜する姿勢に取付けられている。グリップ34の左端部には、略円筒形のノブ35が軸線Cを中心に回転可能に設けられている。またグリップ34の左部分前縁にシーソースイッチ36が、グリップ34の左部分背面に十字スイッチ37が、グリップ34の左部分前面に作動スイッチ38がそれぞれ設けられている。グリップ34は、運転者が右肘を付いた状態で右手により握られる。グリップ34を握った状態では、親指でノブ35と十字スイッチ37を操作でき、人差し指でシーソースイッチ36を操作でき、中指で作動スイッチ38を操作できる。なお、同図における円内がA方向から見た十字スイッチ37である。
【0036】
グリップ34を握った右手でレバー本体33を前方に傾けるとフォークリフト1が前進し、レバー本体33を後方に傾けるとフォークリフト1が後進する。ノブ35に形成された突起35Aを親指で上方へ押してノブ35を上側に回すとフォーク2が上昇し、親指で突起35Aを下方へ押してノブ35を下側に回すとフォーク2が下降する。また、人差し指でシーソースイッチ36の前端を押すと荷役装置11が前方に移動し、人差し指でシーソースイッチ36の後端を押すと荷役装置11が後方に移動する。十字スイッチ37は上下・左右の4方向に操作可能になっており、上下方向の操作でマスト13のティルトを操作し、左右方向の操作でサイドシフトを操作する。親指で十字スイッチ37の上端部を押すとマスト13が前傾し、十字スイッチ37の下端部を押すとマスト13が後傾する。また親指で十字スイッチ37の右端部を押すとフォーク2が右方向に移動し、十字スイッチ37の左端部を押すとフォーク2が左方向に移動する。なお、作動スイッチ38は、後述するフォーク自動位置合わせ制御を行うときに運転者が操作するためのものである。
【0037】
図3に示すように、荷役対象である棚40とパレット41には、フォーク2を荷取位置または荷置位置に位置合わせするときの位置目標に用いられるマークM1,M2が付されている。パレット41に付されたマークM1はパレット位置検出用で、パレット41の2つの差込穴41A間の中央部に付されている。一方、棚40に付されたマークM2は棚位置検出用で、棚部(ビーム)42の正面中央部に付されている。ここで、マークM1とマークM2は同図から分かるように互いに白黒が反転した模様の図形となっている。カメラ24により撮影されたマークM1(またはM2)の画面上の位置からフォーク2と荷役対象(パレット41または棚部42)の左右(Y方向)・上下(Z方向)のずれ量を算出し、そのずれ量を無くすようにフォーク2を荷役対象に自動で位置合わせするフォーク自動位置合わせ制御が行われる。なお、パレット41に載置された荷43を含めて荷役対象となる。
【0038】
次に、荷役操作支援装置20の電気的構成を図4に基づいて説明する。
荷役操作支援装置20は、判定手段及び制御手段としてのコントローラ45を備える。コントローラ45は、画像制御部46、荷役制御部47、駆動回路48,49およびソレノイド駆動回路50を備えている。
【0039】
画像制御部46には入力側にカメラ24が接続され、その出力側には表示装置28およびスピーカ51が接続されている。画像制御部46は、カメラ24から入力される映像信号(画像信号)を基に表示装置28の画面にカメラ24が撮影した画像を表示させる。また画像制御部46は、マークM1,M2を画像認識する画像認識処理(テンプレートマッチング処理)をし、表示装置28の画面に設定された画面座標系におけるマークM1,M2の位置座標を求め、この位置座標データを基に幾何学変換を行ってカメラ24とマークM1,M2の相対位置座標(実座標系)を求める。そして、この相対位置座標データを基にフォーク2を荷取位置または荷置位置に位置合わせするために必要な上下方向および左右方向の各移動量をそれぞれ算出する。このフォーク自動位置合わせ処理については後で詳述する。また、スピーカ51は所定の情報を音声ガイドで知らせるために用いられる。
【0040】
一方、荷役制御部47には、上限位置検知スイッチ52、下限位置検知スイッチ53、マルチレバー31の各ポテンショメータ54,55およびスイッチ38,56,57、さらに揚高センサ58、荷検出手段としての荷重センサ59、ティルト角センサ60などが接続されている。また荷役制御部47には、駆動回路48,49を介して電動アクチュエータ61および荷役モータ(電動モータ)62がそれぞれ接続されるとともに、ソレノイド駆動回路50を介してオイルコントロールバルブ65に組付けられた各種電磁比例弁66〜69のソレノイドが接続されている。
【0041】
荷役制御部47は、各ポテンショメータ54,55、スイッチ56,57からの信号を基に電磁比例弁66〜69の電流値制御と荷役モータ62の駆動制御を行う。荷役モータ62の作動により荷役ポンプ(油圧ポンプ)73が駆動されることでオイルコントロールバルブ65に作動油が供給される。マルチレバー31からの各操作信号を基に各電磁比例弁66〜69が比例制御され、リフトシリンダ15、リーチシリンダ12、サイドシフトシリンダ71、ティルトシリンダ72が油圧制御されることで、マルチレバー31によりフォーク2の昇降操作、リーチ操作、サイドシフト操作、ティルト操作が可能となっている。
【0042】
荷役制御部47は、マルチレバー操作時の荷役制御の他、カメラユニット23の昇降制御と、フォーク自動位置合わせ制御とを司る。フォーク自動位置合わせ制御は、フォーク2が一定揚高(設定揚高(例えば約2メートル))以上にある高所での荷役作業時のみ実行される。
【0043】
揚高センサ58は、フォーク2が設定揚高以上の高さ(揚高)にあるか否かを検出するもので、例えば設定揚高でオン・オフが切換わる揚高スイッチからなる。揚高センサ58の検出揚高が設定揚高以上のときに限りフォーク自動位置合わせ制御は行われる。なお、揚高センサ58は、フォーク2の揚高を連続的に検出可能なセンサであってもよい。例えば揚高センサ58として、キャリッジ14の昇降に合わせてワイヤが繰出し・巻取りされるリールの回転量を検出するリール型揚高センサや、リフトシリンダ15内の油中を伝播する超音波がピストンに反射して戻るまでの時間計測からシリンダストロークを検出する超音波式揚高センサを採用することができる。
【0044】
荷重センサ59は、フォーク2に積載された荷43の重量(荷重)を検出するもので、本実施形態ではリフトシリンダ15内の油圧を検出する圧力センサからなる。荷重センサ59はフォーク2上の荷43の重量に応じた電圧値の検出信号を出力する。
【0045】
荷役制御部47は荷重センサ59の検出値Wが所定のしきい値Woを超えると「荷有り」と判定し、その検出値Wがしきい値Wo以下であると「荷無し」と判定する。荷重センサ59の検出値Wにはキャリッジ14等の重量分も含まれるので、空荷のときの検出値またはその検出値に少し余裕をみた値がしきい値Woに設定されている。例えばパレット41のみを積んだときには「荷有り」と判定され得るしきい値Woを設定することが望ましい。
【0046】
荷役制御部47は、揚高センサ58の検出値から把握されるフォーク2の揚高が設定揚高(例えば約2メートル)以上である揚高条件(揚高H≧2(m))成立と判断したときに限り、フォーク自動位置合わせ制御の起動準備モードに入る。この起動準備モードに入った後、荷役制御部47は、荷重センサ59の検出値を基にフォーク2に積載された荷43の有無を判定する。そして、荷役制御部47は、「荷無し」の判定をしたときにはこれから行う荷役作業が荷取作業であると判断して「荷取りモード」を設定し、「荷有り」の判定をしたときにはこれから行う荷役作業が荷置作業であると判断して「荷置きモード」を設定する。この荷役モードの設定処理は一定時間(例えば数10msec. )ごとに実行される。
【0047】
カメラユニット23はフォーク2の揚高Hが2m未満のときは格納位置に配置されている。荷役制御部47は、起動準備モード(揚高H≧2m)では、「荷取りモード」であればカメラユニット23を格納位置に配置し、「荷置きモード」であればカメラユニット23を下降位置に配置する。カメラユニット23を移動させるために作動された電動アクチュエータ61は、上昇中のカメラユニット23が上限位置に達して上限位置検知スイッチ52がオンしたときに駆動停止され、下降中のカメラユニット23が下限位置に達して下限位置検知スイッチ53がオンしたときに駆動停止される。これによりカメラユニット23は格納位置と下降位置との二位置に配置され、この二位置からカメラ24によりフォーク前方の荷役作業エリアが撮影される。
【0048】
本実施形態では、「荷取モード」と「荷置モード」に応じてカメラユニット23を格納位置と下降位置とに切り替える。荷役モードに応じて撮影位置を切り替える理由は、なるべくフォーク2(フォーク荷載置部)と略同じ高さから撮影できるのが望ましいが、荷取り時はフォーク2上に荷が無いためにカメラ24がフォーク2と略同じ高さに位置しても撮影できるが、荷置き時はカメラ24がフォーク2と略同じ高さに位置するとフォーク2上に積載された荷が邪魔になって荷役作業エリアを撮影できないからである。このため、「荷取モード」ではカメラ24をフォーク2と略同じ高さの格納位置に配置し、「荷置モード」では荷が撮影の邪魔にならないアングルから撮影できるようにカメラ24をフォーク2の下方所定距離の位置(下降位置)に配置する。
【0049】
フォーク自動位置合わせ制御は、フォーク2が2メートル以上の揚高にある高所での荷役作業に利用される。運転者はマルチレバー31のノブ35を操作してフォーク2を上昇させ、表示装置28の画面を見ながら目標とする荷役対象41(42)に対しフォーク2を大雑把に位置合わせする。次に目標とする荷役対象41(42)に付されたマークM1(M2)が画面上に映し出された状態で作動スイッチ38を操作すると、フォーク自動位置合わせ制御が始動される。
【0050】
ティルト角センサ60は、フォーク2の水平姿勢にあるときの角度(水平角)を基準とした傾斜角を検出するもので、例えばポテンショメータからなる。フォーク自動位置合わせ制御が行われるときには、荷役制御部47はティルト角センサ60の検出値を基にフォーク2が水平姿勢に配置されるようにティルトシリンダ72を駆動制御する。
【0051】
荷役制御部47は、作動スイッチ38が操作された操作信号を入力すると、フォーク自動位置合わせ制御を始動させる旨を画像制御部46に通信により伝える。画像制御部46は、画像認識処理の開始の旨の始動指令データと、荷取りモードか荷置きモードかを知らせる荷役モードデータなどを荷役制御部47から入力する。
【0052】
画像制御部46は、表示処理部75、画像処理部76、描画表示部77、描画データ記憶部78および音声合成部79を備える。表示処理部75は、カメラ24により撮影された画像が画面に映し出されるようにカメラ24から入力した映像信号を同期をとって表示装置28に出力する。また音声合成部79は、音声アナウンスなどのための音声合成処理を行ってスピーカ51に音声信号を出力する。また表示処理部75からの画像データが画像処理部76に入力される。
【0053】
画像処理部76は、画面上のマークM1,M2の位置を割り出す画像認識処理と、その割り出したマーク位置を基に車両(フォーク2)と荷役対象との位置関係を演算する。画像処理部76は、画像認識処理部81、テンプレート記憶部82、画像演算部83および表示位置決定部84を備えている。
【0054】
画像認識処理部81はパターンマッチング処理による画像認識処理を行う。画像演算部83は、画像認識処理の結果から画面座標系におけるマークM1(M2)の位置座標を演算する。
【0055】
荷役制御部47から画像制御部46へ送られた画像認識処理開始の旨の始動指令および荷役モードデータなどは画像処理部51に入力される。画像処理部51では、これらデータの入力を契機に、画像認識処理部81による画像認識処理と、この画像認識処理結果を用いて行われる画像演算部83、相対座標算出部85および制御量算出部86によるフォーク自動位置合わせ制御のための制御量算出処理とが順次実行される。
【0056】
まず画像認識処理部81は始動指令データを受け付けると、そのとき一緒に入力される荷役モードデータを基にマークM1,M2のうち一義的に決まる一方のマークの画像認識処理を実行する。すなわち、荷役モードデータに基づき認知した荷役モードが荷取モードであればパレット位置検出用マークM1を認識対象とする画像認識処理を行い、荷置モードであれば棚位置検出用マークM2を認識対象とする画像認識処理を行う。テンプレート記憶部82には、マークM1を認識対象とするパターンマッチング処理に使用されるテンプレートT1と、マークM2を認識対象とするパターンマッチング処理に使用されるテンプレートT2(いずれも図5を参照)が記憶されている。画像処理部76は、パターンマッチング処理を行う際、荷取モードであればテンプレートT1を使用し、荷置モードであればテンプレートT2を使用する。なお、この画像認識処理が、制御手段が判定手段の判定結果に基づき行う処理に相当する。
【0057】
図5は、マークとテンプレートを示す。同図(a)はパレット位置検出用マークM1を示し、同図(c)は棚位置検出用マークM2を示す。また同図(b)がマークM1用のテンプレートT1、同図(d)がマークM2用のテンプレートT2である。
【0058】
マークM1はパターンP1,P1を2個並べて構成され、マークM2はパターンP2,P2を2個並べて構成されている。2つのマークM1,M2の各パターンP1,P2は、互いに白と黒が反転した模様となっている。パターンマッチング処理に使うテンプレートT1,T2は、パターンP1,P2と同じ模様を有する。
【0059】
各パターンP1,P2は、一点を中心として放射状に真っ直ぐ延びる複数本の境界線によって白と黒に色分けされた模様である。本実施形態の各パターンP1,P2は、正方形の2本の対角線を境界線として区画された4つの領域を白と黒で色分けした模様である。但し、テンプレートの四角形の辺に相当する外形線は模様の一部ではない。マークM1,M2とカメラ24の距離の違いに応じて画面28A上に映し出されるマークM1,M2の大きさが変化しても、その撮影されたパターンP1,P2の中心部分には常にテンプレートT1,T2と同サイズのパターンが存在することになる。よって、1つのテンプレートT1,T2を用いただけのパターンマッチング処理によりマークM1,M2を画像認識できるようになっている。
【0060】
図6は画面上に設定された画面座標系を示す。画面座標系では座標を画素の単位で取り扱い、同図におけるHは画面28Aの横方向画素数であり、Vは画面28Aの縦方向画素数である。画像認識処理部81は、同図(b)に示すように、画像データ上のマークM1を構成する2つのパターンP1,P1(P2,P2)に対しテンプレートT1(T2)により2箇所でマッチングし、各パターンP1,P1を認識する。画像演算部83は、画像認識処理部81が認識した各パターンP1,P1の中心点(放射中心点)の座標(I1 ,J1 ),(I2 ,J2 )を算出し、これら2つの座標値を基にマークM1の重心(I,J)とパターンP1,P1の中心間距離Dを求める。
【0061】
表示位置決定部84は、表示装置28の画面上に描画を表示する表示位置(描画位置)を算出する処理を行う。表示位置決定部84は、マークの輪郭枠を描く描画位置や、フォーク2を荷役対象に位置合わせするうえでマークM1(M2)が位置目標とすべき移動目標点として描く目標マークの描画位置を計算する。描画表示部77は表示位置決定部84から描画位置データを受け付けると、描画データ記憶部78からその描画内容に対応する描画データ(画像データ等)を読み出し、表示処理部75に描画信号を送りその描画の画像を撮影画像上の指定された描画位置に重ね合わせるように表示させる。音声合成部79は、描画のタイミングに同期して必要であれば運転者に音声アナウンスをスピーカ51から発生させる。
【0062】
画像演算部83にて算出されたデータ(I,J,D)は、画像制御部46から荷役制御部47に送られる。荷役制御部47は相対座標算出部85および制御量算出部86を備え、フォーク2を荷役対象に位置合わせするために必要なフォーク2の制御量(YおよびZ方向移動量)を算出する。
【0063】
相対座標算出部85は、データ(I,J,D)を用いて、幾何変換を行って図3に示す実座標系(XYZ座標系)におけるカメラ24とマークMとの3次元相対位置座標(Xc,Yc,Zc)を計算する。マークの重心を原点Oとするカメラ24の座標(Xc ,Yc ,Zc )は、次式より算出される。
Xc ==−Hd/(2Dtan α)
Yc =d/D(I−H/2)
Zc =d/D(J−V/2)
ここで、「α」はカメラ24の水平画角の2分の1、dは実座標系においてマークM1の2つのパターンP1,P1の中心間距離である。H,V,α,d値は既知の値であるため、I,J,D値を算出すれば、座標(Xc,Yc,Zc)が求まる。そしてこの実座標系で求めたカメラ24の相対座標(Xc,Yc,Zc)を基にフォーク2の位置ずれ量(制御量)を算出する。なお、カメラ24、画像認識処理部81、テンプレート記憶部82、画像演算部83および相対座標算出部85により、荷役対象の位置を検出する画像処理手段が構成される。
【0064】
相対座標算出部85は、データ(I,J,D)を基にカメラ24とマークM1(M2)との相対座標(Xc,Yc,Zc)を算出する。ここで、カメラ24とフォーク2の位置関係は既知であり、パレット41とマークM1,M2の位置関係も既知である。制御量算出部86は、相対座標(Xc,Yc,Zc)および既知情報を用いて、フォーク2を荷役対象41(42)の目標位置(荷取位置または荷置位置)に位置合わせするのに必要なフォーク2の上下方向(Y方向)および左右方向(Z方向)の各移動量(各制御量)を算出する。
【0065】
そして、荷役制御部47は、フォーク2の上下・左右方向の各移動量を制御量指令値としてソレノイド駆動回路50に対し指令する。つまり、荷役制御部47は、上下・左右方向の各制御量データを基にリフト用電磁比例弁66とサイドシフト用電磁比例弁68を電流値制御し、リフトシリンダ15とサイドシフトシリンダ71を駆動制御する。
【0066】
この結果、リフトシリンダ15およびサイドシフトシリンダ71が駆動制御され、フォーク2は上下・左右方向に自動で位置合わせされる。このため、荷取モードの際はフォーク2はパレット41の差込穴41Aに位置決めされ、荷置モードの際はフォーク2は棚面42Aから所定距離上方の目標位置に位置合わせされる。本実施形態では、フォーク2の上下・左右方向についてのみ自動位置制御を行い、前後方向(リーチ方向)については運転者の操作に任せている。もちろん、フォーク2のリーチ動作も自動制御で行ってもよい。なお、各制御部46,47は、マイクロコンピュータおよびメモリ(ROM等)に格納されたプログラムデータなどによって構成される。
【0067】
荷役制御部47は、図7にフローチャートで示す荷役作業判定ルーチンのプログラムをメモリに記憶している。このルーチンは、荷役制御部47内のCPUにより実行される。このCPUは、このルーチンでの判定結果に応じて、カメラ昇降制御およびフォーク自動位置合わせ制御を実行する。CPUはこのルーチンにおいて、作動スイッチ38が操作されたことによりこれから行う荷役作業が荷取作業か荷置作業であるかを判定し、その荷役作業の種別に応じた制御内容でカメラ昇降制御およびフォーク自動位置合わせ制御を実行する。なお、フォーク自動位置合わせ制御が自動荷役制御に相当し、これを支援する支援制御がカメラ昇降制御である。
【0068】
以下、荷役作業判定ルーチンについて、図7に基づいて説明する。
まずステップ(以下、単に「S」と記す)10では、荷重センサ59の検出値を取得する。
【0069】
S20では、荷重Wがしきい値Woを超えるか否かを判断する。荷重W≦Woが成立すればS30に進み。荷重W>Woが成立すればS40に進む。
S30では、これから行う荷役作業が「荷取作業」であると判定する。
【0070】
S40では、これから行う荷役作業が「荷置作業」であると判定する。
CPUはこのルーチンを所定時間間隔毎に実行することで荷役作業の内容を常時判定をしており、揚高2m以上でかつ作動スイッチ38が操作された時には、その判定結果に応じた荷役動作を行わせる。すなわち、揚高2m以上で作動スイッチ38が操作されたとき、判定結果が荷取作業であればフォーク2を「荷取位置」に配置する荷役動作を行い、一方、判定結果が荷置作業であればフォーク2を「荷置位置」に配置する荷役動作を行う。
【0071】
図8はフォーク自動位置合わせ制御の荷役動作を示すもので、同図(a)はフォークが荷取位置に配置された状態、同図(b)はフォークが荷置位置に配置された状態を示す。荷重センサ59の検出値(荷重)Wがしきい値Wo以下であるときは(W≦Wo)、これから行う荷役作業が「荷取作業」であると判定され、フォーク2は同図(a)に示す荷取位置に配置される。このとき、荷取作業と判定されると、テンプレートT1を読出してパレット位置検出用マークM1の画像認識処理を行ってマークM1の位置を求めるとともに、そのマーク位置から決まるデータ(I,J,D)を基に、マークM1とカメラ24の相対座標(Xc,Yc,Zc)を求める。そして、この相対座標(Xc,Yc,Zc)から決まる上下および左右方向の各制御量をコントロールバルブ65に指令する。この結果、同図(a)に示すように、フォーク2はパレット41の穴41Aに相対する状態に配置される。このときフォーク2は揚高Htに配置される。
【0072】
一方、荷重センサ59の検出値(荷重)Wがしきい値Woを超えるときは(W>Wo)、これから行う荷役作業が「荷置作業」であると判定され、フォーク2は同図(b)に示す荷置位置に配置される。このとき、荷置作業と判定されると、テンプレートT2を読出して棚位置検出用マークM2の画像認識処理を行ってマークM2の位置を求めるとともに、そのマーク位置から決まるデータ(I,J,D)を基に、マークM2とカメラ24の相対座標(Xc,Yc,Zc)を求める。そして、フォーク2を棚部42に対する荷置位置に配置するためにこの相対座標(Xc,Yc,Zc)から決まる、上下および左右方向の各制御量をコントロールバルブ65に指令する。この結果、同図(b)に示すように、フォーク2は棚面42Aから所定距離ΔLだけ上方に位置する揚高Hpに配置される。
【0073】
これに先立ち、フォーク2の揚高Hが2m以上に達して起動準備モードに入ったときに、カメラ昇降制御が開始されている。カメラ昇降制御は、フォーク2が揚高2mに達したときに揚高センサ58から入力される信号を指令信号として開始される。このときも、これから行う荷役作業が荷取作業か荷置作業であるかが荷重センサ59の検出値を基に判定される。なお、支援制御であるカメラ昇降制御の始動条件成立の判定に使う信号を出力する揚高センサ58により、検出手段が構成される。
【0074】
そのプログラム内容は図7とほとんど同じであり、作動スイッチ38の操作に替え、揚高センサ58から揚高2mに達した旨の信号の入力が開始条件とされる。そして、荷重W≧Woのときは、これから行う荷役作業が「荷取作業」であると判定し、カメラユニット23を格納位置に配置する。一方、荷重W<Woのときは、これから行う荷役作業が「荷置作業」であると判定し、カメラユニット23を下降位置に配置する。このとき、カメラユニット23を移動させる必要があるときに限り、電動アクチュエータ61は作動される。
【0075】
この実施の形態では、以下の効果が得られる。
(1)作動スイッチ38を操作すれば、これから行う荷役作業が荷取作業か荷置作業かの判定は荷重センサ59の検出値を基にコントローラ45が判定し、その判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で荷役動作の制御が行われる。このため、運転者は、これから行う荷役作業の種別に関係なく、1つの作動スイッチ38を操作すればよいので、荷役作業のために運転者が操作しなければならない操作作業を極力簡単に済ませることができる。
【0076】
(2)揚高条件(H≧2m)が成立すると、揚高センサ58の信号を指令信号としてカメラ昇降制御が開始され、このときカメラユニット23が荷役作業の種別に応じた配置位置に配置される。この際も、これから行う荷役作業が荷取作業か荷置作業かの判定は荷重センサ59の検出値を基にコントローラ45が判定し、その判定された荷役作業の種別に応じた位置にカメラユニット23が配置される。このため、運転者は、これから行う荷役作業がどちらであるかをコントローラ45に知らせなくても済むので、荷役作業を支援するカメラ昇降制御において、運転者が何も操作する必要がない。
【0077】
(3)フォーク2上に荷43が搭載されているか否かの判定を、荷重センサ59の検出値を基に行うので、例えばリミットスイッチなどの接触式スイッチにより荷の有無を判断する構成に比べ、センサ59が壊れ難く信頼性が高い。
【0078】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。この実施形態は、産業車両に装備された自動揚高装置に適用した例である。自動揚高装置とは、フォークの高さデータを予めメモリに操作ボタンと関連づけて登録しておき、ボタンを操作するとそれと対応する高さにフォークを自動で上昇させる制御を行う装置である。
【0079】
図9に示すように、フォークリフト1のインストルメントパネルには、マルチレバー31のノブ35とは別操作でフォーク2を所定位置へ自動的に位置調整するためのコントロールパネル90が設けられている。
【0080】
コントロールパネル90は、セットキー91,3個の番号キー92a〜92c,荷入キー93,荷出キー94,水平キー95,高さ制限キー96,停止キー97および、各キーに対する隣接位置に設けられたLED98とから構成されている。
【0081】
セットキー91は荷出(荷取)または荷入(荷置)を行うときのフォーク2の揚高位置をセットしたり、フォーク2の高さ制限位置をセットするときに使用される。番号キー92a〜92cはフォーク2の揚高位置をセットするときや、フォーク2を自動的に揚高させるときに使用されるものであって、3箇所の揚高位置を「1,2,3」により区分できるようになっている。荷入キー93はフォーク2に荷が搭載された状態でフォーク2を自動的に揚高させて荷入するときや、揚高位置をセットするときに使用される。荷出キー94は所定高さに格納された荷を荷出する際に、フォーク2を自動的に揚高させるときや、揚高位置をセットするときに使用される。揚高位置は荷役作業の種別毎に区別してセットできるようになっている。この実施形態では、荷入キー93と荷出キー94は揚高位置をセットするときにだけ用いる。もちろん、揚高位置をセットする方法として番号キー92a〜92cを選択し、例えば荷出高さ(荷取高さ)をセットすればこれと所定距離上方位置に自動的に荷置高さを設定する方法を採用し、荷入キー93と荷出キー94を無くすこともできる。
【0082】
図10は、この自動揚高装置の電気的構成を示す。前記第1の実施形態のカメラ昇降制御系と画像制御系の構成部分が無く、これに替え、コントロールパネル90が入力側に接続されている。荷役系の構成部分は第1の実施形態と同様である。揚高センサ58には連続的に揚高を検出可能なものが使用されている。
【0083】
荷置作業と荷取作業とではフォーク2の揚高位置が若干異なるが、荷重センサ59の検出値を基にフォーク2上の荷43の有無を検知し、荷無し判定(荷重W≦しきい値Wo)のときは荷置作業(荷入作業)と判定し、荷有り判定(荷重W>しきい値Wo)のときは荷取作業(荷出作業)と判定する。この荷役作業判定のためのルーチンは、前記第1の実施形態で示した図7のフローチャートの処理と同じである。また、作動スイッチ38に替え、3個の番号キー92a〜92cが始動操作手段となり、予め番号キー毎にセットされた荷取位置と荷置位置のうち検出荷重から決まる一方の位置までフォーク2を揚高させる。
【0084】
高さ制限キー96はマルチレバー31の操作や自動揚高時におけるフォーク2の揚高高さを制限するときに使用される。各LED98は、揚高位置の設定時、自動揚高操作時、高さ制限設定時、水平停止操作時等において、各キーの押下に対応して、コントローラ45により点灯又は点滅制御される。
【0085】
コントローラ45の荷役制御部47はメモリ47Aを備える。メモリ47Aには予めコントロールパネル90にて設定された目標位置データが記憶されている。目標位置データは棚40の1つの格納部に対し荷置目標位置データと荷取目標位置データとが設定されている。
【0086】
自動揚高でフォーク2を目標位置まで上昇させる場合には、その目標位置に応じた番号キー92a〜92cのいずれかを押下する。荷役制御部47は、荷重センサ59の検出値を基に荷の有無を判定し、荷有りであれば押下された番号キー92a〜92cに対応する荷置目標位置データを読出し、荷無しであれば押下された番号キー92a〜92cに対応する荷取目標位置データを読出す。
【0087】
目標位置にフォーク2を移動させるようにコントロールバルブ65を作動させる。このリフトシリンダ15の駆動中、揚高センサ58からの検出信号に基づいて、荷役制御部47はフォーク2の揚高位置を所定時間毎に検出する。
【0088】
そしてフォーク2の揚高位置が目標位置の所定距離手前の高さに到達すると、荷役制御部47は電磁制御弁66の電流値を制御してリフトシリンダ15の伸長動作を停止させる。そして、フォーク2は目標位置で停止する。つまり、フォーク2上に荷43があれば荷置位置(図8(b))に停止され、その高さで荷入が行われる。また、フォーク2上に荷43が無ければ荷取位置(図8(a))に停止され、その高さで荷出が行われる。そして、その高さでの作業を終えると、フォーク2をその高さから移動させる。例えば、引き続き自動揚高を行うときには、そのまま次に番号キー92a〜92cのいずれかを押下してフォーク2を自動で次の目標位置まで移動させる。
【0089】
この実施形態によれば、次の効果が得られる。
(4)番号キー92a〜92cのいずれかを押下すれば、そのときの荷重センサ59の検出値を基に荷重W≦Woが成立すれば、「荷取位置」を目標位置としてフォーク2が荷取位置まで上昇し、荷重W>Woが成立すれば、「荷置位置」を目標位置としてフォーク2が荷置位置まで上昇する。よって、荷取りか荷置きかを運転者が判断して操作すべきキーを選択する必要がなく、番号キー92a〜92cのうち希望する高さの1つを押下するだけで済む。
【0090】
なお、実施の形態は上記に限定されず、次の態様で実施することもできる。
○ 自動荷役制御の制御内容は、前記各実施形態におけるフォーク自動位置合わせ制御または自動揚高制御に限定されない。例えば検出荷重を基に「荷取作業」と判定されたときには、荷役機器の上昇速度を相対的に高速動作させ、検出荷重を基に「荷置作業」と判定されたときには、荷役機器の上昇速度を相対的に低速動作させる荷役機器の速度制御であってもよい。
【0091】
○ 荷検出手段は、荷重センサに限定されない。荷検出手段は、例えばフォーク上に設置したリミットスイッチでもよい。またフォーク上に載置された荷を検知するその他のセンサを用いることもできる。例えば荷を非接触で検出する近接センサなどの非接触式センサを使用することもできる。またカメラにより撮影した画像を基にフォーク上における荷の有無を画像認識処理により検出する荷検出手段を使用することもできる。例えば、フォークの底面形状を画像認識で認識し、フォークの底面形状を認識できれば荷無し(荷取作業)と判定し、フォークの底面が荷で隠れてフォークの底面形状を認識できなければ荷有り(荷置作業)と判定する。
【0092】
なお、リミットスイッチや近接スイッチを使用したときは、スイッチから出力される信号がオン・オフ信号であるので、例えば荷を検知したオン信号であれば荷置作業と判定し、荷置作業に応じた荷役動作または支援動作を行わせる。また、荷を検知できないオフ信号であれば荷取作業と判定し、荷取作業に応じた荷役動作または支援動作を行わせる。荷検出手段がスイッチである場合は、判定手段はスイッチからの信号がオンかオフであるかを判定する。そして制御手段は、判定手段がオンと判定したときには荷置作業に応じた荷役制御を行わせ、オフと判定したときには荷取作業に応じた荷役制御を行わせる。判定手段は、荷取作業か荷置作業であるかを具体的な判定結果として出す必要はなく、制御手段が荷役作業用制御と荷取作業用制御のどちらを選択すべきかを認識できる、例えばオンかオフかのような判定結果であれば足りる。
【0093】
○ 前記実施形態では、揚高条件(揚高H≧2m)成立したとき、すなわち揚高センサ58により揚高Hが2mに達したことが検出されたときの信号を指令信号として、カメラ昇降制御を開始した。これに替え、作動スイッチ38の操作信号をカメラ昇降制御を開始する指令信号としてもよい。この場合、カメラユニット23の移動時間が自動荷役制御の遅れとはなるが、1つの操作でできることに変わりはない。
【0094】
○ 前記実施形態では、作動スイッチ38の操作信号を指令信号として、フォーク自動位置合わせ制御を開始した。これに替え、検出手段としてのセンサが出力した信号を基に始動条件成立と判定されたときにフォーク自動位置合わせ制御を開始させてもよい。但し、このセンサは運転者の操作を検出するものではない。例えばフォークが所定高さまで上昇して停止後、一定時間(例えば0.3秒)を経過したら、CPUがフォーク自動位置合わせ制御を開始する。そして、その停止したフォークに最も近いマーク(マークM1,M2のうち検出荷重に応じた一方)を目標にしてフォークの位置合わせ制御を行う。この場合、フォークの停止を検出する検出部と、停止後の一定時間を計時するタイマ(カウンタ)とにより、検出手段が構成される。
【0095】
○ 自動揚高装置では、予め複数の揚高をメモリに記憶させおき、ボタン操作により、フォークを揚高させる目標高さを指定する構成であった。これに対し、フォークを操作レバーの操作により概略高さに配置した後、メモリに記憶された複数の目標位置の中から適切位置を自動で割り出して、フォークを適切な目標高さに配置する制御を採用してもよい。すなわち、運転者が操作レバーを操作してフォークを配置したその高さを揚高センサにより検出し、メモリに記憶された揚高データの中から検出高さに最も近い高さを、運転者が意図した高さであると判定して、運転者が意図したその高さに対する荷取位置または荷置位置にフォークを配置するようリフトシリンダを制御する。この構成では、自動揚高ではないものの、運転者はフォークを仮の高さに概ね位置合わせしてから、いつも同じ1つのボタン(スイッチ)を操作すれば、荷取作業か荷置作業かの判定が荷重センサの検出値を基に行われ、その判定結果に応じた適切な位置にフォークが自動で位置調整される。
【0096】
○ 始動指令手段は、ボタン(スイッチ)操作ではなく、揚高の指定は音声入力でもよい。例えば運転者はヘッドホンタイプのマイクを取着し、マイクから棚の段数など揚高を指定する情報を音声入力でコントローラに伝える。
【0097】
○ 荷役機器の位置合わせの後の荷役動作についても自動で制御することができる。例えばフォークを位置合わせした後、フォークの前進・後退を伴う荷取動作や荷置動作を自動で行う構成を採用することができる。すなわち、荷取判定であれば、フォーク位置合わせ後、フォークをリーチさせてパレットの穴に挿し込み、次にフォークを所定量(例えば10〜20cm程度)上昇させて荷を持ち上げた後、フォークを後方へ引き戻して荷を棚などから取り込む。一方、荷置判定であれば、フォーク位置合わせ後、フォークをリーチさせてフォーク上の荷を前方へ押し出し、次にフォークを所定量(例えば10〜20cm程度)下降させて荷を棚などに載置した後、フォークを後方へ引き戻す。
【0098】
○ マークは荷取用と荷置用の2種類分けて用いることに限定されない。荷取用と荷置用に共通の1つのマークを例えば棚部に付す方法を採用することもできる。例えばこの方法で荷取りのときのフォーク目標位置を求める場合は、マークを認識することで棚部の位置が分かるので、棚部の位置から棚面上に載置されたパレットの穴の高さを算出してフォークの目標位置とする。
【0099】
○ 荷が有るときに荷取り、荷が無いときに荷置きと判定することに限定されない。例えば始動スイッチが操作されるタイミングが、荷取りや荷置き完了直後に設定され、その完了以後の荷役機器の動作を始動スイッチの操作を契機に開始するときには、これとは逆に荷が有るときに荷置作業、荷が無いときに荷取作業と判定することもできる。フォークの荷取完了後に作動スイッチを操作すると、フォークを後退させる動作を自動で行い、フォークの荷置完了後に作動スイッチを操作すると、フォークを後退させる動作を自動で行う。
【0100】
○ 荷役機器はフォークに限定されない。フォーク以外のアタッチメントでもよい。またクランプ装置でもよい。さらにバケットでもよい。また、荷とは、パレットやパレットで取り扱われる荷物に限定されず、丸太、ロール紙、コンテナ、土砂など産業車両が作業で扱う対象であればよい。またパレット以外の荷載置用部材や荷収容箱をも含む。なお、「積載」とは、フォーク、バケットなど、荷を支えて持つもの、また「把持」とは、クランプなどのように荷役機器が変位することで荷の面に圧をかけて持つことである。荷の面に把持圧のかかる磁着も含まれる。
【0101】
○ 産業車両はリーチ型フォークリフトに限定されない。カウンタバランス型フォークリフトでもよい。またフォークリフト以外の産業車両であってもよい。
前記実施形態及び別例等から把握される技術的思想を、以下に記載する。
【0102】
(1)記荷検出手段は、産業車両に設けられた荷役機器に積載又は把持された荷の重量に応じた値を検出する荷重検出手段であり、前記判定手段は、前記荷重検出手段により検出された検出値を基に荷役作業の種別を判定することを要旨とする。
【0103】
(2)記荷検出手段は、産業車両に設けられた荷役機器に積載又は把持された荷の重量に応じた値を検出する荷重検出手段であり、前記判定手段は、前記荷重検出手段により検出された検出値が予め設定されたしきい値以下であると荷取作業と判定し、前記検出値が前記しきい値を超えると荷置作業と判定することを要旨とする。
【0104】
(3)記制御手段は、荷役作業の種別に応じた荷役対象に対し荷役機器を位置合わせする位置合わせ制御を行う。
(4)記制御手段は、荷取り又は荷置き完了以前の荷取作業又は荷置作業、あるいは荷取り又は荷置き完了以後の荷取作業又は荷置作業を自動で行わせるための制御を、始動操作手段の操作信号を基に開始するとともに、前記荷役機器を動作させるために設けられた少なくとも1つのアクチュエータを作動制御することを要旨とする。
【0105】
(5)記制御手段は、前記荷役機器を動作させるために設けられた少なくとも1つのアクチュエータを作動制御し、荷取り又は荷置きを完了するまでの荷取作業又は荷置作業を自動で行わせる制御を、始動操作手段の操作信号を基に開始することを要旨とする。
【0106】
(6)記判定手段は、前記荷検出手段が出力する信号が荷無しの旨の信号であるときに荷取作業と判定し、荷有りの旨の信号であるときに荷置作業と判定することを要旨とする。
【0107】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜に記載の発明によれば、荷検出手段の信号を基に荷役作業の種別を判定し、運転者に荷役作業の種別の判断を要求することなく、その判定された荷役作業の種別に応じた荷役作業用の動作又は処理を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態におけるフォークリフトの斜視図。
【図2】 マルチレバーの平面図。
【図3】 荷役作業の様子を示す部分斜視図。
【図4】 荷役操作支援装置の電気的構成を示すブロック図。
【図5】 マークとテンプレートを示す正面図。
【図6】 画面座標系を説明する画面図。
【図7】 荷役作業判定ルーチンのフローチャート。
【図8】 (a)はフォークが荷取位置に配置された状態、(b)はフォークが荷置位置に配置された状態を示す側面図。
【図9】 第2の実施形態における自動揚高装置のコントロールパネルの平面図。
【図10】 自動揚高装置の電気的構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、2…荷役機器としてのフォーク、3…車体、11…荷役装置、13…マスト、15…第1アクチュエータとしてのリフトシリンダ、20…支援装置としての荷役操作支援装置、23…カメラユニット、24…撮影手段としてのカメラ、38…始動操作手段としての作動スイッチ、41…荷役対象としてのパレット、42…荷役対象としての棚部、45…判定手段及び制御手段としてのコントローラ、47…判定手段及び制御手段としての荷役制御部、58…検出手段(支援装置用)としての揚高センサ、59…荷検出手段としての荷重センサ、61…第2アクチュエータ(支援装置側)としての電動アクチュエータ、65…制御手段を構成するオイルコントロールバルブ、76…画像処理手段としての画像処理部、81…画像処理手段を構成する画像認識処理部、82…画像処理手段を構成するテンプレート記憶部、83…位置演算手段を構成する画像演算部、92a〜92c…始動操作手段としての番号キー、M1,M2…標識としてのマーク。

Claims (9)

  1. 産業車両の車体に荷役動作のための変位が可能に設けられた荷役機器に積載又は把持された荷の有無を識別可能な信号を出力する荷検出手段と、
    前記荷役機器に荷役動作させるために駆動される少なくとも1つの第1アクチュエータと、
    前記荷検出手段の検出信号を基に荷役作業の種別を判定する判定手段と、
    前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御する制御手段と、
    前記荷役機器の自動荷役制御を始動させる指令をするために操作されるとともに、異なる荷役作業間で共通に用いられる始動操作手段と
    前記荷役機器が設定揚高以上の揚高にあるか否かを検出する揚高センサとを備え、
    前記判定手段は、前記荷役機器における荷有りを検出すると荷置作業と判定し、前記荷役機器における荷無しを検出すると荷取作業と判定するものであり、
    前記制御手段は、前記揚高センサにより検出される前記荷役機器の検出揚高が設定揚高以上で、かつ前記始動操作手段からの操作信号を受け付けたときに、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御することにより前記自動荷役制御を行うことを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  2. 産業車両の車体に荷役動作のための変位が可能に設けられた荷役機器に積載又は把持された荷の有無を識別可能な信号を出力する荷検出手段と、
    前記荷役機器に荷役動作させるために駆動される少なくとも1つの第1アクチュエータと、
    前記荷検出手段の検出信号を基に荷役作業の種別を判定する判定手段と、
    前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御する制御手段と、
    前記荷役機器の自動荷役制御を始動させる第1始動条件成立の判断に使われる信号を出力する第1検出手段と
    前記荷役機器が設定揚高以上の揚高にあるか否かを検出する揚高センサとを備え、
    前記判定手段は、前記荷役機器における荷有りを検出すると荷置作業と判定し、前記荷役機器における荷無しを検出すると荷取作業と判定するものであり、
    前記制御手段は、前記揚高センサにより検出される前記荷役機器の検出揚高が設定揚高以上で、かつ前記第1検出手段から第1始動条件成立の信号を受け付けたときに、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第1アクチュエータを駆動制御することにより前記自動荷役制御を行うことを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の産業車両における荷役制御装置において、
    前記荷役機器の荷役動作の自動荷役動作を支援するために設けられた支援装置が備える少なくとも1つの第2アクチュエータと、
    前記荷役機器の自動荷役制御を支援する支援動作を始動させる第2始動条件成立の判断に使われる信号を出力する第2検出手段とを備えており、
    前記第2アクチュエータは前記制御手段により駆動制御され、
    前記制御手段は、前記第2検出手段から第2始動条件成立の信号を受け付けると、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた制御内容で前記第2アクチュエータを駆動制御することにより前記自動荷役制御の支援を行うことを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  4. 請求項に記載の産業車両における荷役制御装置において、
    前記支援装置は、前記荷役機器と略同じ高さに位置する格納位置、及び前記荷役機器の下方に位置する下降位置の二位置から荷役作業エリアを撮影可能な撮影手段を備えており、
    前記第2アクチュエータは、前記撮影手段を前記格納位置と前記下降位置との間にて昇降させるものであり、
    前記制御手段は、前記判定手段の判定が荷取作業であるときは前記第2アクチュエータを駆動して前記撮影手段を前記格納位置に位置させ、前記判定手段の判定が荷置作業であるときは前記第2アクチュエータを駆動して前記撮影手段を前記下降位置に位置させることを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  5. 請求項又はに記載の産業車両における荷役制御装置において、
    前記第2検出手段は前記荷役機器が設定揚高以上の揚高にあるか否かを検出する揚高センサであり、該揚高センサにより検出される前記荷役機器の検出揚高が設定揚高以上のときに、第2始動条件成立とすることを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の産業車両における荷役制御装置において、
    前記自動荷役制御は、前記荷役機器を荷役対象に対し位置合わせする制御であり、
    前記制御手段は、前記判定手段により判定された荷役作業の種別に応じた作業開始位置に前記荷役機器を位置させるよう前記第1アクチュエータを駆動制御することを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の産業車両における荷役制御装置において、
    前記第1アクチュエータは、前記荷役機器を車体に設けられたマストに沿って昇降させるために駆動されるものであって、
    前記判定手段の判定が荷取作業であるときは前記第1アクチュエータを駆動制御して前記荷役機器を荷取高さに位置合わせし、前記判定手段の判定が荷置作業であるときは前記第1アクチュエータを駆動制御して前記荷役機器を荷置高さに位置合わせすることを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の産業車両における荷役制御装置において、
    産業車両は、荷役対象に設けられた位置検出用の標識を撮影する撮影手段と、該撮影手段により撮影された画像データを基に画像処理を行うことにより前記荷役対象の位置を検出する画像処理手段とを備えており、
    前記制御手段は、前記判定手段により荷取作業と判定したときには前記画像処理手段により検出された荷役対象の位置から推定される荷取高さに前記荷役機器を上昇又は下降させ、前記判定手段により荷置作業と判定したときには前記画像処理手段により検出された荷役対象の位置から推定される荷置高さに前記荷役機器を上昇又は下降させることを特徴とする産業車両における荷役制御装置。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の荷役制御装置を備えた産業車両。
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